TECHNOLOGY EXPLAINER
EU AI法
― 「いつから、誰に、何が適用されるか」を原文で確かめる
EU AI法(Regulation (EU) 2024/1689)は、AI システムを「禁止」「高リスク」「透明性」「最小リスク」の区分で規律し、汎用目的AIモデルには別の義務を課す規則です。2024年8月1日に発効し、適用は段階的に進んでいます。 この分野は変化が速く、とくに高リスクAIの適用日は、2026年7月27日に発効した Digital Omnibus on AI(規則 (EU) 2026/1744)で、附属書Ⅲの分野は2027年12月2日、附属書Ⅰの製品に関わるものは2028年8月2日へ移りました(当初は2026年8月2日と2027年8月2日)。 この記事は、2026年10月15日時点で EUR-Lex の原文と欧州委員会のページを確認し、法の段階(提案・採択・発効・適用開始)を区別して整理します。法的助言ではありません。
- EU AI法とは何か(3行でつかむ)
- 適用日の段階 ― 2024年の発効から2030年まで
- Digital Omnibus ― 提案から発効まで、何が変わったか
- 適用範囲と主体 ― 提供者・導入者・域外適用・研究開発の除外
- リスクの区分
- 禁止される慣行
- 高リスクAI ― 二つの入口と、求められること
- 汎用目的AIモデル
- 透明性義務(第50条)
- 罰則と執行 ― 本稿の計算
- 製造・研究開発での位置づけ
- 限界と、確認できなかったこと
- 評価・標準の読み方
- 用語集
- 参考資料(一次情報)
- 主張と出典の対応表(監査)
事実=法令・公式文書に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=草案・計画・今後の期日であり、実施の実績が確認できていない事項
このほか、読み取りは「解説」として区別しています。推測は太字で示します。規制の日付は確認日(2026年10月15日)時点の条文によります。条文は提案・採択・発効・適用開始を区別して書きます。
この記事は、公式の条文と文書の内容を整理した解説で、特定の企業・製品がEU AI法の義務を負うかどうかを判断するものではありません。実際の適用の有無は、条文の原文、欧州委員会のガイドライン、各国の当局の見解、専門家(弁護士など)の助言で確認してください。係属中の手続きや今後の改正の結論は推測しません。
1. EU AI法とは何か(3行でつかむ)
- リスクに応じた規律:規則 (EU) 2024/1689 は、社会的に受け入れられない慣行を禁止し、健康・安全・基本的権利へのリスクが高い用途を「高リスク」として要件を課し、チャットボットや生成物の表示には透明性の義務を課します。汎用目的AIモデルには、別の章で義務があります事実[参考資料1・3]。
- 適用は段階的で、日付は動いた:2025年2月2日に禁止慣行など、2025年8月2日に汎用目的AIモデルとガバナンス・罰則、2026年8月2日に一般適用(透明性など)。高リスクは、Digital Omnibus により2027年12月2日(附属書Ⅲ)と2028年8月2日(附属書Ⅰ)となりました事実[参考資料1・2]。
- 成立済みだが、周辺は未完:Digital Omnibus は2026年7月27日に発効しました。一方、高リスクの分類ガイドラインは確認日時点で草案の段階で、AI規則に基づく調和規格の官報への参照掲載は本稿では確認できませんでした未確定/将来[参考資料13・14]。
「EU AI法の高リスクの義務は2026年8月から」という説明は、2026年7月27日以降は古くなっています。 同じ規則の中でも、条文ごとに適用日が違います。日付を引用するときは、改正後の条文(規則 (EU) 2026/1744 による改正を反映したもの)と、確認日を添えてください。
2. 適用日の段階 ― 2024年の発効から2030年まで
規則 (EU) 2024/1689 は、2024年7月12日に EU 官報に公表され、公表から20日目の2024年8月1日に発効しました。第113条は、原則として2026年8月2日から適用するとしたうえで、章ごとに例外を定めていました。2026年の改正(第113条第3項の書き換え)で、高リスクに関する例外が変わっています事実[参考資料1・2]。
| 適用日 | 適用される内容 | 根拠条文 | 注記 |
|---|---|---|---|
| 2025年2月2日 | 第Ⅰ章(総則)と第Ⅱ章(禁止される慣行) | 第113条(a) | 第4条のAIリテラシーを含む。第5条の一部の項(ba)(bb)(1a)(1b)は、2026年の改正で2026年12月2日から(本稿第3章) |
| 2025年8月2日 | 第Ⅲ章第4節(通知機関)、第Ⅴ章(汎用目的AIモデル)、第Ⅶ章(ガバナンス)、第Ⅻ章(罰則)、第78条(秘密保持)。第101条は除く | 第113条(b) | 2025年8月2日前に上市した汎用目的AIモデルは、2027年8月2日までに遵守(第111条(3)) |
| 2026年8月2日 | 規則の一般適用日。第50条の透明性義務、第101条(委員会によるGPAIモデル提供者への罰金)など | 第113条本文 | 欧州委員会のページは、この日からAI Officeと加盟国の当局が実施・監督・執行を担うと記す[参考資料3] |
| 2026年12月2日 | 第5条(1)の(ba)(bb)、第5条(1a)(1b)(新たな禁止慣行)。第111条(4):2026年8月2日前に上市した生成系システムの第50条(2)対応 | 改正後の第113条(a)、第111条(4) | 規則 (EU) 2026/1744 による追加 |
| 2027年8月2日 | 2025年8月2日前に上市した汎用目的AIモデルの遵守期限。第2条(13)に基づく委員会の委任法令の採択期限 | 第111条(3)、改正後の第2条(13) | 委任法令は、附属書Ⅰ(A節)の整合法令が同等以上の保護を与える場合の義務の限定を定める |
| 2027年12月2日 | 第Ⅲ章第1〜3節のうち、第6条(2)と附属書Ⅲによる高リスクAI | 改正後の第113条(c)(i) | 当初は2026年8月2日 |
| 2028年8月2日 | 第Ⅲ章第1〜3節のうち、第6条(1)と附属書Ⅰによる高リスクAI | 改正後の第113条(c)(ii) | 当初は2027年8月2日 |
| 2030年8月2日/12月31日 | 公的機関が使う高リスクAIの経過措置(第111条(2))/附属書Xの大規模ITシステムの構成要素(第111条(1)) | 第111条 | 既存システムの経過措置 |
すべて条文の記載(事実)です。2026年12月2日以降の項目は、確認日時点で未確定/将来(期日が到来していない)の項目です。
3. Digital Omnibus ― 提案から発効まで、何が変わったか
「Digital Omnibus on AI」は、AI規則の実施を簡素化するための改正で、提案の段階から、すでに成立して発効した段階に進んでいます。段階ごとに日付を区別します。
| 日付 | 段階 | 確認した資料 |
|---|---|---|
| 2025年11月19日 | 提案:欧州委員会が AI Omnibus の提案を公表 | 欧州委員会のページ[参考資料4] |
| 2026年5月7日 | 政治合意 | 欧州委員会のAI法のページ[参考資料3] |
| 2026年6月16日/6月29日 | 採択:欧州議会の立場(6月16日)、理事会の決定(6月29日) | 規則 (EU) 2026/1744 の脚注[参考資料2] |
| 2026年7月8日 | 署名(ストラスブール) | 規則 (EU) 2026/1744[参考資料2] |
| 2026年7月24日 | 官報公表(OJ L, 2026/1744) | 規則 (EU) 2026/1744[参考資料2] |
| 2026年7月27日 | 発効(公表から3日目) | 規則 (EU) 2026/1744 第4条、欧州委員会のページ[参考資料2・4] |
すべて事実(各資料の記載)です。
