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液体水素 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

液体水素
― 20 Kの液体を「運ぶ・貯める」ための、断熱と材料の話

水素は常圧で約20 K(約−253 ℃)まで冷やすと液体になり、体積は気体の約1/800になります(川崎重工の説明)。 その代償として、液化に大きなエネルギーがかかり、外から入る熱で絶えず蒸発(ボイルオフ)し、極低温で使える材料と断熱が必要になります。 この記事は、液化の物理とエネルギー、真空二重構造と多層断熱、タンクの材料、実証、安全規格を、素材技術者の目線で整理します。

構成:NIST、DOE、IDEALHY、IMO、NEDO、川崎重工、ISO、日本の法令(e-Gov)、企業の公表資料を一次情報として使用/最終更新 2026年10月

液体水素のheroを示す概念画像
図1 概念図(AI生成イメージ)。「液体水素の貯槽と、船への積み込み」の場面を表現したものです。実在の設備・船・会社を示すものではありません。
この記事の構成
  1. 液体水素とは何か(3行でつかむ)
  2. 20 Kの物理 ― 沸点、密度、蒸気圧
  3. 液化にどれだけのエネルギーがかかるか
  4. 断熱と蒸発 ― 真空二重構造と多層断熱
  5. タンクと配管の材料 ― 素材技術者の視点
  6. 実証 ― 液化水素運搬船とタンク
  7. 安全規格と法令
  8. 課題と、本稿で確認できなかったこと
  9. 用語集/参考資料/出典対応表
本記事の表記ルール

事実=公的機関・規格団体・査読論文・企業の公表資料に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=計画・目標・見通しであり、実績が確認できていない事項
このほか、構造の整理や材料設計上の読み取りは「解説」として区別しています。企業・ベンダーの値は企業の主張として扱い、設計値と実測値を区別します。
本記事は材料・原理・評価・制度の解説であり、液体水素や水素の取扱い・運用についての個別の助言ではありません。

1. 液体水素とは何か(3行でつかむ)

  • 何か:水素を冷やして液体にしたもの。NISTによれば常圧での沸点は20.369 K(約−252.8 ℃)、沸騰している液体の密度は70.848 kg/m³です事実[参考資料1]。川崎重工は、液化すると気体の約1/800の体積になると説明しています事実(企業の説明)[参考資料7]。
  • 何が得られるのか:高圧ガス(70 MPa・15 ℃で40.2 kg-H₂/m³、NIST[参考資料1])より多くの水素を同じ体積に入れられ、容器を低圧にできます。
  • 何が難しいのか:①液化に大きなエネルギーがかかる、②外から入る熱でボイルオフが起きる、③極低温で使える材料と断熱が要る、④空気成分が凝縮・固化する、という4点です。
この記事でいちばん大事な一行

液体水素の価値は「密度」ですが、コストは「液化のエネルギー」と「断熱の完成度(蒸発損失)」でほぼ決まります。 Berstadらは、液体水素を扱った3つの先行研究が結論を大きく食い違えた主因を、タンクの蒸発損失率の仮定だと指摘しています事実[参考資料18]。 数字を見るときは、蒸発損失率が設計値か、実測か、目標かを必ず確認する必要があります(本記事による解説)。

他のキャリアとの比較の条件のそろえ方は本シリーズ「エネルギーキャリア」編、高圧ガスは「高圧水素タンク」編、フッ素樹脂などの高分子は「フッ素樹脂とPFAS」編、複合材料は「CFRPと複合材料」編を参照してください。本稿は液体水素に固有の内容に絞ります。

2. 20 Kの物理 ― 沸点、密度、蒸気圧

NISTの流体物性(通常水素)によれば、水素の標準沸点は20.369 K、臨界温度は33.145 K、臨界圧力は1.2964 MPa、臨界密度は31.262 kg/m³です。沸騰する液体と飽和蒸気のエンタルピー差(蒸発熱)は約448.7 kJ/kg、20.369 Kでの飽和蒸気の密度は1.3322 kg/m³です事実[参考資料1]。 パラ水素では標準沸点が20.271 K、蒸発熱が約446.1 kJ/kgとされます事実[参考資料2]。

水素(通常水素)の飽和蒸気圧と温度 NISTの飽和物性の値を点でつないだ作図。密閉したタンクでは、温度が上がるとこの曲線に沿って圧力が上がる。 0 0.5 1.0 1.4 MPa 14 K 20 K 26 K 32 K 沸点 20.4 K(常圧0.101 MPa) 24 K:0.26 MPa 臨界点 33.1 K・1.30 MPa ※ 通常水素(オルト約75%・パラ約25%)の値。パラ水素の沸点はわずかに低い(20.271 K)。
図2 NISTの値による作図(ベクター作図)。点はNISTの飽和物性[参考資料1]の値です。液面温度が4 K上がるだけで、圧力は常圧の約2.5倍になることが、断熱とボイルオフの設計の出発点です(本記事による読み取り)。

