世界有数の化学企業であるBASFは、イタリアで開催されたSIMAC Tanning Tech 2026において、フットウェア産業の未来を形作る画期的な材料ソリューションを発表しました。同社の展示は、製品の耐久性を高めつつ、サーキュラーエコノミーの実現を目指す先進的なポリウレタン(PU)および熱可塑性ポリウレタン(TPU)技術に焦点を当てたものです。
主要成果
- BASFがSIMAC Tanning Tech 2026で、フットウェア向け先進ポリウレタンおよびTPUソリューションを発表。
- 熱成形ミッドソール用新製品Elastopan® SpringPUReは、低密度、設計自由度、無駄のない加工を実現。
- DESMAとの協業により、フットウェアの閉ループリサイクルコンセプトを推進。
- フットウェア産業の持続可能性と高性能化に貢献する材料イノベーションを提示。
技術詳細
BASFが今回発表したイノベーションの中心の一つは、熱成形ミッドソール用の新製品であるElastopan® SpringPUReです。この材料は、極めて低い密度を実現しながらも、優れたクッション性と反発弾性を両立させています。これにより、ランニングシューズなどのスポーツフットウェアにおいて、軽量化と快適性の向上に大きく貢献します。また、Elastopan® SpringPUReは熱成形加工に適しており、複雑なデザインや形状のミッドソールを効率的かつ無駄なく製造することが可能です。さらに、BASFは、フットウェアのライフサイクル全体を見据えた持続可能なアプローチを強化するため、DESMA社との協業による閉ループリサイクルコンセプトも紹介しました。これは、使用済みフットウェアからPU素材を回収し、それを新たな製品の原材料として再利用するシステムを構築するもので、資源の循環を促進し、廃棄物削減に貢献します。
背景・業界文脈
フットウェア産業は、年間数十億足の靴が生産される巨大な市場ですが、同時にその製造プロセスや廃棄物処理における環境負荷が大きな課題となっています。特に、ミッドソールなどの主要部品に使われる発泡素材は、リサイクルが困難な場合が多く、製品のライフサイクル終了後の廃棄が環境問題を引き起こしています。消費者の環境意識の高まりと、各国の規制強化を背景に、フットウェアブランドはより持続可能で環境に優しい製品を求める圧力を受けています。BASFのような大手化学企業が、高性能と循環性を両立させる材料ソリューションを提供することは、業界全体の持続可能性目標達成に向けた重要な一歩となります。
今後の展望
BASFがSIMAC 2026で発表したこれらの革新的な材料とリサイクルコンセプトは、フットウェア産業の未来を大きく変える可能性を秘めています。Elastopan® SpringPUReは、スポーツシューズやカジュアルシューズの性能と快適性を新たなレベルに引き上げ、ブランドに設計の自由度と生産効率の向上をもたらします。また、閉ループリサイクルコンセプトは、廃棄物削減と資源効率化を実現し、フットウェアのサーキュラーエコノミーへの移行を加速させるでしょう。これらの技術は、ファッション業界全体の持続可能性へのコミットメントを強化し、消費者に環境に配慮した選択肢を提供する上で重要な役割を果たすことが期待されます。BASFは、今後もフットウェア産業のパートナーとして、イノベーションを推進していく方針です。
元記事: https://www.basf.com/global/en/media/news-releases/2026/09/p-26-152
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