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メタレンズとフラット光学 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

メタレンズとフラット光学
― 平らな板で光を集める技術の、材料・製造・限界と、実装の現在地

メタレンズは、波長より小さな柱(ナノピラー)を基板の上に並べ、柱の寸法や向きで光の位相を場所ごとに決めて、厚さ1 µm 前後の平らな板でレンズの働きをさせる光学素子です。 半導体の工場で作れること、複数のレンズを1枚にできることから、スマートフォンの深度センサー、LiDAR、AR/VR で試作と実用化が進んでいます。 一方で、色収差、効率、口径の三つはトレードオフにあり、単色の近赤外(深度センサー)と、広い波長を使う可視光の撮像では、難しさがまったく違います。この記事では、原理、位相の作り方、材料(TiO2・SiN・a-Si・GaN)、製造(電子線描画から半導体露光・ナノインプリントまで)、広帯域化の限界、実装の例、評価規格の読み方を、一次情報の範囲で整理します。

構成:査読論文(Science、Nature Nanotechnology、Nature Materials、Nature Communications、Nano Letters ほか)、ST・Metalenz・Lumotive の公式発表、ISO・IEC・JIS の公式ページを使用/確認日 2026年10月10日

曲面レンズと平らな光学チップを並べています
図1 概念画像(ImageGenで生成)。曲面レンズと平らな光学チップを並べています。柱は拡大模型で、チップの上に肉眼で見える大きな柱があるわけではありません。 実際の施設・製品・測定結果ではありません。
この記事の構成
  1. メタレンズとフラット光学(3行でつかむ)
  2. 原理 ― レンズの位相を、平らな面に写し取る
  3. 位相の作り方 ― 柱の太さで遅らせるか、向きで回すか
  4. 素材技術者の視点①:材料は「屈折率・吸収・作れる高さ」で選ぶ
  5. 本稿の計算:素子の数と、色収差のずれ
  6. 広帯域化の壁 ― 群遅延、口径、効率のトレードオフ
  7. 製造 ― 電子線描画から、半導体露光とナノインプリントへ
  8. 素材技術者の視点②:量産で効いてくること
  9. 実装の現在地 ― 深度センサー、LiDAR、AR/VR
  10. 実験室の性能と実装の違い
  11. 限界と、確認できなかったこと
  12. 評価・標準の読み方
  13. 用語集
  14. 参考資料(一次情報)
  15. 主張と出典の対応表(監査)
本記事の表記ルール

事実=公表資料に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=計画・予定・研究段階の事項であり、実績が確認できていないもの
このほか、材料設計上の読み取りは「解説」として区別しています。推測は太字で示します。

この記事の数値の読み方

ここに出てくる効率・開口数・口径の数値は、特定の波長・偏光・試料で測った研究室の結果、または企業の発表です。効率の定義(焦点のスポットに入った光の割合か、透過した光に対する割合か)は論文により異なり、条件の違う値を並べて優劣をつけないでください。 「世界初」や出荷数は発表した企業の主張で、独立した確認ではありません。企業や製品の優劣は論じません。 電磁波・音のメタマテリアルは前の記事(本シリーズ『メタマテリアルとメタサーフェス』編)、金属ナノ構造の共鳴は『プラズモニクスとナノフォトニクス』編で扱い、ここでは光学素子としての使い方に絞ります。

1. メタレンズとフラット光学(3行でつかむ)

  • レンズの「厚み」を「柱の寸法」に置き換える:普通のレンズは、ガラスの厚みの差で光路差(位相の差)を作ります。メタレンズは、平らな基板の上の波長より小さな柱の太さや向きで位相を作ります。Khorasaninejad と Capasso の概説は、メタレンズが超薄型・軽量・平らで、単一の露光工程の製造と垂直方向の集積の可能性から、屈折型・回折型レンズを置き換える、または補完しうると述べています事実[参考資料4]
  • 難しさは「広い波長」と「大きな口径」:1種類の波長なら、TiO2 のメタレンズで開口数0.8、効率66〜86%の集光が報告されています事実[参考資料1]。一方、可視光の全域で色収差を抑えると、報告された効率は20〜50%程度に下がり、口径・開口数・帯域の間に原理的な限界があります事実[参考資料5・6・7・8]
  • 実用化は「単色の近赤外」から:STMicroelectronics は2022年に、メタ光学素子を直接飛行時間(dToF)センサーに初めて搭載したと発表しました(企業発表)。深度センサーは、ほぼ単一の近赤外波長を使うので、色収差の問題を避けられます事実[参考資料17・18]
この記事でいちばん大事な一行

メタレンズの可否は、「何nmの波長を、どの口径で、どの効率で」使うかで決まります。 単色・小口径・近赤外なら実用品が出ており、広帯域・大口径の可視光の撮像は、材料・設計・計算処理を合わせて取り組む研究課題です。 「世界初」「従来のレンズに匹敵」という言葉は、必ず条件(波長・口径・効率の定義)とセットで読みます。

2. 原理 ― レンズの位相を、平らな面に写し取る

理想的な薄いレンズは、入射した平面波を、焦点に向かう球面波に変えます。そのために必要な位相は、レンズの中心から距離 r の位置で、焦点距離を f として、φ(r) = −(2π/λ)(√(r²+f²) − f)(λ は波長)という形になります(球面波に変える場合の一般的な式で、本稿の解説です)。 普通のレンズは、この位相を、ガラスの厚みを中心から縁へ変えて作ります。メタレンズは、同じ位相を、厚みが一定の平らな面の上に並べた柱の寸法で作ります。 Lin らは、厚さ100 nm のシリコン層を、密に並べたシリコンのナノビームのアンテナにパターニングして、可視域で透過型の高効率の格子、レンズ、アキシコンを実現しました。半導体は電子回路との集積や成熟した半導体製造技術で作れる利点がある、と述べています事実[参考資料3]。

左は曲面、右は面の微細構造で光の位相を調整する模型です
図2 概念画像(ImageGenで生成)。左は曲面、右は面の微細構造で光の位相を調整する模型です。線は光路の説明用で、実際に光る線やナノ構造の寸法ではありません。 光線の色は経路の識別用で、波長や色収差の補正を示しません。 形状・色・寸法は説明用です。数値と原文の対応は下の元図で確認できます。
元のSVG模式図と正確な説明を見る
同じ焦点をつくる二つの方法(概念図) 形状・柱の数・寸法は説明用で、実在のレンズの構造ではありません。 通常の凸レンズ メタレンズ 焦点 ガラスの厚みの差で位相を作る 焦点 柱の太さ・向きで位相を作る ※ 位相を柱の寸法で作る考え方は Arbabi ら[参考資料2]、Khorasaninejad ら[参考資料1]によります。
図2 概念図(ベクター作図)。通常のレンズは、ガラスの厚みの差で位相をつくります。メタレンズは、厚みが一定の平らな基板に、太さや向きの違う柱を並べて、場所ごとの位相の遅れを作ります。柱の数・形・寸法は説明用で、実在の製品の構造ではありません。

