🌐 This site is also available in English Visit English Site →
🌐 English

各国のロボット・ドローン戦略とサプライチェーン 技術解説

← ドローン・ロボティクスの解説一覧へ戻る

TECHNOLOGY EXPLAINER

各国のロボット・ドローン戦略とサプライチェーン
― 「○兆円の計画」「世界一の台数」「部品の偏り」を、どう読めばよいのか(米国・中国・欧州・日本・韓国)

ロボットやドローンのニュースには、「国が数千億円を投じる」「設置台数が世界一」「部品の供給が一国に偏っている」といった言葉が並びます。しかし、その金額が要求なのか、予算案なのか、民間を含む見込みなのかで意味は大きく変わり、台数の統計は工場の産業用ロボットだけを数えています。この記事は、政策の文書を知らない素材技術者向けに、①お金と文書の「言葉の段階」、②国際ロボット連盟(IFR)が公表する統計の読み方、③米国・中国・欧州・日本・韓国が公式の文書で何を示しているか、④ドローンに関する貿易・認証の規則、⑤部品・素材(磁石、減速機、電池、モーター)の供給の偏りを、確認できた一次情報の範囲で整理します。

国どうしの優劣・順位は付けません。金額は元の通貨・元の会計年度のまま、文書の言葉(要求・予算案・見込み・目標)で書き、為替換算はしません。調査会社の市場推計は使いません。確認日は2026年10月25日です。

構成:IFR・連邦官報・FCC・中国商務部・欧州委員会・内閣官房系の戦略・経済産業省・Korea.net・IEA/確認できなかった金額・状態は書かない/確認日 2026年10月25日

ロボットの部品(モーター、減速機、磁石、電池)を扱う工場の場面。実在の会社・製品を示すものではありません。
図1 ImageGen生成の概念画像。ロボットの部品(モーター、減速機、磁石、電池)を扱う工場の場面。実在の会社・製品を示すものではありません。 実在する製品・施設・実測結果ではありません。断面、色、矢印は理解のための表現で、寸法比は説明用です。
この記事の構成
  1. 3行でわかる / 読む前に / シリーズの中での位置
  2. お金と文書の言葉を読む
  3. IFRの統計を読む
  4. 各国の政策:米国・中国・欧州・日本・韓国
  5. ドローンの貿易・認証の規則
  6. 部品・素材のサプライチェーン
  7. 比べてはいけない理由
  8. 素材技術者の視点/確認できなかったこと
  9. 評価・標準の読み方/用語集/参考資料/出典対応表
本記事の表記ルール

事実=公表資料に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が計算・整理した値
未確定/将来=提案・計画・目標・見込み・将来の施行日など、まだ確定していない事項
このほか、読み取りは「解説」として区別し、推測は太字で示します。

この記事の数値の読み方

金額は、通貨・会計年度・期間・段階がそれぞれ違います。為替で換算せず、元の通貨のまま書きます。IFRの設置台数は工場などの産業用ロボットで、ドローンやヒューマノイドは別の統計です。国の優劣・順位は付けず、規制・貿易の措置は公式文書の言葉のまま、特定の国・企業を非難せずに書きます。法的助言ではありません。状態は確認日(2026年10月25日)のもので、会社の計画・国の目標・将来の施行日は「未確定/将来」です。

1. 3行でわかる / 読む前に / シリーズの中での位置

  • 統計では、産業用ロボットの設置が2025年に60万台超(IFR):稼働台数は500万台に達しました。国ごとの設置台数は、中国354,000台、米国約38,500台、日本36,219台、韓国30,000台などです(IFRの公表値。順位づけはしません)[参考資料1]。事実
  • 政策の手段は4つの型に分かれる:①目標・戦略(日本:2040年に世界市場の3割超、20兆円。中国:第15次5か年計画)、②補助・研究開発(韓国のK-ヒューマノイド連合、欧州のロボティクス・カタリスト)、③規則・認証(欧州の機械規則、FCCのCovered List)、④貿易・輸出管理(米国の232条の関税、中国の無人機の輸出管理)です[参考資料5〜18]。事実
  • 部品の偏りは、素材ごとに違う:電池の材料では、IEAが「希土類を除き、精製の最大国の平均占有率は2025年に72%」と記しています[参考資料19]。磁石は本シリーズ『永久磁石とレアアース』、減速機は日本の戦略が重要部品として挙げますが、世界の占有率は公的資料で確認できませんでした[参考資料15]。
この記事を読む前に知っておくこと

必要なのは、「国の計画」と「実際に起きたこと」は別だ、という常識だけです。ロボット・ドローンの基本は本シリーズ『ドローン・ロボティクス概論』にあります。この記事は、国の政策と、部品・素材の供給の側面を扱います。

シリーズの中での位置

シリーズの最終段の記事で、本シリーズ『ドローンの規制と空域管理』(飛ばし方の規則とFCCのCovered List)、『永久磁石とレアアース』(磁石の供給)、『減速機とギア』『ロボットとドローンの電源』『ロボット・ドローンの構造材料』(部品・素材)と対になります。宇宙編『各国の宇宙戦略と規制』、マテリアルインフォマティクス編『各国のMI戦略とデータ基盤』と同じ構成(お金の段階、文書の種類、各国)をとります。

2. お金と文書の言葉を読む

ニュースの「○億円の計画」は、どの段階の数字かを確かめないと、意味が取れません。要求(政府が議会・財務当局に求める額)、予算(案)(政府が国会に出した案)、成立(議会が決めた額)、配分(個別の事業への割り当て)、実支出、そして見込み・目標(予測や目標。まだ約束ではない)は、別の段階です。図2は、この記事に出てくる数字を段階に並べたものです。

