COMPANY PROFILE / iPS細胞・再生医療
フジフイルム セルラー ダイナミクス
― 富士フイルムグループで、他社のiPS細胞由来の治療のもとになる細胞を作り続ける会社
FUJIFILM Cellular Dynamics(FCDI)は、米国ウィスコンシン州マディソンを拠点に、治療用のiPS細胞株とそれを分化させた細胞を作り、他社に供給・受託製造する富士フイルムグループの子会社です。 自社の治療薬は持たず、BlueRockの網膜疾患向けOpCT-001、Century Therapeuticsの免疫細胞、Novo Nordiskの細胞治療などのもとになる細胞を提供しています。 2026年5月には2億ドルの投資の一部となる新社屋を開所しました。辞書にある「FUJIFILM」「FCDI」は、本稿ではこの会社と同じものとして扱います。 FCDI単独の財務は公表されておらず、本稿は富士フイルムHDの決算短信、取引先のSEC提出書類、会社と取引先の公式発表だけを一次情報とします。治療の選択に関する助言ではありません。
- 30秒でわかるFCDIと、iPS細胞・再生医療での立ち位置
- ロゴと社名の表記について(富士フイルムグループ内の位置づけ)
- iPS細胞・再生医療の世界で、この会社はどこにいるか
- 会社の規模(大企業の子会社)
- iPS細胞・再生医療にかけているリソース
- これまでの取り組み
- 今後の計画
- この会社は何を目指しているか
- iPS細胞・再生医療分野の提携マッピング
- 提供している技術・製品・サービス
- この企業が抱えるリスク
- 用語集/出典/主張と出典の対応表
1. 30秒でわかるフジフイルム セルラー ダイナミクスと、iPS細胞・再生医療での立ち位置
大手事業会社の傘下自社で治療薬を売らず、細胞を作って供給する
細胞治療の受託開発製造GMPのiPS細胞株、iCell研究用細胞
iPS細胞・再生医療に関わる企業は、大きく大手製薬・事業会社/ゲノム編集・遺伝子治療/iPS細胞・細胞治療の3種類に分かれます。 FUJIFILM Cellular Dynamics(FCDI)は、「iPS細胞・細胞治療」の分野で、自分では治療薬を売らず、他社の治療薬のもとになる細胞を作って供給する会社で、同時に富士フイルムグループ(大手事業会社)の一員です 事実。 BlueRockのOpCT-001(網膜疾患)、Century Therapeuticsの免疫細胞、Novo Nordiskの細胞治療など、他社のiPS細胞由来の治療のもとになる細胞株と製造の受け皿を提供しています 事実。 このため、FCDIの成績は自社の治験結果ではなく、取引先の開発が進むかどうかに左右されます。 売上・損益はFCDI単独では公表されておらず、本稿では親会社の開示と、取引先のSEC提出書類で語れる範囲に限ります。
2. ロゴと社名の表記について

辞書の「FUJIFILM」「FCDI」は、本稿のFUJIFILM Cellular Dynamics(FCDI)と同じ会社として扱います。 法人名は FUJIFILM Cellular Dynamics, Inc.(FCDI)で、前身は2004年創業の Cellular Dynamics International(CDI、NASDAQ: ICEL)です。2015年に富士フイルムホールディングスが買収を発表し、その後グループ内で社名がFCDIになりました。 親会社は富士フイルムホールディングス株式会社(東証プライム 4901)。細胞培養技術の企業解説にあるFUJIFILM Biotechnologiesは別会社です。 ロゴは公式サイトのヘッダーの画像を取得して設置しており、生成画像による再現はしていません。
公式サイト:https://www.fujifilmcdi.com/about-us/富士フイルムグループ内の位置づけ
本稿が確認した範囲で、グループ内の関係は次のとおりです。
| 組織 | FCDIとの関係 | 出典の書き方 |
|---|---|---|
| FUJIFILM Holdings Corporation | 親会社。連結の「Healthcare」セグメントに含まれる。決算短信は、Healthcareに「CDMO、iPS細胞・培地・試薬などの創薬支援」が含まれると定義している | 決算短信(2026年3月期) |