3. 位相の作り方 ― 柱の太さで遅らせるか、向きで回すか

位相を作る方法は、大きく2つあります(以下の分け方は、本稿の解説です)。

方法仕組み特徴報告例
伝搬位相柱の太さ・断面の形を変えて、柱の中を通る光の遅れを変える柱を短い導波路とみなせる。偏光に依存しない設計も可能Arbabi らは、高コントラストの誘電体の楕円断面ナノポストで、偏光と位相を完全に制御し、実測の効率は設計により72〜97%としています事実[参考資料2]
幾何学位相(回転)同じ形の柱を、場所ごとに回転させる。円偏光を入れると、回転角に応じた位相が付く位相が波長によらず回転角だけで決まる(Lee らの記述)。ただし円偏光を使う設計が多いKhorasaninejad らの TiO2 メタレンズ(NA 0.8)、Chen らの TiO2 ナノフィン。Chen らの測定では、直交する円偏光子を使って背景光を減らしている事実[参考資料1・5・14]

Park らの全ガラス・メタレンズは、均一な偏光であれば偏光によらず回折限界で集光すると報告しています[参考資料12]。偏光の扱いは設計ごとに違うため、偏光依存の有無は必ず確認します。

Khorasaninejad らは2016年に、アスペクト比の高い二酸化チタン(TiO2)のメタサーフェスで、開口数(NA)0.8のメタレンズを作りました。波長405・532・660 nm で回折限界の集光を示し、対応する効率は86・73・66%、サブ波長で離れたナノスケールの構造を分解して、最大170倍の倍率、市販の最先端の対物レンズに匹敵する像質、と述べています事実[参考資料1](波長ごとに設計した単色のレンズで、効率の定義は論文によります)。 Chen らによれば、TiO2 のナノフィンは電子線描画と原子層堆積(ALD)で作製でき、同じ論文のレンズ素子の高さは600 nm、素子の間隔は400 nm でした事実[参考資料5]。ALD 自体は本シリーズ『原子層堆積』編で扱っています。

4. 素材技術者の視点①:材料は「屈折率・吸収・作れる高さ」で選ぶ

材料報告された波長域作り方(報告)材料側の論点(解説を含む)
TiO2可視(405〜670 nm の報告)電子線描画とALD(Chen ら)。アスペクト比の高い構造(Khorasaninejad ら)事実[参考資料1・5]可視で吸収が小さい高屈折率材料の代表。作れる高さが群遅延の大きさを決める(第6章)
窒化シリコン(SiN)可視(Tseng らの RGB の撮像)石英ウェハにプラズマCVDで705 nm の SiN を成膜し、電子線描画で加工(Tseng らの方法)事実[参考資料16]半導体工場の標準的な薄膜。屈折率は TiO2 より低いため、同じ位相を得るのに高い柱が要る(本稿の解説)
シリコン(Si、a-Si)近赤外が中心。可視は吸収が出るLin らは100 nm 厚のSi層のナノビーム、Lee らはナノインプリントで作ったSiのナノロッド事実[参考資料3・14]Lee らは、シリコンの吸収が赤・緑・青で1%・8.2%・21.4%で、TiO2 や窒化物などの低損失材料で大きく減らせるが、CMOS で量産できることからシリコンを使った、と述べています事実[参考資料14]
窒化ガリウム(GaN)可視の全域(400〜660 nm の色消し)GaN の共鳴型の素子(Wang ら)事実[参考資料6]広帯域の色消しを狙う材料の一つ。基板・成膜の詳細は本稿では確認していない
石英(全ガラス)可視DUV 投影ステッパー露光で、4インチ石英ウェハに直径1 cm のレンズ45枚(Park ら)事実[参考資料12]吸収が小さい。ただし屈折率が低いので、高アスペクトの加工になる(本稿の解説)
樹脂+高屈折率の薄膜可視ナノインプリントで作った樹脂パターンに、薄い高屈折率膜をコート(Kim ら)事実[参考資料13]量産に向く方式。Kim らは、薄い高屈折率膜で光の閉じ込めを高め、変換効率が大きく上がったと述べる

波長域・方法は各論文の記載です。同じ列の材料の優劣は、波長・NA・口径・効率の定義が違うため、この表からは判断できません。

素材技術者の視点①:高屈折率と低吸収は両立しにくい

メタレンズの柱は、周囲(空気や基板)との屈折率の差が大きいほど、少ない高さで大きな位相の変化を作れます。一方、屈折率の高い半導体は、短い波長で光を吸収します。Lee らがシリコンで示した吸収(青で21.4%)は、この関係の具体的な数字です事実[参考資料14]。 可視光では、TiO2・SiN・GaN のようにバンドギャップが大きく、可視で透明な材料に移ります。近赤外(850〜940 nm)なら、シリコン系でも吸収の問題は小さくなります(本稿の解説)。 もう一つの制約は、作れる高さ(アスペクト比)です。Chen らは、群遅延は素子の高さを群速度で割ったものにあたり、材料と寸法で決まる、と述べ、TiO2 で約4.5 µm の高さの構造が約37 fs の群遅延に対応すると引用しています事実[参考資料5]。 つまり、メタレンズの材料開発は「透明で高屈折率」に加えて「高く、細く、均一に、広い面積で作れる」ことを同時に求められます(本稿の解説)。

5. 本稿の計算:素子の数と、色収差のずれ

(1) 素子の数

柱の間隔(ピッチ)を、Chen らの素子の例と同じ400 nm の正方格子と仮定します事実[参考資料5]。直径1 mm の円には約490万個、直径1 cm では約4.9億個、直径2 cm では約20億個の柱が入ります本稿の計算(円の面積÷ピッチの2乗。実際のレンズの柱の数は設計で変わります)。 Park らは、センチメートル級のメタレンズでは最大で数十億個のサブ波長構造を作る必要があり、大きさの拡張と量産の制約になる、と述べています事実[参考資料12]。She らは、設計ファイルの圧縮アルゴリズムで、直径1 cm のレンズの設計ファイルを3桁小さくしました事実[参考資料11]。

(2) 色収差のずれ

1種類の波長で位相を合わせた通常のメタレンズ(「回折型メタレンズ」)は、波長が変わると焦点の位置が動きます。Chen らは、焦点距離を周波数のべき乗で表し、回折型のメタレンズは周波数に比例して焦点距離が変わる(フレネルレンズに似た焦点のずれ)と述べています事実[参考資料5]。波長で書けば、焦点距離は波長に反比例します。 設計波長を532 nm とすると、450 nm では焦点距離が約1.18倍、650 nm では約0.82倍になります本稿の計算(焦点距離=設計波長での焦点距離×532 nm÷波長。近軸の近似)。

波長が変わると焦点がずれる ― 回折型メタレンズの計算 焦点距離 = 設計波長(532 nm)での焦点距離 × 532 nm ÷ 波長(近軸近似)。縦軸は設計波長の焦点距離を1とした比。 理想的な色消し(焦点距離が一定) 設計波長 532 nm(比 1.00) 450 nm:約 1.18 倍 650 nm:約 0.82 倍 0.7 0.8 1.0 1.2 1.4 400 450 500 550 600 650 700 波長(nm)→ ↑ 焦点距離の比 ※ 実際の色収差は、設計・材料の分散・口径で変わります。この図は、単一波長で位相を合わせたレンズの理想的な関係の計算です。
図3 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。設計波長で位相を合わせたレンズは、波長が短いと焦点が遠く、長いと近くなります。広い波長を使う撮像では、この焦点のずれを補正する必要があります。実在のレンズのデータではありません。