お金の言葉の段階 ― 公式文書の例(元の通貨・会計年度のまま)① 要求日本:令和9年度概算要求額(AIロボティクス戦略事業)3,209億円(概算要求等概要。評価書の表題欄は2,588億円)② 予算(案)日本:令和8年度予算(案)、マルチモーダル基盤モデル開発事業3,873億円(新規)。成立後の額は確認できなかった③ 当年の予算(発表)韓国:産業通商資源部が述べた2025年のロボット予算2,000億ウォン(KRW 200billion)④ 見込み・目標韓国:2030年までに1兆ウォン超の投資を見込む(省の予測)日本:2040年に世界市場の3割超、20兆円(戦略の目標)要求・予算(案)・成立・配分・実支出は別の段階で、足したり比べたりしない。為替換算はしない。出典:経済産業省の事前評価書、効果検証シナリオ、AIロボティクス戦略、Korea.netの記事。
図2 概念図(ベクター作図)。お金の言葉の段階と、公式文書の例(元の通貨・会計年度のまま)[参考資料15〜18]。

日本の経済産業省の事前評価書は、AIロボティクス戦略事業(2027〜2031年)の令和9年度概算要求額を3,209億円としています(同書4ページ目の概要図。経済産業省の概算要求等概要の一覧も同額)。同書の1ページ目の表題欄だけは2,588億円と書かれていて、理由は書かれていません。本稿は一覧と一致する3,209億円を使います[参考資料16、20]。事実 未確定/将来 また、マルチモーダル基盤モデル開発事業の令和8年度予算(案)は3,873億円(新規)と書かれていますが、成立後の額は確認できませんでした[参考資料17]。要求と予算案と成立の額は、足したり、並べて大きさを比べたりしないことが基本です。

よくある誤解:「予算が大きい国ほど、ロボットで進んでいる」

正しくは:予算の大きさは、技術や実績の進み具合を示す物差しではありません。年度、通貨、対象(国の事業か、民間を含む見込みか)、段階(要求か成立か)が国ごとに違い、そのまま並べられません(第7章)。この記事は、国どうしの順位をつけません。

3. IFRの統計を読む

IFR(国際ロボット連盟)は、世界のロボットの統計(World Robotics)を毎年公表している団体です。団体自身が公表する統計なので、団体の公表値として使えます。図3は、2025年の設置台数と、2024年のロボット密度です。

IFRの公表統計:産業用ロボットの新規設置台数(2025年)と、ロボット密度(2024年)設置台数(2025年、台)中国354,000ドイツ25,000未満インド約10,500日本36,219韓国30,000米国約38,500ロボット密度(2024年、製造業の従業員1万人あたりの台数)韓国1,220ドイツ449日本446米国307中国166出典:IFR World Robotics 2026の報道発表(2025年の設置台数)と、2026年6月18日の報道発表(2024年のロボット密度)。左の並びは五十音でなく地域のまとまりで、順位ではない。世界の2025年の設置は60万台超(前年比11%増)、稼働台数は500万台(9%増)。IFRの予測:2026年に655,000台(未確定)。ロボット密度は経済規模に対する普及の度合いで、技術や品質の優劣を示さない。ドイツは「25,000台未満」、米国・インドは「約」の値で、棒は概数。
図3 概念図(ベクター作図)。IFRの公表統計。左は2025年の産業用ロボットの新規設置台数、右は2024年のロボット密度(製造業の従業員1万人あたり)。順位を示す図ではありません[参考資料1・3]。

IFRの報道発表(2026年9月24日)は、2025年の産業用ロボットの新規設置は60万台超(11%増)で、稼働台数は500万台(9%増)になったと報告し、2026年は655,000台に増えると予測しています(予測は未確定)[参考資料1]。事実 国別では、中国が354,000台(20%増、世界の59%)、米国が約38,500台(12%増)、日本が36,219台(19%減)、韓国が30,000台(1%減)、ドイツが25,000台未満、インドが約10,500台と記載されています[参考資料1]。事実

つまずきやすいところ:「設置台数」と「ロボット密度」は別の物差し

設置台数は、1年に新しく設置された産業用ロボットの数で、国の経済の大きさに強く左右されます。ロボット密度は、製造業の従業員1万人あたりの台数で、2024年は韓国1,220、ドイツ449、日本446、米国307、中国166です[参考資料3]。事実 どちらも、工場の自動化の度合いの物差しで、ロボットの技術や品質の優劣、ドローンの規模、研究の進み具合を示しません。

人型ロボットについて、IFRは、2025年に全高140 cm超のフルサイズのヒューマノイドが約7,000台売られたが、現在の用途は専門的なものが多く、人の遠隔操作を要することも多いと記しています[参考資料2]。事実 中国の動向については、IFRは、実際の生産現場での実力は、現在はデモやパイロットにとどまると評価しています[参考資料4]。いずれもIFRという団体の見解で、各社の「実演」「受注」の主張とは別に読みます。

4. 各国の政策:米国・中国・欧州・日本・韓国

主な政策・規則の時系列(2025年4月〜2026年10月、公式文書の日付)米国2025-06-06大統領令14307(ドローン)2025-09-02商務省:ロボット等の232条調査を開始2026-08-13布告11055:無人機の輸入関税中国2026-03-13第15次5か年計画の綱要(具身知能など)2026-08-05商務部公告34号:無人機の対米輸出管理2026-10-19公告49号:無人機の輸出管理の調整欧州連合2025-10-08Apply AI戦略(ロボティクスを含む)2027-01-20機械規則 2023/1230 の全面適用日本2026-03-26AIロボティクス戦略2026-06-30同・改訂(大臣会見)韓国2025-04-10K-ヒューマノイド連合の発足米国FCC2025-12-22Covered Listに外国製UAS2026-07-21除外の終了日を2028年1月1日に点は文書の日付で、効力の発生日とは限らない(例:機械規則は2027年1月20日に全面適用の予定=将来)。日付の意味は本文で確認する。
図4 概念図(ベクター作図)。主な政策・規則の日付(公式文書の日付で、効力の発生日とは限らない)[参考資料5〜18]。

