#12 韓中共同研究チーム、分子設計戦略でペロブスカイト単一太陽電池の変換効率27.6%を達成

Daum (DBR) 韓国
概要
韓国と中国の共同研究チーム(成均館大学パク・ナムギュ教授ら)が、ペロブスカイト単一太陽電池で世界最高水準となる27.6%の認証変換効率を達成しました。この成果は、外部補完ではなく分子設計レベルで結晶内部と表面を安定化させる戦略に基づいています。「3-PMPCl」添加剤とビスマス(Bi)電極の導入により、高温・光照射下で1011時間後も初期効率の93%以上を維持する高い安定性を確保しました。このブレイクスルーは、国際学術誌「サイエンス」に発表され、次世代太陽電池の性能向上に貢献します。
詳細

背景

ペロブスカイト太陽電池は、その高い光電変換効率と製造コストの優位性から、次世代太陽電池の有力候補として世界中で研究開発が進められています。しかし、さらなる効率向上と、特に実用環境下での長期安定性の確保は、商業化に向けた喫緊の課題として残されていました。これまでの安定性向上アプローチは、主に外部からの保護層や封止技術に依存していましたが、結晶材料自体の内部構造を安定化させる根本的な解決策が求められていました。

主要内容

韓国の成均館大学のパク・ナムギュ教授をリーダーとする韓中共同研究チーム(中国・華中科技大学などとの連携)は、ペロブスカイト単一太陽電池において、世界最高水準となる27.6%という認証光電変換効率を達成しました。この画期的な成果は、単なる外部補完に頼るのではなく、分子設計の次元でペロブスカイト結晶の内部と表面の両方を安定化させる革新的な戦略に基づいています。研究チームは、「3-PMPCl」と呼ばれる特殊な添加剤をペロブスカイト結晶の内部と表面に導入することで、結晶自体がより安定した構造を維持するように改善しました。この添加剤は、結晶成長プロセスを最適化し、欠陥密度を大幅に低減する効果があります。さらに、従来の銀(Ag)や金(Au)電極に代わり、ビスマス(Bi)電極を適用することで、効率は26.8%に若干低下するものの、太陽光レベルの連続光照射および高温環境下で1011時間後も初期効率の93%以上を維持するという、非常に高い動作安定性を実現しました。この研究成果は、国際的な学術誌「サイエンス」に掲載され、その技術的価値が認められました。

影響と展望

この韓中共同研究チームによる27.6%という高効率と優れた安定性の達成は、ペロブスカイト太陽電池の商業化に向けた主要な課題を解決する上で極めて重要な意味を持ちます。分子設計レベルでの安定化戦略は、デバイスの長期信頼性を根本的に向上させ、実用環境下での寿命延長に大きく貢献します。特に、低コストかつ豊富なビスマスを電極材料として利用できる可能性は、製造コスト削減にも繋がり、大規模生産における経済性を高めます。この技術は、高効率を維持しつつ耐久性を飛躍的に向上させることで、ペロブスカイト太陽電池が従来のシリコン系太陽電池と本格的に競合し、幅広いアプリケーションでの普及を加速させるでしょう。今後、大面積モジュールへのスケールアップや、さらに厳しい国際認証基準への適合に向けた研究開発が継続されることが期待されます。この成果は、国際協力が最先端技術開発において果たす役割の重要性を示すとともに、次世代太陽電池市場におけるアジア地域の存在感を一層高めるものです。

元記事: https://v.daum.net/v/20260515100715611

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次