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Meta 企業解説

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COMPANY PROFILE / AI・機械学習

Meta
― 自社の製品に AI を組み込むために、モデル・自社チップ・データセンターを大規模に自前で積み上げる企業

本稿が扱うのは、Meta の AI に関わる部分です。モデルを開発する Meta Superintelligence Labs(2026年4月に Muse Spark を発表)、2025年まで公開してきたオープンウェイトの Llama、自社チップ MTIA、そしてギガワット級のデータセンターの4つです。Meta は広告収入の会社であり、AI を自社のアプリやメガネ型デバイスに載せるために投資しています。クラウドとして外部に貸し出す事業はありません。2026年は設備投資の見通しを1,300〜1,450億ドルへ引き上げる一方、5月に約8,000人の人員削減を行いました(10-Q)。本稿は、これらをMeta の10-K・10-Q(米国SEC提出書類)と公式発表で確認できた範囲に絞って整理し、SNS・広告全般は扱いません。

構成:Meta の2025年12月期 Form 10-K(2026年1月29日提出)と2026年6月期 Form 10-Q(2026年7月30日提出)、公式ブログを一次情報として使用/情報の確認日 2026年10月15日/最終更新 2026年10月15日

この記事でわかること
  1. 30秒でわかるMetaと、AI・機械学習での立ち位置
  2. ロゴと社名の表記について
  3. AI・機械学習の世界で、この会社はどこにいるか
  4. 会社の規模
  5. AI・機械学習にかけているリソース
  6. これまでの取り組み
  7. 今後の計画
  8. この会社はAI・機械学習で何を目指しているか
  9. AI・機械学習分野の提携マッピング
  10. 提供している技術・製品・サービス
  11. この企業が抱えるリスク
  12. 用語集/出典/主張と出典の対応表

1. 30秒でわかるMetaと、AI・機械学習での立ち位置

正式名称Meta Platforms, Inc.米国デラウェア州法人
本社・上場米カリフォルニア州
Menlo Park
Nasdaq:META
この分野での区分モデル開発(主)従:自社チップとデータセンターを自前で整備(外部への貸し出しはしない)
中心のモデルMuse Spark 1.1
(Llama 4 は2025年)
Muse は非公開モデル。API は公開プレビュー
自社チップMTIA
(2年で4世代を計画)
数十万個を推論に展開済みと会社が記載
設備投資2025年 697億ドル2026年の見通しは1,300〜1,450億ドル(7月29日時点)
研究開発費2025年 574億ドル2026年4〜6月は217億ドルで前年同期比67%増
従業員数75,472人2026年6月30日。5月に約8,000人の削減
まず押さえるべき1点

Meta の AI を読むときの要点は、公開してきた Llama と、2026年に出した Muse が別の路線にあることです 事実。2025年4月の Llama 4 は重みを公開するオープンウェイトでしたが、2026年4月の Muse Spark は自社のアプリで使う形で、外部には API を限定的に開く形です。10-K は「オープンとクローズドのモデルを併せて学習していく」と書き、Muse Spark の発表は「将来のバージョンをオープンソースにしたい」と述べています。本稿はこの2つの記述を併記し、今後どちらに寄るかは推測しません。

2. ロゴと社名の表記について

表記の注意:法人名は Meta Platforms, Inc.で、一般には「Meta」と呼ばれます。本稿の「Llama」は Meta のオープンウェイトのモデル群、「Muse」は Meta Superintelligence Labs が開発するモデル群で、別の名前です。掲載したロゴは、同社の公式サイト(about.meta.com)が表示しているロゴマークです。

