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OpenAI 企業解説

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COMPANY PROFILE / AI・機械学習

OpenAI
― 非営利の財団が支配する公益法人として、モデル・製品・自社チップまでを一体で進めるモデル開発会社

OpenAI は GPT シリーズと ChatGPT、Codex で知られるモデル開発会社です。2026年9月以降は GPT-6 ファミリー(Astra・Sol・Luna)を相次いで公開し、10月7日には ChatGPT 全体へ GPT-6 を広げました。あわせて、複数のクラウドと複数のチップを組み合わせる計算資源の調達、Broadcom と共同開発した推論チップ Jalapeño、2026年6月に発表した S-1 の非公開提出など、会社の形そのものも動いています。本稿は、これらをOpenAI 自身の公式発表と裁判所の記録で確認できた範囲に絞って整理します。非上場のため、監査済みの財務諸表は公開されていません。

構成:OpenAI の公式サイト(会社概要、公式ブログ、モデル発表)と米国連邦地方裁判所の記録を一次情報として使用/情報の確認日 2026年10月15日/最終更新 2026年10月15日

この記事でわかること
  1. 30秒でわかるOpenAIと、AI・機械学習での立ち位置
  2. ロゴと社名の表記について
  3. AI・機械学習の世界で、この会社はどこにいるか
  4. 会社の規模
  5. AI・機械学習にかけているリソース
  6. これまでの取り組み
  7. 今後の計画
  8. この会社はAI・機械学習で何を目指しているか
  9. AI・機械学習分野の提携マッピング
  10. 提供している技術・製品・サービス
  11. この企業が抱えるリスク
  12. 用語集/出典/主張と出典の対応表

1. 30秒でわかるOpenAIと、AI・機械学習での立ち位置

正式名称OpenAI Group PBC
(営利法人)
親は非営利の OpenAI Foundation
法人形態公益法人(PBC)2025年10月28日の資本再構成後
上場非上場2026年6月8日に S-1 の非公開提出を発表。時期は未定
この分野での区分モデル開発(主)従:プラットフォーム(ChatGPT・API・Codex)
中心のモデルGPT-6 ファミリー
Astra・Sol・Luna
2026年9月〜10月に公開(公式)
資金調達(会社発表)出資コミットメント
1,220億ドル
2026年3月31日。ポストマネー評価額8,520億ドル
利用規模(会社発表)ChatGPT 週間
12億人超
2026年10月7日の発表
計算資源複数クラウド+複数チップ自社設計の推論チップ Jalapeño も
まず押さえるべき1点

OpenAI を「AIモデルの会社」とだけ見ると、いまの動きを読み違えます。2026年の公式発表を並べると、モデルを作る会社が、製品(ChatGPT・Codex)、クラウドの調達、自社チップへと下流・上流の両方に広がっていることが読み取れます 事実。同社はこれを「フルスタック」と呼び、必要な部分は所有し、ほかは提携や購入で補う、と説明しています。ただし非上場のため、売上や費用は会社の発表でしか確認できません。本稿の金額は、すべて「会社が公式に述べた数字」であり、監査済みの数字ではありません。

2. ロゴと社名の表記について

表記の注意:OpenAI という名前は、非営利の OpenAI Foundation と、営利の公益法人 OpenAI Group PBC の両方に使われます。2025年10月28日の資本再構成までは、非営利団体が「OpenAI, Inc.」という名で営利子会社を持つ構造でした。本稿では、事業(モデル・製品)を担う側を OpenAI Group、親の非営利組織を OpenAI Foundation と書き分けます。掲載したロゴは、同社のブランド・ガイドラインのページで配布されているマーク(Blossom)です。