改正規則の前文は、改正の理由として、「高リスクAIの提供者にコンプライアンスの技術的解決策を示す標準の準備の遅れ」と、「国レベルのガバナンスと適合性評価の枠組みの整備の遅れ」により、遵守の負担が予想より重くなったことを挙げ、同時に、健康・安全・基本的権利の保護水準は下げない、と述べています事実[参考資料2]。主な変更点は次のとおりです。
| 変更点 | 内容(改正規則の条文) | 条文 |
|---|---|---|
| 高リスクの適用日 | 附属書Ⅲ:2027年12月2日、附属書Ⅰ:2028年8月2日 | 第113条(c)の書き換え |
| 新たな禁止慣行 | 本人の明確な同意のない、実在の人物の親密な部位や性的行為を写す写実的な画像・映像・音声の生成・操作、児童の性的虐待にあたる素材の生成・操作を目的とするAIシステムの上市・使用など。システムの設計上それが合理的に予見できる再現可能な結果となり、十分な技術的な防止策がない場合も含む。2026年12月2日から | 第5条(1)(ba)(bb)、(1a)(1b) |
| AIリテラシー | 「十分なAIリテラシーのレベルを確保する措置をとる」から、「AIリテラシーの向上を支える措置をとる」へ。特定のレベルの保証を求めるものではない、と明記。委員会と加盟国は支援する | 第4条の置き換え |
| 透明性の猶予と実施 | 2026年8月2日前に上市した生成系システムの提供者は、2026年12月2日までに第50条(2)に対応する。行動規範の適切性の評価と、不十分な場合の実施法令に関する第50条(7)の書き換え | 第111条(4)、第50条(7) |
| 小規模中堅企業(SMC) | 中小企業向けの簡素化の一部をSMCへ拡大。罰金は「低い方」を適用 | 第3条(14b)、第99条(6a) |
| AI Officeの権限 | 同一の提供者が開発したGPAIモデルに基づくAIシステムなどについて、AI Officeが監督・執行の排他的な権限をもつ(一定の例外あり) | 第75条(1) |
| 安全部品の定義 | 「ユーザー支援、性能の最適化、サービスの効率、自動化、利便性、品質管理」の非安全面にのみ使われるAIは安全部品に当たらない。ただし故障・誤作動が健康・安全を危うくするAIは当たる | 第6条(1a)〜(1c)、第3条(14) |
| その他 | 偏り検出・是正のための特別カテゴリの個人データの処理(第4a条)、附属書Ⅰの改正(機械指令の削除、機械規則 (EU) 2023/1230 の追加)、規制サンドボックスの拡充 | 第4a条、附属書Ⅰ |
すべて規則 (EU) 2026/1744 の条文の記載(事実)の要約です。条文の全文は参考資料2で確認してください。
4. 適用範囲と主体 ― 提供者・導入者・域外適用・研究開発の除外
第2条(1)は、適用対象を次のように定めています事実[参考資料1]。EU の外にある事業者にも及ぶ点が特徴です。
| 対象 | 条文の要旨 | 日本の事業者の視点(解説) |
|---|---|---|
| 提供者(provider) | AIシステムをEU域内で上市・運用開始する、または汎用目的AIモデルをEU域内で上市する提供者。EU域内に所在するか第三国に所在するかを問わない(第2条(1)(a)) | AIを組み込んだ製品を EU 市場に出す企業は、日本にあっても対象になりうる |
| 導入者(deployer) | EU域内に設立・所在する導入者(同(b))。第三国に所在する提供者・導入者でも、AIシステムの出力がEUで使われる場合(同(c)) | EU 拠点の従業員がAIツールを業務で使う場合は、拠点の企業が導入者として扱われうる |
| 輸入者・販売者・製造者ほか | 輸入者と販売者(同(d))、製品にAIシステムを組み込み自社名で上市する製品製造者(同(e))、EU域内に設立されていない提供者の認定代理人(同(f))、EU域内の影響を受ける者(同(g)) | 製品の製造者は、AIシステムを自社製品に組み込んで自社名で出す場合に対象となる |
条文の記載は事実。右列は解説で、個別の企業への適用を判断するものではありません。
用語の定義も確認しておきます。第3条(1)は「AIシステム」を、様々な水準の自律性で動作するよう設計され、導入後に適応性を示すことがあり、明示的または暗黙の目的のために、受け取った入力から、物理的または仮想的な環境に影響しうる予測・コンテンツ・推奨・決定などの出力をどう生成するかを推論する機械ベースのシステムと定義しています。「導入者」は、自らの権限のもとでAIシステムを使用する者(個人的な非業務の利用を除く)です[参考資料1]。
適用されない場合
- 軍事・防衛・国家安全保障のみを目的とするAIシステム(第2条(3))。
- 科学研究開発のみを目的に開発・運用開始されたAIシステム・モデル(その出力を含む)(第2条(6))。
- 上市・運用開始前の研究・試験・開発活動(第2条(8))。ただし、実環境での試験はこの除外に含まれません。
- 純粋に個人的な非業務の活動で使う自然人の導入者の義務(第2条(10))。
研究開発の除外は、市場に出す前の活動に関するものです。市場に出す、運用を始める、実環境で試す、という段階に進むと、適用の有無を改めて確認する必要があります(解説)。
5. リスクの区分
欧州委員会は、AI法を四つのリスク水準で説明しています。許容できないリスク(禁止)、高リスク、透明性リスク、最小または無リスクです。汎用目的AIモデルについては、別の規則があります[参考資料3]。
| 区分 | 何が対象か | 主な求め | 適用開始 |
|---|---|---|---|
| 禁止 | 社会的に受け入れられない慣行(第5条、本稿第6章) | 上市・運用開始・使用の禁止 | 2025年2月2日(新たな項は2026年12月2日) |
| 高リスク | 附属書Ⅰの製品の安全部品など(第6条(1))、附属書Ⅲの8分野(第6条(2)) | リスク管理、データ管理、技術文書、記録、人による監督などの要件。提供者と導入者の義務、適合性評価 | 附属書Ⅲ:2027年12月2日、附属書Ⅰ:2028年8月2日 |
| 透明性 | 人と直接やり取りするAI、合成コンテンツを生成するAI、感情認識・生体分類、ディープフェイク、公共の関心事の公表テキスト | AIであることの通知、機械可読の表示、開示 | 2026年8月2日(第50条) |
| 最小リスク | 上記以外の大半のAI(例:AI搭載のビデオゲーム、スパムフィルター) | 規則上の新たな義務なし[参考資料3] | ― |
表は規則と欧州委員会のページの記載の整理です(事実)。区分をまたいで重なる場合があります(例:高リスクのAIが同時に透明性義務の対象になる)。
6. 禁止される慣行
第5条(1)は、次の慣行の上市、運用開始、使用を禁止しています。2025年2月2日から適用されています。欧州委員会は、禁止慣行についてのガイドラインを2025年2月4日に公表し、非拘束的であり、権威ある解釈は EU 司法裁判所に属する、と記しています事実[参考資料1・5]。
| 号 | 禁止される内容(要旨) | 条文上の限定・例外 |
|---|---|---|
| (a) | 潜在意識に働きかける技術、または意図的に操作的・欺瞞的な技術で、人の行動を実質的に歪め、本人や他者に著しい害を生じさせる(可能性が高い)AI | 十分な情報にもとづいて決定する能力を著しく損ない、本人が本来しなかった決定をさせることが要件 |
| (b) | 年齢、障害、特定の社会的・経済的状況による脆弱性につけ込み、行動を実質的に歪めて著しい害を生じさせる(可能性が高い)AI | |
| (c) | 社会的行動や人格特性にもとづく人の評価・分類(ソーシャルスコア)で、データが生成された文脈と無関係な場面での不利益な扱い、または不当・不均衡な不利益な扱いにつながるもの | |
| (d) | プロファイリングまたは人格特性の評価のみにもとづいて、人が犯罪を行うリスクを評価・予測するAI | 客観的で検証可能な事実にもとづく人間の評価を支援するAIは対象外 |