| FUJIFILM Corporation Bio CDMO Division | 2026年5月の開所の発表で、富士フイルム本体のライフサイエンス戦略本部長兼Bio CDMO事業部長が談話を寄せた。FCDIがどの事業部に属するかは、この発表文には明記されていない | 会社の発表(2026年5月) |
| FUJIFILM Biotechnologies(旧 FUJIFILM Diosynth Biotechnologies) | 別の子会社。抗体医薬などの受託製造が中心。2023年12月の2億ドルの投資は、FCDIのマディソンと、同社のカリフォルニア州サウザンドオークスの2拠点が対象 | Fujifilmの発表(2023年12月) |
| LS(ライフサイエンス)ソリューション事業 | 決算短信では、iPS細胞、培地、試薬などの創薬支援を含む事業として説明。FCDIの研究用細胞(iCell)はこの系統 | 決算短信(2026年3月期) |
つまり、FCDIの「細胞治療の受託」は抗体医薬の大型CDMO(FUJIFILM Biotechnologies)とは別の組織で、同じグループの中で、2億ドルの投資を分け合う関係にある、というのが公開資料から読める姿です。ただし、FCDI単独の売上や従業員数は決算短信にもありません 未確定/将来。
3. iPS細胞・再生医療の世界で、この会社はどこにいるか
治療の仕組みで見ると、FCDIは「iPS細胞を作って渡す」側にいます。本シリーズの技術解説「iPS細胞」「細胞製造とセルバンク」「MHCとユニバーサルドナー」「GMP」「CDMO」「自家と同種」で扱う論点がそのまま事業になっています。
| 治療の仕組み | FCDIでの使い方 | 区分 |
|---|---|---|
| iPS細胞の作製 | 体細胞(血液)から、エピソーマル方式(環状DNAで初期化遺伝子を入れ、ゲノムに組み込まない)で初期化。公式サイトは血液の採取だけで作れると説明 | 事実 |
| GMP iPS細胞株 | FDAへのマスターファイル登録あり。30種超の細胞に分化させた実績。HLA型を調べたドナーの在庫が業界最大と会社が説明 | 事実 |
| 同種(他人由来)・HLA適合 | HLA型の分かったドナーからの既製のiPS細胞株を提供。2017〜2018年にはCIBMTRとHLA適合バンクの試験を実施(症例の集まりが遅く終了) | 事実 |
| 受託開発製造(CDMO) | 技術移管、細胞バンク、臨床用の製造、品質試験、IND申請の支援。免疫がん、神経変性疾患、網膜疾患の細胞治療を取引先向けに製造 | 事実 |
| 研究用細胞(iCell) | 心筋、神経、肝、免疫など多数の分化細胞を在庫として販売。創薬の安全性試験や疾患モデルに使う | 事実 |
| ゲノム編集 | 2026年5月の新社屋に「ゲノム編集のセンター・オブ・エクセレンス」を設けたと会社が説明 | 事実 |
4. 会社の規模(大企業の子会社)
FCDI単独の売上・損益・従業員数は、本稿が確認した資料にはありません 未確定/将来。親会社の規模を、表1つにとどめて示します。
| 富士フイルムHD(2026年3月期) | 値 | 備考 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 3兆3,570億円(3,356,969百万円) | 前期比 +5.0% |
| 営業利益 | 3,502億円(350,210百万円) | 前期比 +6.1% |
| 研究開発費(連結) | 1,578億円(157,790百万円) | 前期比 −3.4% |
| Healthcareセグメント売上 | 1兆989億円(1,098,925百万円) | 前期比 +4.9% |
| Healthcareセグメント営業利益 | 636億円(63,637百万円) | 前期比 −20.3% |
| Healthcareセグメント研究開発費 | 533億円(53,346百万円) | 前期比 −12.9% |
上の数字は富士フイルムグループ全体とHealthcareセグメントのものです。FCDIの規模を示す数字ではありません。 参考までに、買収が発表された2015年3月時点のCDIは、従業員155人、2014年12月期の売上が1,670万ドルでした 事実。現在の規模は開示がありません 未確定/将来。
5. iPS細胞・再生医療にかけているリソース
