🌐 This site is also available in English Visit English Site →
🌐 English

グループ14テクノロジーズ 企業解説

← 次世代蓄電の解説一覧へ戻る

COMPANY PROFILE / 次世代蓄電

グループ14テクノロジーズ
― シリコン-炭素の負極材「SCC55」を、米国と韓国の工場で量産する非上場の素材会社。焦点は、韓国工場の立ち上げと、米国モーゼスレイク工場・シラン自社製造の完成時期

Group14 Technologies(グループ14)は、リチウムイオン電池の負極材(シリコン-炭素複合材)を作って、電池メーカーに売る素材会社です。製品名はSCC55。本社は米国ワシントン州ウッディンビルで、非上場です。売上・利益・従業員数は公式資料で確認できませんでした。株式による調達額は累計US$10億超と同社が説明しています。

同社は工場を「BAM(Battery Active Materials)」と呼び、BAM-1(ワシントン州ウッディンビル。現在は研究開発・パイロット)、BAM-2(同州モーゼスレイク。2027年に本格生産と同社が説明)、BAM-3(韓国・尚州。2026年3月に「EV規模の生産を開始」と発表)を持ちます。2025年8月に、SK Inc.との合弁だった韓国工場の残り75%を取得して100%子会社とし、同時にUS$4.63億(Series D)を調達しました。原料のシランは、ドイツの工場(2023年に買収したSchmid Silicon)と、米国DOEが最大US$2億の交渉対象に選んだ米国のシラン工場計画で、自社調達を目指しています。

本稿は、同社の公式サイトとプレスリリース、米国エネルギー省(DOE)の公開資料を一次情報とし、何を確認でき、何を確認できなかったかを整理します。性能の数値はすべてメーカー公称です。

構成:公式サイト(会社・技術・製造・特許)、公式プレスリリース13件(2022年12月〜2026年5月)、公式ブログ1件(2026年7月)、DOEの選定資料(2022年)と環境評価案(2024年)を一次情報として使用/最終更新 2026年10月10日

この記事でわかること
  1. 30秒でわかるGroup14 Technologiesと、次世代蓄電での立ち位置
  2. ロゴと社名の表記について
  3. 次世代蓄電の世界で、この会社はどこにいるか
  4. 会社の規模
  5. 次世代蓄電にかけているリソース
  6. これまでの取り組み
  7. 今後の計画
  8. この会社は次世代蓄電で何を目指しているか
  9. 次世代蓄電分野の提携マッピング
  10. 提供している技術・製品・サービス
  11. この企業が抱えるリスク
  12. 用語集
  13. 出典
  14. 主張と出典の対応表

1. 30秒でわかるグループ14テクノロジーズと、次世代蓄電での立ち位置

正式名称Group14 Technologies, Inc.公式サイトの権利表記による。社名の由来(周期表の第14族=炭素・ケイ素の族と読めるが、公式資料では確認できなかった)
本社米国 ワシントン州
ウッディンビル
8502 Maltby Rd., Woodinville, WA 98072(公式サイトの記載)。韓国法人 Group14 Korea がある
上場非上場株式による調達は累計US$10億超(2025年8月時点)。主な出資者:SK Inc.、Porsche、ATL(TDK子会社)、OMERS、Microsoft Climate Innovation Fund ほか
この分野での類型セル・材料メーカー負極材(SCC55)を作る素材会社。原料シランの自社製造にも取り組む。電池セルは作らない
中心となる材料シリコン-炭素の負極材
SCC55
多孔質の炭素骨格の内部にシリコンと空隙を作った複合材(会社・DOE資料の説明)。「55」は55番目の配合改良の番号と同社が説明
主な製造拠点米国:ウッディンビル、モーゼスレイク
韓国:尚州
韓国のBAM-3は設計能力 年2,000トン(約10 GWhと会社が換算)。モーゼスレイクのBAM-2の本格生産は2027年と同社が説明
従業員非公表モーゼスレイクで常勤254人(DOE環境評価案の想定)。全社の人数は確認できなかった
売上・利益非公表財務の開示は確認できなかった。株式による調達額の累計のみ公表
まず押さえるべき1点

Group14の強みは、シリコン負極材を「EV規模」で出荷する体制を、米国・韓国・ドイツ(シラン)の複数拠点で作ろうとしていることです。韓国工場の100%取得(2025年8月)、DOEの助成選定(2022年・2024年)、Schmid Siliconの買収(2023年)など、公式資料で確認できる事実があります 事実。

ただし、実際の出荷量、売上、顧客別の採用状況は確認できません。BAM-2の稼働時期は、同社の説明が「2024年」(2023年)、「2024年第4四半期に最初の2,000トン」(2024年9月)、「2027年に本格生産」(2026年)と変わっています。「顧客160社超」「US$10億超の調達」「1,500〜3,000サイクル」などは会社の説明で、測定条件・定義は公開されていません 未確定/将来。

2. ロゴと社名の表記について

ロゴは同社の公式サイト(group14.technology)のフッターに掲載されている文字ロゴ(白い「GROUP14」。「14」は白地の枠に抜き文字)を、そのまま取得して設置しています。白い文字のため、暗い背景の上に置いています。生成画像による再現は行っていません。

表記の注意:社名は Group14 Technologies(Groupと14の間に空白なし)です。製品名の SCC55(登録商標の表示あり)は負極材の名称で、会社名とは別です。「Scaffold Prime」は、SCC55を作る同社の製造方式の名称です。

