IROSAs|ISSの次世代展開型太陽電池アレイの性能と導入状況

NASA アメリカ
概要
NASAは国際宇宙ステーション(ISS)の電力供給能力を強化するため、次世代の展開型太陽電池アレイ「IROSAs」を導入した。合計8基のIROSAsにより、研究および運用向けに160kW以上の電力を増強する。このアップグレードは、ISSでの高度な研究活動を支えるだけでなく、将来の深宇宙探査に向けた技術実証の基盤となる。
詳細

主要成果

NASAは、国際宇宙ステーション(ISS)の電力生成および配電能力を向上させるため、次世代の展開型太陽電池アレイ「IROSAs(International Space Station Roll Out Solar Arrays)」を導入した。最終的に合計8基のIROSAsを設置することで、研究および運用に利用可能な電力を160kW以上増加させる計画である。

技術・詳細

IROSAsは、Boeingとの契約に基づきRedwire社によって設計、製造、およびテストが行われた。本システムは、従来のISSに搭載されていたレガシーアレイの約半分のサイズであるにもかかわらず、1基あたり約28kWの追加電力を生成することが可能である。

技術的な最大の特徴は、軽量かつコンパクトな設計にある。打ち上げ時はシリンダー状に収納されており、設置後にヨガマットのように展開される仕組みとなっている。この高度な設計により、打ち上げ時の質量と体積を削減できるほか、自律的な自己展開システムを採用することで、展開時のリスクを最小限に抑えている。なお、本技術の有効性は2017年にISS上で行われた技術デモンストレーションによって既に検証済みである。

背景・導入経緯

ISSにおける電力は、生命維持システムや日常業務、そして地球上の生活向上や深宇宙探査の準備に寄与する数百件の研究調査を支える不可欠なエネルギー源である。IROSAsの導入は過去5年間にわたって進められており、2021年から2023年の間にまず6基がISS外に設置された。

その後、2023年の電力予測に基づき、さらなる追加導入が決定した。追加分となるIROSAsは、SpaceX社の第35回商用補給サービスミッションにおいて、Dragon宇宙船のトランクに搭載されて運ばれた。

今後の展望

電力システムの刷新により、ISSは低地球軌道におけるNASAのレガシーを維持するだけでなく、太陽系への到達範囲を広げるための技術進展を加速させる。具体的には、「二重小惑星機動計画(Double Asteroid Redirection Test)」のような惑星防衛のデモンストレーションや、将来の有人探査に向けた取り組みが挙げられる。ISSは、地球軌道外への遠征に必要な技術を検証するための不可欠なテストベッドとして機能し続ける。

元記事: https://www.nasa.gov/missions/station/iss-research/power-up-roll-out-solar-arrays-boost-space-station-power-supply/

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