主要成果
第1相試験の結果、sofetabart mipitecanは、前治療を多く受けた高悪性度卵巣がん(HGOC)患者の約半数において奏効を示した。105名の患者を対象とした用量探索パートにおける確認済み客観的奏効率(ORR)は50.5%(95% CI: 40.5%-60.4%)であり、内訳は完全奏効(CR)5例(4.8%)、部分奏効(PR)48例(45.7%)であった。また、中央値での無増悪生存期間(PFS)は8.1ヶ月(95% CI: 6.4-8.5)を記録した。特に、第3相試験の推奨用量として選定された3 mg/kg群では、ORRが58.8%(95% CI: 32.9%-81.6%)に達した。
技術・詳細
本剤は、FcサイレントなFRα特異的ヒト化IgG1抗体に、トポイソメラーゼI阻害剤であるexatecanを、切断可能な親水性ポリサルコシンリンカーで結合させたADCである。薬物抗体比(DAR)は8であり、血中でのリンカー安定性が高く、ピーク濃度時に放出されるペイロードは3%未満であることが報告されている。
有効性の解析では、FRα発現レベルによる差が少ないことが示された。FRα発現が75%未満の患者におけるORRは44.4%(95% CI: 30.9%-58.6%)であり、75%以上の患者では56.5%(95% CI: 41.1%-71.1%)であった。また、mirvetuximab soravtansineの既投与者19名においてもORR 57.9%(95% CI: 33.5%-79.7%)、中央値PFS 7.8ヶ月という結果が得られた。疾患制御率(DCR)は80.0%で、奏効までの期間の中央値は2.1ヶ月であった。
安全性に関しては、主な治療関連有害事象(TEAE)として、悪心(64.8%)、疲労(56.2%)、貧血(47.6%)が報告された。グレード3以上のTEAEは42.9%に発生し、主にグレード3の貧血(21.9%)やグレード3/4の好中球減少症が見られた。なお、角膜症の報告はなく、視覚障害(8.6%)やドライアイ(6.7%)などの眼科的イベントはすべてグレード1または2であった。
背景・業界の文脈
卵巣がんの最大90%でFRαが過剰発現しているが、既存の承認済みADCであるmirvetuximab soravtansineは、細胞の75%以上に強陽性(2+以上)の発現が認められる患者に限定されており、これはプラチナ抵抗性卵巣がん(PROC)患者の約3分の1に相当する。sofetabart mipitecanは、この発現レベルの制限に関わらず奏効を示すことで、より多くの患者への適用を目指している。
今後の展望
用量最適化の結果、有効性と安全性のバランスから3 mg/kgが第3相試験(FRAmework-01試験)の推奨用量として選定された。4 mg/kgでは同等の奏効率が得られたが、グレード3以上のTEAE(56.4% vs 35.3%)および用量減量(41.0% vs 23.5%)の頻度が3 mg/kgより高かったためである。また、2026年1月には、米国FDAよりプラチナ抵抗性上皮性卵巣がん患者を対象としたブレイクスルーセラピー指定を受けている。
元記事: https://www.targetedonc.com/view/sofetabart-mipitecan-responses-fr-levels-ovarian-cancer
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