公式サイト:https://group14.technology/

3. 次世代蓄電の世界で、この会社はどこにいるか

次世代蓄電に関わる企業の4つの類型 同じ「電池の会社」でも、つくる・新方式・システム・リサイクルで、強みと売り先が違う セル・材料 長時間・新方式 蓄電システム リサイクル 電池と素材をつくる 新しい化学で長く貯める 電池を組んで電力網へ 使用済み電池から材料へ CATL/LGES パナソニック/Sila Form Energy/Eos ESS/日本ガイシ Tesla/Fluence ほか Redwood Materials ほか 量産規模と材料技術 安価な材料と長寿命 設計と運用の実績 回収網と純度の高さ 価格競争と投資に左右 量産と実績の少なさ 電池価格と案件に左右 原料価格と回収量に左右 Group14は「セル・材料」。シリコン-炭素の負極材(SCC55)を作る素材会社 韓国工場は立ち上げ中。米国のBAM-2とシランの自社製造は計画・建設段階で、時期は未確定
図1 次世代蓄電に関わる企業の4類型と、Group14の位置づけ。区分は本稿によるもので、企業名は本シリーズで扱う企業から例示しています 本稿の計算。材料の中心は、多孔質の炭素骨格の内部にシリコンを作った複合材と、その原料のシランです。

Group14の主たる類型はセル・材料メーカー(負極材)で、従たる類型はありません。電池セルは作らず、顧客の電池メーカーに材料を売る事業です。公式資料で確認できた事業を整理します。

事業・用途Group14での位置づけ確認できた一次情報区分
負極材 SCC55(シリコン-炭素)中心の製品。黒鉛を置き換える、または混ぜて使えると説明。パウチ・円筒・角形、LFP・LMFP・高ニッケルのどれにも使えると説明(メーカー公称)公式サイト、プレスリリース(2025年6月、2026年3月)事実(会社の説明)
民生(スマートフォンなど)HONOR Magic7 Pro(2024年10月に中国で発売)の第3世代シリコン電池に使用と発表。ATLの電池にも使われていると説明プレスリリース(2024年11月、2025年8月)事実(会社の説明)
EV・電動モビリティ採用プログラムの相手として Molicel、Sionic Energy、InoBat、V4Smart、ATLを挙げる(2026年3月)。自動車メーカーの採用車種は確認できなかったプレスリリース(2026年3月)事実/車種は確認できず
データセンター・ドローン・航空(eVTOL)・防衛用途として列挙。2026年5月にForge Nano(米国のセル製造)と協業を発表(防衛・航空・蓄電向け)公式サイト、プレスリリース(2026年5月)事実(会社の説明)/協業の成果は確認できず
シランの製造原料シランをドイツで製造する工場(Spreetal)を2023年に取得。米国モーゼスレイクに年7,200トンの工場を計画(DOEが最大US$2億の交渉対象に選定)プレスリリース(2023年7月・11月、2024年9月)事実/稼働は未確定/将来
電池セルの製造・電池の蓄電システム自社では行わない(公式資料に事業としての記載なし)―対象外

4. 会社の規模

Group14は非公開企業で、財務諸表は公開されていません。公式資料から確認できる規模を示します 事実。

項目確認できた内容
売上・利益・負債非公表。公式サイト・プレスリリース・DOE資料のいずれにも記載がない。「US$10億超の株式調達」「顧客160社超」などは、会社の説明
従業員非公表(全社)。DOEの環境評価案(2024年)は、モーゼスレイクで常勤254人、建設時に約270人を想定。同社の2023年の発表は、BAM-2の建設に400人超、運転に200人を想定。ドイツで65人の採用を予定(2023年11月)
本社・経営陣ワシントン州ウッディンビル。共同創業者兼CEO:Rick Luebbe(EnerG2の共同創業者で、同社は2016年にBASFが買収)。共同創業者兼CTO:Rick Costantino(元EnerG2のVP)。CFO:Mike Willis。韓国法人CEO:Kiseon Park
設立公式サイトの年表は「2015〜2019年」の区分に創業・Series A・Series Bを載せる。設立年の単独の記載は確認できなかった
調達Series A:US$1,800万(ATL主導)、Series B:US$1,700万(SK materials主導)、Series C:US$6.14億(2022年。Porsche AG主導のUS$4億+追加US$2.14億)、Series D:US$4.63億(2025年8月、SK Inc.主導)。累計でUS$10億超
拠点米国:ウッディンビル(BAM-1)、モーゼスレイク(BAM-2)。韓国:尚州(BAM-3)。ドイツ:Spreetal(シラン工場)
特許「200件超の登録特許」(公式サイトの特許ページ)。2026年3月のプレスリリースは「170件超の登録特許案件」。同社の2つの表現の差の理由は確認できなかった
顧客「世界の充電式電池生産の95%に相当する顧客に供給」(BAM-3ページ)、「顧客160社超」(2026年3月)。2024年の説明は「100社超」。「顧客」の定義(出荷の量・量産か試作か)は書かれていない
ここで注意

「世界のシリコン電池材料で唯一、EV規模で量産している」「No.1の電池材料会社」といった表現は、同社自身の説明です。他社との順位や優劣は、本稿では判断しません。2026年3月の発表は、中国が「黒鉛系負極の90%超を生産」と述べますが、出所が米国地質調査所(USGS)の位置づけとの組み合わせで示されており、数値の根拠は確認していないため、本稿では採用しません。