公式サイト:https://about.meta.com/

3. AI・機械学習の世界で、この会社はどこにいるか

AI・機械学習に関わる企業の4つの類型 同じ「AIの会社」でも、モデル・チップ・クラウド・導入で、強みと売り先が違う モデル開発 チップ・メモリ クラウド・インフラ プラットフォーム モデルとAIを開発する 計算の部品を供給する 計算資源を貸し出す 開発と導入の土台を提供 OpenAI/Anthropic Google/Meta NVIDIA/AMD TSMC/SK hynix Microsoft/AWS Oracle/CoreWeave Hugging Face ほか 研究力と計算資源 性能と供給の確保 設備投資と顧客基盤 開発者との接点の広さ 計算コストと競争に左右 供給制約と投資に左右 稼働率と契約に左右 収益化の道筋が不確実 Meta はモデル開発を主に、自社チップとデータセンターを自前で積み上げる点が特徴 外部に貸し出すクラウド事業は持たず、設備投資は自社の AI と製品のために使うと10-Kに記載(2026年1月)
図1 AI・機械学習に関わる企業の4類型と、Metaの位置づけ。区分は本稿によるもので、企業名は本シリーズで扱う企業から例示しています 本稿の計算。Meta が自社チップ MTIA を持ち、データセンターを自社で整備することは、同社の10-K・10-Qと公式発表に基づきます。

4. 会社の規模

会社全体は SNS と広告が中心のため、数字はAI の費用と投資に関わるものだけを抜き出します。出所はいずれも Meta の10-K・10-Qです。

項目内容補足と区分
売上2025年:2,010億ドル(2024年:1,645億ドル)Meta 全体。ほぼすべてが広告収入(10-K)。2026年4〜6月は608億ドルで前年同期比28%増 事実
営業利益2025年:833億ドル(2024年:694億ドル)2026年4〜6月は187.8億ドルで前年同期比8%減。人員削減の退職費用などを含む(10-Q) 事実
研究開発費2025年:574億ドル(2024年:439億ドル)2026年4〜6月は217億ドル(前年同期129億ドル)。AI 専用の内訳は非公表 事実
設備投資2025年:697億ドル(購入ベース)。リース元本を含めると722億ドル10-K。2026年4〜6月は310.8億ドル(リース元本を含む) 事実
従業員数78,865人(2025年12月31日)→ 75,472人(2026年6月30日)2026年5月に約8,000人の削減。6月30日時点の人数には対象者の大半を含む(10-Q) 事実
AI 事業の売上確認できなかったMuse や Llama の単独の売上は開示なし。本稿は推計しない 未確定/将来
ここで注意

上の売上・利益はMeta 全体の数字で、AI の売上ではありません。Meta は AI を広告の改善や自社アプリの機能に使っており、AI だけの収益を切り出した開示は確認できませんでした 未確定/将来。AI の費用(研究開発費・設備投資)が急増している一方、それに対応する売上は開示されていない、という見え方になります。

5. AI・機械学習にかけているリソース

人・金・外部との関係・大学や公的機関との連携の4点を、Meta の10-K・10-Q と公式資料で確認できたか/できなかったかを表にします。

リソースの種類内容補足と区分
人従業員 75,472人(全社)。2026年5月に約8,000人を削減(退職費用11.8億ドル)。AI 専任の人数は非公表10-Q。AI 研究組織(Meta Superintelligence Labs)の人数は確認できなかった 確認できず
金:研究開発費2025年:574億ドル。2026年上半期:394億ドル(前年同期251億ドル)10-K・10-Q。増加の理由に、人件費、データセンター・クラウドの費用を挙げる 事実
金:設備投資2025年:697億ドル。2026年上半期の購入:491億ドル。2026年の見通し:1,300〜1,450億ドル10-K・10-Q・決算発表。10-K の1,150〜1,350億ドルから引き上げ 事実
金:契約上の約束解約不能の契約上の約束3,493億ドル(主に外部のクラウド容量・サーバー・データセンター)。まだ始まっていないリースの義務2,790億ドル10-Q(2026年6月30日)。計画・契約は将来にわたる 事実
金:資金調達2026年5月に固定利付の無担保社債で純手取り249億ドル。現金・有価証券は903億ドル10-Q 事実
外部への出資Scale AI への少数持分(138億ドル、2025年に完了)。ルイジアナのデータセンター開発に20%の持分(総開発費は約270億ドル)10-K・10-Q。Scale AI の持分比率は記載を確認できなかった 事実
合弁・共同開発ルイジアナ:開発会社に20%出資し、リース約123億ドル(2029年開始)と残価保証(上限約280億ドル)。エルパソ:2026年7月に独占交渉、成立すれば20%の持分10-Q。エルパソは正式契約前 事実
大学・公的機関との連携AI の研究面での大学・公的資金の連携は、今回確認した資料に記載なし。ルイジアナでは地元の短大に500万ドルを寄付(データセンター関連の人材育成)公的資金の記載は確認できず 事実