6. 広帯域化の壁 ― 群遅延、口径、効率のトレードオフ

色収差を消す(色消しにする)には、各波長の光が焦点に同じタイミングで届くように、位相だけでなく群遅延(光の波束が進む遅れ)と、その波長依存を、柱ごとに設計する必要があります。Chen らは、位相・群遅延・群遅延分散を同時に制御するナノフィンを設計し、470〜670 nm の回折限界の色消し集光・撮像を示しました。1層のナノ構造で、厚さは波長程度、開口数0.2の最初の設計の効率は500 nm で約20%です事実[参考資料5]。 Wang らは、GaN の共鳴型の素子で、焦点距離が400〜660 nm(中心波長の約49%の帯域)で変わらない色消しのメタレンズを、NA 0.106、可視全域の平均効率約40%で示しました事実[参考資料6]。 Shrestha らは、1200〜1650 nm で焦点距離がほぼ一定で、偏光によらない効率が最大50%の誘電体メタレンズを示し、レンズの直径、開口数、色消しの帯域幅の間の関係式を導いて、実験した色消しレンズが、その限界に達していると述べています事実[参考資料7]。

この限界を、本稿で数字にしてみます。Chen らは、色消しに必要な群遅延の範囲が、メタレンズの半径と開口数に比例する(小角近似で R×NA÷(2c))と述べています事実[参考資料5]。ここでは小角近似を使わず、幾何学で、縁と中心の光路差を光速で割った値を求めます本稿の計算。必要な遅延の範囲は、直径220 µm・NA 0.02で約3.7 fs、直径100 µm・NA 0.2で約17 fs、直径1 mm・NA 0.2で約170 fs、直径1 mm・NA 0.8で約830 fs、直径1 cm・NA 0.2で約1,700 fs です。

色消しに必要な群遅延の範囲と、柱が供給できる遅延(本稿の計算) 必要な範囲=縁と中心の光路差÷光速(空気中、理想的な薄いレンズ)。横軸は対数。 高さ600 nm:約5.5 fs TiO₂ 約4.5 µm:約37 fs 直径 220 µm・NA 0.02 約 3.7 fs 直径 100 µm・NA 0.2 約 17 fs 直径 1 mm・NA 0.2 約 170 fs 直径 1 mm・NA 0.8 約 830 fs 直径 1 cm・NA 0.2 約 1,700 fs 1 fs 10 fs 100 fs 1,000 fs 10,000 fs ※ 緑の破線は Chen らの記述[参考資料5]:4.5 µm 高の TiO₂ が約37 fs、600 nm 高のナノフィンはその約1/7(約5.5 fs)と、本稿が逆算した値。 ※ 赤い棒は、1段の素子では遅延が足りなくなる可能性が高い領域(本稿の推測)。実在のレンズの要求値ではありません。
図4 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。色消しには、縁と中心の遅延の差を、柱が賄える範囲に収める必要があります。口径と開口数が大きいほど必要な遅延は増え、1段の柱の高さでは足りなくなります。緑の破線は、柱の高さが供給できる遅延の目安です。

遅延は、口径と開口数にほぼ比例して増えます。Chen らが示した直径220 µm・NA 0.02 の色消しメタレンズは必要な範囲が約3.7 fs で、600 nm 高の素子(約5.5 fs)の範囲に収まる大きさです。一方、直径1 mm・NA 0.2 では約170 fs が必要で、4.5 µm 高の TiO2(約37 fs)でも足りません本稿の計算。推測:これが、色消しのメタレンズの報告が、小さな口径・低いNAに集中していることの背景の一つだと考えられます。 Presutti と Monticone は、あらゆる時間不変のシステムで、実現できる時間遅延と帯域幅の積が限られることから、メタレンズの帯域の限界を導き、これまでに設計されたすべてのメタレンズがその限界に従うと示しました事実[参考資料8]。

別の道が、計算処理との組み合わせです。Tseng らは、メタサーフェスの構造と画像復元のニューラルネットワークを同時に学習させる「ニューラル・ナノ光学」で、既存の方法より再構成誤差が1桁小さく、フルカラーのメタサーフェスとして最も広い視野、口径0.5 mm・F値2という最大の口径を示したと述べています事実[参考資料16]。 Li らは、複数のゾーンの建設的干渉と分散設計で、ミリメートル級の口径、高NA、サブミクロンの薄さの、赤・緑・青の色消しの回折限界集光を示し、ファイバー走査型の近接ディスプレイによる VR のシステムで実証しました事実[参考資料15]。

効率の数字の読み方

効率の定義が論文ごとに違います。Chen らは、焦点のスポットのパワーを、同じ口径を通る円偏光の入射光のパワーで割って効率を求めています事実[参考資料5]。他の論文は、透過光に対する割合、偏光変換効率、回折効率などを使うことがあります(本稿の解説)。 Engelberg らは、メタレンズの総合的な性能を評価する指標を提案し、最適な動作波長域の決定に適用しました事実[参考資料10]。共通の評価指標がまだ定着していないことの表れです(本稿の解説)。 メタレンズと従来の回折レンズの優劣については、議論があります。Engelberg と Levy は、メタレンズは回折光学を置き換えるのではなく拡張するもので、回折レンズと比べた利点については議論があるとして、論評を述べています事実[参考資料9]。

7. 製造 ― 電子線描画から、半導体露光とナノインプリントへ

メタレンズの課題は、波長より小さい柱を、センチメートル級の面に、均一に、安く並べることです(第5章の計算)。報告された製造法は、大きく3つの流れです。

報告されている製造の三つの流れ(概念図) 各論文の記載にもとづく整理で、工程の細部(エッチング、洗浄など)は省略しています。 ①研究室の試作 電子線描画 1枚ずつ描く ALD で TiO₂ 高い柱を成膜 ナノフィン 高さ600 nm の例 口径の例 直径220 µm ②半導体の露光 DUV 投影露光 ステッパー 石英の柱 全ガラスのレンズ 4インチ石英ウェハ 45枚を同時に 口径の例 直径1 cm ③ナノインプリント ArF 液浸で原版 12インチ スタンプを作る 繰り返し押す 薄い高屈折率膜 を上にコート cm 級のレンズ 数百枚の例 ※ ①は Chen ら[参考資料5]、②は Park ら[参考資料12](She ら[参考資料11]は2 cm 径の近赤外レンズをステッパーで作製)、  ③は Kim ら[参考資料13]の記載にもとづきます。右端の数字は各論文の例で、量産品の仕様ではありません。
図5 概念図(ベクター作図)。電子線描画は柔軟ですが、1枚ずつ描くため大きな面には向きません。半導体の露光やナノインプリントは、同じパターンを多数の面に繰り返し転写でき、量産に向きます。各数字は論文の例で、量産品の仕様ではありません。
  • ①電子線描画+ALD:Chen らの TiO2 ナノフィンは、電子線描画と原子層堆積で作製されました事実[参考資料5]。形状の自由度は高い一方、描画に時間がかかるため、大きな口径には不向きです(本稿の解説)
  • ②半導体の露光(ステッパー):She らは、半導体製造の技術(1990年代半ばにはすでに、特徴の大きさが光の波長より密になっていた)でレンズを作るという発想で、設計ファイルの圧縮アルゴリズムとステッパーフォトリソグラフィにより、直径2 cm、厚さ1 µm未満の近赤外のメタレンズを、理想的な薄レンズの式どおりに結像させました事実[参考資料11]。Park らは、DUV 投影ステッパー露光で、4インチの石英ウェハに直径1 cm のメタレンズ45枚を作り、Strehl 比と MTF で、同程度の大きさの市販の球面・非球面の単レンズと比較しました事実[参考資料12]。これらの露光技術は、本シリーズ『リソグラフィとEUV』編で扱っています
  • ③ナノインプリント:Kim らは、DUV の ArF 液浸露光で原版を作り、ウェハ規模のナノインプリントで複製する方式を示しました。12インチの原版のスタンプ1個から、cm 級のメタレンズを数百枚作れ、薄い高屈折率膜を上にコートすると変換効率が大きく上がる、と述べています事実[参考資料13]。Lee らも、ナノインプリントで作った大面積のシースルー・メタレンズで、フルカラーの撮像と量産の可能性を示しています事実[参考資料14]。ナノインプリント自体は、本シリーズ『自己組織化とナノインプリント』編で扱っています