(1) 米国

2025年6月6日付の大統領令14307「Unleashing American Drone Dominance」(90 FR 24727)は、無人機の安全な商用化、国内の無人機産業の強化、外国への依存の低減を方針とし、FAAに、目視外飛行(BVLOS)の規則案を30日以内、最終規則を240日以内に出すよう指示しました[参考資料5]。事実 30日の期限は2025年7月6日、240日は2026年2月1日で、規則案の公布は2025年8月7日(62日後)、最終規則は確認日時点で見つかりませんでした[参考資料5・本シリーズ『ドローンの規制と空域管理』]。本稿の計算 大統領令の期限と、実際の規則の進み具合は一致しない、という例です。また、商務長官は2025年9月2日に、ロボットと産業機械の輸入について、232条(国家安全保障)に基づく調査を開始しました(90 FR 46382)。結果の布告は、官報で見つかりませんでした[参考資料7]。事実

(2) 中国

中国の第15次5か年計画の綱要(2026〜2030年、2026年3月13日の新華社電の全文)は、ロボットを戦略的新興産業に挙げ、低空経済の推進を述べ、具身知能を、量子科技や6Gなどと並ぶ未来産業の例として挙げています[参考資料9]。事実 IFRは、この計画が、中国の関心を、従来の産業オートメーションから、AIと結びついた高度なロボットへ移すものと説明しています[参考資料4]。

(3) 欧州

欧州委員会の「Apply AI戦略」(2025年10月8日)は、ロボティクスを含み、産業界・開発者・研究者を結ぶ「欧州ロボティクス・カタリスト」を設けるとしています。2023年に9万台超の産業用ロボットを設置したと記載しています[参考資料13]。事実 規則の面では、機械規則(EU)2023/1230が、2027年1月20日から義務として適用されます(それ以前に市場に出た機械は機械指令2006/42/ECに従う)[参考資料14]。事実 未確定/将来

(4) 日本

日本の「AIロボティクス戦略」(2026年3月26日、関係府省連絡会議)は、日本のロボット産業が、AIとロボットの一体的な設計開発では後れていると認めたうえで、産業用ロボットで培ったモーター・減速機・センサなどの部品と、現場データを強みとし、2040年に約60兆円規模の市場のうち、世界の3割超に当たる20兆円規模を獲得するという目標を掲げています[参考資料15]。事実 未確定/将来 また、モーター、減速機、センサなどの重要部品は、産業競争力と経済安全保障の観点から、国内の開発・製造能力を確保する、としています。自動運転車とドローン・無人航空機は、この戦略では直接扱わないと明記されています[参考資料15]。20兆円は、60兆円のおよそ3分の1です。本稿の計算

(5) 韓国

韓国の産業通商資源部は、2025年4月10日に「K-ヒューマノイド連合」を発足させました。政府のサイトによれば、2030年までに1兆ウォン超の投資を見込み(省の予測)、2025年のロボット予算は2,000億ウォンで、2028年にロボットAIの基盤モデルと、高仕様のヒューマノイド(60 kg未満、50関節以上、可搬20 kg超、毎秒2.5 m超)を作る目標です[参考資料18]。事実 未確定/将来

政策の手段の4つの型(公式文書に出てくるもの)①目標・戦略日本:2040年に世界の3割超、20兆円中国:第15次5か年計画で具身知能など欧州:Apply AI戦略のロボティクス②補助・研究開発日本:基盤モデル開発事業など(予算案・要求)韓国:K-ヒューマノイド連合欧州:ロボティクス・カタリスト③規則・認証欧州:機械規則(2027年1月20日に全面適用)米国:FCCのCovered List米国:Part 108(提案)④貿易・輸出管理米国:232条の関税(無人機)中国:無人機の輸出管理(2024年・2026年)中国:希土類・電池材料の輸出管理(IEA)どの国がどの型を使うかは、確認できた文書に出てくるものだけを示した。ほかの手段がないという意味ではない。貿易・輸出管理は、公式文書の言葉のまま中立に書く。特定の国・企業を非難しない。
図5 概念図(ベクター作図)。政策の手段の4つの型。確認できた文書に出てくるものだけを示し、他の手段がないという意味ではありません。