主要な製品・モデル・設備の状況

仕様は2026年10月15日までに確認した公式ページの値です。変わりやすいため、利用前に最新の公式ページを確認してください。

製品・モデル・設備規模・仕様(会社公称)段階日付出典
Muse SparkMeta Superintelligence Labs の最初のモデル。自社アプリに展開し、API は限定プレビュー提供開始(自社アプリ)2026年4月8日出典4
Muse Spark 1.1コンテキストウィンドウ100万トークン。Meta Model API を公開プレビュー提供開始(API は公開プレビュー)2026年7月9日出典5
Llama 4 Scout/Maverick有効17Bパラメーター(Scout は16エキスパート、Maverick は128エキスパートで総400B)。重みを公開(オープンウェイト)公開済み(2025年)2025年4月5日出典6
MTIA数十万個を推論に展開。MTIA 300 は量産中。MTIA 400・450・500 は今後2年で展開。Broadcom と1GW超の最初の約束展開中・計画2026年3月11日、4月14日出典8・9
AMD Instinct GPU最大6GWの複数世代の契約。初回出荷は2026年下期契約(出荷は未定の段階を含む)2026年2月24日出典10
NVIDIA の GPU・CPU数百万個の Blackwell・Rubin GPU、Grace CPU、Spectrum-X契約(複数世代)2026年2月17日出典11
Hyperion(ルイジアナ)5GWに拡張。多ギガワット級の学習クラスター。地域への投資は500億ドル超建設中・拡張計画2026年7月13日出典12

6. これまでの取り組み

時期できごと意味
2025年4月5日Llama 4 Scout・Maverick を公開(オープンウェイト)現時点で最新の Llama
2025年(完了)Scale AI へ138億ドルの少数出資を完了。10月にルイジアナのデータセンター開発に20%出資人材とデータ、設備の確保
2026年1月9日Vistra・TerraPower・Oklo と原子力の契約を発表AI の電力の確保
2026年2月17日・24日NVIDIA(数百万個の GPU)と AMD(最大6GW)の契約を発表調達先の分散
2026年3月11日MTIA の4世代の計画を発表推論を中心にした自社チップ
2026年4月8日Meta Superintelligence Labs の最初のモデル Muse Spark を発表非公開モデルの路線
2026年4月14日Broadcom と複数世代の MTIA を共同開発(最初の約束は1GW超)Broadcom の CEO は Meta の取締役を退任し顧問に
2026年5月約8,000人の人員削減(退職費用11.8億ドル)AI への投資と人員の再配分
2026年7月9日・13日Muse Spark 1.1 と Meta Model API の公開プレビュー。ルイジアナを5GWへ拡張API の公開で外部の開発者へ
2026年7月29日2026年の設備投資見通しを1,300〜1,450億ドルに更新10-K の1,150〜1,350億ドルから上昇

7. 今後の計画

設備投資2026年は1,300〜1,450億ドル(見通し)リース元本を含む。2026年7月29日時点
MTIA今後2年で4世代(計画)MTIA 400・450・500 は主に2027年にかけて生成 AI 推論へ
AMD Instinct2026年下期に初回出荷(予定)最大6GWの複数世代の契約の最初の段階
Hyperion5GWへ拡張(計画)ルイジアナ。完成時期は確認できなかった

上の4項目はいずれも会社の計画・見通しであり、実現した事実ではありません 未確定/将来。次の項目も同様です。

計画内容(会社の記述)区分
Broadcom との MTIA最初の約束は1GW超。複数ギガワットへ段階的に拡大未確定/将来
原子力の契約Vistra・TerraPower・Oklo などとの契約による最大6.6GW(発表時の記述)未確定/将来
エルパソのデータセンター共同開発の独占交渉中。2026年第3四半期の完了を見込む(正式契約前)未確定/将来
Muse のオープンソース化「将来のバージョンをオープンソースにしたい」との期待(時期・範囲は未定)未確定/将来
契約上の約束の履行まだ始まっていないリースの義務2,790億ドルは2026年から2036年にかけて始まる未確定/将来

