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埋め込み型センサー 技術解説

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TECHNOLOGY EXPLAINER

埋め込み型センサー
― 体の中に3か月、半年と置いておくための材料設計

皮膚の下に外科的に埋め込み、体外の送信器から無線で給電してブドウ糖を測るセンサーが、実際に承認されています。 使い捨ての糸状センサーと違い、数か月間、同じ場所で動き続けることが前提です。 その間、体は異物を囲い込もうとします。この記事は、確認できる実例(蛍光式の埋め込み型CGM)の公的文書と査読論文から、 仕組み・生体適合性・異物反応と被膜形成・寿命・手技・電力と通信を、材料の目で整理した技術解説です。

構成:FDAの承認審査概要(SSED)、査読論文・総説を一次情報として使用/最終更新 2026年10月

ヒーロー画像:皮下に入った小さな円筒形センサーと、皮膚の上の送信器(切り欠き断面)
概念図(AI生成イメージ)。上腕の皮下に置かれた小さな円筒形のセンサーと、皮膚の上の円形の送信器を、切り欠き断面で表現したものです。特定の製品の形・寸法・埋め込みの深さを示すものではありません。
この記事の構成
  1. 埋め込み型センサーとは何か(3行でつかむ)
  2. 確認できる実例:蛍光式の埋め込み型CGM ― 構成と電力・通信
  3. 素材技術者の視点①:蛍光センサーの内側にあるもの
  4. 異物反応と被膜形成 ― 体は何をするのか
  5. 寿命 ― 90日から180日へ、何を変えたのか
  6. 本稿の計算:センサーの大きさと、寿命のデータの読み方
  7. 外科的手技 ― 挿入・除去で起きたこと
  8. 生体適合性・滅菌・保管 ― 審査文書が見ているもの
  9. 干渉物質と使用上の制限
  10. FDAの区分 ― 埋め込み型は PMA(承認)
  11. 素材技術者の視点②:「長く置く」ことの代償
  12. 課題と、本稿で確認できなかったこと
  13. 用語集/参考資料/出典対応表
本記事の表記ルール

事実=公的文書・論文に記載のある内容(出典リンクあり)
本稿の計算=明示した前提をもとに本記事が算出した値
未確定/将来=研究段階・計画であり、実績が確認できていない事項
このほか、構造の整理や材料設計上の読み取りは「解説」として区別しています。 本記事は技術の解説であり、診断・治療・手術の可否や測定値の読み方に関する助言、特定の製品の推奨ではありません。 埋め込み処置の適否は、医療従事者と製品の取扱説明書によります。

1. 埋め込み型センサーとは何か(3行でつかむ)

埋め込み型センサーとは、「皮膚の下に完全に入れたまま、数か月にわたり体内の物質を測り続けるセンサー」です(本記事による解説)。 本稿で扱うのは、FDAの公開文書で確認できる実例に絞ります。確認できた承認製品は、蛍光式の埋め込み型CGM(Eversense)です。 持続グルコースモニタリング(CGM)の一般的な仕組みは、本シリーズ「持続グルコースモニタリング」編で扱っています。

  • どう違うか:経皮型(糸状のセンサーを皮膚から差し込み、10〜15日ごとに交換)に対し、Eversense のセンサーは医療従事者が皮下に挿入し、体内に置いたまま使います。装着期間は、初回承認で最長90日、のちに最長180日へ拡大されました事実
  • どう測るか:酵素と電極ではなく、蛍光を用いた検知です。FDAの文書は、センサーが間質液中のブドウ糖を蛍光で検知し、5分ごとに測ると記しています事実
  • 電池はあるか:埋め込まれたセンサーは送信器から無線(RF)で給電されると、FDA文書は記述しています事実。電池交換のための再手術を避ける設計です(本記事による解説)
この記事でいちばん大事な一行

埋め込み型センサーの難しさは「測る」ことより、「長く置く」ことにあります。 体は、入ってきた異物を数週間かけてタンパク質で覆い、細胞で囲い、最後は線維性の被膜で包みます。 被膜はブドウ糖などの物質を通しにくくするため、センサーの寿命は、測定の原理ではなく、体との相互作用で決まりうる、というのが総説の指摘です事実。

2. 確認できる実例:蛍光式の埋め込み型CGM ― 構成と電力・通信

Eversense は、FDAのPMA(市販前承認)で承認された、蛍光式の埋め込み型CGMです。 承認審査概要(SSED)は、システムを次の4つの部品として説明しています事実[参考資料1]。

