主要成果
Micronは2026年10月15日、台湾の台中市に先端アセンブリ・テスト施設「AATT2」を正式に開所した。特筆すべきは、着工から量産開始まで約1年という極めて短期間で施設を完成させた点である。同社のManish Bhatia社長兼COOは、この新施設における2027年までのHBM生産能力がすでに完全に完売していることを明らかにした。また、HBMの成長速度は2028年までDRAM業界全体の成長を上回り続けると予測している。
技術・詳細
AATT2は、従来のバネ工場を完全に自動化された先端パッケージング工場へと転換した施設である。HBMの製造には、複数のDRAM層を積層させる高度な技術が必要であり、相互接続、熱管理、品質管理が大きな技術的課題となる。Micronは台湾におけるウェハー製造と先端パッケージング・テスト機能を統合することで、製品品質の向上と配送効率の最適化を目指す。また、台湾の深い人材プールとサプライヤーエコシステムを活用し、次世代製品の開発も継続的に行う方針である。
背景・業界の文脈
生成AIやデータセンターからの旺盛な需要により、HBMはニッチなメモリからAIコンピューティングに不可欠な重要コンポーネントへと変貌した。Bhatia氏は、AIが半導体業界の構造を根本的に変えていると指摘している。2016年に世界GDPの約0.5%だった半導体産業の規模はその後3倍に拡大し、メモリ業界が初めて世界半導体市場の半分以上を占めるに至った。技術革新の速度も加速しており、かつてはシリコン技術の突破口から企業が恩恵を受けるまで4〜5年かかっていたが、現在はロジックおよびHBM技術が約12ヶ月ごとに1世代進化し、12〜18ヶ月で新しいAIモデルの恩恵を享受できる時代となっている。
今後の展望
Micronは、HBMの生産能力拡大とランプアップ(増産)速度を競争の核心と位置づけている。台湾のAATT2に加え、シンガポールの先端HBMパッケージング工場も2027年から能力寄与を開始する予定である。さらに日本においても、広島工場に総額1.5兆円(約93億ドル)を投じて新クリーンルームを建設しており、日本経済産業省から最大5,360億円(約34億ドル)の補助金を受ける。広島工場では1γプロセスノードを用いたHBM4向けDRAMを製造し、2028年の出荷開始を予定している。台湾、シンガポール、日本を連携させたサプライチェーンにより、AIメモリ競争における地位の確立を狙う。
元記事: https://finance.biggo.com/news/b82e06b8-3991-4a72-8281-d310d2d97660
毎週の技術動向レポートを無料でお届け
各分野の分析レポートを読む価値があるかどうか一目で判断できるインフォグラフィックをメールで受け取れます。
📢 メールマガジンに無料登録(週刊・技術動向レポート)
ご登録いただくと、Troy-Technical から週刊で技術動向レポート(メールマガジン)をお届けします。
- 取得したメールアドレス・選択分野は配信目的にのみ使用します。
- 第三者へ提供することはありません。
- 配信はいつでも解除できます(各メール下部のリンクから)。
詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
登録は1分・いつでも解除できます



