🌐 This site is also available in English Visit English Site →
🌐 English

宇宙製造と微小重力 技術解説

← 宇宙産業の解説一覧へ戻る

TECHNOLOGY EXPLAINER

宇宙製造と微小重力
― 「無重力」ではないところから、ZBLAN光ファイバー・半導体結晶・合金の研究を読む

「宇宙で作ると、地上では作れない材料ができる」という話をよく聞きます。この記事は、宇宙工学を知らない素材技術者を前提に、①微小重力とは何か(無重力ではない)、②重力がなくなると融液の中の対流と沈降がどう変わるか、③ZBLAN光ファイバー・半導体結晶・合金の研究を、論文と公式資料でどこまで確かめられたか、を説明します。

事業者の主張は「企業の主張」として分け、研究・実証の段階(構想/地上試験/短時間の微小重力/ISS/自由飛行機/運用)を区別します。数値は元の出典の条件のまま書き、優劣はつけません。確認日は2026年10月17日です。

構成:NASA・ESA・JAXA・ZARM・Airbus・NASA SP-443・査読論文・IEC・企業の公式ページ/確認できなかった点は書かない/確認日 2026年10月17日

微小重力は重力が無くなることではなく、装置と試料が一緒に自由落下する状態です。拡大枠は沈降や流れの違いを説明する模型です。
図1 概念画像(ImageGen生成)。微小重力は重力が無くなることではなく、装置と試料が一緒に自由落下する状態です。拡大枠は沈降や流れの違いを説明する模型です。実際の製品・施設・測定結果・設計寸法ではありません。実物と拡大模型を区別してください。線・矢印・色は説明用です。
この記事の構成
  1. 3行でわかる / 読む前に / シリーズの中での位置
  2. 微小重力とは何か ― 「無重力」ではない
  3. 重力がなくなると、融液の中で何が変わるか
  4. 微小重力を手に入れる方法
  5. 研究の歩み ― スカイラブから ISS まで
  6. ZBLAN 光ファイバー
  7. 半導体結晶・合金と、事業者の実証
  8. 素材技術者の視点と、確認できなかったこと
  9. 評価・標準の読み方/用語集/参考資料/出典対応表
本記事の表記ルール

事実=公表資料に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=計画・目標・予備的な結果など、まだ確定していない事項
このほか、読み取りは「解説」として区別し、推測は太字で示します。

この記事の数値と日付の読み方

微小重力の「水準」「時間」は、手段ごとに条件が違います。数値は出典の条件(どの装置か、何秒か、何年か)とともに読んでください。ISS での ZBLAN の結果は、NASA のページでは予備的な結果で、2026年7月の論文は本文まで確認しました。この記事は、「宇宙で作ると必ず良くなる」とも「意味がない」とも言いません。医療や投資の助言も含みません。

1. 3行でわかる / 読む前に / シリーズの中での位置

  • 微小重力は「重力がない」状態ではなく、「自由落下している」状態:国際宇宙ステーション(ISS)の高度でも、重力は地上の約9割あります。ステーションと中の物は一緒に地球のまわりを落ち続けているので、床に対して浮いて見えます[参考資料1]
  • 重力が弱いと、融液の中の対流と沈降がほぼなくなる:結晶や合金の成長を、対流にかき乱されずに観察・制御できる可能性があります。ただし、表面張力による流れなど、残るものもあります[参考資料6・9]
  • 研究は50年以上続くが、「地上より優れた製品を量産できる」と確かめられた段階ではない:ZBLAN光ファイバー、SiGe結晶、合金の熱物性などは、ISS などで実験が進んでいます。しかし、結果の多くは研究・実証の段階で、事業としての成立は確認できませんでした[参考資料13・14]
この記事を読む前に知っておくこと

必要なのは、「熱い液体は上がり、冷たい液体は下がる」「重い粒は沈む」「結晶は融けた液体から固まるときにできる」という感覚だけです。軌道や重力の式は、必要になったところで説明します。

シリーズの中での位置

「宇宙産業概論」「宇宙環境と材料への影響」で述べた、宇宙環境の「5つの敵」のうち、⑤の「微小重力」を、敵ではなく道具として使う話です。この記事のあとに「微小重力創薬とタンパク質結晶化」を読むと、再突入カプセルでの製造の話までつながります。

2. 微小重力とは何か ― 「無重力」ではない

(1) 身近な感覚 ― 落ちているエレベーターの中

もし、エレベーターのケーブルが切れて箱ごと自由に落ちたら、中の人は床を押さなくなり、体重計は0を示し、ふわりと浮いたように感じます。重力が消えたのではなく、箱と人が同じ加速度で落ちているために、床と人の間に力が生じないのです。宇宙飛行士が浮いて見えるのも、同じ理屈です(実際のエレベーターで試してはいけません。これは考え方の説明です)。

(2) 軌道は「落ち続けながら、横に十分速く進む」こと

では、なぜステーションは地面に落ちてこないのでしょうか。ニュートンの思考実験が答えです。高い山から大砲を水平に撃つと、弾は遅ければ近くに、速ければ遠くに落ちます。十分に速ければ、落ちる分だけ地面が丸く遠ざかり、弾は地面に当たらないまま落ち続けます。これが軌道です。ISS は時速約28,000 kmで進んでいます[参考資料1]。事実

「無重力」ではなく「落ち続けている」ニュートンの大砲(思考実験)① 遅い:近くに落ちる② 速い:遠くに落ちる③ 十分に速い:落ち続けるが地面に当たらない地球③ では、落ちる分だけ地面も遠ざかる = 軌道宇宙ステーションの中では人物ステーションも、中の人も物も、同じように地球へ「落ち続けて」いる(重力は働いている)床に対して落ちない → 浮いて見えるたとえの限界:実際は大気の抵抗などで軌道は少しずつ変わる
図2 概念図(ベクター作図)。左:ニュートンの大砲。右:ステーションの中では、人も物も床も一緒に落ちている。たとえの限界:実際の軌道は、大気の抵抗や重力の分布で少しずつ変わる。

(3) 高度が上がっても、重力は急には弱くならない

NASA のページは、約250マイル(約400 km)の高度で重力は地上の約88.8%、と書いています[参考資料1]。重力は距離の2乗に反比例して弱まるので、地球の半径(約6,371 km)に比べて400 kmは小さな高さです。図は、同じ式で本稿が計算した値です。静止軌道(高度35,786 km)でも2%台、月までの距離でも0.03%ほどが残ります。宇宙に出れば重力が消える、のではありません。事実本稿の計算

高度が上がっても、重力は急にはなくならない地上(海面)100%ISS の高度 約400 km88.5%高度 1,000 km74.7%静止軌道 35,786 km2.3%月までの距離(地球の重力のみ)0.03%地上の重力を100%とした割合。式:g/g0 = (R/(R+h))²、R = 6,371 km(本稿の計算)NASA のページは「約250マイル(約400 km)で約88.8%」と記す。差は半径の取り方などの丸めの範囲とみられるが、理由はページに書かれていない
図3 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。地球の重力だけを考え、半径6,371 kmの球として計算した。月までの距離は約384,400 km(地球の中心から)とした。実際の重力は地球の形や他の天体の影響を含み、わずかに異なる。

