TECHNOLOGY EXPLAINER
各国の宇宙戦略と規制
― 「◯億ドルの宇宙予算」「許可」「輸出管理」を、どう読めばよいのか(米国・欧州・日本・中国・インドと、国際条約)
宇宙産業のニュースには、「国が数千億円を投じる」「新しい規制ができた」「輸出が制限された」といった言葉が並びます。しかし、その金額が要求なのか、議会が決めた予算なのか、複数年の約束なのかで、意味は大きく変わります。さらに、「戦略」と「法律」と「規則」は、性格が別のものです。この記事は、宇宙工学を知らない素材技術者向けに、①お金と文書の「言葉の段階」、②国際条約の骨格、③米国・欧州(EU と ESA の違い)・日本・中国・インドが、公式の文書で何を示しているか、④打ち上げ・再突入の許可、周波数、輸出管理という3つの「関所」、を整理します。
国どうしの優劣・順位はつけません。法的助言は書きません。軍事利用の詳細(ミサイル、対衛星兵器など)は扱いません。金額は元の通貨・元の年度のまま、文書の言葉(要求・成立・見積り・承認など)で書き、為替で換算しません。確認日は2026年10月17日です。
- 3行でわかる / 読む前に / シリーズの中での位置
- 「予算」と「文書」の言葉を読む
- 国際条約の骨格
- 米国
- 欧州 ― EU と ESA は別の組織
- 日本
- 中国とインド
- 3つの関所 ― 許可・周波数・輸出管理
- 年度とお金の単位、そして比べてはいけない理由
- 素材技術者の視点と、確認できなかったこと
- 評価・標準の読み方/用語集/参考資料/出典対応表
事実=公表資料に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が整理・換算した値
未確定/将来=提案・計画・目標・見積りなど、まだ確定していない事項
このほか、読み取りは「解説」として区別し、推測は太字で示します。
金額は、通貨・会計年度・期間・段階がそれぞれ違います。為替で換算せず、元の通貨のまま書きます。日付と状態は確認日(2026年10月17日)のものです。この記事は、国の優劣・順位をつけず、法的助言をせず、まだ成立していない法案(EU の宇宙法の提案)を成立したものとして扱いません。中国の宇宙の公式な予算額と、中国の宇宙法の成立の有無は、確認できなかったため、書きません。
1. 3行でわかる / 読む前に / シリーズの中での位置
- 「宇宙予算」は、1種類の数字ではない:米国の NASA は、FY2026に244億ドルが法律で成立し、FY2027の要求は188億ドルです。ESA は、2025年の閣僚会議で22.3 bn ユーロの拠出を承認し、日本は令和9年度の概算要求で1兆791億円(令和8年度の合計は1兆446億円)です。要求・成立・多年度の約束は、別の段階の数字です[参考資料6・12・20・21]
- 規則は、目的ごとに別の機関が持つ:打ち上げ・再突入の許可(米国は FAA)、周波数(国際的には ITU、国内は各国)、輸出管理(米国は ITAR と EAR)は、別の「関所」です。欧州では EU の宇宙法が提案の段階、日本では2026年6月に宇宙活動法の改正が成立しました[参考資料8・15・22・30]
- 土台は1967年の宇宙条約:宇宙は国による領有ができず、国は民間の活動にも責任を負い、許可と監督が必要です。素材技術者にとっては、衛星部材や宇宙用材料の取引・開発にも、輸出管理と許可の枠組みが及びます[参考資料2]
必要なのは、「法律」「政府の方針の文書」「規則」「予算」は別のものだ、という常識だけです。宇宙産業の全体は「宇宙産業概論」に、月や再突入の技術は「月面探査とアルテミス」「熱防御システム」にあります。この記事は、それらのお金と許可の側面を扱います。
シリーズの最終段の記事で、量子編「各国の量子戦略」と同じ構成(お金の段階、文書の種類、各国、輸出管理)をとります。再突入の許可は、「微小重力創薬とタンパク質結晶化」「月面探査とアルテミス」の話の規制の側面です。
2. 「予算」と「文書」の言葉を読む
(1) お金の言葉には、段階がある
ニュースの「◯億ドルを投資」は、どの段階の数字なのかを確かめないと、意味が取れません。①要求は、政府が議会に求める額。②成立は、議会・国会が予算として決めた額。③多年度の拠出・基金は、複数年にわたる約束や、基金への積み増し。④配分・採択は、個別の事業・企業への割り当て。⑤実支出は、実際に使われた額です。図は、この記事に出てくる数字を、段階に並べたものです[参考資料6・12・19・20・28]。事実
(2) 文書の種類によって、決められることが違う
| 文書の種類 | この記事で出てくる例 | 決められること | 読むときの注意 |
|---|---|---|---|
| 条約 | 宇宙条約(1967年)ほか4つ[参考資料1] | 国と国の間の権利と責任 | 批准・加入した国にだけ及ぶ。数は変わる |
| 法律 | 日本:宇宙基本法、宇宙活動法[参考資料17・23] | 組織、許可の仕組み、権利と義務 | 成立と施行は別の日。施行は政令で決まる部分がある |
| 規則 | 米国:14 CFR Part 450。EU:規則 2021/696、2021/821[参考資料8・14・16] | 何を、誰が、どの条件でできるか(法的な効力) | 正確な範囲は規則の本文による。本稿は法的助言ではない |
| 戦略・計画 | 日本:宇宙基本計画。中国:白書[参考資料18・25] | 目標、重点分野、施策の方向 | 目標は達成の保証ではない。金額は別に決まる |
| 予算書・成立法 | 米国:PL 119-74。インド:Demand No. 95[参考資料6・28] | 毎年の支出の上限・見積り | 「成立」と「見積り」を区別する。実支出は別 |
| 提案・法案 | EU:宇宙法の提案(2025年6月25日)[参考資料15] | 成立すれば法になる案 | 確認日時点で、立法の途中[参考資料15] |
事実/未確定/将来。表の整理は本記事による解説(文書の性格の分類)。
正しくは:予算の大きさは、技術や実績の進み具合を示す物差しではありません。年度、通貨、対象(民生か防衛か、国の機関か基金か)、段階(要求か成立か)が国ごとに違い、そのまま並べられません(第9章)。この記事は、国どうしの順位をつけません。
3. 国際条約の骨格
国連の委員会(COPUOS)が作った5つの条約が、国際的な土台です:宇宙条約(1967年10月10日発効)、救助協定(1968年12月3日)、損害責任条約(1972年9月1日)、登録条約(1976年9月15日)、月協定(1984年7月11日)[参考資料1]。2025年1月1日時点で、批准・加入などをした国の数は、宇宙条約116、救助協定100、損害責任条約100、登録条約76、月協定17です[参考資料4]。事実
