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ウェアラブルバイオセンサー 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

ウェアラブルバイオセンサー
― 「皮膚の上で、動きながら測る」ための材料と信号品質

腕時計型の光学式(PPG)、胸や前腕に貼る電気式(ECG)、汗の化学成分を測る電気化学式――ウェアラブルのバイオセンサーは、測る原理が違えば、信号を乱す要因も、材料の課題も違います。 共通するのは、柔らかく動く皮膚の上で、長時間、安定した信号を得るという難しさです。 この記事は、素材技術者の視点から、方式ごとの原理と誤差要因、柔軟基板・伸縮配線・封止の材料、装着と信号品質、そして当局文書で確認できる実用化と研究段階を区別して整理します。

構成:査読付き論文(Science、Nature、Physiological Measurement ほか)、FDA の公式文書・米国連邦規則、規格団体の公式ページを一次情報として使用/最終更新 2026年10月

ヒーロー画像:ウェアラブルセンサーの試作品が並ぶ実験台(腕時計型、胸部パッチ、前腕パッチ、伸縮配線の試料)
概念図(AI生成イメージ)。腕時計型の装置、胸に貼る薄い電極パッチ、前腕に貼る透明な汗パッチ、伸縮するシリコーンシートの上の配線試料を、実験台に並べた場面を表現したものです。実際の製品・構造を示すものではありません。
この記事の構成
  1. ウェアラブルバイオセンサーとは何か(3行でつかむ)
  2. 3つの検出方式の地図:光・電気・化学
  3. 光学式(PPG):原理と、信号を乱す要因
  4. 電気式(ECG):電極と皮膚のあいだ
  5. 本稿の計算:電極の接触抵抗が、心電図の信号をどれだけ減らすか
  6. 素材技術者の視点①:柔軟基板・伸縮配線・封止
  7. 汗センサーの位置づけ
  8. 素材技術者の視点②:装着と信号品質は、材料と形状の問題
  9. 実用化済みのもの(当局文書で確認できる範囲)と研究段階の区別
  10. 課題と、本稿で確認できなかったこと
  11. 用語集/参考資料/出典対応表
本記事の表記ルールと、お断り

事実=公表資料に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=計画・目標であり、実績が確認できていない事項
このほか、材料設計上の読み取りは「解説」として区別しています。
本記事は、材料・原理・信号品質・規制の解説です。診断・治療・服薬、測定値や通知の受け止め方に関する助言ではなく、特定の製品や企業の優劣を示すものでもありません。

1. ウェアラブルバイオセンサーとは何か(3行でつかむ)

  • 何を測るか:血液量の変化(光)、心臓の電気活動(電気)、汗の成分(化学)など、体の外から取り出せる信号です。
  • 何が難しいか:総説は、ウェアラブルで高度な指標を得るには、個人差(肌の色、肥満、年齢、性別)、生理(呼吸、静脈の拍動、装着部位、体温)、装置への外乱(動き、環境光、皮膚への押しつけ圧)といった雑音源を考慮する必要があるとしています事実[参考資料2]。
  • 実用化の状況:心電図とPPGによる不規則な拍動の通知機能は、FDA が2018年にDe Novoで分類しています事実(第9章)。一方で、血圧を測ると称するスマートウォッチ等のソフトウェア機能のうち、認可のないものについて、FDA は2025年に注意を呼びかけています事実。
この記事でいちばん大事な一行

「センサーが小さく薄くなった」ことは、「皮膚の上で信号が安定する」ことを意味しません。信号の質は、原理、材料、形状、皮膚との接触の全部で決まります(本記事による解説)。

2. 3つの検出方式の地図:光・電気・化学

ウェアラブルバイオセンサーの3つの検出方式(概念図) 各方式で「何を測り」「何でできていて」「何が信号を乱すか」を並べています(論文の記述の整理)。 光学式(PPG) 電気式(ECG) 化学式(汗) 測るもの 組織の血液量の変化 (光の吸収の変化) 主な部材 LED、光検出器、 光を通す窓材 信号を乱す要因 動き、環境光、押しつけ圧、 肌の色、装着部位、体温 [参考資料1・2] 測るもの 心臓の電気活動 (皮膚表面の微小な電位) 主な部材 Ag/AgCl電極(ゲル)、 乾式電極、導電性の布 信号を乱す要因 電極と皮膚の接触、 皮膚の前処理、長期の刺激 [参考資料4・5] 測るもの 汗の成分(乳酸、 電解質など) 主な部材 酵素電極、イオン選択膜、 微細流路、温度センサー 信号を乱す要因 発汗の速さ(希釈)、皮膚の 汚れ、pH、温度 [参考資料10・11] ※ 原理と誤差要因は Allen[参考資料1]、Fine ら[参考資料2]、Meziane ら[参考資料4]、  Gao ら[参考資料10]、Parlak ら[参考資料11]の記述の整理です。3つへの整理と部材は本記事によるものです。
図1 概念図(ベクター作図)。3つの方式の原理と誤差要因[参考資料1・2・4・10・11]を並べたものです。3つへの整理は本記事によるもので、実際の製品の構成を示すものではありません。