人・金・外部への出資・買収・導入・大学や公的資金との連携の4点を、一次情報で確認できたかどうかで整理します。
| 観点 | 一次情報で確認できたこと | 確認状況 |
|---|---|---|
| 人(拠点・人員) | 本社はマディソン。経営陣は、2026年5月の発表文でCEOがTomoyuki Hasegawa氏、COOがDelara Motlagh氏と記載。FCDI単独の従業員数は確認できず(2015年当時のCDIは155人) | 拠点は確認。人員は確認できず |
| 金(設備投資) | 2億ドルの戦略投資(FCDIと姉妹会社の2拠点の合計)。FCDIの新社屋は約175,000平方フィート(約16,300m²、本稿の計算)、クリーンルームを3室から6室へ拡張、研究用細胞の製造能力を4倍に | 総額は確認。FCDI分の内訳は確認できず |
| 外部への出資・買収・導入 | 2015年に富士フイルムがCDIを約3億700万ドルで買収する契約を発表。Century Therapeuticsの普通株2,980,803株をFCDIが受領(2018年のライセンスの対価) | 確認できた |
| 大学・研究機関・公的資金 | 創業者のJames Thomson氏はウィスコンシン大学マディソン校の幹細胞研究者として知られる(知事の発言)。パリ公立病院機構(AP-HP)と心血管前駆細胞由来の細胞外小胞の医師主導治験。CIRM向けiPS細胞製品の掲載あり | 確認できた(契約条件は確認できず) |
FCDIの価値は、細胞そのものを「材料」として標準化して売ることにあります。公式サイトは、(1) エピソーマル方式の初期化(ゲノムに外来遺伝子が残らない)、(2) FDAへのマスターファイル登録、(3) HLA型を調べたドナーからの既製のGMPのiPS細胞株、(4) 30種超の細胞への分化の実績を挙げています 事実。 取引先から見れば、iPS細胞の樹立と品質確認を自社でやり直さずに、既に審査を通った細胞株から始められることが時間とコストの節約になります。 施設の説明には、HEPAフィルターを通した空気、非常用発電、2〜8℃・−20℃・−70℃・液体窒素の保管、独立して運転できる3つのGMP製造室があり、細胞株の特性評価やPCR、無菌・原料試験の品質管理室を備えるとあります 事実。
培地・増殖因子・凍結液・足場材などの具体的な資材は開示されていません 未確定/将来。ただ、iPS細胞の分化では培地と増殖因子のロット差が分化効率に直結するため、富士フイルムが培地や試薬の事業も持つ点(決算短信のLS solutions)は、同じグループ内で材料を内製できる強みになり得ます(本稿の見方)推測。
6. これまでの取り組み
| 時期 | できごと | 意味 |
|---|---|---|
| 2004年 | Cellular Dynamics International(CDI)が創業 | 幹細胞研究者による産業用の細胞製造 |
| 2013年7月 | CDIがNASDAQ(ICEL)に上場 | 2014年12月期の売上は1,670万ドル |
| 2015年3月30日 | 富士フイルムがCDIを1株16.5ドル(約3億700万ドル)の全額現金の公開買付けで買収する契約を発表 | iPS細胞の作製・製造力を持つ会社が富士フイルムグループへ |
| 2018年9月 | Century Therapeuticsと、免疫細胞(NK細胞、T細胞など)向けの分化ライセンスと、初期化ライセンスを締結。FCDIは同社の株式2,980,803株を受領 | 自社の細胞を使う側に、ライセンスと株式で参画 |
| 2019年10月 | Centuryと協業契約。2021年3月には製造契約 | 研究から臨床製造までを受託 |
| 2021年 | BlueRock、Opsisと研究開発と臨床製造の協業 | 網膜疾患の細胞治療 |
| 2023年1月 | Novo Nordiskが非独占でFCDIのiPS細胞プラットフォームを使う権利を取得(条件は非公開) | 慢性疾患向けの細胞治療。大手製薬への供給 |
| 2023年9月 | Centuryと、自己免疫・炎症疾患向けの非独占ライセンスを追加 | 対象疾患の拡大 |
| 2023年12月 | 富士フイルムがFCDIと姉妹会社に合計2億ドルの投資を発表 | 製造能力を2倍に(当時の説明) |