| (e) | インターネットや CCTV の顔画像の無差別なスクレイピングによる顔認識データベースの作成・拡充 | |
| (f) | 職場と教育機関での感情の推定 | 医療上または安全上の理由は例外 |
| (g) | 生体データから、人種、政治的意見、労働組合への加入、宗教・哲学的信条、性生活・性的指向を推定する生体分類 | 適法に取得した生体データセットのラベル付け・フィルタリング、法執行分野の分類は除外 |
| (h) | 法執行目的で、公共空間での「リアルタイム」遠隔生体識別を使用すること | 誘拐・人身取引の被害者の捜索、差し迫った脅威の防止、重大犯罪の容疑者の特定という厳格に必要な場合に限る例外あり(第5条(2)以下の条件) |
| (ba)(bb) | 本人の同意のない親密な部位・性的行為を写す写実的な画像等の生成・操作、児童の性的虐待にあたる素材の生成・操作を目的とするAIシステム等(2026年の改正で追加) | 2026年12月2日から。意図された目的であるか、合理的に予見できる再現可能な結果で防止策がない場合に限定。導入者の使用は、そのために使う場合に限定(第5条(1a))。未確定/将来(期日未到来) |
条文(改正後)の要旨(事実)で、各号の要件の全文ではありません。欧州委員会は、これらを1つの「禁止」とまとめて数え、全体を9つの禁止慣行と説明しています[参考資料3]。
企業のAI導入と関わりが深いのは、(f) の職場での感情の推定です。従業員の表情や声から感情を推定するAIは、医療・安全の理由を除き禁止されています。また、(a)(b)(c) のように、人の行動の操作や評価に関わる用途も対象です(解説)。
7. 高リスクAI ― 二つの入口と、求められること
AIシステムが高リスクと分類される入口は二つあります。第6条(1)は、AIシステムが附属書Ⅰの整合法令の対象製品の安全部品である(または製品そのものである)ことと、その製品が第三者による適合性評価を要することの両方を満たす場合です。第6条(2)は、附属書Ⅲに列挙された用途のAIシステムです。附属書Ⅲのシステムでも、重大なリスクをもたらさない場合は高リスクでないとする例外が第6条(3)にありますが、人のプロファイリングを行う場合は常に高リスクです事実[参考資料1]。
附属書Ⅲの8分野
| 分野 | 条文の記載(要旨) |
|---|---|
| 1. 生体認証 | 法令で認められる範囲での遠隔生体識別、機微な属性にもとづく生体分類、感情認識 |
| 2. 重要インフラ | 重要なデジタルインフラ、道路交通、水・ガス・暖房・電気の供給の管理・運用における安全部品 |
| 3. 教育・職業訓練 | 入学・配置の決定、学習成果の評価、教育水準の評価、試験中の不正行為の監視 |
| 4. 雇用・労務管理 | 採用・選考(求人広告の配信、応募書類の分析・選別、候補者の評価)、労働条件・昇進・解雇の決定、個人の行動や特性にもとづく業務配分、業務の監視・評価 |
| 5. 必須サービス | 公的給付の受給資格の評価、個人の信用力の評価・与信スコア(金融詐欺の検出を除く)、生命保険・医療保険のリスク評価と価格設定、緊急通報の分類・出動の優先順位 |
| 6. 法執行 | 被害リスクの評価、ポリグラフなど、証拠の信頼性の評価などで、法令で認められる範囲のもの |
| 7. 移民・難民・国境管理 | ポリグラフなど、法令で認められる範囲のもの |
| 8. 司法・民主的プロセス | 司法機関による事実と法の調査・解釈の補助、選挙の結果などに影響を与える目的のAI |
附属書Ⅲの記載の要旨(事実)で、各号の全文ではありません。製造業の事業者に関わりやすいのは、4. 雇用・労務管理(採用、従業員の業務評価・監視)と、附属書Ⅰの製品の安全部品です(解説)。
附属書Ⅰの整合法令には、A節に玩具、遊覧船、昇降機、防爆環境の機器、無線機器、圧力機器、ケーブルウェイ、個人用保護具、ガス燃焼機器、医療機器などの法令が並びます。2026年の改正で、A節から機械指令の項が削除され、B節に機械規則 (EU) 2023/1230 が追加されました[参考資料1・2]。B節の整合法令に関わる高リスクAIには、AI規則の一部の条文のみが直接適用されます(第2条(2))。機械規則側では、AIの要件を反映する委任法令を2028年8月2日までに適用する旨の改正が入っています[参考資料2]。
求められることの概要
| 誰が | 求められること(条文) | 条文 |
|---|---|---|
| システムの要件 | リスク管理システム(ライフサイクル全体の反復的なプロセス)、データとデータガバナンス、技術文書、記録保持、導入者への透明性と情報提供、人による監督、正確性・頑健性・サイバーセキュリティ | 第9〜15条 |
| 提供者 | 要件への適合、品質管理システム、文書の保管、ログの保管(管理下にあるもの)、市場に出す前の適合性評価、EU適合宣言、CEマーキング、登録、是正措置、当局の要請に対する適合の実証 | 第16〜22条、第43〜49条 |
| 導入者 | 使用説明書に従った使用、能力・訓練・権限のある人への人による監督の割り当て、入力データの関連性・代表性(管理下にある場合)、運用の監視、リスクの疑いや重大なインシデントの通知と使用の停止 | 第26条 |
| 一部の導入者 | 公法上の機関、公共サービスを提供する民間主体、附属書Ⅲの5(b)(c)の導入者は、導入前に基本的権利への影響評価を行う | 第27条 |
| 市場投入後 | 提供者による市販後モニタリング、重大なインシデントの報告 | 第72・73条 |
条文の要旨(事実)です。要求事項の詳細は条文と附属書を参照してください。
適合性評価の方法は、分野で違います。附属書Ⅲの2〜8の高リスクAIは、通知機関が関与しない附属書Ⅵの内部統制にもとづく手続きに従います(第43条(2))。附属書Ⅲの1(生体認証)は、調和規格などを適用した場合に内部統制か通知機関の関与のどちらかを選べ、規格を適用しない場合などには附属書Ⅶの手続きに従います(第43条(1))。附属書Ⅰ(A節)の製品は、それぞれの法令が定める適合性評価の手続きに従い、AI規則のSection 2の要件がその評価の一部になります(第43条(3))[参考資料1]。
調和規格と、現在の状況
調和規格の参照が EU 官報に掲載されている場合、その規格に適合する高リスクAIは、規格がカバーする範囲でSection 2の要件に適合しているものと推定されます(第40条(1))[参考資料1]。CEN と CENELEC の合同技術委員会 JTC 21 が、AI規則を支える調和規格を開発中で、リスク管理、品質管理システム、適合性評価、AIの信頼性の枠組みなどが主な項目として挙がっています[参考資料14]。 確認日時点で、AI規則に基づく調和規格の官報への参照掲載は、本稿の調査では確認できませんでした。規則の前文は、標準の準備の遅れを、高リスクの適用日の延期の理由の一つとしています[参考資料2]。ISO/IEC 42001 などの国際規格が、AI規則の調和規格として官報に掲載されたことも、本稿では確認できませんでした。
高リスクの分類を実務的に示すため、欧州委員会は第6条(5)のガイドライン(高リスクの例と、そうでない例の一覧を含む)の作成を求められており、条文の期限は2026年2月2日でした。委員会のページは、草案を公表し、2026年7月23日まで追加の意見募集を行い、その後に最終版を採択すると記しています未確定/将来[参考資料1・13]。ガイドラインは法的拘束力がなく、委員会の解釈を示すものです[参考資料13]。 委員会は、このほか、高リスクの要件の実務適用、AIバリューチェーン上の責任、実質的な変更、市販後モニタリングの任意の様式、基本的権利影響評価の様式などのガイドラインを準備中だと記しています[参考資料15]。
8. 汎用目的AIモデル
