COMPANY PROFILE / ペロブスカイト太陽電池
アイシン
― 自動車部品の「スプレー塗装」を太陽電池に持ち込んだ、トヨタグループの部品メーカー
アイシンはトヨタグループの自動車部品メーカーです。 1998年に色素増感太陽電池の開発を始めて以来、25年以上にわたり塗って作る太陽電池を研究してきた会社で、 ペロブスカイトでは薄いガラスを使った軽量のモジュールを、自動車部品で培ったスプレー塗布で作る独自の路線を取っています。 2026年8月にはNEDOグリーンイノベーション基金の量産段階の実証事業(事業規模 約156億円)に採択され、 2MW級のパイロットラインから量産へ進む計画を示しています。 本稿では会社全体の規模は最小限にとどめ、ペロブスカイトに何を投じ、誰と組み、どこまで来たかを、会社の法定開示・公式リリース・技術論文とNEDOの公表資料で整理します。
- 30秒でわかるアイシンと、ペロブスカイト太陽電池での立ち位置
- ロゴと社名の表記について
- ペロブスカイト太陽電池の世界で、この会社はどこにいるか
- 会社の規模(会社全体は簡潔に)
- ペロブスカイトにかけているリソース
- これまでの取り組み
- 今後の計画
- この会社はペロブスカイト太陽電池で何を目指しているか
- ペロブスカイト分野の提携マッピング
- 提供している技術・製品・サービス
- この企業が抱えるリスク
- 用語集/出典/主張と出典の対応表
1. 30秒でわかるアイシンと、ペロブスカイト太陽電池での立ち位置
(異業種から参入)太陽電池の事業化はまだ
パイロットライン事業戦略ビジョンの工程表
ペロブスカイト太陽電池に取り組む企業は、大きく既存の太陽電池大手・専業スタートアップ・素材/化学/電機メーカーの3種類に分かれます。 アイシンは、このうち異業種から参入した自動車部品メーカーで、本稿では素材・化学・電機の側に分類します。 この会社の特徴は、研究の歴史の長さと作り方です 事実。 技術論文によれば、アイシン(当時アイシン精機)は1998年に色素増感太陽電池の開発を始め、豊田中央研究所と組んで2003年に大型モジュールを発表し、 2012年にペロブスカイトの効率が10%を超えたのを機にペロブスカイトへ軸足を移しました。 そしてペロブスカイト層の成膜に、自動車部品開発で技術を蓄積してきたスプレー塗布法を選んでいます。 積水化学のロール・ツー・ロールや、パナソニックのインクジェットとは違う作り方です。
2. ロゴと社名の表記について

アイシンのロゴは同社の商標です。本稿では生成画像による再現を行わず、
公式サイトから取得した画像を img/aisin_logo.svg として設置しています。
表記の注意:法人名は「株式会社アイシン」、英文では AISIN CORPORATION です。 技術論文は旧社名の「アイシン精機(現アイシン)」として過去の経緯を書いています。 研究開発の一部を委託しているイムラ・ジャパン株式会社はアイシンのグループ会社です。 同じトヨタグループの豊田中央研究所は、色素増感太陽電池の時代からの研究パートナーとして繰り返し登場します。
公式サイト:https://www.aisin.com/jp/profile/outline/3. ペロブスカイト太陽電池の世界で、この会社はどこにいるか
製品の形は薄ガラス型の単接合です。会社は自社のペロブスカイトを「薄ガラスを用いた独自のフィルム構造による高い耐久性」と説明し、 NEDOは2026年の採択テーマを「薄ガラス型軽量ペロブスカイト太陽電池」と呼んでいます 事実。 フィルム型の軽さとガラス型の耐久性の中間を狙う形で、重さの目標は1㎡あたり3kg以下です。 シリコンとのタンデムを製品化する計画は、本稿が確認した資料には書かれていません。 形の違いは、本シリーズの技術解説「フレキシブル」「封止とバリア層」で扱っています。
4. 会社の規模(会社全体は簡潔に)
会社全体は本稿の主題ではないので、規模だけを押さえます 事実。
| 指標 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|
| 売上収益(百万円) | 4,896,104 | 5,117,764 |