| 2024年1月 | OpCT-001をFCDIとOpsisからBlueRockに独占ライセンス。2024年9月にFDAがIND(臨床試験の申請)を承認 | FCDIがマディソンのGMP施設で臨床製造を担当 |
| 2026年5月19日 | マディソンの新社屋が開所。研究用細胞の製造能力は4倍、ゲノム編集のセンターも設置 | 新たな本社兼製造拠点 |
7. 今後の計画
2026年5月の発表は、新社屋が「将来の細胞治療の受託製造の需要」を見据え、治験薬の製造から商業生産まで拡張できる設計だと説明しています 事実。 ただし、いつ、どの取引先のどの品目が商業生産に入るかは、FCDIの発表にも取引先の書類にも書かれていません 未確定/将来。
次はいずれも一次資料に記載がありません 未確定/将来。
FCDI単独の売上・利益・従業員数/新社屋への投資額(2億ドルのうちの配分)/各取引先とのロイヤルティの実額/商業生産に入る品目と時期/取引先ごとの製造量。 報道ベースの数字や、調査会社の推計は本稿では採用しません。
8. この会社はiPS細胞・再生医療で何を目指しているか
ここは会社が直接には述べていない部分を含みます。一次情報から読み取れる範囲の推測として、根拠とともに書きます。
| 読み取れること | 根拠となる一次情報 | 区分 |
|---|---|---|
| iPS細胞由来の細胞治療の「共通の工場」になることを目指す | 会社が「パートナーが臨床で治療候補を前進させるためにiPS細胞プラットフォームを使う」「CDMOサービスを提供」と説明 | 事実 |
| 研究用細胞(iCell)と治療用細胞の両輪で収益を作る | 2026年の新社屋は研究用細胞を4倍にする一方、将来の細胞治療の受託需要にも備える設計 | 事実 |
| 自社の治験薬を持たない方針を続ける | FCDIの発表・公式サイトに自社の臨床試験の記載がない。取引先が治験を主導 | 推測 |
| 複数の取引先に分散して依存を下げている | Century、BlueRock/Opsis、Novo Nordisk、AP-HPなど、疾患領域の異なる取引先が並ぶ | 推測 |
| ゲノム編集を差別化の柱に加える | 新社屋にゲノム編集のセンター・オブ・エクセレンスを設置と説明 | 推測 |
Centuryの10-Qによると、FCDIはCenturyに対してライセンス(初期化・分化・自己免疫)、協業契約、製造契約の3層で関わり、2018年のライセンスの対価としてCenturyの株式を受け取っています。 取引は「細胞株の使用権」「技術移管と製造」「成功したときのマイルストーンとロイヤルティ」という構造で、FCDIは取引先の成功に連動した収益を得る設計です 事実。 一方、同10-Qは2026年1〜6月にFCDI関連の現金支払いや研究開発費がなかったと書いており、取引先側の活動が縮小している時期の影響も見えます 事実。 ここから本稿は、FCDIにとって取引先を増やし、疾患と品目を分散することが事業の安定に欠かせないと読みます。会社がそう説明しているわけではありません 推測。
9. iPS細胞・再生医療分野の提携マッピング
FCDIの提携は、「FCDIがライセンスと製造で供給し、取引先が臨床開発を主導する」という同じ型の繰り返しです。 BlueRockのOpCT-001は、FCDIがOpsisと共にBlueRockへ導入した(ライセンスした)品目であり、同時にBlueRockの臨床試験向けの製造者でもあるという、三者が重なる関係です 事実。 本稿の企業解説『BlueRock Therapeutics』と合わせて読むと、同じ品目が両社の側からどう見えるかが分かります。
10. 提供している技術・製品・サービス
FCDIの事業は大きく3つに分かれます。いずれも製品を治療として患者に提供するものではありません。
| 事業 | 内容 | 取引先の例 |
|---|---|---|
| GMPのiPS細胞株 | エピソーマル方式で初期化した、HLA型を調べたドナー由来のGMP iPS細胞株。FDAのマスターファイル登録あり。研究用バンクも提供 | Century、Novo Nordisk、BlueRock(OpCT-001) |
| 細胞治療の受託開発製造 | 技術移管、細胞バンク、臨床用の製造、品質試験、IND申請の支援。免疫がん、神経変性疾患、網膜疾患 | Century、BlueRock |