素材技術者に関係の深い、宇宙条約の条文を並べます(要約)。第2条:宇宙空間は、月その他の天体を含め、主権の主張、使用、占有などによる国の取得の対象にならない。第6条:国は、政府機関でも非政府の主体でも、自国の活動に国際的な責任を負い、非政府の主体の活動は、関係国の許可と継続的な監督を必要とする。第7条:物体を打ち上げた国、打ち上げを手配した国、領域・施設から打ち上げられた国は、その物体による損害に国際的な責任を負う。第8条:登録した国は、その物体と人員に管轄権と管理権を保持し、所有権は宇宙にあっても変わらない。第9条:天体の有害な汚染と、地球環境への悪い変化を避けるように探査する。第4条:核兵器などの大量破壊兵器を地球周回軌道に置くことを禁じ、月と天体は平和的な目的にだけ使う[参考資料2]。事実
条約とは別に、NASA が国務省などと2020年に始めたアルテミス合意(Artemis Accords)があります。NASA は、これを月などの探査と利用の「原則」の共通の約束で、宇宙条約、登録条約、救助返還協定への約束を強めるもの、と説明し、2026年9月25日にサンマリノが76番目の署名国になりました[参考資料5]。これは条約とは別の枠組みで、法的な性格はこの記事では評価しません。事実
宇宙条約の第6条と第7条は、民間の宇宙活動にも、国が許可・監督し、損害には国が責任を負うという構造を作っています[参考資料2]。そのため、衛星やロケットの部材を納める会社が、納入先の宇宙事業者の許可や保険、損害賠償の担保の枠組みに間接的に関わります。契約の具体的な条項や助言は、この記事の範囲外で、法務の専門家に確認が必要です(本稿の解説)。
4. 米国
(1) 予算 ― NASA の数字(会計年度は前年10月〜9月)
NASA の2027年度予算要求の概要(2026年4月)は、NASA の予算を、FY2025:248億ドル(継続決議の法律 P.L. 119-4 の額)、FY2026:244億ドル(成立。P.L. 119-74)、FY2027:188億ドル(要求)と示します。FY2027の要求は、FY2026の成立額より低い額です。また、2025年の法律(Working Families Tax Cut Act、P.L. 119-21)が、NASA に特別の義務的な歳出として合計99.95億ドル(2032年9月30日まで使える)を与えており、NASA は FY2027にそのうち21.10億ドルを使う計画だ、と注記しています[参考資料6]。FY2027の要求のうち、Artemis と火星に向けた能力に85億ドルを充て、同法はさらに、Artemis III より後の SLS の最大2回の追加飛行と Gateway に18億ドルを与える、と書かれています[参考資料6]。事実本稿の計算
要求の概要は、Artemis V の後の輸送にはすべて商業のサービスを使う方針も述べます[参考資料7]。FY2027の予算が議会で成立したか、どの額になったかは、確認日時点では確認できませんでした。要求は議会が決めるまで、確定した額ではありません。事実未確定/将来
(2) 許可 ― 打ち上げ・再突入、衛星
米国の連邦規則 14 CFR Part 450「Launch and Reentry License Requirements」は、打ち上げ、再突入、またはその両方の免許を得て維持するための要求を定めます(§450.1)。免許は、同じ機体または機体の系列での1回以上の打ち上げまたは再突入を認め(§450.3)、有効期間は最長5年です(§450.7)。安全の基準として、公衆の死傷の期待値(collective risk)は1×10⁻⁴ 以下とされます(§450.101(a)(1)(i))。規則は、政策の審査、積載物の審査、安全の審査、環境の審査を挙げています(Subpart B)[参考資料8]。衛星の通信の免許は、FCC の Space Bureau が、衛星・宇宙に関する政策と免許を担うと説明されています[参考資料9]。事実
(3) 輸出管理 ― ITAR と EAR の分担(構造のみ)
米国の宇宙機の輸出管理は、国務省のITAR(武器の輸出管理規則)と、商務省のEAR(輸出管理規則)にまたがります。ITAR の軍需品リスト(USML)のCategory XV「Spacecraft and Related Articles」は、衛星・宇宙機のうち、リストに名指しされた種類を管理し、そこに書かれていない宇宙機は、EAR の商務省管理品目リスト(CCL)のECCN 9A515で扱う、と ITAR の規則の注記が述べます[参考資料10]。素材技術者にとって大切なのは、どちらに該当するかは、品目の仕様(用途の印象ではなく、規則に書かれた特徴)で決まることです。具体的な該当判断は、規則の本文と専門家の確認が必要で、本稿は軍事利用の詳細に立ち入りません。事実
正しくは:宇宙機は、民生用でも、規則に書かれた特徴に該当すれば管理の対象になりえます。また、ITAR か EAR かの分担があります[参考資料10]。「民生用だから関係ない」と決めずに、取引の前に、最新の規則の本文で確認し、必要なら専門家に相談してください(法的助言ではありません)。
5. 欧州 ― EU と ESA は別の組織
欧州の宇宙には、2つの枠組みがあります。ESA(欧州宇宙機関)は、23の加盟国をもつ、EU から独立した国際機関で、加盟国の宇宙の担当機関が理事会に入ります。EU の加盟国でない英国、ノルウェー、スイスも加盟国で、EU の加盟国でも、ブルガリア、クロアチア、マルタは協力協定の国です。スロベニアは2025年1月1日に23番目の加盟国になりました。ESA と EU は、枠組み協定で連携します[参考資料11]。一方、EUは、規則(法律)と EU の予算で、Galileo、Copernicus などの EU 宇宙計画を動かします[参考資料13]。事実
(1) お金 ― 2つの数字は、別のもの
ESA は、2025年11月26〜27日にブレーメンで開いた閣僚級の理事会(CM25)で、22.3 bn ユーロの拠出を承認しました(2025年12月2日に最終の数字に更新)。ESA は、これを史上最大の拠出で、2022年の閣僚会議に比べて31%の増加(物価を補正すると17%)と述べ、科学の予算は物価を超えて年3.5%増やすことが保証された、と書いています[参考資料12]。一方、EU の宇宙計画は、規則(EU)2021/696で、2021年1月1日〜2027年12月31日の予算枠が148.80億ユーロ(Galileo と EGNOS に90.17億、Copernicus に54.21億、SSA と GOVSATCOM に4.42億)と定められています[参考資料14]。事実
(2) 規則 ― EU の宇宙法の「提案」