公式サイト:https://openai.com/brand/

3. AI・機械学習の世界で、この会社はどこにいるか

AI・機械学習に関わる企業の4つの類型 同じ「AIの会社」でも、モデル・チップ・クラウド・導入で、強みと売り先が違う モデル開発 チップ・メモリ クラウド・インフラ プラットフォーム モデルとAIを開発する 計算の部品を供給する 計算資源を貸し出す 開発と導入の土台を提供 OpenAI/Anthropic Google/Meta NVIDIA/AMD TSMC/SK hynix Microsoft/AWS Oracle/CoreWeave Hugging Face ほか 研究力と計算資源 性能と供給の確保 設備投資と顧客基盤 開発者との接点の広さ 計算コストと競争に左右 供給制約と投資に左右 稼働率と契約に左右 収益化の道筋が不確実 OpenAI はこの左端(モデル開発)にいて、製品・自社チップ・複数クラウドへと広がっている 公式発表では、モデル・推論ソフト・チップ・製品を一体で改善する「フルスタック」を掲げている(2026年8月)
図1 AI・機械学習に関わる企業の4類型と、OpenAIの位置づけ。区分は本稿によるもので、企業名は本シリーズで扱う企業から例示しています 本稿の計算。OpenAI が自社設計の推論チップを持つこと、複数のクラウドとチップを併用していることは、同社の2026年の公式発表に基づきます。

4. 会社の規模

会社全体の規模を押さえます。数字はすべてOpenAI が公式に述べたもので、第三者の推計は使っていません。

項目内容補足と区分
組織OpenAI Foundation(非営利)が OpenAI Group PBC を支配資本再構成の完了時点で、Foundation は OpenAI Group の26%、Microsoft は約27%、残り47%は現従業員・元従業員・投資家と公式サイトに記載(2025年10月28日) 事実
評価額ポストマネー 8,520億ドル2026年3月31日の資金調達ラウンドの会社発表 事実
資金調達出資コミットメント 1,220億ドルAmazon・NVIDIA・SoftBank が主導。個人投資家から30億ドル超 事実
売上月あたり約20億ドル(会社の記述)2026年3月31日の発表文中の記述。監査済み財務諸表は非公開 事実
利用者ChatGPT 週間 9億人超 → 12億人超2026年3月31日(9億人超)、2026年10月7日(12億人超)の会社発表 事実
従業員数確認できなかった今回確認した公式資料に記載なし 未確定/将来
ここで注意

売上や評価額は、会社のブログ記事に書かれた数字です。非上場のため、SEC などの提出書類で裏づけることはできません。2026年6月には S-1 登録届出書案を非公開で提出したと発表しましたが、非公開の草案は公開されません。公開された S-1 は、今回の確認範囲では見つかりませんでした 未確定/将来。

5. AI・機械学習にかけているリソース

人・金・外部との関係・大学や公的機関との連携の4点を、OpenAI の公式資料で確認できたか/できなかったかを表にします。

リソースの種類内容補足と区分
人研究者・従業員の人数、研究拠点今回確認した公式資料に記載なし。Foundation の理事会と主要な役員は公式サイトに掲載 確認できず
金:研究開発費・設備投資会計上の研究開発費、設備投資額非公表。契約額は別(下の行) 非公表
金:外部との計算資源契約AWS:既存の380億ドル契約を8年間で1,000億ドル拡張(2026年2月)。Azure:2,500億ドルの追加購入(2025年10月)会社の発表。いずれも契約額であり、支出済みの額ではない 事実(契約額)
外部からの出資Amazon:500億ドル(まず150億ドル、条件を満たせば350億ドルを追加)。1,220億ドルのラウンドは Amazon・NVIDIA・SoftBank が主導OpenAI への出資。Amazon の追加分は条件付き 事実
買収Promptfoo(2026年3月9日)、Astral(3月19日)、TBPN(4月2日)、Ona(6月11日)を買収または買収へと発表公式ニュースの見出し。条件・金額は本稿で確認していない 事実
大学・研究機関・公的資金との連携ChatGPT for Academic Researchers:研究者10万人に無料提供(2027年までに2億5,000万ドル超を拠出)。NextGenAI(5,000万ドル規模)、米国エネルギー省 Genesis Mission との連携会社の取り組み。政府からの資金提供の記載は確認できず 事実
非営利 Foundation の資金当初250億ドルのコミット。今後1年で10億ドル以上を支出する見込み(2026年3月)Foundation の計画であり、実行額ではない 未確定/将来

