主要成果:変換効率の記録更新
2026年、太陽電池の変換効率において大きな進展があった。LONGiは、ペロブスカイト・シリコンタンデムセルの効率が35.5%に達したことを発表した。この数値は欧州太陽光テスト施設(European Solar Test Installation)によって認証されており、同社が2025年4月に米国国立岩石研究所(National Laboratory of the Rockies)で認証した34.85%という前回の記録を更新したものとなる。
また、従来のシリコン単一接合セルにおいても、LONGiは2026年9月に28.29%という記録を樹立した。単一接合セルの効率限界は約33.7%とされるが、タンデムセルはこの天井を2023年後半に突破し、さらなる高効率化を実現している。
技術詳細:研究用セルと商用モジュールの乖離
上述の35.5%という数値は、制御された環境下で製造された研究用セルの結果である。実際の商用パネル(モジュール)では、セル間の隙間や配線、ガラスによる損失、量産時の許容誤差があるため、効率は低下する。LONGiは、研究段階で26.4%の効率を記録したバックコンタクトモジュールを開発しており、量産モデルでは現在25%の効率に達しているという。
2026年時点の一般的な住宅用太陽光パネルの効率は20%から23%の間であり、10年前の標準であった15%から大幅に向上している。また、長期的な性能維持についてもデータが出ており、1995年に設置されたFirst Solarの前身企業の薄膜モジュールは、25年後の時点で初期性能の約88%を維持しており、年平均の劣化率は0.5%であった。
背景:現在の市場で利用可能な技術
現在の市場では、TOPConやヘテロ接合(HJT)などの高効率シリコンパネルが主流となっている。特にTOPConは、2026年のITRPV業界ロードマップにおいて、2025年時点で主要なセル技術であったとされている。また、電極を裏面に配置して表面の遮光を減らすバックコンタクト設計を組み合わせた製品が、住宅・商業用の最高効率パネルとして市場シェアを拡大している。
- TOPCon:薄いトンネル酸化層を追加したパスバシベーション接合セル。主流の住宅・商業・公共用パネルに採用。
- ヘテロ接合(HJT):結晶ウェハを薄いアモルファスシリコン層で挟んだセル。プレミアム製品に採用。
- バックコンタクト:すべての電気接点を裏面に配置する構造。最高効率の製品に採用。
今後の展望:次世代技術の導入フェーズ
今後の展開として、ペロブスカイト・シリコンタンデムパネルは、限定的な公共規模のプロジェクトやパイロット出荷の段階に入っている。また、消費者向け電子機器向けのフレキシブル太陽電池も登場し始めている。一方で、大規模な透明太陽光発電ウィンドウ、超軽量ファブリックセル、単一接合ペロブスカイト、宇宙太陽光発電などは、依然として実験段階にある。ペロブスカイト革命は現実のものとなっているが、住宅用として広く普及するにはまだ数年を要すると見られている。
元記事: https://www.greenlancer.com/post/solar-panel-technology-trends
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