製造の実績として、Metalenz は2023年6月26日の発表で、UMC(台湾の半導体ファウンドリ、12インチ工場)と組んで、メタサーフェス光学素子の供給網を量産に移すと述べています(企業発表)事実[参考資料19]。ST は2025年7月10日の共同発表で、300 mm ウェハの半導体工程を使うことで、光学用途の高い精度と、半導体の製造としての拡張性・頑健性が得られる、と述べています(企業の記述)事実[参考資料18]。

8. 素材技術者の視点②:量産で効いてくること

素材技術者の視点②:寸法の揺らぎは、位相の誤差になる

メタレンズの位相は、柱の太さ・高さ・側壁の形・屈折率で決まります。寸法が数nm〜数十nm ずれると位相がずれ、焦点のスポットの質や効率に響きます(本稿の解説)。 Chen らは、500 nm 付近の効率の実測が約20%で、理論予測の50%より低い理由を、作製の誤差と、隣り合う素子どうしの結合によると述べています(設計では周期境界条件で素子を単独に扱っており、近接場の結合を無視している)事実[参考資料5]。 推測:高アスペクト比の柱を、ウェハ全面で、側壁の角度や高さを揃えて作ることが、歩留まりを左右すると考えられます。公開された一次資料では、量産品の歩留まりや寸法公差の数値は確認できませんでした。

樹脂+高屈折率膜の方式では、樹脂の型取り(成形)精度と、薄い高屈折率膜の厚みの均一性が、そのまま位相と効率を決めます。Kim らが、薄い高屈折率膜で変換効率が大きく上がったと述べていること事実[参考資料13]は、膜厚・屈折率・密着性を、成形品のレンズの材料特性として管理する必要があることを意味します(本稿の解説)。

温度:ST は、メタ光学に替えたことで FlightSense モジュールの光学性能と温度安定性が向上し、大きさと複雑さが減ったと述べています(企業の主張。比較の条件・数値は発表では確認できません)事実[参考資料18]。柱の材料(石英、シリコンなど)の熱膨張・屈折率の温度依存が、焦点の安定性にどう効くかは、一次資料では確認できていません。

9. 実装の現在地 ― 深度センサー、LiDAR、AR/VR

実用の例は、単一の近赤外波長を使う用途から始まっています。深度センサー(直接飛行時間センサー、dToF)は、近赤外の1波長のレーザーを使い、帰ってくる光の時間を測るので、色収差の問題を避けられます(本稿の解説)。STMicroelectronics は2022年6月9日の発表で、VL53L8 dToF センサーが、Metalenz との提携で作ったメタ光学素子の最初の市場投入だと述べました。発表は、メタ光学が、既存の光学部品の一部を置き換え、性能・電力・大きさ・コストの利点をもたらす、と述べています(企業発表)事実[参考資料17]。ST が「初期の対象は近赤外の用途」と述べている点も、近赤外の単色から始まっていることの裏づけです事実[参考資料17]。

ウェハ上に多数の素子を作り、検査・切り出しを行う考え方です
図6 概念画像(ImageGenで生成)。ウェハ上に多数の素子を作り、検査・切り出しを行う考え方です。配置・歩留まり・微細構造は実製品の仕様ではありません。 実際の施設・製品・測定結果ではありません。
用途公表された内容(企業・機関の記載)読むときの条件
dToF 深度センサー(スマートフォンなど)2022年6月9日:ST の VL53L8 が、メタ光学素子の最初の市場投入。シリコンウェハ上で、ST の半導体前工程の工場で、電子部品と並べて製造。2025年7月10日:ST は「2022年以降、Metalenz IP を使うメタサーフェス光学素子と FlightSense モジュールを1億4,000万個超出荷」と述べる企業の主張。出荷数は光学素子とモジュールの合計で、メタ光学素子単体の数ではない。どの部品(送光側か受光側か、集光か拡散か)をメタ光学に替えたかは発表では確認できない事実[17・18]
3D センシングの供給網(12インチファウンドリ)2023年6月26日:Metalenz が UMC と組み、メタサーフェス光学の供給網を量産へ。最初の設計は Dilusense 向け企業発表。量産の規模・歩留まりは確認できない事実[19]
顔認証(偏光メタ光学)2024年2月26日:Metalenz が Polar ID に、Samsung の ISOCELL Vizion 931(近赤外のグローバルシャッター・イメージセンサー)を選んだと発表。顔の偏光の特徴から1枚の画像で認証でき、従来方式より大きさとコストが50%小さいと説明。スマートフォンの複数の OEM が「早期評価中」企業の主張で、独立した測定ではない。製品への搭載は、本稿では確認できなかった事実/未確定/将来[20]
LiDAR のビームステアリングLumotive は LM10(Light Control Metasurface チップ)を、可動部品のない光ビーム形成の半導体として掲載。ネイティブの視野は最大160°、波長905 nm と940 nm、有効口径は11×9 mm、VCSEL と端面発光レーザーの両方に対応。波長より小さな構造で光を整形・操舵し、一般的なシリコン製造工程で製造と説明メーカー公称(掲載ページ)。測定条件・独立の評価は確認できない。この方式は結像レンズではなく、ビームの向きを電気的に変える素子事実[21]
AR/VRLee ら:ナノインプリントのシースルー・メタレンズで、広い視野のフルカラー撮像。Li ら:赤・緑・青の色消しメタレンズで VR のシステムを実証。Kim ら:スタンプで作ったメタレンズで超薄型の VR デバイスを実証研究室の実証。Lee らの効率(交差偏光で実測 赤12%・緑9%・青2.5%)は低く、改善の余地があると記載事実[13・14・15]

Polar ID のように、メタ光学がセンサー・計算処理と一体でシステムの価値を作る例が増えています。Tseng らのニューラル・ナノ光学も、光学素子単体ではなく、画像復元と合わせて品質を出す設計です事実[参考資料16]。メタレンズを「普通のレンズの代わり」としてだけ見ると、この方向を見落とします(本稿の解説)。

