Huawei、「Logic Folding」と超微細ハイブリッドボンディングで1.4nm相当のチップ密度を目指す「Tao Law」を提案

China as a System 中国
概要
Huaweiは、半導体プロセス開発における新たなアプローチ「Tao Law」を提案しました。これは、「Logic Folding」と呼ばれる手法と超微細ピッチハイブリッドボンディング、TSV技術を組み合わせることで、5年以内に1.4nm相当のチップ密度を達成することを目指すものです。Logic Foldingは、ロジックゲートを垂直に積層されたアクティブ層に分散配置し、これらの層を極めて微細なピッチのハイブリッドボンディングで接続します。Kirin 2026では1.5μmのハイブリッドボンディングピッチを達成しており、2026年秋にはLogic Foldingを用いたモバイルSoCチップの発表を予定しており、有効トランジスタ密度を55%向上させる目標を掲げています。
詳細

「Tao Law」と「Logic Folding」の概念

Huaweiが提唱する「Tao Law」は、従来のムーアの法則に代わる、半導体プロセスの新たなスケーリングアプローチです。これは、単一の平面上のトランジスタ数を微細化するだけでなく、チップを垂直方向に拡張することで、実質的なチップ密度を向上させることを目指しています。この戦略の中心となるのが「Logic Folding」という革新的な方法論です。Logic Foldingは、ロジックゲートを単一のシリコン層に限定するのではなく、垂直に積層された複数のアクティブ層に分散配置します。これにより、同じフットプリント内でより多くのトランジスタを物理的に搭載することが可能になり、事実上のプロセスノード微細化に匹敵する効果をもたらします。このアプローチは、現在の微細化技術が直面する物理的・経済的限界を乗り越える可能性を秘めています。

超微細ハイブリッドボンディングとTSV技術の役割

Logic Foldingの実現には、極めて高度なチップ積層技術と相互接続技術が不可欠です。Huaweiは、このために超微細ピッチハイブリッドボンディングとTSV(Through-Silicon Via)技術を中核に据えています。ハイブリッドボンディングは、チップ間の直接的な銅対銅接続を可能にし、従来のマイクロバンプよりもはるかに微細な接続ピッチを実現します。これにより、垂直に積層されたロジック層間のデータ転送速度と効率が最大化されます。Kirin 2026では、すでに1.5μmという画期的なハイブリッドボンディングピッチを達成しており、この技術の成熟度を示しています。

次世代モバイルSoCと市場への影響

Huaweiは、この「Tao Law」とLogic Folding技術を応用したモバイルSoC(System-on-Chip)チップを2026年秋に発表する予定です。この新チップは、従来の設計と比較して有効トランジスタ密度を55%向上させることを目標としており、これによりスマートフォンやその他のモバイルデバイスの性能が飛躍的に向上することが期待されます。Logic Foldingの実現には、複数の積層ダイを単一の連続的な設計エンティティとして扱うための、電子設計自動化(EDA)ツールチェーンにおける大幅な進歩が不可欠となります。Huaweiのこの動きは、米国の輸出規制によって先端ファウンドリへのアクセスが制限される中でも、革新的なパッケージング技術によって性能向上を追求する中国半導体産業の強い意志を示すものであり、世界の半導体ロードマップに新たな方向性を提示する可能性を秘めています。

元記事: https://leonliao.substack.com/p/tau-scaling-law-vs-moores-law-from

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次