埋め込み型センサーの仕組みを表した概念画像
図1 概念画像(AI生成)。埋め込み型の方式では、皮下の小型センサーと皮膚上の送信器を組み合わせる例があります。皮膚を挟んだ配置と、外部側で読み出す関係を示す概念図です。埋め込み深さや実物の形は示しません。 AI生成の概念画像で、実製品の構造・寸法や顕微鏡像を示しません。
出典・数値・構成を示す元の模式図(SVG)を確認する
埋め込み型CGMのシステム構成(概念図) 寸法・比率・位置は模式です。特定の製品の形を描いたものではありません。 表皮・真皮 皮下組織 送信器 センサー(皮下) 1 2 3 スマートフォン 1 送信器 → センサー:RFで給電(13.56 MHz、NFC) 2 センサー → 送信器:蛍光の測定値(5分ごと) 3 送信器 → スマホ:BLE(試験の基準は最大10 m) センサー:円筒形、3.5 × 18.3 mm(論文値) 送信器は粘着パッチで皮膚に固定、充電式電池 ※ 構成と通信はFDAのSSED[参考資料1]、   寸法は査読論文[参考資料4]によります。
図1 概念図(ベクター作図)。埋め込まれたセンサーは電池を持たず、皮膚の上の送信器から無線で給電されます[参考資料1]。送信器が値を計算し、スマートフォンのアプリに送ります。配置・比率は模式で、実際の製品の外観や埋め込みの深さを示すものではありません。
部品SSEDの記述
センサー蛍光を用いた検知機構で、間質液中のブドウ糖を検知。医療従事者が皮下に挿入し、送信器からRFで給電されて5分ごとに測る。蛍光の測定値を送信器へ送る。シリコーン製のカラーに、局所で溶け出す抗炎症ステロイド(デキサメタゾン酢酸エステル)1.75 mgを含む。使用寿命は「90日またはデバイスの寿命のいずれか短いほう」
送信器センサーの真上の皮膚に装着。センサーに給電し、蛍光の測定値からブドウ糖値を計算し、BLEでアプリへ送る。粘着パッチで固定。充電式電池を内蔵し、振動でアラートを知らせる
アプリ値・傾向・アラートの表示。ユーザーが血糖測定値を入力して校正する。センサーごとの校正パラメータをサーバーから一度ダウンロードする
挿入器具鈍的剥離器(皮下の空間をつくる)と挿入器具(センサーを置く)。センサーホルダーに入れた状態で滅菌・搬送される

すべて事実(PMA P160048 SSED[参考資料1]、初回承認の記載。表示範囲は40〜400 mg/dL)。

電力と通信について、SSEDの試験表は次の仕様を挙げています事実[参考資料1]。 センサーのアンテナは13.56 MHz、NFC(近距離無線通信)の読み取りは最大12 mmの距離で成立すること。センサー側の電子回路はISO 15693のプロトコルで通信でき、蛍光指示薬を励起し、放出された蛍光を検出できること。送信器とスマートフォンの間はBLEで最大10 m。 つまり、体内のセンサーは「小さな無線タグ」のように、外から電力をもらって短時間だけ動きます(本記事による解説)。

3. 素材技術者の視点①:蛍光センサーの内側にあるもの

蛍光式の埋め込み型センサーの構成要素(概念図) 各要素の存在は公的文書・論文の記述によります。配置・比率・形状は模式で、実物の内部構造ではありません。 励起光 蛍光 シリコーン製のカラー 電子回路 光の励起と検出、NFC通信 指示薬ハイドロゲル ブドウ糖に結合する指示薬を含む エンドキャップ エポキシで接合 抗炎症薬 1.75 mg センサー全体が体内で長期間、外部から封止された状態を保つことが前提です。 封止の破れ・漏れは、粒子・溶出物・センサーの破損という別の安全性の問題になります(本記事による解説)。
図2 概念図(ベクター作図)。蛍光指示薬(ブドウ糖に結合する部分を含むハイドロゲル)、励起と検出を行う電子回路、薬剤を含むシリコーンのカラー、エポキシで接合するエンドキャップの存在は、SSEDと査読論文[参考資料1・3・4]の記述によります。配置・比率は模式で、実物の内部構造を示すものではありません。
素材技術者の読みどころ:4つの材料が、それぞれ別の役割を負っている
  • ① 指示薬ハイドロゲル(測る部分)。SSEDは、センサーが蛍光指示薬を電子回路で励起し、放出された蛍光を検出すると記します事実[参考資料1]。E3センサーの承認申請は、指示薬ハイドロゲルの配合を変更して、体内での機能寿命を延ばしたと記しています事実[参考資料3]。ブドウ糖と結合する部位はボロン酸を含み、総説も、埋め込み型CGMに使われる合成の蛍光受容体はジボロン酸誘導体に由来すると述べます事実[参考資料4・9]。ハイドロゲルの材料設計そのものは、本シリーズ「ハイドロゲル」編で扱っています。
  • ② シリコーン製のカラー(体との境目)。局所で溶け出す抗炎症ステロイドを含みます事実[参考資料1]。薬剤を材料に持たせて、体の反応を弱める設計です(解説)。シリコーンの材料特性は、本シリーズ「シリコーン」編を参照してください。
  • ③ エポキシで接合するエンドキャップ(封止)。SSEDは、電子部品の組み立て後にプラスチックのエンドキャップをエポキシで取り付け、端を封止し滑らかな面にすると記します事実[参考資料1]。接合部は、のちに述べる除去時の破損の原因分析にも関わります(第7章)。
  • ④ 電子回路(励起と検出)。光の励起・検出とNFC通信を担い[参考資料1]、電池を持たずにRFで給電されます。

経皮型の糸状センサー(持続グルコースモニタリング編)では「酵素・膜・電極」が主役でしたが、埋め込み型では、光学材料、薬剤徐放材料、封止材料、電子回路が一つの小さな筐体に同居しています(本記事による解説)。

4. 異物反応と被膜形成 ― 体は何をするのか

体内に入った材料に対する生体の反応を、Anderson らは異物反応と呼び、マクロファージと異物巨細胞からなる、炎症と創傷治癒の最終段階の反応だと説明しています事実[参考資料5]。 Ward の総説は、皮下の埋め込み機器に対する反応の流れを、センサーの観点で整理しています事実[参考資料6]。

