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東京エレクトロン 企業解説

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COMPANY PROFILE / ナノテクノロジー

東京エレクトロン
― ナノスケールの回路パターンを「塗る・削る・積む・洗う」ための装置を、先端ロジックとメモリの工場へ供給する半導体製造装置メーカー

東京エレクトロン(Tokyo Electron、以下TEL)が、ナノテクノロジーの文脈で語られるのは、半導体の回路を、数ナノメートル〜数十ナノメートル級の寸法でつくる工程の装置を作っている会社だからです。2026年3月期の売上は2兆4,435億円、従業員は20,236人。このうち、新しい装置の売上(1兆7,754億円)の36%がエッチング、28%が塗布現像、20%が成膜、9%が洗浄と、同社は開示しています。最大の顧客はSamsung Electronics(売上の15.1%)とTSMC(同12.9%)で、地域別では中国が34.1%です。一方で、売上の何割が「ナノ」にあたるかという分け方は、同社は開示していません。装置の売上そのものが、ほぼ全部ナノスケールの加工にかかわる、と読めます。本稿は、同社が何を作り、どこに投資し、誰と組み、どこまでが実績でどこからが計画かを、会社の公式資料の範囲で整理します。投資の助言ではありません。

構成:Tokyo Electron Integrated Report 2026(2026年9月15日公表)、Investors' Guide(2026年9月15日付)、公式の製品ページ、2023〜2026年の公式ニュースリリースを一次情報として使用/最終更新 2026年10月

この記事でわかること
  1. 30秒でわかる東京エレクトロンと、ナノテクノロジーでの立ち位置
  2. ロゴと社名の表記について
  3. ナノテクノロジーの世界で、この会社はどこにいるか
  4. 会社の規模(ナノ加工に関わる範囲を中心に)
  5. ナノテクノロジーにかけているリソース
  6. これまでの取り組み
  7. 今後の計画
  8. この会社はナノテクノロジーで何を目指しているか
  9. ナノテクノロジー分野の提携マッピング
  10. 提供している技術・製品・サービス
  11. この企業が抱えるリスク
  12. 用語集/出典/主張と出典の対応表

1. 30秒でわかる東京エレクトロンと、ナノテクノロジーでの立ち位置

正式名称Tokyo Electron Limited日本語表記は東京エレクトロン。1963年11月11日設立(会社の記載)
本社東京都港区赤坂Akasaka Biz Tower, 3-1 Akasaka 5-chome, Minato-ku
上場東京証券取引所
プライム市場(8035)
2022年にプライム市場へ移行(会社の沿革)
ナノテクノロジーでの類型ナノ加工・装置半導体の製造装置。中心の工程はエッチング・成膜・塗布現像・洗浄
売上(2026年3月期)2兆4,435億円連結。うち新装置の売上が1兆7,754億円(会社開示)
研究開発費(同期)2,778億円売上の約11.4%(本稿の計算)
従業員20,236人連結、2026年3月末(統合報告書)。技術者の比率は68.9%
主な顧客Samsung 15.1%
TSMC 12.9%
2026年3月期の売上に占める割合。子会社を含む
まず押さえるべき1点

TELは、ナノスケールの回路を自分で作る会社ではなく、顧客(半導体メーカー)の工場で回路を作るための装置を供給する会社です。統合報告書の製造工程図で、同社の製品が示されているのは、成膜、レジストの塗布と現像、エッチング、洗浄、ウェハーの接合、検査(プローバ)で、露光(光で回路を焼き付ける工程)の欄には同社製品の記載がありません 事実。同社は、ナノスケールの加工に必要な工程のうち、露光の前後を挟む「塗る(レジスト)・削る(エッチング)・積む(成膜)・洗う」を束ねているのが特徴で、「EUV(極端紫外線)露光に使う塗布現像装置のシェアは100%」と会社は説明しています(会社の推計)事実。ただし、この「100%」は第三者の統計ではなく、TELの自己推計です。本稿は事実としては扱わず、会社の主張として書きます。

2. ロゴと社名の表記について

表記の注意:会社の正式な英語名は Tokyo Electron Limited(略称 TEL)、日本語表記は東京エレクトロンです。TELには「TEL」を冠した子会社・拠点が多数あります(Tokyo Electron Miyagi、Tokyo Electron Kyushu、TEL Technology Center America など)。また、名前の似たTokyo Electron Device(東京エレクトロンデバイス)は別の上場会社で、本稿の対象ではありません。ロゴ画像は同社の公式サイト(tel.com)が公開しているものを取得しました。

公式サイト:https://www.tel.com/

3. ナノテクノロジーの世界で、この会社はどこにいるか

ナノテクノロジーに関わる企業の4つの類型 同じ「ナノの会社」でも、つくる・加工する・製品にする・医療に使うで、強みと売り先が違う ナノ素材メーカー ナノ加工・装置 デバイス・表示 ナノ医療 ナノ素材をつくり供給 ナノ構造を作る装置 ナノ構造を製品にする ナノ粒子で薬を届ける OCSiAl/GMG ZEON/BASF ASML/Canon ASM/東京エレクトロン TSMC/Samsung 昭栄化学工業 ほか Arbutus/Genevant Acuitas/Evonik 素材の品質と量産力 用途の立ち上がりに左右 装置の精度と据付基盤 半導体の投資に左右 量産技術と顧客基盤 巨額投資の回収に左右 特許と脂質素材の品質 医薬の承認と訴訟に左右 東京エレクトロンは「ナノ加工・装置」の型。回路を塗る・削る・積む・洗う装置を、半導体メーカーに供給する 従として、積層したウェハーを貼り合わせる接合装置や、検査用のプローバも手がける(いずれも装置の範囲)
図1 ナノテクノロジーに関わる企業の4類型と、東京エレクトロンの位置づけ。区分は本稿によるもので、企業名は本シリーズで扱う企業から例示しています 本稿の計算。売上・構成比などの数値は、TELの統合報告書2026(2026年3月期)によります。

