COMPANY PROFILE / ドローン・ロボティクス
ジョビー・アビエーション
― 「最終段階」を読む。型式証明は未取得のまま、運航と量産を同時に進める電動の空飛ぶタクシー会社
Joby Aviation(米国)は、パイロット1名と乗客4名を乗せて垂直に離着陸する電動機(eVTOL)を作り、運航まで自社で担うことを目指す会社です。会社は、FAAの型式証明を「5段階のうち最後の第5段階」まで進めたと説明します。しかしこの5段階はJoby 自身の数え方で、FAAの順序書の5つの段階とは別物です。型式証明は2026年10月25日時点で未取得で、売上の中心は買収した旅客仲介会社 Blade のものです。本稿は、米国SECの提出書類、FAAの官報と順序書、米国運輸省の発表、会社の公式発表だけを使い、「取得済みのもの」と「進行中・計画中のもの」を分けて整理します。
- 30秒でわかるJoby Aviation と、ドローン・ロボティクスでの立ち位置
- ロゴと社名の表記について
- ドローン・ロボティクスの世界で、この会社はどこにいるか
- 会社の規模
- ロボット・ドローンにかけているリソース
- これまでの取り組み(型式証明の段階を読む)
- 今後の計画
- この会社はロボット・ドローンで何を目指しているか
- ロボット・ドローン分野の提携マッピング
- 提供している技術・製品・サービス
- この企業が抱えるリスク
- 用語集/出典/主張と出典の対応表
1. 30秒でわかるジョビー・アビエーション と、ドローン・ロボティクスでの立ち位置
サンタクルーズ333 Encinal Street。製造拠点はマリーナ(CA)とデイトン(オハイオ州)
乗客4名FAA文書:最大離陸重量4,800ポンド、6基の傾斜電動エンジン
Joby Aviation は、パイロット1名と乗客4名を乗せて垂直に離着陸する電動機(eVTOL=電動垂直離着陸機)を作り、自社で運航まで担うことを目指す会社です(会社の説明)。 事実
会社は、FAAの型式証明(機体の設計が安全基準に合うと認める証明)を「5段階のうち第5段階(最後)を進めている」と説明します 事実。ところがこの「5段階」はJoby が自社で使う数え方です。FAAの順序書(Order 8110.4C)は別の5つの段階を定めており、Joby の第4〜5段階は、どちらもFAAの第4段階「実施」の中にあたります(図解、本稿の整理)。型式証明は、2026年10月25日時点で未取得です。
同じ時期に、会社の売上の中心は買収した旅客仲介会社 Blade(ヘリコプターなどの旅客サービス)から来ています。eVTOLで客を運ぶ商用運航は、まだ始まっていません 事実。この記事は、会社と FAA の公式資料で「取得済みか進行中か」を分けて書きます。
2026年9月10日、テキサス州で、米国運輸省のeIPP(eVTOL統合パイロットプログラム)に基づく最初の飛行を開始しました。9月18日には、自律飛行ソフトを載せたセスナ・キャラバン(eVTOLではない通常の小型機)が米国を横断しました(会社の主張) 事実。
2026年8月8日には、防衛関連の企業 Resonant Sciences(親会社 Strix Holdings)を基本価格5億ドルで買収する契約を結びましたが、完了には規制当局などの承認が必要です 未確定/将来。
2. ロゴと社名の表記について
ロゴは同社の商標です。本稿では生成画像による再現を行わず、公式サイトが組織情報(構造化データ)で示すロゴ画像を img/joby_logo.png として設置しています。
表記の注意:上場している持株会社は Joby Aviation, Inc.、機体の型式証明の申請者(FAAの文書上の名義)は子会社の Joby Aero, Inc. です。本稿は英字表記に統一します。
公式サイト:https://www.jobyaviation.com/3. ドローン・ロボティクスの世界で、この会社はどこにいるか
作るのは①有人の電動の空飛ぶタクシー(会社の呼び名は「S4 Series」)、②それを飛ばす運航サービス、③軍向けの自律飛行ソフトなどです。会社は「自社で運航する」「提携先が運航する」「機体を売る」の3つの道を想定します(10-K)。本シリーズの技術解説『eVTOLと空飛ぶクルマ』『ドローンの規制と空域管理』も参照してください。
なお、10-K は「都市の空の移動市場は2040年に1兆ドル」という外部の調査会社(Morgan Stanley)の推計を引用していますが、本稿は市場規模の推計を採用しません。
この機体の飛び方
4. 会社の規模
