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鉛とヨウ素|ペロブスカイト太陽電池 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

鉛とヨウ素
― 1 m² に鉛0.53 g、ヨウ素0.98 g。その「少なさ」をどう読むか

標準的なペロブスカイトの発電層は、重さの約3分の1が鉛、約6割がヨウ素です。 経済産業省は発電層1 m² あたり鉛0.53 g、ヨウ素0.98 gと算出し、日本はヨウ素の世界第2位の産出国としています。 本稿は、鉛の毒性・封じ込め・回収、EU と日本の規制、ヨウ素の供給を、公的統計と一次資料の数字で整理します。

構成:経済産業省、環境省、米国地質調査所(USGS)、WHO、EU 官報(EUR-Lex)、査読論文を一次情報として使用/最終更新 2026年9月

暗い面の上の浅い無地のガラス皿に、金属光沢のある暗い紫灰色の小さな結晶片が少量のっている概念イメージ
概念図(AI生成イメージ)。「国内で産出される原料(ヨウ素)」を雰囲気として表現したものです。実際の製品・純度・結晶の形状を示すものではありません。
この記事の構成
  1. 鉛とヨウ素の問題とは何か(3行でつかむ)
  2. 1 m² にどれだけ入っているか
  3. 本稿の計算:1 GW、20 GW ではどれだけか
  4. 鉛の毒性 ― 公的機関は何と言っているか
  5. 素材技術者の視点①:量は少ないが、「水と出会うと動く形」で入っている
  6. 封じ込めと回収 ― 論文が示した3つの方向
  7. 規制 ― EU の RoHS・WEEE と、日本の新しいリサイクル法
  8. 素材技術者の視点②:「製品全体で0.035%」と「均質材料で33%」
  9. ヨウ素 ― 日本は産出国であり、最大の埋蔵国
  10. 強みと弱み/課題
  11. 用語集/参考資料/出典対応表
本記事の表記ルール

事実=公表資料・査読論文に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=計画・目標であり、実績が確認できていない事項
このほか、構造の整理や材料設計上の読み取りは「解説」として区別しています。法令の適用は個別の製品・状況で判断されるものであり、本記事の記述は法的な判断ではありません。

1. 鉛とヨウ素の問題とは何か(3行でつかむ)

  • 鉛:経済産業省は、ペロブスカイト太陽電池について「0.5g/㎡程度含有する鉛について適切な処理・回収を行う必要がある」としています事実。WHO は「有害な影響がないことが分かっている鉛の曝露レベルは存在しない」としています事実
  • ヨウ素:経済産業省は「ヨウ素について、日本は世界第2位の産出量(シェア約30%)」とし、原材料を含む強靭なサプライチェーンの構築につながると位置づけています事実
  • 制度:日本では2026年6月、「太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律」(令和8年法律第33号)が公布されました事実。施行は公布から1年6か月以内の政令で定める日です未確定/将来
この記事でいちばん大事な一行

鉛もヨウ素も、「量」だけで見ると小さな問題に見えます。 20 GW 分の発電層に含まれる鉛は約53 t、世界の鉛鉱山生産の約0.001%です本稿の計算。 しかし鉛は水と反応しやすいイオン結晶の形で、製品の表面近くに薄く広がって入っています。 問題は総量ではなく、形・場所・規制上の数え方にあります(本記事による解説)。

2. 1 m² にどれだけ入っているか

経済産業省の戦略文書は、各部材の厚みと密度から、ペロブスカイト太陽電池1 m² に必要な素材量を算出しています事実。

発電層の組成元素含有率(重量比)1 m² あたり
CH3NH3PbI3ヨウ素61.4%0.98 g
CH3NH3PbI3鉛33.4%0.53 g
CH3NH3SnI3ヨウ素71.6%1.1 g
CH3NH3SnI3スズ22.3%0.34 g

すべて事実(経済産業省「次世代型太陽電池戦略」53ページ[参考資料1])。同資料は発電層の膜厚を300〜500 nm(算出には400 nm)、密度を3.5〜4.2 g/cm³(算出には3.9 g/cm³)としています。

本稿の計算:経済産業省の数字を検算する
  • 含有率:CH3NH3PbI3 の式量は 12.011+6×1.008+14.007+207.2+3×126.904 = 620.0 g/mol。鉛 207.2 ÷ 620.0 = 33.4%、ヨウ素 380.7 ÷ 620.0 = 61.4%本稿の計算。経済産業省の含有率と一致します
  • 密度を別の一次資料から:Weber(1978)が報告した立方晶 MAPbI3 の格子定数 6.27 Å から、単位格子1つに式量1つとして密度を求めると 620.0 ÷(6.022×10²³ ×(6.27×10⁻⁸ cm)³)= 約4.18 g/cm³本稿の計算
  • この密度と膜厚400 nm では、1 m² あたり MAPbI3 1.67 g、鉛0.56 g、ヨウ素1.03 g本稿の計算。経済産業省の値(3.9 g/cm³ で鉛0.53 g)と約5%の差で整合します