5. 次世代蓄電にかけているリソース

非上場のため、金額の開示は限られます。人・金・外部・大学や公的資金の4点で、確認できたか/できなかったかを整理します。

項目確認できた内容区分
人(研究開発拠点・人員)研究開発の拠点はBAM-1(ウッディンビル)で、材料の合成からセル評価、パイロット製造までを持つと説明(コイン形からパウチ形まで)。研究開発人員の人数は非公表。経営陣にEnerG2(2016年にBASFが買収)の出身者事実/人員は確認できず
金(研究開発費・設備投資・調達)研究開発費・設備投資の実績額は非公表。調達:累計US$10億超(Series D:US$4.63億、2025年8月)。BAM-2の想定総事業費は US$5.907億(DOE US$1億、Group14 US$4.907億。2024年の環境評価案)。DOEの選定資料(2022年)では、連邦負担US$1億、受給者負担US$2.229億事実/実績額は非公表
外部への出資・買収・合弁・事業売却買収:Schmid Silicon Technology Holding(ドイツのシラン製造会社、2023年7月)。合弁・取得:SK Inc.との合弁(SK Materials Group14、2021年7月設立)の残り75%を取得し100%に(2025年8月)。事業売却は確認できなかった。他社への出資は確認できなかった事実
大学・研究機関・公的資金との連携公的資金:DOEの電池材料加工の助成(連邦負担US$1億、2022年10月選定。2024年の環境評価案でも提案行為として記載)、シラン工場向けの最大US$2億(2024年9月、交渉対象に選定)。大学・研究機関との共同研究は、公式資料で確認できなかった。企業との共同開発:BASF(バインダー)、Forge Nano(コーティング)事実/大学連携は確認できず/最大US$2億は未確定/将来

主要な製品・設備の状況

次の表は、会社・DOEの公式資料で確認できた範囲です。年間能力は設計・公称の値で、実際の出荷量や稼働率は公開されていません。同社は「2,000トン=約10 GWh」と換算して発表しますが、換算の前提は示されていません(下のコラム参照)。

設備場所規模(公称・設計)段階日付・出典
BAM-1ワシントン州ウッディンビル公称 年120トン(2022年12月の説明)。現在は研究開発拠点とパイロットラインと説明稼働(2021年4月に商業工場として立ち上げ)プレスリリース(2022年12月)、公式サイト
BAM-2ワシントン州モーゼスレイク1モジュール年2,000トン(約10 GWh)。最大6モジュール(DOE環境評価案では12,000トン/年)。2024年9月の説明では「当初4,000トン/20 GWh」建設(完成間近と説明)。本格生産は2027年と同社が説明。未確定/将来公式サイト、2026年3月のリリース、DOE資料
BAM-3(SK Materials Group14)韓国・尚州設計能力 年2,000トン(約10 GWh)稼働・立ち上げ中。2024年9月に出荷開始と説明、2026年3月に「EV規模の生産を開始」と発表2025年8月・2026年3月のリリース、公式サイト
シラン工場(ドイツ)Spreetal(Schwarze Pumpe)規模は確認できなかった2016年から停止していた工場を2023年に取得、再稼働の準備を開始。再稼働の完了は確認できなかったプレスリリース(2023年7月・11月)、公式サイト
シラン工場(米国)ワシントン州モーゼスレイク年7,200トン(計画)。建設で300人超、運転で150人(想定)計画。DOEが最大US$2億の交渉対象に選定(2024年9月)。最終的な交付・着工は確認できなかったプレスリリース(2024年9月)

6. これまでの取り組み

時期できごと意味
2015〜2019年創業。Series A(US$1,800万、ATL主導。BASF Venture Capital、Cabot、昭和電工〔現Resonac〕ほか)、Series B(US$1,700万、SK materials主導)。パイロット工場を立ち上げ(同社の年表)電池材料の大手との関係を最初から構築
2021年4月にBAM-1を商業工場として立ち上げ(年120トン)。7月にSK Inc.との韓国の合弁を設立(SK Materials Group14)商業生産の開始と、アジアでの生産拠点
2022年5月にSeries C(US$4億、Porsche AG主導)。10月にDOEが連邦負担US$1億で選定。12月に追加US$2.14億で合計US$6.14億(Microsoft Climate Innovation Fundなど)2つ目の米国工場の資金
2023年4月にBAM-2の建設を開始(2024年に生産開始予定と説明)。7月にSchmid Siliconを買収。11月にドイツのシラン工場の再稼働準備原料シランの確保と欧州拠点
2024年9月に韓国のBAM-3から出荷開始と説明。9月20日にDOEがシラン工場の最大US$2億を交渉対象に選定。11月にHONOR Magic7 Proへの採用を発表。12月にSionic Energyの全シリコン電池採用の拡大と、シランの米国内製造
2025年5月にBASFと、シリコン負極用のバインダーの組み合わせを発表。6月に「1,500サイクル超」を発表。8月20日にSeries D(US$4.63億)を調達し、韓国工場を100%子会社化資金と、アジア拠点の完全支配
2026年3〜5月3月12日に韓国工場でEV規模の生産を開始と発表。3月26日に特許170件超。5月28日にForge Nanoと協業量産の立ち上がりと、知財・米国供給網の強化
2026年7月16日ITCに公益に関する意見書を出したと公式ブログで説明(「Investigation No. 3916」。内容は、米国のシリコン-炭素の技術を守ることが公益にかなうという主張)知財をめぐる米国の手続きへの関与