(4) 「微小」とは ― ゼロではなく、とても小さい

NASA は、微小重力を「自由落下しているときの状態」とし、強さを地上の約100万分の1としています[参考資料1]。「g」は、地上の重力加速度を1とする単位で、10⁻⁶ g は100万分の1 gです。ただし、これは目安です。NASA グレン研究センターの測定部門(PIMS)の報告書は、無重力は理想の状態で、実際の宇宙機では達成できないと述べます。乗組員の動き、空気の循環、装置の振動、空気抵抗、重力の勾配、機体の回転、構造の共振などが、小さな加速度を生むからです[参考資料2]。そのため、ISS の実験では加速度計で環境を測り、結果の解釈に使います。事実

よくある誤解:「宇宙は無重力」

正しくは:ISS の高度でも重力は地上の約9割あり、ISS が浮いて見えるのは、地球のまわりを自由落下しているからです。重力がないのではなく、「重力の効果が床や容器に現れない」状態です。だから、微小重力を作るには、宇宙に出るだけでなく、自由落下の状態を保つことが必要です(落下塔でも、航空機の放物線飛行でも、同じ原理です)。

つまずきやすいところ:「微小重力」と「低重力」

微小重力は、自由落下で重力の効果がほぼ消えた状態です。低重力(たとえば月面)は、地面の上に立っていて、重力そのものが小さい状態です。月面では床から押し返される力が残るので、浮きません(月面は「月面探査とアルテミス」編で扱います)。

3. 重力がなくなると、融液の中で何が変わるか

(1) 地上の融液で、重力がしていること

結晶や合金は、融けた液体(融液)が固まるときにできます。地上では、重力が融液の中で3つのことをしています。①浮力対流:温度が高い所は密度が小さくて上がり、低い所は下がるので、融液がかき混ぜられます。②沈降と浮上:密度の違う粒、泡、混ざらない液体が、重さで分かれます。③容器との接触:融液は容器に支えられ、壁から汚れや応力を受けます[参考資料8・9]。事実

①地上と②自由落下中で、沈降や流れが変わることを示します。微小重力ならどの材料も高品質になる、という意味ではありません。
図4 概念画像(ImageGen生成)。①地上と②自由落下中で、沈降や流れが変わることを示します。微小重力ならどの材料も高品質になる、という意味ではありません。実際の製品・施設・測定結果・設計寸法ではありません。実物と拡大模型を区別してください。線・矢印・色は説明用です。
元のSVG・数値・出典を確認する
融液の中で、重力がつくっているもの地上(1 g)微小重力(約 10⁻⁶ g)① 対流② 沈降③ 容器・形熱い所は軽く上昇、冷たい所は下降→ 渦(浮力対流)浮力が働かず流れはほぼ消える→ 拡散で運ばれる重い粒は底へ沈む軽い粒・泡は浮く→ 均一に混ぜにくい粒は浮いたままほぼ動かない→ 均一に保ちやすい融液は容器の底に接し、自重で広がる→ 壁から汚れ・応力浮かせて保持でき、表面張力で球に近い→ 容器なし処理この図は概念図。実際の流れ・粒の動きの大きさは、物質・温度差・容器の大きさで変わる

元SVGの説明:概念図(ベクター作図)。地上(左)と微小重力(右)の融液。矢印や粒は説明のための模式で、実際の流れの大きさではない。

ISS の電磁浮遊炉(金属の球を浮かせて融かす装置)を解説した論文は、地上の浮遊では、重力に逆らうための強い電磁場が乱れた流れを起こし、粘度のような性質の測定を妨げる、と述べます。微小重力では、浮かせる力が弱くてすみ、融液の流れが層流(乱れのない流れ)に近くなり、球形に近い液滴で表面張力や粘度を精度よく測れる、とされています[参考資料8]。事実

(2) 数で確かめる ― 沈降は、どれくらい遅くなるのか

「重力が100万分の1」は、沈降にどう効くでしょうか。小さな球が液体の中を沈む速さは、重力に比例します(ストークスの式:v = Δρ・g・d²/18η。Δρは密度差、gは重力加速度、dは粒の直径、ηは粘度)。ここでは、水に近い液体の中の直径10 μm の粒を例にします。本稿の計算

条件(仮定)沈む速さ1時間で沈む距離1時間のブラウン運動の広がり
地上(1 g)5.4 × 10⁻⁵ m/s約 0.2 m約 18 μm
微小重力(10⁻⁶ g)5.4 × 10⁻¹¹ m/s約 0.2 μm約 18 μm(重力に無関係)

仮定:粒の直径10 μm、密度差1,000 kg/m³、粘度1 mPa·s、温度293 K、g = 9.8 m/s²。ブラウン運動は1方向の平均的な広がり √(2Dt)、D = kT/(3πηd) = 約4.3 × 10⁻¹⁴ m²/s。本稿の計算の概算で、実際の融液の値ではない。

読み取り:地上では1時間で20 cm(容器の底まで)沈む粒が、微小重力では1時間に0.2 μm しか動かず、熱でゆらぐ動き(約18 μm)のほうがずっと大きい。つまり沈降は実質なくなり、粒は拡散で動くだけになります。同じ理由で、泡や、混ざらない液体も分かれにくくなります(本稿の解説)。

もっと詳しく:浮力対流も重力に比例して弱まる

温度差による浮力対流の強さを表す無次元の数(レイリー数)は、重力加速度に比例します。つまり、重力が100万分の1になれば、この数も100万分の1になり、対流の駆動力は桁違いに小さくなります(教科書的な関係で、本稿の解説)。ISS の実験を解説した論文も、微小重力では対流が「なくなる、または弱まる」ので、成長が拡散だけで決まる状態になると述べます[参考資料9]。ただし、浮力以外の流れ(次の表)は残ります。

(3) 結晶成長で、なぜこれが大事なのか

結晶が成長する面(成長界面)のまわりでは、不純物(ドーパント)や溶けた成分が、結晶に取り込まれるか、液に押し出されるかして、濃度が変わります。対流があると、この濃度が時間とともに揺れ、結晶に縞のような組成のむら(ストライエーション)が残ります。微小重力では、対流がなくなり、物質が拡散だけで運ばれるので、成長を単純な理論と直接比べやすくなります[参考資料9]。科学として重要なのは、「重力というつまみを回して、欠陥の原因を切り分けられる」ことです。事実

(4) それでも残るもの

残るもの何か注意
表面張力による流れ(マランゴニ対流)液面の温度差が表面張力の差を生み、液面が引かれて流れが起きる。重力に関係しないNASA SP-443 によれば、Skylab のInSb実験では、この流れの証拠は見られなかった(表面の薄い酸化膜が妨げた可能性があるが、確定ではない)[参考資料6]
残留加速度(g-jitter)乗組員の動き、装置の振動、空気抵抗などによる小さな加速度水準は時間とともに変わる。ISS では加速度計で測り、実験の解釈に使う[参考資料2]
拡散・熱伝導重力に関係なく起こる結晶の成長速度や欠陥は、これらでも決まる。「対流がない=完全な結晶」ではない
壁・ガス・不純物容器の材質、雰囲気、原料の純度重力とは別の問題で、地上と同じように管理が必要

