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医療機器の承認区分と家庭用 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

医療機器の承認区分と家庭用
― 同じセンサーでも、「誰が使うか」で通る道が変わる

米国のFDAは、機器を3つのクラスに分け、道を510(k)(適合)、De Novo(新規分類)、PMA(承認)に分けています。日本は届出・認証・承認、EUはCEマークと指定機関です。 家庭で使う機器では、材料やハードウェアが同じでも、使用目的と使用者が変わると、区分も求められる試験も変わります。 本稿は、その仕組みと、家庭用に関わる規格を、一次情報で整理します。

構成:FDA(機器の分類、510(k)、De Novo、PMA、CLIA、一般的なウェルネスの方針、家庭用機器のガイダンス)、21 CFR・42 CFR、PMDA、EUR-Lex(MDR・IVDR)、ISO・IECの規格情報を一次情報として使用/最終更新 2026年10月

ヒーロー画像:家庭のテーブルに広げた、使い捨てセンサーの個包装と読み取り器
概念図(AI生成イメージ)。家庭のダイニングテーブルに、使い捨てセンサーの個包装、角の丸い読み取り器、絵だけの簡単な手順カードが並ぶ場面を表現したものです。実際の製品・包装・説明書の内容を示すものではありません。
この記事の構成
  1. 医療機器の承認区分と家庭用とは何か(3行でつかむ)
  2. 米国:3つのクラスと、3つの道
  3. 米国:体外診断用機器、処方用と家庭用、CLIA
  4. 実例:血糖関連の機器で見る、道のたどり方
  5. 一般的なウェルネス製品と医療機器の線引き
  6. 日本:届出・認証・承認
  7. EU:MDR・IVDRと指定機関
  8. 家庭用の規格と、FDAの家庭用機器ガイダンス
  9. 素材技術者の視点:同じ材料で区分が変わる、材料を変えると手続きが動く
  10. 過剰な主張への注意
  11. 課題と、確認できなかったこと
  12. 用語集/参考資料/出典対応表
医療についてのお断り

本記事は医療機器・体外診断用機器の規制の仕組みの解説です。特定の製品や企業を評価・推奨するものではなく、機器を使うべきか、測定値をどう読むか、診断・治療・服薬をどうするかについての医療上の助言でもありません。 承認や適合は、特定の使用目的に対する判断であって、「どんな使い方でも安全・正確」を意味しません。本シリーズの『承認申請とリアルワールドデータ』編は医薬品の承認が中心なので、本稿は機器と体外診断用機器を扱い、医薬品の承認制度には立ち入りません。健康状態や測定値についての判断は、必ず医療従事者にご相談ください。

本記事の表記ルール

事実=公表資料に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出・集計した値
未確定/将来=計画・移行期限など、変わりうる事項
このほか、区分の整理や材料側の読み取りは「解説」として区別しています。FDAの適合(clearance)、認可(De Novoの許可)、承認(approval)は、公式文書の呼び方どおりに書き分けます。

1. 医療機器の承認区分と家庭用とは何か(3行でつかむ)

  • 米国:FDAは約1,700種類の機器のタイプを16の分野に分け、それぞれをクラスI〜IIIのどれかに割り当てています事実。必要な市販前の手続きはクラスで変わり、510(k)を受けた機器は「clears(適合)」、PMAを受けた機器は「approval(承認)」と、FDA自身が呼び分けています。De Novoは、先例のない低〜中リスクの機器をクラスIまたはIIに新規分類する道です事実。
  • 家庭用は「使用目的と使用者」で決まる:FDAが2024年に適合を出した店頭販売用(OTC)の連続血糖測定システムの決定概要には、先例の処方用機器と「ハードウェア、材料、化学組成、動作原理、エネルギー源が同一」と書かれています事実。変わったのは、使用目的(OTC、インスリンを使わない成人)と、使用者が自分に合うかを表示から判断できるかを確かめる人間工学試験でした。
  • 日本とEU:日本は一般・管理・高度管理医療機器のクラスに応じて届出・認証・承認、体外診断用医薬品は医薬品としてクラスI〜IIIです。EUは機器がMDR(クラスI/IIa/IIb/III)、体外診断機器がIVDR(クラスA〜D)で、自己宣言で足りるクラスA(とクラスIの多く)以外は、原則として指定機関(notified body)が関与します事実。
この記事でいちばん大事な一行

「FDA認可」「CE取得」「承認済み」は、同じ意味ではありません。 FDAの510(k)は「適合(clearance)」、PMAは「承認(approval)」、De Novoは新しい種類の機器を認める「認可」です。 同じ名前の機器でも、使用目的、使用者(処方用か、家庭用か)、年齢、使い方の条件つきで判断されています。 確かめるべきは、肩書きではなく、どの区分で、どの使用目的に対して、誰が判断したかです。

2. 米国:3つのクラスと、3つの道

FDAの「Classify Your Medical Device」のページ(2026年8月26日時点の表示)は、FDAが約1,700種類の機器のタイプを分類し、16の分野(パネル)に分け、それぞれをリスクに応じた3つのクラスのいずれかに割り当てていると説明しています事実。 21 CFR 860.3は、クラスを次のように定義しています事実。

  • クラスI:一般管理(general controls)だけで安全性と有効性の合理的な保証が得られる機器など。
  • クラスII:一般管理だけでは足りず、特別管理(special controls)を設けるのに十分な情報がある機器。特別管理には、性能基準、市販後調査、患者レジストリ、ガイドラインなどが含まれます。
  • クラスIII:一般管理にも特別管理にも十分な保証が得られず、生命の維持・支持、または人の健康の障害を防ぐうえで重要な用途、あるいは不当な傷病のリスクを生じうる機器。市販前承認(PMA)が必要になります。
米国:3つのクラスと、市販前の3つの道(概念図) ※ FDAの分類の説明と21 CFR 860・807・814の記述にもとづく整理です。個別の機器は分類データベースで確認します。 クラスI 最も低リスク クラスII 中程度のリスク クラスIII 最も高リスク 守る仕組み 一般管理のみ 守る仕組み 一般管理+特別管理 守る仕組み 一般管理+市販前承認 市販前の道 多くは510(k)免除 (クラスIの約74%が免除) 市販前の道 原則510(k) (免除品目あり) 市販前の道 PMA(市販前承認) FDAの文書での呼び分け 510(k) 実質同等の命令 =「clears」(適合) De Novo 先例のない低〜中リスク機器を クラスI/IIに新規分類(認可) PMA 科学的証拠にもとづく 承認(approval) ※ 510(k)の実質同等の判断は通常90日以内(FDA)。De Novoは受理後120日以内の審査が規則に定められています(21 CFR 860.240)。
図1 概念図(ベクター作図)。FDAの分類のページ[参考資料1]、21 CFR 860[参考資料2]、807[参考資料4・5]、814[参考資料8]の記述にもとづく本稿の整理です。クラスと道の対応には例外(例:クラスIIIの一部が510(k)の対象になる前法の機器)があり、個別の機器はFDAの製品分類データベースで確認します。

(1) 510(k):先例と比べる

FDAは、510(k)を、市販を予定する機器が適法に市販されている機器(先例、predicate)と実質的に同等(substantially equivalent)であることを示す市販前届出と説明しています。FDAの命令(letter)が実質同等と判断すると、その命令が機器の販売を「clears(適合させる)」と書かれています事実。 21 CFR 807.100は、実質同等の判断の基準を次のように定めています事実。

  • 先例と同じ使用目的であること。
  • 先例と同じ技術的特性であるか、または異なる技術的特性(例:材料、設計、エネルギー源などの大きな変更)があっても、提出データで先例と同等に安全かつ有効であることが示され、異なる安全性・有効性の問いを生じないこと。

FDAのページは、実質同等の判断は通常90日以内に出ると書いています。命令を受けるまで、申請者は販売できません事実。

(2) De Novo:先例がないときの新規分類

De Novoは、先例となる市販機器がなく、一般管理、または一般管理と特別管理で安全性・有効性の合理的な保証が得られる機器を、クラスIまたはIIに分類する道です。方法は2つあります。510(k)で「実質同等でない」と判断された後に出す方法と、最初から先例がないと判断して出す方法です事実。 21 CFR 860.240は、受理後120日以内にFDAが審査して認可の命令か却下の命令を出すと定めています。認可された場合、30日以内に分類の命令(特別管理を含む)が連邦官報に告示されます(860.260)事実。 De Novoで分類された機器は、後続の510(k)の先例として使えます事実。