前提と限界:実際の高効率セルは FA・Cs・Br を含む混合組成が多く、膜厚も製品ごとに異なります。1 m² あたりの量は「組成と膜厚で決まる目安」です。

発電層(MAPbI3)の重さの内訳と、1 m² あたりの量 横帯の長さ=重量比。膜厚400 nm、密度3.9 g/cm³ のとき発電層は1 m² あたり約1.6 g ヨウ素 61.4% 鉛 33.4% MA 5.2% 0.98 g ヨウ素/m²(経済産業省) 検算:1.03 g(本稿の計算) 0.53 g 鉛/m²(経済産業省) 検算:0.56 g(本稿の計算) 1.5 kg フィルム型の重さ/m² 経済産業省の試算の前提 ※ 含有率・0.98 g・0.53 g・1.5 kg は経済産業省[参考資料1]。検算値は Weber[参考資料11]の格子定数から本記事が求めた密度4.18 g/cm³ によります。 ※ MA=メチルアンモニウム(CH3NH3)。5.2% は本記事の計算(100 − 61.4 − 33.4 に相当)。 ※ 実際の製品は組成・膜厚が異なります。帯の長さは重量比に比例(1% = 6 px)。
図1 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。含有率と1 m² あたりの量は経済産業省[参考資料1]の算出値です。検算値(1.03 g・0.56 g)と MA の5.2% は本記事が算出した値です。組成は MAPbI3 に代表させており、実際の製品の組成を示すものではありません。

3. 本稿の計算:1 GW、20 GW ではどれだけか

本稿の計算:導入量に換算する
  • 前提:モジュール変換効率を20%とする(標準条件で1 m² あたり200 W)。1 GW = 10⁹ W ÷ 200 W/m² = 500万 m²
  • 前提:1 m² あたり鉛0.53 g、ヨウ素0.98 g(経済産業省の値)。製造時のロス(塗布液の利用率など)は含めない
  • 1 GW あたり:鉛 0.53 × 5×10⁶ = 約2.7 t、ヨウ素 0.98 × 5×10⁶ = 約4.9 t
  • 20 GW(経済産業省の2040年の導入目標):鉛 約53 t、ヨウ素 約98 t

公的統計との比較:

  • ヨウ素98 t は、USGS が示す日本の2025年のヨウ素生産量(推定)9,000 t の約1.1%
  • 鉛53 t は、USGS が示す世界の2025年の鉛鉱山生産(推定)450万 t の約0.001%

計算はすべて本稿の計算です。2040年に約20GW は政策目標です未確定/将来。 前提と限界:20 GW を一度に製造する前提で、交換・更新分は含めていません。効率が上がれば必要面積は減り、膜厚や組成が変われば含有量も変わります。

20 GW 分の発電層に含まれる量と、年間の生産量(本稿の計算を含む) 左=ヨウ素、右=鉛。四角の面積の比で規模を示す(鉛は小さすぎるため点で表示) 日本のヨウ素生産 9,000 t/年 2025年推定(USGS) 98 t 20 GW 分 約98 t = 日本の生産の 約1.1%(本稿の計算) 世界の鉛鉱山生産 450万 t/年 2025年推定(USGS) 20 GW 分 約53 t = 約0.001%。左下の点 (面積比では見えない大きさ) ※ 生産量は USGS[参考資料3・4]。20 GW は経済産業省[参考資料1]の2040年の導入目標。含有量と比率は本記事の計算(効率20%を仮定)。 ※ ヨウ素の小さな四角は大きな四角の約1.1%の面積です。鉛は比率が小さすぎるため、目に見える大きさでは描けません。
図2 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。生産量は USGS[参考資料3・4]、1 m² あたりの量と導入目標は経済産業省[参考資料1]によります。20 GW 分の量(約98 t・約53 t)と比率は、効率20%を仮定して本記事が算出した値です。製造時のロスは含みません。

4. 鉛の毒性 ― 公的機関は何と言っているか

WHO のファクトシートは、鉛について次のように説明しています事実。

  • 鉛の曝露は複数の器官系に影響し、とくに幼い子どもと妊娠可能な年齢の女性に有害
  • 鉛は脳・肝臓・腎臓・骨に分布し、歯と骨に蓄積する
  • 有害な影響がないことが分かっている鉛の曝露レベルは存在しない
  • 2023年に350万人を超える死亡が鉛の曝露に起因すると推計されている(主に心血管への影響、IHME の推計)
  • 世界の鉛消費の大部分は自動車用の鉛蓄電池の製造に使われている