5. ドローンの貿易・認証の規則

ドローンは、ロボットよりも、貿易・認証の規則が政策の中心にある分野です。ここでは、公式文書の言葉のまま、中立に書きます。

  • 米国の関税(布告11055、2026年8月13日、91 FR 53699):232条に基づき、無人機と部品に関税を課します。附属書Iの無人機、ドッキングステーション、重要部品は100%、附属書IIの無人機は25%(いずれも2026年9月3日から)、附属書IIIの部品は25%(2027年2月9日から)です。日本・韓国・台湾・スイス・リヒテンシュタイン・EU加盟国の製品は15%以下、英国は10%以下で、重要部品と技術の実質的にすべてが米国またはこれらの地域の製品であると、輸入者が証明することが条件です。また、米国内に新しい生産設備を作る企業のための、国内化の計画の制度を、商務長官が設けることになっています[参考資料6]。事実 布告は、商務長官の調査結果として、米国の商用の無人機メーカーの多くが、モーター、電子式の速度制御器、リチウムイオン電池、ドッキングステーションなどの重要部品を海外に依存している、と記しています[参考資料6]。
  • 米国のFCC:2025年12月22日に、外国で製造された無人機システムと重要部品をCovered Listに追加しました。Blue UASと国内最終製品の除外の現行の終了日は2028年1月1日です(DA 26-761、2026年7月21日。当初の終了日は2027年1月1日でした)[参考資料8]。詳しくは本シリーズ『ドローンの規制と空域管理』を参照してください。事実
  • 中国の輸出管理:2024年9月1日に、無人機の特定の物項の輸出に許可を要する公告(2024年第31号)が施行されました[参考資料10]。2026年8月5日の公告(2026年第34号)は、リストに載る無人機・重要部品・技術の対米輸出を、個別に厳しく審査し、許可の便宜措置を適用しない、と定めました[参考資料11]。2026年10月19日の公告(2026年第49号)は、自動操縦装置、特定の無人機、エンジン、無線機器、高出力ブラシレスモーター(定格電圧48 V以上、定格電力3 kW以上、定格電力密度3 kW/kg以上、定格回転数3,000 rpm以下)、炭素繊維複合材の羽根(長さ762 mm以上など)、ソフトウェア、技術を列挙し、2026年11月18日に施行します(確認日時点では未施行)[参考資料12]。事実 未確定/将来
よくある誤解:「関税や輸出管理は、どちらかの国だけの動き」

正しくは:この記事の公式文書では、米国(関税、FCC)と中国(輸出管理)の両方が、無人機とその部品について、貿易・認証の措置を取っています。どちらも、各国が国家安全保障を理由として説明している措置で、この記事は、どちらが正しいか、誰が悪いかを評価しません。実際の影響は、機種、部品の原産地、時期、条文の細部で違うため、個別の案件は条文と当局の最新の案内で確認します。

6. 部品・素材のサプライチェーン

ロボット・ドローンの「部品」と、公式文書が示す供給の偏り・政策部品・素材公式文書で確認できたこと読み方の注意磁石(モーター)本シリーズ『永久磁石とレアアース』に詳しい。2025年4月の中国の輸出管理など重複を避け、そちらを参照減速機・モーター・センサー日本のAIロボティクス戦略は、これらを重要部品として、国内の開発・製造能力の確保を挙げる世界の市場占有率は、公的資料で確認できなかった電池の材料IEA:希土類を除き、精製の最大国の平均占有率は2025年に72%(2023年は70%)。中国は2025年10月に正極材・黒鉛負極などの輸出管理を発表IEAの記述。国別の数字は元の報告書で確認UASの重要部品FCC:電池、スマート電池、モーターなどを挙げる。中国公告2026年第49号:高出力ブラシレスモーター、炭素繊維の羽根などを列挙どちらも貿易・認証の規則。優劣ではなく、部品が規則の対象になる例部品のどこに偏りがあるかは、素材・工程・国によって違う。出典のある範囲だけを書き、国の優劣は付けない。
図6 概念図(ベクター作図)。ロボット・ドローンの部品と、公式文書が示す供給の偏り・政策。出典のある範囲だけを書き、国の優劣は付けません[参考資料8・12・15・19]。
  • 磁石(モーター):強い永久磁石の材料(希土類)の供給と輸出管理は、本シリーズ『永久磁石とレアアース』で詳しく扱っています。重複を避けるため、この記事では繰り返しません。
  • 減速機・モーター・センサー:日本の戦略は、これらを、日本が高い水準の部品として強みとし、同時に重要部品として国内の開発・製造能力を確保する対象としています[参考資料15]。経済産業省の事前評価書は、AIロボット向けの構成部品(アクチュエーター、モーター、減速機、センサ、バッテリーなど)に、性能・量産性・コストの課題がある、と述べています[参考資料16]。事実 世界の市場占有率は、公的資料で確認できませんでしたので、書きません(本シリーズ『減速機とギア』)。
  • 電池の材料:IEAは、希土類を除いて、精製の最大国の平均占有率が2025年に72%(2023年は70%)になり、中国の輸出管理の対象になる鉱物の関税番号の数が2023年から3倍になったと述べています。さらに、2025年10月に、正極材・正極の前駆体・黒鉛負極材、電池の製造装置と技術の輸出管理が発表された、としています[参考資料19]。事実
  • 無人機の重要部品:FCCの判断は、電池、スマート電池、モーターなどを挙げ、中国の2026年第49号公告は、高出力のブラシレスモーターと炭素繊維の羽根を列挙しています(第5章)。部品が、貿易・認証の規則の対象になる例です。
モーター、複合材部品、密閉した電池モジュールを検査する場面です。寸法検査と、絶縁された接続部を使う電気試験を分け、部品の供給だけでなく検査・品質管理も重要であることを示しています。
図7 ImageGen生成の概念画像。モーター、複合材部品、密閉した電池モジュールを検査する場面です。寸法検査と、絶縁された接続部を使う電気試験を分け、部品の供給だけでなく検査・品質管理も重要であることを示しています。 実在する製品・施設・実測結果ではありません。断面、色、矢印は理解のための表現で、寸法比は説明用です。

7. 比べてはいけない理由

  • 通貨・年度・段階が違う:円(4月〜3月)、ウォン、ドルや人民元は、為替換算しても、要求・予算案・見込みを混ぜられません(図2)。
  • 統計の範囲が違う:IFRの設置台数は工場用で、ドローン、ヒューマノイド、サービスロボットは別の統計です。ロボット密度は、経済の構造に左右されます(図3)。
  • 政策の型が違う:目標、補助、規則、貿易措置は、同じ物差しで測れません(図5)。
  • 文書の目的が違う:戦略は、方向と目標を示すもので、達成の保証ではありません。たとえば、米国の大統領令の期限は、実際の規則の進み具合と一致しませんでした。