欧州委員会は、2025年6月25日にEU 宇宙法(EU Space Act)を提案しました。現在の欧州の規制は、13の国別の方式が並んで複雑でコストが高いとして、安全(宇宙物体の追跡とデブリの低減)、強靭性(サイバーセキュリティ)、持続可能性(環境への影響の評価と低減)の3本柱の、域内で統一した枠組みを示します。EU の事業者と、EU 内でサービスを提供する EU 外の事業者の両方に適用され、企業の規模とリスクに応じた要求になります。意見募集は2025年7月15日〜11月7日で、現在は欧州議会と理事会が、通常の立法手続で交渉中です[参考資料15]。確認日時点で、成立した法律ではありません。事実未確定/将来
正しくは:2025年6月の欧州委員会の発表は提案で、確認日時点では、欧州議会と理事会の交渉の途中です[参考資料15]。提案の内容(3本柱、適用の範囲)は、成立までに変わりえます。「宇宙法ができた」という見出しは、提案か成立かを確かめて読んでください。
6. 日本
日本の宇宙政策は、内閣府の宇宙開発戦略推進事務局などが担当します[参考資料17]。骨組みは、宇宙基本法(平成20年法律第43号)→宇宙基本計画(令和5年6月13日閣議決定)→毎年改訂する工程表(最新は令和7年12月23日 宇宙開発戦略本部決定)です[参考資料18]。宇宙基本計画は、宇宙関連の市場規模を、2020年の4兆円から「2030年早期」に8兆円へ広げる目標を掲げます(基金の基本方針の注記による文書の表記のまま)[参考資料19]。事実未確定/将来
お金では、宇宙戦略基金が特徴です。JAXA に10年間の基金を置き、民間企業・大学などの複数年の技術開発を支える仕組みで、基本方針は「総額1兆円規模の支援を行うことを目指す」と書きます(令和8年2月25日改定)。基金は、補正予算で積み増されてきました(第一期は令和5年度補正、第二期は令和6年度、第三期は令和7年度)[参考資料19・17]。宇宙関係の予算全体は、内閣府の資料によれば、令和8年度が1兆446億円(当初予算案4,967億円+令和7年度補正予算5,043億円+基金関係の執行予定額436億円。令和7年12月時点)、令和9年度の概算要求等が1兆791億円(+事項要求)で、令和9年度の要求は、令和8年度の合計の+3%です[参考資料21・20]。単位は億円で、年度は4月から3月です。事実本稿の計算
許可 ― 宇宙活動法と、2026年の改正
日本で、ロケットの打ち上げや人工衛星の管理を行うには、「人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律」(宇宙活動法)にもとづく許可が要ります。内閣府の窓口の案内には、打上げの許可、ロケットの型式認定、打上げ施設の適合認定、人工衛星の管理の許可、損害賠償担保措置の承認の様式が並びます[参考資料23]。2026年6月11日に、この法律などを一部改正する法律(令和8年法律第39号)が成立し、6月17日に公布されました。宇宙基本法に係る改正は公布の日から、それ以外は、公布から1年を超えない範囲で政令が定める日から施行されます[参考資料22]。改正の中身の詳細は、確認した資料の範囲では確認できませんでした。また、内閣府は2026年9月1日に、国際商業宇宙輸送に係る米連邦航空局(FAA)との協力覚書に署名したと発表しています(題名のみ確認)[参考資料17]。宇宙資源の探査・開発に関する申請も、内閣府の窓口にあります[参考資料17]。事実
7. 中国とインド
(1) 中国 ― 白書で読める範囲
中国の国務院新聞弁公室は、2022年1月28日に、白書「China's Space Program: A 2021 Perspective」を公表しました。白書は、宇宙事業を国の全体の戦略の一部とし、平和利用の原則に立つと述べ、2016年以降の成果(月探査の3段階「周回・着陸・帰還」の完了、宇宙ステーションの建設の開始、火星探査など)と、今後5年の主な任務を示します。また、国の宇宙法の制定を急ぐこと、宇宙物体の登録の方法の見直し、民間の打ち上げの許可の規制などを挙げ、宇宙条約を守ると明記しています[参考資料25]。事実未確定/将来
確認できなかったこと:①中国の宇宙法が、その後に成立したか。②中国の宇宙の公式な予算額(この記事の確認では、公表された額は見つからなかった)。白書は5年間の方針の文書で、予算の文書ではありません。
(2) インド ― 民間を認可する仕組みと、宇宙省の予算
インドでは、IN-SPACe(Indian National Space Promotion and Authorisation Centre)が、宇宙活動の認可を担当します。IN-SPACe の資料は、インド宇宙政策2023の実施のための「宇宙活動の認可に関する規範・指針・手続き(NGP)」(文書番号 IN:ISP2023:NGP2024、第1.0版、2024年5月3日)があり、認可が要る活動の一覧と、認可の基準・条件を示すと述べます。さらに、2026年には「宇宙物体の計画的な再突入」の認可の指針を加えました(軌道の自然な減衰による再突入で、燃え尽きるなどして地上に残る破片が最小になるものは、再突入の認可の対象にしない、と注記)[参考資料26・27]。事実
お金では、インドの2026-27年度の連邦予算(Union Budget)のDemand No. 95「Department of Space」に、予算見積り(Budget Estimate)13,705.63 crore ルピー(収入勘定7,329.71、資本勘定6,375.92)が載っています。比べると、2025-26年度は当初見積りが13,416.20、修正見積りが12,448.60、2024-25年度の実績は11,518.65 crore ルピーです(いずれも回収額を引く前の総額。単位は「In ₹ crores」、会計年度は4月〜3月)[参考資料28・29]。2026-27年度の額は見積りで、議会での承認の状態は、この記事では確認していません。事実本稿の計算
8. 3つの関所 ― 許可・周波数・輸出管理
宇宙の事業(ロケット、衛星、再突入カプセルなど)は、3つの別の関所を通ります。①打ち上げ・再突入の許可:公衆の安全を守るための許可。②周波数の確保:衛星の通信の電波を、他と干渉しないように国際的に調整する手続き。③輸出管理:機器や技術が、どこへ、どの条件で渡ってよいかの管理。それぞれ、担当の機関と手続きが別です。
| 関所 | 米国 | 日本 | 欧州 | インド・国際 |
|---|---|---|---|---|
| 打ち上げ・再突入の許可 | FAA、14 CFR Part 450(免許は最長5年)[参考資料8] | 宇宙活動法の許可・認定。2026年に改正(一部は未施行)[参考資料22・23] | EU 宇宙法は提案の段階。現在は13の国別の方式[参考資料15] | インド:IN-SPACe の認可、再突入の指針(2026年)[参考資料26・27] |
| 周波数 | FCC の Space Bureau が衛星・宇宙の免許を担う[参考資料9] | (国内の免許は、この記事では確認していない) | (同上) | 国際:ITU の Space Services Department が、無線通信規則の宇宙の手続きと、MIFR への記録を担う[参考資料30] |
