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eVTOLと空飛ぶクルマ 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

eVTOLと空飛ぶクルマ
― 方式、電池と航続、そして「型式証明を取得済み」と「進行中」を分けて読む

空飛ぶクルマ(eVTOL)のニュースには、「認証を取得」「商用運航を開始」「間もなく型式証明」といった言葉が並びます。しかし、型式証明を取得した機体と、取得に向けて進行中の機体は、はっきり別のものです。この記事は、航空機の認証を知らない素材技術者向けに、①eVTOLの3つの方式、②電池と航続の関係(なぜ垂直に上がるのが大変か)、③FAA(米国連邦航空局)の公式な5つの段階と、会社ごとの段階の呼び方の違い、④Joby・Archer・BETA・EHangの状況を、官報・規制当局の資料・各社の提出書類で確認した範囲で整理します。

会社・機体の優劣は付けません。法的助言・投資助言は書きません。会社の計画・目標は「未確定/将来」です。確認日は2026年10月25日です。

構成:FAA・連邦官報・EASA・SEC提出書類(Joby、Archer、BETA、EHang)/確認できなかった点は書かない/確認日 2026年10月25日

地上で停止した電動VTOL機と、離着陸場・充電設備を対応させた概念画像です。飛行できる機体だけでなく、地上での充電・整備・運営も必要になります。
図1 ImageGen生成の概念画像。地上で停止した電動VTOL機と、離着陸場・充電設備を対応させた概念画像です。飛行できる機体だけでなく、地上での充電・整備・運営も必要になります。 実在する製品・施設・実測結果ではありません。断面、色、矢印は理解のための表現で、寸法比は説明用です。
この記事の構成
  1. 3行でわかる / 読む前に / シリーズの中での位置
  2. 空飛ぶクルマ(eVTOL)とは
  3. 3つの方式
  4. 電池と航続:垂直に上がるのは大変
  5. 型式証明とは:FAAの5つの段階と、会社の呼び方
  6. 取得済みと進行中:4社の状況
  7. 素材技術者の視点/確認できなかったこと
  8. 評価・標準の読み方/用語集/参考資料/出典対応表
本記事の表記ルール

事実=公表資料に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が計算した値
未確定/将来=計画・目標・設計目標など、まだ確定していない事項
このほか、読み取りは「解説」として区別し、推測は太字で示します。

この記事の数値と状況の読み方

「型式証明を取得済み」と「進行中」を、明確に分けて書きます。航続・速度・乗客数は、各社の設計目標または会社の公称で、認証された性能ではありません。会社の進捗(例:「第4段階の75%」)は会社の説明で、当局が認めた数字ではありません。状況は確認日(2026年10月25日)のもので、会社の最新の提出書類は2026年8月までです。FAAが型式証明を発行した公式の記録は、確認日時点で見つかりませんでした。

1. 3行でわかる / 読む前に / シリーズの中での位置

  • 型式証明を取得済みなのは、確認できた範囲では EHang の EH216-S(中国のCAAC、2023年10月)だけ:同社の提出書類による説明で、運航は昼間のみ・悪天候不可・隔離された空域などに限られます[参考資料15]。Joby・Archer・BETA は、FAAの型式証明を取得に向けて進行中です[参考資料10・12・13・14]。事実
  • 垂直に上がる間は、巡航の約4倍の電力が要る:本稿の例示(機体2,177 kg)で643 kW対147 kWです。電池は、約20マイルの飛行で機体の約9%、約100マイルで約31%になります(200 Wh/kgを仮定)。本稿の計算
  • 段階の数え方は、FAAと会社で違う:FAAの文書は「5つの段階」、Jobyは自社の「5つのステージ」、Archerは「4つの段階」と説明します。会社の進捗率は、FAAが認めた数字ではありません[参考資料1・2・11・12]。
この記事を読む前に知っておくこと

必要なのは、「ヘリコプターは垂直に上がり、飛行機は翼で飛ぶ」という感覚だけです。浮き方の基本は本シリーズ『固定翼・VTOLと長時間飛行』(VTOLの方式)と『マルチコプターの原理と設計』にあります。この記事は、人を乗せる大きさの電動の機体と、その認証に絞ります。

シリーズの中での位置

電池は『リチウムイオン電池の基本』『熱暴走と電池の安全』『ロボットとドローンの電源』、機体の材料は『ロボット・ドローンの構造材料』、モーターの磁石は『永久磁石とレアアース』、通信・測位は『ドローンの通信・測位・衝突回避』、規則の全体は『ドローンの規制と空域管理』で扱います。

2. 空飛ぶクルマ(eVTOL)とは

eVTOL(イーブイトール)は、電動で、垂直に離着陸できる航空機のことです。日本では「空飛ぶクルマ」とも呼ばれます(解説)。ヘリコプターのように滑走路が要らず、電動モーターを多く使うので、構造が比較的単純で、静かだと説明されます(会社の説明)。

米国のFAAは、このような機体をパワードリフト(動力揚力機)という区分で扱っています。FAAの官報では、Jobyの機体について、「回転翼機と飛行機の両方の性質をもつ」と説明しています[参考資料3]。事実 たとえの限界:自動車が道路を走る「クルマ」とは違い、航空機として認証され、パイロットの資格・空域・運航の許可が別に要ります(第5章)。