20 Kでは、窒素や酸素(NISTによる酸素の標準沸点は90.188 K[参考資料3])などの空気の成分は、凝縮し、さらに固化します(IMOの文書の記述)。IMOの文書も、液体水素の取扱いの危険として、空気の成分が凝縮・固化して酸素濃度の高い雰囲気ができること、微量の空気が凝縮・固化して不安定で爆発性の混合物になりうることを挙げています事実[参考資料11]。

3. 液化にどれだけのエネルギーがかかるか

液化の流れ

米国DOEのプログラム記録(2019年)は、大型(日量3トン超)の液化装置の典型的な流れを次のように説明しています。常温の水素を液体窒素の浴で約80 Kまで予冷し(クロード・サイクル)、熱交換器で約40 Kまで冷やし、約1.3 barまで絞り膨張させると、20 Kまで冷えて一部が液化します。気液分離器で液を分け、冷たい蒸気は熱交換器に戻して入口の水素を冷やします。容量が日量3トン未満では、ヘリウムのブレイトン・サイクルの方が資本費が低く、エネルギー消費は大きくなります事実[参考資料4]。

水素の大規模な液化プロセスの発展(1898年から2009年まで)は、Krasae-inらの論文が整理しています(題名・掲載誌のみ確認[参考資料19])。

水素液化の流れ(DOE記録にもとづく概念図) 原料の水素 常温、約20 bar オルト約75% 予冷 液体窒素の浴で 約80 Kへ 熱交換器 約40 Kへ 触媒でオルト→パラ 絞り膨張 約1.3 barまで 20 Kで一部が液化 気液分離 液体水素を 貯槽へ 冷たい蒸気を熱交換器に戻して入口の水素を冷やす ※ 日量3トン超でクロード・サイクルを使う場合の流れ(DOE)。実際の装置は圧縮機・膨張機・多段の熱交換器を含みます。 ※ 原料の圧力は、DOE記録が理論最小値の計算で仮定した20 bar(水蒸気改質装置の出口圧力)に合わせた。
図3 概念図(ベクター作図)。温度・圧力の数値はDOEのプログラム記録[参考資料4]の記述によります。特定の装置の構成ではなく、流れを示した模式図です。

エネルギーの数字 ― 条件をそろえて読む

数字値前提・出所
理論最小仕事(DOE記録)2.88 kWh/kg可逆(カルノー)過程、入口圧力20 bar事実[参考資料4]
理想液化仕事(本稿)3.36 kWh/kg300 K・常圧の通常水素 → 常圧の飽和液体。周囲300 K。オルト-パラ転換のエネルギーは含まない本稿の計算(詳細は「エネルギーキャリア」編)
現行の産業用液化装置(DOE記録)10〜20 kWh/kg米国で最小の装置は日量約6,000 kg、最大は約70,000 kg事実[参考資料4]
運転中の最良の装置(IDEALHY)約11 kWh/kg2013年の論文の記載事実[参考資料5]
設計中の大型装置の目標(IDEALHY)7 kWh/kg未満日量50トンの装置の設計目標未確定/将来[参考資料5]

水素の低位発熱量(33.3 kWh/kg)に対して、2.88は約8.6%、3.36は約10.1%、10〜20 kWh/kgは約30〜60%、7未満は21%未満に当たります本稿の計算。「理論」と「実際」の間が大きいことが、液化の特徴です。

オルト水素とパラ水素 ― 見えない熱源

水素分子には、2つの水素原子核(陽子)のスピンが同じ向きのオルト水素と、逆向きのパラ水素があります。DOEの記録は、常温の気体水素は約75%がオルト、約25%がパラで、液体水素は99%超がパラであること、転換は20 Kで起きるが触媒がないと非常に遅いことを説明し、現代の液化装置は熱交換器の内部に触媒を入れて転換を速めると述べています事実[参考資料4]。 IMOの文書は、液化後もオルトからパラへの発熱的な転換が遅く続き、その影響が船の冷却能力と安全弁の容量に及びうるとしています事実[参考資料11]。 つまり、液化の途中で転換を済ませておかないと、貯蔵中にその熱でボイルオフが起きます。この熱量の数値は、本稿では一次情報で確認できていません。

4. 断熱と蒸発 ― 真空二重構造と多層断熱

外から入る熱は、放射、固体の熱伝導(支持構造や配管)、残留気体の伝導・対流の3つの経路で内槽に届きます(極低温工学の一般的な整理。本記事による解説)。これを抑えるのが、内槽と外槽の間を真空にした二重殻構造と、その空間に入れる断熱材です。