| 輸出管理 | ITAR(国務省)、EAR(商務省)。USML Category XV と ECCN 9A515[参考資料10] | 外為法にもとづく安全保障貿易管理(経済産業省)[参考資料24] | 規則(EU)2021/821(軍民両用品目)[参考資料16] | (確認していない) |
事実 各国の制度の詳細は、規則の本文による。表は、公式ページで確認できた範囲の整理(本稿の解説)。
周波数については、ITU の Space Services Department が、無線通信規則(Radio Regulations)の宇宙システムの手続きを実施し、各国の政府(Administration)が提出した周波数割当の通知を処理・審査・公表し、調整の要件を定め、MIFR(国際周波数登録簿)に記録すると説明されています。静止軌道と非静止軌道の衛星の展開が規則に合っているかも監視します[参考資料30]。つまり、事業者は、自国の政府を通じて国際的な調整に参加します(本稿の解説)。事実
国や制度によって、同じ「許可」を、免許(米国 FAA の license)、許可・認定(日本の宇宙活動法)、認可(インドの IN-SPACe の authorization)などと呼びます。名前が違っても、誰が、何を、どの条件で認めるかを見てください。法的な手続きの詳細は、各国の規則の本文と専門家の確認が必要です(法的助言ではありません)。
9. 年度とお金の単位、そして比べてはいけない理由
各国の数字を並べる前に、次の4つの確認が要ります:①通貨と単位(ドル、ユーロ、円、ルピー。10億、億円、crore)。②年度と期間(米国は10月〜9月、日本とインドは4月〜3月。EU の予算枠は7年、ESA の拠出は多年度)。③段階(要求、成立、見積り、承認、実支出)。④範囲(民生か防衛か、国の機関か基金か、補正予算を含むか)。たとえば、日本の1兆446億円は、当初予算案、補正予算、基金関係の執行予定額の合計で、防衛省の2,213億円を含みます[参考資料21]。一方、NASA の244億ドルは、NASA という1つの民生機関の予算です[参考資料6]。この2つは、そのままは並べられません。事実本稿の計算
正しくは:為替で換算しても、上の4つの違い(年度、段階、範囲、期間)は消えません。しかも、為替は日々動きます。この記事は、為替で換算せず、元の通貨・元の年度のまま、文書の言葉で書いています。順位表を作った記事は、4つの確認がされているかを確かめてください。
10. 素材技術者の視点と、確認できなかったこと
宇宙機の輸出管理は、米国の USML Category XV と ECCN 9A515 のように、規則に書かれた特徴(仕様)で該当が決まります[参考資料10]。材料の側から見ると、組成や純度、性能の数字、どの用途向けに設計したか(specially designed)の記録が、取引の可否を左右しうる、ということです。量子編「各国の量子戦略」の輸出管理の章と同じ考え方です(本稿の解説)。具体的な判断は、最新の規則の本文と専門家に確認してください。
「要求」「基金を目指す額」「見積り」は、需要が確定したことではありません。たとえば、NASA の FY2027の要求は FY2026の成立額より低く、議会がどう決めたかは確認できませんでした[参考資料6]。日本の基金の1兆円規模も「目指す」額です[参考資料19]。材料の事業計画に使うときは、段階を確かめ、成立した予算と、実際の契約・調達で見るのが安全です(本稿の解説。投資や事業の助言ではありません)。
EU の宇宙法の提案は、デブリの低減と環境影響の評価を3本柱に含み[参考資料15]、インドの再突入の指針は、燃え尽きて地上に残る破片を最小にする再突入を、認可の対象外とする条件を書き、ISO 24113(宇宙デブリ低減の要求。2023年版が現行の後継)も同じ方向です[参考資料27・31]。これは、使い終えた機体が、再突入で燃え尽きやすい材料・構造かという、材料の設計の問いにつながります(本稿の解説。「熱防御システム」「軌道上サービスとスペースデブリ」編も参照)。
確認できなかったこと
- 中国の宇宙法の成立の有無と、中国の宇宙の公式な予算額
- 米国 FY2027の NASA の予算が議会で成立したかと、その額
- 日本の宇宙活動法の改正(令和8年法律第39号)の中身と施行日、宇宙戦略基金の累計の額
- インドの2026-27年度の予算の議会での承認の状態、ESA の22.3 bn ユーロの対象期間
- EU 宇宙法の最終的な内容(提案の段階)、各国の周波数の国内免許と、日本・EU の宇宙機に特有の輸出管理の細目
- 再突入カプセルの事業者への免許の具体的な内容(本稿は一般の枠組みのみ)
まとめ
宇宙予算の数字は、要求・成立・多年度の約束・見積りと、段階も、通貨も、年度も、範囲も違い、国どうしを並べて順位をつけることはできません。国際的な土台は1967年の宇宙条約など5つの条約で、国は民間の活動にも責任を負います。米国は FAA の Part 450 などで許可し、欧州は EU と ESA の別の枠組みで動き、EU の宇宙法は提案の段階、日本は宇宙基本計画と宇宙戦略基金を持ち、2026年6月に宇宙活動法の改正が成立しました。中国は白書で方針を示し、インドは IN-SPACe の認可の指針を整えています。事業は、許可・周波数・輸出管理の3つの関所を通ります。
11. 評価・標準の読み方
国の宇宙戦略の「進み具合」を測る物差しは、技術の性能と違い、共通の標準がほとんどありません。この記事の確認で使えたものを、種類ごとに整理します。確認日は2026年10月17日です。
| 評価項目 | 代表的な評価手法(名称・出典) | 標準・規則・指針(名称・版・確認した資料) | 読み方の注意 |
|---|---|---|---|
| お金の規模と段階 | 予算書・成立法・発表の数字(NASA の資料、内閣府の資料、Union Budget、ESA の発表)[参考資料6・12・20・28]事実 | 国どうしに共通の会計基準は確認できなかった | 段階(要求・成立・見積り・承認)、年度、通貨、範囲を確かめる。為替で換算しない |
| 計画の進み具合 | 日本の宇宙基本計画の工程表(毎年改訂)、EU 宇宙法の立法の状態[参考資料18・15]事実未確定/将来 | 確認できなかった | 目標は達成の保証ではない。提案と成立を区別する |
| 打ち上げ・再突入の安全 | 公衆の死傷の期待値(collective risk)≦ 1×10⁻⁴(§450.101)、免許の有効期間 最長5年(§450.7)[参考資料8]事実 | 14 CFR Part 450「Launch and Reentry License Requirements」(eCFR。確認日時点の現行)[参考資料8]事実 | 規則で、法的な拘束力がある(米国内)。日本・インド・EU の数値基準は、この記事では確認していない |
