NHN複合紙とは|ポリイミドフィルム採用で連続使用温度180°Cを達成

SIDA 中国
概要
電気絶縁用途のフレキシブル複合紙であるNHN(Nomex + ポリイミドフィルム + Nomex)が、PETコアをポリイミドフィルムに置き換えることで、連続使用温度を180°C(クラスH)に大幅に引き上げることに成功しました。これにより、NHNは乾式変圧器の層間絶縁、トラクションモーターのスロット、およびあらゆるクラスH巻線において、デフォルトのフレキシブル複合材料としての地位を確立しています。その優れた熱耐久性は、現代の高性能電気機器に不可欠な特性を提供します。
詳細

主要成果: NHN複合紙が180°Cの連続使用温度を達成し、クラスH電気絶縁の標準材料に

電気絶縁用途で使用されるフレキシブル複合紙NHN(Nomex + ポリイミドフィルム + Nomex)が、PET(ポリエチレンテレフタレート)コアをポリイミドフィルムに置き換える革新的な設計変更により、連続使用温度をクラスHの180°Cにまで引き上げることに成功しました。この成果により、NHNは乾式変圧器の層間絶縁、トラクションモーターのスロット絶縁、およびその他全てのクラスH巻線において、事実上の標準フレキシブル複合材料としての地位を確立しました。

技術詳細: ポリイミドコアによる熱耐久性の向上

従来のDMD(Dacron + マイラー + Dacron)やNMN(Nomex + マイラー + Nomex)といった複合紙は、主にPETフィルムをコアとして使用していましたが、PETの連続使用温度がクラスB(130°C)またはF(155°C)に制限されるという課題がありました。NHNは、このPETコアを、優れた熱安定性と機械的強度を持つポリイミドフィルム(通常カプトンなどの商品名で知られる)に置き換えることで、根本的に熱耐久性を向上させました。Nomex層が外側を覆うことで、機械的保護と高い誘電強度を確保しつつ、中心のポリイミドフィルムが全体としての熱耐久性を180°Cまで高めています。これにより、より高温環境下での使用が可能となり、機器の小型化や高出力化に貢献します。

背景・業界文脈: 高温対応と信頼性への需要

現代の電気機器、特に乾式変圧器やモーター類は、効率向上と小型化のために、より高い動作温度に耐える絶縁材料が求められています。変圧器やモーターの内部では、巻線が発する熱によって局所的に高温になるため、絶縁材料には長期にわたる熱的ストレスへの耐性が不可欠です。NHNのようなクラスH絶縁材料の登場は、これらの要求に応え、機器の信頼性と寿命を向上させる上で極めて重要です。航空宇宙、鉄道、産業機械など、高い信頼性が求められる分野で特にその価値が認められています。

今後の展望: 高性能電気絶縁の進化と適用拡大

NHN複合紙が電気絶縁分野の主要材料となったことは、今後も高性能な電気機器の開発を後押しするでしょう。ポリイミドフィルムベースの絶縁材料は、その優れた特性から、次世代のEVモーター、再生可能エネルギーシステムのパワーコンバーター、高周波対応電子部品など、さらに広範な高温・高応力環境での応用が期待されます。材料メーカーは、さらに高い温度クラスや、特定の環境(例えば耐湿性や耐コロナ放電性)に特化した複合材料の開発を進めることで、電気絶縁技術のさらなる進化と市場拡大に貢献していくと考えられます。

元記事: https://sidanm.com/dmd-vs-nmn-vs-nhn-vs-aha-vs-pmp/

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