COMPANY PROFILE / ペロブスカイト太陽電池
パナソニック ホールディングス
― シリコン太陽電池から撤退した電機大手が、「発電するガラス」で戻ってくる
パナソニックは2021年度に、住宅用・産業用のシリコン太陽電池の生産から撤退しました。 そのパナソニックが、ペロブスカイト太陽電池ではガラスに直接塗って合わせガラスにする「ガラス型」に絞り、 窓・手すり・外壁といった建材そのものを発電させる製品の開発を進めています。 2025年11月にはNEDOグリーンイノベーション基金の実証事業に着手し、会社がNEDOに提出した事業戦略ビジョンには 2026年度から試作モデルの販売を始める計画が書かれています。 本稿では会社全体の規模は最小限にとどめ、ガラス型ペロブスカイトに何を投じ、誰と組み、どこまで来たかを、会社の公式リリースと事業戦略ビジョンで整理します。
- 30秒でわかるパナソニックと、ペロブスカイト太陽電池での立ち位置
- ロゴと社名の表記について
- ペロブスカイト太陽電池の世界で、この会社はどこにいるか
- 会社の規模(会社全体は簡潔に)
- ペロブスカイトにかけているリソース
- これまでの取り組み
- 今後の計画
- この会社はペロブスカイト太陽電池で何を目指しているか
- ペロブスカイト分野の提携マッピング
- 提供している技術・製品・サービス
- この企業が抱えるリスク
- 用語集/出典/主張と出典の対応表
1. 30秒でわかるパナソニックと、ペロブスカイト太陽電池での立ち位置
ホールディングス株式会社英文名 Panasonic Holdings Corporation
(異業種から参入)シリコン太陽電池の生産は2021年度に撤退
事業推進室経営者直轄の専門組織
試作モデル販売開始NEDOに提出した事業戦略ビジョン
ペロブスカイト太陽電池に取り組む企業は、大きく既存の太陽電池大手・専業スタートアップ・素材/化学/電機メーカーの3種類に分かれます。 パナソニックはこのうち電機メーカーに入りますが、かつてはシリコン太陽電池(HIT)をマレーシアと島根で量産していた会社で、 2021年度にその生産から撤退したという経緯があります 事実。 ペロブスカイトでは、規格品を大量に作って価格で戦う道ではなく、事業戦略ビジョンの言葉でいえば 「一品一様生産に特化した製造ライン」で、窓や手すりの寸法・透過性・柄に合わせたガラスを作る道を選んでいます。 同じ電機・化学系でも、積水化学や東芝がフィルム型で「軽い屋根」を狙うのに対し、パナソニックは「重さを気にしない建物の窓と外壁」を狙っている点が決定的に違います。
2. ロゴと社名の表記について

パナソニックのロゴは同社の商標です。本稿では生成画像による再現を行わず、
パナソニックの公式ニュースルームから取得した「Panasonic Group」のロゴ画像を img/panasonic_holdings_logo.svg として設置しています。
表記の注意:ペロブスカイト太陽電池を開発しているのは持株会社のパナソニック ホールディングス株式会社(Panasonic Holdings Corporation)本体で、 電池事業のパナソニック エナジーや、住宅設備の事業会社とは別です。 2020年の効率発表の時点では、社名は「パナソニック株式会社」でした。 実証では、グループ会社のパナソニック環境エンジニアリング株式会社が設計・施工を担うことがあります。
公式サイト:https://holdings.panasonic/jp/corporate/phd/profile.html3. ペロブスカイト太陽電池の世界で、この会社はどこにいるか
製品の形はガラス型の単接合です。事業戦略ビジョンは、自社のガラス型と他社のフィルム型を並べ、 フィルム型を「軽さ・薄さ・湾曲性を特長とするが、発電効率・耐久性に課題」「透過性・カスタマイズに未対応」と位置づけ、 海外メーカーについては「建材用途ではなく、シリコン製PVとのタンデム製品(既存用途向け)の開発に注力」と書いています 事実。 つまりパナソニックは、フィルム型ともタンデム型とも正面からは競合しない場所を自ら選んでいます。 ガラスで挟む方式の利点は、本シリーズの技術解説「封止とバリア層」で扱っています。
4. 会社の規模(会社全体は簡潔に)
会社全体は本稿の主題ではないので、規模だけを押さえます 事実。
| 指標(2026年3月31日現在、会社概要) | 値 |
|---|---|
