レーザーが光AIデータセンターの心臓部:CoherentがInP生産能力を大幅増強

Semiconductor Engineering アメリカ
概要
AIデータセンターの光インターコネクトにおいて、インジウムリン(InP)レーザーが極めて重要な役割を担っています。現在、ほとんどのスケールアウトデータはレーザー駆動のプラガブルトランシーバーで伝送されていますが、スケールアップではCo-Packaged Optics (CPO) が銅線を代替し始めています。CoherentはInP CW UHP DFBレーザーの主要サプライヤーであり、AIデータセンターの設備投資急増とCPOへの移行を背景に、2026年にはInP生産能力を2倍、2027年にはさらに倍増させる計画で、業界で初めて6インチInPウェハーに移行しています。
詳細

AIデータセンターにおけるレーザーの不可欠性

AIデータセンターの爆発的な成長は、データ転送の量と速度に対する要求を劇的に高めています。この中で、光インターコネクト、特にレーザーダイオードは、情報を光信号に変換し、データセンター全体に伝送する「心臓部」としての役割を担っています。シリコン自身は光を発しないため、シリコンフォトニクス集積回路の性能を最大限に引き出すためには、外部からの高性能な光源、すなわちレーザーが不可欠となります。

インジウムリン(InP)レーザーの戦略的意義

現在、AIデータセンターにおける光インターコネクトでは、インジウムリン(InP)をベースとするレーザーが極めて重要な位置を占めています。特に、高出力連続波(CW UHP)分布帰還型(DFB)レーザーは、Co-Packaged Optics (CPO) やNear-Packaged Optics (NPO) といった次世代の光電融合アーキテクチャにおいて、高い出力、信頼性、高速変調能力を提供します。これらの特性は、AIワークロードが要求する超高速・低遅延なデータ転送を実現する上で決定的な要素となります。

CoherentによるInP生産能力の大幅増強と6インチウェハーへの移行

Coherentは、InP CW UHP DFBレーザーの主要サプライヤーとして、AIデータセンターの設備投資急増とCPOへの移行という市場の大きなトレンドに対応するため、大規模な投資を行っています。同社は、2026年にはInP生産能力を2倍に、そして2027年にはさらに倍増させる野心的な計画を発表しました。この増強計画の核となるのが、業界で初めてとなる6インチInPウェハーへの移行です。従来の小径ウェハーと比較して、6インチウェハーは生産効率とコスト競争力を大幅に向上させ、InPレーザーの安定供給と量産化を加速させる鍵となります。

産業への影響と今後の展望

InPレーザーの供給能力は、AIデータセンターの成長のボトルネックになりつつあるため、Coherentによるこの大規模な設備投資と技術革新は、産業全体の成長を支える上で極めて重要です。高性能InPレーザーの安定供給は、AIチップと光エンジンを統合するCPO/NPOの普及を加速させ、AIデータセンターの電力効率と性能向上に貢献します。今後の課題としては、InPレーザーの安定供給とコスト削減、そしてCPOにおけるレーザー故障時の保守性の課題が挙げられますが、Coherentの取り組みは、AI時代の光インフラを形成する上で不可欠な要素となるでしょう。

元記事: https://semiengineering.com/lasers-are-the-heartbeat-of-the-optical-ai-data-center/

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