USGS も、米国の見かけの鉛消費量の約67%(2025年推定)が鉛蓄電池向けだとしています事実。 つまり、ペロブスカイトに使われる鉛は、社会全体の鉛の流れから見ればごく一部です。 それでも問題になるのは、次の章で見る「入っている形と場所」のためです(本記事による解説)。

5. 素材技術者の視点①:量は少ないが、「水と出会うと動く形」で入っている

素材技術者の読みどころ:鉛の「総量」ではなく「存在状態」を見る

ペロブスカイトの鉛は、金属やガラスに固定された形ではなく、イオン結晶(ハロゲン化鉛)として、厚さ数百 nm の膜に面状に広がっています(本記事による解説)。 本シリーズ「イオン移動と劣化」編で見たとおり、Leguy らは液体の水にさらすと MAPbI3 が不可逆に分解して PbI2 ができることを報告しています事実。

つまり鉛の漏れは、「製品が割れる」+「水に触れる」という2つの条件がそろったときの問題です。 Jiang ら(沖縄科学技術大学院大学)は、まさにこの条件——機械的な衝撃で損傷したモジュールからの鉛の漏れ出しを定量的に測りました事実。 Li ら(Nature)も、深刻な損傷を受けたデバイスを水に浸す条件で評価しています事実。

ここから、対策の設計変数が見えてきます(本記事による解説)。

  • 割れても保つ:封止材の機械的強度と、割れ目を自分でふさぐ性質
  • 出てきても捕まえる:鉛と強く結合する官能基(ホスホン酸、キレート剤)を封止系に組み込む
  • 最後に回収する:使用後にペロブスカイトを溶かして鉛とヨウ素を取り戻す

これは、封止材・接着材・コーティング材のメーカーが、そのまま貢献できる領域です。

6. 封じ込めと回収 ― 論文が示した3つの方向

(1) 割れても保つ:自己修復性のエポキシ封止(Jiang ら、2019年)

Jiang らは、封止方法の異なるモジュールを改変した FM 44787 規格にもとづく機械的衝撃で損傷させ、鉛の漏れ出し速度を測りました。 その結果、エポキシ樹脂による封止は、モジュールの端部を UV 硬化樹脂で留めたガラスカバーの封止に比べて、鉛の漏れ出し速度を375分の1に減らしたと報告しています事実。 その理由として、エポキシ樹脂の自己修復性と高い機械的強度を挙げています事実。

(2) 出てきても捕まえる:デバイス上での鉛の捕捉(Li ら、2020年)

Li らは、深刻な損傷で生じる鉛の漏れの96%超をデバイス上で捕捉する化学的な方法を示しました事実。 前面では、透明電極付きガラスのガラス側に、鉛と強く結合するホスホン酸基をもつ透明な分子膜を、 背面では、金属電極と通常の太陽電池用封止フィルムの間に、鉛キレート剤を混ぜた高分子膜を置いています事実。 これらの膜は水に浸すと溶けずに膨潤して鉛を吸収し、形を保つので、損傷後の鉛の回収も容易だとしています事実。

鉛を「捕まえる層」をどこに置くか(断面の模式図) Li らの報告にもとづく層の順番。厚さの比は実際とは異なる 鉛を吸着する透明な分子膜(ホスホン酸基) ガラス基板 透明電極 ペロブスカイトと電荷輸送層 金属電極 鉛キレート剤を混ぜた高分子膜 通常の太陽電池用封止フィルム ↑ 光が入る側 報告された性能 96%超 深刻な損傷で生じる鉛漏れの捕捉 水中で溶けずに膨潤して吸収 → 損傷後の回収が容易 ※ 層の順番と性能は Li ら[参考資料8]の要旨によります。緑の枠が鉛を捕まえるために追加した層です。 ※ 電荷輸送層の構成・各層の厚さ・材料名の詳細は示していません。厚さの比は模式で、実際とは大きく異なります。 ※ 特定の製品の構造を示すものではありません。
図3 概念図(ベクター作図)。層の順番と「96%超」は Li ら[参考資料8]の報告によります。各層の厚さの比、電荷輸送層の構成は模式的なもので、実際の断面や特定の製品の構造を示すものではありません。

(3) 最後に回収する:水を主体にしたリサイクル(Xiao ら、2025年)

Xiao らは、水を主体とした低コストの溶媒で、ペロブスカイト太陽電池の廃棄物から価値のある構成要素をすべて回収する方法を報告しました事実。 劣化したペロブスカイトを再生でき、電荷輸送層・基板・カバーガラス・金属電極まで回収の対象を広げ、劣化と再生を繰り返しても、再生したデバイスは新品と同等の効率と安定性を示したとしています事実。 埋め立てと比べて資源枯渇の影響を96.6%、人への毒性(がん影響)を68.8%減らすと見積もっています事実。

一方、経済産業省の戦略文書は、ペロブスカイト太陽電池のリサイクル技術について「現在、開発段階。経済性を加味し、実装を検討していく必要」としています事実。 量産製品の回収・リサイクルの仕組みが稼働しているという一次情報は、本稿の調査範囲では確認できませんでした未確定/将来。