TELの類型はナノ加工・装置です。同社の公式サイトは、開発拠点を「ナノスケールの技術要求の複雑化・多様化に応える」場と説明しています 事実。ただし、会社の資料は「ナノテクノロジー」という分類で事業を分けていません(出典:出典8 https://www.tel.com/rd/base/index.html)。以下は、本稿が「ナノスケールの回路を加工する工程」の切り口で、同社の開示を整理した表です。

工程(製品群)ナノ加工での役割新装置売上に占める割合(2026年3月期)区分
エッチングレジストで描いたパターンに沿って、膜を削って溝や穴をつくる。DRAMやNANDでは深く細い穴(高アスペクト比)を削る36%(約639億円×10。下の注を参照)事実
塗布現像(コータ/デベロッパ)ウェハーにレジストを均一に塗り、露光後に現像してパターンを出す。EUV露光と組み合わせて使う28%事実
成膜酸化膜・窒化膜・金属膜などを、CVDやALD(原子層堆積)で積む20%事実
洗浄エッチ後に残るレジストや微粒子を除く9%事実
ウェハープローバ・その他回路ができたウェハーの検査(プローバ)などプローバ5%、その他2%事実

割合は新装置(半導体製造装置)の売上1兆7,754億円に対するもので、サービス・中古装置・改造の売上(Field Solutions、6,260億円)は含みません。金額は、四捨五入された整数の割合を掛けた概算です 本稿の計算。出典:出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf

どの材料・工程・用途が中心かをまとめると、先端ロジック(AI向けの高性能チップ)とDRAM・NAND(メモリ)の「パターンを形成する工程」が中心です。用途別では、2026年3月期の新装置売上のうち非メモリ(ロジック・ファウンドリなど)が59%、DRAMが31%、NANDが10%でした 事実。

4. 会社の規模(ナノ加工に関わる範囲を中心に)

TELは半導体製造装置の大企業です。会社全体は簡潔に示し、ナノ加工に関わる数字は、開示されている製品別・用途別の構成を中心にします 事実。TELは事業セグメントを分けて開示しておらず(本稿が確認した統合報告書の範囲)、ナノテクノロジーだけの売上は非公表です。

指標(2026年3月期)値注記
売上高2,443,533百万円前期比+0.5%、2期連続で過去最高。前期(2025年3月期)は2,431.5十億円
営業利益624,936百万円前期比-10.4%。営業利益率25.6%(前期28.7%)
親会社株主に帰属する当期純利益574,454百万円過去最高。保有株式の売却益(投資有価証券売却益115,494百万円)を含む
新装置(半導体製造装置)の売上1,775.4十億円エッチング36%、塗布現像28%、成膜20%、洗浄9%、プローバ5%、その他2%
Field Solutions(改造・中古・部品・サービス)626.0十億円中古・改造190.0十億円、部品・サービス435.9十億円
研究開発費277.9十億円前期比+11.1%(27,849百万円増)。売上比 約11.4%(本稿の計算)
設備投資(会社の図)216.0十億円2027年3月期の計画は190.0十億円(会社の見通し)
従業員(連結)20,236人2026年3月末。公式サイトの会社概要は20,812人(連結)と記載しており、基準日の違いなどの理由は確認できなかった
地域別売上の構成中国34.1%、韓国22.3%、台湾20.4%日本9.8%、北米6.8%、東南アジア・その他3.8%、欧州2.8%。前期の中国は41.7%
主要顧客Samsung Electronics 368,079百万円(15.1%)
TSMC 315,813百万円(12.9%)
2社で28.0%(本稿の計算)。子会社向けを含む
保有特許26,592件2026年3月末。LexisNexis PatentSight+の集計(会社の記載)

出典:出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf 出典2 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter2_en.pdf 出典7 https://www.tel.com/about/summary/

ここで注意

売上の約2割〜3割がナノテクノロジー、といった分け方は、同社は開示していません 未確定/将来。また、本稿の「約6,390億円」などの製品別の金額は、公表された整数の割合(四捨五入)を掛けた概算で、会社の公表額ではありません 本稿の計算。新装置1兆7,754億円とField Solutions 6,260億円の合計は、連結売上(2兆4,435億円)とは一致しません。差の約421億円(本稿の計算)の内訳は、本稿が確認した範囲では説明がありません。