埋め込み材料に対する体の反応の流れ(概念図) 段階の整理は総説[参考資料5・6]によります。各段階の所要時間は図に書いていません。 1 2 3 4 5 タンパク質が 表面に吸着 (バイオ ファウリング) マクロファージが タンパク質の受容体 に結合して付着 融合して多核の 巨細胞になり、 サイトカインを 放出 線維芽細胞が 筋線維芽細胞に 変わり、コラーゲン を合成 細胞の少ない 密な線維性の被膜 が形成され、多くの 物質を通しにくくなる 最初の2〜4週は、材料の表面性状が反応を左右する[参考資料5] 異物反応は、デバイスが体内にある間続く[参考資料5]。「異物と自己を見分ける仕組みを逃れる材料」は作れていない[参考資料6] ※ 総説は、多孔質の基材や血管新生を促す因子で微小血管の形成を促し、被験物質の供給をある程度維持できる可能性にも触れています[参考資料6]。
図3 概念図(ベクター作図)。タンパク質の吸着から線維性被膜までの流れは、Anderson ら[参考資料5]と Ward[参考資料6]の総説によります。段階の分け方は本記事の整理で、各段階の所要時間や被膜の厚みは、図には書いていません。
  • 最初の数週間:Anderson らは、材料の表面性状が反応を調節する時間帯は埋め込み後最初の2〜4週間だが、組織と材料の界面の異物反応はデバイスが体内にある間ずっと存在する、と述べています事実[参考資料5]。
  • 被膜:Ward は、マクロファージが出す因子に応答して線維芽細胞が筋線維芽細胞に変わり、コラーゲンなどの細胞外マトリックスが、細胞の少ない密な線維性被膜をつくると述べます。この被膜は多くの化合物を通しにくくなることがあります事実[参考資料6]。
  • 避けられるか:同じ総説は、何千もの生体材料が試されたが、異物と自己を見分ける哺乳類の監視の仕組みを逃れる「ステルス材料」は、執筆時点で作れていないと述べます事実[参考資料6]。
  • 抗炎症薬の役割(研究例):Klueh らは、マウスの皮下にグルコースセンサーを埋め、デキサメタゾンの腹腔内投与で、対照群が最初の24時間以内に機能を失うところを、最長2週間まで延ばせたと報告しています。炎症がセンサー機能の喪失に重要な役割を持つことを示す結果です事実[参考資料7]。これはマウスの短期の研究で、ヒトでの効果や製品の性能を示すものではありません。

Eversense のシリコーン製カラーは、デキサメタゾン酢酸エステルを局所で溶出させる設計で、SSEDは、局所・全身への曝露による危険は「発生しないと予想される」とした上で、臨床試験にはデキサメタゾンなどのグルココルチコイド薬を服用する被験者が含まれていなかったと記しています事実[参考資料1]。 また、デキサメタゾンまたはデキサメタゾン酢酸エステルが禁忌となりうる人には、システムの使用が禁忌とされています事実[参考資料1]。

5. 寿命 ― 90日から180日へ、何を変えたのか

埋め込み型の価値は「交換の頻度が少ないこと」です。そのため、どれだけ長く機能するかが、設計の中心になります。

FDAの手続き日付内容(SSEDの記述)
PMA P160048(原承認)2018年6月21日成人(18歳以上)で最長90日。補助的(adjunctive)な使用。製品コード QCD
P160048/S0062019年6月6日非補助的(non-adjunctive)な使用へ。製品コード QHJ
P160048/S016(E3)2022年2月10日最長180日。センサーの指示薬ハイドロゲルの配合、ブドウ糖を計算するアルゴリズム、校正の頻度(21日目以降は1日1回か2回)を変更。指先血糖測定の代わりに治療判断に使う用途の適応

すべて事実(FDA PMAデータベースとSSED[参考資料1〜3・10])。2022年以降にも、同じPMAの補足承認が続いています。それらの内容は本稿で確認していません。

180日への拡大を支えた試験が PROMISE です。FDAの審査概要と査読論文は次のように記しています事実[参考資料3・4]。

  • 試験の設計:米国8施設で成人181人にセンサーを挿入(85人は1本、96人は両腕に1本ずつ)。2018年12月〜2020年5月。170人(94%)が180日目まで完了。基準は、遠心分離した血漿をYSI 2300(ベッドサイドのブドウ糖分析装置)で測った値。
  • 精度:従来型センサーの全体のMARDは9.1%(49,613対、40〜400 mg/dL)、15%/15 mg/dL以内が85.6%、20%/20 mg/dL以内が92.9%。精度は1日目が最も低く、来院日ごとのMARDは1日目11.0%、60日目7.7%、180日目10.4%でした。
  • センサーの生存:従来型センサーの機能していた割合(カプラン・マイヤー推定)は、90日目98%、120日目90%、150日目74%、180日目65%。
  • 改良型(E3):43人が副センサーとして改良型を着けました。180日までのMARDは8.5%(12,034対)、生存は30〜120日目96%、150日目94%、180日目90%。
180日間の試験(PROMISE)で見えた、センサーの生存と精度 論文[参考資料4]の数値を転記して作図しました。試験の対象は成人、基準は YSI 2300 の血漿グルコースです。 センサー生存確率(機能していた割合) 100% 75% 50% 0 60日 120日 180日 90% 65% 従来型センサー(181人) 改良型 E3(43人) MARD(来院日ごと、従来型センサー) 11.0 9.6 9.2 9.1 8.4 7.7 8.2 9.2 9.6 10.4 1 7 14 22 30 60 90 120 150 180 来院日(装着後の日数) 単位:% ※ 本稿の計算:180日目に機能していない割合は、従来型 100−65=35%、E3 100−90=10%(差は25ポイント)。 ※ 従来型の生存確率は90日目から、E3は30日目からの値が論文に記載されています。E3は43人の小さな集団での評価です。 ※ FDAは、E3の評価について「中程度の不確実性が残る」としています[参考資料3]。
図4 本稿の計算を含む作図(ベクター作図)。左は生存確率、右は来院日ごとのMARDで、数値は PROMISE 試験の論文[参考資料4]から転記しました。35%・10%・25ポイントは本稿が算出した値です。対象・基準・条件が異なる他の製品と数値を並べて、優劣を論じることはできません。