| 営業利益(百万円) | 202,941 | 228,796 |
| 研究開発費 | ― | 2,654億円 |
| 従業員数(連結) | ― | 113,292人 |
売上収益・営業利益は2026年3月期決算短信(IFRS)、研究開発費は同期の有価証券報告書、従業員数は会社概要(2026年3月31日現在)から。
上の数字はアイシングループ全体のものです。 事業戦略ビジョンは自社の弱みを「太陽電池事業未着手」と書いており、ペロブスカイトの売上はまだありません 事実。 有価証券報告書は、気候変動の「機会」の1つとして「ペロブスカイト太陽電池の市場投入・シェア確保」を挙げていますが、 投資額・専任人員数はいずれも公表されていません 未確定/将来。 研究開発費2,654億円のうちペロブスカイトがいくらかも示されていません。
5. ペロブスカイトにかけているリソース
| リソースの種類 | 内容 | 区分 |
|---|---|---|
| 人(体制) | アイシンが大面積モジュール・高耐久化・低コスト製造の技術開発を担い、グループ会社イムラ・ジャパンに高効率・高耐久の要素技術と低コストのホール輸送材料の開発を委託。研究開発段階から生産技術のメンバーを組み込むと記載 | 事実 |
| 人(人数) | 専任人員数 | 非公表 |
| 金(2021年〜の開発) | 事業戦略ビジョンの事業計画に「数十億円規模(本事業支援含む)」と記載。内訳は示されていない | 事実 |
| 金(2026年〜の量産実証) | NEDOの事業概要資料で、2026年8月の新規採択テーマ(アイシン)の事業規模 約156億円、支援規模 約98億円(インセンティブ額を含む支援規模は113億円)、期間は2026〜2030年度、補助率は助成2/3・1/2 | 事実 |
| 設備 | 30cm角のパネル試作品を製作し実証に使用(技術論文)。今後は約5kWのプレ実証(社内建屋)、2MW級パイロットラインの構築、量産ラインの構築、量産販売の順と事業戦略ビジョンの工程表に記載 | 事実 |
| 外部への出資・買収 | ペロブスカイト分野での出資・買収の記載は、本稿が確認した資料にない | 確認できず |
| 公的資金 | 2015年に始まったNEDOのペロブスカイトの事業に参画。GI基金に2021年12月(東京大学と)と2026年8月(量産段階)に採択。リリースに記載のNEDO助成事業番号はJPNP21052 | 事実 |
| 大学・研究機関 | 東京大学(2021年からの共同実施者。一部は熊本大学に再委託)、豊田中央研究所(2024年9月から共同研究)。2026年の事業では豊田中央研究所・東京大学・山形大学・産業技術総合研究所と連携 | 事実 |
2026年からの事業規模約156億円のうち、NEDOの支援規模は約98億円で約63%(インセンティブを含む113億円なら約72%)です 本稿の計算。 同じ量産段階の実証事業で2025年9月に採択された3件(リコー、パナソニック、エネコート)は合計で事業規模約335億円とされており、 アイシン1社のテーマの規模は、その半分近くにあたります 本稿の計算。 ただし、2MW級のパイロットラインや量産ラインの投資額そのものは示されていません 未確定/将来。
6. これまでの取り組み
| 時期 | できごと | 意味 |
|---|---|---|
| 1998年 | アイシン精機(現アイシン)が色素増感太陽電池の開発に着手。のちに豊田中央研究所がパートナーに加わる | 塗って作る太陽電池の研究の始まり |
| 2003〜2005年 | 国際会議で大型モジュールを展示し長期耐久試験のデータを発表(2003年)。トヨタの住宅「PAPI」の壁面に設置し8年間の発電を確認(2004年〜)。愛・地球博に葉の形の太陽電池を展示(2005年) | 色素増感での実績 |
| 〜2013年度 | 内閣府の最先端研究開発支援プログラム(FIRST)に参画。2012年にペロブスカイトの効率が10%を超えたのを機に、ペロブスカイトへ軸足を移す | ペロブスカイトへの転換 |
