Optical I/O|WiwynnらによるCPOの実装、動作実証と運用課題の解決策

Anders Storm (ブログ) アメリカ
概要
Wiwynn、Ayar Labs、GUCの3社が、CPO(共同パッケージ光学)を搭載したコンピューティングシステムの動作実証に成功した。GUCのASICパッケージにAyar LabsのTeraPHY光学エンジンとSuperNova光源を統合し、リアルタイムのヘルス・テレメトリのストリーミングを実現している。これにより、光学I/Oの議論は「動作するか」という段階から、ハイパースケーラーが求める「大規模に運用・管理できるか」という実用性の段階へ移行した。
詳細

主要成果

2026年10月13日、Wiwynn、Ayar Labs、GUCの3社は、OCP Global Summit 2026において、光学I/Oを実装したコンピューティングシステムのライブデモンストレーションを実施した。このシステムは、GUCのASICパッケージ、Ayar LabsのTeraPHY光学エンジンおよびSuperNova光源で構成されており、リアルタイムでヘルス・テレメトリをストリーミングすることが確認された。これは、CPO(Co-Packaged Optics)が単なるアーキテクチャ上の検証段階を脱し、システムレベルでの機能証明に達したことを意味する。

技術・詳細

今回の実証では、ハイパースケーラーの運用チームが導入判断に不可欠とする「運用管理能力」に焦点が当てられている。具体的には以下の3点が証明された。

  • リンクの稼働確認:マルチチップパッケージ内部の光学エンジンからテレメトリを継続的に収集し、リアルタイムで表示することで、システム内での光学リンクの確立を証明した。
  • 熱ドリフトの制御:リングベースの光学I/Oにおける最大の課題とされる熱ドリフトに対し、チューニングサブシステムが熱および波長のドリフト(TXヒーターの動作)を追跡し、アイ高さ、OMA、消光比を安定して維持できることを示した。これはプロダクション形式のシャーシ内で管理された初の事例とされる。
  • 保守性の確保:着脱可能なファイバーアタッチユニットとシャーシ内ファイバールーティングを実装し、コンピューティングシステムレベルでの製造可能性とサービス性を提示した。

背景・業界の文脈

光学I/Oの実装は、この9ヶ月間で3つの段階を経て進展してきた。まず2026年3月11日にAyar LabsとWiwynnが、1,024個のアクセラレータをスケールアップし、それぞれ100 Tbps以上の光学接続を持つHVDC対応ラックアーキテクチャを設計した。続く2026年5月のComputexでは、32個のコンピューティングトレイ、64個のAI ASICを搭載し、合計800 TB/s以上の光学帯域幅を持つフル光学スケールアップラックが展示された。今回のOCPでのデモは、これらが「理論上可能か」という段階から「実際に動作し、管理可能か」という段階へ進んだことを示している。

今後の展望

ゴールドマン・サックスの2026年4月のレポート「Optical Networking: The Next Mega Trend in AI Infrastructure」では、AIインフラにおける光学ネットワーキング市場が、2028年までに約150億ドルから1,540億ドルへと成長すると予測されており、そのうち約1,060億ドルがスケールアップ領域になると分析されている。今回の実証は、この市場ロードマップにおけるミッシングピースを埋めるものであり、光学I/Oの社会実装に向けた重要なマイルストーンとなる。

元記事: https://andersstorm.substack.com/p/the-light-is-on-wiwynn-ayar-labs

毎週の技術動向レポートを無料でお届け

各分野の分析レポートを読む価値があるかどうか一目で判断できるインフォグラフィックをメールで受け取れます。

📢 メールマガジンに無料登録(週刊・技術動向レポート)

ご登録いただくと、Troy-Technical から週刊で技術動向レポート(メールマガジン)をお届けします。

  • 取得したメールアドレス・選択分野は配信目的にのみ使用します。
  • 第三者へ提供することはありません。
  • 配信はいつでも解除できます(各メール下部のリンクから)。

詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

登録は1分・いつでも解除できます

この記事は Troy-Technical が公開しています。素材メーカーで技術開発に携わってきた技術者が、個人で運営しているサイトです。
運営者について / お問い合わせ info@troy-technical.jp
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次