SSEDは、E3センサーについて、評価が43人の比較的小さな集団で行われたこと、180日という長い装着の間に複数回の挿入・除去を繰り返す影響は評価されていないこと、E3センサーの出力は試験中に盲検化されていたため、非補助的使用の有害事象率は評価されていないことを、残る不確実性として記しています事実[参考資料3]。

素材技術者の読みどころ:寿命の限界は「酸化」にもありうる

PROMISE論文は、副センサーの一部に、指示薬ハイドロゲルに4-ビニルフェニルボロン酸(VPBA)のモノマーを加えた改良型を用いたと説明しています。 VPBAは活性酸素種(ROS)の標的となって、ブドウ糖との結合に関わるボロン酸部位を守る「犠牲的ボロン酸」の役割を持ち、酸化が植え込み型の光学センサーの有効性と持続時間を制限しうる、というのが著者らの設計の考え方です事実[参考資料4]。

ここには、材料屋に馴染みのある発想があります。主役の部位を守るために、先に酸化されるものをそばに置く——酸化防止剤や犠牲陽極と同じ考え方です(本記事による解説)。 ただし、SSEDは「E3センサー」の配合変更を配合の具体的な内容を示さずに記述しており、論文のVPBAと完全に同じものと断定できる記載は、本稿が読んだ範囲にはありません。両者の関連は、FDA審査文書が改良型センサーを「SBAセンサー」と呼んで評価の不確実性を述べている箇所[参考資料3]から読み取れるものです(本記事による解説)。

6. 本稿の計算:センサーの大きさと、寿命のデータの読み方

本稿の計算:センサーはどのくらい小さいのか

論文はセンサーを円筒形、3.5 × 18.3 mmと記しています事実[参考資料4]。理想的な円筒(直径3.5 mm、長さ18.3 mm)と仮定します本稿の計算。

  • 体積:π × (3.5÷2)² × 18.3 = 約176 mm³ = 約0.18 mL
  • 表面積:側面 π × 3.5 × 18.3 + 両端 2 × π × (3.5÷2)² = 約201 + 約19 = 約220 mm²(約2.2 cm²)

前提と限界:実物にはカラーや端の形状があり、理想円筒ではありません。この値は、体の組織と接する面積のオーダーを知るための概算で、体積は0.18 mL程度、つまり水数滴に近い量です(本記事による解説)。 体の反応は表面で起こるため、この約2 cm²の面が、体にとっての「異物との境界」になります(解説)。

寿命のデータをどう読むか(本稿の読み取り)
  • MARDの動き:従来型センサーのMARDは、1日目(11.0%)が高く、60日目(7.7%)で最小となり、180日目(10.4%)にまた上がります[参考資料4]。装着の初期と終末期に精度が下がるという形です(本記事による解説)。
  • 生存確率:従来型は、120日目の90%から、150日目の74%、180日目の65%へと、後半に急に下がっています[参考資料4]。
  • 注意:E3の90%は43人、従来型の65%は181人の試験の値です。人数が異なり、カプラン・マイヤー推定の信頼区間は、本稿が読んだ文章には記載されていませんでした。

7. 外科的手技 ― 挿入・除去で起きたこと

埋め込み型は、手技が製品の一部です。FDAの審査概要から、手技に関わる事実を整理します事実[参考資料1・3]。

項目SSEDの記述
誰が行うか資格のある医師(のちのE3の文書では医療従事者)が、提供される挿入器具を使って挿入する。鈍的剥離器で皮下の空間(ポケット)をつくり、挿入器具でセンサーを置く
深さ意図された挿入の深さは3〜5 mm。模擬組織を用いた使用性試験で、切り出した4本の実測は3.3〜3.9 mm
起きた問題臨床試験で、深すぎる挿入が4件(PRECISE II 1件、PRECISION 3件)。1件は全身麻酔下の探索的手術が、3件は局所麻酔下で外科医による除去が必要だった。これを受けて鈍的剥離器を、2つのガイドを加え、金属部を短くする設計に変更
除去除去が難しかった例が5件(うち1件が重篤な有害事象)。センサーの破損が2件。除去時にエンドキャップが外れた、または見当たらなかった例があり、原因分析は「鉗子でエンドキャップをつかんだ可能性が高い」。本体と面一になるようエンドキャップを再設計し、除去時の力に耐えることを製造検証で確認
E3試験の安全性181人で558回の挿入・除去。切開部の感染は2件(手技全体の0.36%)。全員で1回目の試行でセンサーを除去。最も多い関連有害事象は皮膚の症状(粘着パッチによる刺激、皮膚の萎縮、色素脱失、感染)で9.9%、次いで出血・あざで7.7%