| デブリの低減 | EU 宇宙法の提案(安全の柱)、インドの再突入の指針[参考資料15・27]事実未確定/将来 | ISO 24113「Space systems — Space debris mitigation requirements」。2019年版(第3版)は撤回され、ISO 24113:2023 が後継[参考資料31]事実 | ISO の規格は任意の標準で、法的な効力は、国の規則が取り入れるかによる(本稿の解説)。規格本文は未確認 |
| 周波数 | 衛星網の通知・調整・MIFR への記録(ITU の Space Services Department)[参考資料30]事実 | ITU の無線通信規則(Radio Regulations)。具体的な条項と版は、この記事では確認していない | 国際的な調整は、各国の政府を通じて行われる |
| 輸出管理 | 品目の仕様による該当の判定(USML Category XV、ECCN 9A515)[参考資料10]事実 | ITAR(22 CFR)、EAR、規則(EU)2021/821、外為法[参考資料10・16・24]事実 | 該当は規則の本文による。この記事は法的助言ではない。ASTM の規格は、該当するものを確認できなかった |
表の整理は本稿の計算(整理)。名称・日付・状態は、各機関の公式文書で確認(確認日 2026年10月17日)。
読み方の注意(素材技術者向け)
- 「提案」「計画」「法案」「規則」を見分ける:法的な効力があるのは、規則と成立した法律だけです。EU の宇宙法は提案、日本の宇宙活動法の改正は成立しても一部が未施行です。
- 「該当するか」は仕様で決まる:輸出管理は、規則に書かれた特徴で決まります。業界名や用途の印象では決まりません。
- 日付と状態は更新される:NASA の FY2027、EU の宇宙法、日本の改正の施行、中国の宇宙法は、確認日以降に変わりえます。引用するときは確認日を添えてください。
- 順位表を作らない:この記事は、国の優劣・順位をつけません。第9章の4つの確認なしに金額を並べた記事は、読み方に注意してください。
12. 用語集
- 宇宙条約
- 1967年の、宇宙の活動の基本の原則を定めた条約。
- COPUOS
- 国連の宇宙の平和利用委員会。5つの宇宙条約を作った。
- 批准・加入
- 国が条約に拘束されることを正式に認める手続き。
- アルテミス合意
- NASA などが2020年に始めた、月などの探査・利用の原則の共通の約束。
- 要求
- 政府が議会に求める予算の額。
- 成立(歳出予算)
- 議会が、実際に使う予算として決めた額。
- 見積り(BE・RE)
- インドの予算書の、当初の見積り(Budget Estimate)と修正の見積り(Revised Estimate)。
- 会計年度
- 予算の区切りの年。米国は前年10月から9月、日本・インドは4月から3月。
- crore(クロール)
- インドの数の単位。1 crore =1,000万。
- 宇宙戦略基金
- JAXA に置く10年の基金。民間・大学の複数年の技術開発を支える。
- 宇宙基本計画
- 日本の宇宙開発利用の最も基礎になる計画。
- 宇宙活動法
- 日本で、打上げと衛星の管理に許可を求める法律。
- ESA
- 欧州宇宙機関。EU から独立した、23加盟国の国際機関。
- 閣僚級の理事会(CM25)
- ESA の加盟国の閣僚が、拠出を決める会合。2025年はブレーメン。
- EU 宇宙計画
- Galileo、Copernicus などの EU の計画。規則(EU)2021/696。
- EU 宇宙法(提案)
- 2025年6月25日に提案された、安全・強靭性・持続可能性の EU の規則案。
- IN-SPACe
- インドの、民間の宇宙活動の認可と促進を担う機関。
- FAA
- 米国連邦航空局。打ち上げ・再突入の免許を出す。
- Part 450
- 米国の、打ち上げと再突入の免許の要求を定めた連邦規則(14 CFR Part 450)。
- FCC
- 米国連邦通信委員会。衛星の通信の免許などを担当。
- ITU
- 国際電気通信連合。無線通信規則で周波数の国際的な調整を行う。
- MIFR
- ITU の国際周波数登録簿。
- ITAR
- 米国の、武器・軍需品の輸出管理規則(国務省)。
- EAR
- 米国の輸出管理規則(商務省)。軍民両用品目を管理。
- USML・CCL
- 軍需品リスト(ITAR)と商務省管理品目リスト(EAR)。
- ECCN 9A515
- CCL の、宇宙機などの管理番号。
- 軍民両用(デュアルユース)
- 民生にも軍事にも使える技術や品目。
- 外為法
- 日本の外国為替及び外国貿易法。安全保障貿易管理の根拠。
- ISO 24113
- 宇宙デブリ低減の要求を定めた国際規格(2023年版が現行の後継)。
13. 参考資料(一次情報)
- UNOOSA(国連宇宙部) Space Law Treaties and Principles(5つの国連宇宙条約の一覧と発効日) — www.unoosa.org/oosa/en/ourwork/spacelaw/treaties.html
- UNOOSA(国連宇宙部) Outer Space Treaty(宇宙条約の本文。第1・2・4・6・7・8・9条) — www.unoosa.org/oosa/en/ourwork/spacelaw/treaties/outerspacetreaty.html
- UNOOSA(国連宇宙部) Treaty Status(条約の状態。2025年10月21日のマレーシアの加入など) — www.unoosa.org/oosa/en/ourwork/spacelaw/treaties/status/index.html
- UN COPUOS 法律小委員会 A/AC.105/C.2/2025/CRP.9 "Status of International Agreements relating to activities in outer space as at 1 January 2025"(批准・加入の数) — www.unoosa.org/res/oosadoc/data/documents/2025/aac_105c_22025crp/aac_105c_22025crp_9
- NASA The Artemis Accords(2026年9月25日に76番目の署名国) — www.nasa.gov/artemis-accords/
