南方科技大学・徐宗祥チーム、5分ディップコーティングでペロブスカイト太陽電池の認証効率27.23%を達成

J&K Scientific 中国
概要
南方科技大学の徐宗祥チームは、自己組織化単分子膜(SAM)とわずか5分のディップコーティングプロセスを用いて、0.071cm²のペロブスカイト太陽電池で認証効率27.23%を達成する画期的なブレークスルーを発表しました。この技術は、1cm²のデバイスで25.75%、12cm²のミニモジュールで23.25%のPCEを記録し、優れた安定性とリサイクル性も示しています。これは、フレキシブル太陽電池の商業化と大規模生産に向けた重要な一歩であり、製造効率と性能の両面でペロブスカイト技術の新たな基準を確立するものです。
詳細

主要成果

南方科技大学の徐宗祥(Xu Zongxiang)教授のチームは、ペロブスカイト太陽電池の製造プロセスにおいて画期的な進展を発表しました。彼らは、わずか5分間のディップコーティングプロセスとMOLEC-SAM-006自己組織化単分子膜(SAM)を用いることで、認証された電力変換効率(PCE)27.23%という世界最高クラスの性能を達成しました。この技術は、製造速度と高効率を両立させ、ペロブスカイト太陽電池の商業化を大きく前進させるものです。

技術・臨床詳細

この研究の核心は、簡素化された「5分ディップコーティング」プロセスと、界面の欠陥を効果的にパッシベート(不活性化)するMOLEC-SAM-006自己組織化単分子膜(SAM)の使用にあります。このSAM技術により、ペロブスカイト層と電荷輸送層間の界面が最適化され、電荷抽出効率が向上し、再結合損失が抑制されます。結果として、0.071cm²の小面積セルで認証された27.23%のPCEを達成しました。さらに、実用サイズに近いデバイスでの性能も確認されており、1cm²のデバイスでは25.75%のPCE、そして12cm²のミニモジュールでは23.25%のPCEを記録しています。

特筆すべきは、この技術が優れたデバイス安定性も示している点です。ディップコーティングプロセスは、大規模生産へのスケーラビリティが高いだけでなく、材料の利用効率も向上させ、製造コストの削減に寄与します。また、リサイクル性にも優れており、環境負荷の低い製造アプローチを提供します。

背景・業界文脈

ペロブスカイト太陽電池は、その高い効率と低コストでの製造可能性から、次世代太陽光発電の有望な候補とされています。しかし、大規模生産における効率の再現性、安定性、および製造プロセスの簡素化が長年の課題でした。ディップコーティングのような溶液プロセスは、安価で大面積化が容易なため、産業応用において非常に魅力的です。徐宗祥チームの成果は、この溶液プロセスで世界最高クラスの効率を達成しただけでなく、SAM技術によって安定性も確保した点で、産業界が求めていたブレークスルーを提供します。

今後の展望

この5分ディップコーティングとSAM技術の組み合わせは、フレキシブル太陽電池や建物統合型太陽光発電(BIPV)といった分野でのペロブスカイト太陽電池の商業化を加速させる大きな一歩となります。製造プロセスの簡素化と高速化は、生産コストの劇的な削減につながり、ペロブスカイト太陽電池の市場競争力を飛躍的に向上させるでしょう。将来的には、この技術が既存のシリコン太陽電池の製造ラインに統合され、タンデム構造を形成することで、さらに高い効率と幅広い応用が実現される可能性があります。これは、持続可能なエネルギーソリューションの普及に重要な貢献を果たすことが期待されます。

元記事: https://www.jk-sci.com/blogs/innoportal/perovskite-solar-cell-sam-materials

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