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Model Context Protocolとエージェント連携 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

Model Context Protocolとエージェント連携
― AIと外部のツール・データをつなぐ「共通の差し込み口」の、仕様・版・認可の読み方

AIアプリケーションが社内のデータベースや計測装置、業務システムを使うとき、システムごとに専用の接続部品を作っていては数が膨らみます。Model Context Protocol(MCP)は、その接続の取り決めを共通化する公開プロトコルです。ただし仕様は版で大きく変わります。2026-07-28 版では、接続の最初の握手(initialize)とセッションが取り除かれ、要求ごとに自己完結する方式に変わりました。 この記事では、MCP の構成(ホスト・クライアント・サーバー)、サーバーが出す3つの部品(ツール・リソース・プロンプト)、版の読み方、A2A など他のプロトコルとの関係、認可と権限の考え方を、公式の仕様ページで確認できた範囲で整理します。

構成:MCP 公式仕様(2026-07-28 版)、A2A 公式仕様、Linux Foundation の発表、OWASP・NIST・IETF の公式資料、arXiv の評価論文を使用/確認日 2026年10月15日

測定機器や文書のデータへ、ソフトウェアの接続窓口を通してアクセスする例です。MCPは通信の取り決めであり、専用の中継装置や装置の安全保証ではありません。
図1 概念画像(ImageGenで生成)。測定機器や文書のデータへ、ソフトウェアの接続窓口を通してアクセスする例です。MCPは通信の取り決めであり、専用の中継装置や装置の安全保証ではありません。 実際の施設・製品・測定結果ではありません。
この記事の構成
  1. MCPとは何か(3行でつかむ)
  2. なぜ共通の規約が要るのか
  3. 構成:ホスト・クライアント・サーバー
  4. サーバーの3つの基本機能と、クライアントの機能
  5. 版の読み方 ― 2025-11-25 から 2026-07-28 で何が変わったか
  6. 他のプロトコルとの関係 ― A2A、AGENTS.md
  7. 認可と権限
  8. 運用上のリスクの考え方
  9. 素材技術者の視点:装置・データ・コスト
  10. 限界と、確認できなかったこと
  11. 評価・標準の読み方
  12. 用語集
  13. 参考資料(一次情報)
  14. 主張と出典の対応表(監査)
本記事の表記ルール

事実=公式の仕様・発表・論文に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=草案・計画・改訂中であり、確定していない事項
このほか、読み取りは「解説」として区別しています。推測は太字で示します。

この記事の版と確認日(重要)

この分野は変化が速く、MCP の仕様は版ごとに互換性のない変更を含みます。本記事が読んだのは2026-07-28 版の仕様です。公式の版の説明ページは、確認日(2026年10月15日)時点で、この版を現行(Current)としています事実[参考資料5]。 この日付より後に新しい版が出ている可能性があります。導入や実装の前に、公式の仕様ページで最新の版を必ず確認してください。ここに書いた数値や要件は、特定の実装の動作を保証するものでもありません。

1. MCPとは何か(3行でつかむ)

Model Context Protocol(MCP)は、AIアプリケーションと外部のデータ・ツールをつなぐための公開プロトコルです。公式の仕様は、メッセージに JSON-RPC 2.0 を使い、ホスト(AIアプリ)、クライアント(ホストの中の接続部品)、サーバー(機能を提供する側)の3者で構成すると定めています事実[参考資料1]。

  • 何をするものか:AIが使える「ツール」、AIに渡す「データ(リソース)」、人が選ぶ「プロンプトのひな形」を、サーバーが共通の形で公開し、クライアントが見つけて使えるようにする取り決めです事実[参考資料9]
  • 誰が作ったか:Anthropic が2024年11月25日にオープンソースとして公開しました事実[参考資料20]。2025年12月9日に Linux Foundation が Agentic AI Foundation(AAIF)の設立を発表し、MCP は創設時の寄贈プロジェクトの1つ(ほかに Block の goose、OpenAI の AGENTS.md)になりました事実[参考資料21]
  • どう管理されているか:仕様は「YYYY-MM-DD」形式の版で管理され、確認日時点の現行版は 2026-07-28 です事実[参考資料5]。プロジェクトは「Model Context Protocol a Series of LF Projects, LLC」として運営され、技術面の意思決定は個人(会社の席ではない)に基づく維持管理者(Maintainer)の階層で行うと、公式の運営方針に書かれています事実[参考資料18]
この記事でいちばん大事な一行

MCP は「通信の取り決め」であって、モデルでもエージェントでもなく、データの正しさや安全さを保証する仕組みでもありません。 何を公開するか、誰に何を許すか、結果をどう確認するかは、サーバーとホストを作る側の設計と運用で決まります。仕様自身も、プロトコルの水準では安全性の原則を強制できないと明記しています事実[参考資料1]。

2. なぜ共通の規約が要るのか

AIアプリがデータベースやファイル、業務システムを使うには、システムごとに「どんな操作ができ、どんな引数を取り、何が返るか」をAIに伝え、呼び出しを実行する接続部品が要ります。接続先とAIアプリがそれぞれ増えるほど、組み合わせごとに作る部品が増えます。Anthropic は公開時に、データ源ごとに個別の実装が必要になることが接続の拡大を妨げていると説明し、共通の規約で置き換えることを狙いとしました事実[参考資料20]。

接続の数え方:個別接続(N×M)と共通規約(N+M) N=AIアプリの数、M=つなぎたい外部システムの数。数え方の単純化であり、実際の工数ではありません。 AIアプリ 3個 × システム 3個 個別に接続:9 共通規約:6 AIアプリ 5個 × システム 8個 個別に接続:40 共通規約:13 AIアプリ 10個 × システム 20個 個別に接続:200 共通規約:30 ※ 個別接続は「アプリ×システム」の組み合わせごとに接続部品が要る数え方、共通規約は「アプリ側の実装N個+システム側のサーバーM個」の数え方です。 ※ 共通規約でも、サーバーの設計(ツールの切り方、権限、データの意味づけ)の作業は残ります。全組み合わせが実際に使われるとも限りません。
図2 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。AIアプリN個と外部システムM個を、個別に接続する場合(N×M)と共通の規約を介する場合(N+M)の接続部品の数を数えただけの図です。実際の開発工数や、特定の製品の比較ではありません。

図の数え方を式にすると、AIアプリがN個、外部システムがM個のとき、組み合わせごとに個別に接続すれば N×M 個、共通の規約を介せばアプリ側N個とサーバー側M個で N+M 個です本稿の計算。たとえば5個のアプリと8個のシステムなら 40 個と 13 個、10個と20個なら 200 個と 30 個です。

本稿の計算の前提と限界

これは接続部品の「個数」の数え方だけの単純な計算です。実際には、MCP を使ってもサーバーの設計(どの粒度のツールに切るか、権限をどう分けるか、データの単位や条件をどう伝えるか)の作業は各システムに残ります。すべての組み合わせが使われるとも限りません。工数の見積りや、特定の製品の比較に使える数字ではありません(本記事による解説)。

3. 構成:ホスト・クライアント・サーバー

ホスト内の各クライアントが、それぞれ一つのサーバーと対応します。右のデータ・道具はサーバーが公開する機能の例で、実体の配線図ではありません。
図3 概念画像(ImageGenで生成)。ホスト内の各クライアントが、それぞれ一つのサーバーと対応します。右のデータ・道具はサーバーが公開する機能の例で、実体の配線図ではありません。 実際の施設・製品・測定結果ではありません。
元のSVG模式図・数値・出典注記を見る
MCPの登場人物:ホスト、クライアント、サーバー(概念図) ホストが複数のクライアントを持ち、クライアント1つにつきサーバー1つが対応します。 ホスト(AIアプリケーション) 同意の確認・権限の管理・会話全体の保持 クライアント1 サーバーと1対1 クライアント2 サーバーと1対1 クライアント3 サーバーと1対1 サーバーA(ローカル) ファイル・Git サーバーB(ローカル) データベース サーバーC(リモート) 外部API・SaaS 標準入出力(stdio) 標準入出力(stdio) Streamable HTTP ※ 公式仕様の構成[参考資料6]。メッセージは JSON-RPC 2.0、標準の通信路は stdio と Streamable HTTP の2つです[参考資料7・16]。 ※ ホストが各サーバーに渡す情報を絞り、サーバーどうしも互いを見られない設計が公式の原則です[参考資料6]。
図3 概念図(ベクター作図)。MCP の構成を単純化した図です。実際には、ホストの中のクライアントの数やサーバーの置き場所は構成によって異なります。