すべて事実(PMA P160048 SSED[参考資料1]とP160048/S016 SSED[参考資料3])。ここに挙げた事象は、審査文書に記載された試験での観察で、個々の処置の安全性や適否を判断するためのものではありません。

素材技術者の読みどころ:「取り出す」ことまで材料設計に入っている

エンドキャップの再設計は、材料と構造が「除去時の力」に耐えるかという問題でした。 SSEDは、原因が「キャップをつかむ使い方」にあったと分析し、キャップを面一にして、除去時の力を模擬した試験で従来より大きな力に耐えることを示したと記しています[参考資料1]。 体内に長く置く材料は、入れるときだけでなく、取り出すときの力で設計が決まります(本記事による解説)。 センサーが壊れて破片が体内に残ることは、SSEDが挙げる重要な安全性リスクのひとつでもあります[参考資料1]。

8. 生体適合性・滅菌・保管 ― 審査文書が見ているもの

図5:冷蔵トレーの滅菌パウチと、ピンセットでつまんだ小さな円筒形センサー
図5 概念図(AI生成イメージ)。冷蔵して保管する滅菌包装と、小さな円筒形のセンサーを表したものです。特定の製品の形・包装・寸法を示すものではありません。
  • 生体適合性:センサーについて、細胞毒性、感作性、皮内反応、急性全身毒性、発熱性、4週・13週・26週のラット皮下埋植試験、遺伝毒性(3種)、化学的特性評価(ISO 10993-17・-18)、粒子試験(ISO 14708-1)が行われ、いずれも合格と記されています事実[参考資料1]。
  • 動物試験:ステロイド溶出カラー付きセンサーと、同じ薬剤をシリコーンから溶出させる承認済みのペーシングリードを、ラットの皮下に埋め、30日と90日で組織を調べたところ、どちらも有害な組織反応は見られなかったと記されています事実[参考資料1]。
  • 滅菌:センサーはホルダーに入れてエチレンオキシドで滅菌され、無菌性保証水準(SAL)は10⁻⁶。エチレンオキシドとエチレンクロロヒドリンの残留は、ISO 10993-7の限度を満たすと記されています事実[参考資料1]。
  • 保管:原承認時のセンサーは、2〜8℃で保管、表示された有効期限は1か月で、保管寿命の試験は進行中と記されています事実[参考資料1]。現行の保管条件は、本稿では確認していません。

ここにも、前の記事(持続グルコースモニタリング)とは違う点があります。経皮型の使い捨てセンサーは電子線で滅菌される例がありました(Libre)。 一方、この埋め込み型はエチレンオキシドで滅菌されると記されています。 滅菌方法が違えば、ハイドロゲルや指示薬に求められる耐性も違います(本記事による解説)。

9. 干渉物質と使用上の制限

蛍光式でも、ブドウ糖以外の物質が値をずらすことがあります。論文は、その仕組みを次のように説明します事実[参考資料4]。 信号を増やすのは、指示薬ハイドロゲルに結合する物質、またはセンサーの動作波長域で光を出す物質。信号を減らすのは、励起光を吸収する物質、または蛍光を吸収・消光する物質です。 以下は、審査文書と論文に書かれていることの紹介で、読者個人の使用を判断するためのものではありません。

項目文書の記述出所
マンニトール・ソルビトール静脈内投与、または洗浄液・腹膜透析液の成分として入ると、血中濃度が上がり、センサーのブドウ糖値が見かけ上高く出ることがある。一般的な食事に含まれる量では影響しない、と記載(禁忌として掲載)[参考資料1・3]
テトラサイクリン系抗菌薬論文は、元のセンサーの干渉物質として、上記に加えてテトラサイクリン系抗菌薬を挙げる[参考資料4]
デキサメタゾンデキサメタゾンまたはデキサメタゾン酢酸エステルが禁忌となりうる人には、システムの使用が禁忌[参考資料1・3]
MRI原承認では、センサーと送信器はMRIに適合せず、センサーが入っている間は受けないこと、とされた。E3の文書では、送信器はMR unsafeで検査前に外すこと、センサーは別途のMRI安全情報を参照すること、とされている[参考資料1・3]

すべて事実(FDA SSEDと査読論文)。論文は、ビタミンCやアセトアミノフェンによる干渉はこのセンサーにはないと述べますが、本稿はこの点を審査文書では確認していません。表示は版や地域で変わりうるため、実際の判断は最新の取扱説明書と医療従事者の指示によります。

物理的な条件も評価されています。初回承認の前の試験(PRECISE II)では、精度の来院時に、上腕の運動や30分間の圧迫の試験が行われました事実[参考資料1]。 皮下に置いたセンサーが外からの力を受ける、という使用環境を反映したものです(本記事による解説)。

10. FDAの区分 ― 埋め込み型は PMA(承認)

体外から糸状のセンサーを差し込む経皮型のCGMの多くは、クラスII(iCGM)として、De Novo や 510(k) の手続きで扱われます(本シリーズ「持続グルコースモニタリング」編)。 これに対して、埋め込み型は、FDAの製品分類データベースでクラスIIIに分類され、PMA(市販前承認)の対象です事実[参考資料10・11・12]。