3. 光学式(PPG):原理と、信号を乱す要因

フォトプレチスモグラフィ(PPG)は、組織の微小血管床の血液量の変化を、光で検出する簡便で低コストな技術です。PPG の波形は、心拍に同期した脈動成分(AC)と、呼吸・交感神経活動・体温調節などによる遅い変動の基線(DC)が重なったものです事実[参考資料1]。

ウェアラブルバイオセンサーの仕組みを表した概念画像
図2 概念画像(AI生成)。反射型PPGでは、発光素子の光が皮膚内で散乱し、血液量によって変化した戻り光を受光素子が捉えます。皮膚とセンサーの接触や周囲光も信号に影響します。 AI生成の概念画像で、実製品の構造・寸法や顕微鏡像を示しません。
出典・数値・構成を示す元の模式図(SVG)を確認する
反射型 PPG の原理と、信号を乱す要因(概念図) LEDの光が皮膚の中で吸収・散乱され、戻ってくる光を検出器が受ける。血液量が脈打つと、戻る光が変わる。 基板(窓材つき) LED 検出器 表皮(メラニンを含む) 真皮(微小血管床:血液量が脈打つ) 皮下組織 信号を乱す雑音源(総説の整理) ・個人:肌の色、肥満、年齢、性別 ・生理:呼吸、静脈の拍動、 装着部位、体温 ・装置への外乱:動き、環境光、 皮膚への押しつけ圧 ・装置自体のハードウェアと ソフトウェア [参考資料2] ※ PPGの原理(AC成分とDC成分)は Allen[参考資料1]、雑音源は Fine ら[参考資料2]によります。 ※ 層の厚さ、光の経路、素子の配置は模式で、実際の装置の構造を示すものではありません。
図2 概念図(ベクター作図)。反射型 PPG の原理[参考資料1]と雑音源[参考資料2]を示します。層の厚さと光の経路は模式で、実際の装置や皮膚の構造を示すものではありません。

波長と肌の色:材料(光学)の問題

Fine らの総説は、肌の色がメラニン量と関連し、メラニンの吸収は紫外から可視域にかけて徐々に減るため、光の通り方に影響すると整理しています[参考資料2]。報告された例として、次の2つが引用されています事実。

  • 535 nm(緑)の単一LEDを使った手首の心拍センサーを256人(肌の色が「明るい」54人、「中間」181人、「濃い」21人)で検証した例では、肌の色が濃いほど心拍の誤差が大きい傾向が報告されています
  • 590 nm(黄橙)のLEDを使う多波長のPPG装置(20人、Fitzpatrick II〜IV)では、Fitzpatrick IV の人で灌流指数(AC/DC)が1.2〜7.1倍に増えたと報告されています

どちらも総説が紹介する個別の研究で、装置・被験者数・条件が限られます。ここから読めるのは、光源の波長、窓材の透過、受光の配置は、肌の色による差を左右する設計変数だということです(本記事による解説)。

医療用パルスオキシメトリーでの報告

Sjoding らは、病院の動脈血ガスとパルスオキシメトリーの組を解析しました。パルスオキシメトリーが92〜96%を示したとき、動脈血酸素飽和度が88%未満(潜在的な低酸素血症)だった割合は、ミシガン大学のコホートで黒人患者 11.7%(88/749)、白人患者 3.6%(99/2778)、多施設コホートで17.0%(160/939)と6.2%(546/8795)でした事実[参考資料3]。 著者らは「黒人患者では、パルスオキシメトリーで検出されない潜在的な低酸素血症の頻度が白人患者の約3倍だった」としています。 これは病院用のパルスオキシメーターの研究で、ウェアラブルの装置の性能を直接示すものではありません。ただし、光学式の測定で肌の色による差が実際に問題になりうることを示す、重要な報告です。

4. 電気式(ECG):電極と皮膚のあいだ

心電図(ECG)は、心臓の電気活動による皮膚表面の微小な電位を、2つ以上の電極でとらえます。ウェアラブルの課題は、電極と皮膚の接触です。

  • ゲル付きの Ag/AgCl 電極:Meziane らの総説は、使い捨ての Ag/AgCl 電極は信号の質が優れる一方、長期の使用では刺激になり、剃毛やアルコール清拭などの皮膚の前処理が通常必要だとしています事実[参考資料4]。
  • 乾式電極:同総説によれば、ゲル・粘着剤・皮膚の前処理なしで動く乾式電極は数十年研究されてきましたが、研究用途で使われる一方、医療用としては受け入れられていない(2013年時点)と整理されています[参考資料4]。
  • 皮膚に貼る薄い電子素子:Kim らは、厚さ・弾性率・曲げ剛性・面密度を表皮に合わせた電子システムを報告しました。皮膚に貼るとファンデルワールス力だけで密着し、心臓・脳・骨格筋の電気活動を測定できたとしています事実[参考資料5]。