液体水素の構造や工程を立体的に示す概念画像
概念画像(ImageGenで生成)。液体水素を入れる内槽と外槽の間に真空断熱層を設け、多層断熱材を配置する考え方を示した断面の概念画像です。熱は断熱層だけでなく、支持材・配管・計装の接続部からも入り得ます。構造・断熱材の配置・層厚は実物の仕様ではありません。熱の経路の詳しい分類は下の元の模式図を参照してください。
数値・反応・材料を詳しく示す元のSVG模式図を見る
真空断熱二重殻タンクの断面と、熱の入り方(概念図) 液体水素(約20 K) 蒸発した水素ガス 外槽(常温側) 内槽 破線の帯:真空層と断熱材 入ってくる熱の経路(本記事の整理) ① 放射(外槽から内槽へ)  → 多層断熱・粉体・ガラス球で抑える ② 固体伝導(内槽の支持、配管、計装)  → 熱伝導の小さい支持材や形状で抑える ③ 残留ガスによる伝導・対流  → 真空度の維持(水素の透過・脱ガス   に注意) ※ 一般的な構造の概念図。実際の船舶用や大型貯槽の形状(球形・円筒形・非球形)、支持方式、断熱材は設計により異なります。
図4 概念図(ベクター作図)。真空断熱の二重殻構造は川崎重工[参考資料7]、CB&Iの資料[参考資料6]の説明によります。熱の経路の整理は本記事によるもので、寸法・形状・断熱材の配置は模式的です。

川崎重工の実証船「すいそ ふろんてぃあ」は、容量約1,250 m³の真空断熱二重殻構造の液化水素貯蔵タンクを搭載します事実[参考資料7]。 大型貯槽の例として、CB&I(ベンダー)の資料は、米国ケネディ宇宙センターの正味容量1.25百万ガロン(4,732 m³)の貯槽で、環状空間にパーライトの代わりにガラス球(3M社のK1)を充填し、さらに冷媒(ヘリウム)を内蔵熱交換器に流して熱を吸収する方式(IRAS)を組み合わせ、蒸発率は1日あたり0.05%未満と記載しています事実(ベンダーの主張。2022年2月の発表資料)[参考資料6]。同資料は、ガラス球がパーライトより40〜100%優れた性能と予測されること、ステニス宇宙センターの190 m³(5万ガロン)の真空断熱球形貯槽での現地試験で、6年間・3回の熱サイクルの平均で蒸発が46%減ったことも挙げています[参考資料6]。

本稿の計算:「1日0.05%」は、熱量にするとどれだけか

前提:4,732 m³を満液、液密度70.848 kg/m³(NIST)、蒸発熱448.71 kJ/kg(NIST)。蒸気の顕熱は無視。

液体水素の質量は 4,732 × 70.848 = 約335トン。0.05%/日は 約168 kg/日。448.71 kJ/kg を掛けて 75 MJ/日 = 約0.87 kW の平均入熱です。本稿の計算

幾何学的に相似な球で、面積あたりの入熱が同じなら、蒸発率(体積あたり)は体積の1/3乗に反比例します。190 m³から4,732 m³(約25倍)に大きくなると、蒸発率は約1/2.9になる計算です本稿の計算。タンクが大きいほど蒸発率の面では有利で、船舶用の5万m³級や10万m³級を目指す理由の一つです(本記事による解説。実際の貯槽は形状・断熱が相似ではありません)。

多層断熱と、水素に特有の問題

真空空間の放射熱を減らすために、薄い反射層を何層も重ねた多層断熱(MLI)がよく使われます。液体水素タンクのMLIの性能を、温度境界などの条件を変えて調べたNASAの研究者による報告が1991年に発表されています(題名・会議名のみ確認[参考資料20])。 また、水素は真空空間に透過・脱ガスしやすく、それが断熱性能(真空度)を下げるため、水素用のゲッタ(吸着材)を高真空の多層断熱タンクに適用して性能を評価した論文が2018年に発表されています(題名・掲載誌のみ確認[参考資料21])。 IMOの文書も、真空断熱を採用する場合は断熱性能が液体水素の温度で早期に劣化する可能性に十分配慮すること、真空度の通常の範囲または上限(コールド真空圧)に対して「真空喪失」を定義すること、真空喪失で冷えたときの支持構造と船体構造への影響を設計で考慮することを求めています事実[参考資料11]。

素材技術者の読みどころ:真空度は「材料の脱ガス」で決まる

真空二重殻の性能は、構造だけでなく内部に使う材料が出すガス(水、水素など)と、壁を通る水素の透過で左右されます(上の論文[参考資料21]の主題が、まさに水素ゲッタの設計であることから読み取れる点。本記事による解説)。 このため、断熱材(粉体、フィルム、ガラス球)の選定では、熱伝導だけでなく、脱ガスの量、真空排気のしやすさ、熱サイクルでの粉化・圧縮が評価項目になります(推測を含む。CB&Iの資料はガラス球で3回の熱サイクルを経たデータを示している[参考資料6])。

液体水素のsupportingを示す概念画像
図5 概念図(AI生成イメージ)。「内槽に多層断熱を巻き付ける」場面を表現したものです。実在の製品・工場・層構成を示すものではありません。