7. 今後の計画

BAM-2の本格生産2027年
(会社の説明)
建設は完成間近、試運転を進めると説明(2026年)。2023年・2024年の説明は「2024年」だった
モジュールの追加最大6モジュール
(BAM-2、年12,000トン)
DOE環境評価案の想定。2027年時点の稼働モジュール数は確認できなかった
米国のシラン工場年7,200トン
(DOEの交渉対象)
最大US$2億の交渉対象に選定(2024年9月)。最終的な交付・着工は確認できなかった
ドイツのシラン工場再稼働準備
(時期の記載なし)
2016年から停止していた工場。2023年11月に再稼働の準備開始と説明。稼働の完了は確認できなかった

同社は、シリコンが「主流」になり、複数の地域(北米・欧州・アジア)で現地生産を求める顧客に応えるため、モジュール式の工場を各地へ広げると説明しています 未確定/将来。

確認できなかったこと

次はいずれも一次資料に記載がありません 未確定/将来。

売上・利益・従業員数・研究開発費/実際の出荷量、稼働率、歩留まり(BAM-3、BAM-1)/BAM-2の稼働の確認(2027年の本格生産の実現)/DOEの最大US$2億の最終的な交付/ドイツのシラン工場の稼働/顧客別の採用状況(EVでの採用車種)/SCC55のシリコン含有率・容量・初回効率(公式ページ・DOE資料にはない)/各性能値の測定条件(BASFとの試験を除く)/設立年。

8. この会社は次世代蓄電で何を目指しているか

ここは会社が直接には述べていない部分を含みます。一次情報から読み取れる範囲の推測として、根拠とともに書きます。

読み取れること根拠となる一次情報区分
シリコン負極材を「どの地域の電池工場にも近くで供給できる」複数拠点の会社にすることを目指している米国(BAM-1・2)、韓国(BAM-3、合弁を100%子会社化)、ドイツ(シラン)の拠点づくり。「モジュール式で、世界のどこにも工場を増やせる」と説明事実(会社の説明)/位置づけは推測
原料のシランを自社で押さえることで、供給のボトルネックを避けようとしているSchmid Siliconの買収、ドイツ工場の再稼働準備、米国のシラン工場計画(DOEの交渉対象)。DOE環境評価案は、米国のケイ素含有ガスの供給者が1社のみと記述事実/意図は推測
特許を事業の防衛線にしている特許件数の発表(2026年3月)、特許ページ、ITCへの意見書(2026年7月)。2026年のリリースが「知財をめぐる執行(enforce)」に言及事実(会社の説明)/推測
自動車だけでなく、スマートフォン・データセンター・航空・防衛へ用途を広げているHONOR(スマートフォン)、データセンター・eVTOL・ドローンの記載、Forge Nanoとの防衛・航空向けの協業事実(会社の説明)/推測
推測の根拠を1つだけ詳しく

「複数地域の拠点づくりが事業の軸」と読む根拠は、公式資料の説明がほぼ一貫して、各地域の供給網(北米の自給、アジアでの近接、欧州のシラン)を理由に拠点を位置づけていることです。BAM-2のページは「黒鉛の90%超をアジアが握る」ことを背景に米国の供給網の確保を、BAM-3のページは世界最大の電池メーカーとの近さを、シラン工場のページは欧州のエネルギー安全保障を挙げます。

ただし、これらの拠点が実際にどの顧客の量産に使われているかは、顧客別の出荷量が非公表のため確認できません。これは公式発表の内容から本稿が読み取った解釈です 未確定/将来。

9. 次世代蓄電分野の提携マッピング

Group14を中心とした、供給・共同開発・出資・助成との関係 同社の公式資料に記載のある関係のみ。契約の数量・金額の多くは非公表 供給・採用 共同開発 出資・助成 Group14 SCC55 ATL(TDK子会社) スマートフォン電池に採用。出資者でもある HONOR Magic7 Pro に採用(2024年11月) Molicel・Sionic Energyほか セルでの採用(2026年3月の説明) CustomCells 複数年の供給契約(2024年7月) BASF バインダーとの組み合わせ(2025年5月) Forge Nano ALDコーティング。協業(2026年5月) SK Inc.・Porsche ほか Series DをSKが主導。韓国工場を100%に 米国エネルギー省(DOE) 連邦負担US$1億(2022年)。最大US$2億は交渉対象
図2 Group14を中心とした供給・共同開発・出資・助成との関係。出典:同社の公式サイト・プレスリリース、DOE資料。図に含めたのは公式資料に記載のある関係だけです。ATLについては、同社の説明(2025年8月)と、Series Aの主導者という記載に基づきます。Molicel・Sionic Energy・InoBat・V4Smartは、2026年3月の発表が「採用プログラム」と述べる相手の一部で、出荷量や契約額は非公表です。DOEの最大US$2億は「交渉対象に選定」の段階で、交付は確認できていません。CustomCellsとの契約(2024年7月)は、公式ページのニュース一覧の見出しに基づき、全文は確認していません。

同社の関係の特徴は、電池材料・電池の大手(ATL、SK、Molicel、BASF)が出資者と顧客を兼ねていることです。自動車メーカーとの直接の契約は、公式資料では確認できません。2024年の説明は「EVと民生の主要セルメーカー8社と、合計US$7.5億超の契約」と述べますが、社名・契約の条件は非公表です 未確定/将来。

10. 提供している技術・製品・サービス

以下は、同社の公式資料とDOEの資料の記述です。数値はすべてメーカー公称で、測定条件が資料に書かれていないものは、そのことを併記しています。他社の製品との優劣を示すものではなく、条件の異なる値は並べて比べられません。シリコン負極一般の考え方は、本シリーズの技術解説『シリコン負極とナノ構造電極』(第9章に同社への言及)を参照してください 事実。