製品コード名称FDAの分類データベースの記述
QCDContinuous Glucose Monitor, Implanted, Adjunctive Use完全に埋め込まれたCGMで、間質液のブドウ糖の傾向とパターンを検出。家庭用の血糖測定器の情報を補完する(置き換えない)補助的な使用
QHJSensor, Glucose, Implanted, Non-Adjunctive Use埋め込み型のブドウ糖センサーで、糖尿病のある人でブドウ糖値とその変化の向き・速さを判定。標準的な血糖測定器の情報を置き換えて糖尿病に関する治療判断に使う非補助的な使用

すべて事実(FDA製品分類データベース[参考資料11・12]。いずれもデバイスクラスは3で、21 CFRの個別の規則番号は付されていません)。

FDAのPMAは「承認(approval)」で、510(k)の「適合(clearance)」やDe Novoの「認可(grant)」とは別の手続きです。 Eversense の原承認(P160048)は2018年6月21日、非補助的使用への拡大(S006)は2019年6月6日、180日用のE3(S016)は2022年2月10日です事実[参考資料1〜3・10]。 どの承認も、特定の使用目的に対する判断で、「どんな使い方でも安全・正確」という意味ではありません。

11. 素材技術者の視点②:「長く置く」ことの代償

素材技術者の読みどころ:寿命を決めるのは、センサーの内側だけではない
  • 測る原理と、被膜の関係。Gough らは、ブタの皮下に埋めたセンサーを222日と520日動作させた研究を報告しています。この研究のセンサーは、差動の電気化学的酸素検出に基づく酵素電極で、被膜形成、局所の微小血管の灌流の変動、組織の酸素の制約、酵素の失活への感度を下げる設計だと説明されています。血液と組織のブドウ糖の遅れは、上昇時に11.8 ± 5.7分、下降時に6.5 ± 13.3分で、この遅れはセンサーの応答ではなく組織内の物質移動が主因で、埋め込み期間を通じて系統的に変化しなかった、と報告されています事実[参考資料8]。これは動物(2頭)の研究で、ヒトでの製品の性能ではありません。
  • 設計の分岐。被膜が物質の通り道を狭めるという問題に対し、被膜の影響を受けにくい測り方(Gough)、薬剤で反応を弱める(Eversense のステロイド溶出カラー)、指示薬を酸化から守る(VPBA)というように、解き方が分かれています(本記事による解説)。
  • 手技と材料の相互作用。エンドキャップの再設計[参考資料1]が示すとおり、取り出しの手順が材料の接合部への要求を決めます。複数回の挿入・除去の影響は、FDAも評価されていない点として挙げています[参考資料3]。
  • 保管という弱点。原承認時のセンサーの有効期限は冷蔵で1か月[参考資料1]。ハイドロゲルと指示薬を含む製品に、保管の制約が現れやすいことを示す例です(本記事による解説)。

12. 課題と、本稿で確認できなかったこと

(1) Eversense 以外の埋め込み型センサー

本稿が公的文書で確認できた、承認済みの埋め込み型ブドウ糖センサーは Eversense でした。 他の製品や、ブドウ糖以外を測る埋め込み型センサーの承認状況は、本稿では確認できておらず、取り上げていません。

(2) 指示薬・ハイドロゲル・筐体の材料の具体的な組成

SSEDは、センサーの蛍光指示薬の化学構造、ハイドロゲルの組成、筐体の材質を具体的には記載していませんでした。 本稿が書けたのは、論文に記載されたボロン酸、VPBA、円筒形の寸法、SSEDに記載されたシリコーン製カラー、エポキシによるエンドキャップの接合までです。

(3) 180日を超える装着と、2022年以降の補足承認

FDAのPMAデータベースには、E3の承認(2022年)以降にも、同じPMAの補足承認が続いています。 本稿は、原承認、非補助的使用の拡大(S006)、180日用のE3(S016)のSSEDだけを確認しており、それ以降の変更(装着期間のさらなる延長を含む)の内容は確認していません。

(4) 被膜の厚みなど、ヒトでの組織学的データ

被膜の厚み、組織の構造、センサー周囲の状態をヒトで示した一次情報は、本稿が確認した文書にはありませんでした。 異物反応の説明は、総説[参考資料5・6]と動物の研究[参考資料7・8]に基づく一般論です。

この記事のまとめ
  • 確認できた実例は、蛍光式の埋め込み型CGM(Eversense)です。センサーは電池を持たず、送信器からRFで給電されます事実
  • 寿命は90日から180日へ。180日の試験で、従来型センサーの機能していた割合は65%、改良型(E3)は90%でした事実。差は25ポイントです本稿の計算
  • 体は異物を囲い込みます。タンパク質の吸着から、密な線維性の被膜まで進み、物質を通しにくくします事実
  • 材料は4つの役割を同居させます。指示薬ハイドロゲル、薬剤を含むシリコーン、エポキシで接合する封止、電子回路です事実
  • 埋め込み型は、クラスIIIでPMA(承認)の対象です。経皮型のiCGM(クラスII)とは別の手続きです事実
  • 「取り出す」ことまで設計に入ります。エンドキャップの再設計と、複数回の挿入・除去の評価不足がその例です事実