| 指標(百万ドル) | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|---|
| 売上 | 1.0 | 0.1 | 53.4 |
| 研究開発費 | 367.0 | 477.2 | 581.1 |
| 純損失 | 513.1 | 608.0 | 929.8 |
| 営業活動による現金の流出 | 313.8 | 436.3 | 509.9 |
| 項目 | 数値 | 時点・出典 |
|---|---|---|
| 売上(2026年上期) | 62.9百万ドル(第2四半期 38.6百万ドルのうち Blade が 36.2百万ドル) | 10-Q・株主向けレター |
| 研究開発費(2026年上期) | 372.1百万ドル | 10-Q |
| 純損失(2026年上期) | 355.4百万ドル | 10-Q |
| 営業活動による現金の流出(2026年上期) | 317.6百万ドル | 10-Q |
| 現金等+短期投資(2026年6月30日) | 636.1+1,634.0=2,270.1百万ドル | 10-Q。合計は本稿の計算 |
| 累積赤字(2026年6月30日) | 3,141百万ドル | 10-Q |
| 従業員数(2026年1月31日) | 2,559人 | 10-K |
| 2026年通期の売上見通し | 1.15〜1.25億ドル(会社の見通し) | 2026年8月5日の発表。未確定/将来 |
2025年12月期の売上53.4百万ドルは、2025年8月に取得した Blade の旅客サービス、第三者向けの技術サービス、賃貸収入が中心です(10-Q の記載)。2026年第2四半期の売上38.6百万ドルのうち Blade は36.2百万ドルで、割合は約94%です 本稿の計算。eVTOLでの旅客運航の売上は、まだありません 事実。
5. ロボット・ドローンにかけているリソース
| リソースの種類 | 内容 | 区分 |
|---|---|---|
| 人・拠点 | 従業員2,559人(2026年1月31日)。サンカルロス(動力・電子機器)、マリーナ(組立・試験、新たに22.6万平方フィートの建物を2025年に完成)、デイトン(量産用。2024年に4.03万平方フィート、2026年1月に72.8万平方フィートを取得) | 事実 |
| 金(研究開発費・調達) | 研究開発費は2025年12月期に5.81億ドル、2026年上期に3.72億ドル。2026年2月に、普通株の公募で純手取り5.76億ドル、2032年満期の0.75%転換社債(元本6.9億ドル)で純手取り6.70億ドル。2026年1月にDelta のワラント行使で0.70億ドル。2026年8月11日に最大7.5億ドルの市場売出契約 | 事実 |
| 外部への出資・買収・合弁 | トヨタ:累計出資は約6.5億ドル(2025年末)、2025年5月に2.5億ドル、さらに最大2.5億ドルは条件付き、2026年6月に製造合弁 JTAMPC(Joby 49%)。買収:Blade(2025年8月、約9,240万ドル)、Resonant Sciences の買収契約(2026年8月、未完了)、過去に H2FLY・Xwing の自律飛行資産・Uber Elevate | 事実 |
| 大学・研究機関・公的機関 | 米空軍の Agility Prime(2020年12月に空軍がeVTOLの耐空承認、2023年・2025年1月に機体を引き渡し)、NASA(騒音測定)、FAA(審査)、米運輸省のeIPP、ドバイRTA。大学との共同研究は10-Kに記載なし(確認できず) | 事実/確認できず |
主要な機体・製品の状況
性能値は会社の目標値またはメーカー公称です。「目標」と書かれた数値は、実機で達成された値ではありません。
| 名称 | 種別 | 主要な仕様(会社・FAA) | 導入・運用の実績(日付つき) | 規制上の承認の範囲 | 段階 |
|---|---|---|---|---|---|
| Joby eVTOL(JAS4-1/S4 Series) | 有人の電動の傾斜プロペラ機 | FAA文書:最大離陸重量4,800ポンド、パイロット1名+乗客4名、6基の傾斜電動エンジン(5枚羽根)、複合材の機体・プロペラ。会社の目標:最高速度約200マイル/時、航続約100マイル、離着陸時の騒音は65 dBA程度 | 飛行中の機体5機、製造中12機(2026年8月5日、会社)。型式証明用の適合機は2026年3月11日に初飛行 | 型式証明は未取得。特別耐空証明は取得(会社)。運航側は Part 135 航空運送事業証明(2022年) | 型式証明の試験(TIA)中。FAAパイロットの試験は2026年後半の予定(未確定/将来) |