(3) PMA:クラスIIIの承認

PMA(市販前承認)は、クラスIIIの機器の安全性・有効性を科学的・規制的に審査する、FDAの最も厳格な手続きです。申請者はFDAの承認を受けてから販売でき、承認は、機器が意図する用途に対して安全かつ有効であることを保証するのに十分な、妥当な科学的証拠があるというFDAの判断にもとづきます事実。 PMAの要件を満たさないクラスIIIの機器は、FD&C法501(f)条の不良品とされ、販売できません。

本稿の計算:510(k)とPMAは、どれくらいの規模で動いているか

openFDAの公開記録から、2015〜2025年の決定の年ごとの件数を集計しました本稿の計算。510(k)は決定コードが「実質同等」のもの、PMAは補足(supplement)を除く新規の承認です。

本稿の計算:FDAの510(k)とPMAの年ごとの件数(openFDAの記録) ※ 510(k)は「実質同等」と判断された件数、PMAは補足を除く新規の承認件数。決定の年で集計しています。 510(k)(実質同等と判断) PMA(新規の承認) 2989 15 2907 16 3146 17 2997 18 2871 19 2880 20 2980 21 3178 22 3283 23 3074 24 3186 25 37 15 25 16 36 17 28 18 27 19 22 20 26 21 14 22 34 23 33 24 38 25 年(西暦下2桁) 2015〜2025年の合計:510(k) 33,491件、PMA 320件(比は約105対1) openFDAは「医療上の判断に使わない」と明記された公開データで、未検証の記録を含みます。傾向を見るための集計です。
図2 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。openFDAの510(k)・PMAのAPI[参考資料19]を、決定日で年ごとに集計したものです。510(k)は決定コード「SESE」の件数、PMAは補足を除き決定コード「APPR」の件数です。openFDAの記録は未検証の部分を含みます。De Novoの件数は、本稿では集計していません。

2015〜2025年の合計は、510(k)で33,491件、新規のPMAで320件で、約105対1です。書類の重さも、審査の時間も、桁が違う道だという構造が、件数にも表れています(本稿の整理。件数の比は制度の優劣を示すものではありません)。

3. 米国:体外診断用機器、処方用と家庭用、CLIA

体外診断用の製品(IVD)は、21 CFR 809.3(a)で、疾病その他の状態の診断のために、人体から採取した検体の採取・調製・検査に使う試薬、機器、システムと定義され、機器(device)に当たります事実。 血糖の測定は、21 CFR 862.1345の「グルコース試験システム」(クラスII、特別管理)で、血液などの体液中のグルコースを定量するものと定義されています事実。

(1) 処方用と、店頭販売用(OTC)

21 CFR 801.109は、機器が「危害の可能性、使用の方法、使用に必要な付随措置のため、免許を持つ医療者の監督なしには安全でない」場合の、処方機器の条件を定めています。処方機器のラベルには「Rx only」などの表示が必要です事実。それ以外が、店頭で購入できる機器(OTC)の側にあたります(本稿の整理)。 血糖測定では、FDAが2つの別々のガイダンスを出しています事実。

  • 家庭での自己測定(OTC):「Self-Monitoring Blood Glucose Test Systems for Over-the-Counter Use」(2020年9月29日、製品コードNBW)。対象は、一般の使用者が家庭で使う血糖測定システムで、処方で入手する家庭用も含みます。
  • 処方用の現場検査(医療機関など):「Blood Glucose Monitoring Test Systems for Prescription Point-of-Care Use」。病院、診療所、長期療養施設などで使うものです。

OTC用のガイダンスは、連続血糖センサーや、糖尿病の診断・スクリーニングに使う臨床化学分析装置を対象外としています。FDAは、ISO 15197の基準が、低血糖域と試験紙のロット間の性能について、一般の使用者を守るには不十分だと考えており、このため別の勧告を示しています事実。

項目OTC血糖測定システム向けガイダンス(2020年)の勧告
使用者による試験ユーザー評価には少なくとも350人の異なる被験者。うち少なくとも10%は血糖測定の経験がない人(糖尿病でない人を含んでもよい)
条件被験者は製品に付属する草稿の取扱説明書だけで使い、他の訓練や促しは受けない。技術者や医療者の支援も受けない。説明書は英語のみ
表示の読みやすさ家庭用の説明書は8年生(日本の中学2年生に相当する学年水準)以下の読解水準が目安。読解水準の評価結果を申請書に記す
ロット試験は少なくとも10バイアル、3つの製造ロットの試験紙。出荷と取り扱いの条件を経た試験紙を使う。ロット出荷基準は、性能試験の総誤差の基準より一般に厳しくする
精度の目安基準法に対して、測定範囲全体で95%が±15%以内、99%が±20%以内。これを満たさない場合でも、他の特徴によっては実質同等とされうる、と書かれている
環境・干渉温度・湿度・高度などはフレックス試験(動作範囲の限界を試す試験)で評価。ヘマトクリットは30〜55%の範囲で十分に測定できること、5%刻みで評価

すべて事実(FDA「Self-Monitoring Blood Glucose Test Systems for Over-the-Counter Use」2020年9月29日、PDF本文を確認)[参考資料15]。「8年生」の日本語の対応は本稿の注です。

(2) CLIAの分類:免除(waived)・中等度・高度

CLIAは、米国の臨床検査室の規制です。FDAは、検査を複雑さの低い順に、免除(waived)、中等度、高度に分類します事実。 家庭用として適合(cleared)または承認(approved)された検査は、免除に分類されます。それ以外は、FDAが取扱説明書を見て、7つの基準(知識、訓練と経験、試薬と資材の準備、操作手順の特徴、較正・精度管理・技能試験の資材、トラブルシューティングと保守、解釈と判断)に1〜3点をつけ、合計が12点以下なら中等度、12点を超えれば高度とします。まだ分類されていない検査は、高度として扱われます。 中等度に分類された検査の製造者は、後から「申請による免除(CLIA Waiver by Application)」を求めることができます事実。

42 CFR 493.15(b)は、免除される検査の基準を、(1) FDAが家庭用として適合させた検査、(2) 非常に単純で正確なため誤りの可能性が無視できる方法、(3) 誤って行っても患者に合理的な危害のおそれがない検査のいずれかとしています。免除検査の例には、家庭用として特にFDAが適合させた血糖測定機器による血糖が挙げられています事実。

本稿の計算:CLIAのスコアカードの点数の幅

7つの基準に1〜3点をつけるので、合計は最小で7点(すべて1点)、最大で21点(すべて3点)です。「12点以下が中等度、12点超が高度」という境界から、次のことが言えます本稿の計算。

  • すべての基準が中間の2点だと合計14点で、高度に入ります。
  • 中等度にとどまるには、7つのうち2点以下の基準が多く、合計12点以内に収める必要があります(例:5つを1点、2つを3点にして11点)。

前提:スコアカードの点数と境界は、FDAのページの記述にもとづく単純な足し算です。実際の分類は、FDAが機器ごとに取扱説明書を見て決めます。

体外診断用機器:誰が使うかで、市販前の書類もCLIAの扱いも変わる(概念図) ※ FDAのCLIA分類の説明、42 CFR 493.15、21 CFR 801.109、血糖測定システム向けガイダンスにもとづく整理です。 家庭用(OTC) 510(k)でOTC(家庭用)の使用目的を審査 血糖測定のガイダンスは一般の使用者での試験を推奨 CLIA:家庭用として適合・承認された試験は 「免除(waived)」に分類される 処方・医療従事者用(現場検査) 510(k)(処方用:ラベルに「Rx only」) CLIA:最初は中等度または高度の複雑さ 製造者は「申請による免除」を求めることができる 検査室用 510(k)など CLIA:7つの基準の合計点で中等度/高度 まだ分類されていない試験は高度として扱う
図3 概念図(ベクター作図)。FDAのCLIA分類のページ[参考資料9]、42 CFR 493.15[参考資料10]、21 CFR 801.109[参考資料11]、OTC血糖測定システム向けガイダンス[参考資料15]の記述にもとづく本稿の整理です。製品ごとに例外があり、個別の分類はFDAのデータベースで確認します。

4. 実例:血糖関連の機器で見る、道のたどり方

血糖の測定と、そのデータを使うソフトウェアは、同じ21 CFR 862の中で、機能と使用者に応じて細かく区分されています。FDAの公開記録(openFDA)から、各製品コードの最初の決定を集めると、新しい種類の機器が最初にたどる道が見えます本稿の計算(製品名は載せません)。