よくある誤解:「空飛ぶクルマは、もう普通に乗れる」

正しくは:確認できた範囲では、FAAから型式証明を受けた人を乗せるeVTOLは見つかりませんでした。FAAのeIPP(統合パイロットプログラム)で行われているのは、FAAの監督のもとで、州・地方政府と民間が実際の任務で試す運航です[参考資料9]。EHang の EH216-S は、中国で型式証明を得ていますが、昼間のみ、悪天候不可、隔離された空域などの制限つきです[参考資料15]。事実

3. 3つの方式

①翼を持たないマルチコプター、②垂直用と巡航用の推進器を分ける方式、③推進器を傾ける方式。巡航に翼を使うか、推進器をどう使い分けるかを見る図です。
図2 ImageGen生成の概念画像。①翼を持たないマルチコプター、②垂直用と巡航用の推進器を分ける方式、③推進器を傾ける方式。巡航に翼を使うか、推進器をどう使い分けるかを見る図です。 [参考資料3・4・15]実在する製品・施設・実測結果ではありません。断面、色、矢印は理解のための表現で、寸法比は説明用です。
元のSVG・補足説明・出典を確認
eVTOLの3つの方式 ― FAA・会社の資料に出てくる例ティルトプロペラを傾けて、上昇と前進を兼ねる例:Joby JAS4-1(FAAの記述)6つの傾くモーター・プロペラ固定の翼とV字尾翼一般的な方式の分類(解説)ティルト+上昇専用傾く6つ+上昇だけの6つを組み合わせる例:Archer M001(FAAの記述)前縁6基は傾く、後縁6基は固定翼で飛ぶ間は後縁の6基を止める一般的な方式の分類(解説)リフト+クルーズ上昇用と巡航用の推進を分ける例:EHang VT35(会社の提出書類)無操縦者(パイロットなし)の機体型式証明の申請が受理された段階一般的な方式の分類(解説)Jobyの機体は、最大離陸重量4,800ポンド、パイロット1名と乗客4名、構造とプロペラは複合材(FAAの記述)。Archerの機体は、最大離陸重量6,500ポンド、パイロット1名と乗客4名(FAAの記述)。どの方式が優れるかは任務による。ここでは優劣を付けない。

元SVGの説明:概念図(ベクター作図)。eVTOLの3つの方式と、FAA・会社の資料に出てくる例。方式の分類は一般的な整理(解説)で、機体の優劣を示しません[参考資料3・4・15]。

  • ティルト:FAAの官報によれば、Joby JAS4-1 は、最大離陸重量4,800ポンド(約2,177 kg)で、パイロット1名と乗客4名を乗せ、傾く6基の電動エンジンと5枚羽のプロペラ、固定の翼とV字尾翼をもち、構造とプロペラは複合材です[参考資料3]。事実
  • ティルト+上昇専用:Archer M001 は、最大離陸重量6,500ポンド(約2,948 kg)で、12基の電動エンジンをもちます。前縁の6基は傾いて上昇と前進の両方を担い、後縁の6基は上昇だけで、翼で飛ぶ間は止めてプロペラを胴体に沿って整えます[参考資料4]。事実
  • リフト+クルーズ:EHang の VT35 は、会社の提出書類で「リフト+クルーズの無操縦者機」とされ、型式証明の申請が2025年3月に受理されました[参考資料15]。事実

それぞれの考え方は、本シリーズ『固定翼・VTOLと長時間飛行』の「VTOLの4つの方式」と同じです。ティルトは巡航が効率的な傾向、上昇専用の追加は制御を分けやすいが重りになるという、一般的な傾向は共通です(解説)。

4. 電池と航続:垂直に上がるのは大変

電動のeVTOLは、ガソリンの代わりに電池を積みます。電池は軽い燃料に比べて、質量あたりのエネルギーが小さい(本シリーズ『リチウムイオン電池の基本』)ので、どれだけ電池を積めるかが航続を決めます。ここでは、数字の感覚をつかむための、本稿の例示の計算をします。実在の機体の性能ではありません。

必要な電力:垂直に上がる間と、翼で巡航する間(例示)離陸・着陸(ホバリング)643 kW翼で巡航147 kW0350700 kW前提(例示。実在の機体の値ではない):重さ2,177 kg(最大離陸重量4,800ポンドの換算)、ローター6個(直径2.4 m)、ホバリングは理想の誘導動力÷(ローター効率0.7×電動系0.85)、巡航は 重さ×速度55 m/s÷揚抗比10÷電動・プロペラ系0.8。垂直に上がる間は、巡航の約4.4倍の電力(本稿の計算)。重さの単位はFAAの官報の値(Jobyの機体)を使い、他の数字は本稿の仮定。実機の性能を示すものではない。
図3 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。垂直に上がる間と、翼で巡航する間の電力。前提は図の下に示しました。機体の重さだけ、FAAの官報(Jobyの機体)の値を換算して使い、ほかは本稿の仮定です[参考資料3]。

図3のとおり、垂直に上がる(ホバリング)間は、巡航の約4.4倍の電力が要ります。ローターが機体の重さを、空気を押し下げ続けることで支えるためです(本シリーズ『固定翼・VTOLと長時間飛行』の図2・図3と同じ考え方)。本稿の計算

