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封止とバリア層|ペロブスカイト太陽電池 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

封止とバリア層
― 測定器の限界に近い水分を、20年止め続ける

ペロブスカイトは水分・酸素・熱に弱い材料です。だから製品の寿命は、発電層そのものと同じくらい 「どう包むか」で決まります。求められる水蒸気透過率は、市販の測定器が測れる下限と同じ桁か、それより低い水準です。 この記事では、水蒸気透過率(WVTR)、ガラス封止とフィルム封止、端部封止材、ラミネート温度の制約を、素材技術者の目線で整理します。

構成:査読論文(NREL・Dow、ローマ・トルヴェルガタ大学ほか、香港大学ほか)、NRELのレビュー、積水化学工業の公表資料を一次情報として使用/最終更新 2026年9月

暗い背景の中、2枚の透明な板のあいだに薄く暗い色の層が均一にはさまれている様子を、斜めから見た概念イメージ
概念図(AI生成イメージ)。「発電層を2枚の板で包んで外気から守る」という封止の考え方を雰囲気として表現したものです。実在の製品・層構成・材料の色や厚さを示すものではありません。
この記事の構成
  1. 封止とは何か(3行でつかむ)
  2. 包み方の基本形 ― ガラス封止とフィルム封止
  3. 水はどこから入るのか ― 面からと、端から
  4. WVTRの要求値と、材料ごとの実力
  5. 素材技術者の視点①:要求値が「測定器の限界」と同じ桁にある
  6. 本稿の計算:20年で1 m²に入る水の量、端から水が届くまでの時間
  7. 封止材に求められる性質 ― 透湿だけでは選べない
  8. 素材技術者の視点②:副生成物と弾性率
  9. ラミネート温度の制約 ― 150 ℃と100 ℃のあいだ
  10. 素材技術者の視点③:温度の問題を、セルの内側で解いた例
  11. 課題と、本稿で確認できなかったこと
  12. 用語集/参考資料/出典対応表
本記事の表記ルール

事実=公表資料・査読論文に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=計画・目標・見通しであり、実績が確認できていない事項
このほか、構造の整理や材料設計上の読み取りは「解説」として区別しています。

1. 封止とは何か(3行でつかむ)

  • 何から守るか:NRELのレビューは、メチルアンモニウム鉛ヨウ化物(MAPbI3)が熱と湿気の中でPbI2に分解しやすいことを挙げ、封止は材料そのものの安定化に加える「もう一段の防御」になるとしています事実
  • どう包むか:市販のシリコン太陽電池は、2枚のガラス、またはガラスと背面シートのあいだに封止材で真空ラミネートし、端部封止材で縁を止めるのが一般的です事実
  • 何が難しいか:ペロブスカイトには低い水蒸気透過率・酸素透過率が必要なうえ、ラミネートの熱にも弱い。商用のラミネートは約150 ℃で行われるのに対し、ペロブスカイト太陽電池はとくに100 ℃を超えると熱で劣化しやすいとされています事実
この記事でいちばん大事な一行

封止は「水を止める膜」を1枚選べば終わる問題ではありません。 ローマ・トルヴェルガタ大学などのグループ(Marianiら、2024年)は、ペロブスカイト用の封止材の条件として、 低い水蒸気透過率(10⁻⁴ g/m²/日以下)と酸素透過率に加えて、分解生成物を出さないこと、紫外線への耐性、85 ℃までの熱安定性、120 ℃以下で加工できること、透明性、低い弾性率と十分な接着力を同時に挙げています事実。 バリア性・化学的な無害さ・熱・力学を一度に満たす材料設計の問題だということです(本記事による解説)。

2. 包み方の基本形 ― ガラス封止とフィルム封止

ガラス封止とフィルム封止(断面の模式図) 青=ガラス/緑=バリアフィルム/薄黄=封止材/茶=セル(発電層を含む積層)/灰=端部封止材 ガラス/ガラス封止 フィルム封止(フレキシブル) 前面ガラス セル 背面ガラス 端部封止材 水の入り口はほぼ「端」だけになる 重く、曲げられない 前面:透明バリアフィルム セル 背面:バックシート 面からも水が入るため、フィルム自体に 高いバリア性が要る。軽く曲げられる ガラスは水をほぼ通さない。フィルムでは「面」も水の通り道になる ※ ガラス封止の構成は Wang らのレビュー[参考資料2]、フィルム封止の構成は積水化学の公表資料[参考資料9]の図の記載によります。 ※ 層の厚さ・幅・端部の形はすべて模式で、特定製品の構造を示すものではありません。
図1 概念図(ベクター作図)。ガラス封止の考え方はWangらのレビュー[参考資料2]、フィルム封止の構成要素(透明バリアのフロントシート、バックシート、封止材)は積水化学の公表資料[参考資料9]によります。層の厚さ・配置は模式的なもので、特定の製品の構造ではありません。