糖尿病・血糖関連の機器で見る、最初の1件と後続の道(FDAの公開記録) ※ openFDAの記録から、各製品コードの最初の決定を本稿が抜き出しました。製品名は載せていません。 1999年6月 PMA P980022 侵襲型グルコースセンサー(コードMDS、クラスIII)の最初のPMA承認 2014年8月 De Novo DEN140016 CGMの過去データ解析ソフト(PHV、クラスI) 2015年1月 De Novo DEN140038 CGMの二次表示・アラーム(PJT、クラスII) 2017年9月 PMA P160030 非補助用・工場較正のセンサー(PZE、クラスIII) 2018年3月 De Novo DEN170088 統合型CGM、工場較正(QBJ、クラスII) 2018年6月 PMA P160048 植込み型CGM、補助用(QCD、クラスIII) 2019年12月 De Novo DEN190034 相互運用型自動血糖コントローラー(QJI、クラスII) 2024年3月 510(k) K234070 店頭販売用の統合型CGM(SAF、クラスII) 新しい種類の機器の最初の1件は、PMAかDe Novoの道をたどる例が多く、先例ができると後続は510(k)になります。 最後の行は、既存の処方用iCGMを先例として、店頭販売用(OTC)の使用目的に広げた510(k)の例です。 年月は最終判断の日付。製品コードの意味とクラスは、FDAの製品分類(openFDA)による。
図4 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。openFDAの510(k)・PMA・分類のAPI[参考資料19]にある、各製品コードの最初の決定日と決定の種類を、本稿が抜き出したものです。製品コードの意味とクラスはFDAの製品分類によるので、個別の製品の優劣を示すものではありません。
  • 最初の1件:グルコースの侵襲型センサー(製品コードMDS、クラスIII)は、1999年6月にPMAが承認されています。2018年3月には、統合型CGM(iCGM、工場較正)が、De NovoでクラスIIに分類されました。その後の510(k)は、この分類を先例にしています(QBJは2026年までに18件)。
  • 同じ21 CFR 862.1355の中の、使用者別の製品コード:iCGMの規則の下には、専門職向けの回顧的使用(QDL)、専門職の指示による使用(QII)、インスリン自動投与システムと使わない工場較正型(QLG)、非集中治療の糖尿病管理(QDK)、店頭販売用(SAF、SBH)などの製品コードがあります。つまり、同じ規則の中で、使用者と使用目的ごとに区分が分かれています。
製品コード名称(FDAの製品分類)最初の決定(openFDA)記録の件数
QBJ統合型CGM、工場較正2018-03-27 De Novo(DEN170088)18
QDL統合型CGM、専門職向けの回顧的使用2018-11-02 510(k)1
QDK統合型CGM、非集中治療の糖尿病管理2018-10-26 510(k)4
QII統合型CGM、専門職の指示による回顧的またはリアルタイム使用2019-10-07 510(k)1
QLG統合型CGM、工場較正、自動インスリン投与システムとは使わない2020-06-12 510(k)9
SAF統合型CGM、非集中治療の血糖モニタリング、店頭販売用2024-03-05 510(k)(K234070)4
SBH統合型CGM、非集中治療の血糖管理、店頭販売用2024-06-07 510(k)3

すべて21 CFR 862.1355(クラスII)。名称は事実(FDAの製品分類)、日付と件数は本稿の計算(openFDAを2026年10月に照会)[参考資料19]。名称は本稿が訳しました。

素材技術者の読みどころ:材料は同じで、区分と求められる試験が変わった例(K234070)

FDAの510(k)K234070(製品コードSAF、決定は2024年3月5日)の決定概要は、店頭販売用(OTC)の統合型連続血糖測定システムを、「インスリンを使っていない18歳以上の人」の使用目的で適合させています。 使用目的には、「使用者は、有資格の医療専門職に相談せずに、機器の出力にもとづく医療行為をとることは意図されていない」とも書かれています事実。

  • ハードウェアと材料は先例と同一:決定概要は、このシステムが先例の機器と「同一のハードウェア、材料、化学組成、動作原理、エネルギー源」を共有し、設計上の差は新しい使用目的を構成しないと述べています。非臨床試験の多くは、先例の試験結果が適用されるとされています(生体適合性、化学・材料の特性評価、滅菌、電気・機械性能、動作環境、無線の共存、電気安全・EMCなど)。
  • 新しく行われた試験:人間工学(ヒューマンファクター)試験で、使用者が購入前の表示から、自分が対象の使用者かを判断できるか、対象の使用者集団が代表的な条件で安全に使えるかを調べています。試験は、FDAの家庭用機器のガイダンス(2014年11月24日)と、IEC 62366-1などにもとづいて行われたと書かれています。
  • 臨床性能:15日間の装着(12時間の猶予つき)で、基準の静脈血漿(YSI)に対して、測定範囲全体で評価し、iCGMの特別管理(21 CFR 862.1355)の臨床性能を満たすとされています。試験の対象は18歳以上の糖尿病の参加者です。

読み取れること(本稿の解説):材料・ハードが同じでも、使用目的と使用者が変わると、規制上の区分と、求められる試験の中心が変わります。家庭用では、材料の評価に加えて、使用者が正しく使えるか、自分が対象か分かるかが審査の対象になります。 これは、材料の側から見ると、「同じ材料なら同じ扱い」ではなく、用途と使い方の条件が、材料の評価の前提を決めるということです。

2024年に最初のOTC iCGMが適合した後、2024年6月にもう1つの製品コード(SBH)で最初の適合が出ています。CGM自体の技術は、本シリーズ『持続グルコースモニタリング』編を参照してください。

5. 一般的なウェルネス製品と医療機器の線引き

FDAの「General Wellness: Policy for Low Risk Devices」は、2026年1月6日付の版が現行で、2019年9月27日の版を置き換えています事実。 背景は、21世紀キュアズ法が、FD&C法520(o)(1)(B)条で、「健康的な生活の維持・促進を目的とし、疾病の診断・治癒・軽減・予防・治療とは無関係」なソフトウェアを、機器の定義から除いたことです。 方針は、一般的なウェルネスの用途のみで、かつ低リスクの製品について、FDAが機器としての市販前審査などを求めない(examine しない)というものです事実。

(1) 何が一般的なウェルネスの用途か

  • 第1の類型:疾病に触れない一般的な健康状態の維持・向上(体重管理、体力、リラックス・ストレス管理、精神的な鋭敏さ、自尊心、睡眠管理、性機能)。
  • 第2の類型:疾病に触れるが、健康的な生活の選択が、慢性疾患のリスクを下げる、または疾患とうまく付き合うのに役立つという、広く認められた関係にもとづくもの(例:心疾患、高血圧、2型糖尿病)。根拠は、査読論文や医療専門職の団体の公式見解が目安です。

(2) 2026年版で明記された、生理学的な値の非侵襲測定

2026年版は、非侵襲のセンシング(例:光学)で、血圧、酸素飽和度、血糖、心拍変動などの生理学的パラメーターを推定・出力する製品について、次の6つの条件をすべて満たし、出力がウェルネス用途のみであれば、FDAが一般的なウェルネス製品とみなしうるとしています事実。

  1. 非侵襲で、植込みでない。
  2. 規制上の管理がなければ使用者や他者の安全にリスクのありうる介入や技術を含まない。
  3. 疾病の診断・治癒・軽減・予防・治療を目的としない。
  4. FDAが認可・適合・承認した機器の代わりとなることを意図しない。
  5. 特定の臨床行動や医療管理を促し、導く主張・機能・出力を含まない。
  6. 臨床で使う値に似た値は、妥当性が確認されていない限り(製造者の試験や査読された臨床文献など)含まない。

これらを満たす製品は、値、範囲、傾向、ベースライン、経時的な要約を表示し、睡眠・活動・ストレス・回復などの文脈で解釈してよいとされます。 一方、ガイダンスは、医療や臨床の目的(スクリーニング、診断、モニタリング、アラート、疾病の管理)で生理学的な値を測定・推定・報告する製品は、一般的なウェルネス製品ではないと明記し、例として血圧計、指先穿刺の血糖測定器、連続血糖測定システム、心電図の記録・解析機器、投薬量などの治療判断に使う出力を出す製品を挙げています事実。