- NASA FY 2027 Budget Request: Agency Fact Sheet(2026年4月。FY2025・FY2026・FY2027) — www.nasa.gov/wp-content/uploads/2026/04/fiscal-year-2027-agency-fact-sheet.pdf
- NASA NASA's Fiscal Year 2027 Budget Request(要求の概要) — www.nasa.gov/wp-content/uploads/2026/04/fiscal-year-2027-budget-request-summary.pdf
- eCFR(米国連邦規則集) 14 CFR Part 450 "Launch and Reentry License Requirements"(§450.1、§450.3、§450.7、§450.101) — www.ecfr.gov/current/title-14/chapter-III/part-450
- FCC Space(Space Bureau のページ。衛星・宇宙の政策と免許) — www.fcc.gov/space
- eCFR(米国連邦規則集) 22 CFR §121.1 "The United States Munitions List"(Category XV 宇宙機。Category IV の注記で ECCN 9A515 に言及) — www.ecfr.gov/current/title-22/chapter-I/subchapter-M/part-121/section-121.1
- ESA Member States & Cooperating States(23加盟国、EUとの違い、スロベニアが2025年1月1日に加盟) — www.esa.int/About_Us/Corporate_news/Member_States_Cooperating_States
- ESA ESA Member States commit to largest contributions at Ministerial(2025年11月27日、2025年12月2日更新。22.3 bn ユーロ) — www.esa.int/About_Us/Corporate_news/ESA_Member_States_commit_to_largest_contribution
- 欧州委員会 EU Space Programme(Copernicus、Galileo、EGNOS、GOVSATCOM、SSA などの構成) — defence-industry-space.ec.europa.eu/eu-space-policy/eu-space-programme_en
- EUR-Lex Regulation (EU) 2021/696(2021年4月28日。2021〜2027年の予算枠 148.80億ユーロ) — eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32021R0696
- 欧州委員会 EU Space Act(2025年6月25日の提案。立法の途中) — defence-industry-space.ec.europa.eu/eu-space-act_en
- EUR-Lex Regulation (EU) 2021/821(2021年5月20日。軍民両用品目の輸出等の管理) — eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32021R0821
- 内閣府 宇宙政策(トップページ。宇宙基本法、宇宙基本計画、宇宙戦略基金、許認可) — www8.cao.go.jp/space/index.html
- 内閣府 宇宙基本計画(令和5年6月13日 閣議決定。工程表 令和7年12月23日) — www8.cao.go.jp/space/plan/keikaku.html
- 内閣府 宇宙戦略基金 基本方針(令和8年2月25日改定) — www8.cao.go.jp/space/kikin/kihonhousin_20260225.pdf
- 内閣府 令和9年度概算要求における宇宙関係予算について(1兆791億円) — www8.cao.go.jp/space/budget/r09/fy09yosan.pdf
- 内閣府 令和8年度当初予算案及び令和7年度補正予算における宇宙関係予算(1兆446億円) — www8.cao.go.jp/space/budget/r08/fy08yosan_fy7hosei.pdf
- 内閣府 「人工衛星等の打上げ及び人工衛星の管理に関する法律等の一部を改正する法律」(令和8年法律第39号)の成立・公布について(2026年7月8日) — www8.cao.go.jp/space/application/eisei.html
- 内閣府 宇宙活動法に関する情報及び申請受付について(打上げ・管理の許可、型式認定、適合認定、損害賠償担保措置) — www8.cao.go.jp/space/application/space_activity/application.html
- 経済産業省 安全保障貿易管理(外為法にもとづく輸出管理の窓口) — www.meti.go.jp/policy/anpo/
- 中華人民共和国国務院新聞弁公室 China's Space Program: A 2021 Perspective(白書、2022年1月28日。新華社の英語全文) — english.www.gov.cn/archive/whitepaper/202201/28/content_WS61f35b3dc6d09c94e48a467a.h
- IN-SPACe(インド) IN-SPACe のトップページ(宇宙活動の認可の指針 NGP など) — www.inspace.gov.in/
- IN-SPACe(インド) Authorization Guidelines for Undertaking Planned Re-entry of Space Objects(2026年) — www.inspace.gov.in/inspace?id=reentry_authorization_guidelines_2026
- インド政府(Union Budget) Union Budget 2026-27, Demand No. 95 Department of Space — www.indiabudget.gov.in/doc/eb/dg95.pdf
- インド政府(Union Budget) Union Budget 2026-27, Demands for Grants(要約表に「In ₹ crores」の単位表記) — www.indiabudget.gov.in/doc/eb/alldg.pdf
- ITU Space Services Department (SSD)(無線通信規則の宇宙システムの手続き、MIFR) — www.itu.int/en/ITU-R/space/Pages/default.aspx
