BiTAC-ADC|VERAXA Biotechが提示する次世代ADCの安全性と性能

Nasdaq アメリカ
概要
VERAXA Biotechが、独自のBiTAC-ADC技術を用いたin vivo(生体内)での概念実証データを発表した。乳がんのゼノグラフトモデルにおいて、単回投与(3 mg/kg)で強力な腫瘍退縮を確認し、同時に体重減少が見られないなど高い安全性を実証した。従来のADC(抗体薬物複合体)の最大の課題である全身毒性を克服し、腫瘍特異的な活性化を実現する新たな治療アプローチとなる。
詳細

主要成果

VERAXA Biotechは、第17回World ADC Congressにおいて、同社のBiTAC-ADC技術プラットフォームのin vivo概念実証データおよび追加のin vitroデータを発表した。乳がんのゼノグラフトモデルを用いた試験では、BiTAC-ADCを3 mg/kgの単回投与しただけで、強力な腫瘍退縮が確認された。特筆すべきは、この治療群において体重の減少が観察されなかった点であり、従来のADCが抱える主要な制限である全身毒性を克服し、差別化された安全性プロファイルを持つ可能性が示された。

技術・詳細

BiTAC-ADCは、2つの相補的な前駆体を用いるデュアルターゲット戦略を採用している。具体的には、以下の2つのコンポーネントを別々の抗体(それぞれが異なる腫瘍関連抗原を標的とする)を介して送達する。

  • システム的に不活性なプロドラッグ(prodrug payload)
  • 細胞膜を透過しないプロアクティベーター(proactivator)

設計上、単一のBiTAC-ADC前駆体だけでは毒性を持たない。しかし、これら2つのコンポーネントが同一のがん細胞内に選択的に取り込まれたときのみ、用量依存的な細胞毒性が誘発される仕組みとなっている。in vitro研究では、BiTAC-ADCががん細胞と正常細胞を識別でき、末梢では活性毒素を放出しないことが示された。また、片方のコンポーネントのみを腫瘍に送達した場合は有意な効果が見られず、両方のコンポーネントが揃うことで初めて特異的な効果が発現することが確認されている。

背景・業界の文脈

従来のADCは、抗体を用いて薬剤を標的細胞に届けるが、血中での薬剤放出や正常細胞への取り込みによる全身毒性が大きな課題となっていた。VERAXAが開発するBiTAC(Bispecific Targeting Activation and Control)戦略は、腫瘍内でのみ治療効果を活性化させることで、この精度を一段階引き上げることを目的としている。今回の検証では、同社が設計したコントロールADC(BiTAC-ADCと同じ結合・リンカー・ペイロード技術および薬物抗体比(DAR)を持つもの)と比較して、BiTAC-ADCが優れた安全性を示すことが示唆された。

今後の展望

VERAXA Biotechは、BiTAC-TCE(T細胞エンゲイジャー)を最優先事項としつつ、今回のBiTAC-ADCの迅速な検証結果を受けて、これを研究開発およびパートナーシップ戦略の「第2の柱」として確立させる方針である。同社は、このプラットフォームが固形がん患者にとってより安全な薬剤を提供する道を開くと考えている。今後は、この概念実証を基に、臨床開発に向けたパイプラインの推進を目指す。

元記事: https://www.nasdaq.com/press-release/veraxa-biotech-presents-vivo-proof-concept-data-bitacr-adc-technology-world-adc-1

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