項目メーカー公称の値基準・条件(資料の記載)
エネルギー密度「従来のリチウムイオン電池より最大50%」(技術ページ)。顧客のセルで「43%の向上」(2026年3月)比較対象は「従来のリチウムイオン電池」。どのセル・形状かは記載なし。43%は顧客の設計での値で、条件は記載なし
急速充電「10分未満」(技術ページ)。「0〜100%を90秒」(顧客のセルでの報告、2026年3月)90秒は顧客(MolicelなどのセルとSionic Energy)の設計での値で、セルの容量・温度・電流の記載なし
サイクル寿命「1,500〜3,000サイクル(容量80%維持)」(2026年3月)。「20社超の顧客データで1,500超」(2025年6月)用途・放電深度・温度は記載なし。「顧客のデータ」で、Group14の試験ではない
BASFとの試験室温でテストセルは通常1,000サイクル超(容量80%維持)、45℃で500サイクル超、黒鉛負極の約4倍の容量BASFのバインダー(Licity 2698 X F)との組み合わせ。セル仕様・電流は記載なし
Sionic Energyの全シリコンセル少なくとも330 Wh/kg、842 Wh/Lの設計目標。4〜10 Ahのセルで最大1,200サイクル(2024年12月)「設計の目標」とサイクルの実績が一文にある。セルの条件は記載なし。20 Ahのセルは2025年に出荷予定と説明(実績は確認できなかった)
黒鉛との比較「黒鉛の約5倍の容量」「SCC55 1トンで黒鉛約5トンを置き換えられる」材料の容量の比較。電池全体の質量・体積の比較ではない

同社は「SCC55 1トン=約10 GWh(2,000トン)」と換算して能力を発表します。本稿の計算:10 GWh ÷ 2,000トン = 材料1 kgあたり約5 kWhのセル電力量に相当します 本稿の計算。これは同社の換算から逆算した値で、材料の実測値ではなく、セルの設計(黒鉛との混合比、電圧、容量の使い方)で変わります。

素材技術者の視点:SCC55は「炭素の骨格の中でシリコンを作る」材料

(1) 構造:多孔質の炭素骨格+内部のシリコンと空隙。DOEの選定資料(2022年)は、SCC55を「多孔質の炭素骨格の中に、非晶質でナノサイズのシリコンがある複合材」と説明します。公式サイトは、Scaffold Prime(2段階の製造方式)で、まず炭素の骨格を合成し、次にその内部にシリコンと、調整した内部の空隙を作る、と述べます。空隙は、シリコンが膨らむ分を吸収する場所と読めます(推測。同社は空隙の量や孔径を公開していません)。膨張・SEIの考え方は、技術解説『シリコン負極とナノ構造電極』の「空隙つき炭素被覆」の項を参照してください。

(2) 製造:骨格の合成、粉砕、シランとの反応の3工程。DOEの環境評価案(2024年)は、(a) 乾燥した化学原料から炭素の骨格を合成、(b) 目標の粒度分布へ粉砕、(c) 反応器でシランガスと化合させてシリコン-炭素複合材にする、と記述します。シランはシリコンの原料ガスで、骨格の細孔に気相でシリコンを入れる工程と読めます(推測)。粉砕と粒度は、電極にしたときの塗工性・密度に効くと考えられますが、公開された粒子径の数値はありません。

(3) 「55」の意味。SCC55の「55」は、含有率ではなく、55番目の配合改良の番号と同社は説明します。製品名の数字から、シリコンの割合を読み取ってはいけません。含有率、初回効率(ICE)、容量(mAh/g)は、公式ページ・DOE資料のいずれにもありません。

(4) 量産のカギは原料とモジュール化。DOE環境評価案は、BAM-2の運転で炭素・ケイ素含有ガスを年約15,000トン、粒状原料を年約50,000トン使う想定(12,000トン/年の能力の場合)と述べ、米国のケイ素含有ガスの供給者は1社のみとしています。原料の確保がシランの自社製造に結びつく背景です。また、同社はモジュール(1つで年2,000トン)を並べて能力を増やす方式を採り、同じ設計を複数地域へ複製できると説明しています。

(5) 数値の読み方。「43%」「50%」「90秒」「1,500〜3,000サイクル」は、すべてメーカー公称または顧客の報告で、基準セル、電極、レート、温度がそろっていません。BASFとの試験のように条件が書かれた一部を除き、他社の材料や他の条件の値と並べた優劣の判断はできません。