| Superpilot(自律飛行ソフト) | 既存機に載せる自律飛行システム | セスナ208Bに搭載。会社は累計400回超・800時間の自動飛行と主張 | 2026年9月に3,199マイルを横断(機上に安全パイロットが同乗、遠隔監督は最大2,323マイル先) | 実験的な運用の範囲。型式証明の取得は確認できず | 実証 |
| Blade(旅客仲介) | ヘリコプター等の旅客サービス | ― | 2026年第2四半期の売上36.2百万ドル(会社) | 運航は提携先の資格に依存(詳細は確認できず) | 提供 |
6. これまでの取り組み
| 時期 | できごと | 意味 |
|---|---|---|
| 2009年 | 研究開発を開始(10-K:since our inception in 2009)。法人の設立は2016年11月 | 10年以上の開発 |
| 2018年11月2日 | FAAに型式証明を申請(FAA) | 起点。申請の有効期間を延長し、認証基準の日付を2022年6月14日に更新(FAA) |
| 2020年12月 | 米空軍がeVTOLとして初の耐空承認を与えたと会社が説明 | 軍の試験枠での承認。民間の型式証明とは別 |
| 2021年 | Uber Elevate事業を取得。8月に特別買収目的会社との合併で上場 | 資金と運航ソフトの獲得 |
| 2022年 | Part 135 航空運送事業証明を取得。7月に改訂版G-1(認証基準)に署名 | 運航する会社としての資格の一部 |
| 2024年3月8日 | FAAがJAS4-1の特別クラス耐空基準を最終化(2024年4月8日施行) | 型式証明の「ものさし」が確定 |
| 2024年2月・12月 | Part 145 修理業者証明、Part 141 訓練校証明を取得(会社) | 整備・訓練の資格 |
| 2024年11月21日 | パワードリフト機の操縦者資格・運航規則の最終規則とSFARを官報公示(2025年1月21日施行) | 運航の規則が整う |
| 2025年8月29日 | Blade を約9,240万ドルで取得 | 旅客運航の経験と顧客を先に確保 |
| 2025年11月9日 | UAE初の有人の都市間飛行(会社の発表) | ドバイでの導入に向けた実証 |
| 2026年3月9〜11日 | eIPPに参加する提案が選定(9日)。型式証明用の適合機が初飛行(11日) | 制度面と試験面の同時進行 |
| 2026年6月29日 | トヨタと製造合弁 JTAMPC を設立 | 量産体制づくり |
| 2026年8月 | Resonant Sciences の買収契約(8日)、第2四半期の株主向けレター(5日) | 防衛事業の拡大と進捗の開示 |
| 2026年9月10・18日 | テキサスでeIPPの最初の飛行(10日)、自律飛行ソフトの米国横断(18日) | 型式証明前の実運航の第一歩 |
型式証明の段階を読む
同じ「ステージ」という言葉が3つの意味で使われています。①Joby の型式証明の5段階(認証基準・適合手段・認証計画・試験・実証)。②10-Q が言う「ステージ4のG-1」(2022年7月に署名した認証基準の文書)。③FAAの順序書の5つの段階。②の「ステージ4」が何の段階かは、10-K・10-Q・FAA順序書で定義を確認できませんでした。
さらに TIA(型式検査認可)は、FAAが申請者の試験結果を確認してから出す許可で、これに基づいてFAAのパイロットなどが「for credit(認証の点数になる)」の試験を行います(FAA順序書)。Joby は2026年3月に、その試験用の適合機を初めて飛ばしました 事実。
7. 今後の計画
以上はすべて会社の計画・目標で、達成の事実ではありません 未確定/将来。2026年通期の売上見通しは1.15〜1.25億ドル、2026年下期の現金等の減少は3.85〜4.15億ドルと会社は見込みます。
次はいずれも、提出書類・公式資料に記載がありませんでした 未確定/将来。
型式証明の取得時期と、第5段階の完了までに必要な試験の件数/最初の乗客の運航日と運賃/1機あたりの製造原価と販売価格/Resonant 買収の完了時期(完了条件の期限は2027年2月8日で、延長がありうる)/トヨタの第2回出資の時期/実機で達成した航続距離・巡航速度(目標値のみの記載)/Dubai で乗客を乗せる運航の開始日(会社の発表では「2026年」とだけ)。
8. この会社はロボット・ドローンで何を目指しているか