主要な製品・モデル・設備の状況

価格は2026年10月15日に確認した公式ページの標準料金です。価格は変わりやすいため、利用前に最新の公式ページを確認してください。

製品・モデル・設備規模・仕様(会社公称)段階日付出典
GPT-6 AstraAPI 料金:入力US$10/出力US$50(100万トークンあたり)提供開始(一部の組織から順次)2026年9月3日掲載、9月22日更新出典10
GPT-6.1 SolAPI 料金:入力US$2/出力US$10。キャッシュ済み入力US$0.10提供開始2026年9月29日出典11
GPT-6 LunaAPI 料金:入力US$0.10/出力US$0.50提供開始2026年9月22日(追加)出典11
Jalapeño(推論チップ)初の自社設計チップ。設計から製造向けテープアウトまで9か月。エンジニアリングサンプルがラボで稼働計画(初期展開は2026年末までと想定)2026年6月24日、測定結果は8月25日出典7・8
Trainium の利用AWS 経由で約2ギガワット相当を利用するコミットメント。Trainium4 は2027年の提供見込み契約(稼働時期は未確定)2026年2月27日出典6
Stargate などの個別データセンター今回確認した公式資料には、拠点ごとの規模・段階の記載なし。第三者の推計は使わない確認できなかった――

6. これまでの取り組み

時期できごと意味
2015年/2019年非営利として設立。2019年に営利の子会社を設立(公式サイト)営利部門は常に非営利側が統治する構造だったと同社は説明
2025年10月28日資本再構成が完了。非営利は OpenAI Foundation、営利は OpenAI Group PBC に。Microsoft と新たな正式契約カリフォルニア州・デラウェア州司法長官事務所との話し合いを経たと公式に記載
2026年2月27日Amazon が500億ドルを投資する提携を発表。AWS 契約を拡張し Trainium 約2GW を利用Microsoft 以外のクラウドへの比重が増す
2026年3月31日出資コミットメント1,220億ドル、ポストマネー評価額8,520億ドルを発表Amazon・NVIDIA・SoftBank が主導
2026年4月27日Microsoft との契約を改定。非独占ライセンス、あらゆるクラウドで製品提供が可能に収益分配は上限つきで2030年まで継続
2026年5月18日〜20日Musk 氏の訴訟で陪審が「請求は時効にかかる」との助言的評決。裁判所が20日にこれを採用する命令裁判所の記録。他の請求・反訴は未了(下の第11章)
2026年6月8日S-1 登録届出書案を非公開で提出したと発表。上場時期は未定上場の選択肢を確保するための提出と説明
2026年6月24日Broadcom と推論チップ Jalapeño を発表初の自社設計チップ
2026年9月3日〜29日GPT-6 Astra(9月3日)、Sol と Luna(9月22日)、GPT-6.1 Sol(9月29日)を公開モデルの世代交代が約1か月で進んだ
2026年10月7日ChatGPT の Chat に GPT-6 を展開(Plus 以上は Sol、Free・Go は Luna)週間12億人超の利用者向け

7. 今後の計画

Jalapeño の初期展開2026年末までに(想定)Broadcom・Celestica と。規模は非公表
Trainium の利用約2GW(8年契約の枠内)Trainium4 は2027年提供の見込みと記載
上場時期は未定S-1 は非公開提出。最終判断は同社
研究の自動化2028年3月までに(社内の見通し)研究の相当部分を AI が担う可能性があると記載

上の4項目はいずれも会社の計画・見通しであり、実現した事実ではありません 未確定/将来。次の項目も同様です。

計画内容(会社の記述)区分
エンタープライズ収益の比率2026年末までにコンシューマーと同規模になる見込み(2026年3月31日の記述)未確定/将来
Foundation の支出今後1年で10億ドル以上(ライフサイエンス、経済的機会、安全性、コミュニティ)未確定/将来
ChatGPT for Academic Researchers2027年までに研究者10万人へ拡大未確定/将来
Amazon の追加投資350億ドル一定の条件が満たされた場合未確定/将来
GPT-6.1 Sol Ultrafast「今後数日以内」に提供予定と2026年9月29日に記載(提供開始は本稿では未確認)未確定/将来

8. この会社はAI・機械学習で何を目指しているか

ここは会社が直接述べていない部分を含みます。公式資料から読み取れる範囲の推測を、根拠とともに示します。

読み取れること根拠となる一次情報区分
モデルの会社から、計算資源と製品を含む全体を管理する会社へ進もうとしている2026年8月の公式記事は、データセンター・チップ・モデル・製品・デバイスを統合システムとして捉え、各層が次の層を強めると説明している推測
推論の1ドルあたりの性能を主戦場に据えている価格改定(Luna 80%引き下げ、Terra 20%引き下げ)、Jalapeño が推論専用チップであること、提供コスト20%削減の記述が並ぶ推測
エージェント(Codex、dots)と企業向けに重心を移しているCodex 経由のエージェント型作業が週間出力トークンの99.8%を占めると記載。企業向けが収益の40%超(2026年3月)事実
Microsoft への依存を下げ、複数の計算供給元を持つ方針2026年4月の改定で製品をあらゆるクラウドで提供可能に。クラウドは Microsoft・Oracle・AWS・CoreWeave・Google Cloud を列挙事実
資本市場へのアクセスを選択肢として確保しているS-1 の非公開提出と「時期は未定」の記述。巨額のコミットメントと並行して資金調達を続けている推測
推測の根拠を1つだけ詳しく

