ABF基板とは|AIチップ大型化による供給不足と2026年の課題

TechSoda アメリカ
概要
AIアクセラレータの大型化に伴い、ABF(Ajinomoto Build-up Film)基板が半導体後工程の新たな供給ボトルネックとして浮上しています。次世代AIチップ向けABF基板は、2026年までに18〜20層に多層化する見込みであり、これにより積層、レーザー穴あけ、電解メッキ、エッチング、アライメントといった製造工程が著しく増加し、全体の生産時間が大幅に延長されます。この生産時間の増加と、単一生産パネルにおける基板配置数の減少が、高度なAIチップの需給バランスを決定する重要な要因となっています。結果として、ABF基板の効率的な生産能力確保が、今後のAIチップ市場の成長を左右するでしょう。
詳細

主要成果

AIアクセラレータの進化と大型化に伴い、その中核をなすABF(Ajinomoto Build-up Film)基板が、半導体サプライチェーンにおける深刻なボトルネックとして顕在化しています。特に2026年には、次世代AIチップ向けABF基板の層数が18層から20層へと増加する見通しであり、これにより生産時間の大幅な延長と有効生産能力の減少が避けられなくなります。

技術・臨床詳細

AIアクセラレータは、より多くのコンピューティングダイと高帯域幅メモリ(HBM)を統合するため、そのパッケージサイズは継続的に拡大しています。これに伴い、パッケージを支えるABF基板の面積も増大し、結果として単一の生産パネル上に配置できる基板の数が減少します。ABF基板の多層化は、各層を追加するごとに、積層、レーザー穴あけ、電解メッキ、エッチング、アライメントといった複雑な工程をさらに多く必要とします。例えば、現在の一般的なABF基板が12~16層であるのに対し、2026年には18~20層にまで増加する可能性が指摘されており、この層数の増加は指数関数的に生産時間を延ばす要因となります。

背景・業界文脈

AIの急速な発展は、高性能な半導体チップへの前例のない需要を生み出しています。しかし、チップの性能向上は微細化の限界に直面し、先進パッケージング、特に大型で多層のABF基板への依存度を高めています。ABF基板の供給能力は限られており、メーカー各社は増大する需要に対応するために生産能力の拡大を急いでいますが、技術的な複雑性と長い製造サイクルが足かせとなっています。この基板の供給不足は、AIチップ全体の供給制約に直結し、市場全体の成長を鈍化させる可能性があります。

今後の展望

高度なAIチップ向けの大型かつ高層数のABF基板において、メーカーがどれだけの実効生産容量を達成できるかが、今後のAIチップの需給バランスを左右する重要な指標となるでしょう。このボトルネックを解消するためには、ABF基板製造プロセスの革新、生産設備の増強、および新たな材料技術の導入が急務となります。また、ガラス基板などの代替技術の進展も、この問題に対する長期的な解決策として注目されています。

元記事: https://techsoda.substack.com/p/dr-change-column-15-as-chips-get

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