規格では、携帯型心電計システムの基本安全と必須性能の要求が IEC 60601-2-47:2012(Medical electrical equipment – Part 2-47: Particular requirements for the basic safety and essential performance of ambulatory electrocardiographic systems)に定められています事実[参考資料19](本文は有料のため、題名と適用範囲の記載にとどめます)。

5. 本稿の計算:電極の接触抵抗が、心電図の信号をどれだけ減らすか

本稿の計算

電極と皮膚の接触インピーダンス Ze と、増幅器の入力インピーダンス Zin が電圧分割をつくると考えます本稿の計算。増幅器に届く信号の割合は Zin ÷ (Zin + Ze) です。

  • 仮定:Zin = 10 MΩ(本稿が置いた値)。Ze を10 kΩ、100 kΩ、1 MΩ、5 MΩ とする(例示の値)
  • 結果:10 kΩ → 99.9%、100 kΩ → 99.0%、1 MΩ → 90.9%、5 MΩ → 66.7%
  • 左右の電極の差:2つの電極の Ze が ΔZ だけ違うと、両方に入る同相の雑音(商用電源の誘導など)の一部が差動信号に変わります。その割合はおよそ ΔZ ÷ Zin。ΔZ = 100 kΩ なら 1%。同相雑音が 1 V(仮定)なら、約10 mV の偽の差動信号
  • 比較:心電図の信号の大きさは約1 mVのオーダーと仮定すると、この偽の信号は信号より大きい

前提と限界:Zin、Ze、同相雑音の大きさ、心電図の振幅はすべて本稿が置いた例示の値で、実際の装置や人の値ではありません。実際の増幅器は、同相雑音を抑える回路(CMRR、右脚ドライブなど)を持ちます。 この計算が示すのは、接触インピーダンスの「大きさ」と「左右の差」が、信号品質に効くという構造だけです(本記事による解説)。

電極の接触インピーダンスと、増幅器に届く信号の割合(本稿の計算) 増幅器の入力インピーダンスを10 MΩと仮定。割合=Zin÷(Zin+Ze)。 Ze = 10 kΩ Ze = 100 kΩ Ze = 1 MΩ Ze = 5 MΩ 99.9% 99.0% 90.9% 66.7% 0% 50% 100% ※ 増幅器の入力インピーダンス(10 MΩ)と電極の接触インピーダンス(10 kΩ〜5 MΩ)は、本稿が置いた例示の値です。 ※ 左右の電極の差 ΔZ による同相雑音の変換は ΔZ÷Zin(100 kΩ÷10 MΩ=1%)。実際の増幅器は同相雑音を抑える回路を持ちます。 ※ この図は構造を示すもので、実際の電極や装置の性能を示すものではありません。
図3 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。電圧分割による信号の割合を、例示のインピーダンスで計算したものです。数値はすべて本稿の仮定にもとづく例示で、実際の装置や電極の性能を示すものではありません。

6. 素材技術者の視点①:柔軟基板・伸縮配線・封止

ウェアラブルの課題は、硬い電子部品と、伸び縮みする皮膚を、どうつなぐかです。論文で確認できる材料戦略を、層ごとに整理します。

層・要素論文で確認できる材料・設計素材技術者から見た論点(解説)
基板防湿PET 100 µm(汗センサー)[参考資料10]。柔軟なSEBSエラストマー(汗コルチゾールセンサー)[参考資料11]。厚さ1 µm のポリマー箔の上に作った回路(面密度 3 g/m²)[参考資料9]。皮膚の弾性率・曲げ剛性に合わせた超薄型のシステム[参考資料5]基板の厚さと弾性率が、皮膚との密着と動きへの追従を決める。ポリエステル、エラストマー、ポリイミドなどの基礎は本シリーズ「高分子・樹脂」の各編
配線硬い機能素子を超低弾性率の軟らかい媒体の中に組み込み、制御された座屈などで伸びに耐える構造[参考資料7]。弾性体に微細構造の無機・有機材料を組み合わせる戦略[参考資料6]。銀フレークとフッ素ゴム、界面活性剤からその場で銀ナノ粒子を生成する印刷可能な弾性導体は、0%ひずみで4,000 S/cm 超、400%まで伸ばしても935 S/cm(最大値 6,168 S/cm)[参考資料8]導体の導電率と伸びの両立が課題。金属配線は形状(波状・蛇行など)で伸びを逃がし、導電性フィラーは粒子の配置で伸びを保つ(本記事による整理)。フィラーと樹脂の関係は「ポリマーブレンドとフィラー」編
電極と皮膚ゲル付き Ag/AgCl は信号が優れるが長期使用で刺激、乾式は医療用として未受容(2013年)[参考資料4]。表皮に合わせた薄い素子はファンデルワールス力で密着[参考資料5]接触の質は、接着剤・ゲル・形状の問題。皮膚接着は「パッチ型センサーと皮膚接着」編、粘着剤は「接着剤」「テープ」編
絶縁・保護パリレンC 500 nm の絶縁(汗センサー)[参考資料10]。ポリエチレン系の疎水性の保護層(汗コルチゾールセンサー)[参考資料11]汗・水分・洗浄から回路を守る封止と、汗を通す開口の両立が必要。バリア性は「バリア性とコーティング」編、シリコーンは「シリコーン」編
皮膚に触れる材料の安全医療機器の生物学的評価は ISO 10993-1:2025 の枠組み。皮膚感作性試験は ISO 10993-10:2021、刺激性試験は ISO 10993-23:2021[参考資料20〜22]長時間皮膚に貼る素材は、粘着剤・基板・電極材料のすべてが評価の対象になりうる(本記事による解説)。個別の適用は製品・用途による