5. ナノテクノロジーにかけているリソース

ナノ加工だけを切り出した人員・研究開発費は開示されていません。以下は、会社全体の開示を、ナノ加工の装置開発に使われる資源として並べたものです。

リソース一次情報で確認できた内容区分
人従業員20,236人(2026年3月末、連結)、技術者の比率68.9%。研究開発拠点は19(日本8、海外11)。5年間(2025年3月期〜)で世界で1万人を採用する計画。ナノ加工に限った人員は非公表事実/一部非公表
金(研究開発)2026年3月期の研究開発費は2,778億円(前期2,500億円)。2027年3月期は3,300億円の見通し。5年間(2025年3月期〜)で1.5兆円以上の計画。製品別の内訳は非公表事実/計画は未確定
金(設備投資)2026年3月期の設備投資は2,160億円。同期に、熊本県合志市と宮城県大和町の開発棟、岩手県奥州市の生産・物流センターが完成。宮城イノベーティブ生産センター(宮城県黒川郡)は2027年夏の完成予定。2027年3月期の設備投資は1,900億円の見通し。5年間で7,000億円以上の計画事実/計画は未確定
出資・買収・合弁・売却TEL Venture Capitalが、スタートアップに出資している(2026年5月のPhosio、2026年8月のAdvance Compositeなどを公式サイトが公表。他は社名を伏せた公表)。2026年6月30日に、米国の2子会社(Tokyo Electron AmericaとTEL Technology Center, America)の合併を発表(7月1日付。グループ内の再編)。2026年3月期に保有株式の一部を売却し、売却益1,155億円を計上。ナノ加工に関わる大型の買収・合弁は、本稿の確認範囲では確認できなかった事実/確認できなかった
大学・研究機関・公的資金imec(ベルギー)と1995年から協業し、2025年6月に新たな5年間へ更新。ほかの開発拠点・コンソーシアムとして、NY CREATES Albany NanoTech Complex、BRIDG(米)、CEA-Leti(仏)、IME(シンガポール)、産業技術総合研究所。日米の大学連携UPWARDSに参加。2025年9月にインド・ベンガルールに開発拠点を新設し、インドの大学との共同研究を計画。公的資金(補助金など)の受取額は、本稿の確認範囲では確認できなかった事実/一部確認できなかった

出典:出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf 出典2 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter2_en.pdf 出典3 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter3_en.pdf 出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf 出典6 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf 出典8 https://www.tel.com/rd/base/index.html 出典9 https://www.tel.com/rd/telvc/index.html 出典22 https://www.tel.com/news/ir/2026/20260630_001.html 出典10 https://www.tel.com/news/topics/2025/20250616_001.html 出典21 https://www.tel.com/news/topics/2025/20250905_001.html

主要な製品・設備の状況

製品/設備工場・設備/場所規模段階日付出典
塗布現像装置 CLEAN TRACK LITHIUS Pro DICE300mmウェハー用。High NA EUVからDUVまで製品表の公称:inline 440 wph(wph=1時間あたり処理枚数。測定条件は表に記載なし)発売。2026年9月の資料で、順調に立ち上がり中と会社が説明2025年12月15日14・16・6
ガスクラスタービーム装置 AcreviaEUV露光後のパターンの寸法・形状の補正生産台数は非公表発売2024年7月8日12
枚葉成膜 Episode 1 / Episode 2 DMR最大8つのプロセスモジュール(Episode 1)台数は非公表発売2024年7月8日13
枚葉成膜 Episode 2 QMR4枚同時成膜のモジュール—量産向けの発売を2026年に予定。本稿は発売の確認ができなかった2024年7月発表時点の予定13
ウェハー接合・剥離 Synapse、Ulucus L / LX先端パッケージ・3D積層向け台数は非公表発売(Ulucus LXは2024年12月)2024年12月9日15・2
宮城イノベーティブ生産センター宮城県黒川郡生産能力は非公表建設中。完成は2027年夏の予定2026年9月15日の資料6

生産能力(台数/年)、装置の累計販売台数は、製品別には開示されていません。設置台数は会社全体で約10万台(2026年3月末、会社の推計)です。

6. これまでの取り組み

時期できごと意味
1963年11月11日Tokyo Electron Laboratories, Inc.を設立(東京放送の出資)。1964年に米国製の拡散炉の輸入・販売権を取得半導体の「炉」の商社から始まった
1968年拡散炉の国内生産を開始(TEL-Thermco Engineering)商社から製造業への転換
1980〜1984年1980年に東京証券取引所の第二部、1984年に第一部へ上場。1986年に装置の輸出を開始海外顧客への展開
1990年フラットパネルディスプレイ向けの製造装置の開発・販売に本格参入半導体以外へ広げた時期
1995年imecとの協業を開始露光周辺のパターニング技術の共同開発の起点(会社の説明)
2021年9月宮城技術革新センター(宮城県大和町)が完成先端装置の開発拠点
2023年6月9日3D NANDの400層超向けに、10µm深のメモリチャネルホールを33分で削るエッチング技術を発表。誘電体エッチングを初めて極低温領域へ。地球温暖化係数を従来技術比84%削減(会社発表)極低温エッチの起点。VLSI Symposium 2023で発表予定とされた
2024年7月8日Acrevia(ガスクラスタービーム装置)と、枚葉成膜 Episode 1 / Episode 2 DMRを発売。Episode 2 QMRの発売予定を発表EUV後のパターン補正、メモリ向け成膜
2024年12月9日Ulucus LX(レーザーによるウェハー剥離)を発売貼り合わせ後のウェハーを薄くする工程を置き換える提案
2025年6月16日imecと、2nm世代超を見据えた協業を新たな5年間に更新High NAパターニング、CFET向けの成膜・エッチを重点に
2025年9月5日インド・ベンガルールに新開発拠点を発表装置設計・シミュレーションのソフト開発、現地の大学との共同研究
2025年12月15日CLEAN TRACK LITHIUS Pro DICE(塗布現像装置)と、バッチ式熱処理装置EVAROSを発売High NA EUV対応の塗布現像
2026年4月16日デバイスプローバ Prexa SDP を発売先端パッケージ向けの検査
2026年9月15日統合報告書2026を公表本稿の主な出典