出典:NASA SP-443、PIMS の報告書。表の整理は本記事の解説。

素材技術者の視点:微小重力は「製造の場」である前に「実験の道具」

地上で結晶に縞が出たとき、その原因が対流なのか、温度の制御の揺れなのか、原料の不純物なのかは、切り分けにくいものです。重力を弱めた実験は、「対流という変数を外した対照」として使えます。ISS の研究の多くは、製品を作るより、まず理論や数値計算を確かめるデータを作ることを目的にしています[参考資料9・10]。製造の価値は、その知見を地上のプロセスに戻せるか、あるいは宇宙で作る価値が費用を上回るか、という別の問いです(本稿の解説)。

4. 微小重力を手に入れる方法

微小重力は、自由落下している間だけ得られます。落とす高さが低ければ短く、軌道に乗れば長くなります。実験の目的に合わせて、手段を選びます。

手段連続した時間(1回)水準(出典の記載)向く実験
落下塔(ZARM、ブレーメン)落下方式 4.7秒、カタパルト方式 最大 9.3秒10⁻⁶ g 未満(ZARM)燃焼、液体の挙動など短い現象 [参考資料3]
放物線飛行(航空機 A310)約20秒。1便で31回前後(ESA)ESA のページには水準の記載がなかった(確認できなかった)機器の試験、短い実験 [参考資料4]
観測ロケット(TEXUS、スウェーデン)約6分(TEXUS 60 は362秒)約10⁻⁴ g(Airbus)結晶成長、合金の反応など。2024年の TEXUS 59・60 の例 [参考資料5]
国際宇宙ステーション(ISS)継続(実験ごとに数時間〜数か月)約10⁻⁶ g が目安(NASA)。時間とともに変動し、加速度計で測定(PIMS)結晶成長、凝固の観察、光ファイバーの線引きなど [参考資料1・2]
自由飛行する小型機・回収カプセル軌道上で数日〜(事業者による)出典で確認できなかった次の記事「微小重力創薬とタンパク質結晶化」で扱う

事実 各手段の数値は出典の記載。手段どうしの水準は、測り方が違うので、単純に優劣を比べない。

時間の長さが、できる実験を決める1 s10 s1 分10 分1 時間1 日1 か月落下塔(ZARM)4.7 sカタパルト式は最大 9.3 s。水準 10⁻⁶ g 未満放物線飛行(A310)約 20 s1回の放物線。1便で31回前後観測ロケット(TEXUS)約 6 分TEXUS 60 は 362 s。水準 約 10⁻⁴ g宇宙ステーション(ISS)継続。実験の期間は課題ごと。水準は約 10⁻⁶ g が目安(NASA)で、時間とともに変動横軸は対数(1桁ごとに等間隔)。棒は「1回の実験で得られる連続した微小重力の時間」
図5 概念図(ベクター作図)。棒の長さは1回の実験で得られる連続した微小重力の時間(対数軸)。数値は参考資料3・4・5の記載。ISS の棒は、実験の期間が課題ごとに決まることを示す。
つまずきやすいところ:「長ければ良い」とは限らない

熱物性の測定の一部(交流熱量計)は、5分を超える微小重力が必要とされます[参考資料8・10]。結晶の成長は、数十時間かかります(たとえば後の SiGe の例)。一方、短い現象の観察なら落下塔で十分です。必要な時間は、現象の時間で決まります。

5. 研究の歩み ― スカイラブから ISS まで

(1) スカイラブ(1973〜1974年)― 最初の本格的な実験

NASA の資料(SP-443、1980年)は、宇宙での材料処理への関心は1950年代後半に始まり、落下塔といくつかのアポロ飛行での限られた試験のあと、スカイラブの凝固・結晶成長の実験が、宇宙での材料処理の最初の本格的な実証になったと書きます[参考資料6]。スカイラブは1973年5月14日に打ち上げられた米国の宇宙ステーションで、第3次(1973年7月28日〜)と第4次(1973年11月16日〜1974年2月8日)の乗組員が滞在しました[参考資料7]。事実

代表例が、実験 M562(Witt と Gatos)です。インジウムアンチモン(InSb)にテルル(Te)やスズ(Sn)を加えた結晶を、Skylab 3・4 の中で、結晶の一部を融かし戻し、60分保って熱平衡にしたうえで、電力を制御して一方向に固めました。取り出した結晶を切ってエッチングすると、地上で成長した部分には不純物の縞が目立ち、宇宙で成長した部分には微視的な組成の揺らぎがなかった。SP-443 は、成長速度の揺らぎが重力に関係していて、低重力で除けることが示された、と書きます%s。事実

スカイラブの実験 M562(インジウムアンチモン、InSb)― 結晶の「縞」地上で成長した部分宇宙(微小重力)で成長した部分縞:不純物の濃さが周期的に揺らぐ(重力による熱対流が原因とされた)縞は見られなかった(成長速度の揺らぎが重力に関係すると確認)これは概念図。実際のエッチング断面の写真は NASA SP-443(参考資料6)の図4.8にある1つの結晶の中で、再溶融して固めた部分だけが宇宙で成長した(Skylab III・IV)
図6 概念図(ベクター作図)。スカイラブ実験 M562 の結果の模式。縞の数や間隔は説明用で、実際の断面ではない。

結果はいつも劇的だったわけではありません。混ざらない金属(偏晶合金)を調べた実験 M557 では、宇宙で固めた試料のほうがより均一な構造でしたが、落下塔のガリウム‐ビスマスで得られたような細かく均一に分散した構造は得られませんでした[参考資料6]。また SP-443 は、実験が予想外の結果も多く生んだと述べます。このように、初期から「効果が確かめられた場合」と「期待通りではなかった場合」が混ざっていました。事実

(2) ISS の時代 ― 測定と理論の検証

研究何を調べたか結果(出典の範囲)段階
ISS-EML(電磁浮遊炉、ESA、Columbus 実験棟)金属の球を容器なしで浮かせて融かし、表面張力・粘度(振動する液滴)、密度、比熱、熱伝導率、放射率、電気抵抗を測る地上では反応や対流、強い電磁場の乱れで測りにくい物性を、より精度よく測れる、と論文は説明する[参考資料8]ISS での実験
TA・DECLIC-DSI(透明な模型合金の観察、ISS)透明な有機物の合金を一方向に固めながら、凝固の組織(共晶・包晶、セル、樹枝状)を顕微鏡で見る対流がないので「拡散だけ」で成長し、数値計算と直接比べられる、と総説は述べる。注意:実際の金属ではなく、模型の物質を使う[参考資料9]ISS での実験
Hicari-II(JAXA、きぼう、SiGe 結晶)シリコンゲルマニウム(SiGe)の結晶を一方向に成長させ、成長速度を調べる微小重力での成長速度は0.15 mm/hで、地上より約20%速く、成長開始の1.5時間後と5時間後に高かった。原因は、対流がないために種結晶の近くに溶質がたまる「一時的な構成的過冷却」。数十時間後には0.12 mm/hで地上に近づいた[参考資料10・11]ISS での実験

事実 Hicari-II は JAXA の紹介と論文(Materialia, 2026年5月)の記載。成長速度の話で、結晶の品質が地上より優れるという主張ではない。

よくある誤解:「宇宙で作れば結晶はいつも完全に近くなる」

正しくは:対流がなくなると、一部の欠陥の原因(縞など)は除けますが、別の現象が前面に出ます。たとえば Hicari-II では、対流がないために溶質が種結晶の近くにたまり、むしろ成長が速くなる一方で、その効果は数十時間で薄れました[参考資料10・11]。結果は「物質・方法・時間」に依存し、一般化できません。