香港大学などのWangらのレビュー(ACS Materials Au、2022年)は、実験室規模の封止を「薄膜封止」と「カバーガラス(またはフレキシブルなカバー)封止」に分けています事実。

  • カバーガラス封止:水をほぼ通さない2つの面で挟むので、水が入れるのは基板とカバーガラスのあいだの封止材の部分に限られ、一般に薄膜やプラスチックによる封止より性能が高い事実
  • ポリマーの保護板:ガラスで積層したパネルは、ポリマー(PETやETFEなど)で積層したものより寿命がかなり長いとされています事実
  • フレキシブル向け:ポリマーのカバー材は主にフレキシブルなセル向けで、ダンプヒート試験のような厳しい試験にはまだ十分かけられていないと同レビューは指摘しています事実

フィルム型の製品では、積水化学が自社のペロブスカイト太陽電池の構成を「フロントシート(透明バリア・水分封止)」「セル(発電部材)」「バックシート(水分封止)」と示し、 差別化技術として封止材層とバリア材、ペロブスカイトに最適の独自材料組成(権利化)を挙げています事実。 フィルム型のセルそのものは、本シリーズ「フレキシブル太陽電池」編で扱います。

3. 水はどこから入るのか ― 面からと、端から

水の入り口は2つあります。カバー材を厚み方向に透過する「面」と、封止材の層を横方向に拡散してくる「端」です。 ガラスで挟めば面からの透過はほぼ止まり、問題は端に集中します。フィルムで挟むと、面からの透過もカバー材の水蒸気透過率で決まります(本記事による解説)。

水分の2つの侵入経路(模式図) セル ① 面から:カバー材の水蒸気透過率(WVTR)で決まる ② 端から:封止材・端部封止材の中を横に拡散 侵入の深さは時間の平方根に比例して進む(x = K√t と表される) 端からセルまでの距離(端部封止の幅)が効く ガラス封止では②が主。フィルム封止では①と②の両方 ※ 水分侵入深さ K(cm/h^1/2)は Wang らのレビュー[参考資料2]の表で用いられている指標です。層の厚さ・距離は模式で、実寸ではありません。
図2 概念図(ベクター作図)。水分侵入深さKの考え方はWangらのレビュー[参考資料2]によります。2つの経路に分けたのは本記事による整理で、層の厚さ・距離は模式的なものです。

Wangらのレビューは、代表的な封止材は透湿性が比較的高いため、水分に弱い材料を守るには端部封止材が必要だとしています。 例として、EVAやPDMSを使うと、12.5 mmの封止を水分が突破する時間はそれぞれ2日と1.15時間と紹介し、 端部封止材には水分の拡散が小さく、乾燥剤を含むもの(乾燥剤入りのポリイソブチレン=PIB)が求められると書いています事実。 さらに、PIBの端部封止はガラスとの接着はよいが、高温で接着強度が急に下がるため、接着剤として働く二次封止材を併用し、PIBとシリコーンを組み合わせる案もあると紹介しています事実。

Marianiらは、封止材によるセルからモジュールへの損失を増やさないために、平方メートル級のパネルでは端部封止の幅を1 cm未満に抑えるべきだとしています事実。 端部封止の幅は、水を止める距離であると同時に、発電しない面積でもあります(本記事による解説。発電しない面積の話は本シリーズ「ロールツーロールと大面積化」編で扱いました)。

4. WVTRの要求値と、材料ごとの実力

材料・対象水蒸気透過率・水分侵入の指標出典での扱い
有機EL(OLED)の要求10⁻⁶ g/m²/日のオーダー市販の一般的なWVTR測定器の感度(10⁻⁴ g/m²/日のオーダー)より低く、液晶ディスプレイや太陽電池に必要な値よりかなり低い
ペロブスカイト用封止材の条件10⁻⁴ g/m²/日以下Marianiらが挙げた条件(酸素透過率は10⁻³ cm³/m²/日/atm以下)
EVAWVTR 2.61、85 ℃で10〜1000超水分侵入深さK=0.38 cm/h^1/2。酢酸を生じうる
アイオノマー(Surlyn)20 ℃で約1メタクリル酸を生じうる。弾性率394 MPa
POE(ポリオレフィンエラストマー)38 ℃で約0.8(g·mm/m²/日)弾性率 9.1 MPa(例)
PIB(ポリイソブチレン)K=0.018〜0.024 cm/h^1/2表中で最も小さい侵入深さ。弾性率 約0.6 MPa
PIB系封止材(Marianiら)約2×10⁻⁵ g/m²/日カルシウム腐食試験(Caテスト)で測定
ポリシラザン由来のSiNx膜(Songら)平均1.6×10⁻⁵ g/m²/日溶液塗布+真空紫外光で緻密化。1層10秒未満で作製した膜でも3.8×10⁻⁵