表示・機能に含まれると、一般的なウェルネス製品ではなくなる事項(2026年版)
1. 特定の疾病、臨床状態、診断のしきい値への言及
2. 特定の臨床行動や医療管理を勧める、または求める、アラート・アラーム・促し
3. 医療管理を知らせる、または導くことを意図した治療の案内
4. 臨床的な同等性、臨床的な精度、「医療グレード」、FDAが認可・適合・承認した機器の代わり、といった主張
5. 疾病の診断、スクリーニング、モニタリング、管理を明示する使用目的の記述

すべて事実(FDA「General Wellness: Policy for Low Risk Devices」2026年1月6日、PDF本文を確認)[参考資料17]。

通知についても条件があります。値が一般的なウェルネスの範囲の外のとき、「医療専門職の評価が役立つかもしれない」と知らせる通知は、特定の疾病名を挙げず、出力を異常・病的・診断的と性格づけず、臨床のしきい値・診断・治療の推奨を含まず、疾病の管理のための継続的なアラートやモニタリングを行わないならば、許容されます事実。

この線引きの読み方
  • 方針に含まれることは、安全性や有効性が示されたことを意味しません。ガイダンス自身が、そう書いています事実。
  • 低リスクかどうかの判断では、侵襲的(皮膚や粘膜を貫く)か、植込みか、規制管理なしでは安全に問題のありうる技術かを問います。これらのどれかが「はい」なら、一般的なウェルネス製品の方針の対象外です事実。
  • つまり、皮膚を貫くセンサー(微小針や、皮下のフィラメント)は、血糖の値を「ウェルネス」と呼んでも、この方針の対象になりません(上記の侵襲性の質問からの本稿の読み取り)。
  • ガイダンスは、ラベル、広告、ユーザーインターフェースが、使用目的と一致し、それを超えないことを期待しています。

6. 日本:届出・認証・承認

PMDAの資料「医療機器分類と薬事審査関係部署について」は、医療機器を生体へのリスクの大きさで、次の区分に分けています事実。

日本:リスクに応じたクラス分類と、届出・認証・承認(概念図) ※ PMDAの資料(医療機器分類、体外診断用医薬品)にもとづく整理です。資料の時点の記述で、最新の運用は公式資料で確認します。 医療機器 一般医療機器(クラスI) 届出(自己認証) PMDAの審査なし 管理医療機器(クラスII) 認証基準あり:第三者認証 基準外は大臣承認(PMDA審査) 高度管理医療機器(クラスIII・IV) 大臣承認(PMDA審査) クラスIIIの一部は認証も可 体外診断用医薬品 クラスI 基準適合:製造販売届出(自己認証) 不適合:承認 クラスII(一般用検査薬を含む) 基準適合:製造販売認証 不適合・新規:承認 クラスIII 製造販売承認 体外診断用医薬品は、医療機器とは別の「医薬品」として規制され、クラスはI〜IIIです ・一般用検査薬(OTC)はクラスIIに分類される(PMDA資料、2019年3月) ・クラスIは、較正用標準物質があり自己点検が容易なものが例(一般用検査薬を除く) ・個別の機器・試薬のクラス(例:血糖測定器、連続血糖測定器)は、本稿では確認できませんでした ・プログラム医療機器の該当性は、記事『スマートフォン連携とデジタルツイン』の第5章を参照
図5 概念図(ベクター作図)。PMDAの医療機器分類の資料[参考資料22・23]と体外診断用医薬品の資料(2019年3月)[参考資料24]の記述にもとづく本稿の整理です。資料の時点の記述で、最新の運用は公式資料で確認してください。
  • 一般医療機器(クラスI):不具合があっても人体へのリスクが極めて低いと考えられるもの。PMDAへの届出(自己認証)で製造販売でき、PMDAの審査はありません。
  • 管理医療機器(クラスII):リスクが比較的低いと考えられるもの。認証基準があるものは、第三者認証機関(登録認証機関)が認証します。認証基準から外れるものは、大臣承認(PMDAが審査)になります。
  • 高度管理医療機器(クラスIII・IV):リスクが比較的高い、または侵襲性が高く生命の危険に直結しうるもの。厚生労働大臣の承認が必要で、PMDAが審査します。クラスIIIで認証基準があるものは、2014年11月25日以降、第三者認証も可能になりました。

厚生労働省の旧資料「改正薬事法のポイント」(作成年は資料に記載なし)は、機器を一般的名称ごとに、GHTFで議論されているクラス分類ルールによってクラスI〜IVに分類すると説明しています事実[参考資料34]。クラスは製品ごとではなく、一般的名称ごとに決まります。

(1) 体外診断用医薬品は別の体系

PMDA体外診断薬審査室の資料(2019年3月5日)によると、体外診断用医薬品は医薬品として規制され、クラスI〜IIIに分かれます事実。

  • クラスI:診断情報のリスクが比較的小さく、較正用標準物質があり、自己点検が容易なもの(一般用検査薬を除く)。基準に適合すれば製造販売届出(自己認証)、不適合なら承認。
  • クラスII:診断情報のリスクが比較的小さいもの、および一般用検査薬(OTC)。基準に適合すれば製造販売認証(第三者認証)、不適合や新規品目は承認。
  • クラスIII:診断情報のリスクが比較的大きく、情報の正確さが生命維持に与える影響が大きいもの(例:細菌・ウイルス抗原、DNA・RNA、ヒト遺伝子関連検査、がん関連バイオマーカー、コンパニオン診断薬)。製造販売承認。

つまり、米国のIVDは機器(21 CFR 809.3)、日本のIVDは医薬品、EUのIVDはIVDRの機器と、法的な位置づけが異なります(本稿の整理)。

(2) 日本の個別の区分と、確認できなかったこと

血糖測定器や連続血糖測定システムなどの個別の一般的名称のクラスと、家庭用のための追加の規定は、本稿では一次情報で確認できませんでした。日本の機器の区分は、一般的名称ごとに決まっており、PMDAの「医療機器の添付文書情報」や一般的名称の通知で確認する必要があります。 プログラム医療機器の該当性は、本シリーズ『スマートフォン連携とデジタルツイン』編で扱っています。変更計画の確認(IDATEN)は、『AIと機械学習による解析』編で触れています。

7. EU:MDR・IVDRと指定機関

EUでは、機器はRegulation (EU) 2017/745(MDR)、体外診断機器はRegulation (EU) 2017/746(IVDR)で規制されます。製造者は、市販の前に適合性評価を行い、CEマークを付けます。指定機関(notified body)は、これらの規則にもとづいて指定された適合性評価機関です事実。

EU:MDR(機器)とIVDR(体外診断機器)のクラスと、指定機関の関わり(概念図) ※ Regulation (EU) 2017/745 第52条と2017/746 第48条の記述にもとづく整理です。附属書の詳細は省いています。 MDR(2017/745) クラスI 製造者の自己宣言(EU適合宣言) 滅菌・測定機能・再使用器具は指定機関が一部関与 クラスIIa 指定機関:品質管理+技術文書 技術文書は各カテゴリの代表1機器 クラスIIb 指定機関:品質管理+技術文書 技術文書は機器グループの代表1機器 クラスIII 指定機関:附属書IX(または附属書X+XI) IVDR(2017/746) クラスA 製造者の自己宣言(滅菌は指定機関が一部関与) クラスB 指定機関:品質管理+技術文書 技術文書はカテゴリの代表1機器 クラスC 指定機関:品質管理+技術文書 技術文書は機器グループの代表1機器 クラスD 指定機関:最も厳格(EU基準検査室の検証など) IVDRの自己検査用機器(規則4) 自己検査用は原則クラスC。妊娠・妊孕性・コレステロール、尿中のグルコースなどの検出はクラスB。 自己検査用と現場検査用は、技術文書の評価(附属書IXの5.1)も追加で行われる。 旧指令の機器の移行期限(条件つき):クラスD 2027年12月31日、C 2028年12月31日、B・滅菌A 2029年12月31日
図6 概念図(ベクター作図)。MDR第52条[参考資料25]、IVDR第48条と附属書VIII[参考資料26]、規則(EU) 2024/1860[参考資料27]の記述にもとづく本稿の整理です。附属書の詳細は省いています。

(1) MDRのクラスと手続き(第52条)

  • クラスI:製造者がEU適合宣言を出します。ただし、滅菌状態で市販する、測定機能を持つ、再使用できる手術器具は、指定機関が限られた範囲で関与します。
  • クラスIIa:附属書IXの品質管理と技術文書の評価(各カテゴリの代表1機器の技術文書)。または附属書XIの別の方法。
  • クラスIIb:品質管理と技術文書の評価(機器グループの代表1機器。植込み型のIIbは一部を除き全機器)。
  • クラスIII:附属書IX、または型式検査(附属書X)と製品適合性検証(附属書XI)の組み合わせ。

