主要成果
中国の太陽電池メーカーHuasun Energyは、ヘテロ接合(HJT)シリコンとペロブスカイトタンデム太陽電池において、実験室条件下で34.02%の変換効率、さらに生産規模の大型セルで29.01%の変換効率という二つの世界記録を樹立しました。この成果は、ペロブスカイト技術の商業化における大きなマイルストーンとなります。
技術詳細
Huasun Energyの技術は、ヘテロ接合(HJT)シリコン太陽電池の安定性と、ペロブスカイト太陽電池の高い光吸収能力を組み合わせたものです。HJTセルは、結晶シリコン基板の表面にアモルファスシリコン薄膜を成膜することで、高いパスベーション効果と優れたキャリア収集能力を実現します。このHJT基板の上にペロブスカイト層を積層することで、より広範囲の太陽光スペクトルを効率的に利用するタンデム構造が実現されました。具体的には、1平方センチメートルの小型セルで34.02%という高効率を達成し、これは研究室レベルでの最先端技術を示しています。さらに、特筆すべきは、同社の工業生産ラインで製造された210 HPの大型セル(生産規模デバイス)で29.01%という効率を達成した点です。これは、研究成果が実際に量産可能なレベルに近づいていることを明確に示唆しており、将来的な商業展開への期待を高めます。
背景・業界文脈
従来の単結晶シリコン太陽電池は、理論効率の限界に近づいており、次世代技術としてペロブスカイト-シリコンタンデム太陽電池が注目されています。特に、HJT技術は、その高い開回路電圧と優れた温度係数から、タンデム構造のボトムセルとして非常に有望視されています。Huasun Energyのこのブレークスルーは、中国が太陽光発電技術の革新を牽引していることを改めて示し、世界のエネルギー転換に貢献する可能性を秘めています。研究室での記録達成だけでなく、生産規模での高効率化は、この技術が実際に市場に投入されるための重要なハードルを越えたことを意味します。
今後の展望
34.02%(実験室)および29.01%(生産規模)という効率は、現在の市場の主流製品と比較して大幅に高く、太陽光発電のコスト削減と普及に大きく貢献するでしょう。Huasun Energyは、これらの成果を基盤として、ペロブスカイトHJTタンデム太陽電池の量産化を加速させる方針です。この技術が商業展開されれば、太陽光発電システムの面積あたりの発電量を最大化し、設置コストのさらなる削減を可能にします。将来的には、より耐久性の高い材料の開発や、製造プロセスのさらなる最適化を通じて、ペロブスカイトHJTタンデム太陽電池が主要な電力源の一つとなることが期待されます。
元記事: https://qazaqgreen.com/en/news/world/2970/
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