Samsung Biologics|二重特異性抗体のカスタムCMCプラットフォームと開発期間の短縮

Seoul Economic Daily 韓国
概要
Samsung Biologicsが、二重特異性抗体の開発から分析までを最適化するカスタムCMC(化学・製造・品質管理)プラットフォームを公開した。細胞株開発から精製、構造分析に至るプロセスを分子特性に合わせて個別に設計し、IND申請までの期間を13カ月から9.5カ月へと約27%短縮することに成功した。これにより、技術的難易度の高い次世代バイオ医薬品のCDO(受託開発)市場への展開を加速させる。
詳細

主要成果

Samsung Biologicsは、次世代バイオ医薬品である二重特異性抗体の開発において、細胞株開発から分析までの全工程を各分子の特性に合わせて最適化するカスタムCMC(Chemistry, Manufacturing and Controls)能力を公開した。このプラットフォームの導入により、細胞株開発から治験薬届(IND)申請までのタイムラインを、従来の13カ月から9.5カ月へと短縮し、約27%の期間削減を実現した。

技術・詳細

二重特異性抗体は2つの異なる抗原を同時に標的とする設計であり、従来のモノクローナル抗体よりも分子構造が複雑であるため、製造過程でタンパク質のミスペアリング(誤った結合)、断片化、凝集が発生しやすいという課題がある。同社はこれらの課題を解決するため、対称性・非対称性の二重特異性抗体および融合タンパク質を含む6つのフォーマットに対し、個別のプロセス設計戦略を適用した。

  • 細胞株開発:タンパク質鎖の発現比率を精密に制御することで、ミスペアリング製品の形成を最小限に抑制。初期段階で収量とタンパク質ペアリング比の両方を検証し、優れた細胞株をスクリーニングすることで、生産性と品質を同時に向上させた。
  • 培養プロセス:培地の最適利用と培養条件の最適化により、タンパク質の断片化を34%、凝集を17%削減した。
  • 精製プロセス:標的分子に酷似した不純物を除去するカスタムプロセスを設計し、最終純度98%以上を達成した。

さらに、安定性試験技術の活用と並行処理戦略を導入することで、工程間の待機時間を最小限に抑え、開発期間の短縮を実現している。

背景・業界の文脈

二重特異性抗体のような複雑な分子構造を持つバイオ医薬品の開発では、既存のモノクローナル抗体用プロセスを部分的に修正するだけでは不十分であり、高度なCMC戦略が不可欠とされる。Samsung Biologicsは、こうした技術的ハードルの高い領域において、分子特性に最適化した統合的なCMC戦略を提供することで、開発パートナーとしての信頼性を高める狙いがある。

今後の展望

同社は、このカスタム開発プラットフォームを武器に、技術的に開発が困難なバイオ医薬品のCDO(受託開発)市場への参入を加速させる計画である。2026年10月28日にソウルで開催された「Bio Plus Interphex Korea (BIX Korea) 2026」にて、これらの戦略と成果が提示された。

元記事: https://en.sedaily.com/finance/2026/10/28/samsung-biologics-unveils-custom-bispecific-antibody

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