汎用目的AIモデル(GPAI)は、「大量のデータで自己教師あり学習などによる大規模な学習を行い、顕著な汎用性を示し、広範な個別のタスクをこなす能力があり、様々な下流のシステムやアプリケーションに組み込める」AIモデルと定義されています(第3条(63)。市場投入前の研究・開発・試作に使うモデルは除く)。「体系的リスク」は、GPAIモデルの高い影響力のある能力に固有で、EU 市場に重大な影響を与える、バリューチェーン全体に大規模に伝播しうるリスクです(第3条(65))事実[参考資料1]。
基準となる計算量
第51条は、GPAIモデルが高い影響力のある能力をもつ場合に体系的リスクのモデルとみなします。累積の学習計算量が1025 FLOP を超えるとき、高い影響力があると推定されます(第51条(2))。この値は委任法令で改正できます(同条(3))。提供者は、条件を満たした場合、遅滞なく、遅くとも2週間以内に委員会へ通知します(第52条(1))[参考資料1]。 欧州委員会のガイドライン(2025年7月18日)は、モデルがGPAIモデルかどうかの目安として、学習計算量が1023 FLOP を超え、言語(テキストまたは音声)・テキストから画像・テキストから動画のいずれかを生成できることを示しています。この値は、大量のデータで学習した約10億パラメータのモデルの学習に通常使われる計算量に相当する、と説明されています[参考資料7]。 また、下流で改変した者がGPAIモデルの提供者になるかの目安は、改変に使った学習計算量が元のモデルの学習計算量の3分の1を超えることです。元のモデルの計算量が分からず推定もできない場合は、元のモデルが体系的リスクのモデルなら1025 FLOP の3分の1、そうでなければ1023 FLOP の3分の1を代わりに使います[参考資料7]。これらは非拘束的な委員会の解釈です。
委員会ガイドラインの付属書は、学習計算量の推定方法として、ハードウェアにもとづく式(C=GPU数×時間×ピーク性能×稼働率)と、構造にもとづく式(C≈6×パラメータ数×学習トークン数)を示しています。例では、80GBの H100 を37万GPU時間使ったモデルで、ピーク性能を989 TFLOP/秒、稼働率を0.5と仮定して 6.6×1023 FLOP と計算しています[参考資料7]。この仮定を使って逆算します本稿の計算。
- 1 GPU時間あたりの計算量は 9.89×1014×0.5×3,600≒1.78×1018 FLOP。
- 1023 FLOP は約5.6万GPU時間(56,173時間)、1025 FLOP は約560万GPU時間(5,617,346時間)に相当します。
- 6PD の式で、約10億パラメータのモデルが1023 FLOP に達するには、学習トークン数が 1023/(6×109)≒約17兆になります。
前提と限界:ピーク性能と稼働率は、ガイドラインの例の仮定です。実際の学習は精度、並列化の方式、稼働率で大きく変わります。この計算は、閾値の大きさを実感する目安であり、特定のモデルがGPAIモデルや体系的リスクのモデルに該当するかを判断するものではありません。
提供者の義務
| 対象 | 義務(条文の要旨) | 条文 |
|---|---|---|
| すべてのGPAIモデルの提供者 | (a) 学習・試験の過程と評価結果を含む技術文書を作成・更新し、AI Officeと当局の要請に応じて提供。(b) モデルを自社のAIシステムに組み込む下流の提供者向けの情報・文書を作成・提供。(c) EUの著作権法令(特に、指令(EU)2019/790(デジタル単一市場における著作権)第4条(3)による権利留保)に従う方針を整備。(d) AI Officeの様式に従い、学習に使ったコンテンツの十分に詳細な要約を公開 | 第53条(1) |
| オープンソースのモデル | 自由なオープンソースライセンスで、パラメータ(重み)、アーキテクチャの情報、使用方法の情報が公開されているモデルは、(a)(b) の義務が適用されない。ただし体系的リスクのモデルには適用される | 第53条(2) |
| 体系的リスクのモデルの提供者 | 上記に加え、標準化されたプロトコルとツールによる評価(敵対的テストの実施・記録を含む)、体系的リスクの評価と緩和、重大なインシデントと是正措置の追跡・文書化・AI Officeへの報告、モデルと物理インフラのサイバーセキュリティ | 第55条(1) |
| 遵守の示し方 | 行動規範(第56条)に依拠して示すことができる(調和規格が公表されるまで)。調和規格に適合すれば推定される。行動規範も規格も使わない場合は、委員会の評価に対して代替の十分な手段を示す | 第53条(4)、第55条(2) |
条文の要旨(事実)です。
委員会は、2025年7月に3つの文書を公表しました。GPAIモデル提供者の義務の範囲に関するガイドライン(2025年7月18日)、GPAI行動規範(2025年7月10日。透明性、著作権、安全とセキュリティの3章。後者は体系的リスクのモデルの提供者向け)、学習内容の公開要約の様式(2025年7月24日)です。委員会とAI理事会は、行動規範がGPAIモデルの提供者による遵守の実証に適した任意の手段だと確認しています事実[参考資料6〜9]。 義務は2025年8月2日から適用され、委員会の執行権限(罰金を含む)は2026年8月2日から適用されます。2025年8月2日前に上市したモデルは2027年8月2日までに遵守します[参考資料6]。
9. 透明性義務(第50条)
第50条は、特定のAIシステムについて、次の透明性の義務を定めています。2026年8月2日から適用されます事実[参考資料1・12]。
| 項 | 誰に | 求められること | 主な例外 |
|---|---|---|---|
| (1) | 提供者 | 人と直接やり取りするAIシステムを、人が「AIとやり取りしている」ことが分かるように設計する | 合理的に注意深い人にとって明らかな場合、法執行目的 |
| (2) | 提供者(汎用目的AIシステムを含む) | 合成の音声・画像・動画・テキストを生成する場合、出力を機械可読な形式で表示し、人為的に生成・操作されたものとして検出可能にする。技術的解決策は、技術的に可能な限り、有効で、相互運用でき、頑健で、信頼できること | 標準的な編集の補助や、入力を実質的に変えない場合、法執行目的 |
| (3) | 導入者 | 感情認識システムや生体分類システムの運用を、さらされる人に知らせ、個人データ保護法令に従って処理する | 法執行目的で認められる場合 |
| (4) | 導入者 | ディープフェイクを構成する画像・音声・映像を生成・操作するAIの導入者は、人為的に生成・操作されたことを開示する。公共の関心事を公衆に知らせる目的で公表するテキストを生成・操作する場合も開示 | 明らかに芸術的・創作的・風刺的・フィクションの作品は、作品の鑑賞を妨げない形で存在を開示。テキストは、人による審査または編集上の管理があり、編集責任者がいる場合は除く |
| (5) | ― | 情報は、明確で区別できる形で、遅くとも最初のやり取りまたは接触の時に提供し、アクセシビリティ要件に適合する |
条文(改正後)の要旨(事実)です。「ディープフェイク」は第3条(60)で、実在の人物、物、場所、団体、出来事に似ていて、真正または真実だと誤って見えるAI生成・操作の画像・音声・映像、と定義されています。
実施を助ける文書として、欧州委員会は次を公表しています。 ① 行動規範(AI生成コンテンツの透明性):2026年7月8日に、委員会は第50条(2)(4)(5)をカバーする適切な内容だと結論し、翌日にAI理事会が適切性評価を採択しました。署名した提供者・導入者は、その措置に依拠して遵守を示せます。ただし、行動規範への署名は遵守の決定的な証拠ではありません[参考資料10・11]。委員会のページは、2026年7月末までに約190の企業・組織が署名したと記します[参考資料10]。 ② ガイドライン(第50条):2026年7月20日に公表。適用範囲、定義、例外を明確にします[参考資料12]。 ③ 経過措置:2026年8月2日前に上市した生成系システムの提供者は、第50条(2)に2026年12月2日までに対応します(第111条(4))[参考資料2]。
コンテンツ来歴や電子透かしの技術、ディープフェイクをめぐる各国の法制度は、本シリーズ「著作権・来歴・ディープフェイク」編で扱います。