公式仕様の構成は、次の役割分担です事実[参考資料6]。

役割何をするか(公式仕様の記述)読むときの注意
ホストAIアプリケーションの本体。クライアントを作り、接続の権限と寿命を管理し、セキュリティ方針と利用者の同意を実施し、AI/LLM との連携と、複数クライアントにまたがる文脈の集約を担う会話の全体を持つのはホスト。サーバーは「会話全体を読めない」ことが設計原則
クライアントホストが作る接続部品で、1つのサーバーとだけ話す。2026-07-28 版では、要求のたびにプロトコルの版と能力を添付するホスト製品の中の部品であり、利用者が直接触る画面とは限らない
サーバーリソース・ツール・プロンプトを公開する。ローカルのプロセスでも、リモートのサービスでもよいサーバーが「安全」かは、プロトコルでは決まらない(第8章)

すべて事実(アーキテクチャの章[参考資料6])。

標準の通信路(トランスポート)は2つです。stdioはクライアントが起動した子プロセスの標準入出力で、改行区切りのメッセージをやり取りします。Streamable HTTPは、1つの MCP の窓口に対する HTTP の POST で、返答は JSON か、要求に紐づく SSE ストリームで返ります事実[参考資料7]。旧来の「HTTP+SSE」方式は非推奨に分類されています事実[参考資料3]。 Streamable HTTP のサーバーは、DNS リバインディングを防ぐために Origin ヘッダーを検証しなければならず(MUST)、ローカルで動かすときは全インターフェース(0.0.0.0)ではなく localhost(127.0.0.1)にのみ待ち受けることが推奨(SHOULD)されています事実[参考資料16]。

2026-07-28 版の MCP はステートレス(状態を持たない)と明記されています。サーバーは、同じ接続の過去の要求から版・能力・クライアントの身元を推測してはならず、複数の要求にまたがる状態は、サーバーが発行して要求のたびに渡す明示的な識別子(ハンドル)で持つ、という規定です事実[参考資料7]。これが、サーバーを複数台に並べて運用しやすくする設計上の狙いです(本記事による解説。公式の説明は、共有の保存領域やステートフルな負荷分散を要さない、という趣旨)[参考資料8]。

4. サーバーの3つの基本機能と、クライアントの機能

サーバーが出す3つの部品:プロンプト・リソース・ツール それぞれ「誰が使うかを決めるか」が違います[参考資料9]。 プロンプト 制御:利用者 定型の指示や手順のひな形 例:スラッシュコマンド、メニュー 選ぶのは人 リソース 制御:アプリケーション 文脈となるデータ(URIで識別) 例:ファイル、Gitの履歴 取り込み方はアプリが決める ツール 制御:モデル モデルが呼び出す関数 例:APIへの書き込み、ファイル保存 人が拒否できることが推奨 クライアント側の機能:エリシテーション(サーバーが利用者に追加の入力を求める) 2026-07-28で非推奨になった機能:ルート、サンプリング、ログ。新しい実装は採用しないことが求められます[参考資料3]。 パスワードやAPIキーのような機密は、フォーム形式ではなく URL 形式で取ることが仕様に定められています[参考資料15]。 ※ 「制御」の区分は公式仕様の整理です。実際の画面や運用は、実装ごとに自由に決めてよいとされています。
図4 概念図(ベクター作図)。サーバーの基本機能の区分は公式仕様の記述[参考資料9]にもとづきます。機能の説明は要約で、仕様の全文ではありません。

公式仕様は、サーバーの3つの部品を「誰が使うタイミングを決めるか」で整理しています事実[参考資料9]。

部品制御するのは中身仕様が求める注意
ツールモデルモデルが呼び出す関数。名前、説明、入力の JSON Schema(inputSchema)、任意で出力のスキーマ、注釈(annotations)を持つ[参考資料10]人が拒否できる状態を常に保つことが推奨(SHOULD)。注釈は、信頼できるサーバーから得たもの以外は信頼してはならない(MUST)
リソースアプリケーションファイル、データベースのスキーマなど文脈になるデータ。URI(RFC 3986)で識別する[参考資料11]取り込み方はホストが決める。利用者の同意なしにリソースのデータを他へ送ってはならない(ホストの原則)[参考資料1]
プロンプト利用者サーバーが公開する指示・手順のひな形。スラッシュコマンドのように利用者が選ぶ[参考資料32]「利用者が選ぶ」は、使うタイミングの話であり、内容(サーバーが定義)を信頼してよいという意味ではない

すべて事実(サーバー機能の章[参考資料9・10・11・32])。右端の列の最後の一文は本記事の解説です。

ツールの定義で、仕様が決めていること

  • 入力の書式:JSON Schema 2020-12 が既定の方言で、実装は少なくともこれに対応しなければなりません。2026-07-28 版では、inputSchema と outputSchema に任意の 2020-12 のキーワードを使えるよう緩和されました事実[参考資料2・7]
  • 一覧は接続ごとに変わらない:tools/list が返す一覧は、接続ごと、または他の要求の副作用で変わってはなりません。ただし、要求に添えた認可(付与された scope など)によって変わるのは許されます事実[参考資料10]
  • 順序とキャッシュ:サーバーは、集合が変わらない限り同じ順序でツールを返すことが推奨され、結果には鮮度の目安 ttlMs と、共有キャッシュの可否 cacheScope を付けます。仕様は、決まった順序がクライアントのキャッシュとLLMのプロンプトキャッシュの命中率の改善につながるとしています事実[参考資料2・10]
  • サーバー側の安全要件(MUST):入力の検証、アクセス制御、呼び出し回数の制限、出力の無害化。クライアント側(SHOULD):機微な操作は利用者に確認する、入力を呼び出し前に利用者へ見せる(意図しない流出を避けるため)、結果をLLMに渡す前に検証する、タイムアウトを設ける、監査のために利用記録を残す事実[参考資料10]

クライアントの機能と、拡張

クライアント側の機能として残るのはエリシテーション(サーバーが利用者に追加の入力を求める)です。形式(フォーム)と URL の2つのモードがあり、パスワード・APIキー・アクセストークン・決済情報のような機密は、フォームで求めてはならず(MUST NOT)URL モードを使うと定められています事実[参考資料15]。 ルート、サンプリング、ログは2026-07-28 版で非推奨になりました(第5章)。

中核の外に、拡張(extensions)という任意の仕組みがあります。拡張は常にオプトインで、双方が対応を宣言して初めて使えます。公式仕様が代表例として挙げるのは、長時間の処理を扱う Tasks、エージェントの手順を発見・利用する Skills over MCP、会話の中に画面部品を出す MCP Apps です事実[参考資料1]。Tasks は、サーバーが結果の代わりに「作業の取っ手(task handle)」を返し、クライアントが tasks/get で状態(working、input_required、completed、failed、cancelled)を確かめて、再接続後でも結果を受け取れるようにします事実[参考資料19]。

5. 版の読み方 ― 2025-11-25 から 2026-07-28 で何が変わったか

版の名前は「YYYY-MM-DD」で、後方互換のない変更を最後に加えた日付を表します。互換を保つ変更では版は上がりません。版には Draft(草案)、Current(現行)、Final(確定済み)の状態があります事実[参考資料5]。公式サイトには、2024-11-05、2025-03-26、2025-06-18、2025-11-25、2026-07-28 の各版の仕様ページがあります事実[公式サイトの索引、参考資料1]。