7. 規制 ― EU の RoHS・WEEE と、日本の新しいリサイクル法

制度条文・公表資料に書かれていること出典
EU RoHS 指令(2011/65/EU)附属書IIで、均質材料中の鉛の最大許容濃度を重量比0.1%と定める。第2条4項(i)で、「専門家が設計・組立・設置し、定められた場所で恒久的に使用して太陽光からエネルギーを生産するシステムに用いる太陽光発電パネル」は適用対象外EUR-Lex
EU WEEE 指令(2012/19/EU)対象の電気電子機器に太陽光発電パネルを含む(附属書Iの区分4「消費者機器と太陽光発電パネル」など)。附属書IVの小型機器の例に「太陽光発電パネルを組み込んだ小型機器」を挙げる。加盟国は太陽光発電パネルなどを優先して分別回収するよう求められるEUR-Lex
日本:太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律(令和8年法律第33号)2026年5月29日成立、6月5日公布。多量の事業用太陽電池を廃棄しようとする者(太陽光発電事業者等)に、国が定める判断基準にもとづくリサイクルの取組を義務付け。製造・輸入業者には環境配慮設計や含有物質に関する情報提供等の措置。施行は公布から1年6か月以内の政令で定める日環境省
日本:FIT/FIP 制度有害4物質(鉛、ヒ素、カドミウム、セレン)の含有情報の登録を義務付け経済産業省

すべて事実(EU RoHS 指令[参考資料5]、EU WEEE 指令[参考資料6]、環境省[参考資料7]、経済産業省[参考資料1])。環境省の法律の概要には、背景として2030年代後半以降に太陽光パネルの排出量が年間最大50万 t 程度になる見込みが示されています。ペロブスカイト太陽電池に固有の規定は、本稿が確認した概要資料には見当たりませんでした。

8. 素材技術者の視点②:「製品全体で0.035%」と「均質材料で33%」

素材技術者の読みどころ:規制は「どこで割り算するか」で結果が変わる

RoHS 指令は、鉛の上限0.1%を「均質材料」あたりで定めています。 均質材料とは、指令の定義で「全体が均一な組成の材料、またはねじを外す・切る・砕く・研削するなどの機械的な操作で別の材料に分離できない、材料の組み合わせ」です事実。

ここで2つの割り算をしてみます本稿の計算。

  • 製品全体で割ると:鉛0.53 g ÷ フィルム型1.5 kg/m²(経済産業省の試算の前提)= 約0.035%。0.1% を下回る
  • 発電層だけで割ると:MAPbI3 中の鉛は33.4%。0.1% の約330倍

数え方次第で、同じ製品が「基準の3分の1」にも「基準の330倍」にも見えます。 RoHS の考え方に立てば、効いてくるのは後者です(本記事による解説)。

一方で RoHS は、専門家が設置して定められた場所で恒久的に使う太陽光発電パネルを適用対象外としています事実。 ペロブスカイトの強みとされる軽量・フレキシブルな用途——たとえば電子機器や IoT 機器への組み込み——は、この除外の文言にそのまま当てはまるとは限りません。 WEEE 指令が「太陽光発電パネルを組み込んだ小型機器」を別に挙げていることも、この区別を意識させます事実。 用途によって規制上の扱いが変わりうることを、材料・部材の選定の段階から意識しておく必要があります(本記事による解説。個別の製品への適用は、それぞれの法令と所管当局の解釈で判断されます)。

9. ヨウ素 ― 日本は産出国であり、最大の埋蔵国

USGS の Mineral Commodity Summaries 2026 によると、世界のヨウ素生産は次のとおりです事実。

国生産量 2024年(t)生産量 2025年推定(t)埋蔵量(t)
チリ22,00023,000750,000
日本9,3009,0004,900,000
米国非公表非公表250,000
トルクメニスタン80080070,000
イラン70070040,000
アゼルバイジャン210210170,000
世界合計(米国を除く、概数)33,00034,000630万超

すべて事実(USGS「Mineral Commodity Summaries 2026:Iodine」[参考資料3])。インドネシア・ロシアの少量の生産は省略しました。中国とウズベキスタンも生産していますが、公式の数字がなく推定できないとされています。

