imec、インターポーザーにガラス基板を用いた3D積層パッケージングでブレークスルーを発表、AI/HPC向けに商用化加速

EETimes ベルギー
概要
ベルギーのマイクロエレクトロニクス研究機関imecは、インターポーザーとしてガラス基板を利用した3D積層パッケージング技術における重要なブレークスルーを発表した。ガラス基板は、低誘電損失、優れた熱安定性、微細加工性から、次世代AI/HPCパッケージングの有力候補として注目されている。imecは、複数のパートナー企業との共同研究を通じて、この技術の商用化を加速させる方針であり、半導体業界に新たな展望を拓く。
詳細

主要成果

ベルギーに拠点を置く世界的なマイクロエレクトロニクス研究機関imecは、次世代半導体パッケージング技術として期待されるガラス基板を用いた3D積層パッケージングにおいて、重要な技術的ブレークスルーを達成したと発表した。この成果は、特にAI(人工知能)やHPC(高性能計算)アプリケーションにおける、より高性能で電力効率の高いチップの開発に大きく貢献するものである。ガラス基板は、従来の有機インターポーザーやシリコンインターポーザーと比較して、優れた平坦性、低誘電損失、高い熱安定性、そして微細加工の容易さといった独自の利点を持つ。これにより、複数のチップレットやHBM(High Bandwidth Memory)を極めて高密度に統合することが可能となり、信号伝送の高速化と消費電力の削減を実現する。imecの今回の発表は、この革新的な技術の商用化を大きく前進させるものとして、半導体業界から大きな注目を集めている。

技術・開発詳細

imecが達成したガラス基板を用いた3D積層パッケージング技術の主な進展は以下の通り:

  • 超微細貫通ビア(TGV)技術の確立: ガラス基板を貫通するTGVの形成において、これまでの課題であった側面エッチングの制御と高アスペクト比の実現に成功。これにより、高い配線密度と優れた電気的性能を確保。
  • 低反り・高信頼性プロセス: 大型ガラス基板でのプロセス中に発生する反り(Warpage)を抑制する技術を確立。これにより、複数のチップを積層する際の歩留まり向上と、パッケージ全体の信頼性向上に寄与。
  • 異種統合への対応: ガラスインターポーザー上に、異なる材料やプロセスで製造された複数のチップレット(ロジック、メモリ、RFなど)を効率的に統合する技術を開発。
  • 光電融合技術との連携: 将来的な光インターコネクトの導入を見据え、ガラス基板上に光導波路や光素子を形成する技術の研究も推進。

imecは、主要な半導体メーカーや装置サプライヤーを含む複数のパートナー企業と共同で研究開発を進めており、これらの技術の早期実用化を目指している。

背景・業界文脈

半導体業界では、ムーアの法則の減速が指摘される中、先端パッケージング技術がチップ性能向上とコスト削減の新たなフロンティアとなっている。特に、チップレットアーキテクチャや3D-ICの実現には、高性能なインターポーザーが不可欠であり、ガラス基板はその有力な候補として浮上している。米国や韓国でもガラス基板技術への投資が活発化しており、imecのブレークスルーは、この技術競争において欧州が重要な役割を果たす可能性を示している。

今後の展望

imecのガラス基板を用いた3D積層パッケージング技術は、今後数年以内にAI/HPCチップ、高性能ネットワークチップ、そして自動運転用プロセッサなどへの適用が期待される。商用化が加速すれば、チップ設計の柔軟性が向上し、より複雑で高性能なシステムインパッケージ(SiP)ソリューションの実現が可能となる。imecは、この技術をさらに発展させ、半導体業界全体のイノベーションを牽引し続けることで、次世代のエレクトロニクスを支える基盤技術を提供していく方針である。

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