主要成果
Hesai Technologyは、汎用ロボットが主導する「物理AI 2.0」時代におけるボトルネックを解消するため、ハードウェアとデータの両面からアプローチする2つのエンジンを公開した。具体的には、体積を37%削減しつつ電力密度を3倍に高めた新しいパワーモジュールと、空間再構成を高速に行う3Dデータエンジン「Kosmo」である。これにより、実環境におけるロボットのタスク成功率を99%まで引き上げる成果を達成した。
技術・詳細
モーションエンジンの核となるパワーモジュールは、すでにSharpa社の器用な手(dexterous hands)であるW01およびW02に採用されている。W01は22の能動的な自由度を備え、NVIDIAのヒューマノイドロボット参照設計「Isaac GR00T」に組み込まれた。さらに、IROS 2026でリリース予定の次世代モデルW02は、21の能動的な自由度を維持しながら、ハンド全体のサイズを約30%小型化している。
3Dデータエンジン「Kosmo」は、3DGS(3D Gaussian Splatting)、メッシュ、深度マップを同時に生成可能な空間再構成エンジンを搭載している。これにより、エンボディドAI(身体性AI)のトレーニングにおける視覚的・インタラクティブな課題や空間精度の問題を解決する。実証実験としてDQアイスクリームショップで運用したところ、約15分で店舗の3D環境を生成し、前述のタスク成功率99%を実現した。
背景・業界の文脈
同社の共同創業者兼CEOであるLi Yifan氏は、物理AIの進化において高性能ハードウェアと高品質な実世界データの確保が最優先課題であると指摘している。HesaiはこれまでLiDAR(光検出・測距)分野で、光学・メカトロニクスおよびソフトウェアとハードウェアの統合というフルスタックの能力を10年かけて構築してきた。このコアコンピタンスを物理AI市場へ拡張することで、新たな成長ドライバーとする戦略だ。
今後の展望
製品展開については、器用な手向けのモジュールから全身の関節アクチュエータへとラインナップを拡大させる。出荷計画では、2026年第2四半期末までに10,000個以上のロボティクス・パワーモジュールの出荷を見込んでいる。さらに、2027年までには出荷数が6桁(数十万単位)に達すると予測しており、エンボディドAI製品の広範な商用化を支えるインフラ提供を目指すとしている。
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