  • 用途:USGS は、世界のヨウ素とその化合物の主な用途を、消費量の多い順にX線造影剤、液晶ディスプレイ、医薬品、ヨードホール(消毒剤)、飼料、フッ素化学品としています事実
  • 産地:USGS は、世界の供給の大部分がチリの硝石鉱山、日本のガス田・油田、米国オクラホマ州北西部のかん水井の3地域から来ているとしています事実
  • 国内の産地:京葉天然ガス協議会(天然ガス鉱業会)の資料(2019年1月)は、千葉県で生産されるヨウ素が国内生産量の約80%を占め、千葉県の地下のかん水には通常の海水の約2,000倍のヨウ素が含まれ、千葉県の可採埋蔵量は約400万 t(現在の生産量で約500年分)と推定されるとしています事実
  • 価格:USGS は、米国のヨウ素輸入の平均単価(運賃・保険料込み)を2025年推定で1 kg あたり68ドルとしています事実
ヨウ素:生産はチリが最大、埋蔵は日本が最大(USGS) 左=2025年の生産量(推定、米国は非公表のため除く)/右=埋蔵量 生産量(t/年) チリ 23,000 日本 9,000 その他 約2,000 日本の割合:9,000 ÷ 34,000 = 約26% (本稿の計算。経済産業省は「約30%」) 埋蔵量(t) 日本 490万 チリ 75万 米国 25万 日本の埋蔵量は世界の約8割 (490万 ÷ 630万超、本稿の計算) ※ 生産量・埋蔵量は USGS「Mineral Commodity Summaries 2026」[参考資料3]。「その他」は34,000 t から日本とチリを引いた本記事の計算値です。 ※ 棒の長さは、左は1万 t = 100 px、右は100万 t = 40 px に比例させています。 ※ 世界の埋蔵量は「630万 t 超」とされているため、日本の割合は上限側の目安です。
図4 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。生産量・埋蔵量は USGS[参考資料3]によります。日本の生産割合(約26%)・埋蔵割合(約8割)・「その他」の量は本記事が算出した値です。経済産業省の「約30%」とは、対象年や米国生産の扱いが異なる可能性があります。
本稿の計算:日本のシェアと、ヨウ素のコスト
  • 生産シェア:9,000 ÷ 34,000 = 約26%(USGS の2025年推定、世界合計は米国を除く)。経済産業省は「約30%」としています事実。差は、世界合計に米国の生産(非公表)を含めるかどうかや対象年の違いによる可能性があります(本記事による解説)
  • 埋蔵シェア:490万 ÷ 630万 = 約78%(世界の埋蔵量は「630万 t 超」なので、実際の割合はこれ以下)
  • 1 m² あたりのヨウ素の原料費:0.98 g × 68ドル/kg = 約0.07ドル(輸入単価で代用、精製・化合物化のコストは含まない)

計算はすべて本稿の計算です。

素材技術者の読みどころ:ヨウ素は「国産」だが、「増産が自由」ではない

第3章の計算では、20 GW 分のヨウ素は日本の年間生産の約1.1%でした本稿の計算。 量の面では、太陽電池が国内のヨウ素供給を圧迫する心配は小さいと読めます(本記事による解説)。

ただし、日本のヨウ素は天然ガスと一緒にくみ上げるかん水から回収される副産物です事実(USGS、京葉天然ガス協議会)。 千葉大学のヨウ素資源イノベーションセンター(CIRIC)は、現在のプロセスのかん水からのヨウ素抽出率は約90%で、需要増加に合わせてかん水の採取を増やすことは環境負荷にもつながるおそれがあるとし、抽出効率の改善を重要な課題に挙げています事実。

つまり、ヨウ素の供給を増やす手段は「くみ上げを増やす」だけではなく、「抽出率を上げる」「使用済み品から回収する」にもあります(本記事による解説)。 第6章の Xiao らのリサイクルは、鉛だけでなくヨウ素を国内で循環させる道具にもなりえます。 経済産業省の戦略文書が「原材料を含め強靭なサプライチェーン構築」と書くとき、その実体は採掘量よりも、回収とリサイクルの技術にあるのかもしれません(本記事による解説)。

暗い面の上に、きれいに分けられた無地の透明なガラス板の束と、薄い金属箔の小さな束が並べて置かれている概念イメージ
図5 概念図(AI生成イメージ)。「使用後の製品を材料ごとに分けて取り戻す」というリサイクルの考え方を雰囲気として表現したものです。実際のリサイクル工程・回収物・設備を示すものではありません。

10. 強みと弱み/課題

観点一次情報で確認できたこと残る課題
鉛の量1 m² あたり約0.5 g(経済産業省)イオン結晶の形で膜状に存在。水と接すると分解(Leguy ら)
封じ込めエポキシ封止で漏れ速度375分の1(Jiang ら)。捕捉層で96%超(Li ら)量産品での採用・長期性能は本稿で確認できず
回収水系で全構成要素を回収、再生品は新品同等(Xiao ら)経済産業省は「現在、開発段階」と整理
規制日本で太陽電池廃棄物の再資源化法が公布(環境省)施行は政令で定める日。RoHS の扱いは用途で変わりうる
ヨウ素日本は生産2位・埋蔵1位(USGS)。千葉県が国内の約8割(京葉天然ガス協議会)かん水の増産は環境負荷の懸念(CIRIC)