| 売上高(連結) | 8兆487億円 |
| 従業員数(連結) | 183,685名 |
| 資本金 | 2,596億円 |
| グループ会社数(親会社および連結子会社) | 447社 |
上の数字はパナソニックグループ全体のものです。 ペロブスカイト太陽電池は2026年9月時点で開発中で、特設サイトにも「開発中」と明記されています。 売上高・損益・専任人員数はいずれも公表されていません 未確定/将来。 会社の規模とペロブスカイトにかけている規模はまったく別物で、後者を示す唯一の金額は、第5章の研究開発投資 約151億円(2025〜2029年度)です。 なお、本稿は決算短信・有価証券報告書のPDFも確認しようとしましたが、取得できなかったため、会社概要ページの値を使っています。
5. ペロブスカイトにかけているリソース
| リソースの種類 | 内容 | 区分 |
|---|---|---|
| 人(専任組織) | ペロブスカイトPV事業推進室(経営者直轄の専門組織。リーダーが研究開発責任者を兼ねる)。室内は開発(セル・モジュール・建材一体化・材料・プロセス)、事業企画、量産技術の3チーム。社長とグループCTOがコミットする体制で、GX本部・先端材料開発センターと連携 | 事実 |
| 人(人数) | ペロブスカイトの専任人員数 | 非公表 |
| 金(研究開発) | GI基金事業に関わる2025〜2029年度の研究開発投資 約151億円(国費負担 約99億円、自己負担 約52億円) | 事実 |
| 金(設備) | 量産設備は「市場環境等に基づき判断」し段階的に追加投資すると記載。金額は非公表。大規模投資の資金は自己資金と外部調達の両方を検討 | 事実 |
| 設備(現状) | 1.0m×1.8mサイズのモジュール試作ライン(タクト100分)を構築済み | 事実 |
| 外部への出資・買収 | ペロブスカイト分野での出資・買収の記載は、本稿が確認した資料にない | 確認できず |
| 公的資金(NEDO) | NEDO「高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発」(2015〜2019年度)、2020年度からの第二フェーズ(建材一体型)、2025年9月にGI基金「次世代型太陽電池実証事業」に採択(2025〜2029年度、幹事) | 事実 |
| 大学・研究機関 | 2020年の16.09%は産業技術総合研究所による測定値。大学との共同研究の記載は、本稿が確認した資料にない | 事実/確認できず |
| 社内の蓄積技術 | 有機ELディスプレイの製造で培った産業用インクジェット技術、レーザー加工技術、材料技術。グループの電気システム・エネルギーマネジメント、建築・不動産業界との取引関係 | 事実 |
約151億円のうち国費負担は約99億円で、約66%にあたります 本稿の計算。 NEDOの採択発表では、この実証事業の補助率は「助成2/3、1/2」とされており、研究開発の多くの部分に2/3の助成が当たっていると読めます。 一方、量産設備の投資額は示されておらず、国の支援が厚いのは研究開発までで、工場への投資は会社の判断に委ねられている構図です 未確定/将来。 積水化学が第1ラインの設備投資900億円を公表しているのと比べると、パナソニックは設備投資の決断をまだ外に示していない段階にあります。
6. これまでの取り組み
| 時期 | できごと | 意味 |
|---|---|---|
| 2014年 | ペロブスカイト太陽電池の開発に着手 | 会社の特集記事に記載 |
| 2015〜2019年度 | NEDO「高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発」に参画 | ガラス基板の軽量化とインクジェット塗布の開発 |
| 2020年1月 | 開口面積802cm²(30cm角、厚さ2mm)のモジュールで変換効率16.09%を発表(NEDOと連名)。産総研によるMPPT法での測定値 | 大面積モジュールでの効率を示した最初の成果 |
| 2020年度〜 | NEDOの第二フェーズで建材一体型の開発を担当 | 「壁や窓」の担当として位置づけられる |
| 2021年2月 | シリコン太陽電池(HIT)のマレーシア工場・島根工場での生産終息を決定。2021年度中に住宅用・公共産業用の生産から撤退(販売は継続) | 既存の太陽電池製造からの撤退 |