5. タンクと配管の材料 ― 素材技術者の視点

IMOの「液化水素のばら積み輸送に関する改訂暫定勧告」(決議MSC.565(108)、2024年5月24日採択)は、液体水素の危険として、低い着火エネルギー、広い可燃範囲、目に見えにくい炎、速い火炎速度(爆轟のおそれ)、低温、空気成分の凝縮・固化による酸素濃度の高い雰囲気、高い透過性、低い粘度、水素脆化(溶接金属を含む)を挙げています事実[参考資料11]。材料に関する主な記述は次のとおりです事実[参考資料11]。

論点勧告の記述(要旨)
低温用の材料IGCコードの材料選定表は設計温度−165 ℃以上が対象。−165 ℃より低い設計温度の材料は主管庁と個別に合意する。設計温度が−196 ℃より低い場合、断熱材の特性試験は適切な媒体で、使用で想定される温度範囲で行う。IGCコードが断熱材の試験温度の下限を−196 ℃としている点は、水素の標準沸点−253 ℃に対応していないとの記述がある
酸素濃縮への耐性材料や断熱材は、凝縮によって濃縮された高酸素濃度の影響に耐えること。液体水素の配管の断熱は不燃性で、外被に空気の凝縮を防ぐ封止をもつこと。冷たい露出面が−183 ℃(NISTの酸素の標準沸点90.188 K=−183.0 ℃にほぼ相当)に達しないよう措置する
水素脆化水素脆化による破損を防ぐ材料の選定を求める。AIAAの刊行物は水素脆化に強い材料を紹介し、アルミニウムが最も影響を受けにくいと結論している、とある。国際・国内の規格に従う
氷・水の閉塞安全弁やベントが、空気中の水分の氷で閉塞して過大圧力になりうるので、防止手段を設ける
真空断熱断熱性能の劣化と真空喪失を考慮(第4章)

すべて事実(IMO決議MSC.565(108)の本文[参考資料11]。この勧告は試験船(パイロット船)に適用するための暫定的なもので、他の船に適用するには見直しが必要になりうると決議自体が述べています)。

日本のNEDOの制度説明資料には、研究開発の成果として、低温・高圧水素環境での材料特性評価のため、評価の基準となるSUS316Lのスロー・ストレイン・レート試験(SSRT)のデータを取得したこと、規制見直しの対象に液化水素用設備に対するステンレス鋼鋳鋼品の適用可能性調査や、大型液化水素貯槽実現に向けた極低温・水素環境下の材料信頼性評価法の確立などが含まれることが記載されています事実[参考資料10]。個別の材料の合否は、これらの資料からは確認できません。

素材技術者の読みどころ:低温の材料選びは「温度×水素×溶接」の三重の条件

液体水素の環境では、①低温で脆くならない材料の必要性(一般にオーステナイト系ステンレスやアルミ合金が候補になる。本記事による解説)、②水素が金属に入って機械的性質を落とす水素脆化、③溶接部と熱影響部の健全性、が同時に問われます。IMOの記述にも、水素脆化は溶接金属を含むとあります[参考資料11]。 常温の高圧水素で知られる水素脆化の知見を、そのまま極低温に当てはめることはできないと考えられます(推測。本稿は、極低温での水素脆化の機構と程度を一次情報で確認していません)。NEDOが「極低温・水素環境下の材料信頼性評価法の確立」を課題としていることは、この領域の評価法が未整備であることを示します[参考資料10]。

本稿で確認できなかった材料の論点

実証船の内槽の具体的な材質、各材料の極低温での機械特性の数値、溶接部の水素環境での破壊靭性、シール材・ガスケット(フッ素樹脂など)の極低温での挙動は、一次情報の本文を確認できず記載していません。NASAの水素安全標準NSS 1740.16(1997年)は材料の適合性の章を含みますが、旧い文書で、設計の基準としては最新の規格を確認する必要があります[参考資料17]。

6. 実証 ― 液化水素運搬船とタンク

液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」と日豪の実証

川崎重工は2019年12月11日、世界初の液化水素運搬船「SUISO FRONTIER」の命名・進水を発表しました。全長116.0 m、総トン数約8,000トン、タンク容量約1,250 m³、船級は日本海事協会(ClassNK)、所有者は技術研究組合HySTRAです。−253 ℃で気体の1/800の体積の液体水素を海上で運ぶために開発したと説明しています事実(企業の説明)[参考資料7]。 HySTRA(岩谷産業、川崎重工、シェルジャパン、J-POWER、丸紅、ENEOS、川崎汽船)は2022年4月9日、実証航海の完了式を発表しました。同船は2021年12月に日本を出港し、2022年1月にオーストラリアに到着し、豪州ビクトリア州で石炭から作った液体水素を積んで、2022年2月に日本に戻り、陸上のタンクに荷揚げしました事実[参考資料8]。