6. ZBLAN 光ファイバー ― 微小重力研究の「看板」

(1) ZBLAN とは何か、何が期待されているか

ZBLAN は、ジルコニウム(Zr)・バリウム(Ba)・ランタン(La)・アルミニウム(Al)・ナトリウム(Na)のフッ化物(ZrF₄‑BaF₂‑LaF₃‑AlF₃‑NaF)でできた、重金属フッ化物ガラスです。名前は、元素記号の頭文字を並べたものです[参考資料12]。普通の光ファイバー(石英ガラス)より長い波長の赤外線(中赤外、2〜4 μm)まで光を通せるので、長距離通信や赤外のセンサー・レーザー用途で期待されてきました。2026年の論文は、ZBLAN の理論上の損失が、中赤外で、石英ガラスの最小損失(波長約1.55 μm)より最大20倍低いと述べ、本質的な損失は1.5〜2.5 μm の領域で0.01 dB/km 未満としています[参考資料14]。1994年の NASA の技術メモは、理論上の損失係数を波長2 μm で0.001 dB/km と記しています[参考資料12]。ただし、これらは理論値で、実際にその値に届いた ZBLAN ファイバーは、後の表のとおり、まだ遠い位置にあります。事実

つまずきやすいところ:損失の単位 dB/km と dB/m

光ファイバーの損失は、進むごとに光の強さがどれだけ減るかをデシベル(dB)で表します。3 dB の損失で光は約半分になります。数字が小さいほど、遠くまで光が届きます。通信用の長いファイバーは「dB/km」(1 km あたり)、実験室の短いファイバーは「dB/m」(1 m あたり)で書かれることが多く、1 dB/m = 1,000 dB/kmです(本稿の計算)。単位をそろえずに比べないでください。

(2) なぜ作りにくいのか ― 結晶ができてしまう

2026年の論文によれば、ZBLAN は石英ガラスより臨界冷却速度(結晶化を避けて固めるのに必要な最小の冷却の速さ)が高いため、ガラスを作るときにも、ファイバーを引くときにも結晶ができやすい性質があります。ファイバーを引くときの冷却速度は、引く速さと張力で決まりますが、理論と実験から、結晶化を避けるには現実的でない速さと張力が必要とされています。また、原料中の不純物(遷移金属、水酸基、酸化物)は、光を吸収するだけでなく、結晶化の核にもなります。NASA のページは、結晶ができるとファイバーは光を散らし、もろくなる、と述べます[参考資料14][参考資料13]。事実

(3) 微小重力は、なぜ結晶化を遅くするのか

NASA のページは「微小重力では結晶の成長が遅くなる」と述べるだけですが、2026年の論文はモデルによる説明を載せています。結晶が育つには、物質が運ばれる必要があります。運び方は、分子の拡散と、浮力対流の2つです。ファイバーを引く温度の ZBLAN は粘度が約10⁵ Pa·s と高く、拡散係数は約10⁻¹¹〜10⁻¹⁰ m²/s です。ミリメートルの距離を拡散だけで運ぶと、数時間〜1日かかります(論文の記述)。そのため、地上(1 g)では浮力対流が物質の運搬にかなり寄与し、結晶の成長を速めます。微小重力では対流の寄与が消え、運搬が拡散だけになるので、結晶化が抑えられる、という説明です。一方、もっと高い温度では粘度が下がり、拡散が優勢になって、対流と微小重力の効果は無視できるとも述べています[参考資料14]。第3章で見た「対流がなくなる」効果が、ここで具体的に効いています。事実

プリフォームを加熱して細い繊維を引き、巻き取る工程の概念です。軌道上で作れたことと、長さ・品質・採算を揃えた供給は別の課題です。
図7 概念画像(ImageGen生成)。プリフォームを加熱して細い繊維を引き、巻き取る工程の概念です。軌道上で作れたことと、長さ・品質・採算を揃えた供給は別の課題です。実際の製品・施設・測定結果・設計寸法ではありません。実物と拡大模型を区別してください。線・矢印・色は説明用です。
元のSVG・数値・出典を確認する
ZBLAN光ファイバーは何が難しく、何が試されたか光ファイバーの「線引き」母材(プリフォーム)加熱炉巻き取りガラスは軟らかくなる温度と結晶ができる温度が近い結晶化(失透)のイメージ地上微小重力▲ = 光を散らす結晶。地上のファイバーでは結晶ができやすく、微小重力では成長が遅くなると説明されるなぜ遅くなるかの説明は、本文の第6章(3)を参照ZBLAN と微小重力の主な出来事1994NASA 技術メモ:航空機 KC-135 で加熱試験2014〜ISS での ZBLAN 開発が始まる(NASA)2024/2〜3Flawless Space Fibers-1:約11.9 km(予備値)2026/7論文:約12 km 製造、約2.1 km を地上と比較日付・数値は NASA と論文の記載。製品としての評価は含まない

元SVGの説明:概念図(ベクター作図)。左:線引きの模式。右上:結晶化の模式。右下:主な出来事の年表(NASA のページと論文の記載)。結晶の数・大きさは説明用。

(4) 何が試されたか ― 1990年代から、ISS の2024年まで

1990年代(地上の航空機など):短時間の微小重力(多くは2分未満)での加熱試験で、結晶化が減ることが示されました。1994年の NASA の技術メモは、KC-135 航空機で、ZBLAN のファイバーを真空の石英アンプルに入れて結晶化温度まで加熱し、1 g と 2 g の試料は垂れて結晶化したが、0 g の試料には結晶化の証拠が見られなかったと報告します。これはファイバーを引いたのではなく、加熱して結晶化を見る試験です[参考資料12][参考資料14]。事実

ISS:NASA のページによれば、ISS での ZBLAN の開発は2014年に始まり、民間資金で最初の ZBLAN の線引き(Made In Space Fiber Optics)、20 m の線引きを繰り返した FOP‑2、FOMS 社の Space Fibers などが行われました。2024年2月中旬から3月中旬には、Flawless Space Fibers‑1(Flawless Photonics 社、ISS National Laboratory が支援)が、合計で7マイル(11.9 km)を超える光ファイバーを製造し、700 m を超える線引きを8回行い、1日で約1,141 m を引いた(従来の宇宙での記録は25 m)と、予備的な結果として書かれています。NASA の InSPA 計画の4つの目標のうち、3つは達成とされ、「地上製より10倍良い品質」という4つ目は、地球に戻してからの分析次第で、ページの時点では未確定でした[参考資料13]。事実未確定/将来

2026年7月の論文(結果):約12 kmのうち、直径が最も均一な区間の合計約2.1 kmを、地上で引いたファイバーと比べました。地上と ISS は同じ設計の引き伸ばし装置と、同じ母材を使い、ISS では微小重力科学グローブボックスの中で、乗組員の手をほとんど借りずに引きました。損失は、ファイバーを切り縮めて測るカットバック法で、複数の機関が測りました。表は、波長1,550 nm での結果です[参考資料14]。事実