8. この会社はAI・機械学習で何を目指しているか

ここは会社が直接述べていない部分を含みます。公式資料から読み取れる範囲の推測を、根拠とともに示します。

読み取れること根拠となる一次情報区分
AI の投資を自社の広告とアプリの強化に結びつけている10-K は AI 投資の目的に、コンテンツの推薦、広告ツールと配信・測定の改善、新製品の開発を挙げる。AI を外部に売る事業の記載はない事実
推論を中心に自社チップを育てる方針MTIA は「推論を最優先」で、数十万個を既に展開。生成 AI の推論に MTIA 400・450・500 を使う計画事実
調達先を分散し、一社への依存を避けるNVIDIA・AMD・Broadcom(自社チップ)・Arm(CPU)・AWS を併用し、「ポートフォリオ型」と会社が説明事実
モデルは当面は非公開を軸に、オープンも残すMuse は非公開で API は段階的。10-K は両方を併用と記載し、将来のオープンソース化への期待も述べる推測
電力と土地を長期契約で先に押さえる原子力の契約、ルイジアナの5GW、リース義務2,790億ドル。外部のクラウド容量の約束も含む推測
推測の根拠を1つだけ詳しく

2025年の10-Kは Llama について「公開してきた歴史がある」と述べつつ、「これまで開発したすべてを公開したわけではなく、今後もオープンとクローズドを併せて学習する」と書いています 事実。2026年4月の Muse Spark の発表は、モデルを自社アプリに載せ、API は選ばれたパートナーに限った上で、「将来のバージョンをオープンソースにしたい」と述べています 事実。さらに2026年7月の Muse Spark 1.1 では API が公開プレビューになりました。これらから、Meta は、最先端のモデルをまず自社で使い、必要に応じて外へ開く順序を取っていると本稿は読みます 推測。ただし Llama の新しい版が出るかどうかは、今回の資料から確認できません。

9. AI・機械学習分野の提携マッピング

Meta を中心とした AI インフラ・出資の関係 Meta の10-K・10-Q と公式発表(2025年〜2026年7月)に記載のある関係のみ。報道ベースの関係は含まない Meta モデル開発 NVIDIA 数百万個の GPU(2026年2月) AMD Instinct GPU 最大6GW Scale AI 少数持分 138億ドル(2025年) ルイジアナの開発会社 20%出資。Hyperion を5GWへ Broadcom MTIA を共同開発(1GW超) Arm データセンター向け CPU を共同開発 Vistra/TerraPower/Oklo 原子力の契約(2026年1月) Constellation Energy 原子力の契約(2025年) チップ・GPU の調達先 共同開発 出資・合弁 電力
図2 Meta を中心とした関係。出典:Meta の10-K・10-Q(出典1・2)と公式発表(出典8〜14)。図に含めたのは公式資料に記載がある関係だけで、報道で語られる関係は含めていません。出資額は会社の開示であり、持分比率が不明なものがあります。

10. 提供している技術・製品・サービス

提供している主な製品と仕組みです。

製品・仕組み内容(2026年10月15日時点で公式発表に記載)出典
Meta AI(アシスタント)Muse Spark を搭載。Meta AI アプリ、meta.ai、WhatsApp・Instagram・Facebook・Messenger・AI メガネに展開出典4
Meta Model APIMuse Spark 1.1 を外部の開発者に提供(公開プレビュー)。OpenAI 互換の形式と記載する外部の評価もある出典5
Llama(オープンウェイト)Llama 4 の重みを llama.com と Hugging Face で配布。ライセンスは Llama 4 Community License出典6・7
MTIA自社の推論・ランキング・推薦のための専用チップ。Broadcom と共同開発出典8・9
Open Compute Project の Helios ラックAMD と開発した ラックスケールの設計。AMD の GPU の初回出荷に使う出典10
AI メガネRay-Ban Meta・Oakley Meta に Meta AI を搭載。本稿では仕様を確認していない出典4