出典:出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf 出典8 https://www.tel.com/rd/base/index.html 出典11 https://www.tel.com/news/product/2023/20230609_001.html 出典12 https://www.tel.com/news/product/2024/20240708_002.html 出典13 https://www.tel.com/news/product/2024/20240708_001.html 出典15 https://www.tel.com/news/product/2024/20241209_001.html 出典10 https://www.tel.com/news/topics/2025/20250616_001.html 出典21 https://www.tel.com/news/topics/2025/20250905_001.html 出典14 https://www.tel.com/news/product/2025/20251215_002.html 出典19 https://www.tel.com/product/telindy.html 出典6 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf

7. 今後の計画

中期経営計画の目標(2027年3月期)売上3兆円以上
営業利益率35%以上
ROE 30%以上
会社の目標。2026年3月期の営業利益率は25.6%、ROEは29.6%
2027年3月期 上期の見通し売上1兆6,200億円
営業利益4,580億円
上方改定後(2026年9月15日付の資料)。前期上期は売上1兆1,796億円
2027年3月期 製品別の伸び塗布現像+50%超
エッチ+25%超
先端パッケージ+70%超
前期比の会社見通し。エッチは通期1兆円が「手の届く範囲」と説明
研究開発費・設備投資の計画研究開発3,300億円
設備投資1,900億円
2027年3月期の見通し。5年間で研究開発1.5兆円以上、設備投資7,000億円以上
2030年までの累計売上の見通しDRAM配線のエッチ 1兆円
接合関連装置 5,000億円
会社が示した目標。実績ではない
Episode 2 QMR2026年に量産向けの発売予定2024年7月の発表。発売の発表は本稿の確認範囲になかった
宮城イノベーティブ生産センター2027年夏の完成予定生産性の目標:労働生産性4倍、空間効率3倍、生産リードタイム1/3、生産能力3倍
温室効果ガス2040年までに実質ゼロ自社排出の目標。E-COMPASSの取り組みと併せて説明

上の数値は、すべて会社の見通し・目標です 未確定/将来。会社は、2026年3月期の営業利益率が前期より下がった理由として、先端装置向けの研究開発を積極的に進めたことと、原材料価格・人件費の上昇を挙げています 事実。営業利益率の目標の達成を難しくする要因として、米中の緊張に伴う規制・関税、中東情勢、為替、顧客の投資計画の変化を、社長メッセージが挙げています。

確認できなかったこと

次はいずれも、本稿が確認した公式資料に記載がありません 未確定/将来。

ナノ加工に限った売上・利益/製品別の生産能力と累計販売台数/High NA EUV向け製品の顧客別の導入状況/Episode 2 QMRの発売の発表/研究開発費の製品別の内訳/公的補助金の受取額/輸出規制が売上に与えた具体的な金額(リスクの記載は一般的な表現にとどまる)。

8. この会社はナノテクノロジーで何を目指しているか

会社が直接書いている部分と、本稿が読み取った部分を分けます。推測は、一次情報から本稿が読み取った解釈です。

読み取れること根拠となる一次情報区分
露光の前後を挟む4工程(塗る・削る・積む・洗う)を束ねて、パターンの出来栄え全体を最適化する統合報告書:「パターニングに必要な4つの主要工程の先端製品を組み合わせて、全体最適の解を提供する」と記載。研究開発では、塗布現像・マスク・計測と補正を含む「統合的なプロセス設計」を中心に置くと説明事実(会社の説明)
次のトランジスタ構造(GAA、CFET)に向け、成膜とエッチングの精度を研究の中心に置くimecとの更新した協業で、CFET向けの成膜・エッチングの共同開発を対象に挙げた。統合報告書は、FinFETからGAA、CFETへの移行を変化として説明事実
メモリでは、DRAMの高アスペクト比エッチングとNANDの極低温エッチングに注力する統合報告書:DRAMの高アスペクト比エッチングとキャパシタ成膜、NANDの深い穴・溝のための極低温エッチング、ワード線の遷移金属材料、チャネルシリコンの低抵抗化に取り組むと記載事実
先端パッケージ(接合)を、エッチ・成膜に続く第3の柱に育てるInvestors' Guide:接合関連装置の2030年までの累計売上5,000億円を目標に。接合装置の市場は2026〜2030年に年平均30%超で成長し、2030年に3,000億円超と会社が推計事実(会社の推計)/推測(第3の柱という位置づけ)
装置の開発と運用に、AIとロボットを使う(Epsira)Epsiraを2025年12月に発表。2026年7月にNVIDIAと、AIエージェントとロボットで協業を拡大事実
推測の根拠を1つだけ詳しく

「TELの強みは、単体の装置の性能より、リソグラフィの前後の工程を束ねて、パターン全体を最適化する力にある」という読みの根拠は、同社自身の説明の組み立て方です。統合報告書は、強みの第1に「スケーリングに必要な4つの主要工程(成膜、塗布現像、エッチング、洗浄)の先端製品をそろえていること」を挙げます 事実。研究開発の章でも、EUVの前後の工程(成膜・エッチング・洗浄が露光後の結果にどう影響するか)を、半導体メーカー・材料メーカー・研究機関との共同実験で検証する、と書いています 事実。同社が単独で決められるのは装置の性能までで、パターンの出来栄えは露光装置・レジスト・マスクとの組み合わせで決まります。そのため、TELは他社の製品との相性を共同研究で詰める立場にある、と本稿は考えます 推測 未確定/将来。