| 2023年1月 | CES 2023でセルのモックアップ982枚を使った「ペロブスカイトツリー」を展示 | デザイン自由度の訴求 |
| 2023年8月 | Fujisawa SSTのモデルハウスのバルコニー(W3,876mm×H950mm)でガラス建材一体型のプロトタイプの長期実証を開始(三井不動産レジデンシャルが連携協力先)。この時点で「実用サイズ(>800cm²)で17.9%、第三者測定機関による認証効率」と記載 | 会社は「ガラス建材一体型として世界初」と説明 |
| 2023年 | 804cm²のモジュールで18.1%を達成(特設サイトでは第三者機関による認証効率と記載) | 実用サイズでの会社の最高値 |
| 2025年2月 | 大阪・関西万博のパビリオンに、アート作品を描いたW1,000mm×H1,800mmのプロトタイプを展示(ヘラルボニーと共創) | 描画の自由度を示す |
| 2025年11月 | GI基金の実証事業に着手。幹事はパナソニックHD、委託先はAGCとパナソニック環境エンジニアリング | 量産技術とフィールド実証を並行 |
| 2025年11月 | YKK APと、内窓に組み込むBIPVの実装検証を谷町YFビル(大阪)で開始(4窓。発電性能の検証はしない) | 既存建物への後付け |
| 2026年3月 | 技術部門「西門真新棟」の窓部に5枚(6mm+6mmの合わせガラス)を実装し長期実証を開始 | 実装段階の技術検証 |
| 2026年3月 | 阪急電鉄・阪急阪神不動産が、建設中の新本社ビル(2027年12月竣工予定)の10階バルコニー手すりにガラス型の実装を発表 | 相手側は「新築オフィスビルの外装への採用は国内初」と説明 |
| 2026年9月 | 神戸市の遊覧船ターミナル「かもめりあ」に8枚(H900×W1,300mm)を設置し、電力系統に接続して運用開始(2029年3月まで) | GI基金の実証の一環 |
7. 今後の計画
| 建材としての目標(事業戦略ビジョン) | 目標値 |
|---|---|
| ガラス板厚 | 3〜6mmで同程度のモジュール品質 |
| 透過型 | 透過率5%以上で同程度のモジュール品質 |
| 断熱・遮熱 | 日射熱取得率0.4以下、熱貫流率2.9以下 |
| 実証 | 2029年度までに社外3件以上の実証実験 |
| 発電コスト | 2030年度に14円/kWhの実現に資する量産技術の確立 |
| 市場 | 国内に加え、BIPVの導入ポテンシャルが高い海外市場へも参入 |
1.2m×1.8m=2.16㎡のモジュールで330Wは、1sun(1,000W/㎡)照射下で約15.3%にあたります 本稿の計算。 30cm角の18.1%より低いのは、面積が約27倍になる(804cm²→21,600cm²)ことに加え、配線や端部の非発電部分が増えるためと考えられます。 工程表には、量産技術開発ラインの立上段階の目安として「大型モジュール 出力200W」も書かれており、これは約9.3%に相当します 本稿の計算。大型化で効率をどこまで保てるかが、今後の最大の技術課題だと読めます。
次はいずれも、本稿が確認した一次資料に記載がありません 未確定/将来。
量産工場の場所・生産能力・投資額・稼働時期/製品の価格/2026年度の試作モデル販売が実際に始まったか/ 18.1%を認証した機関の名前(会社は「第三者機関」とだけ記載)/耐久性の実測値(ビジョンは「出力維持率20年後80%相当のポテンシャルを確認」とのみ記載し、根拠資料は別添で非公開)。
8. この会社はペロブスカイト太陽電池で何を目指しているか
ここは会社が直接には述べていない部分を含みます。一次情報から読み取れる範囲の推測として、根拠とともに書きます。
| 読み取れること | 根拠となる一次情報 | 区分 |
|---|---|---|
| 太陽電池メーカーではなく建材メーカーとして売る | リリースと特設サイトが一貫して「発電するガラス」「建材一体型(BIPV)」と呼び、ガラスメーカー(AGC)、サッシメーカー(YKK AP)、デベロッパーと組んでいる | 推測 |
| 数量ではなく「一品一様」で利益を出す | 事業戦略ビジョンが「規格品の大量生産ではなく、一品一様生産に特化した製造ライン」と明記 | 事実 |
| シリコンで負けた価格競争を避ける | 2021年のシリコン生産撤退の直後から、海外メーカーが手薄と自ら分析する建材用途に絞っている | 推測 |