10. 実験室の性能と実装の違い

観点実験室・デモで示されたこと実装で問われること根拠・区分
波長単色(405・532・660 nm)で効率66〜86%。可視の全域の色消しは効率20〜40%程度実用品は近赤外の単色(dToF)から。可視の広帯域の撮像は未成熟[1][5][6][17]事実
口径・NA色消しは直径220 µm・NA 0.02 や、NA 0.2 の小口径。ミリ〜センチ級の単色レンズスマートフォンのカメラの口径のレンズを広帯域で作れるか。要求される群遅延が口径・NAに比例(図4)[5][12][16]事実/群遅延は本稿の計算
効率の定義論文ごとに違う(焦点のスポット÷同じ口径の入射光、など)同じ定義で比べられる指標の不在。評価の標準化はこれから[5][10]事実
視野Chen らの色消しメタレンズは、入射角が約15°まで Strehl 比0.8超、撮像の視野は30°単層のメタサーフェスで、広い視野・全画面の収差を保てるか。実機のカメラの視野と比べる必要がある[5]事実
偏光円偏光を使う設計、偏光無依存の設計が混在実際の光源・用途の偏光(無偏光か直線偏光か)で性能が保たれるか[2][5][12]事実
作製の規模電子線描画の小口径から、ステッパーで4インチウェハに45枚、12インチの原版から数百枚へ寸法のばらつき・歩留まり・コスト。公開された数値は確認できない[5][12][13]事実/歩留まりは未確定/将来
企業の主張光学性能・温度安定性の向上、大きさの縮小、顔認証の50%の小型化・低コスト比較の条件(相手の光学系、波長、温度範囲、評価法)が発表では確認できない[18][20]事実(企業の主張)
従来の回折レンズとの比較メタレンズは回折光学を拡張するもの、との論評「メタレンズでなければできないこと」(偏光制御、多機能、半導体での量産)と、回折レンズで足りる用途の見極め[9]事実(論評)

11. 限界と、確認できなかったこと

(1) 製品の光学性能の数値

ST・Metalenz・Lumotive の製品の効率、解像、視野、温度特性、歩留まりは、発表資料では数値で確認できませんでした。企業の「利点」は、比較の条件を確認できないため、そのまま引用するにとどめます。

(2) 効率の定義

Khorasaninejad らの効率の定義は、本稿では確認していません(Chen らの定義は、著者の受理原稿で確認しました)。異なる定義の値を並べて優劣をつけていません。

(3) 論文の本文

Chen らは、著者の受理原稿(Harvard DASH)で本文を確認しました。ほかの論文は、要旨(OpenAlex・Semantic Scholar・出版社のページ)と、確認できた範囲の本文で確認しています。Khorasaninejad らの柱の高さ・材料の物性値、Wang らの GaN の成膜、Li らの材料は、本稿では確認していません。

(4) 規格の本文

ISO・JIS・IEC の規格の本文(有料)は確認していません。試験の手順、条件、合否の基準は記載していません。

(5) 他の応用

メタレンズ以外のフラット光学(回折光学素子、液晶レンズ)、赤外・紫外・テラヘルツのメタレンズ、メタレンズ以外のメタサーフェスのデバイス(偏光素子、ホログラム)、AR グラスの導波路は、ここでは扱っていません。電磁波・音は前の記事(本シリーズ『メタマテリアルとメタサーフェス』編)、光通信側の LiDAR は『LiDAR』編にあります。

この記事のまとめ
  • メタレンズは、厚みでなく柱の寸法で位相を作る平らな板です。単色なら TiO2 で NA 0.8、効率66〜86%(実験室)。色消しにすると、報告された効率は20〜50%程度に下がります事実
  • 限界は、群遅延・口径・NA・帯域の積です。色消しに必要な遅延は、直径1 mm・NA 0.2 で約170 fs と、4.5 µm 高の TiO2(約37 fs)でも足りない計算になります本稿の計算
  • 材料は「可視で透明、高屈折率、高く均一に作れる」ことが条件です。シリコンは青で21.4%吸収し、TiO2・SiN・GaN などに移る流れがあります事実
  • 製造は、電子線描画から半導体露光・ナノインプリントへ。4インチウェハに直径1 cm を45枚、12インチ原版から数百枚、という報告があります事実
  • 実用は近赤外の単色から。ST は2022年に dToF センサーへ初搭載と発表し、2025年に1億4,000万個超の出荷(光学素子とモジュールの合計)を述べました(企業の主張)事実
  • 評価は規格が分散しています。メタレンズ固有の国際規格は確認できず、OTF・MTF・カメラの解像度・回折効率などの既存の規格を、条件つきで読みます事実

12. 評価・標準の読み方

何を測るか:メタレンズの性能は、焦点距離、集光のスポットの大きさ(回折限界か)、Strehl 比、MTF(空間周波数ごとのコントラストの伝達)、効率、波長による焦点のずれ(色収差)、偏光や入射角への依存、視野で表します。 実際の評価では、Chen らは、波長可変レーザーと顕微鏡で、焦点面の近くを1 µm ずつ動かして点像分布を記録し、各波長の焦点距離を求めました事実[参考資料5]。Park らは、Strehl 比と MTF で、同程度の大きさの市販の球面・非球面の単レンズと比較しました事実[参考資料12]。 メタレンズを名指しした ISO・IEC・IEEE の規格は、調べた範囲では見つかりませんでした。そのため、写真レンズ、光学伝達関数、カメラの解像度、ホログラムの回折効率など、既存の光学の規格を、条件つきで当てはめることになります事実(確認できなかったことの記載)。