分類は附属書VIIIの規則で決まります。関連する例を挙げます事実。規則4は、傷ついた皮膚や粘膜に触れる非侵襲機器を扱います。規則6・7は、体の表面を貫く(手術的侵襲)一時的・短期の機器を、原則クラスIIaとします。短期は60分〜30日、長期は30日超です。 規則8は、植込み型と長期の手術的侵襲機器を原則クラスIIbとし、心臓・中心循環系・中枢神経系との接触、生物学的効果、化学変化、薬の投与、能動型植込み機器などはクラスIIIとします。 規則10は、診断・モニタリング用の能動機器を扱い、生命維持上のパラメーターのモニタリングで、変動が直ちに危険になりうる場合はクラスIIbです。規則11はソフトウェア(本シリーズ『スマートフォン連携とデジタルツイン』編)、規則22は、診断機能を内蔵し、閉ループシステムのように患者管理を大きく決める能動治療機器をクラスIIIとします。 個別の機器(たとえば連続血糖測定システム)がどのクラスになるかは、本稿では断定しません。

(2) IVDRのクラスと手続き(第48条、附属書VIII)

  • クラスA:製造者がEU適合宣言を出します。滅菌状態で市販する場合は、指定機関が滅菌の維持に限って関与します。
  • クラスB:品質管理と技術文書の評価(カテゴリごとの代表1機器)。
  • クラスC:品質管理と技術文書の評価(機器グループごとの代表1機器)。
  • クラスD:最も厳格な手続き。EU基準検査室が指定されている機器では、性能を検査室で検証させます。基準(CS)がなく、最初の認証となる場合は、専門家パネルに意見を求めます。
  • 自己検査用と現場検査用:クラスB・C・Dのいずれでも、技術文書の評価(附属書IXの5.1)を追加で行います。

家庭向けに関わる規則4は、自己検査用機器を原則クラスCとし、妊娠の検出、妊孕性の検査、コレステロール値の測定、尿中のグルコース・赤血球・白血球・細菌の検出だけを例外としてクラスBとしています。現場検査用は、それ自体の位置づけで分類されます事実。 血液中のグルコースの自己検査は、この例外の列挙に含まれていません(尿中のグルコースの検出は含まれます)。したがって、規則4(a)の文言からは原則クラスCになります(本稿の解説。個別の機器の分類は、ほかの規則も適用されるため、断定しません)。

IVDRの移行期限(規則(EU) 2024/1860)

2024年6月13日の規則(EU) 2024/1860(官報2024年7月9日)は、旧指令(98/79/EC)のもとで適合宣言が出され、IVDRで指定機関の関与が必要になる機器について、一定の条件の下で、次の日まで市販・使用開始できるとしました事実。

  • クラスD:2027年12月31日
  • クラスC:2028年12月31日
  • クラスB、および滅菌状態のクラスA:2029年12月31日

これらは、条件つきの移行期限であり、未確定/将来の扱いです。2026年10月の時点で、この期限がさらに改正されたかどうかは、確認できませんでした。

8. 家庭用の規格と、FDAの家庭用機器ガイダンス

(1) 「家庭」の定義

FDAの「Design Considerations for Devices Intended for Home Use」(2014年11月24日)は、家庭用機器を「専門の医療施設の外のあらゆる環境で使うとラベルされた医療機器」と定義します。屋外、オフィス、学校、車両、緊急避難所、自立型の高齢者住宅なども含まれます事実。 使用者(user)は、機器を直接操作する、またはその補助をする一般の人(患者、介護者、家族)で、専門的な訓練を受けていない人です。 IEC 60601-1-11:2015+A1:2020は、「家庭医療環境」を、患者が暮らす住居と、患者がいる屋内外のその他の場所(医療訓練を受けた操作者が常にいる専門の医療施設を除く)としています事実。

(2) 家庭に特有のリスクと環境

FDAのガイダンスは、家庭用機器には、使用者(多くは一般の人)、使用環境、機器の相互作用から生じる固有のリスクがあるとしています事実。検討すべき環境条件として、場所、汚染物質(害虫、ペット、たばこの煙、家庭用化学物質の影響を、液体・固体・空気中の粒子の侵入を最小にする設計で減らす)、水、温度、湿度、気圧の変化(山や航空機)、空気の流れ、旅行や海外での使用などが挙げられています。 また、リスク管理は、表示で行うより、設計で行うほうがよいと書かれています。

図7:温湿度試験槽と落下試験で、貼付型センサーの試料を試す環境試験室
図7 概念図(AI生成イメージ)。温湿度の試験槽に入れた貼付型センサーの試料と、床に落とす落下試験の装置が並ぶ、環境試験室の場面を表現したものです。実際の製品・試験装置・試験条件を示すものではありません。

(3) 家庭用に関わる主な規格

以下は、題名・版・発行年を公式の規格情報で確認できたものです。本文は有料の場合が多く、本稿は題名と適用範囲にとどめます事実。

規格題名(原題)家庭用との関わり
IEC 60601-1-11:2015+A1:2020(第2.1版)Medical electrical equipment — Part 1-11: General requirements for basic safety and essential performance — Collateral Standard: Requirements for medical electrical equipment and medical electrical systems used in the home healthcare environment家庭医療環境で使う医用電気機器の基本安全と基本性能。一般の操作者でも医療者でも対象。FDAのガイダンスは、同等の米国版ANSI/AAMI HA60601-1-11:2011を、機械的強度(押す、落とす、乱暴な取り扱い、自由落下、振動、衝撃)の参照として挙げている
ISO 15197:2013(第2版、改訂作業中)In vitro diagnostic test systems — Requirements for blood-glucose monitoring systems for self-testing in managing diabetes mellitus毛細血管血のグルコースを測る、一般の人の自己測定用システムの要求事項。設計検証と、使用者による性能の妥当性確認。FDAのOTCガイダンスは、この基準だけでは不十分とした点を補う
IEC 62366-1:2015+A1:2020(第1.1版)Medical devices — Part 1: Application of usability engineering to medical devices安全に関わるユーザビリティ(人間工学)のプロセス。正しい使用と使用エラーのリスクを評価・低減する。K234070の決定概要にも引用
IEC 61010-2-101:2018(第3版)Safety requirements for electrical equipment for measurement, control, and laboratory use — Part 2-101: Particular requirements for in vitro diagnostic (IVD) medical equipment自己検査用のIVDを含む、体外診断用機器の電気安全
ISO 14971:2019Medical devices — Application of risk management to medical devicesリスクマネジメント。設計段階の家庭環境のリスク評価の枠組み
ISO 13485:2016Medical devices — Quality management systems — Requirements for regulatory purposes品質マネジメントシステム。FDAのQMSR(2026年2月2日施行)が参照
ISO 10993-1:2025Biological evaluation of medical devices — Part 1: Requirements and general principles for the evaluation of biological safety within a risk management process生物学的安全性。皮膚に貼るセンサーでは、接触部位・期間に応じた評価
IEC 81001-5-1:2021Health software and health IT systems safety, effectiveness and security — Part 5-1: Security — Activities in the product life cycle接続する家庭用機器のサイバーセキュリティ(『スマートフォン連携とデジタルツイン』編)

題名・版・発行日は各規格団体の公式ページ[参考資料21、28〜33]による。3列目は規格の範囲の要約と本稿の整理(解説)で、規格の本文の要求事項の網羅ではありません。ISO 13485とQMSRの関係は、FDAのガイダンスの冒頭の記述(QMSR、2024年2月2日の最終規則、2026年2月2日施行)[参考資料15]によります。

日本でこれらの規格に対応するJIS規格(たとえば、IEC 60601-1-11に対応するJIS T 0601-1-11)の有無・版は、本稿では確認できませんでした。

9. 素材技術者の視点:同じ材料で区分が変わる、材料を変えると手続きが動く

素材技術者の読みどころ①:材料が同じでも、使用目的と使用者が変われば、審査の中心が変わる

第4章のK234070の決定概要は、店頭販売用の連続血糖測定システムが、先例の処方用機器と同一のハードウェア・材料・化学組成・動作原理・エネルギー源で、区分と使用目的が変わった例でした事実。 材料の側から見ると、規制上の「区分」は、材料の組成そのものでなく、その材料を誰が・どこで・何のために使うかに紐づいています(本稿の解説)。家庭用では、材料の評価に加え、使用者が正しく使えるか、自分が対象か分かるかという試験が、審査の中心に加わります。