| 2015年 | NEDOのペロブスカイトの事業に参画。スクリーン印刷とスプレー塗布の2つを候補に大型化を開発。10cm角で17%、24cm角で16%を発表 | スプレー塗布の採用 |
| 2021年12月 | GI基金「次世代型太陽電池の開発」に採択(高効率・高耐久モジュールの実用化技術開発、東京大学と) | 実用化に向けた開発 |
| 2024年4月 | アイシン技術センター(刈谷市)で、工場の壁を模した南向きの壁面に30cm角パネルを設置して屋外の発電実証を開始(継続中) | 実使用環境での耐久性の確認 |
| 2024年12月 | 中部電力ミライズ・関西電力と共同提案した「ペロブスカイト太陽電池普及拡大プロジェクト」が、あいちカーボンニュートラル戦略会議の事業化支援対象に選定(2025年1月に発表) | アイシンは製造を担当 |
| 2025年3月 | 安城工場の施設の壁面・屋根に順次設置し社内実証を開始。2025年9月末に約30kWを見込み、会社は「国内初の系統連系による運用評価」と説明 | 社内の大規模実証 |
| 2025年6月 | 大林組と、同社の技術研究所で「容易に交換できる工法(ファスナー取り外し式)」と「発電量を最大化する設置方法」を実証。同一面積あたりの発電量は20%以上増えると試算 | 施工法の共同開発 |
| 2025年9月 | ネッツトヨタ郡山の新店舗の壁面に、青色に加飾したパネルを設置して実証 | 意匠性の検証 |
| 2025年12月 | 京都府の舞鶴港での水素の実証事業に、ペロブスカイト太陽電池と純水素の燃料電池(SOFC)を提供(2026年2月まで、エノアと連携) | エネルギー機器との組み合わせ |
| 2026年3月 | 愛知県が選定した9か所の実証フィールドでの実証に参画 | 公共施設への展開 |
| 2026年8月 | GI基金「次世代型単接合太陽電池実証事業」に採択。モジュールを最大500mm角へ大型化し、ノズルの複数化などで高速塗工を高度化。シーエナジーと連携して中部国際空港とインドネシアの子会社で実証、米国でも実証を計画 | 量産段階の国の事業に入った |
7. 今後の計画
→量産ライン時期と投資額の記載なし
| 研究開発の目標(事業戦略ビジョン、2025年12月時点) | 目標 | 記載された進捗 |
|---|---|---|
| 30cm角モジュールの変換効率 | 18%(2025年度末) | 30cm角の薄ガラス基板モジュールで16.55%(第三者測定値)。10cm角モジュールで17.93% |
| 900cm²モジュール | 効率18%、耐久25年以上(年劣化0.8%以下)、重さ3kg/㎡ | ― |
| 2030年の将来目標 | 900cm²で効率20%以上、発電コスト14円/kWh以下、年平均劣化率1%以内 | ― |
| 低コスト電極 | 金電極と同等の性能を金の1/100以下のコストで | カーボン電極で金電極の約96%の性能を30cm角モジュールで確認(産総研の第三者測定) |
| ホール輸送材料 | 材料コスト100円/㎡で、従来材以上の耐熱・耐湿性 | サプライヤー変更と合成のスケールアップで91円/㎡の目途 |
| 東京大学の担当(ガラス基板の順構造型) | 小型セル25%・耐久20年相当、効率22%のミニモジュールを1kg/㎡以下に | セル23.1%(5mm角)・24.3%(直径5mm)、10cm角ミニモジュール22.2% |
次はいずれも、本稿が確認した一次資料に記載がありません 未確定/将来。
2MW級パイロットラインと量産ラインの場所・稼働時期・投資額/販売開始の年と価格/ 30cm角で18%という2025年度末の目標を達成したかどうか/16.55%を測った第三者機関の名前(カーボン電極の性能は産総研と記載)。 事業戦略ビジョンには2040年の目標シェア(工場・ビル向けで数十%、車載向けで30%など)も書かれていますが、これは会社の目標で、市場の見通しや実績ではありません。
8. この会社はペロブスカイト太陽電池で何を目指しているか
ここは会社が直接には述べていない部分を含みます。一次情報から読み取れる範囲の推測として、根拠とともに書きます。
| 読み取れること | 根拠となる一次情報 | 区分 |