すべて事実(OLED・EVA・Surlyn・POE・PIBはWangらのレビュー[参考資料2]の本文と表、Marianiらの値は[参考資料1]、ポリシラザン膜は[参考資料6])。WVTRの測定温度・湿度は材料ごとに異なり(表の「20 ℃」「38 ℃」「85 ℃」は原典の添字)、行どうしを同じ条件で比べた値ではありません。単位のないWVTRはg/m²/日です。

水蒸気透過率(WVTR)の桁(g/m²/日、対数目盛) 右ほど水を通しにくい。測定条件は値ごとに異なり、厳密な比較ではない 10 1 10⁻² 10⁻⁴ 10⁻⁶ 10⁻⁸ EVA 2.61 Surlyn 約1 PIB系 約2×10⁻⁵ SiNx膜 1.6×10⁻⁵ 封止材の条件 10⁻⁴以下(Marianiら) 一般的な測定器の感度も10⁻⁴のオーダー OLEDの要求 10⁻⁶のオーダー ※ EVA・Surlyn・OLED・測定器の感度は Wang らのレビュー[参考資料2]、PIB系は Mariani ら[参考資料1]、SiNx膜は Song ら[参考資料6]の値です。 ※ Surlyn は 20 ℃での値。EVA の 2.61 には表中に測定温度の添字がありません。PIB系は Ca テストによる値です。 ※ 点の位置は対数で配置した作図で、値そのものは各出典の記載によります。
図3 概念図(ベクター作図)。各値はWangらのレビュー[参考資料2]、Marianiら[参考資料1]、Songら[参考資料6]の記載によります。測定温度・湿度・方法が値ごとに異なるため、同じ条件での比較ではありません。対数目盛に並べたのは本記事による作図です。

5. 素材技術者の視点①:要求値が「測定器の限界」と同じ桁にある

素材技術者の読みどころ:「測れないものは、保証できない」

Wangらのレビューは、有機EL(OLED)に必要なWVTRが10⁻⁶ g/m²/日のオーダーで、 市販の一般的なWVTR測定器の感度(10⁻⁴ g/m²/日のオーダー)より低いと書いています事実。 そして、ペロブスカイト用の封止材にMarianiらが求める条件は10⁻⁴ g/m²/日以下——測定器の感度と同じ桁です事実。

  • Marianiらは、自分たちのPIB系封止材のWVTR(約2×10⁻⁵ g/m²/日)を、カルシウム膜の腐食(Caテスト)で求めています事実
  • Songらのポリシラザン由来の膜(1.6×10⁻⁵ g/m²/日)も、この「10⁻⁵台」の領域の話です事実

つまり、ペロブスカイトの封止は「作れるかどうか」と同じくらい「測れるかどうか」が壁になる領域です。 カルシウムのような水と反応して性質が変わる材料を「センサー」にする測り方、長時間の加速試験、ロット間のばらつきをどう保証するか—— バリアフィルムやガスバリア材料を扱ってきた企業にとって、評価技術そのものが差別化になる分野だと考えられます(本記事による解説)。 本稿では、WVTRの測定規格(ISOやASTMの試験方法)の本文は確認していません。

6. 本稿の計算:20年で1 m²に入る水の量、端から水が届くまでの時間

本稿の計算①:WVTRが一定のまま20年続いたら、1 m²にどれだけの水が入るか

前提(本稿が置いた仮定)本稿の計算

  • WVTRが20年間(7,305日)一定で、透過した水はすべて内部にとどまると仮定する
  • 実際のWVTRは温度・湿度で大きく変わるが、ここでは無視する
WVTR(g/m²/日)20年間の透過量(1 m²あたり)目安にした値
1約7,300 gSurlynの約1(20 ℃)
10⁻²約73 g—
10⁻⁴約0.73 gMarianiらの条件の上限
2×10⁻⁵約0.15 gMarianiらのPIB系封止材
10⁻⁶約0.0073 g(7.3 mg)OLEDの要求のオーダー

1から10⁻⁴まで、WVTRを4桁下げると、20年間に1 m²へ入る水は「7 kg級」から「1 g未満」になります。

前提と限界:実際には水はセルの手前で封止材に吸着・拡散し、温度・湿度も変わり続けます。 どれだけの水でペロブスカイトが劣化するかは構造によって異なり、本稿では許容量を示す一次情報を確認していません。この計算は桁の感覚をつかむためのものです。

本稿の計算②:端から1 cm進むのにかかる時間(水分侵入深さKから)

前提本稿の計算

  • Wangらのレビューの表にある水分侵入深さK(cm/h^1/2)を使い、侵入の深さ x が x = K√t で進むとみなす
  • 端部封止の幅を、Marianiらが平方メートル級パネルの上限とした1 cmとする。t =(x ÷ K)²
材料K(cm/h^1/2)1 cm進むまでの時間
EVA0.38約7時間
TPU0.23約19時間
アイオノマー0.067約220時間(約9日)
PIB0.018〜0.024約1,700〜3,100時間(約72〜129日)