| 研究用細胞(iCell) | 心筋、神経(ドパミン神経など)、肝、免疫の細胞、疾患モデル細胞。創薬の標的探索・安全性試験向け | 製薬企業・研究機関 |
| 細胞外小胞(EV) | 心血管前駆細胞由来の細胞外小胞。AP-HPが非虚血性心不全で医師主導治験を実施 | AP-HP(パリ公立病院機構) |
FCDIの公式サイトは、独自の製造システムで「1日に数十億個の細胞」を作り、在庫品としても、ドナーごとの個別品としても供給すると説明しています 事実。 材料の視点では、(1) 初期化に使う環状DNAなどの試薬、(2) 分化を導く培地・増殖因子、(3) 凍結保存液と容器、(4) 無菌・原料の受入試験、が品質を決めます。 これらはロット間のばらつきが分化効率と純度に直結するため、各ロットの試験と記録(トレーサビリティ)が、取引先のIND申請を支える基盤になります(本稿の解説で、会社が資材名を開示しているわけではありません)。
11. この企業が抱えるリスク
| リスク | 内容 | 区分 |
|---|---|---|
| 取引先の成否に連動する | FCDIは自社の治験薬を持たず、収益はライセンス・製造・マイルストーン・ロイヤルティで、取引先の開発が止まれば縮小する | 事実 |
| 取引先の活動縮小 | Centuryは2026年1〜6月にFCDI関連の現金支払いがなかったと記載。同社のCNTY-101の試験費用は減少 | 事実 |
| 単独の開示がない | FCDIの売上・損益は親会社の決算でも単独で見えない。外部から収益性を検証できない | 未確定/将来 |
| 競合と技術の変化 | iPS細胞の供給・受託製造には他社も参入しており、細胞株の差別化は取引条件に左右される(本稿の見方) | 推測 |
| 商業生産の経験 | 新社屋は商業生産まで拡張できる設計だが、商業供給の実績は一次資料で確認できず | 未確定/将来 |
| グループの収益環境 | Healthcareセグメントの営業利益は前期比20.3%減。主な理由は原材料費の上昇(銀価格)で、iPS細胞事業を直接示すものではない | 事実 |
12. 用語集
- iPS細胞
- 体細胞に遺伝子を入れて多能性を持たせた幹細胞。さまざまな細胞に分化できる。
- エピソーマル初期化
- 環状DNAで初期化遺伝子を一時的に働かせる方式。細胞のゲノムに組み込まれにくいとされる。
- GMP
- 医薬品の製造・品質管理の基準。臨床試験や商業生産に使う細胞はこの基準で作る。
- CDMO
- 医薬品の開発と製造を受託する会社。
- マスターファイル
- FDAに登録しておく品質・製造の情報。取引先の申請で参照できる。
- HLA
- 白血球の型。移植のとき、患者とドナーで合うほど拒絶が起きにくい。
- iCell
- FCDIの研究用iPS細胞由来細胞のブランド名。
- 細胞外小胞(EV)
- 細胞が出す小さな袋状の粒子。細胞の情報を運ぶと考えられている。
- IND
- 臨床試験を始めるための米国FDAへの申請。
- Bio CDMO
- 富士フイルムが抗体医薬などの受託開発製造に付けている事業の呼び名。
AI生成による概念図13. 出典
- FUJIFILM Holdings Financial Results (Consolidated) for the Fiscal Year Ended March 31, 2026(決算短信)。連結・Healthcareセグメントの売上、営業利益、研究開発費、セグメントの定義。 https://ir.fujifilm.com/en/investors/ir-news/auto_20260508520086/pdfFile.pdf
- FUJIFILM Cellular Dynamics/Fujifilm FUJIFILM Cellular Dynamics Launches New iPSC Manufacturing Facility in Madison(2026年5月19日)。 https://www.fujifilm.com/us/en/news/fujifilm-cellular-dynamics-launches-new-ipsc-manufacturing-facility-in-madison