|---|---|---|
| まず自社とグループの工場を最初の顧客にする | 技術論文が「多くの製造工場を持つアイシンが2035年度に生産カーボンニュートラルを達成するうえで、非常に重要な技術」と位置づけ、工程表に自社工場・グループ工場での発電実証を置いている | 推測 |
| 太陽電池単体ではなくエネルギー機器と組み合わせて売る | 技術論文が、ペロブスカイトを水素生成・充電ステーション・大規模蓄電池などの駆動源とする「エネルギーバリューチェーンビジネス」を描き、実際に燃料電池(SOFC)と組み合わせた実証や、蓄電池を含むシステム実証を計画している | 推測 |
| 当面は交通インフラの設置場所を開拓する | 2026年の採択テーマで空港・道路・鉄道・港湾を挙げ、中部国際空港で防眩性・耐風圧性・耐塩害性を評価する | 事実 |
| 長期的には車載も狙う | 技術論文がモビリティへの搭載の重要性を書き、自社モジュールを載せた走行データを紹介。ビジョンは2040年の車載向けの目標シェアを掲げる | 推測 |
| 海外はインドネシアと米国から | 2026年8月のリリースが、インドネシアの子会社での実証と米国での実証計画を明記 | 事実 |
アイシンの資料には、太陽電池そのものより「どう使うか」の話が多く出てきます。 安城工場では系統につないで運用評価をし、大林組とは交換しやすい工法を、ネッツトヨタ郡山とは色の付いたパネルを、舞鶴港では燃料電池との組み合わせを試しています 事実。 事業戦略ビジョンも、差別化の方針として「価格勝負にならない高品質かつカーボンニュートラルに適した商品」「価格競争に陥らない顧客価値の構築」を掲げています。 アイシンはエネファームなどのエネルギー機器を作ってきた会社でもあり、パネル単体の価格ではなく、蓄電池や燃料電池を含むシステムとして選ばれることを狙っている、と本稿は読みます 未確定/将来。 「スモールスタートで市場を見極める」という事業計画の書き方も、まず自社・グループと身近な顧客で使い方を固める進め方と整合します。
9. ペロブスカイト分野の提携マッピング
10. 提供している技術・製品・サービス
| 項目 | 会社の公表内容 |
|---|---|
| 製品 | 販売中の製品はない(太陽電池事業は未着手と事業戦略ビジョンに記載)。実証用に30cm角(300mm角)のパネルを製作 |
| 構造 | 薄ガラスを用いた独自のフィルム構造。ガラス基板の上に、n型半導体層、ペロブスカイト層、p型半導体層(ホール輸送層)、背面電極を積む(技術論文) |
| 製法 | ペロブスカイト層はスプレー塗布(自動車部品開発で技術を蓄積)。候補としてスクリーン印刷(色素増感モジュールで培った技術)も検討。今後はノズルの複数化などで高速化 |
| 電極 | 高価な金の代わりに塗布型のカーボン電極を開発し、金電極の約96%の性能を確認 |
| 変換効率 | 30cm角の薄ガラス基板モジュールで16.55%(第三者測定値)、10cm角モジュールで17.93%(事業戦略ビジョン)。技術論文には10cm角で17%、24cm角で16%の記載 |
| 意匠 | 壁面向けに、色を付けた加飾パネルを開発 |
スプレー塗布は、塗料を霧にして吹き付ける方法で、自動車部品の塗装では当たり前の技術です。 ペロブスカイトでは膜の厚さを1ミクロンより薄く均一にそろえる必要があり、霧の粒の大きさや乾き方の制御が難しいとされますが、 平らでない面にも塗れ、装置が比較的単純で、塗る場所を変えやすいという利点があります 未確定/将来。 技術論文は、スプレーの霧化方式と原料溶液の組成を工夫して「欠陥が少なく均質な表面を有するペロブスカイト層」の成膜条件を見出したと書いています 事実。
もう1つの特徴が炭素電極です。高効率のペロブスカイト太陽電池の研究では、背面電極に金を真空蒸着で付けることがよくありますが、 会社の資料によれば金電極100nmの材料価格は1㎡あたり10万円で、量産には使えません。 炭素は安く、しかも塗って作れるので、全部の層を塗布でそろえる道が開けます。 ただし炭素は金より電気を通しにくいので、性能を金の96%まで近づけた点が、この会社の材料開発の成果だと読めます。 塗布方式の比較は本シリーズの技術解説「塗布製膜」で扱っています。
