主要成果
東風汽車と奇瑞汽車の2社が、次世代電池の開発状況を明らかにした。東風汽車は、エネルギー密度350Wh/kgの半固体電池が寒冷地テストを完了し、量産準備段階にあることを発表した。また、400Wh/kgの全固体電池についてもプロトタイプ段階にあり、車両への統合検証を進めている。一方、奇瑞汽車は「Rhinoceros Battery」ブランドにおいて、エネルギー密度400Wh/kgを達成した全固体電池セルを公開し、2027年までにパイロットラインを稼働させる計画を示した。
技術・詳細
東風汽車の開発ロードマップでは、製品ポートフォリオを240Wh/kg、350Wh/kg、400Wh/kg、500Wh/kgの4段階で構築している。350Wh/kgの半固体電池は、2026年第4四半期に車両への搭載を予定しており、2027年までに自社製固体電池を搭載した車両を5万台納車することを目標としている。また、同社は18のパートナー団体と共に「湖北固体電池産業技術創新共同体」を設立し、研究開発から試作、パイロット生産までをカバーする内製プラットフォームを構築済みである。
奇瑞汽車の「Rhinoceros S」全固体電池セルは、400Wh/kgのエネルギー密度を実現し、動作温度範囲は-40°Cから100°Cに及び、200°Cのホットボックス試験を通過した。同社は2つの技術ルートを推進しており、400Wh/kgセルでは硫化物固体電解質と高ニッケル三元系正極を組み合わせ、さらに高精細な600Wh/kgセルではインサイチュ(in-situ)重合固体電解質とリチウムリッチマンガン系正極を採用している。
背景・業界の文脈
両社は、ラボレベルの開発から大規模な商業化までの距離が依然として長いことを認識しており、システムレベルの課題解決に注力している。奇瑞汽車は特に、バッテリーパックシステムとDMS(バッテリー管理システム)の課題解決にリソースを集中させている。また、同社は10月初旬に、超音波スポット溶接機、ラマン分光計、ICP-OESシステム、ロールプレス機、スリット機などの製造・分析装置の調達通知を出しており、セル製造プロセスの具体化を急いでいる。
今後の展望
今後のスケジュールとして、東風汽車は2027年に次世代急速充電半固体電池の量産採用を予定している。奇瑞汽車は、半固体電池の車両搭載を2026年第4四半期に、全固体電池の車載検証を2027年に実施する計画だ。両社ともに、材料レベルの検証から車両レベルの統合検証へとフェーズを移しており、2027年が商業化に向けた重要な転換点になると見られている。
元記事: https://www.energytrend.com/news/20261026-52368.html
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