| 量産投資は需要を確かめてから決める | ビジョンが量産設備を「市場環境等に基づき判断」し段階的に追加すると書き、まず試作モデル販売から入る計画 | 推測 |
| いずれは海外の建材市場へ | ビジョンが「BIPV導入ポテンシャルが高く脱炭素化が加速する海外市場へも参入」「海外現地での対応力を確立」と記載 | 事実 |
パナソニックの実証の相手を並べると、この会社の狙いがはっきりします。 三井不動産レジデンシャル(住宅のバルコニー)、YKK AP(内窓)、阪急阪神不動産(オフィスビルの手すり)、神戸市(公共施設の入口)と、 すべて建物の「見える場所」で、本稿が確認したリリースの範囲では、屋根に並べる実証は1つもありません 事実。 さらにリリースは毎回「サイズ・透過性・描画の自由度」を最初に挙げ、万博ではアート作品を描いてみせました。 ガラス型は重く、フィルム型のように「軽い屋根」には向きません。その代わり、建物の顔になる部分に、デザインとして選ばれることを狙っている、と本稿は読みます 未確定/将来。 この市場では1枚ごとの単価は高くできる一方、設計者・施工者の採用プロセスが長く、売上が立ち上がるまで時間がかかる点には注意が必要です。
9. ペロブスカイト分野の提携マッピング
10. 提供している技術・製品・サービス
| 項目 | 会社の公表内容 |
|---|---|
| 製品 | ガラス型ペロブスカイト太陽電池(開発中)。建材一体型太陽電池(BIPV)として、窓・スパンドレル・手すり・庇・天窓・ファサードなどへの使用を想定 |
| 構造 | 建築基準に適合した強度・厚みのガラスに約0.5μmのペロブスカイト膜を直接形成し、もう1枚のガラスで挟む合わせガラス構造(実装例は6mm+6mm) |
| 製法 | 有機ELディスプレイ製造で培った産業用インクジェット塗布とレーザー加工。レーザーで光を通す領域を作り、透過性を変える |
| カスタマイズ | サイズ・ガラス厚・透過性・グラフィックパターンを任意に設定(開発中の仕様)。モジュールの定格容量は非公開 |
| 変換効率 | 2020年:802cm²で16.09%(産総研によるMPPT法の測定値)。2023年8月時点:実用サイズ(>800cm²)で17.9%(第三者測定機関による認証効率と記載)。804cm²(30cm角)で18.1%(第三者機関による認証効率と記載。機関名なし) |
| 第三者の効率表 | NLR(旧NREL)の「Champion Module Efficiencies」(Rev. 07-17-2026)に、ペロブスカイトの小型モジュール(800〜6,500cm²)の記録の1つとしてPanasonicの名前が載っている。チャートには当該点の効率値のラベルがなく、本稿では数値を読み取らない |
| その他の機能 | 光の一部を電気に変えることによる遮熱効果が期待できると説明 |
ペロブスカイトの劣化の大きな原因は、外から入る水分と酸素です。 パナソニックの方式は、発電膜を2枚のガラスで挟むので、面から入る水分はほぼゼロにできます 事実。 フィルム型が高価なバリアフィルムで水を止めなければならないのと比べると、封止の考え方はずっと単純になります。 残る弱点は端部で、2枚のガラスの間を封じる材料から水が入ります。建材ガラスは数十年使われるので、端部封止の寿命が製品寿命を決めることになります。
もう1つの論点はインクジェットです。インクジェットは必要な場所に必要な量だけ塗れるので、 柄や透過性を1枚ごとに変える「一品一様」に向いています。一方で、同じ面積を塗るならスリットダイなどの連続塗布より時間がかかりやすく、 会社が量産の目標に「タクト5分」(現状100分)を掲げているのは、この速度の壁を越える必要があるからだと読めます 未確定/将来。 塗布方式の違いは本シリーズの技術解説「塗布製膜」で扱っています。
11. この企業が抱えるリスク
| リスク | 内容 | 区分 |
|---|---|---|
| 大型モジュールで目標未達 | 事業戦略ビジョンがリスクとして「大型モジュールの製造において、出力・信頼性・プロセスが目標未達」を挙げる。工程表の目安は立上段階200W、最終目標330W | 事実 |
| 安価な競合品の早期投入 | 同じく「競合企業による安価な製品の早期市場投入」「競合企業による採用技術の知財取得」を挙げる | 事実 |