会社が直接には述べていない部分を含みます。一次情報から読み取れる範囲の推測として、根拠とともに書きます。
| 読み取れること | 根拠となる一次情報 | 区分 |
|---|---|---|
| 機体の設計・製造・運航を垂直に統合して、収益を自社で取ろうとしている | 10-Kが「垂直統合」を事業モデルと明記し、運航の資格(Part 135・145・141)を自ら取得、Blade も買収 | 事実 |
| Blade の買収は、型式証明を待たずに旅客運航の経験を積むためでもある | 10-Kが「近い将来の運航経験と顧客の知見を提供する」と書く | 事実(会社の説明) |
| eIPPを、型式証明前に運航実績と規制当局の信頼を積む機会と位置づけている | 株主向けレターが「型式証明前の初飛行の機会」と書き、FAA長官が「飛行データを安全な統合に使う」とコメント | 推測 |
| 量産はトヨタとの合弁に寄せ、資本の負担を分けようとしている | 株主向けレターが「資本効率の高い道」と説明。合弁の契約でトヨタが過半を持つ | 事実(会社の説明) |
| 防衛事業を民間の空飛ぶタクシーから切り離して扱おうとしている | Resonant 買収の発表が、完了後は防衛の専任部門とし、民間部門は空飛ぶタクシーに集中すると書く(完了前のため 未確定/将来) | 事実(会社の計画) |
| 自律飛行を、貨物・軍・将来の民間機へ広げようとしている | Superpilot の横断飛行の発表が、貨物・医療・防衛での用途を挙げる。民間機への導入は会社が「将来の統合に役立つ」と書くにとどまる | 推測 |
株主向けレターは、型式証明の各段階で「Joby」と「FAA」の2本の進捗を並べます(第4段階は Joby 83%、FAA 77%、第5段階は Joby 20%、FAA 10%、2026年7月31日時点) 事実。本稿は、この差を「会社が提出した書類の割合」と「FAAが受け取った(受理した)割合」の差と読みます 推測。
根拠は、書類を出す側と受け取る側が別であること、第1〜3段階では2本が一致していることです。ただし会社はこの定義を書いていません。同じ時期の10-Qは「第4段階の約75%」とし、レターの数字とも一致しないため、測り方が複数ある可能性があります。いずれも会社の集計で、独立した検証や他社との比較には使えません。
9. ロボット・ドローン分野の提携マッピング
10. 提供している技術・製品・サービス
機体の安全の考え方
| 項目 | 会社・FAAの記載 | 読み方 |
|---|---|---|
| 推進 | 6つのプロペラそれぞれを2基の独立したモーターが駆動。各モーターは独立した駆動ユニットで制御し、4つの別々の電池から給電(10-K) | 1か所が止まっても、別の経路で動き続けるように冗長化(会社の設計思想) |
| 機体の構造 | 機体・プロペラは複合材(FAA)。炭素繊維プリプレグは東レから長期供給(会社、2020年) | 軽くて強い炭素繊維の積層が、機体の重さの限界を決める |
| 騒音 | 離着陸の最も騒がしい形態で65 dBA程度、高度500フィートの上空飛行ではほぼ無音(会社)。NASAとの測定で検証と会社は説明 | 会社の主張。測定条件の詳細は確認できず |
| 充電 | 独自の充電規格 GEACS を開発、2023年に仕様を公開(会社) | 業界共通の充電の取り決めを目指す |
Joby の機体は炭素繊維の複合材でできています(FAA)。炭素繊維プリプレグとは、炭素繊維のシートにあらかじめ樹脂を染み込ませた材料で、何層も貼り合わせて熱で固めると、軽くて強い板になります。東レが2020年から長期に供給する(会社発表)一方、プロペラの羽根はオハイオ州で生産を始めたと会社は説明します。10-Kは、炭素繊維の端材を高強度鋼の原料に再利用しているとも書きます。
もう1つの鍵は電池とモーターです。機体は4つの別々の電池を積み、モーターは自社設計です。トヨタは「動力と作動部品」の供給契約(2023年)を結びましたが、2026年上期にトヨタへ支払った部品・材料の代金は130万ドルと小さく(10-Q)、本格的な量産部品の供給はこれからです。電池の化学組成(正極・負極の材料)や、モーターの磁石の種類は、提出書類に記載がなく確認できませんでした。詳しくは、本シリーズの技術解説『ロボットとドローンの電源』『リチウムイオン電池の基本』『永久磁石とレアアース』を参照してください。
11. この企業が抱えるリスク
| リスク | 内容 | 区分 |
|---|---|---|
| 型式証明が未取得 | 型式証明は未取得で、規則や審査の要求が変わると時期が延びうる(10-K)。第5段階の完了時期は会社も示していない | 事実 |