川崎重工は2020年12月、神戸空港島に世界初の液化水素受入基地「Hy touch Kobe」を完成・納入しました。国内最大の液化水素貯蔵タンク(容積2,500 m³)と、−253 ℃を保ったまま運搬船から陸側へ移送するローディングアームをもちます事実(企業の説明)[参考資料9]。商用運搬船は、実証船の70〜130倍の量を運べるものを開発中とされています未確定/将来[参考資料9]。

蒸発率(BOR)の数字 ― 種類の違うものを並べない

NEDOの制度説明資料(2025年6月26日)には、次の成果と目標が記載されています事実[参考資料10]。

  • 液化水素輸送・荷役システムの国際標準化に向けた日豪航行試験(液化水素満載)で、BORとして0.3%/日を取得し、これまでの試験値と再現性が高い。
  • 商用5万m³級の大型貯蔵容器で、BOR 0.26%/日を達成する断熱構造を確立した(試設計の段階。5万m³液化水素貯槽の建設に向けて、約1/10のベンチスケールタンクの詳細設計まで完了)。
  • 輸送効率を高める舶用液化水素タンク(容積5万m³級)の開発の目標はBOR 0.35%/日以下の断熱性能で、「目途付け完了」とされる(最適構造として非真球形状を選定)未確定/将来(試験用タンクでの検証は進行中)。
報告されている蒸発率(%/日)― 種類の違う数字の並置 容量・形状・満載率・測定条件・数字の位置づけが違う。優劣を示す図ではない。 ベンダー資料:米国の4,732 m³貯槽(上限) <0.05(設計の上限値) NEDO:商用5万m³級の断熱構造 0.26(確立した断熱構造) NEDO:日豪航行試験(満載、実船) 0.3(実測) NEDO:5万m³級の舶用タンクの目標 0.35以下(目標) ※ 棒の長さは数値に比例(0.05%/日 ≒ 40 px、1%/日 ≒ 800 px)。出所はCB&I[参考資料6]とNEDO[参考資料10]。
図6 報告値の作図(ベクター作図)。数値はベンダー資料[参考資料6]とNEDOの制度説明資料[参考資料10]の転記です。「設計上限値」「確立した断熱構造」「実船の実測」「目標」は別の種類の数字で、並べて優劣を決めることはできません(Berstadらが指摘する、仮定の違いによる食い違い[参考資料18]の具体例)。
本稿の計算:0.3%/日と0.35%/日を、質量・熱量・航海での損失にすると

前提:液密度70.848 kg/m³、蒸発熱448.71 kJ/kg(NIST)。蒸発率は一定。蒸気の顕熱と、蒸発ガスの扱い(再液化・燃料・放出)は含めない。

  • 実証船(1,250 m³)の満載で0.3%/日 = 88.6トン × 0.3% = 約266 kg/日、入熱に換算して約1.4 kW。
  • 20日間の航海で、一定の蒸発率なら残る割合は 0.997²⁰ = 約94.2%、蒸発による損失は約5.8%。
  • 5万m³級の舶用タンクで0.35%/日 = 3,542トン × 0.35% = 約12.4トン/日、入熱換算で約64 kW。

本稿の計算蒸発ガスをどう扱うか(エンジンやボイラの燃料にする、再液化する、放出する)は設計の論点で、損失の評価が大きく変わります(本記事による解説)。

7. 安全規格と法令

以下は、規格・法令・公的文書の存在と範囲を整理したものです。規格本文は有料で、本稿では題名・適用範囲の記載にとどめます。

規格・文書題名・適用範囲(公式ページの記載)状態
ISO 13985:2006Liquid hydrogen — Land vehicle fuel tanks。陸上車両に恒久的に取り付ける再充填式の液体水素燃料タンクの構造要件と試験方法発行済み(改訂予定)[参考資料12]
ISO 13984:2026Liquid hydrogen — Land vehicle fuelling protocol。液体水素の充填プロトコル(1999年版の「燃料供給システムインターフェース」を置き換え)2026年3月発行[参考資料13]
ISO 21009-1:2022Cryogenic vessels — Static vacuum-insulated vessels — Part 1: Design, fabrication, inspection and tests。最高使用圧力0.5 bar超の静置式真空断熱極低温容器。有毒流体の容器には適用しない発行済み(第3版が最終草案の段階)[参考資料14]
ISO 20421-1:2019Cryogenic vessels — Large transportable vacuum-insulated vessels — Part 1: Design, fabrication, inspection and testing。容積450 L超の大型の可搬式真空断熱極低温容器(2006年版は廃止され、2019年版が現行)発行済み[参考資料22]
ISO/TS 15916:2026Hydrogen technologies — Basic considerations for the safety of hydrogen systems。2015年版のISO/TR 15916(2026年1月に廃止)を置き換え発行済み[参考資料15]
IMO 決議MSC.565(108)液化水素のばら積み輸送に関する改訂暫定勧告(2024年5月24日採択)。決議MSC.420(97)を廃止。試験船への適用を想定採択済み(暫定)[参考資料11]
日本 一般高圧ガス保安規則 第7条の3圧縮水素スタンドの技術上の基準の中に、液化水素の貯槽に関する規定がある(地盤面下の室に設置する液化水素の貯槽には、防水措置と、二重殻真空断熱式構造により貯槽内の温度が常用の温度を超えて上昇しないような措置を講ずる、など)施行(2025年10月1日時点の版)[参考資料16]