8. 素材技術者の視点と、確認できなかったこと

素材技術者の視点①:政策が名指しする部品は、素材の課題でもある

日本の戦略は、モーター、減速機、センサを重要部品に挙げ、経済産業省の評価書は、アクチュエーター、モーター、減速機、センサ、バッテリーの性能・量産性・コストの課題を挙げます[参考資料15・16]。これらは、高強度の鋼、磁石、軸受の材料、センサの素材、電池の材料の課題と同じです。政策の文書の「重要部品」は、素材メーカーにとって、需要と投資の方向を読む手がかりになります(解説)。

素材技術者の視点②:規則が部品の「原産地」を問う

米国の布告は、重要部品と技術の実質的にすべてが特定の地域の製品であることの証明を、税率の条件にしています[参考資料6]。FCCは製造された場所を基準にします[参考資料8]。中国の公告は、炭素繊維複合材の羽根の長さなどの具体的な仕様を、輸出許可の基準にしています[参考資料12]。素材・部品の原産地、トレーサビリティ(どこで作られたか追えること)、仕様の記録が、取引の条件になりつつあります(解説)。

素材技術者の視点③:電池の材料の偏りは、ドローン・ロボットにも及ぶ

IEAは、正極材・黒鉛負極材などの輸出管理が、電池の供給網に影響しうると述べています[参考資料19]。電池は、ドローン、ロボット、eVTOLのいずれの稼働時間にも直結する部品です(本シリーズ『ロボットとドローンの電源』)。材料の調達先の多様化、代替材料、リサイクルは、素材技術者の仕事になります(解説)。

確認できなかったこと

  • 令和9年度の概算要求の成立後の額、令和8年度予算(案)の成立後の額。
  • 米国の、ロボットと産業機械の232条調査の結果の布告。
  • 減速機・センサなど、磁石以外のロボット部品の世界の市場占有率(公的資料)。
  • 中国の公式の予算額・投資額(5か年計画の綱要には、ここで使えるロボット専用の金額を確認できなかった)。
  • 韓国の「第4次インテリジェントロボット基本計画」など、原文の計画の目標。
  • 欧州の、ロボティクスの専用の戦略の最終的な文書(Apply AI戦略の記載のみ確認)。
  • 各国のドローンの生産台数・輸出入の公式統計。ISO・ASTMなどの標準(ASTMは確認しなかった)。

9. 評価・標準の読み方

国の政策は、文書の種類(法律・規則・戦略・予算・見込み)、段階(提案・成立・施行・将来)、対象(産業用ロボットか、ドローンか、部品か)で読みます。国どうしを比べる統計(IFRなど)は、団体が公表する値であり、その範囲(産業用ロボットなど)を超えて使いません。

評価項目代表的な評価手法(名称・出典)標準・規則・指針(名称・版・確認した資料)読み方の注意
ロボットの普及IFR World Robotics:設置台数・稼働台数・ロボット密度[参考資料1・3]事実確認できなかった(IFRの統計の定義文は、本稿では確認していない)産業用ロボットの統計。ドローン・ヒューマノイドは別。順位づけに使わない
お金の規模と段階経済産業省の評価書・予算(案)、韓国の省の発表[参考資料16〜18]事実国どうしに共通の会計基準は確認できなかった要求・予算案・成立・見込みを区別。為替換算しない
計画の進み具合大統領令の期限と、規則案・最終規則の日付(官報)[参考資料5]事実確認できなかった目標は達成の保証ではない
機械の安全(欧州)確認できなかった機械規則(EU)2023/1230(2027年1月20日から適用)[参考資料14]事実未確定/将来将来の適用日。ロボットの安全の標準は本シリーズ『ロボットの安全規格の読み方』
貿易(米国)確認できなかった布告11055(91 FR 53699)、232条調査の通知(90 FR 46382)[参考資料6・7]事実関税の対象と税率は附属書で確認。法的助言ではない
輸出管理(中国)確認できなかった商務部の公告2024年第31号、2026年第34号、2026年第49号[参考資料10〜12]事実2026年第49号は2026年11月18日施行(確認日時点で未施行)
機器認証(米国)確認できなかったFCC Covered List:DA 26-761など[参考資料8]事実飛行の規則とは別の制度。更新が続く
供給の偏りIEAの報告書[参考資料19]事実確認できなかった(ASTMの規格は、確認しなかった)素材・工程ごとに違う。国別の数字は報告書の本文で確認

表の整理は本稿の計算(整理)。名称・日付・状態は公式の文書で確認(確認日 2026年10月25日)。

読み方の注意(素材技術者向け)

  • 統計の範囲を守る:IFRの設置台数を、「ロボット全体」「ドローン」の話に広げません。
  • 要求・予算案・見込みを区別する:金額は、段階と通貨・年度とセットで読みます。
  • 将来の日付を、達成と混ぜない:2027年の適用日、2026年11月の施行日は、確認日時点では将来です。
  • 国を評価しない:規則・措置は、文書の言葉のまま読み、優劣や善悪の判断を入れません。