11. この企業が抱えるリスク

リスク内容区分
財務の不透明さ売上・利益・負債・現金が公式資料にない。調達額(累計US$10億超)は発表されているが、工場の建設費や運転資金の状況は確認できない。本稿は財務の健全性を評価できない確認できず
工場の稼働時期の変遷BAM-2は、2023年4月の発表では「2024年に商業生産を開始」、2024年9月の発表では「最初の2,000トンは2024年第4四半期に生産開始」、2026年の公式サイトでは「2027年に本格生産」と説明が変わっている。遅れの理由は公式資料に書かれていない。韓国工場も、2024年9月に出荷開始、2026年3月に「EV規模の生産を開始」と表現が段階的事実(会社の説明)/未確定/将来
公的支援の条件DOEの最大US$2億は「交渉対象に選定」の段階。最終的な交付は確認できない。DOEの連邦負担US$1億は選定時の金額で、実際の交付額は確認できない確認できず
顧客・採用の実態「顧客160社超」は、試作・小口と量産を区別していない可能性がある(定義は非公表)。EVでの採用車種、各社の量は確認できない。顧客が自社で材料を調達・開発する可能性は、同社の資料に書かれていない確認できず/推測
性能の主張の裏付け「90秒で0〜100%」「43%」などは顧客の設計での報告で、測定条件が公開されていない。他社の材料との優劣は本稿では判断しない事実(会社の説明)
知的財産同社は特許の防衛と執行を強調する一方、他社の類似材料の動きに言及している。特許件数の表現が資料により違う(200件超/170件超)。知財をめぐる手続きの結果は確認できない事実/未確定/将来
原料シランの調達ドイツ工場の再稼働は、2023年11月に準備開始と発表後、完了を確認できない。米国のシラン工場は計画段階。米国内のケイ素含有ガスの供給者が1社のみ(DOE資料)で、当面の調達の安定性は確認できない確認できず
地域・パートナーへの依存主力の量産拠点が韓国のBAM-3で、2025年に合弁の相手(SK Inc.)の持分を取得した。SK Inc.は出資者としての関係が続く。為替・関税・輸出管理の影響は、同社の資料に具体的な記述が確認できなかった事実/確認できず
安全・環境シランなど危険物を扱う。DOE環境評価案は取り扱い計画を記載。本稿は個別の事故・安全性を評価しない事実

12. 用語集

SCC55
Group14のシリコン-炭素複合の負極材。「55」は55番目の配合改良の番号と同社が説明。
BAM(Battery Active Materials)
同社が自社の工場を呼ぶ名称。BAM-1、BAM-2、BAM-3がある。
Scaffold Prime
SCC55を作る同社の製造方式の名称。炭素の骨格を合成し、その内部にシリコンと空隙を作る。
多孔質炭素の骨格(スキャフォールド)
無数の細孔を持つ炭素の骨組み。細孔の中にシリコンを入れ、膨らむ分の空きを残す。
シラン
ケイ素と水素の化合物(SiH4)。シリコンを作る原料ガス。取り扱いに安全管理が必要。
モジュール
同社が工場を構成する単位。1モジュールで年2,000トン(約10 GWh)と説明。
GWh換算
負極材の量を、まかなえる電池の電気量で表す言い方。換算は電池の設計で変わる。
LFP・LMFP・高ニッケル
正極の種類。LMFPはリン酸鉄にマンガンを加えたもの。SCC55はこれらのセルに使えると同社は説明。
交渉対象に選定(award negotiation)
米国DOEが助成の最終契約の前に出す選定。交付の確定ではない。
ITC
米国国際貿易委員会。特許侵害の輸入品などを調べる。
メーカー公称
メーカー自身が示す説明や性能値。測定条件と版が一緒でないと、他の製品と比べられない。
図3 負極材を量産する工場の作業を表した概念図
図3 負極材を量産する工場の作業を表した概念図。負極材(粉体)は反応器で作られ、品質確認のために試料が取り分けられます(AI生成による概念図。実際の工場・設備・製品を写したものではありません)。 図の読み方:閉じた反応器、粉体回収、試料採取を分けた材料製造の例です。実プラントの再現ではありません。

