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IOWN|光通信・フォトニクス 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

IOWN
― 「電気に戻さない」ネットワークと、光を計算機の中へ運ぶデバイス

IOWN(アイオン)は、NTTが掲げる光を中心にした通信・計算基盤の構想です。 掲げる数字は電力効率100倍、伝送容量125倍、エンドツーエンド遅延1/200——ただしこれは2030年に向けた目標値です。 2023年に始まったオールフォトニクス・ネットワーク(APN)と、ボード間を光でつなぐ光電融合デバイス「PEC-2」が、いまどこまで来ているのか。 構想の言葉と技術の中身を分けて読みます。

構成:NTT・NTT東日本・NTTイノベーティブデバイスの公表資料、NTT技術ジャーナル、NEDOの公募結果を一次情報として使用/最終更新 2026年9月

暗い背景の中で、細い一本の光の筋が途中で途切れたり分岐したりせず、遠くまでまっすぐ伸びている概念イメージ
概念図(AI生成イメージ)。「端から端まで光のまま届ける」というAPNの考え方を雰囲気として表現したものです。実際のネットワーク設備・光の見え方・地理を示すものではありません。
この記事の構成
  1. IOWNとは何か(3行でつかむ)
  2. 3つの目標値と、ロードマップ
  3. APN ― 「電気に戻さない」ネットワークの中身
  4. 本稿の計算:光ファイバーの中の遅延は減らせない
  5. 光電融合デバイス PEC ― 距離ごとの4段階
  6. 素材技術者の視点①:気密をやめ、リフローに耐える光部品
  7. PEC-2 ― ボードの間を光でつなぐ
  8. PEC-3・PEC-4 ― パッケージの中へ
  9. 素材技術者の視点②:熱を逃がす基板が、光変調の速さを決めた
  10. 課題と未確定事項
  11. 用語集/参考資料/出典対応表
本記事の表記ルール

事実=NTTグループ・公的機関の公表資料に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=構想の目標値、製品化計画など、実績が確認できていない事項
このほか、構造の整理や材料設計上の読み取りは「解説」として区別しています。 IOWNの「100倍・125倍・1/200」は構想の目標値であり、達成済みの性能とは区別して書きます。企業の数値は、商用サービスの仕様・試作品の値・デモの測定値・目標値を書き分けます。

1. IOWNとは何か(3行でつかむ)

IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)は、NTTによれば「最先端の光技術を使って、豊かな社会を創るための構想」です事実。 特定の製品名ではなく、ネットワークとコンピューターの両方を「光」を軸に作り直す計画の総称です(本記事による解説)。

  • 3つの技術:NTTはIOWNを構成する技術として、オールフォトニクス・ネットワーク(APN)、光電融合技術(PEC)、AIコンピューティング基盤(AICP)を挙げています事実
  • 何を変えるか:ネットワークでは、端から端まで一度も電気に戻さず光のまま通信する(APN)。コンピューターでは、電気配線を光の導波路に置き換えて配線の電力を減らす(PEC)事実
  • いまの段階:NTTは「IOWNは、既に商用サービスを開始しています」とし、2030年頃に広く普及することをめざすとしています事実。普及の時期は未確定/将来です
本シリーズの他の記事との関係

スイッチのパッケージに光エンジンを並べるCo-Packaged Optics(CPO)の一般論、OIFの3.2Tモジュール実装合意、外部レーザー光源の規格は作成済みの「Co-packaged Optics」編で扱いました。 シリコンフォトニクスの部品と結合の話は「シリコンフォトニクス」編、マルチコアファイバーは「光ファイバー」編、コヒーレント光伝送とDSPは「コヒーレント光通信とDSP」編で扱います。 この記事はNTTのIOWNに固有の中身——APNの仕組み、PECの世代ごとの技術、そして目標値と実績の区別——に絞ります(本記事による整理)。

2. 3つの目標値と、ロードマップ

IOWNの説明で必ず出てくるのが、次の3つの数字です。 NTTは、APNについて「2030年の目標性能(電力効率100倍、伝送容量:125倍、エンド・ツー・エンド遅延:1/200)の実現をめざし」と書いています事実。

目標値NTTが示す到達の段階本記事の区分
エンドツーエンド遅延 1/200IOWN1.0(APNサービス開始)で「遅延の目標値1/200を達成」とNTTは説明。ただしNTT東日本の発表では「同一県内で圧縮処理が不要となる映像トラヒックでの遅延」という条件付きNTTの主張(条件付き)事実
伝送容量 125倍IOWN3.0で実現をめざす未確定/将来
電力効率 100倍IOWN4.0で実現をめざす未確定/将来