2025-11-25以前と2026-07-28の通信の違い(概念図) 版の違いは、サーバーを増やして運用するときの設計に直接響きます[参考資料2・4]。 2025-11-25 以前:ハンドシェイク型 2026-07-28:要求ごとに自己完結 ① initialize 版と能力を最初に交渉する ① (任意)server/discover 版・能力・名前を問い合わせる ② initialized 通知 接続が「セッション」として成立 ② 各要求の _meta に版と能力を添付 サーバーは要求ごとに受理か拒否 ③ セッションの中で要求を繰り返す HTTPでは Mcp-Session-Id で識別 ③ 追加入力が要るとき input_required を返す(MRTR) ④ サーバーから要求を送れる サンプリング等をクライアントに依頼 ④ 同じ要求を再送 inputResponses を添えて完了させる ※ 2026-07-28 では initialize の手順とプロトコル上のセッション(Mcp-Session-Id)が取り除かれました[参考資料2]。 ※ サーバーが利用者への質問などを求める方式は、MRTR(複数往復の要求)に置き換わりました[参考資料8]。 ※ 旧版との互換は、双方の版を話せる実装(dual-era)が判定して切り替えます[参考資料4]。
図5 概念図(ベクター作図)。公式の変更点一覧[参考資料2]と版の互換性の説明[参考資料4]を、本記事が図にまとめました。メッセージの細部は省略しています。

2026-07-28 版の変更一覧のうち、実装に最も影響する「主要な変更」は次のとおりです事実[参考資料2]。

変更内容実装・運用への含意(本記事の解説)
セッションとハンドシェイクの廃止プロトコル上のセッションと Mcp-Session-Id が取り除かれ、initialize/initialized の手順も廃止。各要求が版(protocolVersion)と能力(clientCapabilities)を _meta に持つ。版が合わなければ UnsupportedProtocolVersionErrorサーバーを複数台並べやすい。一方、旧版のクライアントは新しいサーバーにつながらない(双方の版を話せる実装が必要)
server/discover の追加サーバーは対応する版・能力・身元を返す server/discover を実装しなければならない(MUST)。クライアントが先に呼ぶのは任意接続前の機能確認や、stdio での旧新判定に使う
購読の方式変更HTTP の GET と resources/subscribe を、長く開く1本の応答ストリーム subscriptions/listen に置き換え。ping と logging/setLevel も削除変更通知の受け方の実装が変わる
MRTR の導入サーバーが利用者入力などを必要とするとき、input_required を返し、クライアントが inputResponses を付けて元の要求を再送するサーバーから要求を出す方式が使えなくなる(破壊的変更)
Tasks を拡張へ実験的だった tasks をコアから外し、拡張(io.modelcontextprotocol/tasks)に。tasks/result のかわりに tasks/get で状態を確かめる方式長時間処理は拡張に対応した実装でのみ
結果の resultTypeすべての結果に resultType(complete/input_required)が必須。欠けている旧版の結果は complete とみなす旧サーバーの結果も読めるように作る
SSE の再開機能の廃止Last-Event-ID による再開と再送を削除。ストリームが切れると進行中の要求は失われ、クライアントは新しい要求として再送する再送しても副作用が二重にならない設計(冪等性)が要る。推測:再送時の重複実行を防ぐ工夫はサーバー側の設計課題になる

「内容」列は事実(変更一覧[参考資料2]、MRTR[参考資料8])。右の列は本記事の解説です。

非推奨になった機能と、廃止までの目安

公式サイトは、機能の状態を Active(有効)、Deprecated(非推奨)、Removed(廃止)で管理する方針を採り、非推奨の機能は少なくとも12か月は仕様に残る(緊急の例外は90日以上)としています事実[参考資料5]。2026-07-28 版で非推奨に分類されているのは次のものです事実[参考資料3]。

機能移行先(公式の記載)廃止の対象になりうる最も早い時期
ルート(Roots)ツールの引数、リソースURI、サーバー設定でディレクトリやファイルを渡す2027-07-28 以降に公開される最初の版
サンプリング(Sampling)LLMプロバイダーのAPIを直接使う同上
ログ(Logging)stdio では stderr、観測には OpenTelemetry同上
動的クライアント登録(DCR、RFC 7591)Client ID Metadata Documents(CIMD)同上
HTTP+SSE のトランスポートStreamable HTTPSEP-2596 が Final になってから3か月後

すべて事実(非推奨機能の一覧[参考資料3])。「最も早い時期」は、廃止の資格ができる時期であり、実際の廃止は後になりうると公式が明記しています。

版をまたいだ導入で起きやすい落とし穴

公式の互換性表では、旧版しか話さないクライアントは、新版しか話さないサーバーにつながらず、その逆も失敗します。双方の版を話せる実装(dual-era)だけが両方とつながります事実[参考資料4]。 導入前に、使うクライアント製品とサーバーがどの版に対応しているかを、各製品の公式資料で確認する必要があります。本記事は個別の製品の対応状況を確認していません(第10章)。

6. 他のプロトコルとの関係 ― A2A、AGENTS.md

MCPは「エージェントとツール」、A2Aは「エージェントどうし」(概念図) 両者は競合ではなく補い合う、と A2A の公式ページも説明しています[参考資料23]。 利用者 エージェントA (自組織) エージェントB (他組織・他社製) A2A エージェント間 社内DB 業務API 外部サービス ファイル MCP エージェント—ツール・データ ※ 役割の整理は A2A 公式ページの説明[参考資料23]にもとづきます。A2A はエージェントの内部の記憶やツールを共有せずに協働する設計です[参考資料22]。 ※ 実際の組み合わせ方は製品ごとに異なります。この図は構成の考え方を示すもので、特定製品の構造ではありません。
図6 概念図(ベクター作図)。MCPとA2Aの役割の違いを単純化した図です。A2Aの版は v1.0 で、2026年8月27日に Agentic AI Foundation の Growth Stage プロジェクトとして受け入れられたと A2A の公式ブログが述べています[参考資料24]。

Agent2Agent(A2A)プロトコルは、独立したエージェントどうしが能力を見つけ合い、課題(タスク)を委ね、情報を交換するための公開プロトコルです。A2A の公式ページは、MCP を「エージェントとツール・リソース」、A2A を「エージェントとエージェント」の接続と位置づけ、両者は競合でなく補い合うと説明します事実[参考資料22・23]。

観点MCPA2A
つなぐ相手エージェント(のホスト)と、ツール・データ・プロンプトを出すサーバー互いに内部を見せない独立したエージェントどうし
発見の仕組みserver/discover と、tools/list などの一覧エージェントカード(能力・接続先・認証要件を書いたJSON)
長時間処理拡張の Tasksタスクとストリーミング、プッシュ通知が仕様の中核
版と状態2026-07-28 が現行(確認日)。ステートレス公式の仕様ページは「最新の公開版 1.0.0」と表示。GitHub のリリースに v1.0.1(2026-05-26)がある。要求に A2A-Version を付ける
運営LF Projects の一つ。2025-12-09に AAIF へ寄贈が発表されたGoogle が開発し Linux Foundation に寄贈。2026年8月27日に、AAIF の Growth Stage プロジェクトとして受け入れられたと A2A のブログが述べる

すべて事実(MCP:参考資料1・5・18・21、A2A:参考資料22〜25)。A2A の採用規模(「150以上の組織が支援」など)は A2A 側のブログの記述で、本記事は独立に検証していません。

補足として、AGENTS.md は別の性格のものです。OpenAI が2025年8月に公開した、コーディングエージェント向けにプロジェクト固有の指示を置くための Markdown の約束事で、MCP や A2A のような通信規約ではありません。MCP、goose とともに AAIF の創設時の寄贈プロジェクトです事実[参考資料21]。 各モデル提供企業が自社のAPIに持つ関数呼び出し(function calling)の仕組みは、本記事では扱いません。MCP のツールの定義は、それらと同様に「名前・説明・入力の型」で表されるため、クライアントがモデル側の形式に変換して渡す、という役割分担になります(本記事による解説)。