11. この企業が抱えるリスク
| リスク | 内容 | 区分 |
|---|---|---|
| 大面積での品質のばらつき | 事業戦略ビジョンが課題として「大面積化時の更なる塗布膜ムラ低減」「製造ばらつきの低減」「更なる高速生産法の確立」を挙げる | 事実 |
| 効率の目標との差 | 30cm角の目標18%(2025年度末)に対し、記載された第三者測定値は16.55% | 事実 |
| 事業中止の判断基準 | ビジョンが「弊社経営に多大な不利益(赤字)が発生し、改善の見込みがたたない」「事業投資に見合う回収(利益)が見込めない」場合に事業中止も検討すると明記 | 事実 |
| 太陽電池の事業経験がない | 会社自身が弱みを「太陽電池事業未着手」と書いている。販売網や保証の仕組みはこれから作る | 事実 |
| 性能評価の基準が未整備 | ビジョンが「性能計測法、信頼性評価法が定められておらず、市場での正確な発電能力、寿命が不明」「廃棄物処理に関するルールがない」ことを問題点に挙げる | 事実 |
| 量産投資の判断が先送りになる可能性 | 事業計画は「事業性見極めの上、事業化投資を判断」とし、量産ラインの時期と金額を示していない | 推測 |
12. 用語集
- 薄ガラス型
- 通常より薄いガラスを基板や封止に使い、ガラスの耐久性と軽さの両立を狙うペロブスカイト太陽電池。
- スプレー塗布
- 溶液を霧状にして吹き付け、膜を作る方法。凹凸のある面にも塗れる。
- 色素増感太陽電池
- 色素が光を吸収して電子を出す仕組みの太陽電池。ペロブスカイト太陽電池の源流の1つ。
- ホール輸送材料
- 光で生まれた正の電荷(ホール)を電極まで運ぶ層の材料。代表的な材料spiro-OMeTADは高価で熱に弱い。
- カーボン電極
- 炭素材料で作る電極。金や銀より安く、塗って作れる。
- 順構造
- ガラス側から n型層、ペロブスカイト層、p型層の順に積む素子構造。
- 系統連系
- 太陽電池の電気を電力会社の送配電網につないで使うこと。
- SOFC
- 固体酸化物形燃料電池。水素などを燃料に高い効率で発電する。
13. 出典
- アイシン 会社概要(資本金、本社所在地、従業員数、連結子会社数、事業内容。2026年3月31日現在)。 https://www.aisin.com/jp/profile/outline/
- アイシン 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月28日)。 https://www.aisin.com/jp/investors/latest/uploads/fy2026_q4_tanshin-j.pdf
- アイシン 有価証券報告書 第103期(2025年4月1日〜2026年3月31日)。研究開発費、気候変動の機会としてのペロブスカイト太陽電池。 https://www.aisin.com/jp/investors/securityreport/2026061201_1.pdf
- アイシン 技術論文「アイシンにおけるペロブスカイト太陽電池開発」(AISIN TECHNICAL REVIEW VOL.29、2025年)。開発の経緯、スプレー塗布、カーボン電極、技術センターでの実証、車載の実証。 https://www.aisin.com/jp/technology/technicalreview/29/pdf/07.pdf
- アイシン(NEDO公開) 事業戦略ビジョン「高効率・高耐久ペロブスカイト太陽電池モジュールの実用化技術開発」(2025年12月時点)。体制、強みと弱み、事業計画、研究開発目標と進捗、工程表、リスク要因。 https://green-innovation.nedo.go.jp/resources/pdf/next-generation-solar-cells/item-1-2/vision-aisin-004.pdf