同じ1 cmでも、PIBはEVAの約250〜450倍の時間がかかる計算になります((0.38÷0.024)²〜(0.38÷0.018)²)。

前提と限界:表のKがどの温度・湿度の値かは本稿では確認できていません。 また、同じレビューが紹介するEVAの突破時間(12.5 mmで2日)は、このK√tの単純計算(12.5 mmで約11時間)と一致しません。定義や条件が異なるためと考えられます。 この表は材料どうしの桁の違いを見るためのもので、実際の製品の寿命を示すものではありません。 PIB単独でも3か月程度で1 cmに達しうるため、実際の端部封止材には乾燥剤が加えられます事実。

桁で見る封止の効き目(本稿の計算) 20年で1 m²に入る水(面から) 端から1 cm進むまで 約7,300 g WVTR 1 約0.73 g(WVTR 10⁻⁴) 約0.15 g(WVTR 2×10⁻⁵) 4桁下げると、7 kg級が1 g未満に EVA 約7時間 アイオノマー 約9日 PIB 約72〜129日 PIBはEVAの約250〜450倍の時間 ※ 左:WVTRが20年一定と仮定。右:Wang らのレビュー[参考資料2]の K を x = K√t に当てはめ、幅1 cm と仮定。 ※ 棒の長さは見やすさのための作図で、左は対数的に、右は日数に比例させていません(桁の違いを示すための模式)。 ※ すべて本記事が算出した値で、公表値ではありません。温度・湿度・乾燥剤の効果は考慮していません。
図4 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。WVTRの目安値はWangらのレビュー[参考資料2]とMarianiら[参考資料1]、水分侵入深さKはWangらのレビューの表によります。透過量と到達時間は本記事が仮定を置いて算出した値で、公表値ではありません。棒の長さは桁の違いを示す模式で、値に比例していません。

7. 封止材に求められる性質 ― 透湿だけでは選べない

Marianiらは、ペロブスカイトの封止材に求められる性質を次のように整理しています事実。

求められる性質論文の記述
化学的に無害劣化を起こす化学物質を出さないこと(EVAでは酢酸、Surlynではメタクリル酸が例)
バリア性WVTR 10⁻⁴ g/m²/日以下、酸素透過率 10⁻³ cm³/m²/日/atm以下。揮発成分の抜け出し(アウトガス)も抑える
耐紫外線紫外線で黄変したり、分解生成物を出したりしないこと
熱85 ℃まで熱的に安定で、120 ℃以下で加工できること(ペロブスカイトや一般的な電荷輸送層の熱安定性に合わせるため)
光学透明であること
力学低い弾性率(25 ℃で20 MPa未満が望ましい)と十分な接着力。日々の温度変化による熱機械的な応力に耐えるため

すべて事実(Mariani ほか 2024[参考資料1])。同論文は候補としてEVA、アイオノマー(Surlyn、Bynel、Jurasol)、PIB、POE、ポリウレタン、TPUを、端部封止材としてPIB系ブチルゴムテープ、紫外線硬化樹脂、エポキシ、シリコーン、ガラスフリットを挙げています。

Wangらのレビューも、WVTRが低くても弾性率が高い材料は封止材に向かないとし、応力を吸収するためあらゆる温度で低い弾性率が必要だと書いています事実。

8. 素材技術者の視点②:副生成物と弾性率

暗い背景の中、重ねた2枚の透明な板の縁を、帯状の柔らかそうな暗色の材料がぐるりと囲んでいる様子を斜めから見た概念イメージ
図5 概念図(AI生成イメージ)。「縁から入る水を、柔らかい端部封止材で止める」という考え方を雰囲気として表現したものです。実在の製品・材料・寸法・色を示すものではありません。
素材技術者の読みどころ:シリコン用の定番材料が、そのままでは使えない2つの理由

Wangらのレビューの表では、シリコン太陽電池で定番のEVAに「酢酸」、アイオノマー(Surlyn)に「メタクリル酸」という有害な副生成物が記されています。 弾性率はEVAが10 MPa、Surlynが394 MPa、POEが9.1 MPa(例)、PIBが約0.6 MPaです事実。

  • 副生成物:Marianiらが封止材の条件の第一に「劣化を起こす化学物質を出さないこと」を挙げ、その例としてEVAの酢酸とSurlynのメタクリル酸を示しているのは、封止材が長い年月のあいだに出す微量の酸が劣化の原因になりうると見ているからだと読めます(本記事による解説)
  • 弾性率:Marianiらは、材料どうしの熱膨張係数の不一致による剥離を避けるため、低弾性率の封止材が一般に推奨されるとしています事実。そこで同グループは、−40〜85 ℃で半固体から高粘性の液体に変わる分子量のPIBを選び、「ひずみを生まない」ラミネートを狙いました事実
  • 電気抵抗:PIBの抵抗率は10¹⁶ Ω·cm程度で、EVA(10¹³〜10¹⁵ Ω·cm)より高く、電圧誘起劣化(PID)の抑制に有利だとしています事実
  • 添加剤の設計:二次元の窒化ホウ素(h-BN)フレークを加えると、接着強度(プルオフ試験)が25%上がり、熱の逃げもよくなった(30 ℃に下がるまでの時間が11.2%短縮)と報告しています事実