10. 罰則と執行 ― 本稿の計算
第99条は、加盟国が罰則と執行措置(行政罰金、警告、非金銭的措置を含む)を定め、罰則は実効的で、比例的で、抑止力のあるものであるべきだとしています。上限額は次のとおりです。2026年の改正で、中小企業に加え小規模中堅企業(SMC)にも「低い方」を適用する規定が加わりました事実[参考資料1・2]。
| 違反の類型 | 行政罰金の上限(企業の場合) | 条文 |
|---|---|---|
| 第5条の禁止慣行 | 3,500万ユーロ、または全世界の年間売上高の7%のいずれか高い方 | 第99条(3) |
| 提供者、認定代理人、輸入者、販売者、導入者、通知機関の義務、第50条の透明性義務ほか(改正で第25条(2)(4)の義務を追加) | 1,500万ユーロ、または3%のいずれか高い方 | 第99条(4) |
| 通知機関・当局への不正確、不完全、誤解を招く情報の提供 | 750万ユーロ、または1%のいずれか高い方 | 第99条(5) |
| 中小企業(スタートアップを含む)、SMC | 上記の金額と割合のうち低い方 | 第99条(6)、(6a) |
| GPAIモデルの提供者(委員会による) | 3%、または1,500万ユーロのいずれか高い方(故意または過失による違反など)。2026年8月2日から | 第101条 |
条文の記載(事実)です。罰金の判断では、侵害の性質・重大性・期間、影響を受けた人の数、事業者の規模・売上高、協力の程度、過失か故意かなど(第99条(7))が考慮されます。
第99条(3)の上限(3,500万ユーロまたは7%の高い方)に、売上高を当てはめます本稿の計算。
- 売上高2億ユーロの企業:7%は1,400万ユーロで3,500万ユーロより小さいため、上限は3,500万ユーロ。
- 売上高10億ユーロの企業:7%は7,000万ユーロで3,500万ユーロより大きいため、上限は7,000万ユーロ。折れ点は売上高5億ユーロ(3,500万÷7%)。
- 売上高1,000万ユーロの中小企業:「低い方」を適用するため、7%の70万ユーロが上限(3,500万ユーロではない)。
前提と限界:上限額の計算で、実際の罰金額の予測ではありません。「売上高」は全世界の年間総売上高(直前の会計年度)です。企業グループ内の扱いや為替は考慮していません。
執行は、加盟国の市場監視当局と、AI Office(GPAIモデル、および改正後の第75条が定めるAIシステム)が担います。欧州委員会のページによれば、2026年8月2日から、AI Officeと加盟国の当局が実施、監督、執行に責任を負います[参考資料3]。
11. 製造・研究開発での位置づけ
素材・化学・製造の企業にとって、EU AI法は「AIを作る会社だけの規則」ではありません。AI を組み込んだ製品を EU 市場に出す場合と、EU 域内の拠点でAI を業務で使う場合の二つの接点があります(本稿の解説)。条文の記載から読み取れる点を整理します。
第2条(6)は、科学研究開発のみを目的に開発・運用開始されたAIシステム・モデルを、第2条(8)は、市場に出す・運用を始める前の研究・試験・開発活動を、規則の適用から除いています。ただし実環境での試験は除外に含まれません(第2条(8))[参考資料1]。 材料の研究室で、AIを実験計画や物性予測に使っている段階は、これらの除外の対象になりうる活動に近いと読めます(解説)。一方、そのAIを製品や工程の制御に組み込んで出荷する、顧客向けのサービスとして提供する段階になると、適用の有無を条文で確認する必要があります。どの段階がどの条文に当たるかは、個別の事実で決まり、本稿は判断しません。
高リスクの入口の一つは、AIが附属書Ⅰの製品(機械、圧力機器、防爆環境の機器、医療機器など)の安全部品であり、その製品が第三者の適合性評価を要する場合です(第6条(1))。2026年の改正で、「安全部品」は、製品またはAIシステムの安全機能を果たす部品、またはその故障・誤作動が人や財産の健康・安全を危うくするものと定義され(第3条(14))、ユーザー支援、性能の最適化、サービスの効率、自動化、利便性、品質管理の非安全面にのみ使われるAIは安全部品に当たらない、ただし故障が健康・安全を危うくするAIは当たる、と明記されました(第6条(1a)(1b))[参考資料2]。 工場の検査画像の判定や歩留まりの最適化のようなAIが、どちらに当たるかは、用途と、その故障が安全に与える影響で決まります(解説)。この判断は、条文、委員会のガイドライン(草案)、専門家の助言で確認してください。適用は、附属書Ⅰの製品に関わるものは2028年8月2日からです。
EU 域内に所在する導入者には、AIリテラシー(第4条)が適用されます。2026年の改正後の第4条は、AI システムの提供者と導入者に、職員等のAIリテラシーの向上を支える措置をとることを求め、特定のレベルの保証までは求めていません[参考資料2]。従業員が汎用の生成AIを業務で使う場合も、EU 拠点の企業は導入者として位置づけられうるため、社内の教育・ガイドラインの整備が対応の一つになります(解説)。 また、素材・部品を供給する顧客(機械、医療機器、自動車などの製造者)が、AIを組み込んだ製品でAI規則の対象となる場合に、供給側にも、データ、トレーサビリティ、文書の整備を求める可能性があります。これは推測で、規則が素材の供給者に直接の義務を課すという条文は確認していません。
12. 限界と、確認できなかったこと
(1) 条文の解釈と個別の適用
本稿は条文の要旨と欧州委員会の公開文書の整理で、個別の企業・製品が義務を負うかどうかは判断していません。ガイドラインは非拘束的で、権威ある解釈は EU 司法裁判所に属します。各国の当局の運用や、判例は扱っていません。
(2) 草案・今後の項目
高リスクの分類ガイドラインは確認日時点で草案の段階です。2026年12月2日以降の期日(新たな禁止慣行、附属書Ⅲ・附属書Ⅰの高リスク、第111条の経過措置など)は、期日が到来しておらず、実施の実績は確認していません。
(3) 調和規格
AI規則に基づく調和規格の官報への参照掲載を、本稿の調査では確認できませんでした。CEN-CENELEC JTC 21 の個別の規格の最終状態も、公式の規格カタログでは確認していません。
(4) 行動規範の署名者と運用
GPAI行動規範、AI生成コンテンツの透明性の行動規範の署名者の一覧と、個別の署名企業の対応は、本稿では扱っていません。
(5) 他の法令との関係
個人データ保護(GDPR)、製品安全、著作権、消費者保護など、AI規則と並行して適用される法令との関係は、概要にとどまります。
- 適用は段階的です。2025年2月2日(禁止慣行、AIリテラシー)、2025年8月2日(GPAI、ガバナンス、罰則)、2026年8月2日(一般適用、透明性、委員会の罰金権限)事実
- 高リスクの日付は動きました。2026年7月27日に発効した規則 (EU) 2026/1744 により、附属書Ⅲは2027年12月2日、附属書Ⅰは2028年8月2日になりました事実
- 周辺は未完です。高リスクの分類ガイドラインは草案で、調和規格の官報参照は確認できませんでした未確定/将来
- 罰金の上限は「高い方」です。禁止慣行は3,500万ユーロまたは7%(高い方)、中小企業は低い方本稿の計算
- 研究開発の除外は「市場に出す前」までです。実環境の試験は除外に含まれません事実
13. 評価・標準の読み方
EU AI法は、法令としての義務(要求)と、その遵守を実務で示す手段(ガイドライン、行動規範、調和規格、国際規格)を区別して読む必要があります。法令の義務は拘束力をもちますが、ガイドラインは委員会の解釈、行動規範は任意の手段、調和規格は官報に参照が掲載されると適合の推定が働く手段です。次の表は、規制の対象ごとに、評価の手法と標準・指針を、確認できた範囲で並べたものです。
| 評価項目 | 代表的なベンチマーク・評価手法(名称・出典) | 標準・指針(EU・ISO/IEC など) | 読み方の注意 |
|---|---|---|---|