| BIPVの普及遅れ | 事業中止・縮小の判断基準に「BIPVの想定外の大幅な普及遅れや市場拡大不足」を明記。建築コスト上昇でBIPVの採用率が下がるリスクも挙げる | 事実 |
| 開発コストの上振れ | 「物価高・為替・人件費増等の諸条件による想定以上の開発コスト計上」を挙げる | 事実 |
| 量産投資が未決定 | 量産設備の投資額・時期が示されておらず、事業化の速度が外から読めない | 未確定/将来 |
| 過去の撤退の経験 | シリコン太陽電池では2021年度に生産から撤退している。ペロブスカイトでも事業性が見通せなければ縮小・中止を判断する基準をビジョンに明記しており、判断は機動的になり得る | 推測 |
12. 用語集
- BIPV
- Building Integrated Photovoltaics。窓や外壁などの建材そのものに太陽電池の機能を持たせたもの。
- ガラス型
- ガラス基板の上に発電層を作る方式。重いが、ガラスで挟むことで水分を防ぎやすい。
- 合わせガラス
- 2枚のガラスを中間の層で貼り合わせたガラス。割れても破片が飛び散りにくく、建材で広く使われる。
- インクジェット塗布
- 微小な液滴を狙った位置に吹き付けて膜を作る方法。パターンを自由に変えられる。
- MPPT法
- 最大電力点を追いかけながら出力を測る方法。実際の使用に近い条件での効率を測れる。
- タクト
- 1つの製品を作るのにかかる工程の時間。短いほど1本のラインで多く作れる。
- 日射熱取得率・熱貫流率
- 窓の性能指標。前者は日射の熱がどれだけ室内に入るか、後者は熱がどれだけ伝わるかを示す。
- NLR(旧NREL)
- 米国エネルギー省の国立研究所。太陽電池のセルとモジュールの世界記録をまとめたチャートを公開している。
13. 出典
- パナソニック ホールディングス 会社概要(2026年3月31日現在。本社、設立、資本金、従業員数、グループ会社数、売上高)。 https://holdings.panasonic/jp/corporate/phd/profile.html
- パナソニック ホールディングス(NEDO公開) 事業戦略ビジョン「ガラス型ペロブスカイト太陽電池の量産技術開発とフィールド実証」(事業開始時点)。競合分析、事業計画、資金計画、研究開発目標と現状、組織体制、リスク要因。 https://green-innovation.nedo.go.jp/resources/pdf/next-generation-solar-cells/item-1-3/vision-panasonic-001.pdf
- NEDO・パナソニック リリース「ペロブスカイト太陽電池大面積モジュールで世界最高変換効率16.09%を達成」(2020年1月20日)。 https://news.panasonic.com/jp/press/jn200120-1
- パナソニック リリース「太陽電池の生産撤退について」(2021年2月1日)。 https://news.panasonic.com/jp/press/data/2021/02/jn210201-1/jn210201-1-1.pdf
- パナソニック 特集記事「太陽光発電がビルの窓と一体化する 次世代エネルギーの主役候補=ペロブスカイト太陽電池」(2023年2月28日)。開発着手の時期、NEDOの第二フェーズ、CES 2023の展示。 https://news.panasonic.com/jp/stories/13905
- パナソニック ホールディングス リリース「世界初、ガラス建材一体型ペロブスカイト太陽電池 Fujisawa サスティナブル・スマートタウン内で長期実証実験を開始」(2023年8月31日)。 https://news.panasonic.com/jp/press/jn230831-1
- パナソニック ホールディングス 特集記事「あらゆる窓や壁、建物を、再生可能エネルギーの源に」(2024年11月20日)。2023年の804cm²・18.1%の達成。 https://news.panasonic.com/jp/stories/17151
- パナソニック ホールディングス リリース「ガラス型ペロブスカイト太陽電池の可能性を追求したプロトタイプを大阪・関西万博パナソニックグループパビリオンに展示」(2025年2月14日)。 https://news.panasonic.com/jp/press/jn250214-1
