Micronの次世代DRAM|Wafer BondingとHigh-NA EUVの導入時期と戦略

Xenospectrum アメリカ
概要
Micronは、次世代DRAMにウェーハボンディングとHigh-NA EUVリソグラフィを導入する開発ロードマップを公開しました。あわせて、演算チップ上にメモリを積層する「vHBM」とエッジAI推論向けの「vEIM」を開発し、2028年に第1世代の量産を開始することを目指しています。メモリセルの微細化と、メモリ・演算チップ間のデータパスを短縮するパッケージング技術を並行して進める戦略です。
詳細

主要成果

Micronは2026年10月21日の技術ウェビナーにおいて、次世代DRAMの製造プロセスおよび製品ロードマップを明らかにしました。特筆すべきは、メモリセルの微細化を追求する製造技術と、データ転送経路を短縮するパッケージング技術の両面からアプローチしている点です。具体的には、2028年に「vHBM」および「vEIM」の第1世代の量産開始を目標として掲げています。

技術・詳細

製造プロセスの展開では、現行の「1γ (1-gamma)」に続き、2027年後半に量産拡大を予定している「1δ (1-delta)」が基盤となります。1δは1γに対して20%台半ばのビット密度向上を目指しており、これが将来のHBM5、vHBM、vEIMの基礎となる計画です。さらに、開発中の「1ε (1-epsilon)」ではウェーハボンディングを導入し、初期開発段階にある「ζÅ」ではHigh-NA EUVリソグラフィを採用します。また、技術探索段階の「ηÅ」では新材料の導入を検討しています。

ここで導入されるHigh-NA EUVは、露光光の波長(13.5 nm)は維持しつつ、光学系の開口数(NA)を従来の0.33から0.55に高めることで解像度を向上させ、より微細なパターン形成を可能にする技術です。また、ウェーハボンディングは、別々に製造した回路を結合させる手法であり、これにより製造プロセスの最適化を図ります。

背景・業界の文脈

Micronは、メモリセル面積を定義する指標において、4F²セルの採用を見送る方針を決定しました。20年以上にわたり4F²を研究してきましたが、複雑性の増大とコスト面でのデメリットがあるため、既存の6F²セルの改良と3D DRAMの開発に注力します。これは同社独自の戦略であり、業界全体で4F²が不可能と結論づけられたわけではないとしています。

また、ウェーハボンディングの導入背景には、周辺回路の制約があります。従来のプロセスでは、周辺回路形成後にメモリセルを製造するため、周辺回路が550〜600°Cの高熱処理に耐える必要があり、高性能ロジック半導体の技術を直接適用することが困難でした。周辺回路とメモリセルを別々のウェーハで製造して結合させれば、それぞれの回路に最適な製造条件を選択でき、性能向上とプロセス最適化が期待できます。

今後の展望

Micronは、メモリセルの三次元化を図る「3D DRAM」、製造手法を変える「ウェーハボンディング」、そして完成したメモリダイを演算チップ上に配置する「vHBM」という、異なる段階の技術を使い分けることで、AI時代のメモリ構造の変革を目指しています。具体的な量産年については、1δ以外の世代では明言されていませんが、ロードマップを通じて技術開発の方向性を明確に示しています。

元記事: https://xenospectrum.com/en/micron-dram-bonding-vertical-memory/

毎週の技術動向レポートを無料でお届け

各分野の分析レポートを読む価値があるかどうか一目で判断できるインフォグラフィックをメールで受け取れます。

📢 メールマガジンに無料登録(週刊・技術動向レポート)

ご登録いただくと、Troy-Technical から週刊で技術動向レポート(メールマガジン)をお届けします。

  • 取得したメールアドレス・選択分野は配信目的にのみ使用します。
  • 第三者へ提供することはありません。
  • 配信はいつでも解除できます(各メール下部のリンクから)。

詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

登録は1分・いつでも解除できます

この記事は Troy-Technical が公開しています。素材メーカーで技術開発に携わってきた技術者が、個人で運営しているサイトです。
運営者について / お問い合わせ info@troy-technical.jp
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次