| 禁止慣行の該当性事実 | 確認できなかった(数値の評価基準はなく、条文の要件で判断する) | 委員会のガイドライン「禁止されるAI慣行」(2025年2月4日、非拘束的)[参考資料5] | 権威ある解釈は EU 司法裁判所。第5条の新たな項は2026年12月2日から |
| 高リスクの分類事実 | 確認できなかった | 規則の第6条と附属書Ⅲ・Ⅰ[参考資料1]。委員会の分類ガイドライン(草案、意見募集は2026年7月23日まで)[参考資料13] | 草案は最終版ではない(未確定/将来)。ガイドラインは非拘束的 |
| 高リスクの要件への適合事実 | 適合性評価(附属書Ⅵの内部統制、附属書Ⅶの品質管理システムと技術文書の評価)[参考資料1] | 調和規格(CEN-CENELEC JTC 21)。官報に参照が掲載された場合に適合が推定される(第40条)[参考資料1・14]。ISO/IEC 42001:2023(AIマネジメントシステム)[参考資料16]、ISO/IEC 23894:2023(リスク管理)[参考資料17]は国際規格で、AI規則の調和規格として官報掲載されたものではない(確認できた範囲) | 国際規格への適合は、AI規則への適合を意味しない。調和規格の官報参照は本稿では確認できなかった |
| GPAIモデルの規模・影響力事実 | 高い影響力のある能力の評価(指標とベンチマークを含む)。累積の学習計算量が 10^25 FLOP 超で推定(第51条(1)(2))[参考資料1]。体系的リスクのモデルの評価は、標準化されたプロトコルと敵対的テスト(第55条(1)(a)) | 委員会のガイドライン(2025年7月18日)。GPAIの目安は 10^23 FLOP 超かつ生成能力。GPAI行動規範(2025年7月10日、任意)。学習内容の要約の様式(2025年7月24日)[参考資料6〜9] | 計算量は推定であり、精度・稼働率の仮定で変わる。目安は非拘束的な解釈。行動規範は任意の手段 |
| 透明性(表示・検出)事実 | 確認できなかった(検出技術の性能を測る共通のベンチマークは、本稿では確認できなかった) | 行動規範(AI生成コンテンツの透明性。委員会の評価 2026年7月8日、AI理事会の適切性評価 7月9日)[参考資料10・11]。ガイドライン(第50条、2026年7月20日)[参考資料12] | 行動規範への署名は遵守の決定的な証拠ではない。署名しない場合は、他の手段で十分性を示す |
| AIリテラシー事実 | 確認できなかった | 第4条(2026年の改正後)。条文は、委員会が実例を公表し、AI理事会が勧告を採択するものとする[参考資料2] | 特定のレベルの保証までは求めない、と条文に明記 |
法令の条文、欧州委員会の公式ページ、ISO のページで確認した事実(確認日 2026年10月15日)。この表の整理は本稿の計算(本記事による並べ替え)、「読み方の注意」の列は解説です。
読み方の注意
- 法令の義務と、ガイドライン・行動規範・規格は別の層です。ガイドラインは委員会の解釈(非拘束的)、行動規範は任意の遵守手段、調和規格は官報に参照が掲載されて初めて適合の推定が働きます。ISO/IEC 42001 の認証は、AI規則への適合を意味しません(解説)。
- 日付は条文ごとに違い、改正で動きます。引用するときは、条文の番号、改正の有無、確認日を添えます。「高リスクは2026年8月から」は、2026年7月27日以降は古い記述です。
- 閾値は推定と目安を区別します。10^25 FLOP は条文の推定(第51条(2))、10^23 FLOP は委員会ガイドラインの目安(非拘束的)です。計算量は精度・稼働率の仮定で変わり、同じモデルでも推定値に幅が出ます。
14. 用語集
- AIシステム
- 様々な水準の自律性で動作し、入力から予測・コンテンツ・推奨・決定などの出力を推論して生成する機械ベースのシステム(第3条(1))。
- 提供者(provider)
- AIシステムやGPAIモデルを開発し、自社の名称・商標で上市・運用開始する者(第3条(3))。
- 導入者(deployer)
- 自らの権限のもとでAIシステムを使用する者。個人的な非業務の利用を除く(第3条(4))。
- 高リスクAI
- 第6条により、附属書Ⅰの製品の安全部品など((1))と、附属書Ⅲの用途((2))に分類され、要件が課されるAI。
- 汎用目的AIモデル(GPAI)
- 顕著な汎用性をもち、広範なタスクをこなせ、様々な下流システムに組み込めるAIモデル(第3条(63))。
- 体系的リスク
- GPAIモデルの高い影響力のある能力に固有で、バリューチェーン全体に大規模に伝播しうるリスク(第3条(65))。
- AI Office
- 欧州委員会内でAI規則の実施を担う組織。GPAIモデルの監督・執行の権限をもつ。
- AI理事会(Board)
- 加盟国の代表で構成され、AI規則の一貫した適用を助ける機関。
- ディープフェイク
- 実在の人物、物、場所、団体、出来事に似ていて、真正または真実だと誤って見えるAI生成・操作の画像・音声・映像(第3条(60))。
- 調和規格
- EU 官報に参照が掲載されると、その規格に適合する製品・システムに要件への適合の推定を与える欧州規格(第40条)。
- 適合性評価
- 高リスクAIが要件を満たすことを、市場に出す前に確認する手続き(第43条)。内部統制(附属書Ⅵ)と、通知機関が関与する手続き(附属書Ⅶ)がある。
- Digital Omnibus on AI
- AI規則の実施を簡素化する改正。規則 (EU) 2026/1744 として2026年7月27日に発効した。
- FLOP
- 浮動小数点演算の回数。学習に使った計算量の単位。
- 小規模中堅企業(SMC)
- 中小企業を超える規模に成長した企業のうち、勧告 (EU) 2025/1099 の附属書で定義される区分(第3条(14b))。
15. 参考資料(一次情報)
- 欧州議会・理事会 Regulation (EU) 2024/1689 laying down harmonised rules on artificial intelligence(Artificial Intelligence Act)、2024年6月13日付、EU官報 OJ L, 2024/1689, 12.7.2024(官報掲載時の原文) — eur-lex.europa.eu/eli/reg/2024/1689/oj
- 欧州議会・理事会 Regulation (EU) 2026/1744 amending Regulations (EU) 2024/1689, (EU) 2018/1139 and (EU) 2023/1230 as regards the simplification of the implementation of harmonised rules on artificial intelligence (Digital Omnibus on AI)、2026年7月8日付、OJ L, 2026/1744, 24.7.2026 — eur-lex.europa.eu/eli/reg/2026/1744/oj
- 欧州委員会 "AI Act" Shaping Europe's digital future(欧州委員会のAI法の解説ページ。確認日 2026年10月15日) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/regulatory-framework-ai
- 欧州委員会 "Digital Omnibus on AI Regulation Proposal"(2025年11月19日公表。2026年7月27日の「AI Omnibus enters into force」の記事へのリンクあり) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/digital-omnibus-ai-regulation-proposal