10. 用語集

IFR
国際ロボット連盟。世界のロボットの統計(World Robotics)を毎年公表する団体。
設置台数/稼働台数
1年に新しく設置された台数/その時点で稼働している台数。
ロボット密度
製造業の従業員1万人あたりの産業用ロボットの台数。
概算要求
日本の省庁が、次の年度の予算として財務省に求める額。まだ決定ではない。
予算(案)
政府が国会に出す予算の案。国会で成立して初めて確定する。
会計年度
予算の区切りの1年。日本は4月から3月、米国は10月から9月。
5か年計画
中国の、5年ごとの国の発展の基本計画。第15次は2026〜2030年。
具身知能
ロボットなどの体を持つAI。『世界モデルと身体性AI』を参照。
Apply AI戦略
欧州委員会が2025年10月に出した、AIの活用を進める戦略。
機械規則
欧州の機械の安全の規則(EU)2023/1230。2027年1月20日から適用。
232条
米国の通商拡大法232条。国家安全保障を理由に輸入を調整する根拠。
布告
米国大統領が出す公式の文書。関税の変更などに使われる。
両用物項
民生にも軍事にも使える物品・技術。輸出管理の対象になる。
輸出管理
物品・技術の輸出に、許可を求める制度。
Covered List
FCCの、国家安全保障上の危険があるとされた機器の一覧。
Blue UAS
米国防総省系の機関が確認した無人機の一覧。
減速機
モーターの回転を遅くして力を大きくする部品。『減速機とギア』を参照。
精製
鉱石から取り出した原料を、材料に使える純度にする工程。
統計の範囲
設置台数は工場用ロボットの統計で、ドローンやヒューマノイドは別の統計。

11. 参考資料(一次情報)

  1. IFR(国際ロボット連盟) Five Million Robots now Operate in Factories Globally(World Robotics 2026、2026年9月24日。2025年の新規設置は60万台超〔11%増〕、稼働台数500万台〔9%増〕。中国354,000台、米国約38,500台、日本36,219台、韓国30,000台など。2026年の予測655,000台) — ifr.org/ifr-press-releases/news/five-million-robots-now-operate-in-factories-globally
  2. IFR(国際ロボット連盟) Global Sales of Professional Service Robots Surge 24%(2026年9月30日。専門サービスロボット約25万台、輸送・物流が117,500台。フルサイズのヒューマノイド約7,000台で、多くは遠隔操作を要する、と記載) — ifr.org/ifr-press-releases/news/global-sales-of-professional-service-robots-surge-24-percent
  3. IFR(国際ロボット連盟) US Robot Industry Returns to Double Digit Growth(2026年6月18日。2024年のロボット密度:韓国1,220、ドイツ449、日本446、米国307、中国166〔製造業の従業員1万人あたり〕) — ifr.org/ifr-press-releases/news/us-robot-industry-returns-to-double-digit-growth
  4. IFR(国際ロボット連盟) China Makes AI-powered Robots Core of National Strategy(2026年5月5日。第15次5か年計画とロボット。ヒューマノイドの実力は、実生産ではデモ・パイロットにとどまるとの評価) — ifr.org/ifr-press-releases/news/china-makes-ai-powered-robots-core-of-national-strategy
  5. 連邦官報 Executive Order 14307, Unleashing American Drone Dominance, 90 FR 24727(2025年6月6日付、2025年6月11日公布。国内の無人機産業の強化、外国への依存の低減、FAAのBVLOS規則案を30日以内、最終規則を240日以内に、eIPPの設置など) — www.federalregister.gov/documents/2025/06/11/2025-10814/unleashing-american-drone-dominance
  6. 連邦官報 Proclamation 11055, Adjusting Imports of Unmanned Aircraft Systems and UAS Components Into the United States, 91 FR 53699(2026年8月13日付。232条に基づく関税:附属書Iは100%、附属書IIは25%〔2026年9月3日〕、附属書IIIの部品は25%〔2027年2月9日〕。日本・韓国・台湾・スイス・EUなどの製品は条件つきで15%以下、英国は10%以下) — www.federalregister.gov/documents/2026/08/19/2026-16979/adjusting-imports-of-unmanned-aircraft-
  7. 連邦官報 Notice of Request for Public Comments on Section 232 National Security Investigation of Imports of Robotics and Industrial Machinery, 90 FR 46382(2025年9月26日。商務長官が2025年9月2日に調査を開始。意見は2025年10月17日まで) — www.federalregister.gov/documents/2025/09/26/2025-18749/notice-of-request-for-public-comments-o