すべて事実(各論文・規格団体の公式ページ)。右列は本記事の「解説」です。規格は題名と版の確認にとどめ、本文は確認していません。

硬い部品を、軟らかい媒体で皮膚につなぐ構成(概念図) 左=上から見た配置(硬い島と、伸びる配線)/右=断面の層構成 硬い島(チップ・センサー)と伸びる配線 波状の配線が、皮膚の伸びを逃がす(模式) 封止・保護層(水分・汗から守る) 軟らかい媒体(エラストマー) 配線の層(硬い素子は島の上) 基板(PET・エラストマーなど) 粘着層/ゲル → 皮膚 層の順序と厚さは模式です ※ 軟らかい媒体への硬い素子の組み込みは Xu ら[参考資料7]、伸縮する電子素子の戦略は Rogers ら[参考資料6]の記述の整理です。 ※ 汗センサーの基板・絶縁・保護層は Gao ら[参考資料10]、Parlak ら[参考資料11]によります。 ※ 図中の形・層の順序・厚さは本記事の概念図で、実在の製品や論文の素子の構造そのものではありません。
図4 概念図(ベクター作図)。硬い部品を軟らかい媒体で皮膚につなぐ構成[参考資料6・7・10・11]の概念を示します。形・層の順序・厚さは本記事の概念図で、実在の製品の構造を示すものではありません。
図5:伸縮するシリコーンシートの上の波状の配線を指で引き伸ばす様子(拡大窓つき)
図5 概念図(AI生成イメージ)。透明な伸縮シートの上にある波状の金属配線を指で引き伸ばし、拡大窓で配線が伸びに合わせて形を変える様子を表現したものです。実際の素子・寸法・材料を示すものではありません。

7. 汗センサーの位置づけ

汗の乳酸・電解質などを測る電気化学式のウェアラブルは、Gao らが、PET基板の上のセンサーアレイと皮膚温の補償を統合した例を報告しています事実[参考資料10]。Parlak らは、MIP を組み込んだコルチゾールセンサーを、微細流路による汗の取り込みと合わせて報告しています[参考資料11]。 体液ごとの血液との対応、採取・希釈・pH・温度の条件、汗の電気化学センサーの積層、実用化の状況は、本シリーズ「体液中のバイオマーカー」編で詳しく扱っているため、ここでは重ねて説明しません。汗中のグルコース・乳酸を測るウェアラブルセンサーの当局認可は、本稿でも確認できませんでした。

8. 素材技術者の視点②:装着と信号品質は、材料と形状の問題

素材技術者の読みどころ:信号は「センサー」ではなく、「センサーと皮膚の系」から出る

方式ごとに、信号品質を動かす要因は材料・形状の問題に結びついています(要因は論文の記述、結びつけは本記事による解説)。

  • PPG(光):押しつけ圧と動き[参考資料2]は、バンドの素材・締め付け・ケースの形で決まります。環境光は遮光の構造、肌の色は波長と窓材の光学特性の問題です
  • ECG(電気):電極と皮膚の接触[参考資料4]は、電極材料、ゲルや粘着剤、皮膚の前処理、基板の追従性の問題です。第5章の計算が示すとおり、接触インピーダンスの大きさと左右の差が、そのまま信号品質に効きます
  • 汗(化学):皮膚表面の汚れや温度[参考資料10]は、流路の設計、温度補償、洗浄・密着の問題です
  • 長時間の装着:ゲル付き電極は長期使用で刺激になります[参考資料4]。皮膚に貼る素材(粘着剤、基板、電極)の生物学的評価(ISO 10993 シリーズ)が、材料選択の制約になります[参考資料20〜22]

接着や封止の分野で、「界面が性能を決める」と言うのと同じ構図です。本シリーズ「接着剤」「テープ」「シリコーン」「バリア性とコーティング」の各編の知識が、そのまま効く領域です。