さらに、Shiら(2017年)は、PIBでガラス/ガラス封止したセルの試験から、劣化の主因は水分より熱だったと考察し、 ペロブスカイト材料の揮発性の分解生成物が外へ逃げるのを防ぐことが安定性の鍵だと提案しています事実。

封止材は「水を入れない」だけでなく、「中から何も出さない(自分が酸を出さない)」「中のものを外に逃がさない」「熱で伸び縮みしてもセルを引きはがさない」という4つの役割を持つということです。 粘着剤・ホットメルト・シール材の設計者にとって、分子量で粘弾性を合わせ込む、フィラーで透湿と熱伝導を同時に動かすといった手法が、そのまま効く領域です(本記事による解説)。

9. ラミネート温度の制約 ― 150 ℃と100 ℃のあいだ

NRELとDowのグループ(Witteckら、2024年)は、この問題を正面から扱っています。 商用の真空ラミネートは、封止材の架橋やガラスへの接着を確実にするため、一般に150 ℃で行われる。 一方でペロブスカイト太陽電池は熱に弱く、とくに100 ℃を超えると劣化しやすい、というのが出発点です事実。

ラミネート温度をめぐる数字(論文に記載された値を温度目盛りに並べたもの) 80 ℃ 100 ℃ 120 ℃ 140 ℃ 160 ℃ 90 ℃ Marianiらのラミネート 100 ℃超で劣化しやすい (Witteckら) 120 ℃ 加工温度の上限の条件(Marianiら) パネルの標準ラミネート(Nikbakhtら) 125 ℃ これ未満では接着不足(Witteckら) 150 ℃ 商用の真空ラミネート(Witteckら) ※ 90・120 ℃(条件)は参考資料1、120 ℃(パネル)は参考資料5、100・125・150 ℃は参考資料3の記載です。 ※ 125 ℃は Witteck らが用いた POE 系封止材とガラスの接着についての値で、すべての封止材に当てはまるものではありません。 ※ 薄赤の帯(100〜150 ℃)は、本記事が「耐熱とラミネート条件の差」を示すために付けたものです。
図6 概念図(ベクター作図)。各温度はMarianiら[参考資料1]、Witteckら[参考資料3]、Nikbakhtら[参考資料5]の記載によります。1本の目盛りに並べたのは本記事による整理で、材料・構造・時間の条件はそれぞれ異なります。
ラミネート条件Witteckらの結果
150 ℃・23分シリコンや薄膜モジュールの従来条件に近い最も厳しい条件。基準のセルで効率が平均27%(相対)低下。Jscが10%、FFが15%、Vocが7%低下
125 ℃・14分最も穏やかな条件でも平均6%(相対)の低下。正孔輸送層がPTAAのセルでは27%(相対)の低下
下限温度125 ℃未満ではガラスへの接着が不十分で、機械的に不安定になるため、これを最低条件とした
封止材シリコンモジュールで使われる過酸化物架橋のEVAとPOE、シランや無水物をグラフトしたPOEなどを比較

すべて事実(Witteck ほか 2024[参考資料3])。

一方、Marianiらは90 ℃の多段・差圧式の低温ラミネート(全体で45分未満)を使い、ラミネートによる効率の低下を絶対値で1%未満に抑えています。 熱に弱いspiro-OMeTADを使ったセルも、90 ℃・10分のラミネートに耐えたとしています事実。 Nikbakhtら(0.73 m²パネル)は、構造的に強いPTAA系モジュールを使うことで標準的な120 ℃のラミネートを可能にし、市販の熱可塑性フィルムで熱真空ラミネートしています事実。

10. 素材技術者の視点③:温度の問題を、セルの内側で解いた例

素材技術者の読みどころ:原因は「封止材」ではなく「銀の拡散」だった

Witteckらは当初、封止材の粘度や結合の化学が、ラミネート中の機械的・化学的な劣化を起こすと考えていました。 ところが、材料の組み合わせを入れ替えて調べた結果、ラミネート中の主な劣化機構は銀(Ag)電極の拡散だと提案しています事実。

  • 飛行時間型二次イオン質量分析(ToF-SIMS)と断面ケルビンプローブ(cKPFM)で、化学的・電気的な変化を対応づけた事実
  • ITO側に自己組織化単分子膜(SAM)の正孔輸送層、電子を取り出す側に原子層堆積(ALD)のSnOxを入れて「内部の拡散バリア」とすると、商用条件と同じ150 ℃のラミネートでも劣化しなかった事実
  • 2PACz(SAM)+SnOxのセルは、125 ℃・14分では測定誤差の範囲で劣化なし、150 ℃・14分でも平均3%(相対)の低下にとどまった事実