- ISO ISO 24113 "Space systems — Space debris mitigation requirements"(2019年版は撤回済み。ISO 24113:2023 が後継) — www.iso.org/standard/72383.html
14. 主張と出典の対応表(監査)
| 本文の主張 | 根拠 | 区分 |
|---|---|---|
| 5つの国連宇宙条約と発効日(宇宙条約1967年10月10日、救助協定1968年12月3日、損害責任条約1972年9月1日、登録条約1976年9月15日、月協定1984年7月11日) | UNOOSA の条約のページ 出典1 https://www.unoosa.org/oosa/en/ourwork/spacelaw/treaties.html | 事実 |
| 宇宙条約の第1・2・4・6・7・8・9条の内容 | 宇宙条約の本文(UNOOSA) 出典2 https://www.unoosa.org/oosa/en/ourwork/spacelaw/treaties/outerspacetreaty.html | 事実 |
| 2025年1月1日時点の批准・加入などの数(宇宙条約116、救助協定100、損害責任条約100、登録条約76、月協定17)、サウジアラビアの月協定の脱退(2024年1月) | 国連の法律小委員会の資料 A/AC.105/C.2/2025/CRP.9 出典4 https://www.unoosa.org/res/oosadoc/data/documents/2025/aac_105c_22025crp/aac_105c_22025crp_9_0_html/AC105_C2_2025_CRP09E.pdf | 事実 |
| マレーシアの宇宙条約への加入(2025年10月21日)などの条約の状態 | UNOOSA の条約の状態のページ 出典3 https://www.unoosa.org/oosa/en/ourwork/spacelaw/treaties/status/index.html | 事実 |
| アルテミス合意:2020年、原則の共通の約束、2026年9月25日にサンマリノが76番目の署名国 | NASA のアルテミス合意のページ 出典5 https://www.nasa.gov/artemis-accords/ | 事実 |
| NASA の予算:FY2025 248億ドル(P.L. 119-4)、FY2026 244億ドル(P.L. 119-74、成立)、FY2027要求188億ドル、特別の義務的歳出99.95億ドル(2032年9月30日まで、FY2027に21.10億ドルを計画)、Artemis と火星に85億ドル、SLS の追加飛行と Gateway に18億ドル | NASA の2027年度予算要求の概要(事実票) 出典6 https://www.nasa.gov/wp-content/uploads/2026/04/fiscal-year-2027-agency-fact-sheet.pdf | 事実未確定/将来 |
| Artemis V の後の輸送はすべて商業のサービスを使う方針(要求の概要) | NASA の2027年度予算要求の概要 出典7 https://www.nasa.gov/wp-content/uploads/2026/04/fiscal-year-2027-budget-request-summary.pdf | 事実未確定/将来 |
| 14 CFR Part 450:§450.1 の適用、§450.3 の免許の範囲、§450.7 の最長5年、§450.101(a)(1)(i) の公衆の期待死傷 1×10⁻⁴ 以下、Subpart B の審査の種類 | eCFR 出典8 https://www.ecfr.gov/current/title-14/chapter-III/part-450 | 事実 |
| FCC の Space Bureau が衛星・宇宙の政策と免許を担う | FCC のページ 出典9 https://www.fcc.gov/space | 事実 |
| ITAR の USML Category XV「Spacecraft and Related Articles」、リストに書かれない宇宙機は ECCN 9A515 | 22 CFR §121.1(eCFR) 出典10 https://www.ecfr.gov/current/title-22/chapter-I/subchapter-M/part-121/section-121.1 | 事実 |
| ESA:23加盟国、EU から独立、英国・ノルウェー・スイスは加盟国、ブルガリア・クロアチア・マルタは協力協定、スロベニアが2025年1月1日に加盟、EU との枠組み協定 | ESA の加盟国のページ 出典11 https://www.esa.int/About_Us/Corporate_news/Member_States_Cooperating_States | 事実 |
| ESA CM25:2025年11月26〜27日にブレーメン、22.3 bn ユーロ、31%増(物価補正で17%)、科学は年3.5%増 | ESA の発表(2025年11月27日、12月2日更新) 出典12 https://www.esa.int/About_Us/Corporate_news/ESA_Member_States_commit_to_largest_contributions_at_Ministerial | 事実 |
| EU 宇宙計画の構成(Copernicus、Galileo、EGNOS、GOVSATCOM、SSA) | 欧州委員会のページ 出典13 https://defence-industry-space.ec.europa.eu/eu-space-policy/eu-space-programme_en | 事実 |
| 規則(EU)2021/696:2021年4月28日、2021年1月1日〜2027年12月31日、148.80億ユーロ(Galileo・EGNOS 90.17、Copernicus 54.21、SSA・GOVSATCOM 4.42) | EUR-Lex 出典14 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32021R0696 | 事実 |
| EU 宇宙法:2025年6月25日の提案、13の国別の方式、3本柱、EU 外の事業者にも適用、意見募集2025年7月15日〜11月7日、通常の立法手続で交渉中 | 欧州委員会のページ 出典15 https://defence-industry-space.ec.europa.eu/eu-space-act_en | 事実未確定/将来 |