2026年7月31日と8月25日の同社の記事(筆者は Sarah Friar 氏)は、適切な指標は成功した成果あたりのコストだと述べ、価格を下げて用途を広げる循環を説明しています。同じ時期に、Luna の価格が80%引き下げられ、推論専用チップの測定結果が公開されました 事実。この並びから、モデルの性能競争と並んで、推論の単位コストを下げることが経営上の主題になっていると本稿は読みます 推測。ただし、この読みは会社の内部資料ではなく公開記事に基づく解釈です。

9. AI・機械学習分野の提携マッピング

OpenAI を中心とした AI 計算基盤の提携関係 OpenAI の公式発表(2026年2月〜8月)に記載のある関係のみ。報道ベースの関係は含まない OpenAI モデル開発 Microsoft 主要クラウド・主要株主 Amazon/AWS 出資500億ドル+Trainium約2GW NVIDIA GPU基盤・ラウンド主導 Celestica ボード・ラック・システム Oracle/CoreWeave/Google Cloud クラウドの提携先 SoftBank ラウンド共同主導・データセンター Broadcom 推論チップ Jalapeño を共同開発 共同開発(チップ・製造) 計算資源・クラウドの供給 出資(ラウンドを主導)
図2 OpenAI を中心とした提携関係。出典:OpenAI の公式発表(出典5〜8)。図に含めたのは公式発表に記載がある関係だけで、報道で語られる関係は含めていません。契約額・出資額は会社の発表であり、実行済みの額ではありません。

10. 提供している技術・製品・サービス

提供している主な製品とサービスです。

製品・サービス内容(2026年10月15日時点で公式発表に記載)出典
ChatGPT消費者・企業向けの対話・作業の製品。2026年10月7日に GPT-6 を展開。Plus 以上は GPT-6 Sol、Free・Go は GPT-6 Luna出典12
Codexコーディングを中心としたエージェント。クラウド版、CLI、コードレビュー、Codex Security Cloud をDevDay 2026で発表出典13
API(gpt-6-astra、gpt-6.1-sol など)開発者向け。Agents API は Codex のハーネスをマネージドサービスとして提供。Azure と Amazon Bedrock でも提供出典10・13
dots常時稼働するエージェント。GPT-6 Astra を搭載。Pro、Business Premium、Enterprise で利用可能出典13
Private Intelligenceゼロデータ保持と Private Safety Processing、Private Inference(プレビュー)の組み合わせ出典13

性能の自社評価をどう読むか

GPT-6 Astra のページには自社モデルと他社モデルの評価表があります。これは OpenAI 自身が自社の環境で実施したもので、他社の値は公開報告から引用されています。評価ごとに設定(推論の労力、ハーネス、版)が異なるため、本稿では他社との順位づけはしません。OpenAI 公称の値の例を、条件つきで示します(2026年10月15日確認)事実。

評価GPT-6 Astra の値(OpenAI 公称)条件
FrontierMath Tier 4(v2)97.6%OpenAI の研究環境または API で実施。各推論設定の最良値
DeepSWE v1.174.1%同上。他社モデルとの比較表も同ページにあるが、設定が異なるため本稿では並べない
OSWorld 2.0(v2026.08.08、オフラインセット、部分スコア)72.6%同上。注記:他社の値は OpenAI が公開レポートや公式リーダーボードから引用
素材技術者の視点:推論の「1ドルあたり」は、データの動かし方で決まる

同社は Jalapeño について、データ移動を減らし、計算・メモリ・ネットワークの資源を釣り合わせることで、理論上のピーク性能に近い実効利用率を目指したと説明しています 事実。LLM の推論では、計算量そのものよりメモリからデータを読み出す速度とチップ間の通信が処理を律速する場面が多く、チップ・ボード・ラック・ネットワークスイッチ(Tomahawk)を一体で設計する意味はここにあります。