  8. FCC DA 26-761(2026年7月21日。Blue UAS Cleared List と国内最終製品の除外の終了日を2028年1月1日に変更。条件つき承認の2026年12月31日の期限を撤廃) — docs.fcc.gov/public/attachments/DA-26-761A1.pdf
  9. 新華社(北京市外事弁公室の転載) 中華人民共和国国民経済和社会発展第十五个五年規劃綱要(2026年3月13日の新華社電の全文の転載。第5章:ロボットなどの戦略的新興産業、低空経済、未来産業としての具身智能)(中国語) — wb.beijing.gov.cn/home/index/wsjx/202603/t20260316_4557635.html
  10. 中国商務部 商務部・海関総署・中央軍委装備発展部 公告2024年第31号「無人機の出口管制措置の最適化・調整」(2024年7月31日。無人機の特定の物項の輸出に許可が要る。2024年9月1日施行)(中国語) — www.mofcom.gov.cn/zwgk/zcfb/art/2024/art_db6e21907d69404fb473ddb0b248d3d7.html
  11. 中国商務部 商務部公告2026年第34号「無人機関連の両用物項の対米輸出管理の強化」(2026年8月5日。リストに載る無人機・重要部品・技術の対米輸出は、個別に厳しく審査し、許可の便宜措置を適用しない。公布日から実施)(中国語) — www.mofcom.gov.cn/zwgk/zcfb/art/2026/art_74835ca289b5463f9c36cb983b689dba.html
  12. 中国商務部 商務部・海関総署・中央軍委装備発展部 公告2026年第49号「無人機関連の物項の出口管制措置の最適化・調整」(2026年10月19日。自動操縦装置、特定の無人機、エンジン、無線機器、高出力ブラシレスモーター、炭素繊維の羽根など。2026年11月18日に施行)(中国語) — www.mofcom.gov.cn/zcfb/blgg/gg/2026/art/2026/art_7f1108392a314a2586e106b81b68f54f.html
  13. 欧州委員会(Futurium) Apply AI Strategy: Accelerating AI-powered Robotics in Europe(2025年10月24日。欧州ロボティクス・カタリスト、2023年に9万台超の産業用ロボット設置、との記載) — futurium.ec.europa.eu/en/apply-ai-alliance/news/apply-ai-strategy-accelerating-ai-powered-robot
  14. 欧州委員会 Machinery(機械規則(EU)2023/1230は2023年6月14日に採択、2027年1月20日から義務として適用。それ以前に市場に出た機械は機械指令2006/42/EC) — single-market-economy.ec.europa.eu/sectors/mechanical-engineering/machinery_en
  15. AIロボティクスに関する関係府省連絡会議(日本) AIロボティクス戦略(2026年3月26日。2040年に世界市場の3割超・20兆円規模を獲得、重要部品〔モーター・減速機・センサ〕の国内の開発・製造能力の確保)(日本語) — www.cas.go.jp/jp/seisaku/ai_robo/dai2/shiryo1.pdf
  16. 経済産業省 新規研究開発事業に係る事前評価書:AIロボティクス戦略事業(2027〜2031年。令和9年度概算要求額は4ページ目の概要図で3,209億円。1ページ目の表題欄は2,588億円で、文書内で異なる)(日本語) — www.meti.go.jp/policy/tech_evaluation/e00/03/r08/656.pdf
  17. 経済産業省 AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業 効果検証シナリオ(2026年4月13日。令和8年度予算〔案〕3,873億円〔新規〕)(日本語) — www.meti.go.jp/policy/policy_management/ebpm/kensyo_shinario/260413_multimodal.pdf
  18. Korea.net(韓国政府) Newly launched K-Humanoid Alliance to develop robots, AI(2025年4月11日。産業通商資源部:2030年までに1兆ウォン超の投資を見込む、2025年のロボット予算2,000億ウォン、2028年にロボットAIの基盤モデルと高仕様ヒューマノイドを目標) — www.korea.net/NewsFocus/Sci-Tech/view?articleId=269677
  19. IEA(国際エネルギー機関) Global Critical Minerals Outlook 2026, Executive summary(希土類を除く精製の最大国の平均占有率は2025年に72%〔2023年70%〕。中国の輸出管理の対象の関税番号は2023年から3倍。2025年10月に正極材・黒鉛負極材などの輸出管理を発表) — www.iea.org/reports/global-critical-minerals-outlook-2026/executive-summary
  20. 経済産業省 令和9年度 経済産業省関係 概算要求等概要(2026年8月31日提出。AIロボティクス戦略事業3,209億円)(日本語) — www.meti.go.jp/main/yosangaisan/fy2027/pdf/01.pdf

12. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
2025年の産業用ロボットの新規設置は60万台超(11%増)、稼働台数は500万台(9%増)、2026年の予測は655,000台IFRの報道発表(予測は未確定)
出典1 https://ifr.org/ifr-press-releases/news/five-million-robots-now-operate-in-factories-globally
事実
2025年の設置台数:中国354,000台(20%増、世界の59%)、米国約38,500台(12%増)、日本36,219台(19%減)、韓国30,000台(1%減)、ドイツは25,000台未満、インド約10,500台IFRの報道発表
出典1 https://ifr.org/ifr-press-releases/news/five-million-robots-now-operate-in-factories-globally
事実
2024年のロボット密度(製造業の従業員1万人あたり):韓国1,220、ドイツ449、日本446、米国307、中国166IFRの報道発表
出典3 https://ifr.org/ifr-press-releases/news/us-robot-industry-returns-to-double-digit-growth
事実
専門サービスロボットは2025年に約25万台(24%増)。フルサイズのヒューマノイドは約7,000台で、多くは遠隔操作を要するIFRの報道発表
出典2 https://ifr.org/ifr-press-releases/news/global-sales-of-professional-service-robots-surge-24-percent
事実
IFRは、中国のヒューマノイドの実力は、実生産ではデモ・パイロットにとどまると評価しているIFRの評価(団体の見解)
出典4 https://ifr.org/ifr-press-releases/news/china-makes-ai-powered-robots-core-of-national-strategy
事実
米国の大統領令14307(2025年6月6日付、90 FR 24727):国内の無人機産業の強化、外国への依存の低減、FAAに30日以内の規則案・240日以内の最終規則を指示連邦官報
出典5 https://www.federalregister.gov/documents/2025/06/11/2025-10814/unleashing-american-drone-dominance
事実
大統領令から30日の期限は2025年7月6日、240日は2026年2月1日。規則案の公布は2025年8月7日(62日後)で、最終規則は確認日時点で見つからない本稿の計算(日付の差。規則案の日付は『ドローンの規制と空域管理』の参考資料)
出典5 https://www.federalregister.gov/documents/2025/06/11/2025-10814/unleashing-american-drone-dominance
本稿の計算
商務長官は2025年9月2日に、ロボットと産業機械の輸入について232条の国家安全保障調査を開始。結果の布告は、官報で見つからなかった連邦官報(調査の開始。結果は確認できなかった)
出典7 https://www.federalregister.gov/documents/2025/09/26/2025-18749/notice-of-request-for-public-comments-on-section-232-national-security-investigation-of-imports-of
事実
布告11055(2026年8月13日):無人機・部品に232条の関税。附属書I(無人機、ドッキングステーション、重要部品)100%、附属書II(無人機)25%を2026年9月3日から、附属書IIIの部品25%を2027年2月9日から連邦官報
出典6 https://www.federalregister.gov/documents/2026/08/19/2026-16979/adjusting-imports-of-unmanned-aircraft-systems-and-unmanned-aircraft-systems-components-into-the
事実
日本・韓国・台湾・スイス・リヒテンシュタイン・EU加盟国の製品は15%以下、英国は10%以下。重要部品と技術の実質的にすべてが米国またはこれらの地域の製品であると輸入者が証明することが条件連邦官報
出典6 https://www.federalregister.gov/documents/2026/08/19/2026-16979/adjusting-imports-of-unmanned-aircraft-systems-and-unmanned-aircraft-systems-components-into-the
事実
FCCのBlue UAS・国内最終製品の除外の現行の終了日は2028年1月1日(DA 26-761)FCCの公示
出典8 https://docs.fcc.gov/public/attachments/DA-26-761A1.pdf
事実
中国の第15次5か年計画の綱要:ロボットを戦略的新興産業に、低空経済の推進、具身知能を未来産業に綱要の全文の転載
出典9 https://wb.beijing.gov.cn/home/index/wsjx/202603/t20260316_4557635.html
事実
中国の2024年第31号公告(2024年9月1日施行):無人機の特定の物項の輸出に許可が必要商務部の公告
出典10 https://www.mofcom.gov.cn/zwgk/zcfb/art/2024/art_db6e21907d69404fb473ddb0b248d3d7.html
事実
中国の2026年第34号公告(2026年8月5日):無人機関連の両用物項の対米輸出は個別に厳しく審査し、許可の便宜措置を適用しない商務部の公告
出典11 https://www.mofcom.gov.cn/zwgk/zcfb/art/2026/art_74835ca289b5463f9c36cb983b689dba.html
事実
中国の2026年第49号公告(2026年10月19日公布、2026年11月18日施行)は、自動操縦装置、特定の無人機、エンジン、無線機器、高出力ブラシレスモーター(定格48 V以上・3 kW以上など)、炭素繊維の羽根(長さ762 mm以上など)、ソフトウェア、技術を列挙商務部の公告(施行日は確認日時点で将来)
出典12 http://www.mofcom.gov.cn/zcfb/blgg/gg/2026/art/2026/art_7f1108392a314a2586e106b81b68f54f.html
事実
欧州のApply AI戦略(2025年10月)にロボティクスが含まれ、欧州ロボティクス・カタリストを設ける。2023年に9万台超の産業用ロボットを設置と記載欧州委員会のページ
出典13 https://futurium.ec.europa.eu/en/apply-ai-alliance/news/apply-ai-strategy-accelerating-ai-powered-robotics-europe
事実
機械規則(EU)2023/1230は2027年1月20日から義務として適用欧州委員会のページ(将来)
出典14 https://single-market-economy.ec.europa.eu/sectors/mechanical-engineering/machinery_en
事実
日本のAIロボティクス戦略(2026年3月26日):2040年に世界市場の3割超・20兆円規模を目標。モーター・減速機・センサなどの重要部品の国内の開発・製造能力を確保。無人機は直接扱わない戦略の本文(目標は未確定/将来)
出典15 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ai_robo/dai2/shiryo1.pdf
事実
2040年に市場が約60兆円になるという見込みのうち20兆円(約3分の1)を獲得する目標本稿の計算(20÷60)
出典15 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ai_robo/dai2/shiryo1.pdf
本稿の計算
AIロボティクス戦略事業の令和9年度概算要求額:3,209億円(事前評価書4ページ目の概要図と、概算要求等概要の一覧が同額)。事前評価書の1ページ目の表題欄だけ2,588億円で、理由は書かれていない経済産業省の文書(要求の段階であり、成立額ではない)
出典16、出典20 https://www.meti.go.jp/policy/tech_evaluation/e00/03/r08/656.pdf
事実
マルチモーダル基盤モデル開発事業の令和8年度予算(案)は3,873億円(新規)経済産業省の文書(予算案の表記。成立後の額は確認できなかった)
出典17 https://www.meti.go.jp/policy/policy_management/ebpm/kensyo_shinario/260413_multimodal.pdf
事実
韓国:K-ヒューマノイド連合(2025年4月10日発足)。2025年のロボット予算は2,000億ウォン、2030年までに1兆ウォン超の投資を見込む(省の予測)。2028年にロボットAIの基盤モデルと高仕様ヒューマノイドを目標政府サイトの記事(予測・目標は未確定/将来)
出典18 https://www.korea.net/NewsFocus/Sci-Tech/view?articleId=269677
事実
IEA:希土類を除き、精製の最大国の平均占有率は2025年に72%(2023年は70%)。2025年10月に中国が正極材・黒鉛負極材などの輸出管理を発表IEAの報告書の要約
出典19 https://www.iea.org/reports/global-critical-minerals-outlook-2026/executive-summary
事実
各国の政策の手段の4つの型(図5)は、公式文書の記載を本稿が整理した分類本稿の整理(解説)本稿の計算

最終更新:2026年10月25日/出典は一次情報(IFR、連邦官報、FCC、中国商務部、欧州委員会、日本の内閣官房系の戦略・経済産業省、Korea.net、IEA)に限定しています。日本の概算要求額の確定、令和8年度予算(案)の成立後の額、米国のロボット・産業機械の232条調査の結果、減速機などの市場占有率、中国のロボット専用の金額、韓国の基本計画の原文、欧州のロボティクス専用の戦略、各国のドローンの公式統計、ASTMの規格は、確認できなかったため記載していません。金額は元の通貨・元の年度のまま、文書の言葉で書き、為替で換算していません。本記事は、国どうしの優劣・順位をつけず、法的助言ではありません。特定の国・企業を非難する意図はありません。攻撃用の兵器は扱っていません。