ファイバーの種類地上で引いた(損失)ISS で引いた(損失)論文の読み方
単一屈折率型(断面全体が芯。直径125 μm)0.08〜0.25 dB/m(平均0.16)0.08〜0.25 dB/m(平均0.16)地上と宇宙で、系統的な違いは見られなかった。結晶の核がなく、結晶による損失がもともと小さかったため、と論文は説明する
ステップ型(芯の直径約57 μm と、屈折率の低い外側のガラス)2〜7 dB/m(平均4.50)0.3〜1.2 dB/m(平均0.75)。波長2〜4 μm の中赤外では1〜2 dB/m宇宙で引いたもののほうが一貫して低い。結晶による散乱が減ったためと、論文は解釈する。それでも、単一屈折率型より最大1 dB/m 高く、泡や芯と外側の界面の不完全さが残る

出典:Arat 他(2026)の Fig. 1・Table 1 の記載。波長1,550 nm。事実 単位は dB/m(1 dB/m = 1,000 dB/km)。

地上と宇宙で引いた ZBLAN ファイバーの損失0.00010.0010.010.1110損失(dB/m、対数軸。1 dB/m = 1,000 dB/km)単一屈折率型(地上・ISS とも)平均 0.16(範囲 0.08〜0.25)ステップ型・地上で引いた平均 4.50(範囲 2〜7)ステップ型・ISS で引いた平均 0.75(範囲 0.3〜1.2)1992年の最良値0.65 dB/km(2.56 μm)市販の多モード品は単一型の1/10以下波長1,550 nm。棒は平均値、白い線は範囲(Arat 他, 2026)。縦線は論文が挙げる外部の目安で、波長・ファイバーの種類が違う。
図8 概念図(ベクター作図)。論文の平均値(棒)と範囲(線)を、対数軸に作図した。比較のための2本の縦線は、論文が外部の目安として挙げた1992年の最良値と、単一屈折率型の10分の1。波長が違う点に注意。

強さ(引張試験)も比べました。地上と宇宙から切り出した計421本(宇宙230本、地上191本)を引っ張ると、中央値の破断強さは、単一屈折率型で+25%、ステップ型で+80%、ワイブル係数(強さのばらつきの小ささを表す数)はステップ型で+39%(単一型では−5%)でした[参考資料14]。事実

(5) 論文自身が示す「限界」と、事業者の主張

論文は、損失を5つに分けて考えます。①本質的な損失、②遷移金属・希土類の不純物による吸収、③泡や界面の不完全さによる散乱、④引くときにできる結晶による散乱、⑤被覆のポリマーによる損失。このうち、微小重力が影響するのは④だけです。②(この研究の原料の純度では、波長1.5 μm で約60 dB/km = 0.06 dB/m)と③は、重力に関係しません。論文は結論で、微小重力は「結晶による損失を大きく減らせるが、不純物や結晶以外の欠陥が損失を支配する場合には利益がない」と述べ、原料の純度の向上が重要だとしています[参考資料14]。事実

外部の目安も挙げられています。1992年に報告された ZBLAN の最良値は、波長2.56 μm で0.65 dB/km(そのうち散乱が約0.3 dB/km)で、仮に散乱がすべて結晶によるなら、微小重力で減らせるのは最大でその約0.3 dB/km、つまり総損失は約2分の1までです。さらに、市販の多モード ZBLAN ファイバーは、この研究の単一屈折率型より10倍以上低い損失(波長1.5 μm)を示す、と書かれています[参考資料14]。本稿の換算では、この研究のステップ型の宇宙製ファイバーの平均0.75 dB/m は750 dB/kmで、上の最良値の1,000倍以上です(波長が違うので参考値、本稿の計算)。つまり、この研究は「微小重力で結晶による損失が減る」ことを示したが、「低損失の ZBLAN ファイバーが宇宙で作れた」ことを示したものではありません。事実本稿の計算

素材技術者の視点:損失は「足し算」で、微小重力が効くのは1項だけ

ファイバーの損失は、原料の純度、母材の作り方(泡・界面)、引くときの結晶、被覆の影響の足し算です。この研究では、同じ原料・同じ母材・同じ装置を地上と宇宙で使い、違いを重力に絞って比べた点が重要です。その結果、結晶が問題になる型(ステップ型)では差が出て、そうでない型(単一屈折率型)では差が出ませんでした。微小重力は、原料の純度や母材の作り込みの代わりにはならない、というのが、素材技術者にとっての読み方です[参考資料14]。

事業者の主張:Flawless Photonics 社は自社のサイトで、「微小重力で商業的に成立する長さの光ファイバーを製造した唯一の会社で、ISS で11 km 以上を引いて地球に戻した」と述べ、低い減衰、広い帯域などを自社の製品「SpaceFiber」の特徴として挙げています[参考資料15]。これは企業の主張です。なお、論文の評価に加わった5機関には、ファイバーを作った Flawless Photonics 社自身が含まれます[参考資料14]。この記事の確認では、製品の出荷、価格、量産の計画、顧客の評価は確認できませんでした。論文は、今後の飛行では、地上での鋳造や軌道上でのガラス溶融の改良で、泡や結晶化を減らす計画だと述べており、これは未確定/将来です[参考資料14]。事実未確定/将来

よくある誤解:「ISS で長いファイバーを引けた=品質が地上を超えた」

正しくは:「何 km 引けたか」は製造量で、品質の証明ではありません。論文の比較で差が出たのは、同じ母材から地上で引いた同型のファイバーに対してで、市販品や過去の最良値に対してではありません。品質は、同じ条件の地上の対照、損失の値と波長、第三者を含む測定、で初めて言えることです(本稿の解説)[参考資料13][参考資料14]。

7. 半導体結晶・合金と、事業者の実証

(1) 半導体結晶と合金 ― 研究の中心は「理解」

半導体結晶では、スカイラブの InSb(不純物の縞が消えた)と、現在の SiGe の成長速度の研究が代表例です[参考資料6・10]。合金では、ISS-EML による物性の測定と、透明な模型合金の観察が代表例です[参考資料8・9]。これらの研究が目指すのは、おもに成長や凝固の仕組みを、対流の影響なしに理解し、地上のプロセスの設計や数値計算の検証に使うことです。宇宙で作った半導体や合金が、地上の製品として使われているという事実は、この記事の確認では見つかりませんでした。事実

(2) スペース・フォージ ForgeStar-1 ― 自由飛行機での「プラズマ」の実証

Space Forge 社(英国)の公式ページ(2026年3月25日付)は、衛星 ForgeStar‑1 が2025年6月に低軌道へ打ち上げられ、その自社製の成長チャンバーで、軌道上でプラズマを100回以上発生させたと述べます。同社は、気相の結晶成長(半導体の製造の中核)に必要な厳しい条件を、自律した軌道上のプラットフォームで作り、制御できることを示したと説明し、「自由飛行する商用の半導体製造ツールとして世界初」と主張しています[参考資料16]。これは企業の主張です。事実未確定/将来

このページに書かれているのは「プラズマを発生させた」ことまでです。軌道上で結晶を成長させたこと、結晶を地球に戻したこと、結晶の品質を測ったことは、確認した範囲では書かれていませんでした。つまり、段階としては「小型の自由飛行機で、成長に必要な条件の一部を作れた」という実証で、製造の成立ではありません。