評価項目ISOIEC・IEEEJISASTM測定条件で値が変わる点
焦点距離、有効口径、F ナンバ事実確認できなかった確認できなかったJIS B 7094(写真レンズ-焦点距離の測定方法)、JIS B 7095(写真レンズ-有効口径,Fナンバ及び口径比の測定方法)。版の年と国際規格との対応は未確認[27・28]確認できなかった測定波長(回折型メタレンズは焦点距離が波長に反比例して変わる、図3)、偏光、基準面の取り方
光学伝達関数(OTF・MTF)事実ISO 9334:2012(Optics and photonics – Optical transfer function – Definitions and mathematical relationships)。第3版、2012年10月、2022年に確認済み。ISO 9335:2025(同 – Principles and procedures of measurement)。第3版、2025年2月、干渉計を用いる装置は対象外。ISO 15529:2010(同 – Principles of measurement of modulation transfer function (MTF) of sampled imaging systems)。第3版、2010年8月、2025年に確認済み[22・23・24]確認できなかったJIS検索で、光学伝達関数の規格名称は確認できなかった確認できなかった測定波長(単色か広帯域か)、視野角、偏光、空間周波数、光源のスペクトル。広い波長で使うレンズは、波長条件が違うと MTF を比べられない(本稿の解説)
カメラの解像度・空間周波数応答(SFR)事実ISO 12233:2024(Digital cameras – Resolution and spatial frequency responses)。第5版、2024年9月、ISO 12233:2023 を置き換え[25]確認できなかった確認できなかった確認できなかったレンズ・センサー・画像処理を含むカメラ全体の測定で、レンズ単体の性能ではない。計算処理を含む撮像(ニューラル・ナノ光学など)は、どこまでを評価対象にするかの確認が要る(本稿の解説)
回折効率事実ISO 17901-1:2015(Optics and photonics – Holography – Part 1: Methods of measuring diffraction efficiency and associated optical characteristics of holograms)。第1版、2015年7月、2025年に確認済み。単純な回折パターンのホログラムが対象[26]確認できなかったJIS Z 8791(ホログラムの回折効率及び関連する光学特性の測定方法)。版の年と国際規格との対応は未確認[29]確認できなかった対象はホログラムの規格で、メタレンズの「焦点効率」にそのまま使えるかは本稿では確認していない。効率の定義(焦点のスポット、透過光、回折光)を必ず確認する
レーザー光源の安全(dToF・LiDAR 等のモジュール)事実確認できなかったIEC 60825-1:2014(Safety of laser products – Part 1: Equipment classification and requirements)。第3.0版、2014年5月15日発行、安定期限2027年。最新版かどうかは確認していない[30]JIS C 6802(レーザ製品の安全-クラス分け及び要求事項)。版の年と IEC との対応は未確認[31]確認できなかったレンズの光学性能の規格ではなく、光源・モジュールの安全の分類。メタ光学が光の広がり方を変えると、分類の評価条件も変わりうる(本稿の推測で、確認していない)
メタレンズ・メタサーフェス固有の評価事実確認できなかった確認できなかった確認できなかった確認できなかった調べた範囲では、メタレンズの効率や性能を定めた ISO・IEC・IEEE の規格は見つからなかった。論文は独自の指標(Engelberg ら[参考資料10])や測定法を使っている(確認できなかったことの記載)

どの規格をどの評価項目に当てるかの整理は本稿の計算(本稿の整理)です。ISO は ISO の公式ページ、IEC は IEC Webstore、JIS は JISC の JIS 検索で番号・題名を確認しました。ASTM は、光学の評価に対応する規格を確認できなかったため、ASTM のサイトは開いていません。

位置づけの違い

  • ISO・IEC は国際規格、JIS は日本の国家規格です。JIS B 7094・B 7095・Z 8791・C 6802 が、それぞれ ISO・IEC のどの規格と対応するか(一致規格か)は、本稿では確認していません
  • この分野の規格の多くは「光学系の一般の試験方法」で、メタレンズ向けではありません。メタレンズ固有の国際規格は確認できなかったため、論文ごとの測定法・指標が使われています[5・10・12]
  • ASTM:メタレンズ・フラット光学の評価に対応する ASTM 規格は、本稿では確認できませんでした

規格の読み方の注意

  • 規格は「試験方法」で、性能の保証ではありません。ISO 9335 は OTF の測定装置の構成と使い方の指針で、干渉計を用いる装置は対象外としています[23]。測定の手法が違えば、同じ MTF の値でも条件が違います
  • 同じ名前の特性でも、定義と条件が違います。「効率」は、焦点のスポット/同じ口径の入射光(Chen ら)のほか、論文により別の定義が使われます[5]。効率の数字は、必ず定義と波長・偏光・開口とセットで読みます
  • カメラの規格は、システム全体の測定です。ISO 12233 はカメラの解像度・SFR の方法で[25]、レンズ単体の性能や、計算処理を含む撮像の「レンズ分」を切り分けるものではありません(本稿の解説)
  • メーカーの値は、準拠規格・版・試験条件とセットで読みます。ST の「光学性能と温度安定性の向上」は、比較の条件が発表では確認できません[18]。Lumotive の視野・波長は、メーカー公称の掲載値です[21]
  • 規格値の範囲と実使用条件のずれ:MTF や効率を単色で測った値は、広い波長・広い視野・温度変化のある実機の性能を示しません

13. 用語集

メタレンズ
メタサーフェスでつくった、平らなレンズ。
ナノピラー(ナノポスト、ナノフィン)
波長より小さな柱。太さや向きで位相を決める。
伝搬位相
柱の太さや形で、柱を通る光の遅れを変えて作る位相。
幾何学位相
同じ形の柱を回転させて、円偏光に付ける位相。
NA(開口数)
レンズが光を集める角度の大きさを表す値。
色収差
波長によって焦点の位置がずれること。
群遅延
光の波束が素子を通るときの遅れ。色消しには、その波長依存の設計が要る。
Strehl 比
回折限界の理想的なスポットの強さに対する、実際のスポットの強さの比。
MTF/OTF
光学伝達関数。空間周波数ごとに、像のコントラストがどれだけ保たれるかを表す。
ALD
原子層堆積。薄膜を1層ずつ成膜する方法。
dToF
直接飛行時間。光が往復する時間を直接測る距離センサー。
ナノインプリント
型(スタンプ)を樹脂に押しつけて、微細なパターンを複製する方法。

14. 参考資料(一次情報)