9. ナノテクノロジー分野の提携マッピング

TELを中心としたナノテクノロジー分野の提携関係 会社の公式資料に記載のある関係のみ。報道ベースの関係は含まない TEL ナノ加工・装置 UPWARDS(日米の大学連携) 人材育成・研究開発に参加 imec(ベルギー) 1995年から。2025年に5年更新 NY CREATES・BRIDG 米国の開発・コンソーシアム拠点 CEA-Leti・IME・産総研 仏・シンガポール・日本の拠点 Samsung Electronics 売上の15.1%(2026年3月期) TSMC 売上の12.9%(2026年3月期) NVIDIA Epsiraへ、AIとロボットを適用 TEL Venture Capital スタートアップへ出資(一部のみ公表) 共同開発・協業 装置の供給先(主要顧客) 出資・合弁・売却 研究拠点・コンソーシアム・大学連携
図2 TELを中心としたナノテクノロジー分野の提携関係。出典:TELの統合報告書2026、公式サイトとニュースリリース(2025〜2026年)。図に含めたのは公式資料に記載がある関係だけです。Samsung ElectronicsとTSMCは、売上の1割超を占める顧客として統合報告書に記載されている関係で、共同開発の契約を示すものではありません。ASMLやレジスト材料の会社との共同研究は、統合報告書に社名の記載がなく、図には含めていません。

10. 提供している技術・製品・サービス

TELの製品は、顧客の工場に据え付ける半導体製造装置と、その保守・改造・部品のサービスです。以下は、ナノ加工に関わる主な製品群で、会社の資料に書かれている内容です 事実。性能値はメーカー公称であり、測定条件が公表されていないものは、条件が不明であることを書きます。

製品群資料に書かれている内容出典
塗布現像(CLEAN TRACK LITHIUS)LITHIUS Pro DICEは300mm用で、High NA EUVからDUVまで対応。レジスト塗布の欠陥に起因するウェハー不良とコストを、従来機種より50%以上減らせると会社が推計(過去機種との比較による会社の推計)。塗布・現像の速度は業界最速、クリーンルームの床面積あたりの生産性と環境性能は25%以上向上、と会社が説明。製品表では、LITHIUS Pro DICEが inline 440 wph、LITHIUS Pro Zが inline 300 wph(測定条件の記載なし)14・16
エッチング(Episode UL、Tactras、Certas LEAGA)Episode ULは最大12チャンバー、4〜12チャンバーを柔軟に構成でき、省スペースを特長に。Tactras・Certas LEAGAは300mmウェハー用で、Certas LEAGAは誘電体のケミカルドライエッチング(プラズマを使わない気相の化学エッチング)。2023年に、3D NAND向けの極低温でのチャネルホールエッチ(10µm深を33分、地球温暖化係数84%減)を発表17・11
成膜(NT333、TELINDY PLUS、EVAROS、Episode)NT333は同社初のALD用のセミバッチチャンバーで、空間分割ALD方式。膜厚を原子レベルで制御でき、プロセスは SiO₂・SiN・High-k、1チャンバー6枚(装置全体で12枚)。EVAROSは300mmウェハーを1バッチで最大200枚処理し、TELINDY PLUS比でウェハーあたりのCO₂排出を約25%低減(会社の主張)。Episode 1は、シリコン表面の自然酸化膜を除くOPTCUREと、チタンを成膜するORTASのモジュールを構成でき、先端ロジックの配線の接触抵抗の低減に使う18・19・13
パターンの補正(Acrevia)EUV露光で描いた微細パターンの寸法・形状を、ガスクラスタービーム(ガス原子の塊を高エネルギーのビームにして照射)で、低ダメージで修正する。ウェハーの場所ごとに削る量を制御でき、パターン側壁の粗さ(LER)や、確率的なリソグラフィの欠陥を減らせる、と会社が説明12
洗浄CELLESTAシリーズの枚葉洗浄装置。エッチング後に残るレジストや微粒子を取り除く(製品名のみ統合報告書に記載)1
接合・剥離・プローバ(先端パッケージ)Synapse(ウェハー接合)、Ulucus L / LX(レーザーによるエッジトリミング、ウェハー剥離)、Prexa(プローバ)。Ulucus LXは、貼り合わせ後のバックグラインド・研磨・エッチングの置き換えにより、純水の使用を90%超減らせると会社が推計(従来のプロセスとの比較)15・2
素材技術者の視点:レジストの欠陥、膜の原子層、極低温のエッチングガス

会社の資料から、素材が効く場所は大きく3つ読み取れます。(1) レジストの塗布と現像:塗布では、膜厚の均一性と欠陥が歩留まりを決めます。LITHIUS Pro DICEは、レジスト塗布の欠陥に起因する不良を減らすことを特長に挙げ、統合報告書は、高感度で安定なレジストの組み合わせを評価していると書き、金属酸化物レジスト(MOR)の採用を、EUV露光の回数を最適化する検討項目に挙げています 事実。(2) 原子層の成膜:NT333は空間分割ALDで、SiO₂やSiN、High-k膜を積みます。製品ページは、低温での運転、膜の応力の調整、プラズマダメージの小ささを特長に挙げています 事実。(3) 極低温でのエッチング:誘電体のエッチングを極低温の領域に持ち込み、深い穴を高速に削るとともに、地球温暖化係数を下げたと会社が発表しています。使うガスの種類は発表に書かれていません。いずれもTEL自身は材料メーカーではなく、装置の設計と、顧客・材料会社との共同評価で価値を出す側に見えます 推測。素材の基礎は、本シリーズの技術解説「リソグラフィとEUV」「レジストとフォトマスク」「原子層堆積」「エッチング」を参照してください。