同社はソフトウェア側の改善でも、提供コストを20%削減し、投機的デコーディングの改善でトークン生成効率を15%以上高めたと述べています 事実。ハードウェアの電力あたり性能と、ソフトウェアによる計算の無駄の削減は、同じ「1ワットあたりのトークン数」という指標に集約されます。本シリーズの技術解説「AIアクセラレータ」「推論の最適化とサービング」「AIデータセンターの電力と冷却」も参照してください。

11. この企業が抱えるリスク

リスク内容区分
財務を外部から検証できない売上・評価額・契約額は会社の発表のみ。監査済み財務諸表は非公開で、S-1 も公開されていない未確定/将来
上場の時期と可否S-1 は非公開提出。時期は「未定」で、非公開のまま進める選択肢もあると会社が記載未確定/将来
計算資源の約束が大きいAWS 1,000億ドル(8年)、Azure 2,500億ドルの追加購入など。需要と稼働が契約に見合うかは、今回の資料では確認できない推測
Microsoft との関係の変化独占的な関係から非独占へ。収益分配は上限つきで2030年まで継続事実
訴訟:Musk 氏の件2026年5月に陪審の助言的評決と裁判所の採用命令(Dkt. 580)。ただし2026年7月1日の命令は調停人を任命し、確定判決に至っていない請求も調停の対象に含めている。結論は推測しない事実
訴訟:著作権The New York Times Company v. Microsoft Corporation ほか(S.D.N.Y. 1:23-cv-11195、複数訴訟が併合)は係属中。2026年10月にも提出書類がある。結論は推測しない事実
安全性GPT-6 Astra のサイバー能力は、同社の Preparedness Framework のクリティカル閾値を満たすと同社が記載。追加の安全確認で正当な作業が止まる場合があるとも記載事実
モデルの世代交代が速い2026年9月の約1か月で GPT-6 Astra から GPT-6.1 Sol まで公開。価格や提供範囲が短期間で変わる事実

12. 用語集

公益法人(PBC)
営利事業を行いつつ、定款で公共の利益も追うことを定めた会社形態。OpenAI Group PBC は米国の公益法人。
OpenAI Foundation
OpenAI の非営利組織。OpenAI Group PBC の支配権を持ち、安全・セキュリティ委員会を擁する。
GPT-6 Astra/Sol/Luna
GPT-6 ファミリーの3つのモデル。Astra が最上位、Sol が中位、Luna が軽量・低価格(OpenAI の呼称)。
ポストマネー評価額
資金調達で新しい資金が入った後の会社の評価額。
推論チップ
学習済みモデルを動かす(応答を生成する)処理に特化した半導体。Jalapeño はこの用途。
テープアウト
チップの設計を完了し、製造工程へ渡すこと。
Trainium
AWS が設計した AI 用チップ。
S-1
米国で株式を公開する際に SEC へ提出する登録届出書。非公開で草案を提出する制度がある。
Preparedness Framework
OpenAI が公表している、重大リスク(サイバー、生物など)の能力を評価する枠組み。
応答サービスと、それを支える演算・メモリ・冷却を示しています。実際のモデルの内部や設備ではありません。
図3 概念画像(ImageGenで生成)。応答サービスと、それを支える演算・メモリ・冷却を示しています。実際のモデルの内部や設備ではありません。 実際の施設・製品・測定結果ではありません。