9. 実用化済みのもの(当局文書で確認できる範囲)と研究段階の区別

方式・機能当局文書・規格で確認できること区分・出所
心電図(OTCのソフトウェア)ECG App:De Novo DEN180044、2018年9月11日付の分類命令。Apple Watch で使う、ソフトウェアのみの医療用アプリで、「Lead I に似た単一チャンネルの心電図を作成・記録・保存・転送・表示」し、心房細動(AFib)か洞調律かを判定する。OTC。表示データは情報提供用で、「臨床上の判断や行動は、資格のある医療専門家への相談なしに行うことを意図しない」。22歳未満は対象外、他の既知の不整脈のある人には推奨されない。分類:21 CFR 870.2345(OTC用心電図ソフトウェア、クラスII)FDA の分類命令[参考資料12]、米国連邦規則[参考資料15]。De Novo は新しい種類の機器の分類
PPGによる不規則な拍動の通知(OTC)Irregular Rhythm Notification Feature:De Novo DEN180042、2018年9月11日付。脈拍のデータから、心房細動を示唆する不規則な拍動のエピソードを識別して通知する。「すべてのエピソードで通知することを意図しない」「通知がないことは、疾患がないことを意味しない」。データは装着者が静止しているときだけ取得。22歳未満・心房細動の既往のある人は対象外。分類:21 CFR 870.2790(OTC用PPG解析ソフトウェア、クラスII)。同じ区分に、Fitbit の Loss of Pulse Detection(510(k) K242967、2025年2月25日)が記録されているFDA の分類命令[参考資料13]、米国連邦規則[参考資料16]、FDA 510(k)[参考資料23]
パルスオキシメーター21 CFR 870.2700:オキシメーターは「既知の波長の放射を血液に通し、反射・散乱した量から血中酸素飽和度を測る」装置で、クラスII。規格は ISO 80601-2-61:2026(パルスオキシメーター機器の基本安全と必須性能、第3版)。OTC用のパルスオキシメーターには製品コード OLK がある米国連邦規則[参考資料17]、ISO[参考資料18]。製品コードは本稿の確認(openFDA)
携帯型心電計システムの規格IEC 60601-2-47:2012(携帯型心電計システムの基本安全と必須性能、第2版)IEC[参考資料19]
血圧(ウェアラブルのソフトウェア機能)FDA は2025年9月16日の安全性通知で、市販のOTC血圧機器の多くは FDA の販売認可がなく、スマートウォッチやスマートリングのソフトウェア機能で血圧を測る・推定すると称する認可のないものについて、安全性と有効性が評価されていないと警告した。認可された機器の製品コードは一般に DXN。FDA は、認可のない血圧機器(ウェアラブルのソフトウェア機能を含む)に対処する措置を取っているとしているFDA 安全性通知[参考資料14]
汗のウェアラブルセンサー当局の認可は確認できませんでした(本シリーズ「体液中のバイオマーカー」編の確認結果を参照)。研究報告は Gao ら、Parlak ら[参考資料10・11]

承認や適合は、特定の使用目的に対する判断で、「どんな使い方でも安全・正確」を意味しません。FDA の clearance(510(k))・De Novo・approval(PMA)は別の制度です。製品名は、FDA の文書に記載されたものを事実として示すもので、優劣を示すものではありません。

ウェアラブルの機能ごとの「当局文書で確認できる段階」(本稿の整理) 緑=当局の区分・分類を文書で確認/橙=研究報告のみ/赤の枠=認可のないものについて当局が注意を呼びかけ/破線=確認できなかった 機能 当局文書での状況 補足 ECG(OTC) PPG 不規則拍動 パルスオキシ 血圧(推定) 汗の成分 De Novo 2018 / 21 CFR 870.2345 (ソフトウェア、クラスII) De Novo 2018 / 21 CFR 870.2790 (ソフトウェア、クラスII) 21 CFR 870.2700(クラスII) ISO 80601-2-61:2026 認可のない機能について、FDAが 2025年9月に安全性通知を発出 ウェアラブルセンサーの 認可は確認できなかった 情報提供用。診断の代わり ではない(適応の記載) 通知がなくても疾患がない とは限らない(適応の記載) 肌の色による差の報告あり (病院用の研究) 認可された機器は 一般に製品コード DXN 研究段階(Gao ら、 Parlak ら) ※ 出所は第9章の表と参考資料12〜23です。並びは本記事によるもので、「進んだ順」ではありません。 ※ 「確認できなかった」は、本稿の調査範囲での結果で、存在しないことの証明ではありません。
図6 概念図(ベクター作図)。機能ごとに、当局文書で確認できた段階[参考資料10〜23]を並べたものです。並びは本記事によるもので、性能の優劣や進み具合を示すものではありません。

10. 課題と、本稿で確認できなかったこと

(1) 肌の色による差

病院用のパルスオキシメトリーで、肌の色による差が報告されています[参考資料3]。PPG の総説も、肌の色を雑音源に挙げています[参考資料2]。ウェアラブルの装置で、肌の色ごとの性能を系統的に比べた一次情報は、本稿では確認できませんでした。未確定/将来

(2) 長期装着と皮膚への影響

ゲル付き電極は長期使用で刺激になる[参考資料4]とされ、乾式電極は医療用として受け入れられていない(2013年時点)とされます。その後の状況は、本稿では最新の一次情報を確認していません。