- アイシン ニュース「『ペロブスカイト太陽電池普及拡大プロジェクト』が『あいちカーボンニュートラル戦略会議』の事業化支援対象に選定」(2025年1月15日)。 https://www.aisin.com/jp/news/2025/006316.html
- アイシン ニュース「ペロブスカイト太陽電池の社会実装に向けた安城工場での社内実証を開始」(2025年3月31日)。 https://www.aisin.com/jp/news/2025/008976.html
- 大林組・アイシン ニュース「大林組とアイシン、ペロブスカイト太陽電池の実用化に向けた実証実験を開始」(2025年6月13日)。 https://www.aisin.com/jp/news/2025/009053.html
- アイシン ニュース「アイシン、ネッツトヨタ郡山とペロブスカイト太陽電池の実証実験を開始」(2025年9月)。 https://www.aisin.com/jp/news/2025/010369.html
- アイシン ニュース「アイシン、京都府の『グリーン水素を活用した純水素燃料電池普及に向けた実証事業』に参加」(2025年)。 https://www.aisin.com/jp/news/2025/010437.html
- アイシン トピックス「愛知県が選定した9か所の実証フィールドでの軽量ペロブスカイト太陽電池実証実験に参画」(2026年3月27日)。 https://www.aisin.com/jp/news/2026/010560.html
- アイシン ニュース「アイシン、ペロブスカイト太陽電池の量産化に向けた取り組みがNEDOグリーンイノベーション基金事業に採択」(2026年8月21日)。 https://www.aisin.com/jp/news/2026/010690.html
- NEDO 「グリーンイノベーション基金事業で、次世代型太陽電池の開発に着手」(2021年12月28日)の別紙1 実施予定先一覧。 https://www.nedo.go.jp/content/100940817.pdf
- NEDO 「次世代型単接合太陽電池実証事業」で1件を新規採択(2026年8月6日)の別紙2 事業概要資料(事業規模・支援規模・期間・補助率)。 https://www.nedo.go.jp/content/800059483.pdf
- NEDO 「次世代型太陽電池実証事業」で3件を新規採択(2025年9月10日)の別紙2 事業概要資料(3件合計の事業規模)。 https://www.nedo.go.jp/content/800032097.pdf
14. 主張と出典の対応表
| 本文の主張 | 区分 | 出典 |
|---|---|---|
| 資本金450億円、本社(刈谷市)、従業員113,292人(連結) | 事実 | 出典1 https://www.aisin.com/jp/profile/outline/ |
| 売上収益・営業利益(2025年3月期・2026年3月期)、上場取引所(東・名)とコード7259 | 事実 | 出典2 https://www.aisin.com/jp/investors/latest/uploads/fy2026_q4_tanshin-j.pdf |
| 研究開発費2,654億円、機会としての「ペロブスカイト太陽電池の市場投入・シェア確保」 | 事実 | 出典3 https://www.aisin.com/jp/investors/securityreport/2026061201_1.pdf |
| 1998年の色素増感太陽電池の開発着手から2015年のNEDO参画までの経緯、スプレー塗布とスクリーン印刷、10cm角17%・24cm角16%、技術センターでの実証、2035年度の生産カーボンニュートラルでの位置づけ、エネルギーバリューチェーン、車載の実証 | 事実 | 出典4 https://www.aisin.com/jp/technology/technicalreview/29/pdf/07.pdf |