13. 用語集

埋め込み型センサー
皮膚の下に完全に入れたまま、数か月にわたり体内の物質を測るセンサー。
蛍光式
ブドウ糖に結合する蛍光指示薬を光で励起し、放出された蛍光の変化から濃度を求める方式。
ボロン酸
ブドウ糖など糖と結合する性質を持つ化学基。蛍光式ブドウ糖センサーの結合部位に使われる。
異物反応
体内の材料に対する、マクロファージや異物巨細胞による炎症と創傷治癒の最終段階の反応。
バイオファウリング
材料の表面にタンパク質や細胞が付着して覆うこと。
線維性被膜
異物のまわりにコラーゲンなどでつくられる、細胞の少ない密な層。物質を通しにくい。
PMA
premarket approval。クラスIIIの機器の市販前承認。FDAの「承認(approval)」。
SSED
Summary of Safety and Effectiveness Data。PMAの承認後に公開される安全性・有効性の審査概要。
非補助的使用
家庭用の血糖測定器の情報を置き換え、治療判断に使う用途。
NFC
近距離無線通信。13.56 MHz帯を使い、数cm〜十数mmの距離で給電と通信ができる。
カプラン・マイヤー推定
観察期間中の「生存(ここでは機能していた)割合」を時間ごとに推定する統計手法。
エンドキャップ
筒状のセンサーの端を封止する部品。
SAL
sterility assurance level。滅菌後に生きた微生物が残る確率。10⁻⁶は100万個に1個以下。
MARD
基準との差を基準で割った絶対値の平均(%)。

14. 参考資料(一次情報)

  1. 米国FDA「PMA P160048 FDA Summary of Safety and Effectiveness Data(Eversense Continuous Glucose Monitoring System)」承認 2018年6月21日 — www.accessdata.fda.gov
  2. 米国FDA「PMA P160048/S006 FDA Summary of Safety and Effectiveness Data(非補助的使用への拡大)」承認 2019年6月6日 — www.accessdata.fda.gov
  3. 米国FDA「PMA P160048/S016 FDA Summary of Safety and Effectiveness Data(Eversense E3 CGM System、最長180日)」承認 2022年2月10日 — www.accessdata.fda.gov
  4. Garg SK ほか「Evaluation of Accuracy and Safety of the Next-Generation Up to 180-Day Long-Term Implantable Eversense Continuous Glucose Monitoring System: The PROMISE Study」Diabetes Technol Ther 24:84 (2022)(PMC) — pmc.ncbi.nlm.nih.gov
  5. Anderson JM, Rodriguez A, Chang DT.「Foreign body reaction to biomaterials」Semin Immunol 20:86 (2008) — doi.org
  6. Ward WK.「A review of the foreign-body response to subcutaneously-implanted devices: the role of macrophages and cytokines in biofouling and fibrosis」J Diabetes Sci Technol 2:768 (2008) — doi.org
  7. Klueh U ほか「Inflammation and glucose sensors: use of dexamethasone to extend glucose sensor function and life span in vivo」J Diabetes Sci Technol 1:496 (2007) — doi.org
  8. Gough DA ほか「Function of an implanted tissue glucose sensor for more than 1 year in animals」Sci Transl Med 2:42ra53 (2010) — doi.org
  9. Hatada M, Okuda-Shimazaki J, Sode K.「Glucose Oxidoreductases for Glucose Monitoring: A Bird's Eye View of Glucose-Sensing Enzymes II」J Diabetes Sci Technol (2026)(PMC) — pmc.ncbi.nlm.nih.gov
  10. 米国FDAPMAデータベース P160048(Senseonics, Incorporated、Eversense)の記録 — www.accessdata.fda.gov
  11. 米国FDA製品分類データベース 製品コード QCD「Continuous Glucose Monitor, Implanted, Adjunctive Use」(openFDA API 経由) — api.fda.gov
  12. 米国FDA製品分類データベース 製品コード QHJ「Sensor, Glucose, Implanted, Non-Adjunctive Use」(openFDA API 経由) — api.fda.gov

15. 主張と出典の対応表(監査)