Llama のライセンスをどう読むか

Llama 4 の重みは配布されますが、ライセンスは一般に言うオープンソースの許諾とは異なる独自の条件です。Llama 4 Community License は、月間利用者が7億人を超える事業者には Meta の個別の許諾を求め、Llama を使って作った AI モデルの名称に「Llama」を含める、製品や文書に「Built with Llama」を表示するなどを定めています 事実。「オープン」の意味は条件を確認して判断してください。

素材技術者の視点:推論専用チップ MTIA の設計は、メモリ帯域とラックへの収まりで決まる

Meta は MTIA を「推論を最優先」に設計し、各世代で計算・メモリ帯域・効率を引き上げると説明しています 事実。新しいチップは既存のラックシステムにそのまま差し込めるモジュール構造で、新世代を6か月以内に出せると述べています。ラックの電力と冷却の枠を変えずに世代を更新できるかが、展開の速さを左右します。

GPU の調達では、AMD と共同で整えた Helios ラックスケールの設計(Open Compute Project)を使い、2026年下期に出荷が始まります 事実。データセンターの規模はギガワットで語られ、電力の確保が前提になります。本シリーズの技術解説「AIアクセラレータ」「HBM」「AIデータセンターの電力と冷却」「データセンターと蓄電」も参照してください。

11. この企業が抱えるリスク

リスク内容区分
AI の売上が見えないAI の費用(研究開発費は4〜6月に前年同期比67%増)が急増する一方、対応する売上は開示されない。10-K は AI への投資が成功しない場合に業績に影響しうると記載事実
設備投資と約束の大きさ2026年の見通しは1,300〜1,450億ドル。解約不能の約束3,493億ドル、まだ始まっていないリース2,790億ドル。ルイジアナでは残価保証(上限約280億ドル)も提供事実
人員削減2026年5月に約8,000人を削減。AI に重点を移す中での組織の再編で、退職費用は11.8億ドル事実
AI 学習に関する著作権訴訟書籍などを無断で取得・使用して AI を学習させたとする複数の訴訟(Kadrey 事件ほか)。2025年6月25日に、名義人の原告に対する公正利用の主張を裁判所が認めたが、残る請求が続き、2027年2月25日に審理の予定。結論は推測しない事実
EU の暫定措置2026年6月、欧州委員会が WhatsApp Business API を一般的な AI 事業者に無料で開くよう命じる暫定措置を課した。Meta は不服を申し立てる意向事実
モデルの路線の不確かさLlama の新しい版が出るか、Muse をオープンにするかは、会社の記述の範囲では未定推測
AI 規制と安全10-Q は EU AI 法や米国の州法、FTC・州司法長官による AI チャットボットへの調査を、事業のリスクとして記載事実

12. 用語集

Meta Superintelligence Labs(MSL)
Meta の最先端モデルを開発する AI 組織。Muse シリーズを手がける。
オープンウェイト
モデルの重み(学習結果)を配布し、利用者が自分の環境で動かせる形。ソースコードや学習データの公開とは別。
MTIA
Meta Training and Inference Accelerator。Meta が設計する AI 用チップ。
エキスパート混合(MoE)
入力ごとに一部の専門部分だけを動かし、計算量を減らす構造。
設備投資(capex)
サーバー、ネットワーク機器、データセンターなどの購入への支出。
残価保証
リース期間の終了時に、物件の価値が一定額を下回った場合に補う約束。
ギガワット(GW)
データセンターや電力の規模を表す単位。AI では「何基のチップを動かせるか」の目安になる。
Helios
AMD と Meta が Open Compute Project で整えたラックスケールの設計。
推論用チップを載せるサーバーと、データセンター設備を対応させています。実際の施設や性能を示していません。
図3 概念画像(ImageGenで生成)。推論用チップを載せるサーバーと、データセンター設備を対応させています。実際の施設や性能を示していません。 実際の施設・製品・測定結果ではありません。