| 売上の中身と損失 | 売上はBlade中心で、eVTOLの旅客売上はない。2025年12月期の純損失は9.3億ドル | 事実 |
| 製造の立ち上げ | 量産前の工場で、一部は単一の供給元に依存(10-K)。トヨタの第2回出資は条件付き | 事実 |
| 競合との係争 | Joby が2025年11月にArcherを営業秘密の不正取得などで提訴。Archer は2026年3月に米国際貿易委員会(ITC)へ特許侵害の申立て(Jobyの10-Qは3月10日、Archerの10-Qは3月9日と書く)。調査は進行中で結論は出ていない。双方の主張を、本稿は評価しない | 事実 |
| 買収の統合 | Blade に続き、Resonant の完了前の買収。完了には規制当局の承認が必要で、期限は2027年2月8日(延長あり) | 事実/未確定/将来 |
| 事故・安全 | 航空業界での事故は、自社の事故でなくても型式証明や需要に影響しうると10-Kが書く | 事実 |
| 制度の一時性 | eIPPは型式証明前の運航を試す制度で、恒久的な承認ではない | 推測 |
12. 用語集
- eVTOL
- 電動の垂直離着陸機。ヘリコプターのように垂直に飛び立ち、飛行機のように翼で飛ぶ電動機。
- 型式証明(TC)
- FAAが、機体の設計が安全基準に合うと認める証明。機体1機ごとの検査とは別。
- 生産証明(PC)
- 型式証明どおりに機体を作れる組織・設備だと認める証明。
- TIA(型式検査認可)
- 型式証明の最終段階で、FAAが試験・検査の実施を認める許可。FAAが立ち会う試験が始まる。
- 適合機(conforming aircraft)
- 承認された設計どおりに作られ、FAAの確認を受けた試験用の機体。
- G-1
- 型式証明の認証基準を定める文書(課題書)。どの規則を満たすかを決める。
- 適合手段(Means of Compliance)
- 安全基準を満たすことを、どんな試験・解析で示すかの取り決め。
- パワードリフト機
- プロペラ等の向きを変えて、ヘリコプターと飛行機の両方の飛び方をする機体(FAAの区分)。
- 特別クラス(special class)
- 既存の基準がない種類の航空機に、個別の耐空基準を作って型式証明する方法。
- SFAR
- 特別連邦航空規則。パワードリフト機の操縦者・運航について10年間有効。
- Part 135
- 航空運送事業(オンデマンド運航)の資格。FAAの規則14 CFR Part 135。
- eIPP
- eVTOL統合パイロットプログラム。型式証明前の機体が、限られた形で運航を試す米国の制度。
- VFR
- 有視界飛行方式。目で見える気象条件での飛行。
- dBA
- 人の耳の感じ方に合わせた騒音の単位。
- 炭素繊維プリプレグ
- 炭素繊維のシートに樹脂を含ませた材料。積層して熱で固める。
- 合弁(JV)
- 2社が共同で出資して作る会社。JTAMPCはJobyとトヨタの製造合弁。
13. 出典
- Joby Aviation, Inc. Form 10-K(2025年12月期、米国SEC提出、2026年2月27日)。事業内容・型式証明の5段階の説明・提携・認証の取得状況・従業員数・特許件数・財務数値・Blade買収。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000160/joby-20251231.htm
- Joby Aviation, Inc. Form 10-Q(2026年6月期、2026年8月6日提出)。上期の売上・研究開発費・純損失・営業キャッシュフロー、現金等、2026年2月の資金調達、トヨタ関連の取引、型式証明の進捗の説明(第4段階の約75%)、Archerとの係争の記載。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000435/joby-20260630.htm
- Joby Aviation, Inc. Form 8-K(2026年6月29日の合弁契約、2026年6月30日提出)。トヨタとの製造合弁JTAMPC(持分Joby 49%・トヨタ 51%)、取締役会構成、トヨタの第2回出資の条件。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000378/joby-20260629.htm