- Fujifilm Fujifilm to Invest USD 200 Million to Expand Cell Therapy Development and Manufacturing Capabilities(2023年12月)。 https://www.fujifilm.com/de/en/news/hq/10925
- 米国SEC(Cellular Dynamics International) Form 8-K 添付プレスリリース:Fujifilm Holdings to Acquire Cellular Dynamics International(2015年3月30日)。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1482080/000148208015000031/exhibit991pressreleaseofce.htm
- 米国SEC(Century Therapeutics) Form 10-Q for the quarterly period ended June 30, 2026。FCDIとのライセンス・協業・製造契約。 https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/1850119/000110465926094523/ipsc-20260630x10q.htm
- FUJIFILM Cellular Dynamics 公式サイト:会社概要(創業、拠点)。 https://www.fujifilmcdi.com/about-us/
- FUJIFILM Cellular Dynamics 公式サイト:CDMOサービス(臨床グレードの細胞製造、施設)。 https://www.fujifilmcdi.com/cdmo-services/
- FUJIFILM Cellular Dynamics 公式サイト:GMP iPS細胞株。 https://www.fujifilmcdi.com/cdmo-gmp-ipsc/
- FUJIFILM Cellular Dynamics 公式サイト:技術(エピソーマル初期化など)。 https://www.fujifilmcdi.com/our-technology/
- BlueRock/Bayer BlueRock Therapeutics announces FDA clearance of IND application for OpCT-001(2024年9月3日)。FCDIとOpsisからの導入、マディソン施設での臨床製造。 https://www.bayer.com/media/en-us/bluerock-therapeutics-announces-fda-clearance-of-ind-application-for-investigational-ipsc-derived-cell-therapy-opct-001-for-the-treatment-of-primary-photoreceptor-diseases/
- Contract Pharma(会社発表の転載) Fujifilm Inks Cell Therapy Deal with Novo Nordisk(2023年1月)。会社発表の内容を転載した報道媒体の記事。 https://www.contractpharma.com/?p=50463
- ClinicalTrials.gov NCT03434808(CIBMTRによるHLA適合iPS細胞バンクの研究。協力機関にCellular Dynamics International)。 https://clinicaltrials.gov/study/NCT03434808
14. 主張と出典の対応表
最終更新:2026年10月1日/Troy Technical
本稿の数値はすべて富士フイルムHDの法定・公式開示、米国SECへの提出書類、会社と取引先の公式発表、ClinicalTrials.govの登録情報に基づきます。調査会社の推計値・報道ベースの数値は使用していません(Novo Nordiskとの契約のみ、会社発表を転載した報道媒体の記事を参照)。「推測」と記した箇所は、一次情報から本稿が読み取った解釈であり、会社の公表内容ではありません。本稿は医療上の助言ではなく、特定の治療や製品を勧めるものでも、他社の製品との優劣を述べるものでもありません。