NTT「IOWN 機能と特性」[出典1]、NTT「APN」ページ[出典2]、NTT東日本の報道発表[出典3]によります。比較の基準は「従来のエレクトロニクス(電子)ベースの通信ネットワーク」とされています[出典3]。

光電融合デバイス(PEC)のロードマップ ― 光が入り込む距離が縮んでいく NTTイノベーティブデバイスの説明会資料(2025年10月)に示された世代・距離・時期を本記事が図にしたものです。 PEC-1 PEC-2 PEC-3 PEC-4 データセンター間 ボードとボード パッケージ間 ダイとダイ 1000 km〜100 km 約10 m 約 cm 約 mm 通信(Telecom) 計算(Computing) 計算(Computing) 計算(Computing) CY2021・CY2023 CY2025〜2026 CY2028(計画) CY2032(計画) COSA、CoPKG 光電融合スイッチ 光チップレット — IOWN1.0 IOWN2.0 IOWN3.0へ IOWN4.0へ ※ 世代・距離・年はNTTイノベーティブデバイスの資料[出典4]の「Commercialization」欄によります(CYは暦年)。PEC-3・PEC-4は計画です。 ※ IOWN1.0〜4.0との対応は[出典1][出典4]の記述をもとに本記事が並べたものです。資料によって世代の呼び方が異なる場合があります。 ※ PEC-1の「1000 km〜100 km」は資料中のPEC-1欄に並ぶ2つの距離を併記したものです。 ※ 「—」は資料に具体的な製品名が示されていないことを表します。
図1 概念図(ベクター作図)。各世代の接続対象・距離・時期はNTTイノベーティブデバイスの説明会資料(2025年10月6日)[出典4]によります。PEC-3(CY2028)とPEC-4(CY2032)は計画であり、実績ではありません。IOWN1.0〜4.0との対応づけと図の構成は本記事によるものです。

この図で一番大事なのは、世代が進むほど「光が入り込む距離」が短くなることです。 1000 kmの通信網から始まり、10 mのボード間、cmのパッケージ間、mmのダイ間へ。 NTTは、電気は伝送容量(周波数)が上がると短い区間の伝送でも多大なエネルギーを消費するようになり、コンピューターの内部でさえ電気を光に見直す価値が生じてきた、と説明しています事実。

3. APN ― 「電気に戻さない」ネットワークの中身

NTTは、いまのネットワークの問題を次のように説明しています事実。 パケット通信(TCP/IP)では、データをパケットに分けて宛先を付け、ネットワークの各ルーターで毎回宛先を確認する。 伝送に光ファイバーを使っていても、そのたびに一旦電気に戻す必要がある。

APNはこれを見直し、通信の端から端までを一度も電気に戻すことなく、光の通信だけで完結させるものです。 データ分割や電気変換をなくすことで、超低遅延なネットワークを実現するとしています事実。 技術的には、端末からネットワークまでエンドツーエンドの「光波長パス」を提供する波長ネットワークです事実。

従来のパケット網とAPN ― 途中で電気に戻すかどうか(模式図) 青い線=光、橙の四角=電気に戻して処理する地点。拠点の数や配置は模式的です。 従来:パケット通信 拠点A 拠点B 電気 電気 電気 ルーターごとに光→電気→光。パケットの宛先を確認してから転送する APN:端から端まで光の波長パス 拠点A 拠点B 途中の白丸は光のまま波長を通す地点。1つの光波長を専有し、途中で電気に戻さない ※ ルーターで電気に戻すこと、APNが光で完結することはNTT[出典1]、光波長パス・専有は[出典2・3]によります。 ※ 途中の地点の数・構成は模式的なもので、実際の網構成を示すものではありません。
図2 概念図(ベクター作図)。パケット網で各ルーターが電気に戻すこと、APNが端から端まで光のまま完結し光波長を専有することはNTT[出典1・2]およびNTT東日本[出典3]の説明によります。拠点・中継点の数と配置は模式的なもので、実際のネットワーク構成ではありません。

2023年3月16日、NTT東日本・西日本が最初の商用サービス「APN IOWN1.0」の提供を始めました事実。発表の内容は次のとおりです。

項目NTT東日本の発表内容
回線Point to Pointの専有型100 Gbps回線。既存の「高速広帯域アクセスサービス100 Gbps」にOTU4インターフェースを追加
特長従来比1/200の低遅延(同一県内で圧縮処理が不要となる映像トラヒックでの遅延)、ゆらぎゼロ。光波長の専有により他ユーザーのトラヒックの影響がない
端末装置「OTN Anywhere」:10GbE・100GbEの光信号を受けてOTU4に変換。拠点間の遅延を測って可視化し、遅延を調整する機能を持つ
料金の距離単位収容ビル間の距離が35 kmを超える場合は、35 kmまでごとに料金を適用