すべて事実。題名・状態は2026年10月にISO公式ページをブラウザで開いて確認した記載です。規格の最新版・改訂の状況は規格団体で確認してください。

8. 課題と、本稿で確認できなかったこと

  • オルト-パラ転換の熱量:貯蔵中のボイルオフへの寄与の数値は、一次情報で確認できていません。
  • 蒸発率の数字:ベンダーの設計値、NEDOの断熱構造、実船の実測、目標が混在します。測定条件(満載率、期間、気象)は発表資料から確認できていません。
  • タンクの材質:実証船や大型貯槽の具体的な材質と、極低温での水素脆化の程度は確認していません。
  • 商用運搬船:実証船の70〜130倍の商用船は開発中の計画で、建造・運航の実績は確認していません。
  • MLIの定量:多層断熱の層数・見かけの熱伝導率・水素環境での劣化は、題名レベルの確認にとどまります。
  • 国内の法令:高圧ガス保安法上の液化水素貯槽の具体的な技術基準(貯蔵施設など)は、本稿では一部しか確認していません。
  • コスト:液化水素のサプライチェーンのコストは、前提で大きく変わるため記載しません(「エネルギーキャリア」編を参照)。

9. 用語集

液体水素(LH₂)
水素を約20 Kに冷やして液体にしたもの。
ボイルオフ(蒸発損失)/BOR
外部からの入熱で液体の一部が気化する現象と、その割合(1日あたりの%など)。
オルト水素/パラ水素
水素分子の2つの核スピンの向きによる異性体。常温の水素は約75%がオルト、液体水素は99%超がパラ。
クロード・サイクル
膨張機と熱交換器を使う液化の方式。日量3トン超の水素液化で用いられる(DOE記録)。
多層断熱(MLI)
薄い反射層を何層も重ね、真空中で放射熱を減らす断熱方式。
真空断熱二重殻
内槽と外槽の間を真空にして熱の侵入を抑える構造。
水素脆化
水素が金属中に入り、延性や靭性、疲労強度などが低下する現象。
SSRT
低ひずみ速度引張試験。水素環境での材料の感受性を調べる試験。
IGCコード
液化ガスのばら積み船の国際コード。液体水素は個別の暫定勧告で補っている。
HySTRA
CO2-free Hydrogen Energy Supply-chain Technology Research Association(技術研究組合)。実証船の所有者。
GCU
ガス燃焼装置。過剰な蒸発ガスを処理する安全機器(NEDO資料の語)。

10. 参考資料(一次情報)

  1. NIST NIST Chemistry WebBook, Thermophysical Properties of Fluid Systems — Hydrogen(通常水素。飽和物性・等温物性) — webbook.nist.gov
  2. NIST NIST Chemistry WebBook, Thermophysical Properties of Fluid Systems — Parahydrogen — webbook.nist.gov
  3. NIST NIST Chemistry WebBook, Thermophysical Properties of Fluid Systems — Oxygen — webbook.nist.gov
  4. 米国DOE DOE Hydrogen and Fuel Cells Program Record 19001: Current Status of Hydrogen Liquefaction Costs(2019年9月9日) — hydrogen.energy.gov
  5. Seemann ら(IDEALHY) Efficient Large Scale Hydrogen Liquefaction, 4th European PEFC and H2 Forum 2013, B1304 — idealhy.eu
  6. CB&I(米国DOE液体水素ワークショップ資料) Liquid Hydrogen Storage Technologies(2022年2月23日) — energy.gov
  7. 川崎重工業 World's First Liquefied Hydrogen Carrier SUISO FRONTIER Launches(2019年12月11日) — global.kawasaki.com
  8. HySTRA(川崎重工業ほか) HySTRA celebrates completion of world's first liquefied hydrogen vessel voyage in Japan(2022年4月9日、PDF) — global.kawasaki.com
  9. 川崎重工業 Kawasaki Hydrogen Road: Paving the way for a hydrogen-based society — global.kawasaki.com
  10. NEDO 制度の説明(公開版)「競争的な水素サプライチェーン構築に向けた技術開発事業」(中間評価)資料3(2025年6月26日) — nedo.go.jp
  11. IMO Resolution MSC.565(108) Revised Interim Recommendations for Carriage of Liquefied Hydrogen in Bulk(2024年5月24日採択) — imo.org
  12. ISO ISO 13985:2006 Liquid hydrogen — Land vehicle fuel tanks — iso.org
  13. ISO ISO 13984:2026 Liquid hydrogen — Land vehicle fuelling protocol — iso.org
  14. ISO ISO 21009-1:2022 Cryogenic vessels — Static vacuum-insulated vessels — Part 1: Design, fabrication, inspection and tests — iso.org
  15. ISO ISO/TS 15916:2026 Hydrogen technologies — Basic considerations for the safety of hydrogen systems — iso.org
  16. 日本(e-Gov法令検索) 一般高圧ガス保安規則(昭和四十一年通商産業省令第五十三号) — laws.e-gov.go.jp
  17. 米国NASA(NTRS) Safety Standard for Hydrogen and Hydrogen Systems: Guidelines for Hydrogen System Design, Materials Selection, Operations, Storage and Transportation(NSS 1740.16、1997年) — ntrs.nasa.gov
  18. Berstad ら Liquid hydrogen as prospective energy carrier: A brief review and discussion of underlying assumptions applied in value chain analysis, Renew. Sustain. Energy Rev. 154, 111772 (2022) — doi.org/10.1016/j.rser.2021.111772
  19. Krasae-in ら Development of large-scale hydrogen liquefaction processes from 1898 to 2009, Int. J. Hydrogen Energy 35, 4524–4533 (2010) — doi.org/10.1016/j.ijhydene.2010.02.109
  20. Stochl ・ Knoll Thermal performance of a liquid hydrogen tank multilayer insulation system at warm boundary temperatures of 630 R, 530 R, and 450 R, 27th Joint Propulsion Conference, AIAA (1991) — doi.org/10.2514/6.1991-2400
  21. Wang ら Optimization and performance of highly efficient hydrogen getter applied in high vacuum multilayer insulation cryogenic tank, Vacuum 149, 87–92 (2018) — doi.org/10.1016/j.vacuum.2017.12.009
  22. ISO ISO 20421-1:2019 Cryogenic vessels — Large transportable vacuum-insulated vessels — Part 1: Design, fabrication, inspection and testing — iso.org

11. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
水素(通常水素)の標準沸点20.369 K、臨界温度33.145 K・臨界圧力1.2964 MPa・臨界密度31.262 kg/m³、液体密度70.848 kg/m³、蒸発熱約448.7 kJ/kg、飽和蒸気圧(14〜32 K)、70 MPa・15 ℃で40.2 kg/m³NIST[参考資料 1]https://webbook.nist.gov/cgi/fluid.cgi?ID=C1333740&Action=Page事実
パラ水素の標準沸点20.271 K、蒸発熱約446.1 kJ/kgNIST[参考資料 2]https://webbook.nist.gov/cgi/fluid.cgi?ID=B5000001&Action=Page事実
酸素の標準沸点90.188 KNIST[参考資料 3]https://webbook.nist.gov/cgi/fluid.cgi?ID=C7782447&Action=Page事実
典型的な液化の流れ(約80 K・約40 K・約1.3 bar・20 K)、日量3トン未満はブレイトン・サイクル、オルト約75%・パラ約25%と液体の99%超がパラ、理論最小2.88 kWh/kg(20 bar)、現行の産業用液化装置10〜20 kWh/kg、米国の最小・最大の装置の規模DOEプログラム記録19001[参考資料 4]https://www.hydrogen.energy.gov/pdfs/19001_hydrogen_liquefaction_costs.pdf事実
運転中の最良の液化装置が約11 kWh/kg、設計中の大型装置の目標が7 kWh/kg未満(日量50トン)Seemannら(IDEALHY、2013)[参考資料 5]https://www.idealhy.eu/uploads/documents/IDEALHY_EFCF-2013_Efficient_Large_Scale_Hydrogen_Liquefaction_web.pdf事実/設計目標
ケネディ宇宙センターの4,732 m³(1.25百万ガロン)貯槽で蒸発率0.05%/日未満、ガラス球断熱、IRAS、ステニスの190 m³球形貯槽での蒸発46%減、40,000 m³級の提供と100,000 m³までの開発CB&I(ベンダー)の資料[参考資料 6]https://www.energy.gov/sites/default/files/2022-03/Liquid%20H2%20Workshop-CBandI.pdf事実(企業の主張)
SUISO FRONTIERの命名・進水(2019年12月11日)、諸元(全長116.0 m、総トン数約8,000トン、タンク容量約1,250 m³、ClassNK、所有者HySTRA)、真空断熱二重殻構造のタンク、1/800の体積川崎重工業の発表[参考資料 7]https://global.kawasaki.com/en/corp/newsroom/news/detail/?f=20191211_3487事実(企業の説明)
日豪実証航海(2021年12月出港、2022年1月豪州到着、2022年2月帰国・荷揚げ)、HySTRAの構成と完了式(2022年4月9日)HySTRA・川崎重工業の発表[参考資料 8]https://global.kawasaki.com/news_220409-1e.pdf事実
Hy touch Kobe(2020年12月、2,500 m³の貯蔵タンク、ローディングアーム)、商用運搬船は実証船の70〜130倍の量を運べるものを開発中川崎重工業のサイト[参考資料 9]https://global.kawasaki.com/en/hydrogen/事実/計画
BOR 0.3%/日(日豪航行)、商用5万m³級でBOR 0.26%/日の断熱構造を確立、5万m³舶用タンクの目標BOR 0.35%/日以下(目途付け完了)、SUS316LのSSRTデータ取得、液化水素用設備へのステンレス鋼鋳鋼品の適用可能性調査と極低温・水素環境下の材料信頼性評価法の確立NEDO制度説明資料[参考資料 10]https://www.nedo.go.jp/content/800029213.pdf事実/目標
液体水素の危険の整理、−165 ℃・−196 ℃・凝縮空気・水素脆化(アルミニウムが最も影響を受けにくい)・氷閉塞・真空断熱劣化と真空喪失・オルト-パラ転換の影響、決議MSC.420(97)の廃止、試験船への適用IMO決議MSC.565(108)[参考資料 11]https://wwwcdn.imo.org/localresources/en/KnowledgeCentre/IndexofIMOResolutions/MSCResolutions/MSC.565(108).pdf事実