| 規則(EU)2021/821:2021年5月20日、軍民両用品目の輸出等の管理 | EUR-Lex 出典16 https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32021R0821 | 事実 |
| 日本の宇宙政策の担当、FAA との協力覚書への署名(2026年9月1日、題名のみ)、宇宙資源の申請窓口 | 内閣府の宇宙政策のページ 出典17 https://www8.cao.go.jp/space/index.html | 事実 |
| 宇宙基本法(平成20年法律第43号)、宇宙基本計画(令和5年6月13日閣議決定)、工程表(令和7年12月23日) | 内閣府の宇宙基本計画のページ 出典18 https://www8.cao.go.jp/space/plan/keikaku.html | 事実 |
| 宇宙戦略基金:JAXA に10年、総額1兆円規模の支援を目指す、基本方針の令和8年2月25日改定、市場規模4兆円(2020年)→8兆円(2030年早期)の目標 | 宇宙戦略基金の基本方針 出典19 https://www8.cao.go.jp/space/kikin/kihonhousin_20260225.pdf | 事実未確定/将来 |
| 令和9年度概算要求等 1兆791億円(+事項要求)、令和8年度合計 1兆446億円との比較(+3%) | 内閣府の令和9年度概算要求の資料 出典20 https://www8.cao.go.jp/space/budget/r09/fy09yosan.pdf | 事実未確定/将来 |
| 令和8年度 1兆446億円(当初予算案4,967億円+令和7年度補正5,043億円+基金関係436億円、令和7年12月時点)、防衛省2,213億円を含む | 内閣府の令和8年度の資料 出典21 https://www8.cao.go.jp/space/budget/r08/fy08yosan_fy7hosei.pdf | 事実 |
| 令和8年法律第39号:2026年6月11日成立、17日公布、宇宙基本法に係る改正は公布の日、他は1年以内の政令の日 | 内閣府の発表(2026年7月8日) 出典22 https://www8.cao.go.jp/space/application/eisei.html | 事実 |
| 宇宙活動法の許可・認定の種類(打上げ、型式認定、適合認定、衛星の管理、損害賠償担保措置) | 内閣府の宇宙活動法のページ 出典23 https://www8.cao.go.jp/space/application/space_activity/application.html | 事実 |
| 外為法にもとづく安全保障貿易管理 | 経済産業省のページ 出典24 https://www.meti.go.jp/policy/anpo/ | 事実 |
| 中国の白書(2022年1月28日):国の戦略の一部、平和利用、5年の任務、宇宙法の制定を急ぐ、登録方法の見直し、宇宙条約を守る | 国務院新聞弁公室の白書(新華社の全文) 出典25 https://english.www.gov.cn/archive/whitepaper/202201/28/content_WS61f35b3dc6d09c94e48a467a.html | 事実未確定/将来 |
| インド:IN-SPACe の認可、NGP(IN:ISP2023:NGP2024、第1.0版、2024年5月3日)、計画的な再突入の認可の指針(2026年)と、自然な減衰による再突入の注記 | IN-SPACe のページ 出典26 https://www.inspace.gov.in/ 出典27 https://www.inspace.gov.in/inspace?id=reentry_authorization_guidelines_2026 | 事実 |
| インド宇宙省:Demand No. 95、2026-27 予算見積り13,705.63 crore ルピー(収入7,329.71、資本6,375.92)、2025-26 当初13,416.20・修正12,448.60、2024-25 実績11,518.65、単位 In ₹ crores | Union Budget 2026-27 出典28 https://www.indiabudget.gov.in/doc/eb/dg95.pdf 出典29 https://www.indiabudget.gov.in/doc/eb/alldg.pdf | 事実 |
| ITU の Space Services Department:無線通信規則の宇宙の手続き、通知の処理、MIFR、静止・非静止衛星の展開の監視 | ITU のページ 出典30 https://www.itu.int/en/ITU-R/space/Pages/default.aspx | 事実 |
| ISO 24113:宇宙デブリ低減の要求、2019年版は撤回、ISO 24113:2023 が後継 | ISO のページ 出典31 https://www.iso.org/standard/72383.html | 事実 |
| 図の作図(段階、棒グラフ、年度の期間)、日本の令和8年度の合計の換算(¥221.3 billion の表記など)、米国の年度の定義 | 本稿の計算(出典の数字の作図・表記の変換) | 本稿の計算 |
| 文書の種類の分類の表、3つの関所の整理、素材技術者の視点、評価表の整理、読み方の注意、「許可・免許・認可」の説明 | 本記事の解説 | 解説 |
| 中国の宇宙法の成立の有無、中国の宇宙の公式の予算、米国 FY2027の成立、日本の改正の中身と基金の累計額、インドの予算の議会承認、ESA の拠出の対象期間、EU 宇宙法の最終の内容、国内の周波数免許、日本・EU の宇宙機の輸出管理の細目、ASTM の規格、国どうしの順位、法的助言 | 本記事は述べていない(確認できなかった、または本記事の範囲外) | 解説 |
| 図1がImageGen生成の概念画像であること。図2〜9が概念図または本稿の作図であること | 本記事による注記 | 解説 |
最終更新:2026年10月17日/出典は一次情報(国連、NASA、ESA、欧州委員会・EUR-Lex、内閣府、米国 eCFR・FCC、インド政府、国務院新聞弁公室、ITU、ISO の公式ページ)に限定しています。中国の宇宙法の成立の有無と公式の宇宙予算、米国 FY2027の成立、日本の改正の中身と基金の累計額、インドの予算の議会承認、ESA の拠出の対象期間、EU 宇宙法の最終の内容、ASTM の規格は、確認できなかったため記載していません。EU 宇宙法は提案の段階です。金額は元の通貨・元の年度のまま、文書の言葉で書き、為替で換算していません。本記事は、国どうしの優劣・順位をつけず、法的助言ではありません。軍事利用の詳細は扱っていません。
