Solfiga|帝人が開発したPFASフリーのPPSコンパウンド、摺動性能と特性

CompositesWorld アメリカ
概要
帝人が、意図的にPFAS(ペルおよびポリフルオロアルキル物質)を添加しないポリフェニレンサルファイド(PPS)コンパウンド「Solfiga」の新グレードを投入した。炭素繊維およびアラミド繊維で強化されており、自動車や産業機械、電子機器の摺動部品をターゲットとしている。これにより、顧客は規制への準拠と、耐摩耗性・低摩擦性能の両立が可能になる。
詳細

主要成果

帝人が、PPSコンパウンドの製品群である「Solfiga」において、意図的にPFASを添加せずに摺動(しゅうどう)特性を実現した新グレードを開発した。本製品は、炭素繊維およびアラミド繊維による強化を施しており、自動車、産業機械、電気・電子機器などの摩耗や摩擦が発生するコンポーネントへの適用を目的としている。

技術・詳細

今回投入された2つの強化グレードは、それぞれ異なる要求仕様に対応している。

  • 炭素繊維強化グレード:高負荷条件下で動作する部品に必要な強度と剛性を提供する。
  • アラミド繊維強化グレード:摺動剤を使用しない従来の製品と比較して、摩擦係数(CoF)を約70%低減させた。また、柔軟性を備えているため、相手材への損傷を軽減でき、組み立て時の調整も容易になる。

両グレードともに耐摩耗性と長寿命化を設計思想としており、アルミニウムなどの金属部品を傷つけにくい特性を持つ。また、繊維強化材の含有量を調整することで、多様な動作条件下にある摺動部品に合わせたフォーミュレーションが可能となっている。具体的な適用例としては、ギア、アクチュエータ、バルブ、シーティングなどが挙げられている。

背景・業界の文脈

本製品の展開は、環境規制への対応という業界的な背景がある。PFASは広範な産業で使用されてきたが、規制が強まる中で、性能を維持したままPFASフリーを実現する材料への需要が高まっている。帝人はすでに、摺動用途向けにポリブチレンナフタレート(PBN)樹脂を提供しており、今回のSolfigaの新グレード追加によってPFASフリーのポートフォリオを拡大させている。なお、PBN樹脂は耐薬品性と低抽出物性に優れており、半導体製造に使用される化学機械研磨(CMP)リングや、ギア、ベアリングなどの産業設備に適しているという。

今後の展望

帝人は、材料の配合を最適化することで、幅広い動作環境における摺動部品への対応を推進する。規制準拠と技術的性能のバランスを求める自動車や電子機器分野において、PFASに依存しない高機能材料の選択肢を提供することで、産業機器の長寿命化と環境負荷低減の両立を目指すとしている。

元記事: https://www.compositesworld.com/products/teijin-adds-pfas-free-sliding-grades-to-solfiga-pps-compounds

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