すべて事実(NTT東日本 報道発表 2023年3月2日[出典3])。

伝送容量の側でも、NTTは実験を積み重ねています。 2019年に実験室で1波長あたり1 Tbit/s・35波長の波長多重伝送、 2023年に敷設済みの商用ファイバーで1波長あたり1.2 Tbpsの336 km伝送のフィールド実証に成功し、 マルチコアファイバーなどでファイバーあたり1 Pbit/s級の伝送をめざす、としています事実。 1 Pbit/s級は未確定/将来の目標です。マルチコアファイバーの接続技術は本シリーズ「光ファイバー」編で扱いました。

4. 本稿の計算:光ファイバーの中の遅延は減らせない

本稿の計算:「1/200」は何を減らしたのか
  • 前提:石英ファイバー中の群屈折率を 1.47 と仮定(本シリーズ「光ファイバー」編と同じ仮定)。光速 約30万 km/s
  • ファイバー中の伝搬遅延は 1 kmあたり 約4.9 µs 本稿の計算
  • 料金単位の35 kmで 約0.17 ms、100 kmで 約0.49 ms(片道)

この伝搬遅延は、光がガラスの中を進む速さで決まる物理的な下限で、ネットワークの方式をどう変えても縮みません(本記事による解説)。 NTT東日本が1/200の条件に「圧縮処理が不要となる映像トラヒック」を挙げていることからも、 1/200が減らしたのは主に途中の電気的な処理(圧縮・パケット処理・待ち行列など)の時間だと読めます(本記事による解説)。

前提と限界:群屈折率は本稿の仮定です。従来サービスの遅延の内訳や絶対値は、本稿の調査範囲の一次情報では確認できなかったため、1/200の分母・分子の具体的な値は記載していません。

5. 光電融合デバイス PEC ― 距離ごとの4段階

NTTは、電子回路と光回路を一体化して光トランシーバー機能を小型・高効率に集積する技術を光電融合技術と呼び、そのデバイス群をPEC(Photonics-Electronics Convergence)デバイスと総称しています事実。

世代つなぐもの・距離商用化の時期(資料の記載)具体的な形(資料の記載)
PEC-1データセンター間(1000 km〜100 km、通信)CY2021・CY2023COSA、CoPKG。APN IOWN1.0のデジタルコヒーレント光トランシーバーに導入
PEC-2ボード間(約10 m、計算)CY2025〜CY2026光電融合スイッチ(CPO)。3.2T→6.4T
PEC-3パッケージ間(約cm)CY2028光チップレット。2028年第4四半期に商用サンプル提供予定
PEC-4ダイ間(約mm)CY2032—

NTTイノベーティブデバイス説明会資料(2025年10月6日)[出典4]、NTT技術ジャーナル 2026年2月号[出典5]によります。PEC-1・PEC-2の既存の製品・試作は事実、PEC-2の商用化時期とPEC-3・PEC-4は未確定/将来です。なお、NTT技術ジャーナル2023年11月号[出典6]はCOSAを「第2世代」、CPO向け光エンジンを「第3世代」と呼んでおり、資料によって世代の数え方が異なります。本記事は[出典4・5]のPEC-1〜4の呼び方に合わせています。

6. 素材技術者の視点①:気密をやめ、リフローに耐える光部品

素材技術者の読みどころ:COSAの小型化は、材料と実装の割り切りから生まれました

NTT技術ジャーナル(2023年11月号)は、長距離用のデジタルコヒーレント光トランシーバー向けに開発したCOSA(コヒーレント光サブアセンブリ)について、材料の側から見て興味深い説明をしています事実。

  • 光源以外のすべての光回路を1つのシリコンフォトニクスチップ(約4 mm×6 mm)に集積し、パッケージは13.5 mm×10.5 mm×2.2 mm
  • 従来の個別光デバイスからの飛躍的な小型化を可能にした要素は、温度コントロール部を省略できたことと、パッケージに気密性が必要ないこと
  • それはシリコンの材料安定性を活かしつつ、独自の光回路設計で特性の温度無依存化や耐湿性を実現した結果
  • 非気密ゆえに、光ファイバーの端面を直接シリコンフォトニクスチップに接続できた
  • ファイバーを直接接合した形のまま、半田リフロー実装温度(約250℃)に耐える構造と材料を実現し、BGAで他の電子部品と同時に自動実装できるようにした。COSAは2020年から商用化

光部品は長く、金属やセラミックの気密パッケージに入れ、ペルチェ素子で温度を一定に保つものでした(本記事による解説)。 COSAはその2つを外しました。代わりに求められるのは、湿気に直接さらされても特性が変わらない光回路と、250℃のリフローを通っても位置がずれず透明なままのファイバー接合部です。