| 体制(東京大学・豊田中央研究所・イムラ・ジャパン・熊本大学)、太陽電池事業未着手という弱み、数十億円規模の事業計画、2020年代後半の事業化とスモールスタート、研究開発目標と進捗(16.55%・17.93%・96%・91円/㎡・東大の値)、工程表(5kW・2MW級・量産ライン)、2040年の目標シェア、差別化の方針、リスク要因 | 事実 | 出典5 https://green-innovation.nedo.go.jp/resources/pdf/next-generation-solar-cells/item-1-2/vision-aisin-004.pdf |
| 普及拡大プロジェクト(中部電力ミライズ・関西電力と共同提案、アイシンは製造を担当) | 事実 | 出典6 https://www.aisin.com/jp/news/2025/006316.html |
| 安城工場での社内実証(約30kW、系統連系)とNEDO助成事業番号 | 事実 | 出典7 https://www.aisin.com/jp/news/2025/008976.html |
| 大林組との実証(ファスナー工法、発電量20%以上増の試算) | 事実 | 出典8 https://www.aisin.com/jp/news/2025/009053.html |
| ネッツトヨタ郡山での加飾パネルの実証 | 事実 | 出典9 https://www.aisin.com/jp/news/2025/010369.html |
| 舞鶴港での水素の実証へのペロブスカイトとSOFCの提供 | 事実 | 出典10 https://www.aisin.com/jp/news/2025/010437.html |
| 愛知県の9か所の実証フィールドへの参画 | 事実 | 出典11 https://www.aisin.com/jp/news/2026/010560.html |
| 2026年8月の採択、500mm角・ノズル複数化、産学官の連携先、シーエナジー・中部国際空港・インドネシア・米国での実証、薄ガラスのフィルム構造 | 事実 | 出典12 https://www.aisin.com/jp/news/2026/010690.html |
| 2021年12月のGI基金採択(東京大学と) | 事実 | 出典13 https://www.nedo.go.jp/content/100940817.pdf |
| 2026年の新規採択テーマの事業規模約156億円・支援規模約98億円(113億円)・2026〜2030年度・補助率、テーマ名「薄ガラス型軽量」 | 事実 | 出典14 https://www.nedo.go.jp/content/800059483.pdf |
| 2025年9月採択の3件の合計事業規模約335億円 | 事実 | 出典15 https://www.nedo.go.jp/content/800032097.pdf |
| ペロブスカイト太陽電池の3類型の区分 | 本稿の計算 | 本稿による整理。企業名は本シリーズで扱う企業から例示 |
| 支援規模の比率約63%(約72%)、3件合計の半分近いという比較 | 本稿の計算 | 出典14・15の金額から本稿が算出 |
| パイロットラインと量産ラインの場所・時期・投資額、販売開始の年と価格、2025年度末目標の達成可否、16.55%の測定機関名、専任人員数 | 未確定/将来 | 本稿が確認した一次資料に記載なし。本稿では推計しない |
| 自社・グループの工場を最初の顧客にするという読み、エネルギー機器と組み合わせて売るという読み、車載も狙うという読み | 推測 | 出典4・5・10・12からの本稿の解釈 |
| スプレー塗布の利点と難しさ、炭素電極の意味という見方 | 推測 | 出典4・5の記述からの本稿の解説 |
| 量産投資の判断が先送りになる可能性というリスク | 推測 | 出典5の事業計画の書き方からの本稿の解釈 |
最終更新:2026年9月25日/Troy Technical
本稿の数値はすべてアイシンの法定開示・会社概要・公式リリース・技術論文、同社がNEDOに提出した事業戦略ビジョン、NEDOの公表資料に基づきます。調査会社の推計値・報道ベースの数値は使用していません。「推測」と記した箇所は、一次情報から本稿が読み取った解釈であり、会社の公表内容ではありません。