  1. Khorasaninejad M. ほか “Metalenses at visible wavelengths: Diffraction-limited focusing and subwavelength resolution imaging”, Science 352, 1190–1194 (2016), DOI 10.1126/science.aaf6644 — doi.org/10.1126/science.aaf6644
  2. Arbabi A. ほか “Dielectric metasurfaces for complete control of phase and polarization with subwavelength spatial resolution and high transmission”, Nat. Nanotechnol. 10, 937–943 (2015), DOI 10.1038/nnano.2015.186 — doi.org/10.1038/nnano.2015.186
  3. Lin D. ほか “Dielectric gradient metasurface optical elements”, Science 345, 298–302 (2014), DOI 10.1126/science.1253213 — doi.org/10.1126/science.1253213
  4. Khorasaninejad M., Capasso F. “Metalenses: Versatile multifunctional photonic components”, Science 358, eaam8100 (2017), DOI 10.1126/science.aam8100 — doi.org/10.1126/science.aam8100
  5. Chen W. T. ほか “A broadband achromatic metalens for focusing and imaging in the visible”, Nat. Nanotechnol. 13, 220–226 (2018), DOI 10.1038/s41565-017-0034-6(本文は著者の受理原稿〔Harvard DASH〕で確認) — doi.org/10.1038/s41565-017-0034-6
  6. Wang S. ほか “A broadband achromatic metalens in the visible”, Nat. Nanotechnol. 13, 227–232 (2018), DOI 10.1038/s41565-017-0052-4 — doi.org/10.1038/s41565-017-0052-4
  7. Shrestha S. ほか “Broadband achromatic dielectric metalenses”, Light: Science & Applications 7, 85 (2018), DOI 10.1038/s41377-018-0078-x — doi.org/10.1038/s41377-018-0078-x
  8. Presutti F., Monticone F. “Focusing on bandwidth: achromatic metalens limits”, Optica 7, 624–631 (2020), DOI 10.1364/OPTICA.389404 — doi.org/10.1364/OPTICA.389404
  9. Engelberg J., Levy U. “The advantages of metalenses over diffractive lenses”, Nat. Commun. 11, 1991 (2020), DOI 10.1038/s41467-020-15972-9(論評) — doi.org/10.1038/s41467-020-15972-9
  10. Engelberg J. ほか “How good is your metalens? Experimental verification of metalens performance criterion”, Opt. Lett. 45, 3869 (2020), DOI 10.1364/ol.394680 — doi.org/10.1364/ol.394680
  11. She A. ほか “Large area metalenses: design, characterization, and mass manufacturing”, Opt. Express 26, 1573–1585 (2018), DOI 10.1364/OE.26.001573 — doi.org/10.1364/OE.26.001573
  12. Park J.-S. ほか “All-Glass, Large Metalens at Visible Wavelength Using Deep-Ultraviolet Projection Lithography”, Nano Lett. 19, 8673–8682 (2019), DOI 10.1021/acs.nanolett.9b03333 — doi.org/10.1021/acs.nanolett.9b03333
  13. Kim J. ほか “Scalable manufacturing of high-index atomic layer–polymer hybrid metasurfaces for metaphotonics in the visible”, Nat. Mater. 22, 474–481 (2023), DOI 10.1038/s41563-023-01485-5 — doi.org/10.1038/s41563-023-01485-5
  14. Lee G.-Y. ほか “Metasurface eyepiece for augmented reality”, Nat. Commun. 9, 4562 (2018), DOI 10.1038/s41467-018-07011-5 — doi.org/10.1038/s41467-018-07011-5
  15. Li Z. ほか “Meta-optics achieves RGB-achromatic focusing for virtual reality”, Sci. Adv. 7, eabe4458 (2021), DOI 10.1126/sciadv.abe4458 — doi.org/10.1126/sciadv.abe4458
  16. Tseng E. ほか “Neural nano-optics for high-quality thin lens imaging”, Nat. Commun. 12, 6493 (2021), DOI 10.1038/s41467-021-26443-0 — doi.org/10.1038/s41467-021-26443-0
  17. Metalenz・STMicroelectronics “Metalenz and STMicroelectronics Deliver World’s First Optical Metasurface Technology for Consumer Electronics Devices”(2022年6月9日。企業発表) — metalenz.com(2022年6月9日の発表)
  18. STMicroelectronics・Metalenz “STMicroelectronics and Metalenz Sign a New License Agreement to Accelerate Metasurface Optics Adoption”(2025年7月10日。企業発表) — metalenz.com(2025年7月10日の発表)
  19. Metalenz “Metalenz Launches its Metasurface Optics on the Open Market in Partnership with UMC”(2023年6月26日。企業発表) — metalenz.com(2023年6月26日の発表)
  20. Metalenz “Metalenz Confirms Samsung ISOCELL Vizion Image Sensor as Light-Engine for Polar ID”(2024年2月26日。企業発表) — metalenz.com(2024年2月26日の発表)
  21. Lumotive “LM10″(LCM チップの製品ページ。メーカー掲載値) — lumotive.com/lm10
  22. ISO “ISO 9334:2012” ページ — iso.org/standard/57563.html
  23. ISO “ISO 9335:2025” ページ — iso.org/standard/85989.html
  24. ISO “ISO 15529:2010” ページ — iso.org/standard/56069.html
  25. ISO “ISO 12233:2024” ページ — iso.org/standard/88626.html
  26. ISO “ISO 17901-1:2015” ページ — iso.org/standard/60946.html
  27. 日本産業標準調査会(JISC) JIS検索「JIS B 7094」の一覧 — jisc.go.jp(JIS B 7094)
  28. 日本産業標準調査会(JISC) JIS検索「JIS B 7095」の一覧 — jisc.go.jp(JIS B 7095)
  29. 日本産業標準調査会(JISC) JIS検索「JIS Z 8791」の一覧 — jisc.go.jp(JIS Z 8791)
  30. IEC “IEC 60825-1:2014” 製品ページ(IEC Webstore) — webstore.iec.ch/en/publication/3587
  31. 日本産業標準調査会(JISC) JIS検索「JIS C 6802」の一覧 — jisc.go.jp(JIS C 6802)

15. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
TiO2 メタレンズ、NA 0.8、波長405・532・660 nm、効率86・73・66%、最大170倍の倍率Khorasaninejad ら(2016)
出典1 https://doi.org/10.1126/science.aaf6644
事実
高コントラスト誘電体の楕円ナノポスト、偏光と位相の完全制御、実測の効率72〜97%Arbabi ら(2015)
出典2 https://doi.org/10.1038/nnano.2015.186
事実
100 nm 厚のSi層のナノビーム、可視の透過型の格子・レンズ・アキシコン、半導体の利点Lin ら(2014)
出典3 https://doi.org/10.1126/science.1253213
事実
メタレンズが超薄型・軽量・単一露光工程・垂直集積の可能性をもち、屈折型・回折型を置き換えるか補完しうることKhorasaninejad と Capasso(2017)の概説
出典4 https://doi.org/10.1126/science.aam8100
事実
470〜670 nm の色消し、NA 0.2、効率約20%(500 nm、予測50%)、直径220 µm・NA 0.02、小口径で約40%、TiO2 ナノフィン(高さ600 nm、間隔400 nm、電子線描画とALD)、焦点距離のべき乗表現、群遅延の範囲 R×NA/(2c)、4.5 µm 高の TiO2 で約37 fs、22 fs は600 nm 高の約4倍、効率の測定法、視野30°・入射約15°まで Strehl 比0.8超、作製誤差と素子間結合Chen ら(2018)。本文は著者の受理原稿で確認
出典5 https://doi.org/10.1038/s41565-017-0034-6
事実
GaN の共鳴型素子、400〜660 nm の色消し(約49%の帯域)、NA 0.106、平均効率約40%Wang ら(2018)
出典6 https://doi.org/10.1038/s41565-017-0052-4
事実
1200〜1650 nm の誘電体の色消しメタレンズ、偏光無依存、効率最大50%、直径・NA・帯域幅の関係式、限界に達していることShrestha ら(2018)
出典7 https://doi.org/10.1038/s41377-018-0078-x
事実
時間遅延と帯域幅の積が限られることからの色消しメタレンズの帯域の限界、既存のメタレンズがその限界に従うことPresutti と Monticone(2020)
出典8 https://doi.org/10.1364/OPTICA.389404
事実
メタレンズは回折光学を置き換えず拡張するもの、回折レンズと比べた利点には議論があるという論評Engelberg と Levy(2020)
出典9 https://doi.org/10.1038/s41467-020-15972-9
事実
メタレンズの総合的な性能の指標の提案、最適な動作波長域への適用Engelberg ら(2020)
出典10 https://doi.org/10.1364/ol.394680
事実
設計ファイルの圧縮(直径1 cm で3桁)、ステッパーでの直径2 cm・厚さ1 µm未満の近赤外メタレンズ、半導体製造の技術の発想She ら(2018)
出典11 https://doi.org/10.1364/OE.26.001573
事実
全ガラスの直径1 cm メタレンズ、4インチ石英ウェハ上に45枚、DUV 投影ステッパー、Strehl 比と MTF による市販レンズとの比較、センチメートル級で数十億個の構造Park ら(2019)
出典12 https://doi.org/10.1021/acs.nanolett.9b03333
事実
ArF 液浸露光とウェハ規模ナノインプリント、12インチ原版、cm 級のメタレンズ数百枚、薄い高屈折率膜で変換効率の大幅な向上、VR デバイスの実証Kim ら(2023)
出典13 https://doi.org/10.1038/s41563-023-01485-5
事実
ナノインプリントの大面積シースルー・メタレンズ、Si の吸収(赤1%・緑8.2%・青21.4%)、低損失材料(TiO2、SiN)への期待、幾何学位相が波長によらないこと、交差偏光の実測効率(赤12%・緑9%・青2.5%)Lee ら(2018)
出典14 https://doi.org/10.1038/s41467-018-07011-5
事実
赤・緑・青の色消しメタレンズ、ミリメートル級の口径・高NA・サブミクロンの薄さ、VR のシステムLi ら(2021)
出典15 https://doi.org/10.1126/sciadv.abe4458
事実
ニューラル・ナノ光学、再構成誤差が1桁小さい、口径0.5 mm・F値2、705 nm の SiN をPECVDで成膜Tseng ら(2021)
出典16 https://doi.org/10.1038/s41467-021-26443-0
事実
ST の VL53L8 dToF センサーへのメタ光学素子の初搭載(2022年6月9日)、既存の光学部品の一部の置き換え、シリコンウェハ上で ST の前工程の工場で製造、初期の対象は近赤外Metalenz・ST の共同発表(企業発表)
出典17 https://metalenz.com/metalenz-and-stmicroelectronics-deliver-worlds-first-optical-metasurface-technology-for-consumer-electronics-devices/
事実
2022年以降に1億4,000万個超を出荷(メタサーフェス光学素子とFlightSenseモジュール)、300 mm ウェハの工程、光学性能と温度安定性の向上・大きさと複雑さの減少(企業の記述)ST・Metalenz の共同発表(2025年7月10日)
出典18 https://metalenz.com/stmicroelectronics-and-metalenz-sign-a-new-license-agreement-to-accelerate-metasurface-optics-adoption/
事実
Metalenz と UMC(12インチ工場)の供給網の量産化、最初の設計は Dilusense 向け(2023年6月26日)Metalenz の発表(企業発表)
出典19 https://metalenz.com/metalenz-launches-its-metasurface-optics-on-the-open-market-in-partnership-with-umc/
事実
Polar ID(Samsung ISOCELL Vizion 931 の選定、単一画像での認証、大きさとコスト50%減、複数の OEM が早期評価中)の企業の記述(2024年2月26日)Metalenz の発表(企業発表)
出典20 https://metalenz.com/metalenz-confirms-samsung-isocell-vizion-image-sensor-as-light-engine-for-polar-id-the-worlds-smallest-most-affordable-and-secure-face-unlock-solution/
事実/未確定/将来
Lumotive LM10:可動部品のない光ビーム形成、ネイティブ視野最大160°、905・940 nm、有効口径11×9 mm、VCSEL・EEL 対応(メーカー掲載値)Lumotive の製品ページ
出典21 https://www.lumotive.com/lm10/
事実
規格の番号・題名・版:ISO 9334:2012(第3版、2012年10月、2022年に確認)ISO
出典22 https://www.iso.org/standard/57563.html
事実
規格の番号・題名・版:ISO 9335:2025(第3版、2025年2月、干渉計を用いる装置は対象外)ISO
出典23 https://www.iso.org/standard/85989.html
事実
規格の番号・題名・版:ISO 15529:2010(第3版、2010年8月、2025年に確認)ISO
出典24 https://www.iso.org/standard/56069.html
事実
規格の番号・題名・版:ISO 12233:2024(第5版、2024年9月、ISO 12233:2023 を置き換え)ISO
出典25 https://www.iso.org/standard/88626.html
事実
規格の番号・題名・版:ISO 17901-1:2015(第1版、2015年7月、2025年に確認、単純な回折パターンのホログラムが対象)ISO
出典26 https://www.iso.org/standard/60946.html
事実
規格の番号・題名:JIS B 7094(写真レンズ-焦点距離の測定方法)JISC JIS検索
出典27 https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?show&jisStdNo=B7094
事実
規格の番号・題名:JIS B 7095(写真レンズ-有効口径,Fナンバ及び口径比の測定方法)JISC JIS検索
出典28 https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?show&jisStdNo=B7095
事実
規格の番号・題名:JIS Z 8791(ホログラムの回折効率及び関連する光学特性の測定方法)JISC JIS検索
出典29 https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?show&jisStdNo=Z8791
事実
規格の番号・題名・版:IEC 60825-1:2014(第3.0版、2014年5月15日、安定期限2027年)IEC Webstore
出典30 https://webstore.iec.ch/en/publication/3587
事実
規格の番号・題名:JIS C 6802(レーザ製品の安全-クラス分け及び要求事項)JISC JIS検索
出典31 https://www.jisc.go.jp/app/jis/general/GnrJISNumberNameSearchList?show&jisStdNo=C6802
事実
柱の数(直径1 mm:約490万個、1 cm:約4.9億個、2 cm:約20億個、400 nm 正方格子の仮定)、色収差(設計532 nm で450 nm は約1.18倍、650 nm は約0.82倍)、色消しに必要な遅延の範囲(約3.7・17・170・830・1,700 fs)、600 nm 高の素子の遅延(約5.5 fs)の逆算本稿の計算。柱の数はピッチ400 nm の仮定、色収差は近軸近似、必要な遅延は縁と中心の光路差÷光速(空気中・理想的な薄いレンズ)。約5.5 fs は Chen らの記述(22 fs が600 nm 高の約4倍)からの逆算本稿の計算
Khorasaninejad らの効率の定義と柱の高さ・材料の物性値、Wang らの GaN の成膜、Li らの材料、製品の効率・解像・視野・温度特性・歩留まり、メタレンズ固有の国際規格、規格の本文本稿の調査範囲でアクセスできた一次情報では確認できなかったため記載していない解説
「近赤外の単色(dToF)は色収差を避けられる」「可視で透明な高屈折率材料へ移る」「寸法の揺らぎは位相の誤差になる」「歩留まりが量産を左右する」「必要遅延が小口径に報告が集中する背景」「単層のメタサーフェスの視野の限界」「システムとして価値を作る方向」という読み取り。位相の式と、位相の作り方の2分類公表内容にもとづく本記事の整理・解説。各社・各機関が表明した見解ではない解説
図2・図3・図4・図5が実データではなく説明のための作図であること。図1と図6がAI生成イメージであること本記事による注記解説

最終更新:2026年10月10日/出典は一次情報(査読論文、ISO・IEC・JISC の公式ページ、各社の発表)に限定しています。規格の本文は有料のため確認できていません。ASTM International のサイトは開いていません。 構造の整理や材料設計上の読み取りを含むため、それらは「解説」として出典付きの事実と区別しています。 製品の効率・解像・視野・温度特性・歩留まり、メタレンズ固有の国際規格、規格の本文は、確認できなかったため記載していません。 発表資料の数値は発表した企業・機関の公称で、条件の異なる実験どうしを比べて優劣をつけるものではありません。 図はすべて説明用の概念図です。図2・図3・図4・図5はベクター作図、図1と図6はAI生成イメージであり、いずれも実際の写真・実測データ・製品の実物を示すものではありません。