主要成果
NTTは、台湾の主要通信事業者である中華電信との協業により、日本と台湾を結ぶ「世界初の国際All-Photonics Network」の構築に成功しました。この革新的なネットワークは、約3,000kmという長距離を、片道わずか約17ミリ秒の超低遅延で100 Gbpsの光パスを提供することを実証しました。この成果は、光と電気の変換を最小限に抑えるNTTのIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想の具体的な進展を示すものです。
技術・臨床詳細
今回の国際All-Photonics Networkは、信号の伝送経路全体で光信号を維持し、電気信号への変換を極力排除する「オールフォトニクス」技術を基盤としています。これにより、従来のネットワークで発生していた電気-光変換による遅延や電力損失を劇的に削減することが可能となります。具体的には、日本と台湾間の約3,000kmの距離において、データが伝送される際の物理的な遅延が片道17ミリ秒に抑制されており、これは国際通信における画期的な低遅延性能です。提供される100 Gbpsの光パスは、現在のデータ通信ニーズを十分に満たし、将来的な大容量通信の基盤を築きます。NTTは、将来的にこの技術を用いて、現在のネットワークと比較して100倍の電力効率を達成するという野心的な目標を掲げています。
背景・業界文脈
グローバルなデジタル経済の発展、特にAI、IoT、クラウドサービスの普及は、通信ネットワークに対して、より大容量、低遅延、そして高効率なデータ伝送能力を求めています。従来の電気通信インフラでは、これらの要求に応える上で物理的・技術的な限界に直面していました。IOWN構想は、これらの課題を解決するためにNTTが提唱する次世代ネットワークビジョンであり、光技術を徹底的に活用することで、情報伝送のボトルネックを解消しようとしています。今回の日本と台湾間の国際APNの構築は、このIOWN構想が国際的な規模で実現可能であることを示す重要な実証であり、アジア太平洋地域におけるデジタル接続性の向上に貢献するものです。この技術は、データセンター間の高速連携、災害時の堅牢な通信、そして新たな国際協業モデルの創出にも繋がります。
今後の展望
NTTと中華電信による国際All-Photonics Networkの成功は、世界の通信インフラ開発に大きな影響を与えるでしょう。この技術は、アジア地域だけでなく、グローバル規模での超低遅延・大容量ネットワークの展開を加速させる可能性を秘めています。将来的には、このオールフォトニクス技術がさらに進化し、数百GbpsからTbps級の国際光パスが、さらに低い電力消費で実現されることが期待されます。これにより、遠隔医療、自動運転、メタバースといったリアルタイム性が極めて高いアプリケーションが、地理的制約を超えてシームレスに提供される未来が近づくでしょう。NTTは、この技術をさらに進化させ、世界のデジタル格差解消と持続可能な社会の実現に貢献していく方針です。
元記事: https://en.bloguru.com/ken/569294/the-future-of-data-transfer-is-light
毎週の技術動向レポートを無料でお届け
各分野の分析レポートを読む価値があるかどうか一目で判断できるインフォグラフィックをメールで受け取れます。
📢 メールマガジンに無料登録(週刊・技術動向レポート)
ご登録いただくと、Troy-Technical から週刊で技術動向レポート(メールマガジン)をお届けします。
- 取得したメールアドレス・選択分野は配信目的にのみ使用します。
- 第三者へ提供することはありません。
- 配信はいつでも解除できます(各メール下部のリンクから)。
詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
登録は1分・いつでも解除できます
