田中貴金属グループ、次世代半導体向け高熱伝導ダイアタッチ材料をSEMICON Southeast Asia 2026で発表

田中貴金属グループ 日本
概要
田中貴金属グループは、SEMICON Southeast Asia 2026において、SiCやGaNなどの次世代半導体向けに高熱伝導率と高信頼性を実現する銀焼結ペーストおよびAgSn TLPシートを発表します。特に銀焼結ペーストは200 W/m·Kを超える熱伝導率、AgSn TLPシートは最大20mmの大型チップに対応し、高電流アプリケーション向けに設計されています。同社は貴金属回収・精製技術も紹介し、循環経済への貢献を強調します。
詳細

背景とパワー半導体市場の要求

電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、再生可能エネルギー、産業インフラといった分野では、システムの高効率化と小型化が急速に進展しており、それに伴いパワー半導体の重要性が増しています。特に、SiC(炭化ケイ素)やGaN(窒化ガリウム)といった次世代パワー半導体は、従来のシリコン(Si)デバイスと比較して、高耐圧、低損失、高速スイッチングといった優れた特性を持つため、これらのアプリケーションで広く採用され始めています。しかし、高出力密度での動作は、デバイス内部で大量の熱を発生させ、効率的な熱管理とデバイスを基板に強固に接合するダイアタッチ材料の高性能化が不可欠となっています。また、貴金属材料のサプライチェーンにおける持続可能性への配慮も、業界の新たな課題です。

主要な内容と田中貴金属グループの技術

田中貴金属グループは、SEMICON Southeast Asia 2026において、次世代パワー半導体の性能と信頼性を向上させるための先進的なダイアタッチ材料と、循環経済への取り組みを重点的に紹介すると発表しました。主な展示内容は以下の通りです。

  • 銀焼結ペースト: SiC、GaNなどのワイドバンドギャップ半導体に対応する導電性ダイアタッチ材料として、200 W/m·Kを超える極めて高い熱伝導率と、高温環境下での優れた信頼性を実現する銀焼結ペーストを展示します。この材料は、パワーサイクル中の熱機械的ストレスに対する耐性が高く、デバイスの長寿命化に貢献します。
  • AgSn TLPシート: 最大20mmの大型チップサイズに対応可能なAgSn(銀錫)過渡液相焼結(TLPS)シートも紹介されます。これは、高電流が流れるEV、HEV、産業インフラ向けの高出力アプリケーションにおいて、50 MPa以上の高い接合強度を提供し、長期信頼性を確保します。シート形状であるため、プロセスへの組み込みも容易です。
  • ボンディングワイヤー: 金、銀、銅、アルミニウム、パラジウム被覆銅など、幅広い種類のボンディングワイヤーも紹介します。これらのワイヤーは、半導体パッケージにおける電気的接続の信頼性を支える重要な要素です。
  • 貴金属回収・精製技術: 同社は、貴金属サプライヤーとしての強みを生かし、使用済み製品からの貴金属回収・精製技術も紹介します。これは、限られた資源の有効活用と、持続可能な社会の実現に貢献する循環経済への同社のコミットメントを示すものです。

影響と将来展望

田中貴金属グループが発表するこれらのダイアタッチ材料は、次世代パワー半導体の性能を最大限に引き出し、EVの電力変換効率向上や、再生可能エネルギーシステム、産業インフラの信頼性向上に不可欠な役割を果たすと期待されます。特に、高熱伝導率と高信頼性を両立する焼結材料は、SiC/GaNデバイスの適用範囲を拡大し、高出力・小型化トレンドを加速させるでしょう。また、貴金属回収・精製技術の提示は、材料メーカーがサプライチェーン全体の環境負荷低減と資源効率の向上に積極的に貢献する姿勢を示しており、持続可能なエレクトロニクス産業の構築に向けた重要な一歩となります。今後、パワー半導体市場の成長に伴い、これらの先進材料技術と循環型アプローチの需要はさらに高まると予測されます。

元記事: https://thhere.com/jcn-newswire/tanaka-to-showcase-advanced-semiconductor-materials-and-circular-economy-initiatives-at-semicon-southeast-asia-2026/

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