アムシェプリ|住友ファーマのiPS細胞由来パーキンソン病治療薬、初移植の経過と計画

日本経済新聞 日本
概要
住友ファーマが、iPS細胞から作製したパーキンソン病向け再生医療製品「アムシェプリ」の初移植手術を実施した。10月初旬に京都大学医学部付属病院で50代女性へ移植し、術後の経過は良好で職場復帰に至っている。世界で2例目となるiPS細胞由来製品の臨床適用であり、今後の本承認に向けた市販後臨床試験の重要な一歩となる。
詳細

主要成果

住友ファーマは2026年10月30日、iPS細胞由来のパーキンソン病治療薬「アムシェプリ」を用いて、承認後初となる移植手術を実施したことを発表した。本製品は2026年3月に条件及び期限付きで製造販売承認を取得しており、今回の実施は承認後の臨床現場における初の患者への移植となる。

技術・詳細

アムシェプリは、他人由来のiPS細胞からドーパミンを産生する神経細胞のもととなる細胞を作製し、それを患者に移植することで運動機能の改善を図る再生医療製品である。今回の手術は10月初旬に京都大学医学部付属病院にて50代の女性患者1名に対して行われた。術後の経過は良好であり、患者はすでに退院して職場に復帰しているという。本製品は2026年5月から保険適用されており、現在国内で移植手術が可能な施設は4施設となっている。

背景・業界の文脈

iPS細胞を用いた医療製品の実用化は世界的に加速している。今回の事例に先立ち、2026年9月には大阪大学発スタートアップのクオリプス社が開発した心筋シート「リハート」による手術が実施された。アムシェプリによる治療は、iPS細胞由来の製品が臨床現場で患者の治療に使用された例として、世界で2例目の事例となる。また、住友ファーマは製造面においても、iPS細胞製品の自動充填を導入し、処理能力を10倍に向上させるなどの体制整備を進めている。

今後の展望

住友ファーマは今後、移植件数を段階的に拡大する計画である。2026年内にさらに1人、2027年度に10人程度、2028年度には10〜20人程度への移植を予定している。木村徹社長は決算会見において、市販後の臨床試験が開始されたことに触れ、全社を挙げて早期に試験を完了させ、本承認の取得を目指す方針を示した。

元記事: https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF304NZ0Q6A031C2000000/

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