素材技術者の読みどころ②:材料を変えると、規制の手続きが動く

21 CFR 807.81(a)(3)は、すでに市販している機器を「設計、構成部品、製造方法、使用目的」で大きく変更するとき、新しい510(k)が必要だと定めています。必要になる変更の例として、「機器の安全性または有効性に大きく影響しうる変更、たとえば、設計、材料、化学組成、エネルギー源、または製造プロセスの大きな変更」が挙げられています事実。 さらに807.100(b)(2)(ii)(A)は、先例と異なる技術的特性の例として、「材料、設計、エネルギー源などの大きな変更」を挙げ、そのときは、提出データで先例と同等に安全かつ有効であることを示し、異なる安全性・有効性の問いを生じないことを要求します事実。

  • 例外:あらかじめ認可されたPCCP(事前に決めた変更計画)に沿った変更には、新しい510(k)は要りません(807.81(b)(1)(ii))事実。PCCPは『AIと機械学習による解析』編で扱っています。
  • 解説(本稿の読み取り):粘着剤、電極材料、酵素の固定化の材料、膜、封止材、基材の変更が、これに当たるかは、安全性・有効性への影響の大きさで判断されます。FDAは、この判断のためのガイダンス「Deciding When to Submit a 510(k) for a Change to an Existing Device」(2017年10月)を出しています[参考資料35]。本稿では、その本文の判断フローには立ち入りません。
  • K234070の読み取り:この決定概要は、生体適合性や化学・材料の特性評価などの非臨床試験が、先例の結果の再利用に支えられていると書いています。材料を変えれば、この再利用が成り立たなくなるおそれがあります(本稿の解説)。
素材技術者の読みどころ③:装着期間や接触の仕方が、EUでは区分を動かす

MDRの附属書VIIIは、使用期間を、一時的(60分未満)、短期(60分〜30日)、長期(30日超)と定義します事実。体の表面を貫く手術的侵襲機器は、規則7で、短期なら原則クラスIIa、規則8で、長期なら原則クラスIIbです(例外は、心臓・中心循環系・中枢神経系との接触など)事実。 したがって、貫通するセンサーの想定の装着期間を、30日以内から30日超へ延ばす設計変更は、この規則のもとでは、使用期間の区分が「短期」から「長期」に変わり、原則のクラスが動く可能性があります(本稿の解説。個別の機器の分類は断定しません)。材料の耐久性や生体適合の評価が、区分に直結しうるということです。

皮膚に貼る材料:生体適合性の枠組み

FDAのガイダンス「Use of International Standard ISO 10993-1」(2023年9月)は、人体に直接または間接に接触する機器の部材について、生物学的反応のおそれを評価するための考え方を示しており、リスクにもとづく方法で試験の要否を判断すること、化学的評価の推奨、ナノ・サブミクロンの部材や、その場で重合する材料などの試験試料の作り方、そして、材料が無傷の皮膚だけに接触する場合の勧告を含みます事実。 ISO 10993-1は、2025年版(題名「Biological evaluation of medical devices — Part 1: Requirements and general principles for the evaluation of biological safety within a risk management process」)が発行されています事実。 粘着剤を使う貼付型センサーの生体適合性は、本シリーズ『パッチ型センサーと皮膚接着』編で扱っています。

家庭環境が材料と設計に求めること

家庭の条件(FDAガイダンスの挙げる項目)材料・設計の関心(解説)
温度・湿度の変動、持ち運び、旅行試験紙の酵素・試薬や、電極、粘着剤の保存安定性。OTC血糖測定ガイダンスは、環境条件をフレックス試験で評価し、使用者は保管・取り扱い条件のばらつきを受けやすい、と書く
液体・固体・空気中の粒子の侵入、ペット、たばこの煙、家庭用化学物質筐体・シール・接点の設計と材料。非滅菌環境での使用を前提にする
気圧の変化(山、航空機)密閉容器やバリア膜、ガスの発生を伴う材料の変形・性能
落下・衝撃・乱暴な取り扱い、輸送基材と接合部の機械的強度。FDAは、IEC 60601-1-11系の規格と、ASTM D4169(輸送容器・システムの性能試験)を参照している
清掃・消毒を家庭の手近な用品と簡単な手順で行う耐薬品性、表面の材料。専用の滅菌用品は使えない前提

左列はFDA「Design Considerations for Devices Intended for Home Use」[参考資料16]の項目、右列は本稿の解説です。OTC血糖測定ガイダンス[参考資料15]の記述も含みます。

10. 過剰な主張への注意

以下は、公開資料を読むときに「何を確かめるか」の整理です。製品の良し悪しを判断するものではなく、読み手個人への助言でもありません。

見かける表現確かめたいこと(資料の読み方)手がかりになる公的文書
「FDA承認済み」510(k)の適合(clearance)、De Novoの認可、PMAの承認(approval)のどれか。使用目的(年齢、処方用かOTCか、併用する機器)は何かFDAは510(k)を「clears」、PMAを「approval」と書き分ける事実
「医療グレード」どの区分での主張か。一般的なウェルネスの製品がこの語を使うと、方針の対象から外れるFDAのウェルネスの方針(2026年)。「医療グレード」の主張は対象外の指標の一つ事実
「CEマーク取得」MDR/IVDRのどのクラスか。指定機関が関与したか。旧指令の機器の移行期限の対象かMDR第52条、IVDR第48条、規則(EU) 2024/1860事実
「家庭で使える」OTCか、処方で入手する家庭用か。使用者による試験(人数、訓練なし、読解水準)が行われたか。環境条件の試験はあるかOTC血糖測定ガイダンス、FDAの家庭用機器ガイダンス事実
「血糖がわかるウェアラブル」皮膚を貫くか。臨床で使う値に似た値を、妥当性の確認なしに出していないか。医療目的か、ウェルネス目的かウェルネスの方針の6つの条件。CGMや血糖測定器は対象外事実
「CLIA免除だから正確」免除は検査の複雑さの区分で、精度の保証とは別。家庭用の適合は免除に分類されるFDAのCLIA分類、42 CFR 493.15事実
この記事のまとめ
  • FDAの3つのクラスと3つの道:510(k)は適合(実質同等)、De Novoは先例のない低〜中リスクの機器の新規分類、PMAはクラスIIIの承認。De Novoは受理後120日、510(k)の判断は通常90日が目安です事実
  • 2015〜2025年に、510(k)は33,491件、新規のPMAは320件(約105対1)本稿の計算
  • 家庭用は使用目的と使用者で決まります。OTCの血糖測定は、350人以上の使用者評価、3ロット、読解水準などを勧告されます事実
  • CLIAの免除:家庭用として適合した検査は免除に分類されます。すべての基準が2点だと、14点で高度になります事実本稿の計算
  • 最初のOTC iCGMは、先例とハードウェア・材料が同一でした。変わったのは使用目的と人間工学の試験です事実
  • ウェルネスの線引き:皮膚を貫く機器や、CGM・血糖測定器、臨床行動を促す出力は、一般的なウェルネス製品ではありません(FDA、2026年1月)事実
  • 日本は届出・認証・承認、EUはMDR・IVDRと指定機関。IVDRの移行期限は条件つきの未確定/将来の扱いです

11. 課題と、確認できなかったこと

(1) 日本の個別機器のクラスと、日本の家庭用規定

血糖測定器、連続血糖測定システム、貼付型センサーなど、個別の一般的名称のクラスは、一次情報で確認できませんでした。日本の家庭用に特化した規定や、IEC 60601-1-11に対応するJIS規格の有無・版も、確認できませんでした。

(2) EUの最新の改正

本稿は、規則(EU) 2024/1860(2024年7月9日官報)までの移行期限を確認しました。2026年10月の時点で、MDR・IVDRに対するさらなる改正や移行期限の変更があったかは、確認できませんでした未確定/将来。

(3) 処方用の現場検査(POC)のガイダンス

FDAの「Blood Glucose Monitoring Test Systems for Prescription Point-of-Care Use」は、OTC向けガイダンスの記述で存在を確認しましたが、本文は読んでいません。処方用の現場検査の要件の比較は、本稿ではできていません。

(4) De Novoと各経路の件数

図2は510(k)とPMAだけを集計しています。De Novoの年ごとの件数は集計していません。openFDAの記録は未検証の部分を含み、傾向を見るための集計です。