ここから読めるのは、「封止の温度制約」は封止材だけの問題ではないということです。 低温で貼れる封止材を開発する道(Marianiら)と、セルの中に拡散バリアを入れて既存の150 ℃ラインに載せる道(Witteckら)がある。 前者は封止材メーカー、後者は電荷輸送層・電極材料のメーカーと装置メーカーの話になり、どちらが主流になるかで、材料の商流が変わります(本記事による解説)。 SAMについては本シリーズ「自己組織化単分子膜」編で扱います。

11. 課題と、本稿で確認できなかったこと

(1) 加速試験に合格した例と、残る課題

NRELのレビューは、FA1-yCsyPb(I1-xBrx)3のセルを市販の封止材(EVAとブチルゴム)でガラス/ガラス封止し、IECのダンプヒート試験(85 ℃・85%RH・1,000時間)に合格した報告を紹介しています事実。 Marianiらは、端部封止材を使わずに、ISOS-D-2(85 ℃、1,000時間超)、ISOS-L-1(光照射、1,000時間超)、独自の熱衝撃試験(−40〜+85 ℃、200サイクル)、改変した湿度凍結試験(10サイクル)で、初期効率の80%超を保ったとしています事実。 ただし同論文は、別の報告でダンプヒートと温度サイクルに合格したセルでも、55±5 ℃での連続光照射1,000時間で効率が約20%低下した例にも触れています事実。 封止で水は止められても、光と熱による内部の劣化は封止だけでは止まりません。 試験の中身は本シリーズ「屋外試験と耐久性評価」編、内部の劣化は「イオン移動と劣化」編で扱います。

(2) フィルム封止の長期実績

Wangらのレビュー(2022年)の時点では、ポリマーのカバー材による封止はダンプヒートのような厳しい試験に十分かけられていないとされていました事実。 積水化学は自社のフィルム型について「耐久性能:10年相当を達成」とし、シリコン型と同等の20年を目指すとしています事実。 ただし、「10年相当」の評価方法(試験条件・換算方法)と第三者による確認の有無は、本稿が参照した資料には記載がありません。20年は目標です未確定/将来。

(3) 本稿で確認できなかったこと

ペロブスカイトが劣化し始める水分量の許容値、フィルム型製品のバリアフィルムのWVTR実測値、WVTR測定規格の本文は、本稿の調査範囲の一次情報で確認できなかったため記載していません。 封止材の鉛漏出抑制の役割は、本シリーズ「鉛とヨウ素」編で扱います。

この記事のまとめ
  • ペロブスカイト用の封止材には、WVTR 10⁻⁴ g/m²/日以下が求められています。市販の一般的な測定器の感度と同じ桁です事実
  • WVTRを1から10⁻⁴に下げると、20年で1 m²に入る水は約7,300 gから約0.73 gになります本稿の計算
  • ガラス封止では水の入り口は端。端部封止材には乾燥剤入りのPIBなどが使われます事実
  • EVAは酢酸、Surlynはメタクリル酸を出しうる。低弾性率・無害・低温加工が同時に求められます事実
  • 商用ラミネートは150 ℃、ペロブスカイトは100 ℃超で劣化しやすい。主因の一つは銀の拡散で、セル内の拡散バリアで150 ℃に耐えた例があります事実
  • 封止で水は止められても、光と熱による内部の劣化は別に解く必要があります事実

12. 用語集

封止
セルを外気・水分・酸素から守るため、封止材やカバー材で包むこと。
WVTR(水蒸気透過率)
膜や材料を1日あたり1 m²通り抜ける水蒸気の量。単位は g/m²/日。
OTR(酸素透過率)
膜や材料を通り抜ける酸素の量。
封止材
セルとカバー材のあいだを埋めて接着する樹脂。EVA・POE・アイオノマー・PIBなど。
端部封止材(エッジシール)
パネルの縁をふさぎ、横からの水分侵入を止める材料。乾燥剤入りのPIBなど。
バリアフィルム
水蒸気や酸素を通しにくくした透明なフィルム。フレキシブル品の前面・背面に使う。
バックシート
モジュールの背面を覆うシート。
真空ラミネート
減圧下で加熱・加圧し、カバー材・封止材・セルを貼り合わせる工程。
Caテスト
カルシウム膜が水と反応して透明になる変化から、ごく低いWVTRを求める評価法。
水分侵入深さ K
水分が材料の中を進む深さを x = K√t で表したときの係数(cm/h^1/2)。
弾性率
材料の変形しにくさ。低いほど柔らかく、熱による伸び縮みの応力を吸収しやすい。
ダンプヒート試験
85 ℃・相対湿度85%に長時間置く加速試験。IEC 61215では1,000時間。

13. 参考資料(一次情報)