- 欧州委員会 "Commission publishes the Guidelines on prohibited artificial intelligence (AI) practices, as defined by the AI Act"(2025年2月4日) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/commission-publishes-guidelines-prohibited-artificial-intelligence-ai-practices-defined-ai-act
- 欧州委員会 "Guidelines for providers of general-purpose AI models"(概要ページ。適用と執行の日付を記載) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/guidelines-gpai-providers
- 欧州委員会 "Guidelines on the scope of the obligations for general-purpose AI models established by AI Act"(英語版PDF、2025年7月18日のガイドライン) — ec.europa.eu/newsroom/dae/redirection/document/118340
- 欧州委員会 "The General-Purpose AI Code of Practice"(2025年7月10日公表) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/contents-code-gpai
- 欧州委員会 "Explanatory Notice and Template for the Public Summary of Training Content for general-purpose AI models"(2025年7月24日) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/explanatory-notice-and-template-public-summary-training-content-general-purpose-ai-models
- 欧州委員会 "Code of Practice on Transparency of AI-generated Content"(行動規範のページ。2026年7月末までに約190の企業・組織が署名と記載) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/code-practice-ai-generated-content
- 欧州委員会 "Commission opinion on the assessment of the Code of Practice on Transparency of AI-generated Content"(2026年7月9日掲載。7月8日の委員会の結論、翌日のAI理事会の適切性評価) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/commission-opinion-assessment-code-practice-transparency-ai-generated-content
- 欧州委員会 "Guidelines on transparency obligations for providers and deployers of AI systems"(2026年7月20日) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/guidelines-transparency-obligations-providers-and-deployers-ai-systems
- 欧州委員会 "Guidelines for providers and deployers of AI high-risk systems"(草案のページ。追加の意見募集は2026年7月23日まで。最終更新 2026年7月6日) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/guidelines-ai-high-risk-systems
- CEN-CENELEC "Artificial Intelligence"(JTC 21 の紹介ページ。AI規則を支える調和規格の開発と、官報掲載後に適合の推定を与える旨の記載) — www.cencenelec.eu/areas-of-work/cen-cenelec-topics/artificial-intelligence/
- 欧州委員会 "Supporting the implementation of the AI Act with clear guidelines"(2025年12月4日掲載、2026年7月31日更新) — digital-strategy.ec.europa.eu/en/news/supporting-implementation-ai-act-clear-guidelines
- ISO/IEC "ISO/IEC 42001:2023"(Information technology — Artificial intelligence — Management system、第1版、2023年12月) — www.iso.org/standard/81230.html
- ISO/IEC "ISO/IEC 23894:2023"(Information technology — Artificial intelligence — Guidance on risk management、第1版、2023年2月) — www.iso.org/standard/77304.html
16. 主張と出典の対応表(監査)
| 本文の主張 | 根拠 | 区分 |
|---|---|---|
| 規則 (EU) 2024/1689 の公表(OJ L, 2024/1689, 12.7.2024)、発効(公表から20日目=2024年8月1日)、第113条の当初の適用日(原則2026年8月2日、第Ⅰ・Ⅱ章は2025年2月2日、第Ⅲ章第4節・第Ⅴ・Ⅶ・Ⅻ章と第78条は2025年8月2日で第101条を除く、第6条(1)は2027年8月2日) | 出典1 https://eur-lex.europa.eu/eli/reg/2024/1689/oj | 事実 |
| 規則 (EU) 2026/1744:2026年7月8日付、OJ L 2026/1744(2026年7月24日)、発効は公表から3日目(2026年7月27日)、第113条第3項の書き換え(第5条の一部は2026年12月2日、附属書Ⅲは2027年12月2日、附属書Ⅰは2028年8月2日、第102〜110条は2026年7月27日)、第111条(2)(4)、第4条・第4a条・第5条・第6条(1a)〜(1c)・第50条(7)・第75条・第99条の改正、附属書Ⅰの改正、前文の理由、欧州議会の立場(2026年6月16日)と理事会の決定(6月29日) | 出典2 https://eur-lex.europa.eu/eli/reg/2026/1744/oj | 事実 |
| AI法の四つのリスク水準、9つの禁止慣行(最後はAI Omnibusで追加)、適用日の整理、2025年2月・8月の適用、2026年8月2日からのAI Officeと加盟国当局の執行、AI Omnibus(提案2025年11月19日、政治合意2026年5月7日、2026年7月27日発効)、最小リスクのAIの例 | 出典3 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/regulatory-framework-ai | 事実 |