13. 出典

  1. Group14 Technologies 公式サイト(トップページ。ロゴ画像の取得元、実績の説明)。 https://group14.technology/
  2. Group14 Technologies 公式サイト「Manufacturing」。BAM工場の全体像と米国・韓国・ドイツの拠点。 https://group14.technology/manufacturing/
  3. Group14 Technologies 公式サイト「BAM-1」。ワシントン州ウッディンビルの研究開発拠点・パイロットライン。 https://group14.technology/manufacturing/bam-1/
  4. Group14 Technologies 公式サイト「BAM-2」。ワシントン州モーゼスレイクの工場(2027年に本格生産と説明)。 https://group14.technology/manufacturing/bam-2/
  5. Group14 Technologies 公式サイト「BAM-3」。韓国・尚州(サンジュ)の工場と、SK Inc. との合弁の経緯。 https://group14.technology/manufacturing/bam-3/
  6. Group14 Technologies 公式サイト「Silane Factory」。ドイツのシラン工場。 https://group14.technology/manufacturing/silane-factory/
  7. Group14 Technologies 公式サイト「Our Technology」。SCC55の特徴(メーカー公称)、Scaffold Prime、名称の由来。 https://group14.technology/our-technology/
  8. Group14 Technologies 公式サイト「About Us」。沿革(2015〜2025年)と経営陣。 https://group14.technology/about-us/
  9. Group14 Technologies 公式サイト「Patent Strategy」。特許の方針と件数(200件超と説明)。 https://group14.technology/patent-strategy/
  10. Group14 Technologies Group14 Closes US$463M Series D Funding Round and Acquires 100% Ownership of BAM Factory in South Korea from SK, Inc.(2025年8月20日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-closes-us463m-series-d-funding-round-and-acquires-100-ownership-of-bam-factory-in-south-korea-from-sk-inc/
  11. Group14 Technologies Group14 Accelerates EV-Scale Production of Breakthrough Silicon Battery Material in South Korea(2026年3月12日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-accelerates-ev-scale-production-of-breakthrough-silicon-battery-material-in-south-korea/
  12. Group14 Technologies Group14 Surpasses 170 Issued Patents, Reinforcing Global Protection of SCC55 Silicon Battery Material(2026年3月26日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-surpasses-170-issued-patents-reinforcing-global-protection-of-scc55-silicon-battery-material/
  13. Group14 Technologies Forge Nano and Group14 Advance U.S.-Made High-Performance Battery Cells with U.S. Material Supply Chain(2026年5月28日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/forge-nano-and-group14-advance-u-s-made-high-performance-battery-cells-with-u-s-material-supply-chain/
  14. Group14 Technologies SCC55 Resets Benchmark for Silicon Battery Performance(2025年6月25日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/scc55-resets-benchmark-for-silicon-battery-performance/
  15. Group14 Technologies Group14 and BASF collaborate on market-ready silicon anode solution(2025年5月13日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-and-basf-collaborate-on-market-ready-silicon-anode-solution/
  16. Group14 Technologies Sionic Energy uses SCC55 to fully displace graphite for 100% silicon battery(2024年12月10日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/sionic-energy-uses-scc55-for-100-silicon-battery/
  17. Group14 Technologies Group14’s SCC55 Powers Groundbreaking AI-Powered HONOR Magic7 Pro Smartphone(2024年11月21日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/group14s-scc55-powers-honor-magic7-pro-smartphone/
  18. Group14 Technologies U.S. DOE Selects Group14 for Up to $200M Award to Build 7,200 mt Silane Plant(2024年9月20日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/us-doe-selects-group14-for-up-to-200m-award/
  19. Group14 Technologies Group14 Closes an Additional $214M to Complete $614M Series C Funding Round(2022年12月14日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-closes-214m-from-microsoft-to-complete-614m-series-c-funding-round/
  20. Group14 Technologies Group14 Acquires Schmid Silicon in Milestone European Expansion(2023年7月24日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-technologies-acquires-schmid-silicon-in-milestone-european-expansion/
  21. Group14 Technologies Group14 Begins Phase 1 European Expansion with Restart of German Silane Factory(2023年11月9日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-commences-phase-i-expansion-into-europe-with-planned-restart-of-its-silane-factory-in-germany/
  22. Group14 Technologies Group14 Begins Building World’s Largest Factory for Advanced Silicon Battery Materials(2023年4月4日のプレスリリース)。 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-begins-building-worlds-largest-factory-for-advanced-silicon-battery-materials/
  23. Group14 Technologies Defending U.S. Silicon-Carbon Innovation(2026年7月16日の公式ブログ。ITCへの公益に関する意見書)。 https://group14.technology/resources/blog/defending-us-silicon-carbon-innovation/
  24. U.S. Department of Energy Bipartisan Infrastructure Law Battery Materials Processing and Battery Manufacturing Selectee Fact Sheets(DE-FOA-0002678、2022年10月)。Group14 の項。 https://www.energy.gov/sites/default/files/2022-10/DOE%20BIL%20Battery%20FOA-2678%20Selectee%20Fact%20Sheets%20-%201_2.pdf
  25. U.S. Department of Energy(NETL) Draft Environmental Assessment, DOE/EA-2220: Group14 Technologies Battery Active Materials Factory(2024年7月)。事業費、能力、製造工程、雇用。 https://energy.gov/sites/default/files/2024-07/draft-ea-2220-group14-tech-battery-2024-07.pdf
  26. U.S. Department of Energy DOE/EA-2220: Group14 Technologies - Battery Active Materials Factory(DOEの環境評価のページ)。 https://www.energy.gov/nepa/doeea-2220-group14-technologies-battery-active-materials-factory

