主要成果:設備リードタイムの長期化と材料不足の懸念
ICサブストレートメーカーのUnimicronは、AIアクセラレータ向け高度パッケージング技術(CoWoSやEMIBなど)の普及に伴い、サプライチェーンに深刻なボトルネックが発生していることを明らかにした。特に、重要設備のリードタイムは最大30ヶ月まで延伸しており、全設備の80%以上でリードタイムが長期化し、そのうち20%以上は当初の2倍以上の遅延が発生している。また、2027年には重要材料において20%の供給不足に直面する可能性があると警告している。
技術・詳細:基板の巨大化と設計上の課題
AI向けサブストレートは急速に大型化しており、技術的なハードルが上昇している。基板サイズは初期設計のレティクルサイズ1倍から、2025年には3倍、2026年には5倍、2027年から2028年にかけては5〜9倍へと拡大し、最終的には12〜14倍に達する可能性がある。この大型化に伴い、以下の技術的課題が顕在化している。
- 電力整合性:AIチップが1,000アンペアを超える電流を消費することによる負荷。
- 信号伝送と熱管理:高速信号伝送の維持および熱管理、熱機械的信頼性の確保。
- 微細配線:サイズ拡大に伴い、個別のメーカーの能力を超える厳格な微細ライン要件が課され、歩留まり改善を困難にしている。
背景・業界の文脈:キャパシティ拡張の乖離
AIサプライチェーン内での設備投資のペースに大きな乖離が生じている。Unimicronの予測によれば、2024年から2028年にかけて、CoWoSのキャパシティは6.8倍、ハイパースケーラーの設備投資額(Capex)は6.3倍に増加する。対して、ICサブストレートのキャパシティは2倍、DRAMのキャパシティは1.8倍の増加に留まる見通しである。材料面では、低CTE(熱膨張係数)ガラスクロス、銅積層板(CCL)、ABF( Ajinomoto Build-up Film)の供給が特に逼迫している。
今後の展望:歩留まり改善と同期の困難さ
2025年から2026年にかけてDRAMとサブストレートの不足が既に現れており、設備のリードタイム長期化と材料不足により、業界全体のキャパシティ拡張を同期させることが困難になると見られている。また、IntelのEMIB(Embedded Multi-die Interconnect Bridge)サプライチェーンにおけるサブストレートの歩留まりは、直近で約45%まで改善したが、依然として課題は多い。サプライヤーは2026年第4四半期までに50%、2027年第1四半期までに60%への向上を目指している。
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