- パナソニック ホールディングス・AGC・パナソニック環境エンジニアリング リリース「グリーンイノベーション基金事業で『ガラス型ペロブスカイト太陽電池の量産技術開発とフィールド実証』に着手」(2025年11月14日)。 https://news.panasonic.com/jp/press/jn251114-1
- YKK AP・パナソニック ホールディングス リリース「ガラス型ペロブスカイト太陽電池を内窓に用いた建材一体型太陽光発電の実装検証を谷町YFビルにて開始」(2025年11月20日)。 https://news.panasonic.com/jp/press/jn251120-3
- パナソニック ホールディングス リリース「ガラス型ペロブスカイト太陽電池をパナソニックHD 技術部門『西門真新棟』の窓部へ実装、長期実証実験を開始」(2026年3月2日)。 https://news.panasonic.com/jp/press/jn260302-1
- 阪急電鉄・阪急阪神不動産 リリース「(仮称)東阪急ビル建替計画(阪急阪神不動産新本社ビル)において『ガラス型ペロブスカイト太陽電池』を実装します」(2026年3月4日)。 https://www.hhp.co.jp/news/2026/03/000879.html
- 神戸市・パナソニック ホールディングスほか リリース「遊覧船ターミナル『かもめりあ』にガラス型ペロブスカイト太陽電池を設置」(2026年9月24日)。 https://news.panasonic.com/jp/press/jn260924-1
- パナソニック ホールディングス ガラス型ペロブスカイト太陽電池 特設サイト(開発中の仕様、18.1%、用途イメージ)と「私たちの価値」ページ(合わせガラス構造、膜厚、インクジェット技術の由来)。 https://perovskite-pv.panasonic.com/value
- NEDO 「次世代型太陽電池実証事業」で3件を新規採択(2025年9月10日)の別紙1 実施予定先一覧と別紙2 事業概要資料(補助率)。 https://www.nedo.go.jp/content/800032097.pdf
- NLR(米国国立研究所、旧NREL) Champion Module Efficiencies(Rev. 07-17-2026)。 https://www.nlr.gov/docs/libraries/pv/champion-module-chart.pdf
14. 主張と出典の対応表
| 本文の主張 | 区分 | 出典 |
|---|---|---|
| 正式名称、本社、設立・創業、売上高8兆487億円、従業員183,685名、資本金、グループ会社数 | 事実 | 出典1 https://holdings.panasonic/jp/corporate/phd/profile.html |
| 一品一様生産、フィルム型と海外メーカーに関する競合分析、海外市場への参入方針 | 事実 | 出典2 https://green-innovation.nedo.go.jp/resources/pdf/next-generation-solar-cells/item-1-3/vision-panasonic-001.pdf |
| 2026年度からの試作モデル販売、量産設備の段階的投資、研究開発投資約151億円(国費約99億円・自己負担約52億円) | 事実 | 出典2 https://green-innovation.nedo.go.jp/resources/pdf/next-generation-solar-cells/item-1-3/vision-panasonic-001.pdf |
| ペロブスカイトPV事業推進室と組織体制、試作ライン(1.0m×1.8m、タクト100分)、研究開発目標(330W、タクト5分、歩留り90%、20年後80%、IEC、建材の目標、実証3件)、立上段階200W、リスク要因と中止判断基準 | 事実 | 出典2 https://green-innovation.nedo.go.jp/resources/pdf/next-generation-solar-cells/item-1-3/vision-panasonic-001.pdf |
| 2020年の802cm²・16.09%(産総研のMPPT法測定)、NEDO事業(2015〜2019年度) | 事実 | 出典3 https://news.panasonic.com/jp/press/jn200120-1 |