本シリーズ「光コネクタとファイバー実装」編で見た「260℃リフロー対応の光路結合用接着剤」や「接着剤の機能分割」は、まさにこの要求に答える材料の話です。 気密封止という「環境で守る」方式から、材料そのものの耐湿性・耐熱性で守る方式へ——IOWNのデバイスは、その転換の上に成り立っています(本記事による解説)。

7. PEC-2 ― ボードの間を光でつなぐ

PEC-2は、データセンターのスイッチの中で、スイッチチップのすぐ近くで電気と光を変換するデバイスです。 NTT技術ジャーナル(2026年2月号)は、OIF規格に準拠した3.2 Tbit/sのPEC-2と、それを搭載した「光電融合スイッチ」の試作機について次のように説明しています事実。

項目NTT技術ジャーナルの記載(3.2T版・試作)
構成シリコンフォトニクスで変調器・受信器を高密度に集積し、DSPで電気と光を変換。32チャネル・合計3.2 Tbit/s、100 Gbit/s PAM4信号に対応
プラガブルとの比較400Gプラガブル8台分に相当。モジュールの大きさを87%削減。消費電力は12 Wのプラガブル8台分に比べ50%削減の48 W
スイッチ試作機51.2 Tbit/sのスイッチチップ近傍にPEC-2を実装。前面は16心MPOコネクタ64個、2RU、空冷に加え水冷
実運用2025年4月13日〜10月13日の大阪・関西万博で、映像のリアルタイムAI分析システムの一部として6か月の安定運用を完遂
課題PEC-2はスイッチチップ近傍に半田付けされるため、故障時は装置を止めて分解する必要がある

すべて事実(NTT技術ジャーナル 2026年2月号[出典5])。試作機の値であり、量産品の仕様ではありません。

商用版について、NTTイノベーティブデバイスは2025年10月の説明会で次の計画を示しました未確定/将来。

  • 6.4T光エンジンと102.4Tbps CPOスイッチモジュール。スイッチ単体で約50%の電力削減
  • 光エンジンをソケット型にし、CPOでありながら付け外しできるようにする(故障時の修理コストの抜本的削減)
  • パートナーはBroadcom(102.4Tbpsスイッチ LSI)とAccton(スイッチ筐体)。2026年Q2に光エンジンサンプル、Q4にCPOスイッチの商用サンプル
  • 性能指標のターゲットは3.9 pJ/bit、0.4 Tbps/mm(辺長あたりの帯域密度)。製造能力は1ラインあたり月5,000個へ拡充中

NTTイノベーティブデバイス説明会資料[出典4]。すべて計画・目標で、本稿の調査時点(2026年9月)で商用サンプル出荷の実績を一次情報では確認していません。

本稿の計算:pJ/bitに直すと
  • プラガブル8台:12 W × 8 = 96 W ÷ 3.2 Tbit/s = 約30 pJ/bit 本稿の計算
  • PEC-2(3.2T試作):48 W ÷ 3.2 Tbit/s = 約15 pJ/bit
  • 6.4T光エンジンのターゲット 3.9 pJ/bit:6.4 Tbit/s × 3.9 pJ/bit ≒ 約25 W(1エンジンあたり)
  • PEC-3のデバイス実証 0.26 pJ/bit:64 Gbit/s × 0.26 pJ/bit ≒ 約17 mW(1レーンあたり)

前提と限界:それぞれ測っている範囲が違います。96 W・48 WはOIF規格上の最大値を含むモジュール全体、3.9 pJ/bitは光エンジンの目標、0.26 pJ/bitはレーザー・変調器・受光器などのデバイス単体の実証値です(第8章)。同じ土俵の比較ではありません。

1ビットあたりのエネルギー(本稿の計算を含む) 棒の長さ=pJ/bit(1 pJ/bit=約12 px)。性格の異なる数字を並べているため、色で区別しています。 プラガブル8台(400G×8) PEC-2 3.2T 試作 PEC-2 6.4T ターゲット PEC-3 デバイス実証 約30 約15 3.9(目標) 0.26(デバイス単体) 測っている範囲が違うため、棒どうしの比は性能比ではありません ※ 12 W×8台と48 W(3.2 Tbit/s)は[出典5]、3.9 pJ/bitと0.26 pJ/bit(64 Gbit/s)は[出典4]によります。 ※ 約30・約15 pJ/bitは本記事がW÷Tbit/sで算出した値です。3.9 pJ/bitは目標値、0.26 pJ/bitはデバイス単体の実証値です。 ※ 灰=従来品の規格値ベース、青=試作品、紫=目標(未確定)、橙=デバイス単体の実験値。
図3 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。電力・帯域・pJ/bitの元の値はNTT技術ジャーナル[出典5]およびNTTイノベーティブデバイス資料[出典4]によります。約30・約15 pJ/bitは本記事が算出した値で、公表値ではありません。3.9 pJ/bitは目標値、0.26 pJ/bitはデバイス単体の実証値であり、互いに同一条件の比較ではありません。