各項目は事実(出典は括弧内)。振り分けは本記事による整理です。

(1) 鉛漏れの「安全基準」との比較はしていない

損傷時にどれだけの鉛が出ると、どの程度の健康・環境リスクになるかは、設置場所・雨量・土壌などの条件に強く依存します。 本稿では、漏れ出し量を特定の安全基準と比較した評価は行っていません。

(2) 日本の新法の運用

新法の判断基準や、ペロブスカイト太陽電池を含む新しい種類の太陽電池の扱いの詳細は、本稿の調査時点で確認できた範囲では示されていません未確定/将来。

この記事のまとめ
  • 発電層1 m² に鉛0.53 g、ヨウ素0.98 g事実。式量から検算しても一致します本稿の計算
  • 20 GW 分でも鉛は約53 t、ヨウ素は約98 t。日本のヨウ素生産の約1.1%です本稿の計算
  • WHO は「安全な鉛の曝露レベルは知られていない」としています事実
  • 割れても保つ・出ても捕まえる・最後に回収する——封止材と化学で打てる手があります事実
  • RoHS は均質材料で数える。製品全体で約0.035%でも、発電層では33.4%です本稿の計算
  • 日本はヨウ素の生産2位・埋蔵1位。増産の鍵は、くみ上げより抽出率と回収です(本記事による解説)

11. 用語集

均質材料
RoHS 指令の用語。全体が均一な組成の材料、または機械的な操作で分離できない材料の組み合わせ。
RoHS 指令
EU の電気電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限。鉛は均質材料中0.1%が上限。
WEEE 指令
EU の廃電気電子機器の回収・リサイクルの制度。太陽光発電パネルも対象。
キレート剤
金属イオンを複数の結合で挟み込んで強く捕まえる分子。
ホスホン酸基
リンを含む酸性の官能基。鉛などの金属イオンと強く結合する。
自己修復性
傷や割れ目が、材料自身の性質によってふさがる性質。
かん水
地下にある塩分を含む水。日本では天然ガスとともにくみ上げ、ヨウ素を回収する。
埋蔵量(reserves)
現在の技術と経済条件で採算が取れると見込まれる資源量。
X線造影剤
X線撮影で臓器や血管を見やすくするための薬剤。ヨウ素の最大の用途。
有害4物質
FIT/FIP 制度で含有情報の登録が求められる鉛・ヒ素・カドミウム・セレン。
USGS
米国地質調査所。鉱物資源の統計「Mineral Commodity Summaries」を毎年公表している。
フィルム型
樹脂フィルムを基板にした軽量・柔軟なペロブスカイト太陽電池。

12. 参考資料(一次情報)

  1. 経済産業省「次世代型太陽電池戦略」令和6年11月(PDF) https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/perovskite_solar_cell/pdf/20241128_1.pdf
  2. WHO「Lead poisoning」ファクトシート https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/lead-poisoning-and-health
  3. U.S. Geological Survey「Mineral Commodity Summaries 2026: Iodine」(PDF) https://pubs.usgs.gov/periodicals/mcs2026/mcs2026-iodine.pdf
  4. U.S. Geological Survey「Mineral Commodity Summaries 2026: Lead」(PDF) https://pubs.usgs.gov/periodicals/mcs2026/mcs2026-lead.pdf
  5. EU(EUR-Lex)「Directive 2011/65/EU(RoHS 指令)」 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32011L0065
  6. EU(EUR-Lex)「Directive 2012/19/EU(WEEE 指令)」 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32012L0019
  7. 環境省「太陽光パネルリサイクル関連」(太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律と概要資料) https://www.env.go.jp/recycle/recycling/renewable/page_00345.html
  8. Li ほか「On-device lead sequestration for perovskite solar cells」Nature 578, 555 (2020) https://doi.org/10.1038/s41586-020-2001-x
  9. Jiang ほか(沖縄科学技術大学院大学)「Reduction of lead leakage from damaged lead halide perovskite solar modules using self-healing polymer-based encapsulation」Nat. Energy 4, 585 (2019) https://doi.org/10.1038/s41560-019-0406-2
  10. Xiao ほか「Aqueous-based recycling of perovskite photovoltaics」Nature 638, 670 (2025) https://doi.org/10.1038/s41586-024-08408-7
  11. Weber「CH3NH3PbX3, ein Pb(II)-System mit kubischer Perowskitstruktur」Z. Naturforsch. B 33, 1443 (1978) https://doi.org/10.1515/znb-1978-1214
  12. Leguy ほか「Reversible Hydration of CH3NH3PbI3 in Films, Single Crystals, and Solar Cells」Chem. Mater. 27, 3397 (2015) https://doi.org/10.1021/acs.chemmater.5b00660
  13. 京葉天然ガス協議会(天然ガス鉱業会)「千葉県の天然ガスとヨウ素」2019年1月(PDF) https://www.tengas.gr.jp/files/user/keiyokyo/Natural%20gas%20&%20Iodine_Chiba%20Pref.pdf
  14. 千葉大学 ヨウ素資源イノベーションセンター(CIRIC)「ヨウ素とは」 https://ciric.chiba-u.jp/iodine.html

13. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
発電層1 m² あたり MAPbI3 でヨウ素0.98 g(61.4%)・鉛0.53 g(33.4%)、MASnI3 でヨウ素1.1 g(71.6%)・スズ0.34 g(22.3%)。発電層の膜厚300〜500 nm(算出値400 nm)、密度3.5〜4.2 g/cm³(算出値3.9 g/cm³)。フィルム型を1.5 kg/m² として試算。「0.5g/㎡程度含有する鉛について適切な処理・回収を行う必要がある」。「リサイクル技術については、現在、開発段階。経済性を加味し、実装を検討していく必要」。FIT/FIP 制度で有害4物質(鉛、ヒ素、カドミウム、セレン)の含有情報登録を義務付け。「ヨウ素について、日本は世界第2位の産出量(シェア約30%)」。原材料を含む強靭なサプライチェーン構築経済産業省「次世代型太陽電池戦略」16・52〜54ページ 出典1 https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/perovskite_solar_cell/pdf/20241128_1.pdf事実
2040年に約20GW の導入を目指すこと経済産業省「次世代型太陽電池戦略」32ページ。政策目標であり実績ではない 出典1 https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/perovskite_solar_cell/pdf/20241128_1.pdf未確定/将来
鉛が複数の器官系に影響し幼い子どもと妊娠可能な年齢の女性に特に有害であること。脳・肝臓・腎臓・骨に分布し歯と骨に蓄積すること。有害な影響がないと分かっている曝露レベルがないこと。2023年に350万人超の死亡が鉛曝露に起因すると推計されること(IHME)。世界の鉛消費の大部分が自動車用鉛蓄電池であることWHO ファクトシート 出典2 https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/lead-poisoning-and-health事実
国別のヨウ素生産量(2024年・2025年推定)と埋蔵量(チリ22,000・23,000 t/75万 t、日本9,300・9,000 t/490万 t、米国非公表/25万 t ほか)、米国を除く世界合計33,000・34,000 t、世界の埋蔵量630万 t 超。中国・ウズベキスタンの生産は推定不能。主な用途(X線造影剤、液晶ディスプレイ、医薬品、ヨードホール、飼料、フッ素化学品)。主な供給地域(チリの硝石鉱山、日本のガス田・油田、米国オクラホマ州北西部のかん水井)。米国の輸入平均単価2025年推定68ドル/kgUSGS「Mineral Commodity Summaries 2026: Iodine」 出典3 https://pubs.usgs.gov/periodicals/mcs2026/mcs2026-iodine.pdf事実
世界の鉛鉱山生産2025年推定450万 t。米国の見かけの鉛消費量の約67%が鉛蓄電池(2025年推定)USGS「Mineral Commodity Summaries 2026: Lead」 出典4 https://pubs.usgs.gov/periodicals/mcs2026/mcs2026-lead.pdf事実
附属書IIで均質材料中の鉛の最大許容濃度が重量比0.1%であること。均質材料の定義。第2条4項(i)で、専門家が設計・組立・設置し定められた場所で恒久的に使用する太陽光発電パネルが適用対象外であることEU RoHS 指令(2011/65/EU) 出典5 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32011L0065事実
太陽光発電パネルが対象に含まれること(附属書Iの区分4「消費者機器と太陽光発電パネル」など)。附属書IVの小型機器の例に「太陽光発電パネルを組み込んだ小型機器」。太陽光発電パネル等の優先的な分別回収EU WEEE 指令(2012/19/EU) 出典6 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32012L0019事実
太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律(令和8年法律第33号)が2026年5月29日に成立し6月5日に公布されたこと。多量の事業用太陽電池を廃棄しようとする者へのリサイクル取組の義務付け。製造・輸入業者への環境配慮設計・含有物質の情報提供等の措置。施行が公布から1年6か月以内の政令で定める日であること。2030年代後半以降に排出量が年間最大50万 t 程度となる見込み環境省「太陽光パネルリサイクル関連」ページと法律の概要資料 出典7 https://www.env.go.jp/recycle/recycling/renewable/page_00345.html事実