13. 出典

  1. Meta Platforms, Inc. Form 10-K for the fiscal year ended December 31, 2025(SEC 提出、2026年1月29日)。売上、研究開発費、設備投資、従業員数、2026年の設備投資見通し、Scale AI への出資、オープンとクローズドのモデルを併用するとの記述。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1326801/000162828026003942/meta-20251231.htm
  2. Meta Platforms, Inc. Form 10-Q for the quarterly period ended June 30, 2026(SEC 提出、2026年7月30日)。四半期の売上・研究開発費、設備投資、契約上の約束、ルイジアナ・エルパソの共同開発、人員削減、AI 学習に関する著作権訴訟、EU の暫定措置。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1326801/000162828026050705/meta-20260630.htm
  3. Meta Platforms, Inc. Form 8-K(2026年7月29日)の決算発表 Exhibit 99.1。2026年4〜6月の設備投資、2026年の設備投資見通し(1,300〜1,450億ドル)。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1326801/000162828026050596/meta-06302026xexhibit991.htm
  4. Meta Introducing Muse Spark: Meta's Most Powerful Model Yet(2026年4月8日)。Meta Superintelligence Labs の最初のモデル、API の限定プレビュー、将来のバージョンのオープンソース化への期待。 https://about.fb.com/news/2026/04/introducing-muse-spark-meta-superintelligence-labs/
  5. Meta Introducing Muse Spark 1.1(2026年7月9日)。Meta Model API の公開プレビュー、コンテキストウィンドウ100万トークン。 https://ai.meta.com/blog/introducing-muse-spark-meta-model-api/
  6. Meta The Llama 4 herd(2025年4月5日)。Llama 4 Scout・Maverick の公開(オープンウェイト)と仕様(会社公称)。 https://ai.meta.com/blog/llama-4-multimodal-intelligence/
  7. Meta Llama 4 Community License Agreement。月間利用者7億人超の場合の許諾、「Built with Llama」の表示などの条件。 https://www.llama.com/llama4/license/
  8. Meta Expanding Meta's Custom Silicon to Power Our AI Workloads(2026年3月11日)。MTIA の4世代の計画、数十万個の MTIA の推論への展開。 https://about.fb.com/news/2026/03/expanding-metas-custom-silicon-to-power-our-ai-workloads/
  9. Meta Meta Partners With Broadcom to Co-Develop Custom AI Silicon(2026年4月14日)。複数世代の MTIA の共同開発、最初の約束は1GW超。 https://about.fb.com/news/2026/04/meta-partners-with-broadcom-to-co-develop-custom-ai-silicon/
  10. Meta Meta and AMD Partner for Longterm AI Infrastructure Agreement(2026年2月24日)。AMD Instinct GPU を最大6GW、初回出荷は2026年下期。 https://about.fb.com/news/2026/02/meta-amd-partner-longterm-ai-infrastructure-agreement/
  11. NVIDIA Meta Builds AI Infrastructure With NVIDIA(2026年2月17日)。数百万個の Blackwell・Rubin GPU、Grace CPU、Spectrum-X の導入。 https://nvidianews.nvidia.com/news/meta-builds-ai-infrastructure-with-nvidia
  12. Meta Deepening our investment in Richland Parish, Louisiana(2026年7月13日)。データセンターを5GWに拡張、Hyperion。 https://datacenters.atmeta.com/2026/07/deepening-our-investment-in-richland-parish-louisiana/
  13. Meta Meta Announces Nuclear Energy Projects(2026年1月9日)。Vistra・TerraPower・Oklo との原子力の契約。 https://about.fb.com/news/2026/01/meta-nuclear-energy-projects-power-american-ai-leadership/
  14. Meta What Is Compute Power? Meta's AI Infrastructure Explained(2026年6月)。複数の調達先のチップ、Arm との CPU の共同開発。 https://about.fb.com/news/2026/06/what-is-compute-power-meta-ai-infrastructure/