(5) 個別の製品の確認方法

本稿は、制度の枠組みを整理したもので、個別の製品がどの区分で、どの使用目的で適合・認可・承認されているかは調べていません。FDAの510(k)・De Novo・PMAのデータベース、PMDAの医療機器情報、EUDAMEDなどの公式データベースで、使用目的を含めて確認する必要があります。

12. 用語集

510(k)
市販前届出。先例と実質同等であることを示す。FDAの命令で「適合(clears)」となる。
De Novo
先例のない低〜中リスクの機器を、クラスIまたはIIに新規分類する道。
PMA
市販前承認。クラスIIIの機器が対象で、FDAの最も厳格な審査。
一般管理/特別管理
全機器に共通の基本的な管理/クラスIIに追加する、性能基準、市販後調査などの管理。
先例(predicate)
510(k)で比較の相手とする、適法に市販されている機器。
実質同等(SE)
同じ使用目的で、技術的特性が同じ、または異なっても同等に安全かつ有効で、異なる問いを生じないこと。
体外診断用機器(IVD)
人体から採取した検体を検査して診断に使う試薬・機器・システム。日本では医薬品として規制。
OTC/Rx
店頭で購入できる/処方(免許を持つ医療者の指示)が必要。
CLIA
米国の臨床検査室の規制。検査を免除・中等度・高度の複雑さに分ける。
一般的なウェルネス製品
一般的な健康状態の維持・向上だけを目的とし、低リスクの製品。FDAは機器として審査しない方針。
届出/認証/承認(日本)
クラスIの自己認証/第三者認証機関による認証/厚生労働大臣の承認(PMDAが審査)。
MDR/IVDR
EUの医療機器規則(2017/745)/体外診断用医療機器規則(2017/746)。
指定機関(notified body)
EUの規則にもとづいて指定された、適合性評価を行う機関。
家庭医療環境
IEC 60601-1-11では、患者が暮らす住居と、患者がいる屋内外のその他の場所(医療者が常にいる専門施設を除く)。
フレックス試験
機器の動作範囲の限界を試し、性能のばらつきへの強さを確かめる試験。

13. 参考資料(一次情報)

  1. FDA「Classify Your Medical Device」(2026年8月26日時点の表示) — fda.gov
  2. eCFR「21 CFR Part 860 Medical device classification procedures」(860.3 定義、860.200〜860.260 De Novo) — ecfr.gov
  3. FDA「Premarket Notification 510(k)」 — fda.gov
  4. eCFR「21 CFR 807.81 When a premarket notification submission is required」 — ecfr.gov
  5. eCFR「21 CFR 807.100 FDA action on a premarket notification」 — ecfr.gov
  6. FDA「De Novo Classification Request」 — fda.gov
  7. FDA「Premarket Approval (PMA)」 — fda.gov
  8. eCFR「21 CFR 814.1 Scope(Premarket approval of medical devices)」 — ecfr.gov
  9. FDA「CLIA Categorizations」 — fda.gov
  10. eCFR「42 CFR 493.15 Laboratories performing waived tests」 — ecfr.gov
  11. eCFR「21 CFR 801.109 Prescription devices」 — ecfr.gov
  12. eCFR「21 CFR 809.3 Definitions(in vitro diagnostic products)」 — ecfr.gov
  13. eCFR「21 CFR 862.1345 Glucose test system」 — ecfr.gov
  14. eCFR「21 CFR 862.1355 Integrated continuous glucose monitoring system」 — ecfr.gov
  15. FDA「Self-Monitoring Blood Glucose Test Systems for Over-the-Counter Use」2020年9月29日(PDF本文を確認) — fda.gov
  16. FDA「Design Considerations for Devices Intended for Home Use」2014年11月24日(PDF本文を確認)、ガイダンスのページ — fda.gov
  17. FDA「General Wellness: Policy for Low Risk Devices」2026年1月6日(PDF本文を確認)、ガイダンスのページ — fda.gov
  18. FDA「510(k) K234070 決定概要」(SE letter、2024年3月5日適合) — accessdata.fda.gov
  19. openFDA「Device APIs」(製品分類・510(k)・PMAの記録を本稿が集計) — open.fda.gov
  20. FDA「Use of International Standard ISO 10993-1」2023年9月、ガイダンスのページ — fda.gov
  21. ISO「ISO 10993-1:2025」 — iso.org
  22. PMDA「医療機器分類と薬事審査関係部署について」(PMDA医療機器ユニット) — pmda.go.jp
  23. PMDA「医療機器」(クラス分類と審査手続きのページ) — pmda.go.jp
  24. PMDA体外診断薬審査室「体外診断用医薬品の開発・承認申請・審査について」2019年3月5日 — pmda.go.jp
  25. EUR-Lex「Regulation (EU) 2017/745(MDR)」 — eur-lex.europa.eu
  26. EUR-Lex「Regulation (EU) 2017/746(IVDR)」 — eur-lex.europa.eu
  27. EUR-Lex「Regulation (EU) 2024/1860」(2024年6月13日、官報2024年7月9日) — eur-lex.europa.eu
  28. IEC「IEC 60601-1-11:2015+AMD1:2020 CSV」 — webstore.iec.ch
  29. ISO「ISO 15197:2013」 — iso.org
  30. IEC「IEC 62366-1:2015+AMD1:2020 CSV」 — webstore.iec.ch
  31. IEC「IEC 61010-2-101:2018」 — webstore.iec.ch
  32. ISO「ISO 14971:2019」 — iso.org
  33. ISO「ISO 13485:2016」 — iso.org
  34. 厚生労働省「改正薬事法のポイント ~承認・認証制度及び販売規制~」(PMDA掲載の旧資料、作成年は資料に記載なし) — pmda.go.jp
  35. FDA「Deciding When to Submit a 510(k) for a Change to an Existing Device」2017年10月、ガイダンスのページ — fda.gov

14. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
FDAが約1,700種類の機器のタイプを16の分野に分け、3つのクラスに割り当てていること。クラスの定義の概要。クラスIの約74%(572件)が510(k)免除であること。クラスIII以外は原則510(k)、先例のないクラスIII前法機器の例外FDA「Classify Your Medical Device」[参考資料 1]https://www.fda.gov/medical-devices/overview-device-regulation/classify-your-medical-device事実
クラスI・II・IIIの定義(860.3)。De Novo請求の定義、目的と提出の2つの道(860.200)、受理後120日の審査(860.240)、認可の命令と30日以内の連邦官報告示(860.260)21 CFR Part 860[参考資料 2]https://www.ecfr.gov/current/title-21/chapter-I/subchapter-H/part-860事実
510(k)が実質同等の判断で、その命令が機器を「clears」とすること。判断は通常90日以内。命令を受けるまで販売できないこと。先例の考え方。De Novoで分類された機器は先例になることFDA「Premarket Notification 510(k)」[参考資料 3]https://www.fda.gov/medical-devices/premarket-submissions-selecting-and-preparing-correct-submission/premarket-notification-510k事実
新しい510(k)が必要な変更(設計・材料・化学組成・エネルギー源・製造プロセスの大きな変更、使用目的の大きな変更)。認可されたPCCPに沿った変更は不要21 CFR 807.81[参考資料 4]https://www.ecfr.gov/current/title-21/chapter-I/subchapter-H/part-807/subpart-E/section-807.81事実
実質同等の判断の基準(同じ使用目的、技術的特性、材料などの大きな変更でも同等で異なる問いを生じない)。FDAの行動の種類21 CFR 807.100[参考資料 5]https://www.ecfr.gov/current/title-21/chapter-I/subchapter-H/part-807/subpart-E/section-807.100事実
De Novoの2つの出し方、クラスI/IIに分類する道であること、後続の先例になることFDA「De Novo Classification Request」[参考資料 6]https://www.fda.gov/medical-devices/premarket-submissions-selecting-and-preparing-correct-submission/de-novo-classification-request事実
PMAがクラスIIIのFDAの最も厳格な手続きで、承認を受けてから販売すること。要件を満たさないクラスIIIは不良品とされることFDA「Premarket Approval (PMA)」[参考資料 7]https://www.fda.gov/medical-devices/premarket-submissions-selecting-and-preparing-correct-submission/premarket-approval-pma事実
21 CFR 814の適用範囲(クラスIIIなど)21 CFR 814.1[参考資料 8]https://www.ecfr.gov/current/title-21/chapter-I/subchapter-H/part-814/subpart-A/section-814.1事実
CLIAの免除・中等度・高度、スコアカードの7つの基準と12点の境界、家庭用として適合・承認された検査は免除、未分類は高度、申請による免除FDA「CLIA Categorizations」[参考資料 9]https://www.fda.gov/medical-devices/ivd-regulatory-assistance/clia-categorizations事実
免除検査の基準3つと、家庭用として適合した血糖測定機器による血糖42 CFR 493.15[参考資料 10]https://www.ecfr.gov/current/title-42/chapter-IV/subchapter-G/part-493/subpart-A/section-493.15事実
処方機器の条件と「Rx only」の表示21 CFR 801.109[参考資料 11]https://www.ecfr.gov/current/title-21/chapter-I/subchapter-H/part-801/subpart-D/section-801.109事実
体外診断用製品の定義21 CFR 809.3[参考資料 12]https://www.ecfr.gov/current/title-21/chapter-I/subchapter-H/part-809/subpart-A/section-809.3事実
グルコース試験システムの定義とクラスII21 CFR 862.1345[参考資料 13]https://www.ecfr.gov/current/title-21/chapter-I/subchapter-H/part-862/subpart-B/section-862.1345事実
iCGMの規則(862.1355)の使用者別の区分と特別管理(臨床性能)21 CFR 862.1355[参考資料 14]https://www.ecfr.gov/current/title-21/chapter-I/subchapter-H/part-862/subpart-B/section-862.1355事実
OTC血糖測定ガイダンス:対象(NBW、OTCと処方用の別ガイダンス)、CGMなどは対象外、ISO 15197が不十分とする点、350人以上の使用者評価、10%以上の未経験者、付属説明書だけ・訓練なし、8年生以下の読解水準、10バイアル・3ロット、ロット出荷基準、95%±15%・99%±20%、フレックス試験、ヘマトクリット30〜55%。2020年9月29日、QMSRに関する冒頭の記載FDA OTC血糖測定ガイダンス(PDF本文を確認)[参考資料 15]https://www.fda.gov/media/87721/download事実
家庭用機器の定義、使用者の定義、環境条件(汚染物質、温度、湿度、気圧)、設計によるリスク管理の優先、機械的強度の参照規格、輸送のASTM D4169。2014年11月24日FDA家庭用機器ガイダンス(PDF本文を確認)[参考資料 16]https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/design-considerations-devices-intended-home-use事実
ウェルネスの方針:2026年1月6日版、キュアズ法520(o)(1)(B)、2つの類型、非侵襲のセンシングの6つの条件、CGM・血糖測定器などは対象外、対象外となる表示の5項目、通知の条件、低リスクの3つの質問、含まれても安全・有効が示されたことを意味しないFDAウェルネスの方針(PDF本文を確認)[参考資料 17]https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/general-wellness-policy-low-risk-devices事実
K234070の使用目的、先例とのハードウェア・材料などの同一性、非臨床試験の再利用、人間工学試験、15日間の臨床試験、決定日(2024年3月5日)FDA 510(k)決定概要(PDF本文を確認)[参考資料 18]https://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/reviews/K234070.pdf事実
製品コードの名称・クラス・規則番号、各コードの最初の決定の日付と種類、記録の件数、年ごとの510(k)(実質同等)とPMA(新規の承認)の件数openFDAの製品分類・510(k)・PMAの記録を本稿が集計(2026年10月に照会)。未検証の部分を含む公開データ[参考資料 19]https://open.fda.gov/apis/device/本稿の計算
FDAのISO 10993-1ガイダンス(2023年9月)の内容:リスクにもとづく試験の要否、化学的評価、無傷の皮膚だけに接触する材料の勧告FDAガイダンスのページ[参考資料 20]https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/use-international-standard-iso-10993-1-biological-evaluation-medical-devices-part-1-evaluation-and事実
ISO 10993-1:2025の題名ISOのページ[参考資料 21]https://www.iso.org/standard/84512.html事実
日本の医療機器の区分:一般(クラスI)の届出(自己認証、PMDA審査なし)、管理(クラスII)の第三者認証と、基準外の大臣承認、高度管理(クラスIII・IV)の大臣承認PMDAの医療機器分類の資料[参考資料 22]https://www.pmda.go.jp/files/000273968.pdf事実
クラスIIIで認証基準があるものが2014年11月25日以降、第三者認証も可能なこと。審査機関の分担PMDAのページ[参考資料 23]https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0028.html事実
体外診断用医薬品のクラスI〜IIIの考え方と手続き、一般用検査薬がクラスII。2019年3月5日の資料PMDA体外診断薬審査室の資料(PDF本文を確認)[参考資料 24]https://www.pmda.go.jp/files/000228749.pdf事実
MDRのクラスI・IIa・IIb・IIIの適合性評価(第52条)、附属書VIIIの期間の定義と規則4・6・7・8・10・22の内容、指定機関の定義Regulation (EU) 2017/745[参考資料 25]https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32017R0745事実
IVDRのクラスA〜Dの手続き(第48条)、規則1〜7のうち規則3・4・5、自己検査用と現場検査用の追加評価、EU基準検査室と専門家パネルRegulation (EU) 2017/746[参考資料 26]https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32017R0746事実
旧指令の機器の移行期限(クラスD 2027年12月31日、C 2028年12月31日、B・滅菌A 2029年12月31日)。規則2024/1860の日付Regulation (EU) 2024/1860[参考資料 27]https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/HTML/?uri=CELEX:32024R1860未確定/将来
IEC 60601-1-11:2015+A1:2020の題名・版・発行日・家庭医療環境の定義IEC Webstore[参考資料 28]https://webstore.iec.ch/publication/67384事実
ISO 15197:2013の題名・適用範囲・改訂作業中であることISOのページ[参考資料 29]https://www.iso.org/standard/54976.html事実
IEC 62366-1:2015+A1:2020の題名IEC Webstore[参考資料 30]https://webstore.iec.ch/en/publication/67220事実
IEC 61010-2-101:2018の題名と自己検査用IVDを含む適用範囲IEC Webstore[参考資料 31]https://webstore.iec.ch/en/publication/60197事実
ISO 14971:2019の題名ISOのページ[参考資料 32]https://www.iso.org/standard/72704.html事実
ISO 13485:2016の題名ISOのページ[参考資料 33]https://www.iso.org/standard/59752.html事実
日本の機器のクラスが一般的名称ごとに決まるという旧資料の説明厚生労働省の旧資料(PMDA掲載)[参考資料 34]https://www.pmda.go.jp/files/000160413.pdf事実
510(k)の変更の判断のためのFDAのガイダンス(2017年10月)の存在FDAガイダンスのページ[参考資料 35]https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/deciding-when-submit-510k-change-existing-device事実
CLIAスコアカードの点数の幅(7〜21点)、すべて2点で14点・高度になること、12点以内に収める例本稿の計算。FDAのページに記載の7つの基準・1〜3点・12点の境界にもとづく単純な足し算本稿の計算
2015〜2025年の合計(510(k) 33,491件、PMA 320件、比約105対1)本稿の計算。openFDAの決定日・決定コードによる集計で、De Novoは含まない。比は制度の優劣を示さない本稿の計算
3つの道の整理。家庭用が使用目的と使用者で決まるという読み取り。材料の変更と510(k)・PCCPの関係の読み取り。装着期間とMDRの区分の関係の読み取り。EU規則4の血液中のグルコースが例外に含まれないことからの読み取り。日米欧のIVDの法的位置づけの違いの整理。過剰な主張の確認表公表内容にもとづく本記事の整理・解説。各社・各機関が表明した見解ではない解説
日本の個別機器のクラスと家庭用の規定、対応するJIS規格、EUの最新の改正、処方用POCのガイダンスの本文、De Novoの件数本稿の調査範囲では確認できなかったため記載していない解説
図1・図3・図5・図6が説明のための作図であること、図2・図4が本稿の集計を含む作図であること、ヒーロー画像と図7がAI生成イメージであること本記事による注記解説

最終更新:2026年10月/出典は一次情報(FDA・厚生労働省・PMDA・EUR-Lexの公表資料、21 CFR・42 CFR、規格団体のページ)に限定しています。 区分の整理や材料側の読み取りを含むため、それらは「解説」として出典付きの事実と区別しています。 日本の個別機器のクラスと家庭用の規定、JIS規格の対応、EUのMDR・IVDRの最新の改正、処方用現場検査のガイダンスの本文、De Novoの件数については、確認できなかったため記載していません。 図2・図4の件数は、openFDAの公開記録を本稿が集計したもので、未検証の部分を含みます。