「標準」という言葉の注意

MCP も A2A も、公式の文書は「オープンな規格」と書きますが、ISO/IEC や IEEE のような国際標準化団体の規格ではありません。オープンソースの仕様として、LF Projects などの下で運営されています。「業界標準」という言葉は、開発元や関連団体の主張である場合があります。たとえば Anthropic の幹部は LF の発表で、MCP を「業界の標準になった」と述べています[参考資料21]が、これは開発元の言葉です。 ISO/IEC や IEEE の規格として MCP や A2A が制定されているかは、本記事の調査では確認できませんでした。

7. 認可と権限

MCP の認可は任意(OPTIONAL)です。HTTP 系のトランスポートで認可を使う実装は仕様に従うことが推奨(SHOULD)され、stdio の実装は仕様に従わず、環境から資格情報を受け取ることが推奨されています(従うべきでない:SHOULD NOT)事実[参考資料12]。 仕組みは OAuth 2.1 を土台にします。MCP サーバーが OAuth 2.1 のリソースサーバー、MCP クライアントが OAuth 2.1 のクライアント、トークンを発行するのが認可サーバーで、認可サーバーはサーバーと同居していても別の事業者でもかまいません事実[参考資料12]。

認可の流れ:トークンなしの要求から、トークン付きの要求まで(概念図) HTTP で使う場合の流れの要約。stdio は環境から資格情報を取ります[参考資料12]。 1 クライアント → サーバー トークンなしで要求する 2 サーバー → クライアント 401 と WWW-Authenticate(保護リソースメタデータの場所、必要な scope)を返す 3 クライアント → サーバー 保護リソースメタデータ(RFC 9728)を取得し、認可サーバーを知る 4 クライアント → 認可サーバー 認可サーバーのメタデータを取得。クライアントIDは CIMD・事前登録・DCR のいずれかで得る 5 利用者 ⇄ 認可サーバー ブラウザで許可。PKCE(S256)と resource パラメータ付きの認可要求 6 認可サーバー → クライアント 認可コード(iss 付き)を返し、クライアントが iss を検証してトークンを要求 7 クライアント → サーバー Authorization: Bearer を付けて要求。サーバーは宛先(audience)を検証 ※ 順序と用語は公式仕様の認可の章[参考資料12・13]の流れを、本記事が要約したものです。 ※ 認可はMCPでは任意(OPTIONAL)です。使うときは OAuth 2.1 に基づく仕様に従うことが推奨されます。
図7 概念図(ベクター作図)。認可の流れを要約した図で、仕様の全要件を網羅していません。OAuth 2.1 は確認日時点でも IETF のドラフトです[参考資料33]。
要件内容(公式仕様の記述の要約)仕様上の水準
認可サーバーの発見MCP サーバーは OAuth 2.0 保護リソースメタデータ(RFC 9728)を実装し、クライアントはそれで認可サーバーを見つける。認可サーバーは RFC 8414 か OpenID Connect Discovery のどちらかで自身の情報を公開するMUST(サーバー・クライアントとも)
クライアントの登録Client ID Metadata Documents(CIMD)を推奨。事前登録も可。動的クライアント登録(RFC 7591)は非推奨で、CIMD に未対応の認可サーバーのための互換CIMD は SHOULD、DCR は MAY(非推奨)
PKCE認可コードの横取りを防ぐため、S256 方式で実装し、認可サーバーのメタデータに対応の記載がなければ処理を進めないMUST
resource パラメータRFC 8707 に従い、認可要求とトークン要求の両方に、使い先の MCP サーバーの正規 URI を含める。認可サーバーが対応していなくても送るMUST
宛先(audience)の検証MCP サーバーは、自分宛てに発行されたトークンだけを受け入れ、他のトークンを受け入れも中継もしないMUST/MUST NOT
トークンの送り方Authorization: Bearer ヘッダーに入れ、すべての HTTP 要求に付ける。URL のクエリ文字列には入れないMUST/MUST NOT
発行元(iss)の検証認可サーバーは認可応答に iss を含めることが推奨。クライアントは iss があれば記録した発行元と照合してからコードを使う(RFC 9207)サーバーは SHOULD、クライアントは MUST
scope(権限の範囲)サーバーは必要な scope を WWW-Authenticate に入れて示すことが推奨。クライアントは最小権限で要求し、足りなければ追加の同意(段階的な昇格)を求めるSHOULD
トークンの寿命認可サーバーは短命のアクセストークンを発行することが推奨。公開クライアントには更新トークンの回転が必須SHOULD/MUST
リダイレクトURIlocalhost か HTTPS のみ。認可サーバーは登録済みの値と完全に一致するかを検証するMUST

すべて事実(認可の章と認可のセキュリティの章[参考資料12・13])。表は要約で、仕様の全文ではありません。OAuth 2.1 は、MCP 仕様が参照する版(draft-ietf-oauth-v2-1-13)より新しいドラフトが IETF にあり(確認日時点で改訂16)、まだ RFC ではありません[参考資料33]。

仕様の「権限」の考え方を3つに分けると、次のようになります(本記事による整理)。

  • 通信路の権限(誰がサーバーにつなげるか):OAuth の認可と scope。stdio では OS の権限と環境変数で決まる
  • ツールごとの権限(何を実行できるか):サーバーが tools/list の内容を、付与された scope に応じて変えてよい事実[参考資料10]。権限の細かさは、サーバーの設計で決まる
  • 人の関与(誰が最後に承認するか):仕様は、ツールの呼び出しに人が介在し拒否できることを推奨し、ホストには利用者の明示的な同意を求めています事実[参考資料1・10]。ただし同意の取り方(画面)は仕様では定められておらず、実装ごとに異なります
「仕様に書いてある」と「実装が守っている」は別のこと

上の表の MUST/SHOULD は、仕様が実装に求める水準です。実際のクライアントやサーバーが守っているかは、製品ごとに確認する必要があります。仕様自身も、プロトコルでは安全性の原則を強制できず、実装者が同意・認可の流れを作り込むべきだと書いています事実[参考資料1]。

8. 運用上のリスクの考え方

公式の「セキュリティのベストプラクティス」は、MCP の実装で起こりやすい問題を名前をつけて整理しています[参考資料14]。ここでは攻撃の手順には立ち入らず、問題の名前と、公式が示す対策の方向だけを表にします。

問題の名前何が問題か(要約)公式が示す対策の方向
混乱した代理人(confused deputy)MCP のプロキシサーバーが第三者のAPIにつなぐとき、利用者の同意を飛ばして認可が進んでしまう構成がありうるクライアントごとの同意の取得、リダイレクトURIの厳密な検証など
トークンのパススルー自分宛てでないトークンを受け入れ、そのまま下流のAPIに渡す。監査の追跡や、下流の制御の回避が難しくなる自分宛てでないトークンは受け入れない(MUST NOT)
SSRF(サーバー側リクエスト偽造)認可の発見の過程でクライアントが取りに行く URL が、悪意のあるサーバーの指定で内部ネットワークなど意図しない宛先を指すHTTPS の強制、宛先の制限など、ネットワーク環境に応じた対策を実装する(MUST consider)
状態ハンドルの乗っ取り2026-07-28 版は複数の要求にまたがる状態を、サーバーが発行する識別子(ハンドル)で持つ。その識別子が推測・入手されると他人の状態を操作できるハンドルの所持を認証とみなさない(MUST NOT)。推測されにくい値にし、認証された利用者に紐づけて検証する
ローカルMCPサーバーの乗っ取り利用者の端末で動くサーバーは、端末のファイルや権限に近い。設定に悪意のある起動コマンドが紛れ込む危険があるワンクリック導入では、実行するコマンドを省略せず表示して明示の同意を取る(MUST)。サンドボックスで最小権限で動かす
scope の過大要求広い権限をまとめて要求すると、トークン漏えい時の被害が大きく、同意の画面も読まれなくなる最小の初期 scope から、必要になった時点で昇格させる