14. 主張と出典の対応表

本文の主張区分出典
会社の概要(本社、経営陣、創業者の経歴)、沿革(Series A・B・C、BAM-1、SK合弁、DOE助成、BAM-2、Schmid Silicon、2024〜2025年)事実(会社の説明)出典8 https://group14.technology/about-us/
公式サイトの実績(10 GWh、25M超のデバイス、200超の特許、US$10億の調達)、トップページ、ロゴ事実(会社の説明)出典1 https://group14.technology/
製造拠点の全体像(米国BAM-1・2、韓国BAM-3、ドイツのシラン)事実(会社の説明)出典2 https://group14.technology/manufacturing/
BAM-1:研究開発拠点・パイロットライン、2021年に商業工場として実証事実(会社の説明)出典3 https://group14.technology/manufacturing/bam-1/
BAM-2:年2,000トン/約10 GWh(1モジュール)、最大6モジュール、2027年に本格生産、2024年のDOE視察、建設の進捗事実(会社の説明)/本格生産は未確定/将来出典4 https://group14.technology/manufacturing/bam-2/
BAM-3:年2,000トン(約10 GWh)、100社超の顧客、2025年8月に100%所有、2021年7月に合弁設立事実(会社の説明)出典5 https://group14.technology/manufacturing/bam-3/
ドイツのシラン工場:2023年のSchmid Silicon取得、欧州のシラン確保の方針事実(会社の説明)出典6 https://group14.technology/manufacturing/silane-factory/
SCC55の特徴(<10分の充電、最大50%のエネルギー密度)、Scaffold Prime(2段階)、「55」の意味事実(メーカー公称)出典7 https://group14.technology/our-technology/
特許方針と件数(200件超)、五つの法域事実(会社の説明)出典9 https://group14.technology/patent-strategy/
Series D(US$4.63億、2025年8月20日、SK Inc.主導)、韓国JVの残り75%の取得、出資者、BAM-3が2024年9月に出荷開始、累計US$10億超事実出典10 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-closes-us463m-series-d-funding-round-and-acquires-100-ownership-of-bam-factory-in-south-korea-from-sk-inc/
韓国・尚州でEV規模の生産を開始(2026年3月12日)、顧客160社超、採用プログラム(ATL、Molicel、Sionic、InoBat、V4Smart)、43%・0〜100%を90秒・1,500〜3,000サイクルの主張、黒鉛5トン置換事実(会社の説明)出典11 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-accelerates-ev-scale-production-of-breakthrough-silicon-battery-material-in-south-korea/
特許170件超(2026年3月26日)、多孔質ハードカーボン骨格、5つの法域事実(会社の説明)出典12 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-surpasses-170-issued-patents-reinforcing-global-protection-of-scc55-silicon-battery-material/
Forge Nanoとの協業(2026年5月28日)事実(会社の説明)出典13 https://group14.technology/resources/press-releases/forge-nano-and-group14-advance-u-s-made-high-performance-battery-cells-with-u-s-material-supply-chain/
1,500サイクル超(20社超の顧客データ、2025年6月25日)事実(会社の説明)出典14 https://group14.technology/resources/press-releases/scc55-resets-benchmark-for-silicon-battery-performance/
BASFとの組み合わせ試験(2025年5月13日)事実(会社の説明)出典15 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-and-basf-collaborate-on-market-ready-silicon-anode-solution/
Sionic Energyの全シリコン電池(2024年12月10日)事実(会社の説明)出典16 https://group14.technology/resources/press-releases/sionic-energy-uses-scc55-for-100-silicon-battery/
HONOR Magic7 Proへの採用(2024年11月21日)事実(会社の説明)出典17 https://group14.technology/resources/press-releases/group14s-scc55-powers-honor-magic7-pro-smartphone/
DOEによるシラン工場(年7,200トン)への最大US$2億の交渉対象選定(2024年9月20日)、BAM-2の当時の計画、CustomCellsとの複数年供給契約の見出し(2024年7月8日)事実/交付は未確定/将来出典18 https://group14.technology/resources/press-releases/us-doe-selects-group14-for-up-to-200m-award/
Series C 合計US$6.14億(2022年12月14日)、BAM-1の年120トン、モジュール2,000トン事実出典19 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-closes-214m-from-microsoft-to-complete-614m-series-c-funding-round/
Schmid Silicon Technology Holdingの取得(2023年7月24日)事実出典20 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-technologies-acquires-schmid-silicon-in-milestone-european-expansion/
ドイツのシラン工場の再稼働準備(2023年11月9日、2016年から停止、65人の採用)事実(会社の説明)出典21 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-commences-phase-i-expansion-into-europe-with-planned-restart-of-its-silane-factory-in-germany/
BAM-2の建設開始(2023年4月4日)、2モジュール・2024年生産の当時の計画、400人・200人の雇用事実(会社の説明)出典22 https://group14.technology/resources/press-releases/group14-begins-building-worlds-largest-factory-for-advanced-silicon-battery-materials/
ITCへの公益に関する意見書(2026年7月16日の公式ブログ)事実(会社の説明)出典23 https://group14.technology/resources/blog/defending-us-silicon-carbon-innovation/
DOE選定資料:連邦負担US$1億、受給者負担US$2.229億、SCC55の構造の説明事実出典24 https://www.energy.gov/sites/default/files/2022-10/DOE%20BIL%20Battery%20FOA-2678%20Selectee%20Fact%20Sheets%20-%201_2.pdf
DOE環境評価案:BAM-2の総事業費US$5.907億、年12,000トン(6モジュール)、254人の雇用、3工程、原料の想定量、ケイ素含有ガスの供給者が1社事実(案)出典25・26 https://energy.gov/sites/default/files/2024-07/draft-ea-2220-group14-tech-battery-2024-07.pdf https://www.energy.gov/nepa/doeea-2220-group14-technologies-battery-active-materials-factory
常勤の従業員数・売上・利益・研究開発費、BAM-2の稼働、ドイツ工場の稼働、DOEの最終交付、採用車種、含有率・容量、測定条件、設立年未確定/将来本稿による整理・見通し(一次情報で確認できなかった事項。本稿)
「複数地域の拠点づくりが軸」「シランの自社確保」「特許が防衛線」「用途の拡大」という読み、気相でシリコンを入れるという見立て、空隙の役割推測出典2・4・5・6・12・18・25 https://group14.technology/manufacturing/ https://group14.technology/manufacturing/bam-2/ https://group14.technology/manufacturing/bam-3/ https://group14.technology/manufacturing/silane-factory/ https://group14.technology/resources/press-releases/group14-surpasses-170-issued-patents-reinforcing-global-protection-of-scc55-silicon-battery-material/ https://group14.technology/resources/press-releases/us-doe-selects-group14-for-up-to-200m-award/ https://energy.gov/sites/default/files/2024-07/draft-ea-2220-group14-tech-battery-2024-07.pdf
Group14を「セル・材料メーカー」とする区分、10 GWh÷2,000トン=約5 kWh/kg の換算本稿の計算本稿による整理・見通し(本稿)
素材技術者の視点(構造、3工程、「55」の意味、原料とモジュール化、数値の読み方)解説本稿による解説(公式資料・DOE資料を素材の観点で整理したもの。本稿)

最終更新:2026年10月10日/Troy Technical
本稿の内容は、Group14 Technologiesの公式サイト・プレスリリース・ブログと、米国エネルギー省(DOE)の公開資料に基づきます。調査会社の市場推計や報道ベースの数値は使用していません。「推測」と記した箇所は、一次情報から本稿が読み取った解釈であり、会社の公表内容ではありません。製品の性能値は同社の公称または顧客の報告で、測定条件が異なる他の値とは比較できません。会社の計画・目標は未確定で、実現を保証するものではありません。本稿は、電池の取扱い・安全、投資・調達の判断について、読者個人に助言するものではありません。