電池は機体の重さの何割か(例示)約20マイルの飛行約9% (40 kWh)約100マイルの飛行約31% (135 kWh)0%25%50%前提:図3と同じ機体の例示。離着陸のホバリング合計90秒、巡航55 m/s、電池パックは1 kgあたり200 Wh(仮定)。電池の質量=必要なエネルギー÷200 Wh/kg。割合は最大離陸重量に対する比。予備のエネルギー(規則が求める)は含めていない。距離を5倍にすると、電池の重さの割合も約3.4倍になる(本稿の計算)。ホバリング分は距離によらず一定。だから、都市内の短い飛行が主な用途になりやすい(解説)。Archerは約20マイルの飛行を想定と説明(会社)。
図4 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。電池が機体の重さに占める割合の例示。予備のエネルギーは含めていません。会社が説明する設計目標や航続の値とは別の、本稿の計算です。

図4のとおり、約20マイルの飛行なら、電池は機体の約9%で済みますが、約100マイルでは約31%になります(200 Wh/kgのパックを仮定)。本稿の計算 距離を5倍にすると、電池の割合は約3.4倍です。ホバリング分は距離によらず必要なためです。この計算から、最初の用途が都市内の短い飛行になりやすい理由が分かります(解説)。

会社の説明では、Jobyは、パイロット1名と乗客4名、最大時速200マイル、目標の航続100マイルと説明しています(設計目標)[参考資料11]。Archerは、約20マイルの短距離の飛行に最適化した、と説明しています[参考資料12]。事実 未確定/将来 BETAは、従来型の離着陸のCX300について、225 kWh(45 kWhの電池パック5個)を搭載し、最大約215海里の任務、実証の飛行で336海里を飛んだと説明しています[参考資料14]。事実 いずれも会社の説明で、認証された性能ではありません。

よくある誤解:「電池が良くなれば、空飛ぶクルマは長距離を飛べる」

正しくは:電池の性能が上がれば航続は延びますが、垂直に上がるときの電力は機体の重さと推力で決まるため、減りません。距離が長いほど電池が重くなり、電池が重くなると、さらに電力が要る、という循環があります(解説)。長距離には、翼で巡航できるCTOL(従来型の離着陸)や、滑走を使う機体が有利になる場合もあります。

素材技術者の視点①:電池は「軽さ」と「燃えにくさ」の両立

eVTOLは人を乗せるため、電池の熱暴走(1つのセルの発熱が隣へ広がること)への対策が特に重要です。Archerは、電池のセルは、まれに煙や炎を出して近くの物に着火しうる、と提出書類に書いています[参考資料12]。事実 BETAは、複数のパックに分けたモジュール構造(45 kWhのパック5個、各パックは11のサブパック)にして、試験と認証を単純にする、と説明しています[参考資料14]。セルの材料(電解液、セパレーター)、パックの断熱材と難燃材、冷却構造が、安全と重さの両方を左右します。本シリーズ『熱暴走と電池の安全』を参照してください。

5. 型式証明とは:FAAの5つの段階と、会社の呼び方

型式証明(Type Certificate)は、ある機体の「設計」が、安全の基準に合うことを当局が認める証明です。たとえるなら、自動車の「型式指定」に近い考え方です(たとえの限界:航空機は、1機ごとの証明や、運航会社の許可、パイロットの資格が別に要ります)。

FAAは、設計承認(型式証明など)を5つの段階の過程と説明しています[参考資料1]。事実 命令8110.4C(変更7、2023年10月20日)の段階は、①概念設計、②要求の定義、③適合の計画、④実施、⑤認証後の活動です[参考資料2]。事実

型式証明の段階 ― FAAの正式な5つの段階と、会社の数え方FAA 命令8110.4C(変更7、2023年10月20日)の5つの段階① 概念設計② 要求の定義③ 適合の計画④ 実施⑤ 認証後の活動Joby の数え方(10-K:5つの「ステージ」)1 証明の基礎2 適合の手段3 証明の計画4 試験・解析5 実証・確認Archer の数え方(10-K:命令8110.4Cは「4つの段階」と説明)段階 1段階 2段階 3段階 4同じ型式証明の過程でも、FAAの文書は5段階、Jobyは自社の5ステージ、Archerは4段階と説明する。「第4ステージの75%」のような会社の進捗は、会社の説明で、FAAが認めた進捗率ではない。FAAのページは「5段階の過程」と説明し、段階名は命令8110.4Cで確認した(確認日 2026年10月25日)。
図5 概念図(ベクター作図)。FAAの5つの段階と、会社の段階の数え方の違い。会社の数え方は各社の提出書類(Joby:5ステージ、Archer:4段階)の説明です[参考資料1・2・11・12]。

同じ過程でも、Jobyは自社の「5つのステージ」(証明の基礎、適合の手段、証明の計画、試験・解析、実証・確認)で説明し、Archerは、命令8110.4Cは「4つの段階」を定める、と説明しています[参考資料11・12]。FAAの公式な段階名と、会社の呼び方は、同じではありません。会社が「第4段階の75%」と言うときは、会社の物差しでの進み具合で、FAAが認めた進捗率ではありません[参考資料10]。事実