本文の主張根拠区分
Eversense の原承認(P160048)が2018年6月21日、成人(18歳以上)で最長90日、補助的使用、製品コード QCD。システムが蛍光式センサー・スマートトランスミッター・アプリ・挿入器具の4部品であること。センサーはRFで給電され5分ごとに測ること、シリコーン製カラーにデキサメタゾン酢酸エステル1.75 mgを含み局所で溶出すること、送信器が充電式電池と粘着パッチを持つこと。アンテナ13.56 MHz、NFC読み取り最大12 mm、ISO 15693、BLE最大10 m。電子回路が蛍光指示薬を励起し蛍光を検出すること。エンドキャップをエポキシで取り付けること。生体適合性試験(4・13・26週の埋植、化学的特性評価、粒子試験)、ステロイド溶出カラーとペーシングリードのラット30日・90日試験、エチレンオキシド滅菌(SAL 10⁻⁶)、2〜8℃保管と有効期限1か月。挿入の深さ3〜5 mm、深すぎる挿入4件、除去困難5件・破損2件、エンドキャップの再設計。禁忌(MRI、デキサメタゾン、マンニトール・ソルビトール)。PRECISE II の上腕運動・圧迫試験Eversense 原承認の SSED
出典1 https://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf16/P160048B.pdf
事実
P160048/S006 が2019年6月6日に承認され、製品コード QHJ(非補助的使用)に拡大されたこと出典2 https://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf16/P160048S006B.pdf事実
P160048/S016(Eversense E3)が最長180日であること、指示薬ハイドロゲルの配合・アルゴリズム・校正頻度の変更、指先血糖測定の代わりに治療判断に使う適応、PROMISE 試験(181人、8施設)、従来型65%・E3 90%の180日生存、E3評価が43人でFDAが中程度の不確実性を挙げたこと、複数回の挿入・除去と非補助的使用の有害事象が評価されていないこと、558回の挿入・除去と感染2件(0.36%)、関連有害事象(皮膚9.9%、出血・あざ7.7%)、1回目で全員除去、送信器がMR unsafeであることP160048/S016 の SSED
出典3 https://www.accessdata.fda.gov/cdrh_docs/pdf16/P160048S016B.pdf
事実
PROMISE 論文:181人、米国8施設、YSI 2300 を基準、従来型センサーの全体MARD 9.1%(49,613対)、15/15 85.6%・20/20 92.9%、来院日ごとのMARD、生存確率(90日98%・120日90%・150日74%・180日65%)、改良型43人のMARD 8.5%(12,034対)と生存確率(30〜120日96%・150日94%・180日90%)、センサーが円筒形3.5×18.3 mm、VPBA(犠牲的ボロン酸)の役割、干渉物質(マンニトール・ソルビトール、テトラサイクリン系)と干渉の仕組みPROMISE 論文(PMC)
出典4 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8817689/
事実
異物反応の定義(マクロファージと異物巨細胞による炎症・創傷治癒の最終段階)、最初の2〜4週は表面性状が反応を左右すること、異物反応はデバイスが体内にある間続くこと出典5 https://doi.org/10.1016/j.smim.2007.11.004事実
タンパク質の吸着(バイオファウリング)、マクロファージの付着と多核巨細胞化、筋線維芽細胞とコラーゲン合成、細胞の少ない密な線維性被膜が多くの化合物を通しにくくなること、微小血管形成の可能性、ステルス材料が作れていないこと出典6 https://doi.org/10.1177/193229680800200504事実
マウスの皮下グルコースセンサーで、デキサメタゾンの腹腔内投与により、対照が最初の24時間以内に機能を失うところを最長2週間まで延ばしたこと動物(マウス)の短期の研究
出典7 https://doi.org/10.1177/193229680700100407
事実
ブタ2頭で222日と520日動作した埋め込みセンサー。差動の電気化学的酸素検出に基づく酵素電極であること、血液と組織の遅れが上昇時11.8±5.7分・下降時6.5±13.3分で、主因が組織内の物質移動であること動物(ブタ)の研究
出典8 https://doi.org/10.1126/scitranslmed.3001148
事実
埋め込み型CGMで使われる合成の蛍光受容体がジボロン酸誘導体に由来すること。現行の電気化学式CGMのセンサーがGOxに基づくこと出典9 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC13518614/事実
原承認の日付(2018年6月21日)、S006(2019年6月6日)、S016(2022年2月10日)、その後も同じPMAの補足承認が続いていることPMAデータベースの記録とSSEDの日付
出典10 https://www.accessdata.fda.gov/scripts/cdrh/cfdocs/cfpma/pma.cfm?id=P160048
事実
製品コード QCD(補助的)の記述、デバイスクラス3出典11 https://api.fda.gov/device/classification.json?search=product_code:QCD事実
製品コード QHJ(非補助的)の記述、デバイスクラス3出典12 https://api.fda.gov/device/classification.json?search=product_code:QHJ事実
センサーの体積約176 mm³(約0.18 mL)、表面積約220 mm²(約2.2 cm²)、180日目に機能していない割合の35%と10%、差25ポイント本稿の計算。論文値の寸法3.5×18.3 mmを理想円筒と仮定した概算で、カラーや端の形状は無視している。割合は論文の生存確率65%・90%を100から引いたもの本稿の計算
Eversense 以外の埋め込み型ブドウ糖センサーの承認状況、指示薬の化学構造・ハイドロゲルの組成・筐体の材質、E3以降の補足承認の内容、被膜の厚みなどヒトでの組織学的データ本稿が確認した公的文書・論文には記載がなく、本稿では記載していない解説
体内で動かす設計が、光学材料・薬剤徐放材料・封止材料・電子回路を一つの筐体に同居させるという整理。犠牲的ボロン酸を酸化防止剤・犠牲陽極と同じ考え方と見る読み取り。MARDが装着の初期と終末期に高いという読み取り。E3とSBAセンサーの関連づけ。被膜への3つの解き方の分類。保管の制約への読み取り公表内容にもとづく本記事の整理・解説。各文書の筆者・当局が表明した見解ではない解説
図1・図2・図3が概念図(ベクター作図)、図4が本稿の計算を含む作図、ヒーロー画像と図5がAI生成イメージであること本記事による注記解説

最終更新:2026年10月3日/出典は一次情報(FDAのPMA審査概要・製品分類データベース、査読付き論文・総説)に限定しています。市場規模やシェアの推計は使用していません。 構造の整理や材料設計上の読み取りを含むため、それらは「解説」として出典付きの事実と区別しています。 Eversense 以外の埋め込み型センサーの承認状況、指示薬・ハイドロゲル・筐体の具体的な組成、E3以降の補足承認の内容、ヒトでの被膜の組織学的データについては、公開された一次情報で確認できなかったため記載していません。 図1・図2・図3は概念図、図4は本稿の計算を含む作図、ヒーロー画像と図5はAI生成イメージであり、いずれも実際の製品・断面・顕微鏡像・測定データを写したものではありません。 本記事は技術の解説であり、診断・治療・手術の可否や測定値の読み方に関する助言、特定の製品の推奨ではありません。