8. PEC-3・PEC-4 ― パッケージの中へ

PEC-3は、GPUなどのパッケージどうしを光でつなぐ「光チップレット」です。 NTTイノベーティブデバイスの資料は、次の内容を示しています事実。

  • 2028年第4四半期に商用サンプル提供予定、プロトタイプで評価中未確定/将来
  • 抜本的な低消費電力の目標は約0.26 pJ/bit
  • 実証では、DFBレーザー・電界吸収型変調器(EAM)・受光器を含む構成で、64 Gbit/s NRZで0.26 pJ/bit(レーザー電流10 mA)、50 Gbit/sで0.14 pJ/bit(5 mA)
  • 中核は、NTT研究所独自の「メンブレンデバイス」——ごく薄い活性層で、III-V族半導体の中を光が伝わる構造。図にはInPテーパーとSiOx導波路の組み合わせが示されている

NEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」では、2024年1月に「光電融合に係る実装技術」として3つのテーマの実施先が決まりました事実。

研究開発テーマ形態代表提案者共同提案者
光チップレット実装技術委託NTTNTTイノベーティブデバイス、古河電気工業、NTTデバイスクロステクノロジ、新光電気工業
光電融合インターフェイスメモリモジュール技術委託キオクシアNTT
確定遅延コンピューティング基盤技術助成NTTNEC、富士通

すべて事実(NTT ニュースリリース 2024年1月30日[出典7]、NEDO 実施体制の決定[出典8])。NEDOによれば事業期間は、委託の2テーマが研究開発開始から原則5年以内、助成テーマが原則3年以内です。

9. 素材技術者の視点②:熱を逃がす基板が、光変調の速さを決めた

暗い色の平らな基板の上に、光を受けて淡く光るごく薄い膜が一枚、平らに貼り合わされている概念イメージ
図4 概念図(AI生成イメージ)。基板の上に薄い半導体膜を貼り合わせる「メンブレン」構造の雰囲気を表現したものです。実際の素子・寸法・色・断面を示すものではなく、顕微鏡像でもありません。

PEC-3の中核とされる「メンブレン」技術には、材料の選択が性能の天井を押し上げた例があります。 NTTは2020年10月、東京工業大学と共同でSiC基板上のInP系メンブレンレーザーを開発し、直接変調レーザーとして3 dB帯域100 GHz超を報告しました(Nature Photonics掲載)事実。

メンブレンレーザーの下地を変えた(断面の模式図) 層の厚みは模式的です。数値はNTTの発表(2020年10月)によります。 従来:熱酸化膜付きSi基板の上 今回:SiC基板の上 SiO2(熱が逃げにくい) Si基板 SiC基板(熱伝導率はSiO2の約500倍) ↑ 接合層 SiO2 40 nm 緩和振動周波数は約20 GHzで飽和 活性層の温度上昇 130.9℃(計算、SiO2 2 µm) 緩和振動周波数42 GHz、3 dB帯域 最大108 GHz 活性層の温度上昇 16.8℃(計算、SiO2 40 nm) ※ 青=InP系のメンブレン層(厚さ約300 nm)、橙=活性層。値はすべてNTTのニュースリリース(2020年10月20日)[出典9]によります。 ※ 温度上昇は発表資料中の計算値(活性層長50 µm、発熱100 mWを仮定)で、実測値ではありません。 ※ 108 GHzはフォトン‐フォトン共鳴を用いた素子の値、42 GHz・60 GHzは端面反射のない素子の値です。
図5 概念図(ベクター作図)。構造・数値はNTTのニュースリリース(2020年10月20日)[出典9]によります。層の厚みと形は模式的なもので、実際の素子断面ではありません。温度上昇は発表資料中の計算値です。
素材技術者の読みどころ:「光を閉じ込める層」と「熱を逃がす層」は、ふつう同じ材料です

メンブレンレーザーは、低屈折率の材料の上に作る厚さ約300 nm(従来型の1/10程度)の薄膜レーザーです。 すぐ下に屈折率の低い物質があるので、光とキャリアが活性層に強く閉じ込められ、低消費電力・高速化が期待できる——というのがNTTの説明です事実。

ところが従来は、その「屈折率の低い物質」が熱酸化膜(SiO2)でした。NTTは、SiO2の熱伝導率が小さいため電流を流すと活性層の温度が大きく上がり、 利得が飽和して緩和振動周波数が20 GHz程度で頭打ちになっていたとしています事実。 つまり、光を閉じ込めるための材料が、熱の出口をふさいでいたわけです(本記事による解説)。