すべて事実(セキュリティのベストプラクティス[参考資料14]、認可のセキュリティ[参考資料13])。表現は本記事による要約です。

ここまでの問題は、主に通信と認可の側のものです。もう一つ、MCP に固有でない、しかし MCP のサーバーを通じて現れやすい問題があります。ツールの説明文や、ツールが返す文章はAIの入力になるため、そこに紛れ込んだ指示にAIが従ってしまうことがありえます(プロンプトインジェクション)。仕様は、ツールの注釈(annotations)を、信頼できるサーバーから得たもの以外は信頼してはならない(MUST)と定めています事実[参考資料10]。 OWASP の「エージェント向けアプリケーション Top 10(2026年版)」は、MCP のツール記述子やスキーマが改ざんされる場合を、ツールの誤用と悪用(ASI02)の例として挙げています[参考資料26]。評価と安全の考え方は、本シリーズ『エージェントの評価と安全』編で詳しく扱います。

9. 素材技術者の視点:装置・データ・コスト

素材技術者の視点①:装置とデータをAIにつなぐ前に決めておくこと

MCP のサーバーは、実験装置のデータ、電子実験ノート(ELN)、製造の履歴データなどをAIに見せる出入口にもなります。素材の研究開発や工場では、次の点を先に決めておくと、後の手戻りを減らせます(以下は本記事による解説で、MCP の仕様が要求する事項ではありません)。

  • まず読み取り専用から:測定値や記録の参照と、装置の条件を変える書き込みは、サーバーも scope も分けます。仕様が許す「付与された scope に応じて tools/list の内容を変える」仕組み[参考資料10]は、この分離に使えます
  • 数値だけを返さない:AIに渡す結果には、単位、測定条件、試料ID、時刻、装置の校正状態を添えます。数値だけでは、後から条件を取り違えても気づけません。素材の評価で「条件を書かない数字は比べられない」のと同じ理由です
  • ツールの説明文も入力として管理する:説明文はAIが読む文章なので、第三者のサーバーのものは、仕様どおり信頼せずに扱います[参考資料10]。社内で作るサーバーは、説明文の変更もレビューの対象にします
  • 再現性の記録:どの版のプロトコル、どのサーバーとツールの版で、どの引数を渡したかを記録に残します。仕様はクライアントに利用記録(監査用)を残すことを推奨しています[参考資料10]
  • 物理的な操作は別格に:加熱・投入・ガス・圧力など、安全に直結する操作は、AIが直接呼ぶツールにせず、既存の制御系の安全機構と人の承認の後ろに置く、というのが無難な設計です。特定の安全規格への適合は、本記事では確認していません
要求された操作と権限を確認し、結果を受け取る場面です。接続できることと、その操作を許可してよいことは別に管理します。
図8 概念画像(ImageGenで生成)。要求された操作と権限を確認し、結果を受け取る場面です。接続できることと、その操作を許可してよいことは別に管理します。 実際の施設・製品・測定結果ではありません。
素材技術者の視点②:ツールの定義は「入力」であり、計算資源とコストに響く

MCP では、使えるツールの名前・説明・入力の型がモデルに渡されます。公式のクライアント向けの指針は、ホストが何十ものサーバーと数百のツールにつながると、ツール定義だけで文脈の大半を占めうると述べ、必要なときだけ定義を読み込む「段階的なツール発見」を勧めています。目安として、ツール定義が文脈ウィンドウの1〜5%程度を超えたら切り替える、という例を示しています事実[参考資料17]。

また仕様は、ツールを決まった順序で返し、結果に鮮度の目安(ttlMs)を付けることで、クライアント側のキャッシュとLLMのプロンプトキャッシュの命中率を上げられるとしています[参考資料2・10]。 文脈が長いほど、推論時の計算とメモリ(KVキャッシュ)が増えることは、本シリーズ『検索拡張生成とコンテキストウィンドウ』編と『推論の最適化とサービング』編で扱います。つまり、ツールをいくつ・どんな説明でつなぐかは、AIデータセンターの計算と電力にも間接的に響く設計項目です(本記事による解説。具体的なトークン数や費用は、モデルとクライアントの実装で変わるため、本記事では示しません)。

10. 限界と、確認できなかったこと

(1) 個別の製品の対応状況

特定のクライアント製品やサーバー(SDK を含む)が、どの版に対応し、仕様の要件をどこまで守っているかは確認していません。製品の優劣も論じません。

(2) 仕様の全文

本記事は、主要な要件を選んで要約しています。仕様の全文(スキーマ、エラー処理、ページ分割、キャンセル、進捗など)は扱っていません。MUST/SHOULD の水準は、取り上げた箇所について公式の文面から転記しました。

(3) 国際標準としての位置づけ

MCP や A2A が ISO/IEC や IEEE の規格として制定されているかは、確認できませんでした。両者は、LF Projects/Linux Foundation の下で運営されるオープンな仕様です。

(4) 採用の規模

MCP や A2A の「利用組織数」「サーバー数」などの数字は、開発元や関連団体の発表に現れますが、独立した一次情報で検証できなかったため、本記事では扱いません。

(5) 版の新しさ

確認日(2026年10月15日)以降に新しい版が出ている可能性があります。また本記事が参照した認可関係の文書のうち、OAuth 2.1 と CIMD は IETF のドラフトで、仕様が参照する改訂番号より新しい改訂が出ています[参考資料33・37]。

(6) セキュリティ

実際の脆弱性や攻撃の事例、個別のツール・サーバーの安全性評価は扱っていません。攻撃の手順も書いていません。

この記事のまとめ
  • MCP は、AIアプリと外部のツール・データをつなぐ公開の通信規約です。ホスト・クライアント・サーバーの構成で、サーバーはツール・リソース・プロンプトを出します事実
  • 版を必ず確認します。確認日時点の現行は 2026-07-28 で、ハンドシェイクとセッションを廃止し、要求ごとに自己完結する方式に変わりました。ルート・サンプリング・ログは非推奨です事実
  • A2A とは役割が違います。MCP はエージェントとツール、A2A はエージェントどうしです。どちらも国際標準化団体の規格ではありません事実
  • 認可は任意ですが、使うなら OAuth 2.1 を土台に、PKCE・resource・宛先の検証・最小権限が求められます。仕様の要件と、実装が守っているかは別です事実
  • ツールの説明文も、AIの入力です。信頼できるサーバーのもの以外は信頼しない、人が拒否できる状態を保つ、記録を残す、が基本です事実

11. 評価・標準の読み方

MCP の「性能」と「安全性」は、3つの層に分けて評価されます。①プロトコルとして仕様どおりに動くか(適合性)、②AIがツールを正しく使えるか(ツール利用の能力)、③ツールの説明や結果に紛れ込んだ指示に、AIが従わないか(耐性)です。①は仕様と検査ツール、②と③は学術論文のベンチマークが中心です。 どの層も、確認日(2026年10月15日)時点で、国際標準化団体(ISO/IEC、IEEE)が MCP そのものを対象に定めた規格は確認できませんでした。代わりに、認可は IETF の RFC、安全性の整理は OWASP と NIST の指針、組織の管理は ISO/IEC の AI 規格が関わります。

