AIチップの高機能化でABF基板需要が2028年に29%不足へ、191億ドルの増産投資も短期解消は困難

[不明] 台湾
概要
AIチップのHBM統合加速により、ABF基板の需要面積は2025年から2028年まで年平均39%で急増し、2027年には供給不足に転じ、2028年には最大29%のギャップが生じると予測されている。この需要増に対し、世界の基板メーカーは総額191億ドルの拡張計画を進めているものの、短期的な供給不足の緩和には至らない見込みである。この深刻な供給制約は、Unimicron、Nan Ya PCB、Kinsusといった主要サプライヤーのターゲット株価を押し上げ、次世代AIおよび高性能コンピューティング開発のボトルネックとなる可能性を指摘している。
詳細

主要成果

AIチップのハイバンド幅メモリ(HBM)統合の加速により、ABF(Ajinomoto Build-up Film)基板の需要面積が2025年から2028年にかけて年平均成長率(CAGR)39%で急増すると予測されています。この結果、2027年には供給不足に陥り、2028年にはそのギャップが最大29%にまで拡大する可能性があることが明らかになりました。

技術・事業詳細

ABF基板は、高性能CPU、GPU、AIアクセラレータなどのフリップチップボールグリッドアレイ(FCBGA)パッケージに不可欠な素材です。AIチップがより多くのHBMスタックを統合する傾向にあり、2.5D/3Dパッケージングが主流となるにつれて、より大型で層数の多いABF基板の需要が劇的に増加しています。例えば、AIサーバー用チップは、通常GPUあたり8~12個のHBMを搭載し、これがABF基板の物理的なサイズと複雑性を増大させます。この旺盛な需要に対応するため、Unimicron、Nan Ya PCB、Kinsusなどの主要な基板メーカーは、総額191億ドルに上る大規模な設備拡張計画を世界中で開始しています。しかし、これらの投資は、製造設備の導入や生産能力の立ち上げに時間がかかるため、短期的には差し迫った供給不足を完全に解消することは困難であると見られています。

背景・業界文脈

先端パッケージング技術は、ムーアの法則の減速を受け、半導体性能向上の新たなフロンティアとなっています。特に、AIやHPC(高性能コンピューティング)分野では、チップレット技術や異種統合が進むことで、より複雑で大型のパッケージングが必要とされており、その土台となるABF基板の重要性は増すばかりです。過去のPCブーム時にもABF基板の供給不足は発生しましたが、現在のAIブームはそれ以上の規模と速度で需要を押し上げており、サプライチェーン全体に大きな影響を与えています。この供給制約は、半導体メーカーが次世代製品を市場に投入する際の大きなボトルネックとなる可能性があります。

今後の展望

ABF基板の供給不足は、AIチップの生産計画に直接的な影響を及ぼし、結果としてAI産業全体の成長速度を制約する可能性があります。この状況は、ABF基板メーカーにとっては大きなビジネスチャンスとなりますが、同時に製造技術の革新とサプライチェーンの強化が急務であることを示唆しています。長期的な解決策としては、生産能力の継続的な拡大に加え、材料技術の改良や代替基板技術の開発も視野に入れる必要があります。この供給不足は、今後数年間、半導体業界の主要な関心事の一つであり続けるでしょう。

元記事: https://finance.biggo.com/news/4978b0ef-fc31-4d7d-9de1-c14abbafc97b

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