- Joby Aviation, Inc. Form 8-K(2026年8月8日の契約、2026年8月11日提出)。Strix Holdings(Resonant Sciences の親会社)の買収契約、基本購入価格5億ドル、完了条件、7.5億ドルの市場売出契約。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000162828026055505/joby-20260808.htm
- Joby Aviation, Inc. 8-K 添付資料 Exhibit 99.1 プレスリリース(2026年8月11日)。Resonant Sciences の買収を発表。完了後に防衛事業の専任部門とする方針。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000162828026055505/exhibit991-8xk.htm
- Joby Aviation, Inc. 2026年第2四半期の株主向けレター(Form 8-K 添付資料 Exhibit 99.2、2026年8月5日)。型式証明の進捗(2026年7月31日時点)、飛行中の機体5機・製造中12機、eIPP、Virgin Atlantic、Atoms、Blade の数字。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000432/joby-8kx20260805xexx99_2.htm
- Joby Aviation, Inc. プレスリリース「Joby Reports Second Quarter 2026 Financial Results」(2026年8月5日)。2026年通期の売上見通し(1.15〜1.25億ドル)、下期の現金等の使用見通し。 https://www.jobyaviation.com/news/joby-reports-second-quarter-2026-financial-results
- Joby Aviation, Inc. プレスリリース「Joby’s first FAA-conforming aircraft takes flight」(2026年3月11日)。TIA(型式検査認可)試験用の適合機の初飛行、FAAパイロットによる試験は「2026年後半」の予定、デイトン工場の計画。 https://www.jobyaviation.com/news/joby-s-first-faa-conforming-aircraft-takes-flight
- Joby Aviation, Inc. プレスリリース「Joby to Begin U.S. Operations in 2026 Under White House Air Taxi Program」(2026年3月9日)。eIPPで同社が参加する各州の計画。 https://www.jobyaviation.com/news/joby-to-begin-u-s-operations-in-2026-under-white-house-air-taxi-program
- Joby Aviation, Inc. プレスリリース「Joby Launches eIPP Flights in Texas」(2026年9月10日)。テキサス州での最初のeIPP飛行(9月10〜14日)、FAA長官・運輸長官のコメント、「第5段階を進行中」との記載。 https://www.jobyaviation.com/news/joby-launches-eipp-flights-in-texas
- Joby Aviation, Inc. プレスリリース「Joby Completes First-Ever Fully Autonomous Flight Across the United States」(2026年9月18日)。自律飛行ソフトを搭載したセスナ・キャラバンの横断飛行(3,199マイル)、遠隔監督の条件。 https://www.jobyaviation.com/news/joby-completes-first-ever-fully-autonomous-flight-across-the-united-states
- Joby Aviation, Inc. プレスリリース「Dubai Air Taxi Network Takes Flight」(2025年11月17日)。UAE初の有人の都市間飛行(11月9日)、ドバイRTAとの6年の独占契約、発着場の計画。 https://www.jobyaviation.com/news/dubai-air-taxi-network-takes-flight-joby-completes-landmark-flight-and-announces-next-vertiport