新しい機体の認証の道:特別クラスと耐空性基準

パワードリフトは、既存の区分(飛行機、ヘリコプター)に収まらないため、FAAは特別クラス(14 CFR 21.17(b))として、機体ごとの耐空性基準を作り、官報で公示しました。Joby JAS4-1 の基準は2024年3月8日(89 FR 17230)、Archer M001 の基準は2024年5月24日(89 FR 45944)に最終となりました[参考資料3・4]。Jobyは2018年11月2日、Archerは2022年3月30日に、型式証明を申請しています[参考資料3・4]。BETAの電動エンジンには、2024年12月17日に特別条件が公示されました(89 FR 101854)[参考資料6]。事実 これらは型式証明の途中の文書で、型式証明そのものではありません。

「型式証明がある」だけでは飛ばせない ― 別々の許可が重なる型式証明(TC)機体の設計が基準に合う1製造の証明(PC)同じ品質で作れる2耐空証明(AC)1機ごとに飛べる状態3運航の証明(OC)事業者が運航してよい4操縦者・規則資格・空域・運航の規則5EHang EH216-S:CAACからTC(2023年10月)、耐空証明(同12月)、PC(2024年3月)、OC(2025年3月)を得た、と会社の提出書類が記載。ただし運航は、昼間のみ、悪天候は不可、隔離された非管制空域、人口の少ない地域、地上要員の視界内に限る、と同じ文書が記載。FAAの側では、有人の動力揚力機の操縦者資格と運航のための規則(SFAR)が2024年11月21日に最終規則となった(89 FR 92296)。型式証明は、1つの許可の1つ。「認証された」と一括せず、会社・機体・用途・条件の範囲を読む。
図6 概念図(ベクター作図)。機体が乗客を乗せて飛ぶまでに必要な、重なる許可。EHangの状況は同社の提出書類の記載です[参考資料15]。

型式証明は、5つの許可の1つにすぎません。①設計の型式証明(TC)、②製造の証明(PC)、③1機ごとの耐空証明(AC)、④運航会社の運航証明(OC)、⑤パイロットの資格と運航の規則、です。FAAは、パワードリフトの操縦者資格と運航の規則(10年間のSFAR)を、2024年11月21日の最終規則にしました(89 FR 92296、2025年1月21日施行)[参考資料5]。また、パワードリフトの型式証明に関するAC 21.17-04の草案は2024年6月12日に意見募集され、最終版は官報では確認できませんでした[参考資料7]。事実

よくある誤解:「型式証明を受けた=その機体は安全に使える」

正しくは:型式証明は、その会社・その型の設計が、その基準に合うことを認めるものです。EHangの EH216-S は、CAACから型式証明を得ていますが、同じ提出書類に、昼間のみ、雨・雪・雷雨・着氷・砂嵐・濃霧では飛ばない、隔離された非管制空域、人口の少ない地域、地上要員の視界内、という運航の制限が書かれています[参考資料15]。事実 「認証された」と一括せず、範囲と条件を読みます。

6. 取得済みと進行中:4社の状況

型式証明の状況(確認日 2026年10月25日)― 取得済みと進行中を分ける機体当局型式証明根拠(会社の最新の提出書類・官報)EHang EH216-S中国民用航空局(CAAC)取得済み(2023年10月)20-F(2026年5月15日)。運航に条件Joby JAS4-1FAA(米国)進行中(未取得)10-Q(2026年8月6日):第4段階の約75%(会社)Archer M001 (Midnight)FAA(米国)進行中(未取得)10-Q(2026年8月10日):型式証明の取得に向けて作業中BETA CX300 (CTOL)FAA(米国)進行中(未取得)10-K(2026年3月9日):認証済みの機体は未納入BETA A250 (VTOL)FAA(米国)進行中(未取得)10-K:CX300の約12か月後を目標(会社)FAAの官報:Jobyの基準(89 FR 17230、2024年3月8日)、Archerの基準(89 FR 45944、2024年5月24日)、BETAの電動エンジンの特別条件(89 FR 101854、2024年12月17日)。これらは「型式証明の途中の文書」で、型式証明そのものではない。FAAが型式証明を出した公式の記録は、確認日時点で見つからなかった。
図7 概念図(ベクター作図)。型式証明の状況(確認日 2026年10月25日)。根拠は各社の最新の提出書類(2026年3〜8月)と、官報です[参考資料3〜6・10・12〜15]。
  • EHang EH216-S(取得済み、CAAC):同社の20-F(2026年5月15日)は、2023年10月に型式証明、2023年12月に耐空証明、2024年3月に製造証明、2025年3月に運航証明を得たと説明しています。2人乗りの無操縦者機で、最大航続30 km、飛行時間25分、最高時速130 km(会社の公称)、2025年に169台を納入、累計83,000回超の安全な飛行(会社)です[参考資料15]。事実 独立した検証は確認できませんでした。
  • Joby JAS4-1(進行中、FAA):10-Q(2026年8月6日)は、5つのステージのうち3つを完了または実質完了、第4ステージの約75%、第5ステージが進行中と説明し、最初の乗客は2026年を目標としています[参考資料10]。事実 未確定/将来
  • Archer M001 Midnight(進行中、FAA):10-K(2026年3月2日)は、適合手段が2026年1月にFAAに完全に受理されたと説明し、10-Q(2026年8月10日)は、FAAの型式証明に向けた作業が続いている、と説明しています[参考資料12・13]。事実
  • BETA(進行中、FAA):10-K(2026年3月9日)は、CX300(従来型の離着陸)はPart 23の認証を、電動モーターH500Aの型式証明の約12か月後に目標とし、A250(垂直離着陸)は、CX300の約12か月後を目標とすると説明しています。認証済みの機体は未納入です[参考資料14]。事実 未確定/将来

