ワッカー、車載パワーモジュール向けに耐湿・耐振・耐熱性に優れるシリコーン封止材を開発

ワッカー・ケミーAG(Wacker Chemie AG Press Release) ドイツ
概要
ワッカーは、車載パワーモジュール向けに特化した革新的なシリコーン封止材を発表した。この材料は、湿気、振動、極端な温度に対する優れた保護性能を提供し、電気自動車およびハイブリッド車のパワーエレクトロニクスの長期耐久性と安全性を向上させる。新しい配合は、優れた誘電特性と高い熱サイクル安定性を備える。
詳細

主要成果

ワッカーは、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の車載パワーモジュール向けに、極めて高い保護性能を発揮する革新的なシリコーン封止材を発表しました。この新材料は、湿気、振動、そして極端な温度変化といった過酷な車載環境からパワーエレクトロニクスを堅牢に保護し、システム全体の長期耐久性と安全性を大幅に向上させます。

技術詳細

  • 優れた環境保護性能: 車載パワーモジュールは、ボンネット下などの高温多湿、高振動といった厳しい環境に曝されます。ワッカーの新シリコーン封止材は、これらの環境要因に対して卓越したバリア性能を発揮し、内部の繊細な電子部品への水分の侵入や物理的なストレスから効果的に保護します。
  • 高誘電特性: パワーモジュールは高電圧・大電流を扱うため、封止材には高い絶縁性能が求められます。この新材料は、優れた誘電耐力と低誘電損失を兼ね備え、電気的な安定性を確保し、リーク電流や短絡のリスクを低減します。
  • 高い熱サイクル安定性: EV/HVは走行中に頻繁な加速・減速を繰り返すため、パワーモジュールは急速な温度上昇と冷却に晒されます。ワッカーの封止材は、この過酷な熱サイクルに対してもひび割れや剥離を起こしにくい高い安定性を示し、デバイスの寿命を延ばします。
  • 広範な温度範囲での性能維持: 厳寒地域から酷暑地域まで、多様な環境下での動作が求められる車載用途に対応するため、新材料は-40℃から150℃以上の広範な温度範囲で安定した性能を維持します。

背景・業界文脈

自動車産業は、電動化の波により急速な変革期を迎えています。EVやHVの普及には、高性能かつ高信頼性のパワーエレクトロニクスが不可欠であり、これらを保護する封止材の役割は増大しています。従来の材料では、進化する車載要件に対応しきれないケースが増えており、ワッカーの今回の開発は、この市場のボトルネックを解消し、次世代のモビリティ技術を支えるものです。これにより、メーカーはより高性能で安全な車両を設計できるようになります。

今後の展望

この先進シリコーン封止材は、車載パワーモジュールだけでなく、バッテリーマネジメントシステム(BMS)、オンボードチャージャー、産業用電源など、同様に厳しい環境下での信頼性が求められる他の電子デバイスへの応用も期待されます。ワッカーは、今後も自動車産業のニーズに対応した革新的な材料ソリューションを継続的に提供し、持続可能な社会の実現に貢献していく方針です。

元記事: https://www.wacker.com/press/2026/silicone-automotive

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