13. 出典

  1. OpenAI 当社の体制(Our structure)。OpenAI Foundation と OpenAI Group PBC の関係、理事会、資本再構成完了時点の株式保有(Foundation 26%、Microsoft 約27%、その他47%)。2026年10月15日に確認。 https://openai.com/our-structure/
  2. OpenAI(Bret Taylor) Built to benefit everyone(2025年10月28日)。資本再構成の完了、OpenAI Foundation への改称、OpenAI Group PBC への移行、Foundation が約1,300億ドル相当の株式を保有。 https://openai.com/index/built-to-benefit-everyone/
  3. OpenAI The next chapter of the Microsoft-OpenAI partnership(2025年10月28日)。Microsoft の持分約27%、IP ライセンスの期間、Azure 追加購入2,500億ドルなど。 https://openai.com/index/next-chapter-of-microsoft-openai-partnership/
  4. OpenAI Microsoft と OpenAI の提携の次の段階(2026年4月27日)。改定契約:非独占ライセンス、あらゆるクラウドでの提供、収益分配の上限と2030年までの期間。 https://openai.com/index/next-phase-of-microsoft-partnership/
  5. OpenAI Accelerating the next phase of AI(2026年3月31日)。1,220億ドルの出資コミットメント、ポストマネー評価額8,520億ドル、月間売上20億ドルの記述、インフラ提携先の列挙。 https://openai.com/index/accelerating-the-next-phase-ai/
  6. OpenAI OpenAI and Amazon announce strategic partnership(2026年2月27日)。Amazon の500億ドル投資、AWS 契約の1,000億ドル拡張(8年間)、Trainium 約2GW。 https://openai.com/index/amazon-partnership/
  7. OpenAI/Broadcom OpenAI and Broadcom introduce Jalapeño(2026年6月24日)。初の自社設計の推論チップ、9か月でテープアウト、2026年末までの初期展開の想定。 https://openai.com/index/openai-broadcom-jalapeno-inference-chip/
  8. OpenAI(Sarah Friar) The full stack behind abundant intelligence(2026年8月25日)。Jalapeño の測定結果、インフラのポートフォリオ(クラウド・チップ・データセンター各社)。 https://openai.com/index/the-full-stack-behind-abundant-intelligence/
  9. OpenAI(Sarah Friar) Building abundant intelligence(2026年7月31日)。価格改定、提供コストの削減、利用者数。 https://openai.com/index/building-abundant-intelligence/
  10. OpenAI GPT-6 Astra(2026年9月3日掲載、9月22日更新)。性能の自社評価、API 料金、サイバー能力と Preparedness Framework の位置づけ。 https://openai.com/index/gpt-6-astra/
  11. OpenAI Introducing GPT-6.1 Sol(2026年9月29日)。Sol・Luna・Astra の API 料金、提供範囲、自社評価。 https://openai.com/index/introducing-gpt-6-1-sol/
  12. OpenAI GPT-6 for everyone(2026年10月7日)。ChatGPT への GPT-6 の展開、週間利用者12億人超。 https://openai.com/index/gpt-6-for-everyone/
  13. OpenAI DevDay 2026 recap(2026年9月29日)。dots、Codex、Agents API、Amazon Bedrock Managed Agents、Private Intelligence。 https://openai.com/index/devday-2026-recap/
  14. OpenAI(Bret Taylor) Update on the OpenAI Foundation(2026年3月24日)。Foundation の重点分野と今後1年で10億ドル以上の支出見込み。 https://openai.com/index/update-on-the-openai-foundation/
  15. OpenAI OpenAI submits confidential draft S-1(2026年6月8日)。S-1 登録届出書案の非公開提出と、時期は未定であるとの記述。 https://openai.com/index/openai-submits-confidential-s-1/
  16. OpenAI(Sam Altman、Jakub Pachocki) Built to benefit everyone: our plan(2026年6月8日)。会社の3つの目標、2028年3月までの見通しの記述。 https://openai.com/index/built-to-benefit-everyone-our-plan/
  17. OpenAI ChatGPT for Academic Researchers(2026年7月29日)。研究者10万人への無料提供、2027年までに2億5,000万ドル超の拠出、NextGenAI、米国エネルギー省 Genesis Mission との連携。 https://openai.com/index/chatgpt-for-academic-researchers/
  18. 米国連邦地方裁判所(北部カリフォルニア) Musk v. Altman, Case No. 4:24-cv-04722-YGR の記録(CourtListener)。Dkt. 580(2026年5月20日)、Dkt. 606(2026年7月1日)。 https://www.courtlistener.com/docket/69013420/musk-v-altman/
  19. 米国連邦地方裁判所(南部ニューヨーク) The New York Times Company v. Microsoft Corporation, Case No. 1:23-cv-11195 の記録(CourtListener)。 https://www.courtlistener.com/docket/68117049/the-new-york-times-company-v-microsoft-corporation/

