トクヤマ|半導体向け放熱材料「窒化アルミニウム」顆粒の生産設備新設と量産時期

読売新聞 日本
概要
総合化学メーカーのトクヤマが、山口県柳井市の拠点に半導体向け放熱材料の生産設備を新設することを決定した。具体的には「窒化アルミニウム」の顆粒生産設備を導入し、2028年2月の営業運転開始を目指す。これにより、他拠点と合わせた生産能力を5割引き上げる計画である。半導体の高性能化に伴う放熱材料の需要増に対応し、粉末から顆粒までの一貫した生産体制を構築する。
詳細

主要成果

総合化学メーカーのトクヤマは、半導体製造装置などの安定動作を支える放熱材料である「窒化アルミニウム」の顆粒生産設備を新設する。本設備は山口県柳井市の「先進技術事業化センター」に導入され、投資額は数十億円にのぼる。2028年2月の営業運転開始を目標としており、この設備新設によって、他の拠点と合わせた全体の生産能力を5割引き上げる計画である。

技術・詳細

今回新設されるのは、窒化アルミニウムの「顆粒」を生産するための設備である。トクヤマは、この顆粒の原料となる窒化アルミニウムの「粉末」において世界トップシェア(市場占有率)を保持している。同社は2026年9月に、同じく先進技術事業化センターへ粉末の生産設備を新設することを発表しており、今回の顆粒設備の新設によって、粉末から顆粒までを自社で生産する体制を完備することになる。

背景・業界の文脈

半導体の高性能化が進む中で、デバイスから発生する熱を効率的に逃がす放熱材料の重要性が高まっており、市場需要が拡大している。窒化アルミニウムは高い熱伝導性を持ち、半導体製造装置などの精密機器の安定動作に不可欠な材料である。トクヤマは、世界シェアを持つ粉末技術をベースに、より製品に近い形態である顆粒の供給能力を強化することで、高性能半導体市場のニーズに応える狙いがある。

今後の展望

トクヤマは2028年2月の営業運転開始に向けた設備導入を進める。また、同社は2027年3月期の連結業績予想を上方修正しており、最終利益を7月時点の見通しから205億円増の465億円とした。この修正には、セメントなどの国内販売事業を太平洋セメントに譲渡したことによる売却益が反映されている。売上高は3920億円で据え置いているが、事業ポートフォリオの最適化と半導体向け高付加価値材料への投資を加速させる方針である。

元記事: https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/20261030-GYS1T00005/

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