EASA(欧州)は、VTOL特別条件(SC-VTOL)と適合手段(MOC)を公開協議しています(ページは2025年7月18日に更新)[参考資料16]。事実 欧州・日本の個別の機体の状況は、この記事では確認していません。

型式証明の前に飛ぶ:eIPP

FAAは、2025年9月16日にeVTOL統合パイロットプログラム(eIPP)の提案募集を官報に公示し、2026年3月9日に、8つの官民プロジェクト(28州)を選びました[参考資料8・9]。事実 FAAは、これを「FAAの完全な監督のもとで、実際の任務に次世代の航空機を使う」と説明しています。Jobyは、型式証明の前に、eIPPで初期の運航を始める機会がある、と説明しています[参考資料10]。eIPPの飛行は、型式証明を得た商用の運航とは別のものです(解説)。

電池の搭載区画、取り外したモジュール、保護された接続部や冷却板を分けて示す概念画像です。実際の保守手順や通電作業を示すものではありません。
図8 ImageGen生成の概念画像。電池の搭載区画、取り外したモジュール、保護された接続部や冷却板を分けて示す概念画像です。実際の保守手順や通電作業を示すものではありません。 実在する製品・施設・実測結果ではありません。断面、色、矢印は理解のための表現で、寸法比は説明用です。

7. 素材技術者の視点と、確認できなかったこと

素材技術者の視点②:複合材と、静かなプロペラ

FAAの官報によれば、Joby JAS4-1 の構造とプロペラは複合材でできています[参考資料3]。事実 軽さが電池の量に直結する(図4)ので、炭素繊維強化プラスチックなどの複合材は、機体の重さを減らす中心の素材です。同時に、複合材の疲労、衝撃損傷(鳥・落雷)、水の浸入、検査のしやすさが、認証での試験の対象になります(解説)。Jobyは、離着陸時の騒音を約65 dBA、高度500 ftの上空飛行ではほぼ無音と説明していますが、これは会社の主張で、独立した検証は確認できませんでした[参考資料11]。

素材技術者の視点③:モーター、磁石、そして冗長性

Jobyは、6つのプロペラのそれぞれを2つの独立したモーターで駆動し、4つの電池から給電すると説明しています[参考資料11]。電動の推進は多数のモーターで冗長にして安全を高める考え方です(会社の説明)。モーターの性能は、強い磁石(本シリーズ『永久磁石とレアアース』)、巻線の絶縁材、冷却に支えられます。FAAは、電動モーター・制御装置・高電圧システムを主な推進に使うことを「新しい設計の特徴」として、BETAの電動エンジンに特別条件を定めました[参考資料6]。事実 高電圧の絶縁材や冷却は、素材の課題です(解説)。

確認できなかったこと

  • FAAが型式証明を発行した公式の記録(確認日時点で見つからず。最新の会社の提出書類は2026年8月まで)。
  • 会社の進捗率(「第4段階の75%」など)の、FAAによる確認。
  • 設計目標の航続・速度・騒音の、独立した検証。
  • EHangの運航の独立した検証(累計83,000回超の飛行などは会社の説明)。
  • 欧州・日本・その他の国の、個別の機体の認証の状況。
  • AC 21.17-04の最終版(草案のみ確認)。
  • 事故・不具合の統計(この記事では、確認できる公式の調査報告を使っていない)。

8. 評価・標準の読み方

eVTOLは、設計の安全の基準(型式証明の基準)、航続・速度、騒音、電池の安全、運航の規則などのものさしで測ります。大事なのは、「認証のどの段階か」と「何が認証されたか」を分けて読むことです。同じ「進行中」でも、基準が官報で最終になった段階と、適合手段が受理された段階、試験を実施中の段階は別です。

評価項目代表的な試験・ベンチマーク(名称・出典)標準・規則・指針(名称・確認した資料)読み方の注意
型式証明の段階FAAの5つの段階(命令8110.4C 変更7)[参考資料1・2]事実14 CFR Part 21(特別クラス:§21.17(b))。Jobyの基準 89 FR 17230、Archerの基準 89 FR 45944[参考資料3・4]事実会社の段階の数え方はFAAの段階名と違う。進捗率は会社の説明
設計の安全の基準確認できなかった(試験の本文は各社の適合手段)機体ごとの耐空性基準(官報)、電動エンジンの特別条件 89 FR 101854[参考資料3・4・6]事実基準は機体ごとに作られる。基準の中身(試験条件)はこの記事では読んでいない
パイロットと運航確認できなかったパワードリフトのSFAR(89 FR 92296、2025年1月21日施行)[参考資料5]事実型式証明とは別の許可。運航証明・パイロットの資格が要る
型式証明のガイド確認できなかったAC 21.17-04「Type Certification of Powered-lift」草案(89 FR 50042)[参考資料7]事実未確定/将来最終版は官報で確認できなかった
欧州の基準確認できなかったEASA SC-VTOL と適合手段(MOC)[参考資料16]事実協議中の文書を含む。最終の状態は個別に確認する
中国の認証確認できなかったCAACの型式証明・耐空証明・製造証明・運航証明(EHangの提出書類の記載)[参考資料15]事実CAACの公式文書は直接確認していない。運航の制限が付く
航続・速度・騒音会社の設計目標・公称(Joby:100マイル、時速200マイル、約65 dBA)[参考資料11]事実未確定/将来確認できなかった認証された性能ではない。独立した検証は未確認。ASTMの規格は、確認しなかった