解決策はSiC基板でした。NTTは、SiCがSiO2の約500倍の熱伝導率を持ち、InPより屈折率が小さいため光閉じ込めもSiO2上とほぼ同等に保てるとしています事実。 用語解説ではSiCの熱伝導率を490 W/(m·K)、屈折率を2.58としています事実。 「屈折率は低く、熱伝導は高い」という、ふつうは両立しにくい組み合わせを1つの材料で満たしたことが突破口になりました(本記事による解説)。

製法の記述も、接合の技術者には身近な内容です事実。

  • SiCとInPを、酸素プラズマを用いて、厚さ40 nmのSiO2を介して直接接合。SiO2は接合強度と活性層への無損傷を両立させるが、熱伝導率が小さいため極力薄くする
  • 接合後の昇温で発生するガスによる膜の剥離を抑えるため、ガスを逃がす溝をあらかじめ基板に形成した
  • 計算では、SiO2を2 µmから40 nmにすると、活性層の温度上昇は130.9℃から16.8℃に下がる(活性層長50 µm、発熱100 mWを仮定)

接合界面の厚み・ガス抜き・熱伝導——光電融合の最先端の性能が、ウェハ接合と熱設計という材料・プロセスの基本で決まっていることがわかります(本記事による解説)。 PEC-3の資料に現れる「SiOx導波路」や「InPテーパー」との関係は、本稿の調査範囲の一次情報では詳細を確認できませんでした。

10. 課題と未確定事項

(1) 目標値の多くはこれから

伝送容量125倍(IOWN3.0)と電力効率100倍(IOWN4.0)は、NTT自身が「めざす」としている目標です未確定/将来。 遅延1/200はNTTが達成したと説明していますが、「同一県内で圧縮処理が不要となる映像トラヒック」という条件付きです事実。 あらゆる通信で遅延が1/200になるという意味ではありません(本記事による解説)。

(2) PEC-2の商用化は2026年の計画

6.4T光エンジンと102.4Tbps CPOスイッチは、2026年Q2に光エンジンサンプル、Q4に商用サンプルという計画です未確定/将来。 本稿の調査時点(2026年9月)で、商用サンプル出荷の実績は一次情報で確認していません。

(3) PEC-3・PEC-4は研究段階

PEC-3の0.26 pJ/bitはデバイス単体の実証値で、光チップレットとしてGPUパッケージに組み込んだときの値ではありません事実。 商用サンプルは2028年第4四半期、PEC-4は2032年の計画です未確定/将来。

(4) 本稿で扱わなかったこと

IOWN Global Forum(国際的な推進団体)の仕様、AIコンピューティング基盤(AICP)の詳細、APNの料金や提供エリアの最新状況は、本記事の範囲外としました。

この記事のまとめ
  • IOWNは構想です。電力効率100倍・伝送容量125倍・遅延1/200は2030年に向けた目標値です未確定/将来
  • APN IOWN1.0は2023年3月に商用開始。100 Gbpsの専有型回線で、1/200は「圧縮処理が不要な同一県内の映像トラヒック」という条件付きです事実
  • ファイバー中の伝搬遅延(約4.9 µs/km)は方式では縮みません。1/200が減らしたのは途中の電気的処理だと読めます本稿の計算
  • PEC-2の3.2T試作は48 W(プラガブル8台比50%減)。6.4T版の商用サンプルは2026年の計画です事実
  • 気密をやめ、リフローに耐える光部品へ。COSAは温度制御部と気密を省き、250℃リフローに耐える構造と材料を実現しました事実
  • SiC基板への貼り替えが、メンブレンレーザーの帯域の天井を押し上げました事実

11. 用語集

IOWN
Innovative Optical and Wireless Network。NTTが掲げる、光を中心とした通信・計算基盤の構想。
APN
All-Photonics Network。端から端まで光の波長パスでつなぎ、途中で電気に戻さないネットワーク。
光波長パス
1つの波長を、送り手から受け手まで専有して通す光の経路。
OTU4
ITU-Tで標準化された光伝送網(OTN)の約100 Gbps級のインターフェース。
光電融合(PEC)
電子回路と光回路を一体化し、光トランシーバー機能を小型・高効率に集積する技術。
COSA
コヒーレント光サブアセンブリ。光回路とドライバ・TIAを1パッケージにした部品。
CPO
Co-Packaged Optics。スイッチチップのすぐ近くに光エンジンを実装する方式。
光エンジン
CPOなどで使う、プラガブルではない光トランシーバー部。
pJ/bit
1ビットを送るのに使うエネルギー。小さいほど省電力。
光チップレット
パッケージ間を光でつなぐための小さな光電融合チップ。NTTのPEC-3。
メンブレンレーザー
低屈折率材料の上に作る厚さ約300 nmの薄膜レーザー。
緩和振動周波数
レーザーを電流で直接変調するときの速さの上限を決める周波数。
直接接合
接着剤を使わず、表面処理した材料どうしを貼り合わせる接合法。
非気密パッケージ
内部を完全に密閉しないパッケージ。材料自体の耐湿性が求められる。
半田リフロー
基板上の部品を一括でハンダ付けする加熱工程。約250〜260℃。