  1. Mariani P ほか「Low-temperature strain-free encapsulation for perovskite solar cells and modules passing multifaceted accelerated ageing tests」Nature Communications 15, 4552 (2024)(PMC全文) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11137052/
  2. Wang Y ほか「Encapsulation and Stability Testing of Perovskite Solar Cells for Real Life Applications」ACS Materials Au 2, 215–236 (2022)(PMC全文) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9888620/
  3. Witteck R ほか(NREL、Dow)「Reducing Thermal Degradation of Perovskite Solar Cells during Vacuum Lamination by Internal Diffusion Barriers」ACS Applied Energy Materials 7, 10750–10757 (2024)(PMC全文) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11600410/
  4. Li Z, Klein TR, Kim DH, Yang M, Berry JJ, van Hest MFAM, Zhu K(NREL)「Scalable fabrication of perovskite solar cells」Nature Reviews Materials 3, 18017 (2018)(DOE Public Access の著者最終稿) https://www.osti.gov/servlets/purl/1430821
  5. Nikbakht H ほか「Upscaling Perovskite Photovoltaics: from 156 cm² Modules to 0.73 m² Panels」Advanced Science 12, 2416316 (2025)(PMC全文) https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12165116/
  6. Song L, Sun H, Suzuri Y ほか「Polysilazane-Coated Films Achieving Record-High Moisture Barrier Performance with Sub-10 Seconds Densification Using High-Power VUV Irradiation」Advanced Science 12, 2415721 (2025) https://doi.org/10.1002/advs.202415721
  7. Shi L ほか「Accelerated Lifetime Testing of Organic–Inorganic Perovskite Solar Cells Encapsulated by Polyisobutylene」ACS Applied Materials & Interfaces 9, 25073–25081 (2017) https://doi.org/10.1021/acsami.7b07625
  8. Cheacharoen R ほか「Encapsulating perovskite solar cells to withstand damp heat and thermal cycling」Sustainable Energy & Fuels 2, 2398–2406 (2018) https://doi.org/10.1039/c8se00250a
  9. 積水化学工業「ペロブスカイト太陽電池事業説明会」プレゼンテーション資料 2025年1月7日(PDF) https://www.sekisui.co.jp/ir/event/other/__icsFiles/afieldfile/2025/01/07/20250107PVK.pdf

14. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
封止材の条件(分解生成物を出さない=EVAの酢酸・Surlynのメタクリル酸、WVTR 10⁻⁴ g/m²/日以下・OTR 10⁻³以下とアウトガス抑制、耐紫外線、85 ℃までの熱安定と120 ℃以下の加工、透明性、25 ℃で20 MPa未満の低弾性率と接着力)。候補封止材と端部封止材の列挙。平方メートル級パネルの端部封止幅は1 cm未満にすべきこと。熱膨張係数の不一致による剥離を避けるため低弾性率が推奨されること。−40〜85 ℃で半固体から高粘性液体に変わるPIBでひずみのないラミネート。PIBの抵抗率10¹⁶ Ω·cm、EVA 10¹³〜10¹⁵ Ω·cm。h-BNで接着強度25%向上、30 ℃までの時間11.2%短縮。Caテストで約2×10⁻⁵ g/m²/日。90 ℃の多段・差圧ラミネート(45分未満)で低下が絶対値1%未満、spiro-OMeTADのセルが90 ℃・10分に耐えたこと。端部封止なしでISOS-D-2・ISOS-L-1(各1,000時間超)、熱衝撃200サイクル、湿度凍結10サイクルで80%超を保ったこと。他の報告でダンプヒート・温度サイクル合格後も55±5 ℃の光照射1,000時間で約20%低下した例。著者の所属にローマ・トルヴェルガタ大学が含まれること出典1 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11137052/事実
商用シリコンはガラス/ガラスまたはガラス/背面板で真空ラミネートし端部封止材を使うこと。薄膜封止とカバーガラス封止の分類、カバーガラス封止の方が一般に性能が高いこと。ガラス積層はポリマー(PET・ETFE)積層より寿命がかなり長いこと。ポリマーのカバー材はダンプヒートのような試験に十分かけられていないこと。OLEDの要求が10⁻⁶ g/m²/日のオーダーで、市販測定器の感度(10⁻⁴のオーダー)より低いこと。WVTRが低くても弾性率が高い材料は向かないこと。封止材の性質表(EVA:WVTR 2.61、85 ℃で10〜1000超、K=0.38、弾性率10 MPa、酢酸。Surlyn:20 ℃で約1、394 MPa、メタクリル酸。POE:38 ℃で約0.8 g·mm/m²/日、9.1 MPa。TPU K=0.23。アイオノマー K=0.067。PIB K=0.018〜0.024、約0.6 MPa)。端部封止材が必要なこと、EVA・PDMSで12.5 mmの突破時間が2日と1.15時間、乾燥剤入りPIB、PIBは高温で接着が下がり二次封止材を併用すること。責任著者の所属が香港大学であること出典2 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9888620/事実
商用の真空ラミネートが一般に150 ℃で行われ、ペロブスカイトはとくに100 ℃超で劣化しやすいこと。150 ℃・23分で平均27%(相対)低下、Jsc 10%・FF 15%・Voc 7%。125 ℃・14分でも平均6%、PTAAで27%。125 ℃未満では接着が不十分。EVA・POE・グラフトPOEを比較したこと。主な劣化機構として銀の拡散を提案したこと。ToF-SIMSとcKPFM。SAMとALDのSnOxの内部拡散バリアで150 ℃でも劣化しなかったこと、2PACz+SnOxで125 ℃・14分は誤差内、150 ℃・14分で3%。著者の所属がNRELとDow出典3 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11600410/事実
MAPbI3が熱と湿気でPbI2に分解しやすいこと。封止が追加の防御になること。FA1-yCsyPb(I1-xBrx)3のセルをEVAとブチルゴムでガラス/ガラス封止し、IECのダンプヒート(85 ℃・85%RH・1,000時間)に合格した報告出典4 https://www.osti.gov/servlets/purl/1430821事実
0.73 m²パネルでPTAA系モジュールを使い標準的な120 ℃ラミネートを可能にし、市販の熱可塑性フィルムで熱真空ラミネートしたこと出典5 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12165116/事実
ペルヒドロポリシラザン由来のSiNx膜を真空紫外光で緻密化し、平均WVTR 1.6×10⁻⁵ g/m²/日、1層10秒未満で3.8×10⁻⁵ g/m²/日。ペロブスカイトなどのフレキシブル素子向け出典6 https://doi.org/10.1002/advs.202415721事実
PIBでガラス/ガラス封止し、IEC 61215:2016に準じたダンプヒート・温度サイクルで評価したこと。劣化の主因は水分より熱と考察し、揮発性の分解生成物の逃散防止が鍵と提案したこと出典7 https://doi.org/10.1021/acsami.7b07625事実
ガラスと端部封止による封止で、ダンプヒートと温度サイクル試験での安定性を可能にする研究があること(要旨の範囲)出典8 https://doi.org/10.1039/c8se00250a事実
積水化学のフィルム型の構成(フロントシート=透明バリア・水分封止、セル、バックシート=水分封止)、封止材層・バリア材・独自材料組成を差別化技術とすること、耐久性能10年相当を達成し20年を目指すこと出典9 https://www.sekisui.co.jp/ir/event/other/__icsFiles/afieldfile/2025/01/07/20250107PVK.pdf事実
積水化学の耐久性20年という目標企業の目標であり実績ではない。「10年相当」の評価方法と第三者確認の有無は資料に記載がない(解説)未確定/将来
20年間の透過量の表(WVTR 1で約7,300 g、10⁻⁴で約0.73 g、2×10⁻⁵で約0.15 g、10⁻⁶で約7.3 mg)。K√tによる1 cm到達時間(EVA約7時間、TPU約19時間、アイオノマー約9日、PIB約72〜129日)とPIB/EVAの約250〜450倍。EVAの12.5 mmで約11時間という単純計算本稿の計算。WVTR一定・透過水の全量保持、x=K√t、幅1 cmは本稿の前提。Kの測定条件は本稿では未確認本稿の計算
劣化が始まる水分量の許容値、フィルム型製品のバリアフィルムのWVTR実測値、WVTR測定規格の本文本稿の調査範囲の一次情報で確認できなかったため記載していない(解説)解説
封止を材料設計の問題とする整理、水の入り口を面と端に分けた整理、「測れるかどうか」が壁になるという読み取り、封止材の4つの役割、微量の酸が劣化原因になりうるという読み取り、低温封止材とセル内拡散バリアの2つの道と商流の読み取り公表内容にもとづく本記事の整理・解説。各機関・著者が表明した見解ではない解説
図1・図2・図3・図4・図6が実際の断面・測定データではなく説明のための作図であること。ヒーロー画像と図5がAI生成イメージであること本記事による注記(解説)解説

最終更新:2026年9月25日/出典は一次情報(査読論文、NRELのDOE Public Access著者最終稿、積水化学工業の公表資料)に限定しています。 構造の整理や材料設計上の読み取りを含むため、それらは「解説」として出典付きの事実と区別しています。 劣化が始まる水分量の許容値、フィルム型製品のバリアフィルムのWVTR実測値、WVTR測定規格の本文、積水化学の「10年相当」の評価方法は、本稿では確認できなかったため記載していません。 WVTRの値は測定温度・湿度・方法が出典ごとに異なり、同じ条件での比較ではありません。 図はすべて説明用の概念図です。図1・図2・図3・図4・図6はベクター作図、ヒーロー画像と図5はAI生成イメージであり、いずれも実際の断面写真・製品の実物を示すものではありません。