表の整理は本稿の計算(整理)。名称・状態は官報・提出書類で確認(確認日 2026年10月25日)。

読み方の注意(素材技術者向け)

  • 「認証」の範囲を読む:型式証明は設計の証明で、製造・耐空・運航・パイロットは別です。EHangの例のように、運航の制限が付きます。
  • 会社の進捗率と、当局の段階は別:「第4段階の75%」は、会社の物差しです。
  • 設計目標と認証された性能は別:航続100マイル・時速200マイルなどは、設計目標で、未確定/将来です。
  • 提案・最終・施行を区別する:耐空性基準は官報で最終、ACは草案のみ、など、文書の段階が違います。

9. 用語集

eVTOL
電動の垂直離着陸機(electric Vertical Take-Off and Landing)。日本では「空飛ぶクルマ」とも呼ばれる。
パワードリフト(動力揚力機)
FAAの区分。回転翼機と飛行機の両方の性質をもつ航空機。
型式証明(TC)
機体の設計が基準に合うことを当局が認める証明。
製造証明(PC)
承認された設計どおりに、継続して作れることの証明。
耐空証明(AC)
1機ごとに、飛べる状態であることの証明。
運航証明(OC)
事業者が運航してよいという許可(Air Operator Certificate)。
特別クラス(14 CFR 21.17(b))
既存の区分に当てはまらない新しい航空機に、個別の基準を作って認証する道。
耐空性基準
機体ごとに定める、満たすべき安全基準。官報で公示される。
G-1(認証基準)
FAAと合意する、その機体に適用する基準の文書。
適合手段(MOC)
基準を満たすことを、どんな試験・解析で示すかの方法。
SFAR
特別連邦航空規則。パワードリフトの操縦者と運航の規則は10年間のSFAR。
eIPP
FAAのeVTOL統合パイロットプログラム。州・地方政府と民間が実際の任務で試す。
CTOL
従来型の離着陸(Conventional Take-Off and Landing)。滑走して離着陸する。
ティルト
プロペラやローターの向きを変えて、上昇と前進を使い分ける方式。
リフト+クルーズ
上昇用と巡航用の推進を分ける方式。
ホバリング
空中で止まること。
最大離陸重量(MTOW)
離陸してよい機体の最大の重さ。
kWh
エネルギーの単位。1 kWは1時間で1 kWh。
SC-VTOL
EASAのVTOL特別条件(Special Condition VTOL)。
CAAC
中国民用航空局。
無操縦者機
パイロットが搭乗しない航空機。地上から監視する。

10. 参考資料(一次情報)