- Joby Aviation, Inc. 発表「Toray Advanced Composites and Joby Aviation Finalize a Long-Term Supply Agreement」(2020年12月7日)。炭素繊維プリプレグの長期供給契約。 https://www.jobyaviation.com/news/toray-advanced-composites-and-joby-aviation-finalize-a-long-term-supply-agreement
- 連邦航空局(FAA) 連邦官報 2024-04690「Airworthiness Criteria: Special Class Airworthiness Criteria for the Joby Aero, Inc. Model JAS4-1 Powered-Lift」(89 FR 17230、2024年3月8日公示、2024年4月8日施行)。機体の概要(最大離陸重量4,800ポンド、パイロット1名+乗客4名、6基の傾斜電動エンジン)、型式証明の申請日(2018年11月2日)。 https://www.federalregister.gov/documents/2024/03/08/2024-04690/airworthiness-criteria-special-class-airworthiness-criteria-for-the-joby-aero-inc-model-jas4-1
- 連邦航空局(FAA) 連邦官報 2024-24886「Integration of Powered-Lift: Pilot Certification and Operations; Miscellaneous Amendments Related to Rotorcraft and Airplanes」(89 FR 92296、2024年11月21日公示、2025年1月21日施行)。パワードリフト機の操縦者資格・運航規則の最終規則と10年間の特別規則(SFAR)。 https://www.federalregister.gov/documents/2024/11/21/2024-24886/integration-of-powered-lift-pilot-certification-and-operations-miscellaneous-amendments-related-to
- 連邦航空局(FAA) FAA Order 8110.4C「Type Certification」(2005年10月26日)。型式証明の過程の5つの段階(概念設計・要件定義・適合計画・実施・認証後の活動)、TIAの位置づけ、特別クラスの航空機の扱い。 https://www.faa.gov/sites/faa.gov/files/2022-10/Order8110-4C.pdf
- 米国運輸省(DOT) 発表「Transportation Secretary Sean P. Duffy Unleashes Innovation, Taps Eight Programs to Test Next-Gen Aircraft in America’s Skies」(2026年3月10日)。eIPPの8つの提案の選定(26州)。 https://www.transportation.gov/briefing-room/driving-news-transportation-secretary-sean-p-duffy-unleashes-innovation-taps-eight
- Joby Aviation, Inc. 公式サイト(社名・ロゴ画像の取得元。ロゴは同サイトの組織情報が示す画像 https://www.jobyaviation.com/images/logo.png)。 https://www.jobyaviation.com/
14. 主張と出典の対応表
最終更新:2026年10月25日/Troy Technical
本稿の数値は、Joby Aviation, Inc. が米国証券取引委員会(SEC)に提出した書類、FAAと米国運輸省の公式文書、会社の公式発表に基づきます。調査会社の推計値・報道ベースの数値は使用していません(10-Kが引用する市場規模の推計も採用していません)。「推測」と記した箇所は、一次情報から本稿が読み取った解釈であり、会社の公表内容ではありません。株価・評価額・投資判断には触れません。法的助言ではありません。