出典:出典14 https://www.tel.com/news/product/2025/20251215_002.html 出典16 https://www.tel.com/product/lithius.html 出典17 https://www.tel.com/product/episode_ul.html 出典11 https://www.tel.com/news/product/2023/20230609_001.html 出典18 https://www.tel.com/product/nt333.html 出典19 https://www.tel.com/product/telindy.html 出典13 https://www.tel.com/news/product/2024/20240708_001.html 出典12 https://www.tel.com/news/product/2024/20240708_002.html 出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf 出典15 https://www.tel.com/news/product/2024/20241209_001.html 出典2 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter2_en.pdf 出典3 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter3_en.pdf

11. この企業が抱えるリスク

リスク内容区分
顧客と地域への集中売上の15.1%がSamsung Electronics、12.9%がTSMC(2社で28.0%)。地域別では中国が34.1%(前期41.7%)。中国の設備投資が「横ばいの兆し」と同社が説明事実
半導体の景気循環2024年3月期は売上が前期比で約17%減(2,209.0十億円→1,830.5十億円、本稿の計算)。会社も「半導体市場が急に縮むと、過剰在庫につながる」を主要リスクの1つに挙げる事実
米中対立・規制・関税社長メッセージが、米中の緊張に伴う規制・関税、中東情勢、ロシア・ウクライナ情勢、為替、顧客の投資計画の変化が、営業利益率目標の達成を難しくしていると記載。輸出管理の具体的な規制と、その売上への影響額は、本稿の確認範囲では確認できなかった事実/確認できなかった
先端技術の遅れ主要リスク2:新製品の発売の遅れや、顧客のニーズとのずれで、製品の競争力が下がる。High NA EUVやGAA・CFETなど、顧客の技術の方向が変わる影響を受ける事実
供給網・部品の調達主要リスク4:需要が仕入先の能力を超えること、法規制の変更、物流の逼迫が、製品の供給の遅れにつながる事実
知的財産主要リスク9:独自技術の権利が取れない、または第三者の権利を侵害する場合の、生産・販売の制限と損害賠償事実
人材の確保主要リスク11:必要な人材の採用と定着が続かないと、開発力と支援の質が下がる。5年で1万人の採用計画は、この課題の裏返し事実/推測
計画の実現売上3兆円・営業利益率35%の目標、研究開発・設備投資の計画、宮城の新工場は、いずれも会社の計画であり、達成は確認されていない未確定/将来

出典:出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf 出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf 出典4 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter4_en.pdf 出典6 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf

12. 用語集

エッチング
回路パターンに沿って、膜を削り取る工程。プラズマを使う方式と、化学反応だけを使う方式(ケミカルドライエッチ)がある。
成膜(CVD/ALD)
ウェハー上に薄い膜を積む工程。CVDは化学反応で、ALD(原子層堆積)は原子の層を1枚ずつ積む。
塗布現像装置(コータ/デベロッパ)
レジスト(光に反応する材料)をウェハーに塗り、露光後に現像する装置。露光装置とつないで使う。
EUV/High NA EUV
波長13.5nmの極端紫外線を使う露光技術。High NAは、より細かいパターンを描くために光学系の開口数を大きくした方式。
GAA/CFET
トランジスタの構造。FinFETの次がGAA(ゲートが全周を囲む)、その次がCFET(2種類のトランジスタを縦に積む)とされる。
高アスペクト比エッチング
幅に対して深さが大きい穴や溝を削るエッチング。DRAMのキャパシタや3D NANDの穴で必要になる。
極低温(クライオ)エッチ
極めて低い温度でウェハーを冷やして行うエッチング。TELは誘電体の深い穴に使うと発表した。
ガスクラスタービーム(GCB)
ガス原子の塊(クラスター)を加速して照射し、表面を低ダメージで加工する技術。
POR(Process of Record)
顧客の量産工程に装置の採用が認められた状態。
wph
1時間あたりに処理できるウェハーの枚数。
Tokyo Electronの構造・工程を示す解説画像
図3 TELが供給する装置が並ぶ半導体工場のイメージ(AI生成による概念図。実際の設備や製品を写したものではありません)。