  1. FAA Original Design Approval Process(FAAの設計承認は5つの段階の過程。型式証明などを発行) — www.faa.gov/aircraft/air_cert/design_approvals/orig_des_approv_proc
  2. FAA Order 8110.4C, Type Certification, Change 7(2023年10月20日。5つの段階:概念設計、要求の定義、適合の計画、実施、認証後の活動) — www.faa.gov/documentLibrary/media/Order/Order_8110.4C_CHG_7.pdf
  3. 連邦官報(FAA) Airworthiness Criteria: Special Class Airworthiness Criteria for the Joby Aero, Inc. Model JAS4-1 Powered-Lift, 89 FR 17230(2024年3月8日。最大離陸重量4,800ポンド、パイロット1名と乗客4名、傾く6基の電動エンジン。2018年11月2日に型式証明を申請) — www.federalregister.gov/documents/2024/03/08/2024-04690/airworthiness-criteria-special-class-ai
  4. 連邦官報(FAA) Airworthiness Criteria: Special Class Airworthiness Criteria for the Archer Aviation, Inc. Model M001 Powered-Lift, 89 FR 45944(2024年5月24日。最大離陸重量6,500ポンド、パイロット1名と乗客4名、12基の電動エンジン〔6基が傾く〕。2022年3月30日に型式証明を申請) — www.federalregister.gov/documents/2024/05/24/2024-11192/airworthiness-criteria-special-class-ai
  5. 連邦官報(FAA) Integration of Powered-Lift: Pilot Certification and Operations; Miscellaneous Amendments Related to Rotorcraft and Airplanes, 89 FR 92296(2024年11月21日。最終規則と10年のSFAR。2025年1月21日に施行) — www.federalregister.gov/documents/2024/11/21/2024-24886/integration-of-powered-lift-pilot-certi
  6. 連邦官報(FAA) Special Conditions: BETA Technologies Inc. Model H500A Electric Engines, 89 FR 101854(2024年12月17日。電動エンジンの特別条件。2025年1月16日に施行) — www.federalregister.gov/documents/2024/12/17/2024-29490/special-conditions-beta-technologies-in
  7. 連邦官報(FAA) Draft Advisory Circular for the Type Certification of Powered-Lift, 89 FR 50042(2024年6月12日。草案AC 21.17-04の意見募集。最終版は官報では確認できなかった) — www.federalregister.gov/documents/2024/06/12/2024-12859/draft-advisory-circular-for-the-type-ce
  8. 連邦官報(FAA) eVTOL and Advanced Air Mobility Integration Pilot Program(eIPP), 90 FR 44751(2025年9月16日。州・地方政府と民間の提案を募る) — www.federalregister.gov/documents/2025/09/16/2025-17844/electric-vertical-takeoff-and-landing-a
  9. FAA The eIPP: Accelerating AAM into American Skies(2026年3月9日に8つの官民プロジェクトを選定、28州。FAAの監督のもとで実際の任務に使う) — www.faa.gov/aam/eipp
  10. Joby Aviation(会社) Form 10-Q(2026年6月30日の四半期、2026年8月6日提出)。FAA型式証明の第4段階の約75%、最初の乗客は2026年を目標、eIPPで型式証明の前に初期運航(会社の説明) — www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000435/joby-20260630.htm
  11. Joby Aviation(会社) Form 10-K(2025年12月期、2026年2月27日提出)。5つの「ステージ」の自社の説明、パイロット1名と乗客4名・最大時速200マイル・目標の航続100マイル(設計目標) — www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000160/joby-20251231.htm
  12. Archer Aviation(会社) Form 10-K(2025年12月期、2026年3月2日提出)。命令8110.4Cは「4つの段階」と説明、適合手段が2026年1月にFAAに完全に受理された、12-tilt-6の推進方式、約20マイルの飛行を想定(会社の説明) — www.sec.gov/Archives/edgar/data/1824502/000182450226000019/achr-20251231.htm
  13. Archer Aviation(会社) Form 10-Q(2026年6月30日の四半期、2026年8月10日提出)。FAA型式証明の取得に向けた作業が継続、eIPPに選ばれたと説明(会社の説明) — www.sec.gov/Archives/edgar/data/1824502/000182450226000059/achr-20260630.htm
  14. BETA Technologies(会社) Form 10-K(2025年12月期、2026年3月9日提出)。CX300(従来型の離着陸)とA250(垂直離着陸)、225 kWh〔45 kWhパック5個〕、336海里の飛行、認証済みの機体は未納入(会社の説明) — www.sec.gov/Archives/edgar/data/1784570/000162828026015838/bta-20251231.htm
  15. EHang(会社) Form 20-F(2025年12月期、2026年5月15日提出)。EH216-Sの型式証明(2023年10月)・耐空証明・製造証明・運航証明と、運航の制限、納入台数(会社の説明) — www.sec.gov/Archives/edgar/data/1759783/000119312526226608/d39307d20f.htm
  16. EASA Special Condition VTOL and Means of Compliance(EASAのVTOL特別条件と適合手段。ページは2025年7月18日に更新、第5次の手段案の意見募集) — www.easa.europa.eu/en/document-library/product-certification-consultations/special-condition-vt

11. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
FAAの設計承認(型式証明など)は5つの段階の過程FAAのページ
出典1 https://www.faa.gov/aircraft/air_cert/design_approvals/orig_des_approv_proc
事実
FAA命令8110.4C(変更7、2023年10月20日)の5つの段階:概念設計、要求の定義、適合の計画、実施、認証後の活動FAA命令の目次と本文
出典2 https://www.faa.gov/documentLibrary/media/Order/Order_8110.4C_CHG_7.pdf
事実
Jobyは自社の説明で、型式証明を5つの「ステージ」(証明の基礎、適合の手段、証明の計画、試験・解析、実証・確認)で説明する会社の提出書類(10-K)
出典11 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000160/joby-20251231.htm
事実
Archerは自社の提出書類で、命令8110.4Cが「4つの段階」を定めると説明会社の提出書類(10-K)。FAAの文書の記述(5段階)と異なる
出典12 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1824502/000182450226000019/achr-20251231.htm
事実
Jobyの10-Q(2026年8月6日):5段階のうち3つを完了または実質完了、第4段階の約75%、第5段階が進行中(会社の説明)。型式証明は未取得会社の提出書類
出典10 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000435/joby-20260630.htm
事実
Joby JAS4-1:最大離陸重量4,800ポンド、パイロットと乗客4名、傾く6基の電動エンジンの5枚羽プロペラ、固定翼とV字尾翼、複合材。2018年11月2日に型式証明を申請、基準は2024年3月8日に最終連邦官報
出典3 https://www.federalregister.gov/documents/2024/03/08/2024-04690/airworthiness-criteria-special-class-airworthiness-criteria-for-the-joby-aero-inc-model-jas4-1
事実
Archer M001:最大離陸重量6,500ポンド、パイロットと乗客4名、12基の電動エンジン(前縁6基が傾く、後縁6基は上昇専用で巡航中は停止)。2022年3月30日に型式証明を申請、基準は2024年5月24日に最終連邦官報
出典4 https://www.federalregister.gov/documents/2024/05/24/2024-11192/airworthiness-criteria-special-class-airworthiness-criteria-for-the-archer-aviation-inc-model-m001
事実
Archerの適合手段は2026年1月にFAAに完全に受理(会社の説明)。10-Q(2026年8月)は型式証明に向けた作業が継続と説明会社の提出書類
出典12 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1824502/000182450226000019/achr-20251231.htm
出典13 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1824502/000182450226000059/achr-20260630.htm
事実
パワードリフト(動力揚力機)の操縦者資格と運航の最終規則とSFAR(10年)は2024年11月21日(89 FR 92296)連邦官報
出典5 https://www.federalregister.gov/documents/2024/11/21/2024-24886/integration-of-powered-lift-pilot-certification-and-operations-miscellaneous-amendments-related-to
事実
BETA H500A電動エンジンの特別条件は2024年12月17日(89 FR 101854)、2025年1月16日施行連邦官報
出典6 https://www.federalregister.gov/documents/2024/12/17/2024-29490/special-conditions-beta-technologies-inc-model-h500a-electric-engines
事実
BETAの10-K:CX300は従来型の離着陸、A250は垂直離着陸。認証済みの機体は未納入。CX300は電動モーターの型式証明の約12か月後にPart 23の認証を目標会社の提出書類
出典14 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1784570/000162828026015838/bta-20251231.htm
事実
BETA CX300の搭載エネルギーは225 kWh(45 kWhのパック5個)、最大約215海里の任務、336海里の飛行(会社の説明)会社の提出書類
出典14 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1784570/000162828026015838/bta-20251231.htm
事実
EHang EH216-S:CAACからTC(2023年10月)、耐空証明(2023年12月)、PC(2024年3月)、OC(2025年3月)会社の提出書類(20-F)
出典15 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1759783/000119312526226608/d39307d20f.htm
事実
EH216-Sの運航は、昼間のみ、悪天候不可、隔離された非管制空域、人口の少ない地域、地上要員の視界内に限られる(会社の記載)会社の提出書類(20-F)
出典15 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1759783/000119312526226608/d39307d20f.htm
事実
EH216-Sは2人乗りで、最大航続30 km、飛行時間25分、最高時速130 km(会社の公称)。2025年に169台を納入、累計83,000回超の安全な飛行(会社)会社の提出書類(20-F)
出典15 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1759783/000119312526226608/d39307d20f.htm
事実
EHang VT35はリフト+クルーズの機体で、型式証明の申請は2025年3月に受理会社の提出書類(20-F)
出典15 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1759783/000119312526226608/d39307d20f.htm
事実
AC 21.17-04(パワードリフトの型式証明)の草案が2024年6月12日に意見募集連邦官報
出典7 https://www.federalregister.gov/documents/2024/06/12/2024-12859/draft-advisory-circular-for-the-type-certification-of-powered-lift
事実
eIPP:2025年9月16日に提案募集、2026年3月9日に8つのプロジェクトを選定(28州)。FAAの監督のもとで実際の任務に使う連邦官報とFAAのページ
出典8 https://www.federalregister.gov/documents/2025/09/16/2025-17844/electric-vertical-takeoff-and-landing-and-advanced-air-mobility-integration-pilot
出典9 https://www.faa.gov/aam/eipp
事実
Jobyは、型式証明の前にeIPPで初期運航を始める機会があると説明(会社)会社の提出書類
出典10 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000435/joby-20260630.htm
事実
EASAはVTOL特別条件と適合手段(MOC)を公開協議しているEASAのページ
出典16 https://www.easa.europa.eu/en/document-library/product-certification-consultations/special-condition-vtol
事実
Jobyの設計目標:パイロット1名と乗客4名、最大時速200マイル、目標の航続100マイル(会社の設計目標。未確定)会社の提出書類(設計目標)
出典11 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1819848/000181984826000160/joby-20251231.htm
事実
Archerは約20マイルの短距離の飛行を想定(会社)会社の提出書類
出典12 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1824502/000182450226000019/achr-20251231.htm
事実
垂直飛行は巡航の約4.4倍の電力:643 kW対147 kW。電池は約20マイルで機体の約9%、約100マイルで約31%(200 Wh/kgを仮定)本稿の計算(前提は図3・図4に明記)本稿の計算
FAAが型式証明を発行した公式の記録は、確認日時点で見つからなかった解説:本稿が確認した範囲(会社の最新の提出書類は2026年8月)事実

最終更新:2026年10月25日/出典は一次情報(FAA、連邦官報、EASA、SECの提出書類〔Joby、Archer、BETA、EHang〕)に限定しています。FAAの型式証明の発行の公式記録、会社の進捗率のFAAによる確認、設計目標の独立した検証、EHangの運航の独立した検証、欧州・日本の個別の機体の状況、AC 21.17-04の最終版、事故・不具合の統計、ASTMの規格は、確認できなかったため記載していません。会社の株価・評価額・資金調達・特許訴訟には触れていません。本記事は会社・機体の優劣をつけず、法的助言・投資助言ではありません。攻撃用の兵器は扱っていません。