ISO 13985:2006の題名・適用範囲ISO公式ページ[参考資料 12]https://www.iso.org/standard/39892.html事実
ISO 13984:2026の題名と発行(2026年3月)ISO公式ページ[参考資料 13]https://www.iso.org/standard/86295.html事実
ISO 21009-1:2022の題名と適用範囲ISO公式ページ[参考資料 14]https://www.iso.org/standard/76098.html事実
ISO/TS 15916:2026の題名と、ISO/TR 15916:2015の置換ISO公式ページ[参考資料 15]https://www.iso.org/standard/89423.html事実
一般高圧ガス保安規則第7条の3の液化水素貯槽に関する規定(防水措置、二重殻真空断熱式構造)e-Gov 一般高圧ガス保安規則[参考資料 16]https://laws.e-gov.go.jp/law/341M50000400053事実
NASA水素安全標準NSS 1740.16(1997年)の題名と内容の範囲NASA NTRS[参考資料 17]https://ntrs.nasa.gov/citations/19970033338事実
液体水素の3つの先行研究で仮定と境界がそろわず、主因が蒸発損失率の仮定であることBerstadら(2022)の要旨[参考資料 18]https://doi.org/10.1016/j.rser.2021.111772事実
水素液化プロセスの発展(1898〜2009年)を整理した論文が存在すること(題名・掲載誌)Krasae-inら(2010)[参考資料 19]https://doi.org/10.1016/j.ijhydene.2010.02.109事実
液体水素タンクの多層断熱の熱性能に関する報告が存在すること(題名・会議名)Stochl・Knoll(1991)[参考資料 20]https://doi.org/10.2514/6.1991-2400事実
水素ゲッタを高真空の多層断熱タンクに適用して評価した論文が存在すること(題名・掲載誌)Wangら(2018)[参考資料 21]https://doi.org/10.1016/j.vacuum.2017.12.009事実
ISO 20421-1:2019の題名と適用範囲(2006年版は廃止)ISO公式ページ[参考資料 22]https://www.iso.org/standard/68589.html事実
4,732 m³で0.05%/日=約168 kg/日=約0.87 kW、体積の1/3乗に反比例(25倍で約1/2.9)、実証船0.3%/日=約266 kg/日=約1.4 kW、20日で約5.8%の損失、5万m³で0.35%/日=約12.4 t/日(約64 kW)、水素の低位発熱量に対する%(8.6・10.1・30〜60・21未満)本稿の計算(前提は各所に明記)。参照値はNIST[参考資料1]、DOE[参考資料4]、CB&I[参考資料6]、NEDO[参考資料10]本稿の計算
熱の入り方の3経路の整理、断熱材の選定項目、極低温の材料選びの読み取り、数字の種類の整理本稿の解説(一次情報で確認した事実に基づく読み取り)解説
オルト-パラ転換の熱量、実証船の内槽の材質、極低温での水素脆化の程度、MLIの定量、商用運搬船の実績本稿の調査範囲では公開された一次情報で確認できなかった事項(記載していない)解説
図1・図5がAI生成イメージであり、図2・図3・図4・図6が説明のための作図であること本記事による注記解説

最終更新:2026年10月8日/出典は一次情報(NIST、DOE、IMO、NEDO、規格団体、日本の法令データベース、査読論文、企業・ベンダーの公表資料)に限定しています。企業・ベンダーの値は企業の主張として扱い、設計値と実測値を区別しています。 オルト-パラ転換の熱量、実証船の内槽の材質、極低温での水素脆化の程度、多層断熱の定量、商用運搬船の実績は、公開された一次情報で確認できなかったため記載していません。ISOの題名・状態は公式ページをブラウザで開いて確認しました。 図2・図3・図4・図6はベクター作図、図1・図5はAI生成イメージであり、いずれも実在の設備・船を示すものではありません。 本記事は材料・原理・評価・制度の解説であり、液体水素や水素の取扱い・運用の助言ではありません。