どこまで確かめられたか(段階の梯子)構想地上・短時間ISS等で実験自由飛行で実証量産・事業InSb 結晶(Skylab, 1973-74)ZBLAN 加熱試験(KC-135, 1994)ZBLAN 線引き(ISS, 2024)SiGe 結晶(Kibo, Hicari-II)合金の熱物性(ISS-EML)半導体シード結晶(ForgeStar-1)塗りの位置は「確認できた最も進んだ段階」。ForgeStar-1 は「プラズマの発生」までで、結晶の生産と評価は確認できなかった(紫)。どの列にも「地上より優れた製品が量産されている」と確認できた行はない(本稿の整理)。
図9 概念図(ベクター作図)。事例ごとに、確認できた最も進んだ段階を塗りで示した本稿の整理。優劣の順位ではなく、段階の位置を示す。
よくある誤解:「世界初」と書いてあれば、製造が実現した

正しくは:「世界初」は、誰が何を基準に言っているかが大事です。ここでの「初」は、自由飛行する商用の装置で、プラズマを発生させたことを指します[参考資料16]。それが、製品として売れる結晶の生産とは別の段階にあることは、図の梯子のとおりです。

8. 素材技術者の視点と、確認できなかったこと

素材技術者の視点:宇宙で作る意味を測る3つの問い

①重力が本当に原因か?(対流・沈降・容器の影響を、地上の対照と比べて切り分けられているか)。②量と再現性は足りるか?(数 km のファイバーや数 mm の結晶を、同じ品質で繰り返せるか。回収と分析にかかる手間は)。③地上の改良では届かないか?(磁場や回転で地上の対流を抑える方法、容器なしの浮遊など、地上の手段との比較)。この3つは、新しいプロセスを評価するときの一般的な問いで、特定の事業や企業の評価ではありません(本稿の解説)。

確認できなかったこと

  • ISS での ZBLAN 線引きの費用・歩留まり・繰り返しの再現性(論文は1回のミッションの結果で、複数回の再現は確認できなかった)
  • 論文の測定が IEC 60793‑1‑40 に基づくか(論文は「カットバック法」と記すが、規格番号は本文の範囲で見当たらなかった。参考文献は確認していない)
  • ZBLAN ファイバーの出荷・価格・顧客の評価。Space Forge の結晶の成長・回収・品質
  • 放物線飛行の微小重力の水準(ESA のページに記載なし)
  • 宇宙で作った半導体・合金が地上の製品として使われている事例

まとめ

微小重力は、重力がない状態ではなく、自由落下の状態で、融液の中の対流と沈降をほぼなくします。この「重力というつまみ」を回す実験は、スカイラブから50年以上、結晶や合金の理解に使われてきました。ZBLAN 光ファイバー、SiGe 結晶、合金の物性の研究は、ISS で進んでいますが、確認できた範囲では、研究・実証の段階です。「宇宙で作る意味」は、対照との比較、量と再現性、地上の手段との比較で測る必要があります。

9. 評価・標準の読み方

宇宙製造の話では、「ものさし」が2種類あります。1つは微小重力という環境の質(どれだけ小さく、どれだけ長く、どれだけ静かか)、もう1つはできた材料の質(損失、均一性、成長速度、物性)です。環境のものさしは「時間」「水準」「揺れ(周波数)」の3つを見ます。材料のものさしは、地上と共通の測定方法を使えますが、宇宙と地上の比較を同じ条件で行うことが大切です。確認日は2026年10月17日です。

評価項目代表的な試験・評価手法(名称・出典)標準・指針(名称・版・確認した資料)読み方の注意
微小重力の環境(水準・揺れ)ISS の加速度計:SAMS(0.01〜300 Hz の振動)、MAMS‑OSS(約1 Hz 以下の準定常)、MAMS‑HiRAP(0.01〜100 Hz)。NASA グレンの PIMS が解析・保管[参考資料2]事実微小重力の水準に共通の規格は、確認できなかった「10⁻⁶ g」は目安。揺れの周波数と方向、継続時間も見る
微小重力の継続時間各施設の公表値:落下塔 4.7 s・9.3 s(ZARM)、放物線 約20 s(ESA)、TEXUS 約6分(Airbus)[参考資料3・4・5]事実確認できなかった手段ごとに測り方が違う。時間は「1回の連続」か「合計」かを確認する
光ファイバーの損失カットバック法、挿入損失法、後方散乱法、スペクトル損失のモデル化の4方法(規格の記載)。2026年の論文はカットバック法で複数機関が測定[参考資料14・17]事実IEC 60793‑1‑40「Optical fibres ‑ Part 1‑40: Attenuation measurement methods」。2019年版(第2版)は撤回済みで、2024年版が現行の基礎文書(欧州では EN IEC 60793‑1‑40:2025)[参考資料17・18]事実この規格は測定方法で、ZBLAN の中赤外ファイバーが適用範囲に入るかは確認できなかった(規格本文は未確認)。損失は波長とともに示す
結晶の均一性(縞・組成)結晶を切ってエッチングし、断面の縞を観察(Skylab M562)[参考資料6]事実確認できなかった縞がないことは、欠陥がないことではない
成長速度・凝固の組織一方向凝固の観察、成長速度の測定(Hicari‑II:0.15 mm/h と 0.12 mm/h)、透明合金の顕微観察[参考資料9・10・11]事実確認できなかった速度は時間とともに変わる(数十時間で地上に近づいた)。いつの値かを見る
熱物性(表面張力・粘度・比熱など)振動滴法(表面張力・粘度)、交流熱量計(比熱・熱伝導率)、光学・誘導による密度測定[参考資料8]事実確認できなかった容器なしの測定は、地上の測定と条件が違う。比較には不確かさの確認が必要
製造量・製造の成功NASA の予備的な報告:合計11.9 km、700 m超を8回、1日で約1,141 m。企業の主張:11 km 以上。論文:約12 km のうち約2.1 km を比較[参考資料13・14・15]事実未確定/将来確認できなかった製造量は品質の証明ではない。第三者の評価と地上の対照を確認する

表の整理は本稿の計算(整理)。ASTM の規格は、該当するものを確認できなかった。

読み方の注意(素材技術者向け)

  • 地上試験と軌道上は違う:1994年の航空機での加熱試験は、ファイバーを引いたのではなく、2024年の ISS での線引きとは別の段階です。
  • 企業の主張と第三者の検証は違う:2026年の論文は5機関の共同評価ですが、そこには製造した Flawless Photonics 社自身も含まれます。企業の「唯一」「商業的に成立」は自己の表明です。
  • 単位と条件をそろえる:ZBLAN の損失は dB/m と dB/km、波長(1.5 μm と 2.56 μm)、ファイバーの種類(単一型とステップ型)で値が大きく変わります。論文の比較は、直径が最も均一な区間を選んだもので、全長の平均ではありません。
  • 計画と達成は違う:InSPA の「10倍の品質」は、NASA のページの時点で未確定でした。宇宙で作る事業の計画は未確定/将来として読みます。