(3) 伸縮配線の長期信頼性

弾性導体の導電率と伸びの値は報告されています[参考資料8]が、繰り返しの伸縮、洗浄、汗への長期曝露での劣化を、実使用の条件で定量した一次情報は、本稿では確認していません。未確定/将来

(4) 測定値・通知の受け止め方

本記事は、測定値や通知の受け止め方、基準値を扱いません。FDA の適応にも、情報提供用であり、医療上の判断は医療専門家への相談を前提とすると記載されています[参考資料12・13]。

この記事のまとめ
  • 方式が違えば、雑音源も材料課題も違います。光は動き・押しつけ圧・肌の色、電気は電極と皮膚の接触、化学は希釈・汚れ・温度です事実
  • 接触インピーダンスは、信号の割合と左右の差の両方に効きます。例示では、5 MΩ で信号は66.7%に下がります本稿の計算
  • 材料の戦略は、薄く軟らかい基板、伸びる配線、封止の組み合わせです。弾性導体は400%の伸びで935 S/cm の報告があります事実
  • 当局文書で確認できるのは、OTC の心電図ソフトウェアと PPG の不規則拍動通知(2018年 De Novo)、パルスオキシメーターの区分など事実
  • 認可のない血圧機能などについて、FDA は2025年に注意を呼びかけています事実
  • 汗のウェアラブルセンサーの認可は確認できませんでした事実

11. 用語集

PPG(フォトプレチスモグラフィ)
光で組織の血液量の変化をとらえる方法。心拍や脈拍の検出に使う。
AC成分/DC成分
PPG波形の、心拍に同期した脈動部分(AC)と、ゆっくり変わる基線(DC)。
灌流指数
PPGのAC成分とDC成分の比。信号の強さの目安。
Fitzpatrick 分類
皮膚の色を1〜6で分ける尺度。もともと紫外線への感受性を表すために作られた。
ECG(心電図)
心臓の電気活動による、皮膚表面の電位を記録したもの。
Ag/AgCl電極
銀と塩化銀でできた、生体電位の測定に標準的な電極。ゲルと組み合わせて使う。
乾式電極
ゲルや粘着剤を使わずに皮膚に直接触れる電極。
接触インピーダンス
電極と皮膚の接触部分の電気抵抗の指標。信号の質に直結する。
同相雑音
2つの電極に同じように入る雑音。商用電源の誘導など。
エラストマー
ゴムのように伸び縮みする高分子。基板や封止に使う。
弾性導体
伸ばしても導電性を保つ材料。エラストマーに導電性フィラーを分散させて作る例がある。
パリレンC
気相で成膜する薄いポリマーの絶縁膜。
De Novo
新しい種類で中リスクの機器を、新たにクラスIまたはIIに分類するFDAの制度。
OTC
処方なしで購入・使用できること(Over The Counter)。
ISO 10993
医療機器の生物学的評価の規格群。皮膚に触れる素材の評価に関わる。

12. 参考資料(一次情報)

  1. Allen J「Photoplethysmography and its application in clinical physiological measurement」Physiol Meas 2007;28:R1-R39 — doi.org
  2. Fine J ほか「Sources of inaccuracy in photoplethysmography for continuous cardiovascular monitoring」Biosensors 2021;11:126 — doi.org
  3. Sjoding MW ほか「Racial bias in pulse oximetry measurement」N Engl J Med 2020;383:2477-2478 — doi.org
  4. Meziane N ほか「Dry electrodes for electrocardiography」Physiol Meas 2013;34:R47-R69 — doi.org
  5. Kim DH ほか「Epidermal electronics」Science 2011;333:838-843 — doi.org
  6. Rogers JA ほか「Materials and mechanics for stretchable electronics」Science 2010;327:1603-1607 — doi.org
  7. Xu S ほか「Soft microfluidic assemblies of sensors, circuits, and radios for the skin」Science 2014;344:70-74 — doi.org
  8. Matsuhisa N ほか「Printable elastic conductors by in situ formation of silver nanoparticles from silver flakes」Nat Mater 2017;16:834-840 — doi.org
  9. Kaltenbrunner M ほか「An ultra-lightweight design for imperceptible plastic electronics」Nature 2013;499:458-463 — doi.org
  10. Gao W ほか「Fully integrated wearable sensor arrays for multiplexed in situ perspiration analysis」Nature 2016;529:509-514 — doi.org
  11. Parlak O ほか「Molecularly selective nanoporous membrane-based wearable organic electrochemical device for noninvasive cortisol sensing」Sci Adv 2018;4:eaar2904 — doi.org
  12. FDADe Novo DEN180044(ECG App)の分類命令、2018年9月11日(PDF) — www.accessdata.fda.gov
  13. FDADe Novo DEN180042(Irregular Rhythm Notification Feature)の分類命令、2018年9月11日(PDF) — www.accessdata.fda.gov
  14. FDA「Do Not Use Unauthorized Devices for Measuring Blood Pressure: FDA Safety Communication」2025年9月16日 — www.fda.gov
  15. 米国連邦規則21 CFR 870.2345 OTC用心電図ソフトウェア — www.ecfr.gov
  16. 米国連邦規則21 CFR 870.2790 OTC用フォトプレチスモグラフ解析ソフトウェア — www.ecfr.gov
  17. 米国連邦規則21 CFR 870.2700 オキシメーター — www.ecfr.gov
  18. ISOISO 80601-2-61:2026 パルスオキシメーター機器の基本安全と必須性能(第3版) — www.iso.org
  19. IECIEC 60601-2-47:2012 携帯型心電計システムの基本安全と必須性能 — webstore.iec.ch
  20. ISOISO 10993-1:2025 医療機器の生物学的評価 第1部(第6版) — www.iso.org
  21. ISOISO 10993-10:2021 医療機器の生物学的評価 第10部:皮膚感作性試験 — www.iso.org
  22. ISOISO 10993-23:2021 医療機器の生物学的評価 第23部:刺激性試験 — www.iso.org
  23. FDA510(k) データベース:K242967(Loss of Pulse Detection、Fitbit)、2025年2月25日 — www.accessdata.fda.gov

13. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
PPG が組織の微小血管床の血液量の変化を光で検出する技術で、波形が心拍同期の脈動成分(AC)と遅い変動の基線(DC)からなることPhysiol Meas 2007 の要旨[参考資料 1]https://doi.org/10.1088/0967-3334/28/3/R01事実
ウェアラブルのPPGの雑音源(個人:肌の色・肥満・年齢・性別、生理:呼吸・静脈の拍動・装着部位・体温、装置への外乱:動き・環境光・押しつけ圧、ハードウェアとソフトウェア)。535 nm の単一LEDを使う手首の心拍センサー(256人:明るい54、中間181、濃い21)で肌の色が濃いほど誤差が大きい傾向、590 nm のLEDを使う多波長PPG(20人、Fitzpatrick II〜IV)で Fitzpatrick IV の灌流指数が1.2〜7.1倍に増えたことBiosensors 2021 の要旨および本文(PMC 公開版)[参考資料 2]https://doi.org/10.3390/bios11040126事実
パルスオキシメトリーが92〜96%のとき動脈血酸素飽和度88%未満だった割合:ミシガン大学コホートで黒人患者11.7%(88/749)、白人患者3.6%(99/2778)、多施設コホートで17.0%(160/939)と6.2%(546/8795)。著者による「約3倍」の記述N Engl J Med 2020 のレター本文(PMC 公開版)[参考資料 3]https://doi.org/10.1056/NEJMc2029240事実
Ag/AgCl電極が信号の質に優れるが長期使用では刺激になり皮膚の前処理が必要なこと。乾式電極が数十年研究され、研究用途で使われる一方、医療用としては受け入れられていない(2013年時点)ことPhysiol Meas 2013 の要旨[参考資料 4]https://doi.org/10.1088/0967-3334/34/9/R47事実
皮膚に貼る電子システムの厚さ・弾性率・曲げ剛性・面密度を表皮に合わせ、ファンデルワールス力だけで密着し、心臓・脳・骨格筋の電気活動を測定したことScience 2011 の要旨[参考資料 5]https://doi.org/10.1126/science.1206157事実
微細構造の無機・有機材料と弾性体基板を組み合わせる伸縮電子素子の戦略Science 2010 の要旨[参考資料 6]https://doi.org/10.1126/science.1182383事実
軟らかい微小流体、構造化した粘着面、制御された座屈で、硬い機能素子を超低弾性率の伸びる系に組み込む構成Science 2014 の要旨[参考資料 7]https://doi.org/10.1126/science.1250169事実
銀フレーク、フッ素ゴム、界面活性剤から銀ナノ粒子をその場で生成した印刷可能な弾性導体が、0%ひずみで4,000 S/cm 超(最大6,168)、400%まで伸ばして935 S/cm であることNat Mater 2017 の要旨[参考資料 8]https://doi.org/10.1038/nmat4904事実
厚さ1 µm のポリマー箔の上に作った、面密度3 g/m² の超柔軟な回路Nature 2013 の要旨[参考資料 9]https://doi.org/10.1038/nature12314事実
汗センサーアレイの基板(防湿PET 100 µm)、絶縁(パリレンC 500 nm)、皮膚温の補償Nature 2016 の本文(PMC 公開版)[参考資料 10]https://doi.org/10.1038/nature16521事実
汗コルチゾールセンサーの基板(SEBSエラストマー)、ポリエチレン系の疎水性保護層、微細流路Sci Adv 2018 の本文(PMC 公開版)[参考資料 11]https://doi.org/10.1126/sciadv.aar2904事実
ECG App:De Novo DEN180044、2018年9月11日、Apple Watch で使うソフトウェア、Lead I に似た単一チャンネルの心電図、AFib か洞調律かの判定、OTC、情報提供用、22歳未満は対象外、21 CFR 870.2345、クラスIIFDA の分類命令・米国連邦規則[参考資料 12]https://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf18/DEN180044.pdf[参考資料 15]https://www.ecfr.gov/current/title-21/section-870.2345事実
Irregular Rhythm Notification Feature:De Novo DEN180042、2018年9月11日、脈拍データから心房細動を示唆する不規則な拍動を識別して通知、すべてのエピソードで通知する意図はない、データは静止時のみ、22歳未満・AFibの既往者は対象外、21 CFR 870.2790、クラスIIFDA の分類命令・米国連邦規則[参考資料 13]https://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf18/DEN180042.pdf[参考資料 16]https://www.ecfr.gov/current/title-21/section-870.2790事実