14. 主張と出典の対応表

本文の主張区分出典
OpenAI Foundation が OpenAI Group PBC を支配し、Group は公益法人であること事実出典1 https://openai.com/our-structure/ 出典2 https://openai.com/index/built-to-benefit-everyone/
資本再構成完了時点の持株比率(Foundation 26%、Microsoft 約27%、その他47%)事実出典1 https://openai.com/our-structure/
1,220億ドルの出資コミットメント、ポストマネー評価額8,520億ドル、月間売上約20億ドルの記述事実出典5 https://openai.com/index/accelerating-the-next-phase-ai/
Amazon の500億ドル投資、AWS 契約の1,000億ドル拡張、Trainium 約2GW事実出典6 https://openai.com/index/amazon-partnership/
Azure の2,500億ドル追加購入と Microsoft の持分約27%(2025年10月時点)事実出典3 https://openai.com/index/next-chapter-of-microsoft-openai-partnership/
2026年4月の Microsoft との改定契約(非独占、あらゆるクラウド、収益分配の上限と2030年)事実出典4 https://openai.com/index/next-phase-of-microsoft-partnership/
Jalapeño の発表、9か月でのテープアウト、2026年末までの初期展開の想定事実出典7 https://openai.com/index/openai-broadcom-jalapeno-inference-chip/
Jalapeño の測定結果、複数クラウド・複数チップのポートフォリオ事実出典8 https://openai.com/index/the-full-stack-behind-abundant-intelligence/
価格改定、提供コスト20%削減、利用者数、Codex 経由の出力トークン99.8%事実出典9 https://openai.com/index/building-abundant-intelligence/
GPT-6 Astra の提供、API 料金、サイバー能力のクリティカル閾値の記述事実出典10 https://openai.com/index/gpt-6-astra/
GPT-6.1 Sol・GPT-6 Luna の料金と提供範囲事実出典11 https://openai.com/index/introducing-gpt-6-1-sol/
ChatGPT への GPT-6 展開と週間利用者12億人超事実出典12 https://openai.com/index/gpt-6-for-everyone/
dots、Codex、Agents API、Bedrock Managed Agents などの製品事実出典13 https://openai.com/index/devday-2026-recap/
Foundation の重点分野と今後1年で10億ドル以上の支出見込み事実出典14 https://openai.com/index/update-on-the-openai-foundation/
S-1 登録届出書案の非公開提出と、時期は未定であること事実出典15 https://openai.com/index/openai-submits-confidential-s-1/
2028年3月までの研究自動化の見通し事実出典16 https://openai.com/index/built-to-benefit-everyone-our-plan/
ChatGPT for Academic Researchers と2億5,000万ドル超の拠出、NextGenAI、Genesis Mission事実出典17 https://openai.com/index/chatgpt-for-academic-researchers/
Musk v. Altman:助言的陪審が請求は時効にかかると判断し、裁判所が採用(Dkt. 580)事実出典18 https://www.courtlistener.com/docket/69013420/musk-v-altman/
Musk v. Altman:調停人の任命と、確定判決に至っていない請求を調停の対象に含めること(Dkt. 606)事実出典18 https://www.courtlistener.com/docket/69013420/musk-v-altman/
The New York Times Company v. Microsoft Corporation(S.D.N.Y.)が係属中であること事実出典19 https://www.courtlistener.com/docket/68117049/the-new-york-times-company-v-microsoft-corporation/
従業員数、研究開発費、拠点ごとのデータセンター規模未確定/将来本稿では今回確認した公式資料に記載がなく、「確認できなかった」と書いた。第三者の推計は採用しない
モデルの会社から全体を管理する会社へ進もうとしているという読み推測本稿の解釈。2026年8月の公式記事などからの読み取り
推論の単位コスト低下が経営上の主題になっているという読み推測本稿の解釈。価格改定とチップ発表の並びからの読み取り
資本市場へのアクセスを選択肢として確保しているという読み推測本稿の解釈。S-1 の非公開提出に関する記述からの読み取り
計算資源の約束の大きさに需要が見合うかというリスク推測本稿の解釈。契約額の規模に関する本稿の観察
企業分類(モデル開発が主、プラットフォームが従)本稿の計算本稿による整理

最終更新:2026年10月15日/Troy Technical
本稿の数値は、OpenAI の公式サイトに掲載された発表と、米国連邦地方裁判所の記録に基づきます。調査会社の推計値・報道だけの数字は使用していません。非上場のため、売上・評価額・契約額は「会社が公式に述べた数字」であり、監査済みの数字ではありません。「推測」と記した箇所は、公式資料から本稿が読み取った解釈であり、会社の公表内容ではありません。訴訟の結論は推測していません。