| 2021年度のシリコン太陽電池の生産撤退(販売は継続) | 事実 | 出典4 https://news.panasonic.com/jp/press/data/2021/02/jn210201-1/jn210201-1-1.pdf |
| 2014年の開発着手、2020年度からのNEDO第二フェーズ、CES 2023の展示 | 事実 | 出典5 https://news.panasonic.com/jp/stories/13905 |
| Fujisawa SSTでの実証と17.9%(第三者測定機関による認証効率と記載) | 事実 | 出典6 https://news.panasonic.com/jp/press/jn230831-1 |
| 2023年の804cm²・18.1%、認証効率との記載、合わせガラス構造・膜厚・インクジェット技術の由来 | 事実 | 出典7・14 https://perovskite-pv.panasonic.com/value |
| 万博のプロトタイプ(ヘラルボニーと共創) | 事実 | 出典8 https://news.panasonic.com/jp/press/jn250214-1 |
| GI基金実証事業への着手、AGCとパナソニック環境エンジニアリングの役割 | 事実 | 出典9 https://news.panasonic.com/jp/press/jn251114-1 |
| YKK APとの内窓の実装検証(4窓、発電性能の検証なし) | 事実 | 出典10 https://news.panasonic.com/jp/press/jn251120-3 |
| 西門真新棟での実証(5枚、6mm+6mm) | 事実 | 出典11 https://news.panasonic.com/jp/press/jn260302-1 |
| 阪急阪神不動産の新本社ビルでの実装(10階手すり、2027年12月竣工予定) | 事実 | 出典12 https://www.hhp.co.jp/news/2026/03/000879.html |
| かもめりあでの系統連系運用(8枚、2029年3月まで) | 事実 | 出典13 https://news.panasonic.com/jp/press/jn260924-1 |
| 実証事業の補助率(助成2/3、1/2) | 事実 | 出典15 https://www.nedo.go.jp/content/800032097.pdf |
| NLRのチャートにPanasonicがペロブスカイト小型モジュールの記録として載っていること | 事実 | 出典16 https://www.nlr.gov/docs/libraries/pv/champion-module-chart.pdf |
| ペロブスカイト太陽電池の3類型の区分 | 本稿の計算 | 本稿による整理。企業名は本シリーズで扱う企業から例示 |
| 国費比率約66%、330Wは約15.3%、立上段階の目安200Wは約9.3% | 本稿の計算 | 出典2の数値から本稿が算出 |
| 量産工場の場所・能力・投資額・稼働時期、価格、試作モデル販売の開始の有無、18.1%の認証機関名、耐久性の実測値、専任人員数 | 未確定/将来 | 本稿が確認した一次資料に記載なし。本稿では推計しない |
| 太陽電池メーカーではなく建材として売るという読み、価格競争を避けるという読み、量産投資は需要を確かめてからという読み | 推測 | 出典2・4・9〜13からの本稿の解釈 |
| 建物の「見える場所」でデザインとして選ばれることを狙うという読み | 推測 | 実証先の一覧からの本稿の解釈 |
| 端部封止が寿命を決めるという見方、インクジェットの速度の壁という見方 | 推測 | 出典2・14の記述からの本稿の解説 |
| 過去の撤退経験から判断が機動的になり得るというリスク | 推測 | 出典2・4からの本稿の解釈 |
最終更新:2026年9月25日/Troy Technical
本稿の数値はすべてパナソニック(ホールディングス)の公式リリース・会社概要・特設サイト、同社がNEDOに提出した事業戦略ビジョン、NEDOとNLRの公表資料、提携先の公式リリースに基づきます。調査会社の推計値・報道ベースの数値は使用していません。「推測」と記した箇所は、一次情報から本稿が読み取った解釈であり、会社の公表内容ではありません。