主要成果
Hunan Titan Future Technologyは、中国で初めて12インチの多結晶シリコンカーバイド(SiC)基板を開発した。この製品は、高出力チップの動作時に発生する熱蓄積を軽減するための熱伝導ベースとして、半導体パッケージング構造内で機能するように設計されている。現在、主要企業による検証を完了し、サンプル検証および小規模な試験生産の段階にある。
技術・詳細
本基板の最大の特徴は、280 W/(m·K)を超える高い熱伝導率を備えている点にある。これにより、AIコンピューティングチップや高度なパッケージングなど、極めて高い熱伝導性が要求されるアプリケーションへの適用が可能となる。
また、本製品は用途において従来のSiC基板と明確に差別化されている。一般的にパワーデバイスのエピタキシャル成長に用いられる「単結晶SiC基板」とは異なり、同社の「多結晶SiC基板」は主に以下の用途に位置づけられている。
- 高出力チップの熱管理(サーマルマネジメント)
- 結晶成長のためのキャリア(担体)
- 高温半導体プロセスのベース材
背景・業界の文脈
同社の技術開発は、中南大学(Central South University)の粉末冶金研究所による研究に基づいており、開発チームには同大学の博士号取得者が複数名を擁している。同社はこれまでにも、国内で6インチおよび8インチの多結晶SiC基板の開発を完了させてきた実績を持つ。
背景には、AIチップなどの高出力デバイスにおいて、熱放散が深刻な課題となっている現状がある。多結晶SiCは、こうした熱管理ニーズに応える素材として注目されている。
今後の展望
Hunan Titan Futureは、生産体制の拡充に向けて複数の拠点展開を計画している。2026年9月28日には、江蘇省金湖経済開発区において、高純度・高密度SiCコンポーネントおよび多結晶基板の統合製造ベースとなるプロジェクトが着工した。この施設では、高性能SiCコンポーネントおよびタンタルカーバイド(TaC)コーティング製品を主に生産し、フル稼働後の年間生産能力は20万ユニット、年間売上高は6億人民元、税収は3,000万人民元に達すると見込まれている。
また、地域ごとに役割を分担させ、長沙を技術開発およびアプリケーションのインキュベーションセンターとし、厦門(アモイ)の施設では複合SiC基板を年間50万枚生産する計画である。
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