評価項目代表的なベンチマーク・評価手法(名称・出典)標準・指針(ISO/IEC・IEEE・NIST・IETF・OWASP など)読み方の注意
プロトコルへの適合
事実
MCP Inspector(公式の開発・デバッグ用ツール。Web・CLI・TUI の3つのクライアント)[参考資料44]。公式リポジトリ modelcontextprotocol/conformance(「MCP の適合性テスト」)が存在する[参考資料43]。テストの内容と、どの版・どの機能に対応しているかは確認できなかったMCP 仕様 2026-07-28(LF Projects の下のオープン仕様)[参考資料1]。ISO/IEC・IEEE の規格は確認できなかった「検査を通る」ことは「安全である」ことと別。検査がどの版・どの機能を対象にしているかを確認する
ツール利用の能力
事実
MCP-Atlas(arXiv 2602.00933):専門家が作った1,000課題、実在の36サーバー・220ツール、主張単位の採点、公開500・非公開500に分割[参考資料39]。MCPMark(arXiv 2509.24002):127課題、作成・読取・更新・削除の操作を含む、pass@1 と pass^4[参考資料40]。MCP-Universe(arXiv 2508.14704):6領域・11サーバー、実行に基づく採点[参考資料49]該当する ISO/IEC・IEEE・NIST の標準は確認できなかった結果は論文の発表時のモデルと設定のもの。実施主体は論文の著者で、第三者とは限らない。サーバーの版が変わると再現しない。順位は断定せず、数値は載せない
ツール説明・結果への耐性
事実
MCPTox(arXiv 2508.14925):45の実サーバー・353ツール・1,348の試験ケース[参考資料41]。AgentDojo(arXiv 2406.13352):97課題・629の安全試験ケース[参考資料42]。NIST AI 100-2e2025 の第3.6節が、AgentDojo など評価資料の例を挙げる[参考資料50]OWASP Top 10 for Agentic Applications for 2026(ASI01〜ASI10、2025年12月)[参考資料26]。OWASP Top 10 for LLM Applications 2026(2026年8月公表、LLM01:2026「Prompt Injection」、LLM03:2026「Excessive Agency」)[参考資料27]。2025年版では Excessive Agency は LLM06:2025 でした[参考資料28]。NIST AI 100-2e2025「Adversarial Machine Learning: A Taxonomy and Terminology of Attacks and Mitigations」(2025年3月)[参考資料50]OWASP と NIST の文書は指針で、法的拘束力はない。攻撃の成功率は、攻撃の作り方・防御の有無・モデルで変わり、設定の違う数字を並べて優劣をつけてはならない
認可・認証
事実未確定/将来
MCP 固有の認可の認証制度や公式ベンチマークは確認できなかったRFC 9728(2025年4月)、RFC 8707(2020年2月)、RFC 7636(2015年9月)、RFC 8414(2018年6月)、RFC 9207(2022年3月)[参考資料34〜36・38・51]。OAuth 2.1(IETF ドラフト、改訂16)と CIMD(IETF ドラフト、改訂02)は策定中[参考資料33・37]。NIST の NCCoE 概念文書「Accelerating the Adoption of Software and AI Agent Identity and Authorization」(DRAFT、2026年2月、意見募集 2026-02-05〜04-02)[参考資料31]RFC の何を必須にするかは MCP 仕様が決める。ドラフトと概念文書は変わりうるので、版と日付を確認する
組織としての管理・リスク管理
事実未確定/将来
MCP 固有の評価手法は確認できなかったISO/IEC 42001:2023「Information technology — Artificial intelligence — Management system」(第1版、2023-12)[参考資料45]。ISO/IEC 23894:2023「Guidance on risk management」(第1版、2023-02)[参考資料46]。NIST AI RMF 1.0(NIST AI 100-1、2023年1月)[参考資料47]。NIST AI 600-1「生成AIプロファイル」(2024年7月)[参考資料48]。NIST の AI Agent Standards Initiative(ページ作成 2026-02-17、更新 2026-08-14)と CAISI の情報募集(Federal Register 2026-01-08、回答期限 2026-03-09)は進行中の取り組み[参考資料29・30]。なお NIST のサイトは、確認日時点でこの評価部署を「Center for Advancing Innovation and Standards for Super Intelligence(CAISSI)」と表記しており、これらの文書が書かれた当時の名称は CAISI(Center for AI Standards and Innovation)でした[参考資料52]。背景には、行政府の非法令文書で「AI」の代わりに「Super Intelligence」を使うよう定めた大統領令14434(2026年9月29日署名)があります[参考資料53]。文書の題名は原題のままですISO/IEC 42001 は組織の管理体制の要求事項、23894 は手引き。いずれも本文は有料で、題名と適用範囲のみ確認。法令(拘束力)とは別。NIST の取り組みは標準の策定途中

表の整理は本稿の計算(本記事による編集)。規格の本文は未確認のため、要求事項の中身は書いていません。

読み方の注意

  • ベンチマークの数値は、設定と実施主体で変わります。同じ名前のベンチマークでも、使うエージェントの枠組み、ツールの版、サーバーの状態、思考の長さが違えば結果は変わります。論文の著者と開発元が実施した数字は、独立した第三者の数字ではありません。本記事は優劣をつけず、具体的な点数を載せていません
  • 飽和と汚染に注意します。公開された課題は、学習データに混入して「覚えられる」ことがあります。MCP-Atlas が評価の一部を非公開にしているのは、順位表の信頼性を保つための工夫と説明されています事実[参考資料39]。外部のサーバーや日付に依存する課題は、時間が経つと正解が変わることもあります
  • 「仕様の水準」と「法的な拘束力」は別です。MCP 仕様の MUST/SHOULD は、MCP プロジェクトが実装に求める水準です。OWASP と NIST の指針は推奨で、ISO/IEC 42001 は組織が認証を受けうる要求事項、RFC は IETF の技術標準です。どれも、それ自体が法律ではありません(規制は本シリーズ『EU AI法』編などで扱います)
  • 宣言値と実測値の違いに注意します。仕様が「できる」と書くことと、実装が「できている」ことは別で、後者は適合検査と運用の記録で確かめます

12. 用語集

MCP(Model Context Protocol)
AIアプリと外部のツール・データをつなぐ公開プロトコル。JSON-RPC 2.0 を使う。
ホスト/クライアント/サーバー
AIアプリ本体/ホストの中の接続部品(1サーバーと対応)/機能を公開する側。
ツール/リソース/プロンプト
サーバーが出す3つの部品。モデル主導/アプリ主導/利用者主導。
stdio/Streamable HTTP
標準の2つの通信路。子プロセスの標準入出力/HTTPの1つの窓口。
エリシテーション
サーバーが利用者に追加の入力を求める機能。機密はURLモードで。
MRTR
複数往復の要求。追加入力が要るとき input_required を返し、入力を付けて再送する。
server/discover
サーバーの対応する版・能力・身元を返す必須の呼び出し。
拡張(extensions)
中核の外にある任意の機能。Tasks、MCP Apps など。双方が宣言して使う。
A2A
Agent2Agent プロトコル。独立したエージェントどうしの連携の公開プロトコル。
AAIF
Agentic AI Foundation。Linux Foundation の下の財団で、MCPなどを受け入れた。
OAuth 2.1
権限の委譲の枠組み。IETF のドラフトで、MCP の認可の土台。
PKCE
認可コードの横取りを防ぐための仕組み(RFC 7636)。
CIMD/DCR
クライアントIDを得る方式。メタデータ文書方式/動的登録(非推奨)。
scope/audience
トークンで許す権限の範囲/トークンの宛先。
プロンプトインジェクション
入力に紛れた指示にAIが従ってしまう問題。
SEP
MCP の仕様変更の提案文書(Specification Enhancement Proposal)。

13. 参考資料(一次情報)