14. 主張と出典の対応表

本文の主張区分出典
2025年の売上、営業利益、研究開発費、設備投資、従業員数、2026年の設備投資見通し(当時)事実出典1 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1326801/000162828026003942/meta-20251231.htm
Scale AI への138億ドルの少数出資と、オープン・クローズドのモデルを併用するとの記述事実出典1 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1326801/000162828026003942/meta-20251231.htm
2026年4〜6月・上半期の売上、研究開発費、設備投資、契約上の約束、社債の純手取り、人員削減事実出典2 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1326801/000162828026050705/meta-20260630.htm
ルイジアナの共同開発(20%、リース約123億ドル、残価保証)とエルパソの独占交渉事実出典2 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1326801/000162828026050705/meta-20260630.htm
AI 学習に関する著作権訴訟(Kadrey ほか)と欧州委員会の暫定措置事実出典2 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1326801/000162828026050705/meta-20260630.htm
2026年の設備投資見通し1,300〜1,450億ドルと、4〜6月の設備投資310.8億ドル事実出典3 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1326801/000162828026050596/meta-06302026xexhibit991.htm
Muse Spark の発表(Meta Superintelligence Labs)と、将来のオープンソース化への期待事実出典4 https://about.fb.com/news/2026/04/introducing-muse-spark-meta-superintelligence-labs/
Muse Spark 1.1、Meta Model API の公開プレビュー、100万トークンのコンテキスト事実出典5 https://ai.meta.com/blog/introducing-muse-spark-meta-model-api/
Llama 4 Scout・Maverick の公開と仕様(会社公称)事実出典6 https://ai.meta.com/blog/llama-4-multimodal-intelligence/
Llama 4 Community License の条件(7億人超の許諾、Built with Llama)事実出典7 https://www.llama.com/llama4/license/
MTIA の4世代の計画と、数十万個の推論への展開事実出典8 https://about.fb.com/news/2026/03/expanding-metas-custom-silicon-to-power-our-ai-workloads/
Broadcom との複数世代の MTIA の共同開発(最初の約束は1GW超)事実出典9 https://about.fb.com/news/2026/04/meta-partners-with-broadcom-to-co-develop-custom-ai-silicon/
AMD との最大6GWの契約と、初回出荷が2026年下期であること事実出典10 https://about.fb.com/news/2026/02/meta-amd-partner-longterm-ai-infrastructure-agreement/
NVIDIA との数百万個の Blackwell・Rubin GPU などの契約事実出典11 https://nvidianews.nvidia.com/news/meta-builds-ai-infrastructure-with-nvidia
ルイジアナを5GWへ拡張、地域への投資500億ドル超事実出典12 https://datacenters.atmeta.com/2026/07/deepening-our-investment-in-richland-parish-louisiana/
原子力の契約(Vistra・TerraPower・Oklo)事実出典13 https://about.fb.com/news/2026/01/meta-nuclear-energy-projects-power-american-ai-leadership/
複数の調達先のチップと Arm との CPU の共同開発事実出典14 https://about.fb.com/news/2026/06/what-is-compute-power-meta-ai-infrastructure/
AI 専任の人数、AI 単独の売上、Scale AI の持分比率未確定/将来本稿では今回確認した公式資料に記載がなく、「確認できなかった」と書いた。第三者の推計は採用しない
AI の投資を自社の広告とアプリの強化に結びつけているという読み推測本稿の解釈。10-K の記述からの読み取り
最先端のモデルをまず自社で使い、必要に応じて外へ開く順序を取っているという読み推測本稿の解釈。10-K と Muse の発表の記述からの読み取り
電力と土地を長期契約で先に押さえているという読み推測本稿の解釈。原子力・データセンター・リースの記述からの読み取り
モデルの路線が未定であるというリスク推測本稿の解釈。会社の記述が両方向にとれるとの観察
企業分類(モデル開発が主、自社チップ・データセンターが従)本稿の計算本稿による整理

最終更新:2026年10月15日/Troy Technical
本稿の数値は、Meta Platforms, Inc. が米国証券取引委員会(SEC)に提出した Form 10-K・10-Q・8-K と、Meta・NVIDIA の公式発表に基づきます。調査会社の推計値・報道だけの数字は使用していません。「推測」と記した箇所は、公式資料から本稿が読み取った解釈であり、会社の公表内容ではありません。訴訟の結論は推測していません。