FDA が2025年9月16日の安全性通知で、認可のない血圧機器(スマートウォッチ・スマートリングのソフトウェア機能を含む)について警告したこと。認可された機器の製品コードが一般に DXN であることFDA 安全性通知[参考資料 14]https://www.fda.gov/medical-devices/safety-communications/do-not-use-unauthorized-devices-measuring-blood-pressure-fda-safety-communication事実
21 CFR 870.2700 のオキシメーターの識別(既知の波長の放射を血液に通し反射・散乱の量から酸素飽和度を測る)とクラスII。ISO 80601-2-61:2026(第3版)がパルスオキシメーター機器を対象とすること米国連邦規則・ISO の公式ページ[参考資料 17]https://www.ecfr.gov/current/title-21/section-870.2700[参考資料 18]https://www.iso.org/standard/84595.html事実
IEC 60601-2-47:2012(第2版)が携帯型心電計システムの基本安全と必須性能の個別要求であることIEC Webstore の公式ページ[参考資料 19]https://webstore.iec.ch/en/publication/2666事実
ISO 10993-1:2025(第6版)、ISO 10993-10:2021(皮膚感作性試験)、ISO 10993-23:2021(刺激性試験)の題名と版ISO の公式ページ[参考資料 20]https://www.iso.org/standard/10993-1[参考資料 21]https://www.iso.org/standard/75279.html[参考資料 22]https://www.iso.org/standard/74151.html事実
Fitbit の Loss of Pulse Detection:510(k) K242967、2025年2月25日、製品コード SDY(21 CFR 870.2790 の区分)FDA 510(k) データベースの記録[参考資料 23]https://www.accessdata.fda.gov/scripts/cdrh/cfdocs/cfpmn/pmn.cfm?ID=K242967事実
電圧分割による信号の割合(Zin=10 MΩの仮定で、Ze=10 kΩ・100 kΩ・1 MΩ・5 MΩ のとき99.9%・99.0%・90.9%・66.7%)、ΔZ÷Zin による同相雑音の変換(100 kΩ÷10 MΩ=1%、同相雑音1 Vで約10 mV)、心電図の振幅を約1 mVと仮定した比較本稿の計算。Zin、Ze、同相雑音の大きさ、心電図の振幅は本稿が置いた例示の値で、実際の装置や人の値ではない。実際の増幅器は同相雑音を抑える回路を持つ本稿の計算
汗のウェアラブルセンサーの当局認可本稿の調査範囲では確認できなかった(本シリーズ「体液中のバイオマーカー」編の確認結果を参照)未確定/将来
ウェアラブル機器での肌の色ごとの性能の系統的な比較、弾性導体の繰り返し伸縮・洗浄・汗曝露での長期劣化の定量、乾式電極の2013年以降の受容状況本稿が参照した一次情報では確認できなかった未確定/将来
「センサーと皮膚の系から信号が出る」「波長・窓材・光源配置が肌の色の差を左右する設計変数」「金属配線は形状で、導電性フィラーは粒子配置で伸びを保つ」という整理、素材の論点の列(右列)、方式ごとの要因と材料・形状の結びつけ公表内容にもとづく本記事の整理・解説。各論文・当局が表明した見解ではない解説
図1・図2・図4・図6が説明のための作図であること。図3が本稿の計算を含む作図であること。ヒーロー画像と図5がAI生成イメージであること本記事による注記解説

最終更新:2026年10月3日/出典は一次情報(査読付き論文、FDA の公式文書、米国連邦規則、規格団体の公式ページ)に限定しています。材料設計上の読み取りは「解説」として、出典付きの事実と区別しています。汗のウェアラブルセンサーの当局認可、ウェアラブル機器での肌の色ごとの性能の系統的比較、弾性導体の長期劣化の定量、乾式電極の2013年以降の受容状況は、一次情報で確認できなかったため記載していません。規格(ISO・IEC)は題名と版の確認にとどめ、本文は確認していません。第5章の計算は、例示の値による構造の説明です。本記事は測定値や通知の受け止め方を扱いません。図はすべて説明用の概念図です。図1・図2・図3・図4・図6はベクター作図、ヒーロー画像と図5はAI生成イメージであり、いずれも実際の製品・皮膚の構造・測定結果を示すものではありません。