13. 出典

  1. Tokyo Electron Tokyo Electron Integrated Report 2026, Chapter 1 About Tokyo Electron(2026年9月15日公表)。社長メッセージ、会社概要(拠点数、沿革)、半導体製造工程と主要製品、主要指標。 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf
  2. Tokyo Electron Tokyo Electron Integrated Report 2026, Chapter 2 Value Creation Story。強み(装置の種類、特許、設置台数)、中期経営計画、事業の機会、トランジスタ構造の変化、従業員数。 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter2_en.pdf
  3. Tokyo Electron Tokyo Electron Integrated Report 2026, Chapter 3 Initiatives in the Value Chain。研究開発(High NA EUV、先端パッケージ)、開発拠点とコンソーシアム。 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter3_en.pdf
  4. Tokyo Electron Tokyo Electron Integrated Report 2026, Chapter 4 Foundations Supporting Growth。リスク管理の16の主要リスク区分。 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter4_en.pdf
  5. Tokyo Electron Tokyo Electron Integrated Report 2026, Data Section(財務レビュー)。売上・利益、新装置売上の製品別・用途別構成、地域別構成、主要顧客、設備投資、従業員数。 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf
  6. Tokyo Electron Investors' Guide(2026年9月15日付)。2027年3月期の見通し、研究開発費・設備投資の計画、成長の見込み。 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf
  7. Tokyo Electron 公式サイト「Company Info」(2026年4月1日時点)。所在地、設立、資本金、従業員数。 https://www.tel.com/about/summary/
  8. Tokyo Electron 公式サイト「R&D sites」。開発拠点とコンソーシアム、imecとの協業の説明。 https://www.tel.com/rd/base/index.html
  9. Tokyo Electron 公式サイト「TEL Venture Capital」。スタートアップへの出資の公表。 https://www.tel.com/rd/telvc/index.html
  10. Tokyo Electron ニュース「Tokyo Electron and imec extend partnership to accelerate the development of beyond-2nm nodes」(2025年6月16日)。 https://www.tel.com/news/topics/2025/20250616_001.html
  11. Tokyo Electron ニュースリリース「Tokyo Electron Develops Memory Channel Hole Etch Technology That Enables Ultra-fast 10-µm-deep Etching for 3D NAND Flash with Over 400 Layers and an 84% Reduction of Global Warming Potential」(2023年6月9日)。 https://www.tel.com/news/product/2023/20230609_001.html
  12. Tokyo Electron ニュースリリース「Tokyo Electron Launches Acrevia, a Gas Cluster Beam System for Ultra-Fine Patterning in EUV Lithography」(2024年7月8日)。 https://www.tel.com/news/product/2024/20240708_002.html
  13. Tokyo Electron ニュースリリース「Tokyo Electron Launches Single Wafer Deposition Systems Episode 1 and Episode 2 DMR, Announces Planned Release of Episode 2 QMR」(2024年7月8日)。 https://www.tel.com/news/product/2024/20240708_001.html
  14. Tokyo Electron ニュースリリース「Tokyo Electron Releases CLEAN TRACK LITHIUS Pro DICE, a 300mm Wafer Coater/Developer」(2025年12月15日)。 https://www.tel.com/news/product/2025/20251215_002.html
  15. Tokyo Electron ニュースリリース「Tokyo Electron Launches Ulucus LX, an Extreme Laser Lift Off System for 300mm Wafer-Bonded Devices」(2024年12月9日)。 https://www.tel.com/news/product/2024/20241209_001.html
  16. Tokyo Electron 公式製品ページ「Coater/Developer LITHIUS Series」。製品比較表(処理枚数、対応プロセス)。 https://www.tel.com/product/lithius.html
  17. Tokyo Electron 公式製品ページ「Etch Episode UL Series」。エッチング装置3機種の比較表(チャンバー数、用途)。 https://www.tel.com/product/episode_ul.html
  18. Tokyo Electron 公式製品ページ「Deposition NT333 Series」。原子層堆積(ALD)装置の説明と仕様。 https://www.tel.com/product/nt333.html
  19. Tokyo Electron 公式製品ページ「Deposition TELINDY Series」。バッチ式熱処理装置の説明(EVAROSを含む)。 https://www.tel.com/product/telindy.html
  20. Tokyo Electron ニュース「Tokyo Electron and NVIDIA Expand Collaboration for Agentic AI and Robotics」(2026年7月16日)。 https://www.tel.com/news/topics/2026/20260716_001.html
  21. Tokyo Electron ニュース「Announcement of New Development Site in Bengaluru, India」(2025年9月5日)。 https://www.tel.com/news/topics/2025/20250905_001.html
  22. Tokyo Electron ニュース「Merger of Tokyo Electron America, Inc. and TEL Technology Center, America, LLC」(2026年6月30日)。グループ内の合併。 https://www.tel.com/news/ir/2026/20260630_001.html
  23. Tokyo Electron 公式サイト(ロゴ画像の取得元)。 https://www.tel.com/