  1. MCP プロジェクト "Specification (Version 2026-07-28)" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28
  2. MCP プロジェクト "Key Changes"(2026-07-28 版の変更一覧) — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/changelog
  3. MCP プロジェクト "Deprecated Features" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/deprecated
  4. MCP プロジェクト "Versioning and Compatibility"(仕様) — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/versioning
  5. MCP プロジェクト "Versioning"(ドキュメント) — modelcontextprotocol.io/docs/2026-07-28/learn/versioning
  6. MCP プロジェクト "Architecture" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/architecture
  7. MCP プロジェクト "Base Protocol Overview" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic
  8. MCP プロジェクト "Multi Round-Trip Requests" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/patterns/mrtr
  9. MCP プロジェクト "Server Features Overview" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/server
  10. MCP プロジェクト "Tools" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/server/tools
  11. MCP プロジェクト "Resources" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/server/resources
  12. MCP プロジェクト "Authorization" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/authorization
  13. MCP プロジェクト "Authorization Security Considerations" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/authorization/security-considerations
  14. MCP プロジェクト "Security Best Practices" — modelcontextprotocol.io/docs/2026-07-28/tutorials/security/security_best_practices
  15. MCP プロジェクト "Elicitation" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/client/elicitation
  16. MCP プロジェクト "Streamable HTTP" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/transports/streamable-http
  17. MCP プロジェクト "Client Best Practices" — modelcontextprotocol.io/docs/2026-07-28/develop/clients/client-best-practices
  18. MCP プロジェクト "Governance and Stewardship" — modelcontextprotocol.io/community/governance
  19. MCP プロジェクト "Tasks"(拡張) — modelcontextprotocol.io/extensions/tasks/overview
  20. Anthropic "Introducing the Model Context Protocol"(2024年11月25日) — anthropic.com/news/model-context-protocol
  21. Linux Foundation "Linux Foundation Announces the Formation of the Agentic AI Foundation (AAIF)"(2025年12月9日) — linuxfoundation.org/press
  22. A2A プロジェクト "Agent2Agent (A2A) Protocol Specification" — a2a-protocol.org/latest/specification/
  23. A2A プロジェクト "A2A and MCP: Detailed Comparison" — a2a-protocol.org/latest/topics/a2a-and-mcp/
  24. A2A プロジェクト "A New Chapter for A2A: Joining the Agentic AI Foundation"(2026年8月27日) — a2a-protocol.org/latest/blog/2026/08/27/…
  25. A2A プロジェクト GitHub "Release v1.0.1"(2026-05-26) — github.com/a2aproject/A2A/releases/tag/v1.0.1
  26. OWASP GenAI Security Project "OWASP Top 10 for Agentic Applications for 2026"(2025年12月9日) — genai.owasp.org/resource/owasp-top-10-for-agentic-applications-for-2026/
  27. OWASP GenAI Security Project "OWASP Top 10 for LLM Applications 2026"(リソースページ 2026年8月3日、文書は Version 2026) — genai.owasp.org/resource/owasp-genai-llm-top-10-2026/
  28. OWASP GenAI Security Project "LLM06:2025 Excessive Agency"(2025年版) — genai.owasp.org/llmrisk/llm062025-excessive-agency/
  29. NIST "AI Agent Standards Initiative" — nist.gov/artificial-intelligence/ai-agent-standards-initiative
  30. NIST CAISI "Request for Information Regarding Security Considerations for Artificial Intelligence Agents", Federal Register 91(5), 2026年1月8日 — govinfo.gov/content/pkg/FR-2026-01-08/html/2026-00206.htm
  31. NIST NCCoE "Accelerating the Adoption of Software and AI Agent Identity and Authorization"(概念文書、DRAFT、2026年2月) — nccoe.nist.gov/…/concept-paper.pdf
  32. MCP プロジェクト "Prompts" — modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/server/prompts
  33. IETF "The OAuth 2.1 Authorization Framework"(Internet-Draft draft-ietf-oauth-v2-1) — datatracker.ietf.org/doc/draft-ietf-oauth-v2-1/
  34. IETF RFC 9728 "OAuth 2.0 Protected Resource Metadata"(2025年4月) — rfc-editor.org/rfc/rfc9728
  35. IETF RFC 8707 "Resource Indicators for OAuth 2.0"(2020年2月) — rfc-editor.org/rfc/rfc8707
  36. IETF RFC 7636 "Proof Key for Code Exchange by OAuth Public Clients"(2015年9月) — rfc-editor.org/rfc/rfc7636
  37. IETF "OAuth Client ID Metadata Document"(Internet-Draft draft-ietf-oauth-client-id-metadata-document) — datatracker.ietf.org/doc/draft-ietf-oauth-client-id-metadata-document/
  38. IETF RFC 9207 "OAuth 2.0 Authorization Server Issuer Identification"(2022年3月) — rfc-editor.org/rfc/rfc9207
  39. Bandi C. ほか "MCP-Atlas: A Large-Scale Benchmark for Tool-Use Competency with Real MCP Servers", arXiv:2602.00933 — arxiv.org/abs/2602.00933
  40. Wu Z. ほか "MCPMark: A Benchmark for Stress-Testing Realistic and Comprehensive MCP Use", arXiv:2509.24002 — arxiv.org/abs/2509.24002
  41. Wang Z. ほか "MCPTox: A Benchmark for Tool Poisoning Attack on Real-World MCP Servers", arXiv:2508.14925 — arxiv.org/abs/2508.14925
  42. Debenedetti E. ほか "AgentDojo: A Dynamic Environment to Evaluate Prompt Injection Attacks and Defenses for LLM Agents", arXiv:2406.13352 — arxiv.org/abs/2406.13352
  43. MCP プロジェクト GitHub "modelcontextprotocol/conformance"(Conformance Tests for MCP) — github.com/modelcontextprotocol/conformance
  44. MCP プロジェクト "MCP Inspector" — modelcontextprotocol.io/docs/2026-07-28/tools/inspector
  45. ISO/IEC "ISO/IEC 42001:2023 Information technology — Artificial intelligence — Management system"(ISO の標準ページ) — iso.org/standard/42001
  46. ISO/IEC "ISO/IEC 23894:2023 Information technology — Artificial intelligence — Guidance on risk management"(ISO の標準ページ) — iso.org/standard/77304.html
  47. NIST "Artificial Intelligence Risk Management Framework (AI RMF 1.0)", NIST AI 100-1(2023年1月) — doi.org/10.6028/NIST.AI.100-1
  48. NIST "Artificial Intelligence Risk Management Framework: Generative Artificial Intelligence Profile", NIST AI 600-1(2024年7月) — doi.org/10.6028/NIST.AI.600-1
  49. Luo Z. ほか "MCP-Universe: Benchmarking Large Language Models with Real-World Model Context Protocol Servers", arXiv:2508.14704 — arxiv.org/abs/2508.14704
  50. NIST "Adversarial Machine Learning: A Taxonomy and Terminology of Attacks and Mitigations", NIST AI 100-2e2025(2025年3月) — doi.org/10.6028/NIST.AI.100-2e2025
  51. IETF RFC 8414 "OAuth 2.0 Authorization Server Metadata"(2018年6月) — rfc-editor.org/rfc/rfc8414
  52. NIST "Center for Advancing Innovation and Standards for Super Intelligence (CAISSI)"(NIST のページ、確認日 2026年10月15日) — nist.gov/caissi
  53. 米国大統領府 Executive Order 14434 "Inaugurating the Era of Super Intelligence", Federal Register 91(190)(2026年9月29日署名、10月2日掲載) — federalregister.gov/documents/2026/10/02/2026-20321/…

14. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
MCP の定義(JSON-RPC 2.0、ホスト・クライアント・サーバー、リソース・プロンプト・ツール、拡張として Tasks・Skills over MCP・MCP Apps)、ステートレス、利用者の同意・ツールの安全の原則、プロトコルでは安全性を強制できないこと、現行の版 2026-07-28MCP 仕様(2026-07-28)、版の説明
出典1 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28
出典5 https://modelcontextprotocol.io/docs/2026-07-28/learn/versioning
事実
2026-07-28 版の主要な変更(セッションとハンドシェイクの廃止、server/discover、subscriptions/listen、MRTR、Tasks の拡張化、resultType、SSE 再開の廃止)、軽微な変更(ttlMs・cacheScope、決まった順序、iss 検証、DCR から CIMD へ)Key Changes
出典2 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/changelog
事実
非推奨の機能(ルート・サンプリング・ログ・DCR・HTTP+SSE)と廃止の対象になる最も早い時期、非推奨期間の方針(12か月以上、例外90日以上)非推奨機能の登録簿、版の説明
出典3 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/deprecated
出典5 https://modelcontextprotocol.io/docs/2026-07-28/learn/versioning
事実
版と互換性(要求ごとの版、UnsupportedProtocolVersionError、dual-era、互換性表)Versioning and Compatibility
出典4 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/versioning
事実
ホスト・クライアント・サーバーの役割、設計原則、能力の宣言Architecture
出典6 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/architecture
事実
ステートレスの規定、resultType、_meta の必須項目、JSON Schema 2020-12 の扱い、標準の2つの通信路Base Protocol Overview
出典7 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic
事実
MRTR の位置づけ(サーバー発の要求の置き換え、共有ストレージやステートフルな負荷分散を要さない)Multi Round-Trip Requests
出典8 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/patterns/mrtr
事実
3つの基本機能と制御の区分、ツールの定義・一覧・順序・キャッシュ・安全要件、リソースの URI、プロンプトの利用者主導サーバー機能の章
出典9 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/server
出典10 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/server/tools
出典11 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/server/resources
出典32 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/server/prompts
事実
エリシテーション(フォーム・URL の2モード、機密は URL モード)Elicitation
出典15 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/client/elicitation
事実
Streamable HTTP の Origin 検証と localhost での待ち受けStreamable HTTP
出典16 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/transports/streamable-http
事実
認可の要件(OPTIONAL、HTTP は SHOULD、stdio は SHOULD NOT、PKCE、resource、audience、iss、scope、トークンの送り方、リダイレクトURI、短命トークン)Authorization、Authorization Security Considerations
出典12 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/authorization
出典13 https://modelcontextprotocol.io/specification/2026-07-28/basic/authorization/security-considerations
事実
運用上の問題の名前と対策の方向(混乱した代理人、トークンのパススルー、SSRF、状態ハンドルの乗っ取り、ローカルサーバー、scope の過大要求)Security Best Practices
出典14 https://modelcontextprotocol.io/docs/2026-07-28/tutorials/security/security_best_practices
事実
ツール定義が文脈を占めうること、段階的なツール発見(閾値の例 1〜5%)Client Best Practices
出典17 https://modelcontextprotocol.io/docs/2026-07-28/develop/clients/client-best-practices
事実
運営(LF Projects、維持管理者の階層、個人に基づく)、Tasks 拡張の状態Governance、Tasks
出典18 https://modelcontextprotocol.io/community/governance
出典19 https://modelcontextprotocol.io/extensions/tasks/overview
事実
MCP の公開(2024年11月25日、Anthropic)、AAIF の設立発表(2025年12月9日)と創設時の寄贈(MCP・goose・AGENTS.md)、AGENTS.md の公開時期Anthropic の発表、Linux Foundation の発表
出典20 https://www.anthropic.com/news/model-context-protocol
出典21 https://www.linuxfoundation.org/press/linux-foundation-announces-the-formation-of-the-agentic-ai-foundation
事実
A2A の役割、エージェントカード、版(最新の公開版 1.0.0、v1.0.1 のリリース)、A2A-Version、Google の開発と LF への寄贈、AAIF での受け入れ(2026年8月27日の A2A ブログの記述)、MCP との補完関係A2A の仕様・解説・ブログ・リリース
出典22 https://a2a-protocol.org/latest/specification/
出典23 https://a2a-protocol.org/latest/topics/a2a-and-mcp/
出典24 https://a2a-protocol.org/latest/blog/2026/08/27/a-new-chapter-for-a2a-joining-the-agentic-ai-foundation/
出典25 https://github.com/a2aproject/A2A/releases/tag/v1.0.1
事実
OWASP の ASI01〜ASI10(2025年12月、2026年版)と、MCP のツール記述子の改ざんを ASI02 の例とする記述。LLM Top 10 2026 の LLM01・LLM03 の題名と、2025年版の LLM06 Excessive AgencyOWASP GenAI Security Project
出典26 https://genai.owasp.org/resource/owasp-top-10-for-agentic-applications-for-2026/
出典27 https://genai.owasp.org/resource/owasp-genai-llm-top-10-2026/
出典28 https://genai.owasp.org/llmrisk/llm062025-excessive-agency/
事実
NIST の評価部署の現在の表記(CAISSI)と当時の名称(CAISI)、大統領令14434の用語の規定、NIST の AI Agent Standards Initiative(2026-02-17 作成、2026-08-14 更新)、CAISI の情報募集(2026-01-08、回答期限 2026-03-09)、NCCoE の概念文書(DRAFT、2026年2月、意見募集 2026-02-05〜04-02)。いずれも策定途中の取り組みで、確定した標準ではないNIST、Federal Register、NCCoE
出典29 https://www.nist.gov/artificial-intelligence/ai-agent-standards-initiative
出典30 https://www.govinfo.gov/content/pkg/FR-2026-01-08/html/2026-00206.htm
出典31 https://www.nccoe.nist.gov/sites/default/files/2026-02/accelerating-the-adoption-of-software-and-ai-agent-identity-and-authorization-concept-paper.pdf
出典52 https://www.nist.gov/caissi
出典53 https://www.federalregister.gov/documents/2026/10/02/2026-20321/inaugurating-the-era-of-super-intelligence
未確定/将来
OAuth 2.1 は IETF ドラフト(改訂16)、CIMD も IETF ドラフト(改訂02)、各 RFC の題名と発行年月(9728、8707、7636、9207、8414)IETF Datatracker、RFC Editor
出典33 https://datatracker.ietf.org/doc/draft-ietf-oauth-v2-1/
出典37 https://datatracker.ietf.org/doc/draft-ietf-oauth-client-id-metadata-document/
出典34 https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc9728
出典35 https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc8707
出典36 https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc7636
出典38 https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc9207
出典51 https://www.rfc-editor.org/rfc/rfc8414
未確定/将来
ベンチマークの内容(MCP-Atlas:1,000課題・36サーバー・220ツール・公開/非公開500、MCPMark:127課題・pass@1/pass^4、MCP-Universe:6領域・11サーバー、MCPTox:45サーバー・353ツール・1,348ケース、AgentDojo:97課題・629ケース)各論文のアブストラクト
出典39 https://arxiv.org/abs/2602.00933
出典40 https://arxiv.org/abs/2509.24002
出典49 https://arxiv.org/abs/2508.14704
出典41 https://arxiv.org/abs/2508.14925
出典42 https://arxiv.org/abs/2406.13352
事実
MCP Inspector の位置づけ、conformance リポジトリの存在(内容は未確認)MCP の公式ページ、GitHub
出典44 https://modelcontextprotocol.io/docs/2026-07-28/tools/inspector
出典43 https://github.com/modelcontextprotocol/conformance
事実
ISO/IEC 42001:2023(第1版、2023-12)、ISO/IEC 23894:2023(第1版、2023-02)の番号・題名・版。NIST AI 100-1(2023年1月)、AI 600-1(2024年7月)、AI 100-2e2025(2025年3月、第3.5節エージェントの安全、第3.6節の評価資料)ISO の標準ページ、NIST の刊行物(本文は ISO 分は未確認)
出典45 https://www.iso.org/standard/42001
出典46 https://www.iso.org/standard/77304.html
出典47 https://doi.org/10.6028/NIST.AI.100-1
出典48 https://doi.org/10.6028/NIST.AI.600-1
出典50 https://doi.org/10.6028/NIST.AI.100-2e2025
事実
接続の数え方(N×M と N+M。3×3=9と6、5×8=40と13、10×20=200と30)本稿の計算。接続部品の個数だけを数えた単純化で、工数の見積りではない本稿の計算
MCP や A2A が ISO/IEC・IEEE の規格として制定されているか、個別のクライアント・サーバー製品の対応版、conformance テストの内容、採用規模の数字本稿の調査範囲でアクセスできた一次情報では確認できなかったため記載していない解説
「装置とデータをAIにつなぐ前に決めること」「ツール定義は入力であり計算資源に響く」「通信・ツール・人の関与の3つの権限の整理」という読み取り。図の整理と注意書き公表内容にもとづく本記事の整理・解説。各機関が表明した見解ではない解説
図2〜図7が実在の製品の構造やデータではなく説明のための作図であること。図1と図8がAI生成イメージであること本記事による注記解説

最終更新:2026年10月15日/出典は一次情報(MCP と A2A の公式仕様、Linux Foundation・Anthropic の発表、OWASP・NIST・IETF・ISO の公式ページ、arXiv の論文)に限定しています。規格(ISO/IEC)の本文は有料のため確認できていません。 この分野は変化が速く、版や状態は確認日(2026年10月15日)のものです。 MCP・A2A の国際標準としての位置づけ、個別製品の対応版、適合性テストの内容、採用規模の数字については、確認できなかったため記載していません。 図2〜図7はベクター作図、図1と図8はAI生成イメージであり、いずれも実在の施設・製品・測定結果を示すものではありません。