10. 用語集

微小重力 / microgravity
自由落下によって重力の効果がほぼ消えた状態。地上の約100万分の1が目安(NASA)。
自由落下
重力だけを受けて落ちている状態。軌道を回ることも自由落下の一種。
g(重力加速度の単位)
1 g は地上の重力加速度(約9.8 m/s²)。10⁻⁶ g はその100万分の1。
ISS(国際宇宙ステーション)
高度約400 km を回る有人の実験施設。
低軌道(LEO)
地球に近い軌道(ISS の高度など)。
融液
融けた状態の材料。ここから結晶や合金ができる。
浮力対流
温度差で生じる密度差により、熱い所が上がり冷たい所が下がる流れ。
沈降
重い粒が液体の中で沈むこと。
マランゴニ対流
液面の温度差による表面張力の差で起きる流れ。重力に無関係。
g‑jitter(残留加速度)
宇宙機の中の小さな加速度の揺れ。乗組員の動きや装置の振動などによる。
準定常 / 振動
加速度を、ゆっくり変わる成分(約1 Hz以下)と、速く揺れる成分に分けた呼び方。
拡散支配
物質の移動が拡散だけで決まる状態。対流がないときの成長。
ストライエーション(縞)
結晶の中に周期的に現れる不純物濃度のむら。
構成的過冷却
成長界面の前に溶質がたまり、液が凝固点以下になる現象。
容器なし処理(浮遊)
電磁場などで試料を浮かせ、容器に触れさせずに融かす方法。
電磁浮遊炉(EML)
電磁場で金属を浮かせて融かす装置。ISS では ESA の装置がある。
落下塔
塔の中で装置を自由落下させ、短時間の微小重力を得る施設。
放物線飛行
航空機が放物線を描いて飛び、自由落下の約20秒を得る方法。
観測ロケット
宇宙空間まで上がって落ちてくるロケット。数分の微小重力が得られる。
ZBLAN
ZrF₄‑BaF₂‑LaF₃‑AlF₃‑NaF の重金属フッ化物ガラス。中赤外まで光を通す。
プリフォーム(母材)
光ファイバーの元になるガラスの棒。これを加熱して引き伸ばす。
失透(結晶化)
ガラスの中に結晶ができて、光を散らすなどの不具合になること。
損失(減衰)dB/km
光ファイバーで光が弱まる割合。小さいほど遠くへ届く。
臨界冷却速度
結晶化を避けてガラスに固めるのに必要な最小の冷却の速さ。ZBLAN は石英ガラスより高い。
カットバック法
ファイバーを少しずつ切り縮めながら透過光を測り、損失を求める方法。
単一屈折率型 / ステップ型
断面全体が芯の型と、芯と屈折率の低い外側(クラッド)をもつ型。
ワイブル係数
強さのばらつきの小ささを表す数。大きいほど強さがそろう。
SiGe
シリコンとゲルマニウムの混晶(半導体)。
InSPA
NASA の In Space Production Applications。宇宙での製造の実証を支援する計画。

11. 参考資料(一次情報)

  1. NASA What Is Microgravity?(ISS Research。自由落下、約100万分の1、高度と重力の割合、軌道速度) — www.nasa.gov/missions/station/iss-research/what-is-microgravity/
  2. NASA Glenn (PIMS) Principal Investigator Microgravity Services, ISS Increment-2 Quick Look Report (May to June 2001)(加速度計 SAMS・MAMS、準定常と振動の領域、「無重力は理想状態」) — gipoc.grc.nasa.gov/pims/pimsdocs/public/PIMS%20Report/PIMSOuickLook.pdf
  3. ZARM (University of Bremen) Drop Tower Bremen: General information(落下方式4.7秒、カタパルト方式最大9.3秒、10^-6 g 未満) — www.zarm.uni-bremen.de/en/drop-tower/general-information.html
  4. ESA Airbus A310 Zero-G(放物線飛行:1便で31回前後、約20秒の自由落下) — www.esa.int/Our_Activities/Human_Spaceflight/Research/Airbus_A310_Zero-G
  5. Airbus Airbus-built TEXUS sounding rockets take to the skies(TEXUS 59・60、2024年。約6分、362秒、約10^-4 g) — www.airbus.com/en/newsroom/news/2024-03-airbus-built-texus-sounding-rockets-take-to-
  6. NASA NASA SP-443 "Materials Processing in Space: Early Experiments"(Naumann and Herring, 1980。Skylab の M562・M557 など) — ntrs.nasa.gov/citations/19810007559
  7. NASA Skylab(打ち上げ1973年5月14日、Skylab 3・4 の日程) — www.nasa.gov/history/skylab/
  8. npj Microgravity Mohr M. 他 "Electromagnetic levitation containerless processing of metallic materials in microgravity: thermophysical properties"(2023, 9:34, DOI 10.1038/s41526-023-00281-4) — doi.org/10.1038/s41526-023-00281-4
  9. npj Microgravity Akamatsu S. 他 "Microgravity studies of solidification patterns in model transparent alloys onboard the International Space Station"(2023, DOI 10.1038/s41526-023-00326-8) — doi.org/10.1038/s41526-023-00326-8
  10. Materialia Arai Y. 他 "Increasing SiGe crystal growth rate utilizing microgravity"(2026年5月, DOI 10.1016/j.mtla.2026.102709) — doi.org/10.1016/j.mtla.2026.102709
  11. JAXA Hicari-II の最初の論文の紹介(2026年6月12日。0.15 mm/h、約20%、0.12 mm/h) — humans-in-space.jaxa.jp/en/biz-lab/news/detail/005790.html
  12. NASA Tucker D. S. "Effect of Microgravity on Crystallization of ZBLAN Fibers", NASA TM-108461(1994年6月) — ntrs.nasa.gov/citations/19950003911
  13. NASA Optical Fiber Production(ISS Research。Flawless Space Fibers-1、2024年2〜3月、予備的な結果) — www.nasa.gov/humans-in-space/optical-fiber-production/
  14. Space: Science & Technology Arat 他 "Space-Based Fabrication of ZBLAN Optical Fibers: A Breakthrough in Microgravity Manufacturing"(2026年7月23日, Vol. 6, 0572, DOI 10.34133/space.0572) — spj.science.org/doi/10.34133/space.0572
  15. Flawless Photonics 公式サイト(SpaceFiber。「商業的に成立する長さを微小重力で製造した唯一の会社」とする自社の主張) — www.flawlessphotonics.com/
  16. Space Forge ForgeStar-1 のミッションのページ(2026年3月25日付。プラズマを100回以上発生、自社の主張) — www.spaceforge.com/missions/forgestar-1
  17. IEC IEC 60793-1-40 "Optical fibres - Part 1-40: Attenuation measurement methods"(IEC ウェブストアの2019年版のページ。カットバック法など4方法。2019年版は撤回済み) — webstore.iec.ch/en/publication/60732
  18. EVS (Estonian Centre for Standardisation) EVS-EN IEC 60793-1-40:2025(基礎文書 IEC 60793-1-40:2024。2025年2月3日から有効) — www.evs.ee/en/evs-en-iec-60793-1-40-2025

12. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
微小重力は自由落下の状態で、強さは地上の約100万分の1。約250マイルで重力は約88.8%。ISS は約17,500 mph(28,000 km/h)NASA の解説ページ
出典1 https://www.nasa.gov/missions/station/iss-research/what-is-microgravity/
事実
図3の計算(g/g0 = (R/(R+h))²、R = 6,371 km。地上100%、400 km で88.5%、1,000 km で74.7%、静止軌道で2.3%、月までの距離で0.03%)本稿の計算(式と前提を本文に明示)本稿の計算
実際の宇宙機では無重力は達成できず、乗組員・装置・空気抵抗・重力勾配・回転・構造共振が加速度を生む。SAMS は0.01〜300 Hz、MAMS‑OSS は約1 Hz以下、MAMS‑HiRAP は0.01〜100 HzNASA グレン PIMS の報告書
出典2 https://gipoc.grc.nasa.gov/pims/pimsdocs/public/PIMS%20Report/PIMSOuickLook.pdf
事実
落下塔:4.7秒(落下方式)、最大9.3秒(カタパルト方式)、10⁻⁶ g 未満ZARM のページ
出典3 https://www.zarm.uni-bremen.de/en/drop-tower/general-information.html
事実
放物線飛行:1便で31回前後、約20秒の自由落下ESA のページ
出典4 https://www.esa.int/Our_Activities/Human_Spaceflight/Research/Airbus_A310_Zero-G
事実
TEXUS 59・60(2024年):約6分、TEXUS 60 は362秒、約10⁻⁴ g、実験の例Airbus の発表
出典5 https://www.airbus.com/en/newsroom/news/2024-03-airbus-built-texus-sounding-rockets-take-to-the-skies-to-conduct-experiments
事実
NASA SP-443:Skylab が最初の本格的な実証。M562(InSb、Te・Sn、Skylab III・IV、60分の保持、地上部に縞・宇宙部に微視的な揺らぎなし)。M557(より均一だが落下塔のGa‑Biほど細かくない)。マランゴニ流の証拠なし(酸化膜の可能性)NASA SP-443
出典6 https://ntrs.nasa.gov/citations/19810007559
事実
Skylab は1973年5月14日に打ち上げ。第3次は7月28日から、第4次は1973年11月16日〜1974年2月8日NASA の Skylab のページ
出典7 https://www.nasa.gov/history/skylab/
事実
ISS‑EML:容器なし処理、地上の浮遊の乱流、層流、球形、測定する物性、5分超の微小重力Mohr 他(npj Microgravity, 2023)
出典8 https://doi.org/10.1038/s41526-023-00281-4
事実
TA・DECLIC‑DSI:透明な模型合金、対流の消失または低減、拡散支配の成長、共晶・包晶・セル・樹枝状の研究Akamatsu 他(npj Microgravity, 2023)
出典9 https://doi.org/10.1038/s41526-023-00326-8
事実
Hicari‑II(きぼう、Gradient Heating Furnace):0.15 mm/h、地上より約20%、1.5時間後と5時間後、一時的な構成的過冷却、数十時間後に0.12 mm/hArai 他(Materialia, 2026)と JAXA の紹介
出典10 https://doi.org/10.1016/j.mtla.2026.102709
出典11 https://humans-in-space.jaxa.jp/en/biz-lab/news/detail/005790.html
事実
ZBLAN の組成(ZrF₄‑BaF₂‑LaF₃‑AlF₃‑NaF)、理論損失 0.001 dB/km(2 μm)、作業範囲が狭く粘度が低い、KC‑135 での0 g/1 g/2 g の結果NASA TM‑108461(1994年)
出典12 https://ntrs.nasa.gov/citations/19950003911
事実
1,000 km で 0.001 dB/km なら1 dB の損失本稿の計算(乗算)本稿の計算
Flawless Space Fibers‑1(2024年2〜3月):11.9 km超、700 m超を8回、1日で約1,141 m、従来の記録25 m、InSPA の4目標のうち3つ達成・1つ未確定(予備的)。ISS での ZBLAN の経過NASA の Optical Fiber Production のページ
出典13 https://www.nasa.gov/humans-in-space/optical-fiber-production/
事実未確定/将来
ZBLAN の論文(2026年7月23日):約12 km、約2.1 km(直径が最も均一な区間)を比較。理論損失(石英の最小損失の最大20倍低い、本質損失0.01 dB/km未満)。臨界冷却速度、拡散係数・粘度、対流の寄与と高温での無視、同じ母材・同じ設計の装置、カットバック法、5機関Arat 他(Space: Science & Technology, 2026)
出典14 https://spj.science.org/doi/10.34133/space.0572
事実
損失の結果(波長1,550 nm):単一屈折率型は地上・宇宙とも0.08〜0.25 dB/m(平均0.16)。ステップ型は地上2〜7 dB/m(平均4.50)、宇宙0.3〜1.2 dB/m(平均0.75)、中赤外2〜4 μm は1〜2 dB/m。引張試験421本(宇宙230、地上191):破断強さ+25%・+80%、ワイブル係数−5%・+39%、ヤング率−42%・+13%Arat 他(2026)の Fig. 1・Fig. 2・Table 1
出典14 https://spj.science.org/doi/10.34133/space.0572
事実
損失の5分解(本質・不純物吸収・泡や界面の散乱・結晶の散乱・被覆)と、微小重力が効くのは結晶の散乱だけ。不純物吸収は約60 dB/km(1.5 μm)。1992年の最良値0.65 dB/km(2.56 μm)、市販の多モード品は単一型の10分の1以下。論文の結論(原料の純度の重要性)、今後の飛行の計画Arat 他(2026)の Discussion・Conclusion
出典14 https://spj.science.org/doi/10.34133/space.0572
事実未確定/将来
0.75 dB/m = 750 dB/km、1 dB/m = 1,000 dB/km、最良値0.65 dB/km の1,000倍以上(波長が違うので参考)本稿の計算(単位換算)本稿の計算
Flawless Photonics の主張(商業的に成立する長さを微小重力で製造した唯一の会社、11 km 超)企業の公式サイト(企業の主張)
出典15 https://www.flawlessphotonics.com/
事実未確定/将来
ForgeStar‑1:2025年6月打ち上げ、プラズマを100回以上発生、自由飛行する商用の半導体製造ツールとして世界初(企業の主張)Space Forge のミッションのページ(2026年3月25日付)
出典16 https://www.spaceforge.com/missions/forgestar-1
事実未確定/将来
IEC 60793‑1‑40:題名、4つの測定方法、2019年版の撤回、2024年版が基礎文書(EN IEC 60793‑1‑40:2025)IEC ウェブストアと EVS のページ
出典17 https://webstore.iec.ch/en/publication/60732
出典18 https://www.evs.ee/en/evs-en-iec-60793-1-40-2025
事実
沈降速度の例(ストークスの式、10 μm、1,000 kg/m³、1 mPa·s、293 K):5.4×10⁻⁵ m/s、1時間で約0.2 m、10⁻⁶ g で約0.2 μm、ブラウン運動の広がり約18 μm本稿の計算(前提を表の注に明示)本稿の計算
レイリー数が重力に比例すること、沈降が実質なくなること、「重力というつまみ」の見方、素材技術者の視点、評価表の整理、読み方の注意本記事の解説解説
ASTM の規格、微小重力水準の共通規格、ISS での ZBLAN 線引きの費用・歩留まり、出荷・価格、Space Forge の結晶の成長・回収・品質、放物線飛行の水準本記事は述べていない(確認できなかった)解説
図1がImageGen生成の概念画像であること。図2〜9が概念図または本稿の計算を含む作図であること本記事による注記解説

最終更新:2026年10月17日/出典は一次情報(NASA、ESA、JAXA、ZARM、Airbus、NASA SP-443、査読論文、IEC・EVS、企業の公式ページ)に限定しています。ISS での ZBLAN 線引きの費用・歩留まり・繰り返しの再現性、Space Forge の結晶の成長・回収・品質、微小重力の水準の共通規格、ASTM の規格は、確認できなかったため記載していません。企業の「世界初」「唯一」は企業の主張として扱い、図はすべて説明用の概念図または本稿の計算を含む作図です。医療・投資の助言ではありません。