14. 主張と出典の対応表

本文の主張区分出典
法人名(Tokyo Electron Limited)、設立(1963年11月11日)、本社(東京都港区赤坂)、東京証券取引所プライム市場(8035)事実出典7 https://www.tel.com/about/summary/ 出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf 出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf
2026年3月期の売上2,443,533百万円、営業利益624,936百万円、当期純利益574,454百万円(投資有価証券売却益115,494百万円を含む)、営業利益率25.6%事実出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf
新装置の売上1,775.4十億円の製品別構成(エッチ36%、塗布現像28%、成膜20%、洗浄9%、プローバ5%、その他2%)、用途別構成(非メモリ59%、DRAM31%、NAND10%)事実出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf
製品別の金額(約6,390億円など)と、売上差の約421億円、2社の合計28.0%、売上比11.4%、2024年3月期の売上減約17%本稿の計算本稿の計算(出典の数値から)。 出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf
Field Solutions 626.0十億円(中古・改造190.0、部品・サービス435.9)、地域別構成(中国34.1%、韓国22.3%、台湾20.4%など)、主要顧客(Samsung 368,079百万円・15.1%、TSMC 315,813百万円・12.9%)事実出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf
従業員20,236人(2026年3月末)、技術者比率68.9%、保有特許26,592件、設置台数約10万台(会社の推計)事実出典2 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter2_en.pdf 出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf
公式サイトの会社概要の従業員数20,812人(連結)と、統合報告書との差の理由未確定/将来本稿の確認範囲に説明を確認できず。
EUV向け塗布現像装置のシェア100%(会社の推計)、強みの第1が4つの主要工程の先端製品事実会社の自己推計であり、第三者の統計ではない。 出典2 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter2_en.pdf
製造工程図で同社製品が示されている工程(成膜・塗布現像・エッチング・洗浄・接合・検査)と、露光に同社製品の記載がないこと事実出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf
研究開発費の推移(2023年3月期191.1十億円〜2026年3月期277.8十億円)、2027年3月期の見通し330.0十億円、設備投資の推移と見通し190.0十億円事実見通しは会社の計画で、未確定。 出典6 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf 出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf
5年間(2025年3月期〜)の研究開発1.5兆円以上、設備投資7,000億円以上、1万人の採用の計画、2027年3月期の目標(売上3兆円以上、営業利益率35%以上、ROE30%以上)未確定/将来会社の目標。 出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf 出典6 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf
研究開発拠点19(日本8、海外11)、開発拠点・コンソーシアムの一覧、imecとの協業の説明事実出典3 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter3_en.pdf 出典8 https://www.tel.com/rd/base/index.html
imecとの協業(1995年から、2025年6月に新5年間へ更新、High NAパターニングとCFET向け成膜・エッチを重点)事実出典10 https://www.tel.com/news/topics/2025/20250616_001.html
TEL Venture Capitalの出資(Phosio、Advance Compositeなど)事実出典9 https://www.tel.com/rd/telvc/index.html
米国2子会社の合併(2026年6月30日発表、7月1日付)事実出典22 https://www.tel.com/news/ir/2026/20260630_001.html
保有株式の売却による売却益1,155億円(2026年3月期)事実出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf
インド・ベンガルールの新開発拠点(2025年9月5日)、インドの大学との共同研究の計画事実出典21 https://www.tel.com/news/topics/2025/20250905_001.html
熊本県合志市・宮城県大和町の開発棟、岩手県奥州市の生産・物流センターの完成(2026年3月期)、宮城イノベーティブ生産センターの完成予定(2027年夏)と生産性の目標事実完成予定と目標は会社の計画で、未確定。 出典5 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_data_section_en.pdf 出典2 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter2_en.pdf 出典6 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf
3D NAND(400層超)向け極低温チャネルホールエッチ(10µm深・33分、地球温暖化係数84%減)事実数値は会社の発表。使用ガスの種類は発表に記載なし。 出典11 https://www.tel.com/news/product/2023/20230609_001.html
Acrevia(ガスクラスタービーム、LER低減、低ダメージ)事実性能は会社の説明。 出典12 https://www.tel.com/news/product/2024/20240708_002.html
Episode 1 / Episode 2 DMR の発売、Episode 2 QMRの2026年の発売予定事実出典13 https://www.tel.com/news/product/2024/20240708_001.html
Episode 2 QMRの発売の発表未確定/将来本稿の確認範囲に記載を確認できず。
LITHIUS Pro DICEの発売(2025年12月15日)、欠陥由来の不良を50%以上減らす推計、25%以上の生産性・環境性能の向上、inline 440 wph事実推計・公称値は会社による。wphの測定条件は記載なし。 出典14 https://www.tel.com/news/product/2025/20251215_002.html 出典16 https://www.tel.com/product/lithius.html
Episode UL・Tactras・Certas LEAGAの仕様(チャンバー数、用途)事実出典17 https://www.tel.com/product/episode_ul.html
NT333(セミバッチALD、空間分割、6/12枚、SiO₂・SiN・High-k)、EVAROS(1バッチ最大200枚、CO₂約25%減)事実公称値は会社による。 出典18 https://www.tel.com/product/nt333.html 出典19 https://www.tel.com/product/telindy.html
Ulucus LX(レーザー剥離、純水の使用を90%超減)事実会社の推計。 出典15 https://www.tel.com/news/product/2024/20241209_001.html
接合装置の市場推計(2026〜2030年に年平均30%超、2030年に3,000億円超)、接合関連装置の累計売上5,000億円の目標、DRAM配線エッチの累計1兆円の目標未確定/将来会社の推計・目標であり、実績ではない。 出典6 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf 出典2 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter2_en.pdf
2027年3月期上期の見通し(売上1兆6,200億円、営業利益4,580億円)、製品別の伸びの見通し未確定/将来会社の見通し。 出典6 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf
NVIDIAとの協業の拡大(Epsira)、EpsiraでのAI・ロボットの活用事実出典20 https://www.tel.com/news/topics/2026/20260716_001.html 出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf
米中対立・関税、中東情勢などが営業利益率の目標を難しくする、という記載。リスクの16区分事実出典1 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter1_en.pdf 出典4 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter4_en.pdf
輸出管理の具体的な規制と売上への影響額未確定/将来本稿の確認範囲に記載を確認できず。推計しない。
露光の前後を束ねる強みの読み、先端パッケージが第3の柱という読み、他社製品との相性を共同研究で詰める立場という読み推測出典の記述からの本稿の解釈。 出典2 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter2_en.pdf 出典3 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter3_en.pdf 出典6 https://www.tel.com/ir/library/investors-guide/hq95qj0000000734-att/InvestorsGuide_E20260915_rev00.pdf
素材はTEL自身が作るのではなく、装置設計と共同評価で価値を出す側に見えるという読み推測出典の記述からの本稿の解釈。 出典3 https://www.tel.com/ir/library/ar/g4alje00000000pq-att/ir2026_chapter3_en.pdf 出典14 https://www.tel.com/news/product/2025/20251215_002.html
TELの類型(ナノ加工・装置が主)と図1の区分本稿の計算本稿による整理。企業名は本シリーズで扱う企業から例示。

最終更新:2026年10月9日/Troy Technical
本稿の数値は、TELの統合報告書2026(年次報告書にあたる文書)、Investors' Guide、公式の製品ページ、公式ニュースリリースに基づきます。調査会社の市場推計・報道ベースの数値は使用していません。「推測」と記した箇所は、一次情報から本稿が読み取った解釈であり、会社の公表内容ではありません。会社の計画・目標・見通し(業績、投資、発売時期、市場推計など)は未確定の将来の見通しです。「会社の推計」とあるものは、第三者の統計ではなく同社の自己推計です。本稿は投資の助言ではありません。