| Digital Omnibus on AI の提案の公表日(2025年11月19日)と、2026年7月27日に発効したという委員会の記事への案内 | 出典4 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/digital-omnibus-ai-regulation-proposal | 事実 |
| 禁止慣行のガイドライン(2025年2月4日):非拘束的で、権威ある解釈は EU 司法裁判所に属する | 出典5 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/commission-publishes-guidelines-prohibited-artificial-intelligence-ai-practices-defined-ai-act | 事実 |
| GPAIモデル提供者向けガイドラインの概要:2025年8月2日から義務、2026年8月2日から委員会の執行権限、2025年8月2日前に上市したモデルは2027年8月2日まで | 出典6 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/guidelines-gpai-providers | 事実 |
| GPAIモデルの目安(学習計算量が10^23 FLOP超かつ言語・画像・動画の生成能力)、下流で改変した者が提供者となる目安(元のモデルの学習計算量の3分の1超)、代替の閾値、学習計算量の推定式(ハードウェアにもとづく式と6PD)、H100の例(37万GPU時間、989 TFLOP/秒、稼働率0.5、6.6×10^23 FLOP) | 出典7 https://ec.europa.eu/newsroom/dae/redirection/document/118340 | 事実 |
| GPAI行動規範の公表日(2025年7月10日)、3章の構成、委員会とAI理事会が適切な任意の手段と確認 | 出典8 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/contents-code-gpai | 事実 |
| 学習内容の公開要約の様式の公表日(2025年7月24日) | 出典9 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/explanatory-notice-and-template-public-summary-training-content-general-purpose-ai-models | 事実 |
| AI生成コンテンツの透明性の行動規範:第50条(2)(4)(5)を対象とする任意の手段、署名の効果、2026年7月末時点の署名数(約190) | 出典10 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/code-practice-ai-generated-content | 事実 |
| 委員会の意見(2026年7月8日の結論)とAI理事会の適切性評価(7月9日)、署名は遵守の決定的な証拠ではない | 出典11 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/commission-opinion-assessment-code-practice-transparency-ai-generated-content | 事実 |
| 第50条のガイドライン(2026年7月20日):適用範囲、定義、例外、行動規範との関係 | 出典12 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/library/guidelines-transparency-obligations-providers-and-deployers-ai-systems | 事実 |
| 高リスクの分類ガイドラインが草案であり、追加の意見募集が2026年7月23日までであること、非拘束的であること、新しい適用日 | 出典13 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/policies/guidelines-ai-high-risk-systems | 未確定/将来 |
| CEN-CENELEC JTC 21 が調和規格を開発中であり、官報掲載後に適合の推定を与えること | 出典14 https://www.cencenelec.eu/areas-of-work/cen-cenelec-topics/artificial-intelligence/ | 事実 |
| 委員会が準備中の他のガイドライン(高リスクの要件の実務適用、バリューチェーン、実質的な変更、市販後モニタリングの様式、基本的権利影響評価の様式など) | 出典15 https://digital-strategy.ec.europa.eu/en/news/supporting-implementation-ai-act-clear-guidelines | 事実 |
| ISO/IEC 42001:2023、ISO/IEC 23894:2023 の番号・題名・版・発行年月 | 出典16 https://www.iso.org/standard/81230.html 出典17 https://www.iso.org/standard/77304.html | 事実 |
| 第2条(適用範囲と除外:第2条(1)(3)(6)(8)(10))、第3条の定義((1)AIシステム、(3)提供者、(4)導入者、(60)ディープフェイク、(63)GPAIモデル、(65)体系的リスク)、第5条(1)の禁止慣行(a)〜(h)、第6条、附属書Ⅲの8分野、附属書Ⅰ、第9〜17条、第26条・第27条・第40条・第43条、第50条、第51〜53条・第55条、第99条・第101条・第111条の内容 | 出典1 https://eur-lex.europa.eu/eli/reg/2024/1689/oj | 事実 |
| H100換算の時間(10^23 FLOP=約56,173 GPU時間、10^25 FLOP=約5,617,346 GPU時間、1 GPU時間=約1.78×10^18 FLOP)、約10億パラメータで10^23 FLOP に要する学習トークン数(約17兆)、罰金上限の売上高ごとの値(2億ユーロ→3,500万、10億ユーロ→7,000万、中小企業1,000万ユーロ→70万)と折れ点(5億ユーロ) | 本稿の計算。前提・限界は各所に明記 | 本稿の計算 |
| 国際規格が調和規格として官報に掲載されたかの確認、リスク区分間の重なり、研究開発の除外の読み取り、安全部品の整理、EU拠点のAI利用への読み取り、顧客からの要請の可能性(推測)、評価・標準の対応表の並べ替え | 公表内容にもとづく本記事の整理・解説。各機関が表明した見解ではない | 解説 |
| 調和規格の官報参照の掲載、個別の企業・製品への適用の有無、各国当局の運用、2026年12月2日以降の項目の実施状況 | 本稿の調査範囲でアクセスできた一次情報では確認できなかったため記載していない | 解説 |
| 図2〜6が説明のための作図であること。図1・7がAI生成イメージの枠であること | 本記事による注記 | 解説 |
最終更新:2026年10月15日/出典は一次情報(EUR-Lex の規則 (EU) 2024/1689 と規則 (EU) 2026/1744 の原文、欧州委員会の公式ページとガイドライン、CEN-CENELEC の公式ページ、ISO の規格ページ)に限定しています。規格の本文は有料のため確認できていません。 条文の要旨、実務上の読み取りは「解説」または「本稿の計算」として、出典付きの事実と区別しています。 個別の企業・製品への適用の有無、調和規格の官報参照、各国当局の運用、2026年12月2日以降の項目の実施状況は、確認できなかったため記載していません。 本記事は法的助言ではありません。係属中の手続きや今後の改正の結論は推測していません。 図2・3・4・5・6はベクター作図、図1・7はAI生成イメージ(未作成の枠)であり、いずれも実在の企業・製品・施設を示すものではありません。