12. 参考資料(一次情報)

  1. NTT「IOWN 機能と特性」(APN・光電融合・AICPとロードマップの説明) https://group.ntt/jp/group/iown/function/
  2. NTT「APN|機能と特性|IOWN」 https://group.ntt/jp/group/iown/function/apn.html
  3. NTT東日本「APN IOWN1.0の提供開始について」報道発表 2023年3月2日 https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20230302_01.html
  4. NTTイノベーティブデバイス富澤将人「IOWN 2.0の実現に向けた、光電融合スイッチの開発状況と今後の展望」2025年10月6日(NTT IR説明会資料、PDF) https://group.ntt/jp/ir/library/presentation/2025/pdf/251006_2.pdf
  5. NTT技術ジャーナル村中勇介ほか「PEC-2を搭載した大容量・低消費電力な光電融合スイッチ」2026年2月号 https://www.rd.ntt/research/JN202602_38182.html
  6. NTT技術ジャーナル亀井新・石井雄三「IOWNを支える光電融合デバイス(第2・第3世代デバイスの開発)」2023年11月号 https://journal.ntt.co.jp/article/23720
  7. NTT「NTTがNEDO『ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業』の実施企業に採択される」2024年1月30日 https://group.ntt/jp/newsrelease/2024/01/30/240130a.html
  8. NEDO「『ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発』に係る実施体制の決定について」2024年1月30日 https://www.nedo.go.jp/koubo/IT3_100302.html
  9. NTT「世界最高速の帯域100GHzを超える直接変調レーザを開発~SiC基板上メンブレンレーザにより低消費電力で実現~」2020年10月20日 https://group.ntt/jp/newsrelease/2020/10/20/201020a.html
  10. NTT「IOWN(アイオン)とは」 https://group.ntt/jp/group/iown/whats.html

13. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
IOWNを構成する3技術(APN・PEC・AICP)。電気は伝送容量が上がると短区間でも多大なエネルギーを消費すること。パケット通信で各ルーターが一旦電気に戻すこと、APNが端から端まで電気に戻さず光で完結すること。AICPの2つのアプローチとPECが電気配線を光導波路に置き換えること。IOWN1.0でAPNサービスを開始し遅延の目標値1/200を達成したとの説明、IOWN2.0がボード接続型の光電融合デバイス、IOWN3.0で容量125倍・IOWN4.0で電力効率100倍をめざすこと出典1 https://group.ntt/jp/group/iown/function/事実
APNがエンドツーエンドの光波長パスを提供する波長ネットワークであること。2030年の目標性能(電力効率100倍、伝送容量125倍、遅延1/200)。2019年の1 Tbit/s×35波の実験、2023年の1.2 Tbps・336 kmのフィールド実証、ファイバーあたり1 Pbit/s級をめざすこと。2023年3月16日のAPN IOWN1.0提供開始出典2 https://group.ntt/jp/group/iown/function/apn.html事実
APN IOWN1.0の提供開始日、Point to Pointの専有型100 Gbps回線、OTU4、従来比1/200の低遅延(同一県内で圧縮処理が不要となる映像トラヒックでの遅延)、ゆらぎゼロ、光波長専有、OTN Anywhereの機能、35 kmごとの料金単位。比較の基準が従来のエレクトロニクスベースの通信ネットワークであること出典3 https://www.ntt-east.co.jp/release/detail/20230302_01.html事実
PEC-1〜4の接続対象・距離・Commercialization年(CY2021・2023、CY2025–2026、CY2028、CY2032)。6.4T光エンジン・102.4T CPO-SWモジュール、スイッチ単体50%電力削減、ソケット型光エンジン、Broadcom・Accton、2026年Q2〜Q4の計画、5,000個/ライン/月、3.9 pJ/b・0.4 Tbps/mmのターゲット。PEC-3の2028Q4商用サンプル予定、~0.26 pJ/bit目標、64 Gbit/sで0.26 pJ/bit(10 mA)・50 Gbit/sで0.14 pJ/bit(5 mA)の実証、メンブレンデバイス出典4 https://group.ntt/jp/ir/library/presentation/2025/pdf/251006_2.pdf事実
光電融合技術とPECデバイスの定義。IOWN1.0でPEC-1をAPNのデジタルコヒーレント光トランシーバーに導入。PEC-2 3.2T試作の構成(32チャネル、100G PAM4、DSP、シリコンフォトニクス)、87%小型化、48 W(12 W×8台比50%減)、51.2 Tbit/sスイッチ、16心MPO×64、2RU、空冷+水冷、万博での6か月運用、半田付け実装で交換が難しいこと、商用版を2026年にサンプル提供できるよう検討出典5 https://www.rd.ntt/research/JN202602_38182.html事実
COSAのシリコンフォトニクスチップ約4 mm×6 mm、パッケージ13.5×10.5×2.2 mm、温度コントロール部の省略と非気密、温度無依存化・耐湿性、ファイバー端面の直接接続、約250℃のリフローに耐える構造と材料、BGA、2020年からの商用化。COSAを「第2世代」、CPO向け光エンジンを「第3世代」と呼んでいること出典6 https://journal.ntt.co.jp/article/23720事実
NEDO事業の3テーマ(光チップレット実装技術・光電融合インターフェイスメモリモジュール技術・確定遅延コンピューティング基盤技術)と代表・共同提案者、委託/助成の別出典7 https://group.ntt/jp/newsrelease/2024/01/30/240130a.html事実
NEDOが2024年1月30日に実施体制を決定したこと、テーマ区分、事業期間(原則5年以内・3年以内)出典8 https://www.nedo.go.jp/koubo/IT3_100302.html事実
SiC基板上InP系メンブレンレーザー(東工大と共同、Nature Photonics)。3 dB帯域100 GHz超(108 GHz)、緩和振動周波数42 GHz・3 dB帯域60 GHz。SiO2上では20 GHz程度で飽和。SiCの熱伝導率がSiO2の約500倍、光閉じ込めはほぼ同等、SiC 490 W/(m·K)・屈折率2.58。膜厚約300 nm。酸素プラズマ・40 nm SiO2を介した直接接合、ガス抜き溝、温度上昇の計算値130.9℃→16.8℃出典9 https://group.ntt/jp/newsrelease/2020/10/20/201020a.html事実
IOWNの定義(最先端の光技術を使って豊かな社会を創るための構想)、既に商用サービスを開始していること、2030年頃に広く普及することをめざすこと出典10 https://group.ntt/jp/group/iown/whats.html事実
伝送容量125倍・電力効率100倍の達成、2030年頃の普及、PEC-2商用サンプル(2026年)、PEC-3(2028年)・PEC-4(2032年)、ファイバーあたり1 Pbit/s級NTTグループの目標・計画であり実績ではない。出典4 https://group.ntt/jp/ir/library/presentation/2025/pdf/251006_2.pdf未確定/将来
伝搬遅延(約4.9 µs/km、35 kmで約0.17 ms、100 kmで約0.49 ms)。約30・約15 pJ/bit、6.4T×3.9 pJ/bit≒約25 W、64 Gbit/s×0.26 pJ/bit≒約17 mW本稿の計算。群屈折率1.47と光速約30万 km/sは本稿の仮定。pJ/bitの数値はそれぞれ測定範囲が異なり、同一条件の比較ではない本稿の計算
1/200が主に途中の電気的処理を減らしたものだという読み取り。気密封止から材料で守る方式への転換という整理。SiO2が熱の出口をふさいでいたという整理。IOWN1.0〜4.0とPEC世代の対応づけ。IOWNが製品名ではなく計画の総称だという整理。従来の光部品が気密パッケージと温度制御を用いていたという一般的説明公表内容にもとづく本記事の解説。NTTが表明した見解ではない解説
従来サービスの遅延の絶対値と内訳、PEC-2商用サンプル出荷の実績、PEC-3のSiOx導波路とメンブレンの関係の詳細本稿の調査範囲では一次情報で確認できなかったため記載していない解説
図1・図2・図5が説明のための作図、図3が本稿の計算を含む作図であること。ヒーロー画像と図4がAI生成イメージであること本記事による注記解説

最終更新:2026年9月26日/出典は一次情報(NTTグループの公式サイト・報道発表・IR説明会資料・技術ジャーナル、NEDOの公募結果)に限定し、調査会社の市場推計は使用していません。 IOWNの「電力効率100倍・伝送容量125倍・遅延1/200」は構想の目標値であり、遅延1/200はNTTが条件付きで達成を説明しているものです。PEC-2の商用化以降はすべて計画です。 従来サービスの遅延の絶対値、PEC-2商用サンプル出荷の実績は、公開された一次情報で確認できなかったため記載していません。 図はすべて説明用です。図1・図2・図5はベクター作図、図3は本稿の計算を含むベクター作図、ヒーロー画像と図4はAI生成イメージであり、いずれも実際の設備・デバイス・断面を示すものではありません。