深刻な損傷で生じる鉛漏れの96%超をデバイス上で捕捉したこと。前面ガラス側にホスホン酸基をもつ透明な分子膜、背面の金属電極と封止フィルムの間に鉛キレート剤を混ぜた高分子膜を置いたこと。水に浸すと溶けずに膨潤して鉛を吸収し、回収が容易なことNature 論文(要旨) 出典8 https://doi.org/10.1038/s41586-020-2001-x事実
改変した FM 44787 規格にもとづく機械的衝撃で損傷させたモジュールの鉛漏れ出し速度を測定したこと。エポキシ樹脂封止が、端部を UV 硬化樹脂で留めたガラスカバー封止に比べ鉛漏れ出し速度を375分の1にしたこと。理由が自己修復性と機械的強度の向上であること。著者所属が沖縄科学技術大学院大学であることNat. Energy 論文(著者版の要旨) 出典9 https://doi.org/10.1038/s41560-019-0406-2事実
水を主体とした低コスト溶媒で全構成要素を回収するリサイクル法。劣化したペロブスカイトの再生。電荷輸送層・基板・カバーガラス・金属電極の回収。繰り返しの劣化・再生後も新品同等の効率と安定性。埋め立て比で資源枯渇96.6%、人への毒性(がん影響)68.8%の低減Nature 論文(要旨) 出典10 https://doi.org/10.1038/s41586-024-08408-7事実
立方晶 MAPbI3 の格子定数6.27 ÅZ. Naturforsch. B 論文(要旨) 出典11 https://doi.org/10.1515/znb-1978-1214事実
液体の水で MAPbI3 が不可逆に分解して PbI2 ができることChem. Mater. 論文(要旨) 出典12 https://doi.org/10.1021/acs.chemmater.5b00660事実
千葉県で生産されるヨウ素が国内生産量の約80%であること。千葉県のかん水に通常の海水の約2,000倍のヨウ素が含まれること。千葉県の可採埋蔵量が約400万 t(現在の生産量で約500年分)と推定されること京葉天然ガス協議会(天然ガス鉱業会)資料(2019年1月) 出典13 https://www.tengas.gr.jp/files/user/keiyokyo/Natural%20gas%20&%20Iodine_Chiba%20Pref.pdf事実
かん水からのヨウ素抽出率が約90%であること。需要増加に合わせたかん水採取の増加が環境負荷につながるおそれがあること。抽出効率の改善が重要な課題であること千葉大学 CIRIC「ヨウ素とは」 出典14 https://ciric.chiba-u.jp/iodine.html事実
式量620.0 g/mol と含有率(鉛33.4%、ヨウ素61.4%、MA 5.2%)の検算。格子定数からの密度約4.18 g/cm³ と1 m² あたり鉛0.56 g・ヨウ素1.03 g。効率20%仮定での1 GW あたり鉛約2.7 t・ヨウ素約4.9 t、20 GW で鉛約53 t・ヨウ素約98 t、日本のヨウ素生産の約1.1%、世界の鉛鉱山生産の約0.001%。製品全体での鉛約0.035%と均質材料での33.4%(0.1%の約330倍)。日本のヨウ素生産シェア約26%・埋蔵シェア約78%。1 m² あたりのヨウ素原料費約0.07ドル本稿の計算。モジュール効率20%、製造ロスを含めないこと、輸入単価でヨウ素原料費を代用することは本稿が置いた前提である。図1・図2・図4の数値部分を含む本稿の計算
施行日と、新法の判断基準・ペロブスカイト太陽電池の扱いの詳細。量産品の回収・リサイクルの仕組みの稼働施行は政令で定める日とされ、詳細は本稿の調査時点で確認できなかった(出典7の内容にもとづく本記事の注記)。量産品のリサイクルの稼働を示す一次情報も確認できなかった未確定/将来
問題は総量ではなく形・場所・数え方にあるという整理。鉛がイオン結晶として膜状に存在するという位置づけ。「割れても保つ・出ても捕まえる・最後に回収する」の整理。RoHS の除外が軽量・組み込み用途にそのまま当てはまるとは限らないという読み取り(法的判断ではない)。ヨウ素の増産の鍵が抽出率と回収にあるという読み取り。USGS と経済産業省のシェアの差の理由の推測公表内容にもとづく本記事の整理・解説。各機関が表明した見解ではない解説
鉛の漏れ出し量と安全基準との比較条件への依存が大きく、本稿では評価していない(本記事による注記)解説
図1〜図4が説明のための作図であり、実際の断面・統計グラフそのものではないこと。ヒーロー画像と図5が AI 生成イメージであること本記事による注記解説

最終更新:2026年9月25日/出典は一次情報(政府の戦略文書・法令ページ、USGS の公的統計、WHO、EU 官報、査読論文、業界団体・大学の公表資料)に限定しています。 調査会社による市場規模や価格見通しの推計は使っていません。 鉛の漏れ出し量の安全評価、日本の新法の詳細な運用、量産品のリサイクルの稼働状況については、確認できる一次情報がなかったため記載していません。 規制に関する記述は条文と公表資料の内容の紹介であり、個別の製品への適用についての法的判断ではありません。 図はすべて説明用の概念図です。図1〜図4はベクター作図、ヒーロー画像と図5はAI生成イメージであり、いずれも実際の断面写真・原料・リサイクル設備を示すものではありません。